JP3235972U - インダクタ、内側平角線片及び外側平角線片 - Google Patents

インダクタ、内側平角線片及び外側平角線片 Download PDF

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Abstract

Figure 0003235972000001
【課題】エッジワイズ加工型のコイルを用いることの利点をそのまま活かしつつ、磁歪現象による音鳴り及び発熱等の性能不具合の防止と、振動に対する耐性の向上を両立させることが可能なエッジワイズ加工型のコイルを含むインダクタを提供する。
【解決手段】インダクタは、トロイダル形のコアと、コアの内側をコアの中心軸の方向に通された内側平角線ピース1と、コアの外縁に沿って中心軸の方向に配された外側平角線ピース2と、内側平角線ピース1と外側平角線ピース2をコアの外部で接続してコイルCとしての巻回を形成する接続部3と、からなるエッジワイズ加工型のコイルCと、外側平角線ピース2又は内側平角線ピース1の少なくともいずれか一方に接続された外部接続端子IOと、を備える。
【選択図】図3

Description

本考案は、インダクタ、内側平角線片及び外側平角線片の技術分野に属する。より詳細には、エッジワイズ加工型のコイルを含むインダクタ、当該コイルを構成する内側平角線片及び外側平角線片の技術分野に属する。
従来、電源装置等に多く用いられる電子部品として、銅線等からなる巻線がコアの周囲に巻回されてなるインダクタが挙げられる。ここで、インダクタを構成する巻線としては、断面が丸い丸線を用いるよりも、断面が長方形の平角線を用いた方が、少なくとも以下の各利点があることが知られている。
(1)放熱性が良い。
(2)インピーダンスが小さいため、周波数特性(f特)が良い。
(3)インダクタとしての効率が向上する。
(4)浮遊容量を抑制できる。
(5)小型化が容易である。
そして、上記平角線を用いたコイルの種類の一つに「エッジワイズ加工型」のコイルがあり、広く一般に採用されている。このエッジワイズ加工型のコイルは、上記平角線がそのエッジ側(短辺側)の曲がり難い方向に巻回された(即ち、平角線の断面の長辺を含む面内で当該平角線を曲げて巻回された)コイルである。このようなエッジワイズ加工型のコイルを含むインダクタに関する先行技術文献としては、例えば下記特許文献1が挙げられる。
ここで、インダクタの中心となるコアが元々二つに分かれている、例えばいわゆるE-E型のコアを用いるインダクタでは、二分されているコアでエッジワイズ加工型のコイルを挟み込むように製造することで、簡単にエッジワイズ加工型のコイルを含むインダクタを製造することができる。
これに対し、磁束漏れの低減や、インダクタンスの安定性及び再現性において有利なトロイダルコア(円環状の一体成形型のコア)を中心としてエッジワイズ加工型のコイルを構成する場合、従来では、トロイダルコイルを予め半分に分割する(割る)か、又は切欠部を設けてエッジワイズ加工型のコイルを挿入し、その後、当該分割されたトロイダルコアの割面に接着剤を塗布又は流し込み、元のトロイダルコアとして再生する方法が一般的に行われていた。
特開2017-45758号公報
しかしながら、コイルに対して大電流を流す必要がある場合、トロイダルコイルを分割した後に改めて接着する上述した方法では、その接着面の不完全さや、接着剤そのものの経年変化による劣化により、いわゆる磁歪現象(即ち、磁性体に磁場を印加し磁化させるとその形状に歪が現れる現象)が生じてしまう場合が多い。そしてこの磁歪現象は、例えば「ジー、ジー」といったいわゆる音鳴り現象や、発熱又は振動といった性能的な不具合
を引き起こす原因となるという問題点があった。またこの結果、振動試験の条件が厳しい例えば車載用途においては、当該インダクタを含む装置として更なる補強が必要となる場合があるという問題点もあった。
そこで本考案は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、エッジワイズ加工型のコイルを用いることの利点をそのまま活かしつつ、磁歪現象による音鳴り及び発熱等の性能不具合の防止と、振動に対するインダクタとしての耐性の向上を両立させることが可能なエッジワイズ加工型のコイルを含むインダクタ、当該コイルを構成する内側平角線片及び外側平角線片を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の考案は、中心軸に垂直な断面が円環形状であり且つ一体成形のコアと、当該コアの内側を当該コアの前記中心軸の方向に通された内側平角線片と、前記コアの外縁に沿って前記中心軸の方向に配された外側平角線片と、当該内側平角線片と当該外側平角線片とを前記コアの外部で接続してコイルとしての巻回を形成する接続部と、からなるエッジワイズ加工型の当該コイルと、前記外側平角線片又は前記内側平角線片の少なくともいずれか一方に接続された外部接続端子と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項16に記載の考案は、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の前記インダクタに用いられる前記内側平角線片である。
上記の課題を解決するために、請求項17に記載の考案は、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の前記インダクタに用いられることを特徴とする前記外側平角線片である。
請求項1、請求項16又は請求項17のいずれか一項に記載の考案によれば、一体成形のコアに巻回されるエッジワイズ加工型のコイルが、コアの内側に通された内側平角線片と、コアの外縁に沿って配された外側平角線片と、内側平角線片と外側平角線片とをコアの外部で接続する接続部と、からなる。よって、エッジワイズ加工型のコイルを備えるインダクタのコアを一体成形化することができることで、エッジワイズ加工型のコイルを用いることの利点をそのまま活かしつつ、切断/接合型のコアを用いた場合の経年変化に起因した磁歪現象による音鳴り及び発熱等の性能不具合の防止と、振動に対するインダクタとしての耐性の向上を両立させることができる。
また、一体成形のコアにおける中心軸に垂直な断面の形状が円環形状(いわゆるトロイダル形状)であるので、インダクタとしての磁束漏れを低減して、インダクタンスの安定性及び再現性を高めることができる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の考案は、請求項1に記載のインダクタにおいて、前記コイルとして巻回が、前記コアの周方向における時計回りの巻回と、当該周方向における反時計回りの巻回と、当該時計回りの巻回と当該反時計回りの巻回とを接
続する折り返し部と、からなるように構成される。
請求項2に記載の考案によれば、請求項1に記載の考案の作用に加えて、コイルとして巻回が、コアの周方向における時計回りの巻回と、反時計回りの巻回と、当該時計回りの巻回と当該反時計回りの巻回とを接続する折り返し部と、からなる。よって、インダクタとしての小型化と巻回数の増大による出力の向上を両立させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の考案は、請求項1に記載のインダクタにおいて、相互に絶縁された複数の前記コイルが一の前記コアの周りに巻回されており、前記外部接続端子が各前記コイルにそれぞれ備えられている。
請求項3に記載の考案によれば、請求項1に記載の考案の作用に加えて、相互に絶縁された複数のコイルが一のコアの周りに巻回されており、外部接続端子が各コイルにそれぞれ備えられているので、いわゆるコモンモードとして動作するインダクタとしての磁歪現象の抑制と、振動に対する耐性の向上を両立させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の考案は、請求項1に記載のインダクタにおいて、一の前記コイルが一の前記コアの周りに巻回されており、前記外部接続端子が当該コイルに備えられている。
請求項4に記載の考案によれば、請求項1に記載の考案の作用に加えて、一のコイルが一のコアの周りに巻回されており、外部接続端子が当該コイルに備えられているので、いわゆるノーマルモードとして動作するインダクタとしての磁歪現象の抑制と、振動に対する耐性の向上を両立させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の考案は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、前記接続部では、前記内側平角線片と前記外側平角線片とがカシメ加工により接続されているように構成される。
請求項5に記載の考案によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の考案の作用に加えて、接続部では、内側平角線片と外側平角線片とがカシメ加工により接続されているので、内側平角線片と外側平角線片との間の導通性を確実に確保することでインダクタとしての性能を向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の考案は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、前記接続部では、前記内側平角線片と前記外側平角線片とが溶接加工により接続されているように構成される。
請求項6に記載の考案によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の考案の作用に加えて、接続部では、内側平角線片と外側平角線片とが溶接加工により接続されているので、内側平角線片と外側平角線片との間の導通性を確実に確保することでインダクタとしての性能を確保することができる。
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の考案は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、前記中心軸方向の前記コイルの少なくとも一端に嵌め込まれた樹脂製のキャップを更に備える。
請求項7に記載の考案によれば、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の考案の作用に加えて、中心軸方向のコイルの少なくとも一端に樹脂製のキャップが嵌め込まれているので、コイルを保護しつつその放熱性を高めることができる。
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の考案は、請求項7に記載のインダクタにおいて、前記キャップの前記コイル側の面に、前記一端にある前記接続部が嵌め込まれて固定される接続固定部が形成されている。
請求項8に記載の考案によれば、請求項7に記載の考案の作用に加えて、コイルの一端を覆うキャップのコイル側の面に、当該一端にある接続部が嵌め込まれて固定される接続固定部が形成されているので、コイルとしての強度を向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の考案は、請求項8に記載のインダクタにおいて、前記接続固定部は、前記一端にある前記接続部を構成する前記内側平角線片及び前記外側平角線片が、相互の接続を維持しつつ嵌め込まれる溝部であるように構成される。
請求項9に記載の考案によれば、請求項8に記載の考案の作用に加えて、接続固定部が、接続部を構成する内側平角線片及び外側平角線片が相互の接続を維持しつつ嵌め込まれる溝部であるので、接続部における接続の強度をより向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の考案は、請求項8に記載のインダクタにおいて、前記接続固定部は、前記一端にある前記接続部を構成する前記内側平角線片及び前記外側平角線片それぞれの端部が挿入されて固定される接続穴であるように構成される。
請求項10に記載の考案によれば、請求項8に記載の考案の作用に加えて、接続固定部が、接続部を構成する内側平角線片及び外側平角線片それぞれの端部が挿入されて固定される接続穴であるので、接続部における接続の強度をより向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の考案は、請求項8に記載のインダクタにおいて、前記接続固定部は、前記一端にある前記接続部を構成する前記内側平角線片及び前記外側平角線片それぞれの端部を接続する薄膜導体パターンであるように構成される。
請求項11に記載の考案によれば、請求項8に記載の考案の作用に加えて、接続固定部が、接続部を構成する内側平角線片及び外側平角線片それぞれの端部を接続する薄膜導体パターンであるので、接続部における接続の強度をより向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の考案は、請求項11に記載のインダクタにおいて、前記インダクタに接続される回路が、前記薄膜導体パターンに接続される薄膜回路として前記キャップの前記コイルと反対の面に形成されているように構成される。
請求項12に記載の考案によれば、請求項11に記載の考案の作用に加えて、インダクタに接続される回路が、薄膜導体パターンに接続される薄膜回路としてキャップのコイルと反対の面に形成されているので、インダクタとしての動作に必要な回路等を造り込んでインダクタとして更に小型化することができる。
上記の課題を解決するために、請求項13に記載の考案は、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、前記コイルと前記コアとの間に挿入され且つ当該コアが格納される絶縁性のボビンを更に備える。
請求項13に記載の考案によれば、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の考案の作用に加えて、コイルとコアとの間に挿入され且つ当該コアが格納される絶縁性のボビンを更に備えるので、内側平角線片及び外側平角線片とコアとの間の絶縁性を高めつつ、コアを固定することができる。
上記の課題を解決するために、請求項14に記載の考案は、請求項13に記載のインダクタにおいて、前記ボビンは、前記中心軸に沿った中心軸を有する円筒形状を有して前記コイルを固定するための固定脚であって、前記コイルの外側に張り出した固定脚を、前記ボビンの外側面に備えている。
請求項14に記載の考案によれば、請求項13に記載の考案の作用に加えて、コアの中心軸に沿った中心軸を有する円筒形状を有した固定脚であって、コイルの外側に張り出した固定脚がボビンの外側面に備えられているので、インダクタを確実に固定することができる。
上記の課題を解決するために、請求項15に記載の考案は、請求項7から請求項12、又は請求項7から請求項12のいずれか一項を引用する請求項13のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、前記キャップの少なくともいずれか一方は、前記中心軸に沿った中心軸を有する円筒形状を有して前記コイルを固定するための固定脚であって、前記コイルの外側に張り出した固定脚を、前記少なくともいずれか一方の外側面に備えている。
請求項15に記載の考案によれば、請求項7から請求項12、又は請求項7から請求項12のいずれか一項を引用する請求項13のいずれか一項に記載の考案の作用に加えて、コアの中心軸に沿った中心軸を有する円筒形状を有した固定脚であって、コイルの外側に張り出した固定脚がキャップの少なくともいずれか一方の外側面に備えられているので、コイルとしての巻回数を増やすことができると共に、コイルを構成する各内側平角線片の形状、及び各外側平角線片の形状を、それぞれ同一とすることができる。
本考案によれば、一体成形のコアに巻回されるエッジワイズ加工型のコイルが、コアの内側に通された内側平角線片と、コアの外縁に沿って配された外側平角線片と、内側平角線片と外側平角線片とをコアの外部で接続する接続部と、からなる。
従って、エッジワイズ加工型のコイルを備えるインダクタのコアを一体成形化することができ、エッジワイズ加工型のコイルを用いることの利点をそのまま活かしつつ、切断/接合型のコアを用いた場合の経年変化に起因した磁歪現象による音鳴り及び発熱等の性能不具合の防止と、振動に対するインダクタとしての耐性の向上を両立させることができる。
また、一体成形のコアにおける中心軸に垂直な断面の形状が円環形状(いわゆるトロイダル形状)であるので、インダクタとしての磁束漏れを低減して、インダクタンスの安定性及び再現性を高めることができる。
第1実施形態のインダクタの構造を示す外観図であり、(a)は外観上面図であり、(b)は外観正面図であり、(c)は外観右側面図であり、(d)は外観底面図であり、(e)は外観上方斜視図である。 第1実施形態のボビン及びコアの構造を分解状態で示す外観上方斜視図である。 第1実施形態のコイル及びボビンの構造を分割状態で示す外観上方斜視図であり、(a)は当該上方斜視図(I)であり、(b)は当該上方斜視図(II)である。 第1実施形態のインダクタの構造を分解状態で示す斜視図であり、(a)は当該構造を分解状態で示す上方斜視図であり、(b)は当該構造を分解状態で示す下方斜視図である。 第1実施形態のインダクタの製造方法を示すフローチャートである。 第2実施形態のインダクタの構造を示す外観図(I)であり、(a)は外観上面図であり、(b)は外観正面図であり、(c)は外観右側面図であり、(d)は外観底面図であり、(e)は外観上方斜視図である。 第2実施形態のインダクタの構造を示す外観図(II)であり、(a)は外観上方斜視図であり、(b)は外観上方斜視図である。 第2実施形態のボビン及びコアの構造を分解状態で示す外観上方斜視図である。 第2実施形態のインダクタの構造を分解状態で示す上方斜視図である。 第3実施形態のインダクタの構造を上方斜視図であり、(a)は当該構造を示す外観上方斜視図であり、(b)及び(c)は当該構造を分割状態でそれぞれ示す上方斜視図である。 第4実施形態のインダクタの構造を示す上方斜視図であり、(a)は当該構造を示す外観上方斜視図であり、(b)は当該構造を分割状態で示す上方斜視図である。 第5実施形態のインダクタの構造を示す上方斜視図であり、(a)は当該構造を示す外観上方斜視図であり、(b)は当該構造を分割状態で示す上方斜視図である。 第6実施形態のインダクタの構造を示す上方斜視図であり、(a)は当該構造を示す外観上方斜視図であり、(b)は当該構造を分割状態で示す上方斜視図である。 変形形態のインダクタの構造を示す上方斜視図である。
次に、本考案を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する各実施形態及び変形形態は、エッジワイズ加工型のコイルを含むインダクタに対して本考案を適用した場合の実施形態及び変形形態である。
(I)第1実施形態
始めに、本考案の第1実施形態について、図1乃至図5を用いて説明する。なお以下の第1実施形態を含む各実施形態及び変形形態の説明において、各実施形態及び変形形態のインダクタの中心から見て、当該インダクタが固定される基板の方向を「下」又は「下方」と称し、当該中心から見て当該基板と反対の方向を「上」又は「上方」と称する。
初めに、第1実施形態のインダクタの構造について、外観視可能な部分について図1を用いて説明する。なお図1は、第1実施形態のインダクタの構造を示す外観図である。
図1(a)乃至図1(e)に示すように、第1実施形態のインダクタ100は、ドーナツ形に一体成形されているトロイダル形(即ち、中心軸に垂直な断面が円環形状であるトロイダル形)の一又は複数のコア(図1において図示されない)を、当該コアの中心軸方向両側から挟むように封入した上部ボビン5及び下部ボビン6を、当該インダクタ100の中心に備えている。そして、上部ボビン5及び下部ボビン6の外縁に沿って、上記中心軸の方向に外側平角線ピース2が複数配されている。この外側平角線ピース2は、上部ボビン5及び下部ボビン6の周方向に放射状に複数並んで配されており、後述する内側平角線ピースと接続されることにより、上記コアの周りに巻回された第1実施形態のコイルCを構成している。そして第1実施形態のインダクタ100では、当該コイルCの中心軸方
向両端に、例えば樹脂製の上部キャップ10及び下部キャップ11が被せられている。また、下部ボビン6の外側面には、上記中心軸に沿った中心軸の円筒形状を有してインダクタ100を固定するための例えば三個の固定脚7であって、第1実施形態のコイルCの外側に張り出した固定脚7が備えられている。更に、複数の外側平角線ピース2のうちの一つの下方端部及び複数の内側平角線ピースのうちの一つの下方端部は、それぞれ、下部キャップ11に開けられた穴を貫通して下部キャップ11の下方に延伸されており、当該各延伸された部分がそれぞれ外部接続端子IOとされている。上述した第1実施形態のインダクタ100は、一のコイルCのみを備える、いわゆるノーマルモードで動作するインダクタ100である。以上の構成において、外側平角線ピース2が本考案の「外側平角線片」の一例に相当し、上部ボビン5及び下部ボビン6が本考案の「ボビン」の一例に相当し、上部キャップ10及び下部キャップ11が本考案の「キャップ」の一例に相当する。
次に、インダクタ100を構成する上記上部ボビン5及び下部ボビン6並びにコアの構造について、図2を用いて説明する。なお図2は、上記上部ボビン5及び下部ボビン6並びにコアの構造を分解状態で示す外観上方斜視図である。
図2に示すように、第1実施形態のコアは、二つのトロイダル形のコア15及びコア16が上下に重ねられて構成されており、当該コア15及びコア16を上下から挟み込むように、上部ボビン5及び下部ボビン6が被せられている。なお、上部ボビン5及び下部ボビン6には、それぞれ、コア15及びコア16の中心孔に対応した直径を有する中心孔がそれぞれ空けられている。また下部ボビン6の三方向の外側面には、上記固定脚7が形成されている。
なお、コア15及びコア16それぞれの材質及び大きさ、並びに上部ボビン5及び下部ボビン6それぞれの材質については、インダクタ100として求められる特性に応じて、適宜最適化される。
次に、インダクタ100を構成する上記コイルC並びに上部ボビン5及び下部ボビン6の構造について、図3を用いて説明する。なお図3は、第1実施形態のコイルC並びに上部ボビン5及び下部ボビン6それぞれの構造を分割状態で示す外観斜視図である。
図3に示すように、インダクタ100のコイルCでは、上部ボビン5及び下部ボビン6の中心孔(即ち、コア15及びコア16の内側)を上部ボビン5及び下部ボビン6の中心軸の方向に複数通された内側平角線ピース1と、当該各内側平角線ピース1に対応する上部ボビン5及び下部ボビン6の外側の位置に配された上記各外側平角線ピース2と、が、それぞれの端部を接続する接続部3(コイルCの上方端部側)及び後述する接続部4(コイルCの下方端部側)でそれぞれ接続されることにより、上部ボビン5及び下部ボビン6(即ち、コア15及びコア16)の周囲を巻回するコイルCが構成されている。この内側平角線ピース1は、外側平角線ピース2と同様に、上部ボビン5及び下部ボビン6の周方向に放射状に複数並んで配されている。そして、図3においてその一部を取り出した状態で示すように、各内側平角線ピース1は、全体としてアルファベットの「C」の形状に類似する形状を成しており、上記中心孔にそれぞれ通されている。
これに対して各外側平角線ピース2も、全体としてアルファベットの「C」の形状に類似する形状を成しており、上部ボビン5及び下部ボビン6の外縁に沿って、上部ボビン5及び下部ボビン6の中心軸の方向に且つ上部ボビン5及び下部ボビン6の周方向に放射状に複数並んで配されている。このとき、外側平角線ピース2の下方端部は、上記コイルCとしての巻回を構成すべく、隣接する内側平角線ピース1の下方端部と接続されるように、上記周方向に曲げられている。そして、外側平角線ピース2の下方端部と、隣接する内側平角線ピース1の下方端部と、は、上記接続部4で接続されている。更に、図3におい
てその一部を取り出した状態で示すように、一の内側平角線ピース1の下方端部(図3(a)参照)、及び一の外側平角線ピース2の下方端部(図3(b)参照)、が、それぞれ、外部接続端子IOとして下方キャップ11の下方に突出する長さとされている。
なお、外側平角線ピース2及び内側平角線ピース1それぞれの材質、断面形状及び断面の大きさ、並びにインダクタ100の中心軸方向の長さについては、当該インダクタ100として求められる特性に応じて、適宜最適化される。
次に、インダクタ100を構成する上記コイルC並びに上部キャップ10及び下部キャップ11の構造について、図4を用いて説明する。なお図4は、インダクタ100の構造を分解状態で示す斜視図である。
図4にそれぞれ示すように、コア15及びコア16を内包する上部ボビン5及び下部ボビン6の周囲に巻回されているコイルC(内側平角線ピース1及び外側平角線ピース2並びに接続部3及び接続部4からなるコイルC)の上方には上部キャップ10が被せられ、その下方には下部キャップ11が被せられる。
このとき上部キャップ10の下面には、図4(b)に示すように、当該上部キャップ10がコイルCの上端に被せられたときに各内側平角線ピース1の上端部及び各外側平角線ピース2の上端部並びに対応する各接続部3のそれぞれが嵌め込まれる溝部10Aが、当該下面に放射状に形成されている。この溝部10Aに、上記各内側平角線ピース1の上端部及び各外側平角線ピース2の上端部並びに各接続部3のそれぞれが嵌め込まれることで、当該各接続部3における内側平角線ピース1と外側平角線ピース2との接続がより強固に維持/固定される。
ここで、各接続部3における内側平角線ピース1と外側平角線ピース2との接続方法としては、例えば、図4に例示するような(必要に応じてピン等を用いた)カシメ加工法の他、溶接法でもよいし、又は、内側平角線ピース1の上方端部と外側平角線ピース2の上方端部とが対応する溝部10Aに嵌め込まれることのみで接続される方法でもよい。
一方上記下部キャップ11の上面には、図4(a)に示すように、当該下部キャップ11がコイルCの下端に被せられたときに各内側平角線ピース1の下端部及び各外側平角線ピース2の下端部並びに対応する各接続部4のそれぞれが嵌め込まれる溝部11Aが、当該上面に放射状に形成されている。この溝部11Aに、上記各内側平角線ピース1の下端部及び各外側平角線ピース2の下端部並びに各接続部4のそれぞれが嵌め込まれることで、当該各接続部4における内側平角線ピース1と外側平角線ピース2との接続がより強固に維持/固定される。ここで、各接続部4における内側平角線ピース1と外側平角線ピース2との接続方法としては、上記接続部3の場合と同様に種々の方法が採り得る。
なお、上記溝部10A及び上記溝部11Aのそれぞれが、本考案の「接続固定部」の一例に相当する。
次に、図1乃至図4を用いて説明した構造を備えるインダクタ100の製造方法について、図5を用いてその概要を説明する。なお、図5はインダクタ100の製造方法を示すフローチャートである。
図5に対応するフローチャートを示すように、インダクタ100の製造に当たっては、初めに、上部ボビン5及び下部ボビン6で挟む態様でコア15及びコア16を当該上部ボビン5及び下部ボビン6内に挿入し(ステップS1。図2参照。)、次に、上部ボビン5及び下部ボビン6の中央孔内に内側平角線ピース1を必要数だけ放射状に挿入する(ステ
ップS2。図3(a)参照。)。次に、当該挿入された内側平角線ピース1それぞれに対応する位置の上部ボビン5及び下部ボビン6の外周に外側平角線ピース2をそれぞれ配置する(ステップS3。図3(b)参照。)。その後、コイルCの上端部及び下端部それぞれにおいて、接続部3及び接続部4を形成してコイルCを完成させる(ステップS4。図4参照。)。その後、上部キャップ10及び下部キャップ11を嵌め込むことで、インダクタ100を完成させる(ステップS5)。なお、図5に示す製造方法については、人手によって行われてもよいし、いわゆる製造ロボットにより自動的に行われてもよい。この場合、内側平角線ピース1の形状(特に両端部のインダクタ100の中心軸に垂直な方向の長さ)は、上部ボビン5及び下部ボビン6それぞれの中央孔を通し易い形状である必要がある。
以上説明したように、第1実施形態のインダクタ100の構造によれば、一体成形のコア15及びコア16に上部ボビン5及び下部ボビン6を間に挟んで巻回されるエッジワイズ加工型のコイルCが、コア15及びコア16の内側に通された内側平角線ピース1と、コア15及びコア16の外縁に沿って配された外側平角線ピース2と、内側平角線ピース1と外側平角線ピース2とをコア15及びコア16の外部で接続する接続部3及び接続部4と、からなる。よって、エッジワイズ加工型のコイルCを備えるインダクタ100のコア15及びコア16を一体成形化することができ、エッジワイズ加工型のコイルCを用いることの利点をそのまま活かしつつ、切断/接合型の従来のコアを用いた場合の経年変化に起因した磁歪現象による音鳴り及び発熱等の性能不具合の防止と、振動に対するインダクタとしての耐性の向上を両立させることができる。
また、一体成形のコア15及びコア16における中心軸に垂直な断面の形状が円環形状(いわゆるトロイダル形)であるので、インダクタ100としての磁束漏れを低減して、インダクタンスの安定性及び再現性を高めることができる。
更に、接続部3及び接続部4において、内側平角線ピース1と外側平角線ピース2とをカシメ加工により接続する場合は、内側平角線ピース1と外側平角線ピース2との間の導通性を確実に確保することでインダクタ100としての性能を向上させることができる。なお、接続部3及び接続部4において、内側平角線ピース1と外側平角線ピース2とを溶接加工により接続する場合でも、同様に、内側平角線ピース1と外側平角線ピース2との間の導通性を確実に確保することでインダクタ100としての性能を確保することができる。
更にまた、コア15及びコア16それぞれの中心軸方向のコイルCの両端に樹脂製の上部キャップ10及び下部キャップ11がそれぞれ嵌め込まれているので、コイルCを保護しつつその放熱性を高めることができる。なお、上部キャップ10又は下部キャップ11のいずれか一方のみの場合でも、上記放熱性向上の効果は見込める。
また、上部キャップ10及び下部キャップ11それぞれのコイルC側の面に、接続部3(上部キャップ10の場合)又は接続部4(下部キャップ11の場合)が嵌め込まれて固定される溝部10A及び溝部11Aがそれぞれ形成されているので、コイルCとしての強度を向上させることができると共に、内側平角線ピース1及び外側平角線ピース2相互の接続を維持してインダクタ100としての特性を維持することができる。
更に、コイルCとコア15及びコア16との間に挿入され且つ当該コア15及びコア16が格納される絶縁性の上部ボビン5及び下部ボビン6を更に備えるので、内側平角線ピース1及び外側平角線ピース2とコア15及びコア16との間の絶縁性を高めつつ、コア15及びコア16を確実に固定することができる。
更にまた、コア15及びコア16の中心軸に沿った中心軸を有する円筒形状を有した固定脚7であって、コイルCの外側に張り出した固定脚7が下部ボビン6の外側面に備えられているので、インダクタ100を確実に固定することができる。
(II)第2実施形態
次に、本考案の第2実施形態について、図6乃至図9を用いて説明する。上述した第1実施形態のインダクタ100では、上部ボビン5及び下部ボビン6を間に挟んでコイル15及びコイル16に巻回されているコイルは、内側平角線ピース1及び外側平角線ピース2が接続部3及び接続部4により接続されてなるコイルCのみであり、当該インダクタ100は上記ノーマルモードで動作するインダクタであった。これに対し、以下に説明する第2実施形態では、共通のコアに対して二つのコイルが別個独立に巻回された、いわゆるコモンモードで動作するインダクタに本考案を適用した場合について説明する。なお以下の各実施形態及び変形形態の説明において、第1実施形態のインダクタ100と同様の部材については、同様の部材番号を付して細部の説明を省略する。
初めに、第2実施形態のインダクタの構造について、外観視可能な部分について図6及び図7を用いて説明する。なお、図6及び図7は第2実施形態のインダクタの構造を示す外観図である。また図6及び図7では、第1実施形態のインダクタ100における上部キャップ10及び下部キャップ11に相当する第2実施形態の上部キャップ及び下部キャップの記載を省略している。
図6及び図7に示すように、第2実施形態のインダクタ110は、トロイダル形のコア(図6及び図7において図示されない)を、当該コアの中心軸方向両側から挟むように封入した上部ボビン20及び下部ボビン21を、当該インダクタ110の中心に備えている。そして、上部ボビン20及び下部ボビン21の中心を通って一の直径方向に形成されている壁を間に挟んで、二つのコイルC1及びコイルC2が上部ボビン20及び下部ボビン21に巻回されている。
このとき、一のコイルC1については、上部ボビン20及び下部ボビン21の外縁に沿って、上記中心軸の方向に外側平角線ピース2Aが複数配されている。この外側平角線ピース2Aは、上部ボビン20及び下部ボビン21の周方向の半分の領域に放射状に複数並んで配されており、後述する第2実施形態の内側平角線ピース1Aと接続されることにより、上記コアの周りに巻回された上記コイルC1を構成している。一方、他のコイルC2については、上部ボビン20及び下部ボビン21の外縁に沿って、上記中心軸の方向に外側平角線ピース2Bが複数配されている。この外側平角線ピース2Bは、上部ボビン20及び下部ボビン21の周方向の他の半分の領域に放射状に複数並んで配されており、後述する第2実施形態の内側平角線ピース1Bと接続されることにより、上記コアの周りに巻回された上記コイルC2を構成している。また、下部ボビン21の外側面には、第1実施形態のインダクタ100と同様の三個の固定脚7が備えられている。更に、複数の外側平角線ピース2Aのうちの一つの下方端部及び複数の内側平角線ピース1Aのうちの一つの下方端部は、それぞれ、第1実施形態の外部接続端子IOと同様の、外部接続端子IOAとされている。更にまた、複数の外側平角線ピース2Bのうちの一つの下方端部及び複数の内側平角線ピース1Bのうちの一つの下方端部は、それぞれ、第1実施形態の外部接続端子IOと同様の、外部接続端子IOBとされている。また、コイルC1の上方における各内側平角線ピース1Aと各外側平角線ピース2Aとは接続部3Aによりそれぞれ接続されており、コイルC1の下方における各内側平角線ピース1Aと各外側平角線ピース2Aとは接続部4Aによりそれぞれ接続されている。更に、コイルC2の上方における各内側平角線ピース1Bと各外側平角線ピース2Bとは接続部3Bによりそれぞれ接続されており、コイルC2の下方における各内側平角線ピース1Bと各外側平角線ピース2Bとは接続部4Bによりそれぞれ接続されている。
次に、インダクタ110を構成する上記上部ボビン20及び下部ボビン21並びにコアの構造について、図8を用いて説明する。なお図8は、上記上部ボビン20及び下部ボビン21並びにコアの構造を分解状態で示す外観上方斜視図である。
図8に示すように、第2実施形態のコアは、三つのトロイダル形のコア15乃至コア17が上下に重ねられて構成されており、当該コア15乃至コア17を上下から挟み込むように、上部ボビン20及び下部ボビン21が被せられている。なお、上部ボビン20及び下部ボビン21には、それぞれ、コア15乃至コア17の中心孔に対応した直径を有する中心孔がそれぞれ設けられている。そして下部ボビン21の三方向の外側面には、上記固定脚7が形成されている。
なお、コア15乃至コア17それぞれの材質及び大きさ、並びに上部ボビン20及び下部ボビン21それぞれの材質については、第1実施形態のインダクタ100の場合と同様に、第2実施形態のインダクタ110として求められる特性に応じて、適宜最適化される。
次に、インダクタ110を構成する上記コイルC1及び上記コイルC2並びに上部ボビン20及び下部ボビン21の構造について、図9を用いて説明する。なお図9は、第2実施形態のインダクタ110の構造を分解状態で示す上方斜視図である。
図9に示すように、インダクタ110のコイルC1では、上部ボビン20及び下部ボビン21の中心孔(即ち、コア15乃至コア17の内側)を上部ボビン20及び下部ボビン21の中心軸の方向に複数通された上記内側平角線ピース1Aと、当該各内側平角線ピース1Aに対応する上部ボビン20及び下部ボビン21の外側の位置に配された上記各外側平角線ピース2Aと、が、それぞれの端部を接続する接続部3A(コイルC1の上方端部側)及び接続部4A(コイルC1の下方端部側)でそれぞれ接続されることにより、上部ボビン20及び下部ボビン21(即ち、コア15乃至コア17)の周囲を巻回するコイルC1が構成されている。この内側平角線ピース1Aは、外側平角線ピース2Aと同様に、上部ボビン20及び下部ボビン21の周方向の半分の領域に放射状に複数並んで配されている。そして、各内側平角線ピース1Aは、第1実施形態の内側平角線ピース1と同様に、全体としてアルファベットの「C」の形状に類似する形状を成しており、上記中心孔にそれぞれ通されている。これに対して各外側平角線ピース2Aも、図9においてその一部を取り出した状態で示すように、全体としてアルファベットの「C」の形状に類似する形状を成しており、上部ボビン20及び下部ボビン21の外縁に沿って、上部ボビン20及び下部ボビン21の中心軸の方向に且つ上部ボビン20及び下部ボビン21の周方向の半分の領域に放射状に複数並んで配されている。このとき、外側平角線ピース2Aの下方端部は、上記コイルC1としての巻回を構成すべく、隣接する内側平角線ピース1Aの下方端部と接続されるように、上記周方向に曲げられている。そして、外側平角線ピース2Aの下方端部と、隣接する内側平角線ピース1Aの下方端部と、は、上記接続部4Aで接続されている。更に、図9においてその一部を取り出した状態で示すように、一の内側平角線ピース1Aの下方端部、及び一の外側平角線ピース2Aの下方端部、が、それぞれ、外部接続端子IOAとして下方に突出する長さとされている。
他方、インダクタ110のコイルC2では、上部ボビン20及び下部ボビン21の中心孔を上部ボビン20及び下部ボビン21の中心軸の方向に複数通された上記内側平角線ピース1Bと、当該各内側平角線ピース1Bに対応する上部ボビン20及び下部ボビン21の外側の位置に配された上記各外側平角線ピース2Bと、が、それぞれの端部を接続する接続部3B(コイルC2の上方端部側)及び接続部4B(コイルC2の下方端部側)でそれぞれ接続されることにより、上部ボビン20及び下部ボビン21の周囲を巻回するコイ
ルC2が構成されている。この内側平角線ピース1Bは、外側平角線ピース2Bと同様に、上部ボビン20及び下部ボビン21の周方向の他の半分の領域に放射状に複数並んで配されている。そして各内側平角線ピース1Bは、内側平角線ピース1Aと同様に、全体としてアルファベットの「C」の形状に類似する形状を成しており、上記中心孔にそれぞれ通されている。これに対して各外側平角線ピース2Bも、図9においてその一部を取り出した状態で示すように、全体としてアルファベットの「C」の形状に類似する形状を成しており、上部ボビン20及び下部ボビン21の外縁に沿って、上部ボビン20及び下部ボビン21の中心軸の方向に且つ上部ボビン20及び下部ボビン21の周方向の他の半分の領域に放射状に複数並んで配されている。このとき、外側平角線ピース2Bの下方端部は、上記コイルC2としての巻回を構成すべく、隣接する内側平角線ピース1Bの下方端部と接続されるように、上記周方向に曲げられている。そして、外側平角線ピース2Bの下方端部と、隣接する内側平角線ピース1Bの下方端部と、は、上記接続部4Bで接続されている。更に、図9においてその一部を取り出した状態で示すように、一の内側平角線ピース1Bの下方端部、及び一の外側平角線ピース2Bの下方端部、が、それぞれ、外部接続端子IOBとして下方に突出する長さとされている。
なお、外側平角線ピース2A及び外側平角線ピース2B並びに内側平角線ピース1A及び内側平角線ピース1Bそれぞれの材質、断面形状及び断面の大きさ、並びにインダクタ110の中心軸方向の長さについては、当該インダクタ110として求められる特性に応じて、適宜最適化される。
更に、第2実施形態の各接続部3A及び各接続部4A並びに接続部3B及び接続部4Bそれぞれにおける接続方法は、第1実施形態の接続部3及び接続部4と同様に、複数の方法が可能である。
そして、第2実施形態のインダクタ110に対しても、第1実施形態の上部キャップ10及び下部キャップ11と同様の上部キャップ及び下部キャップを用いることが可能である。
以上それぞれ説明したように、第2実施形態のインダクタ110の構造によれば、第1実施形態のインダクタ100の構造による効果に加えて、相互に絶縁された複数のコイルC1及びコイルC2がコア15乃至コア17の周りに巻回されており、外部接続端子IOA及び外部接続端子IOBが各コイルC1及びコイルC2にそれぞれ備えられているので、いわゆるコモンモードとして動作するインダクタとしての磁歪現象の抑制と、振動に対する耐性の向上を両立させることができる。
(III)第3実施形態
次に、本考案の第3実施形態について、図10を用いて説明する。なお図10は、第3実施形態のインダクタの構造を示す上方斜視図である。
上述した第1実施形態のインダクタ100におけるコイルCは、内側平角線ピース1及び外側平角線ピース2が接続部3及び接続部4により接続されてなるコイルであった。これに対し、以下に説明する第3実施形態では、コイルを構成する平角線ピースが異なる態様により接続されたインダクタに本考案を適用した場合について説明する。
図10にそれぞれ示すように、第3実施形態のインダクタ120は、図10(c)においてその一部を取り出した状態で示すように、アルファベットのU字形の平角線ピース30と、それを逆向きにした下向きのU字形の平角線ピース31と、が、中心軸が一致するように重ねられたトロイダル形のコア33及びコア34の周囲に、放射状に且つ交互に並べられた構造を有するコイルC3を備えている。
そして、隣り合う平角線ピース30同士は、インダクタ120の上部に配される上部キャップ32のコイルC3と反対の表面上に形成された薄膜導体パターン32Pにより接続されることで、コア33及びコア34に巻回されるコイルC3の一部を形成する。このため、上部キャップ32の薄膜導体パターン32Pの両端部には、相互に接続されるべき平角線ピース30の端部が挿入されて固定される接続穴HAがそれぞれ設けられている。一方、隣り合う平角線ピース31同士は、インダクタ120の下部に配される下部キャップ35のコイルC3と反対の表面上に形成された薄膜導体パターン(図10において図示されない)により接続されることで、上記コイルC3の他の一部を形成する。このため、下部キャップ35の薄膜導体パターンの両端部には、相互に接続されるべき平角線ピース31の端部が挿入されて固定される接続穴HBがそれぞれ設けられている。更に、薄膜導体パターン32Pには、平角線からなる外部接続端子IOが接続されている。
なお、上記接続穴HA及び上記接続穴HBのそれぞれが、本考案の「接続穴」の一例に相当する。また、上部キャップ32及び下部キャップ35それぞれのコイルC3とは反対の表面には、薄膜導体パターン32Pと共に、インダクタ120の動作に関連する薄膜回路が形成されていてもよい。
以上説明したように、第3実施形態のインダクタ120の構造によれば、第1実施形態のインダクタ100の構造による効果に加えて、平角線ピース30及び平角線ピース31それぞれの端部を薄膜導体パターン32Pにより接続するので、平角線ピース30及び平角線ピース31の接続の強度をより向上させることができる。
また、インダクタ120に接続されるべき回路が、薄膜導体パターン32Pに接続される薄膜回路として上部キャップ32又は下部キャップ35のコイルC3と反対の面に形成されている場合は、インダクタ120としての動作に必要な回路等を造り込んでインダクタ120として更に小型化することができる。
(IV)第4実施形態
次に、本考案の第4実施形態について、図11を用いて説明する。なお図11は、第4実施形態のインダクタの構造を示す上方斜視図である。
上述した第1実施形態に対し、以下に説明する第4実施形態では、コイルを構成する平角線ピースが上記第3実施形態とは異なる他の態様により接続されたインダクタに本考案を適用した場合について説明する。
図11にそれぞれ示すように、第4実施形態のインダクタ130は、図11(b)においてその一部を取り出した状態で示すように、全体としてアルファベットの「C」の形状に類似する形状を成している内側平角線ピース41と、直線状の外側平角線ピース40と、が、中心軸が一致するように重ねられたトロイダル形のコア44及びコア45の周囲に、それぞれ放射状に並べられた構造を有するコイルC4を備えている。このとき、内側平角線ピース41は、コア44及びコア45の中心孔を通って並べられている。
そして、対応する位置に配される内側平角線ピース41の上方の端部と外側平角線ピース40の上方の端部とが、インダクタ130の上部に配される上部キャップ42の周縁部に並んで空けられた接続穴HCのうちの対応する一つ内に同時に挿入されて固定される。また同様に、対応する位置に配される内側平角線ピース41の下方の端部と外側平角線ピース40の下方の端部とが、インダクタ130の下部に配される下部キャップ43の周縁部に並んで空けられた接続穴HDのうちの対応する一つ内に同時に挿入されて固定される。そして、当該接続穴HC及び接続穴HDによる内側平角線ピース41と外側平角線ピー
ス40との接続により、コア44及びコア45に巻回されるコイルC4が形成されている。なお図11(b)下部に示すように、外側平角線ピース40がコイルC4の周方向に斜めになって接続穴HC及び接続穴HDに挿入/固定されることで、コイルC4としての巻回が形成されている。また、内側平角線ピース41又は外側平角線ピース40のいずれかの端部が、図11において図示しない外部接続端子とされている。
以上説明したように、第4実施形態のインダクタ130の構造によれば、第1実施形態のインダクタ100の構造による効果に加えて、内側平角線ピース41及び外側平角線ピース40それぞれの端部が挿入されて固定される接続穴HC及び接続穴HDがそれぞれ上部キャップ42及び下部キャップ43に設けられているので、内側平角線ピース41及び外側平角線ピース40の接続の強度をより向上させることができる。
(V)第5実施形態
次に、本考案の第5実施形態について、図12を用いて説明する。なお図12は、第5実施形態のインダクタの構造を示す上方斜視図である。
上述した各実施形態に対し、以下に説明する第5実施形態では、内側平角線ピース及び外側平角線ピース並びにそれらの接続部からなるコイルを含むインダクタを基板に固定するための固定脚が、上記各実施形態とは異なる位置に設けられた当該インダクタに本考案を適用した場合について説明する。なお以下の説明では、上記コモンモードのコイルを備えるインダクタについて第5実施形態を説明するが、当該第5実施形態は、上記ノーマルモードの(即ち単一の)コイルを備えるインダクタに対しても同様に適用可能である。
図12(a)に外観上方斜視図を、図12(b)に分割状態の上方斜視図をそれぞれ示すように、第5実施形態のインダクタ140は、内側平角線ピース50A及び外側平角線ピース51Aが接続部3A(上側)及び図示しない下側の接続部によりそれぞれ接続されてなるコイルC5と、内側平角線ピース50B及び外側平角線ピース51Bが接続部3B(上側)及び図示しない下側の接続部によりそれぞれ接続されてなるコイルC6と、を備えている。これらコイルC5及びコイルC6はコモンモードで動作する。このときコイルC5及びコイルC6は、トロイダル形の一又は複数のコアを封入した上部ボビン54及び下部ボビン55の周りに、それぞれ巻回されている。
またインダクタ140では、コアの中心軸方向両端に、例えば樹脂製の上部キャップ52及び下部キャップ53が被せられている。この上部キャップ52の下面には、当該上部キャップ52がコイルC5及びコイルC6の上端に被せられたときに各内側平角線ピース50A及び各外側平角線ピース51Aの上端部、各内側平角線ピース50B及び各外側平角線ピース51Bの上端部並びに対応する各接続部3A及び各接続部3Bのそれぞれが嵌め込まれる図示しない溝部が、放射状に形成されている。また、下部キャップ53の上面には、当該下部キャップ53がコイルC5及びコイルC6の下端に被せられたときに各内側平角線ピース50A及び各外側平角線ピース51Aの下端部、各内側平角線ピース50B及び各外側平角線ピース51Bの下端部並びに対応する下側の各接続部のそれぞれが嵌め込まれる溝部53Aが、放射状に形成されている。更に、一の内側平角線ピース50A及び一の外側平角線ピース51Aの下方端部、並びに一の内側平角線ピース50B及び一の外側平角線ピース51Bの下方端部は、それぞれ、下部キャップ53に開けられた穴を貫通して下部キャップ53の下方に延伸されており、当該各延伸された部分がそれぞれ外部接続端子IOB等とされている。
そして、上部キャップ52の外側面には、コアの中心軸に沿った中心軸の円筒形状を有してインダクタ140を基板に固定するための例えば三個の固定脚7Aであって、コイルC5及びコイルC6の外側に張り出した固定脚7Aが備えられている。また下部キャップ
53の外側面にも、コアの中心軸に沿った中心軸の円筒形状を有してインダクタ140を固定するための例えば三個の固定脚7Bであって、コイルC5及びコイルC6の外側に張り出した固定脚7Bが備えられている。そして、各固定脚7Aと各固定脚7Bとは、それぞれが連通する位置に備えられており、一の固定脚7Aと一の固定脚7Bとで対となって、インダクタ140の周縁の三箇所で当該インダクタ140を基板に固定する構造とされている。このように、上部キャップ52及び下部キャップ53それぞれの外側面に固定脚7A及び固定脚7Bが備えられていることで、コイルC5及びコイルC6を構成する内側平角線ピース50A及び内側平角線ピース50Bは全て同じ形状(外部接続端子を備えるものを除く)として形成することができ、また同様に、外側平角線ピース51A及び外側平角線ピース51Bも全て同じ形状(外部接続端子を備えるものを除く)として形成することができる。更に、各固定脚7A及び各固定客7Bが上部キャップ52及び下部キャップ53それぞれの外側面に備えられているので、各固定脚7A及び各固定客7Bとの干渉を避けつつ、コイルC5及びコイルC6の巻回数を増やすことができる。
(VI)第6実施形態
次に、本考案の第6実施形態について、図13を用いて説明する。なお図13は、第6実施形態のインダクタの構造を示す上方斜視図である。また図13において、図12に示す第5実施形態のインダクタ140と同様の構成部材については、同様の部材番号を付して細部の説明を省略する。
上述した各実施形態に対し、以下に説明する第6実施形態では、内側平角線ピース及び外側平角線ピース並びにそれらの接続部からなるコイルを含むインダクタを基板に固定するための固定脚が、上記各実施形態とは異なる位置に設けられた当該インダクタに本考案を適用した場合について説明する。なお以下の説明では、上記コモンモードのコイルを備えるインダクタについて第6実施形態を説明するが、当該第6実施形態は、上記ノーマルモードのコイルを備えるインダクタに対しても同様に適用可能である。
図13(a)に外観上方斜視図を、図13(b)に分割状態の上方斜視図をそれぞれ示すように、第6実施形態のインダクタ150は、第5実施形態のインダクタ140と同様の構成を備えるコイルC5及びコイルC6を備えている。このときコイルC5及びコイルC6は、トロイダル形の一又は複数のコアを封入した上部ボビン64及び下部ボビン65の周りに、それぞれ巻回されている。
またインダクタ150では、コアの中心軸方向両端に、例えば樹脂製の上部キャップ62及び下部キャップ63が被せられている。この上部キャップ62の下面には、第5実施形態の上部キャップ52と同様の図示しない溝部が、放射状に形成されている。また、下部キャップ63の上面には、第5実施形態の下部キャップ53と同様の溝部63Aが、放射状に形成されている。更に、一の内側平角線ピース50A及び一の外側平角線ピース51Aの下方端部、並びに一の内側平角線ピース50B及び一の外側平角線ピース51Bの下方端部は、それぞれ、下部キャップ63に開けられた穴を貫通して下部キャップ63の下方に延伸されており、当該各延伸された部分がそれぞれ外部接続端子IOA及び外部接続端子IOBとされている。
そして、下部キャップ63の外側面には、コアの中心軸に沿った中心軸の円筒形状を有してインダクタ150を基板に固定するための例えば三個の固定脚7Cであって、コイルC5及びコイルC6の外側に張り出した固定脚7Cが備えられている。また、上部キャップ62の下面と、下部キャップ63の上面には、それぞれ、コイルC5及びコイルC6の中心を通って当該上部キャップ62と下部キャップ63とを固定するボス62B及びボス63Bが形成されている。そして、コイルC5及びコイルC6を上下から挟むように被せられる上部キャップ62及び下部キャップ63は、ボス62B及びボス63Bを用いて例えばネジ留めにより固定され、更に、下部キャップ63に備えられた三個の固定脚7Cにより、インダクタ150が基板に固定される構造とされている。このため、上部ボビン64及び下部ボビン65の中心部は、それぞれ、ボス62B及びボス63Bを通すことができるように空洞とされている。このように、下部キャップ63の外側面に固定脚7Cが備えられていることで、第5実施形態のインダクタ140の場合と同様に、コイルC5及びコイルC6を構成する内側平角線ピース50A及び内側平角線ピース50Bは全て同じ形状(外部接続端子を備えるものを除く)として形成することができ、また同様に、外側平角線ピース51A及び外側平角線ピース51Bも全て同じ形状(外部接続端子を備えるものを除く)として形成することができる。更に、各固定脚7Cが部キャップ63の外側面に備えられているので、各固定脚7Cとの干渉を避けつつ、コイルC5及びコイルC6の巻回数を増やすことができる。なお、第6実施形態の固定脚7Cは、上部キャップ62の外側面にのみ備えられていてもよい。
(VII)変形形態
最後に、本考案の変形形態について説明する。
(i)第1変形形態
先ず、本考案の第1変形形態について、図14を用いて説明する。なお図14は、第1変形形態のインダクタの構造を示す上方斜視図である。
上述した各実施形態のインダクタの構造の他に、本考案は、例えば図14に示すような、時計方向に巻回されたコイルCL1と反時計方向に巻回されたコイルCL2との組み合わせからなるコイルを含むインダクタ160に適用することも可能である。この場合、コイルCL1は、コア15及びコア16の内側をその中心軸方向に通された第1平角線ピースと、その外縁に沿ってその中心軸方向に配された第2平角線ピースと、からなる平角線ピース70がコア15及びコア16の周囲に放射状に且つ時計方向に並んで接続されて構成されている。またコイルCL2は、コア15及びコア16の内側をその中心軸方向に通された第3平角線ピースと、その外縁に沿ってその中心軸方向に配された第4平角線ピースと、からなる平角線ピース71がコア15及びコア16の周囲に放射状に且つ反時計方向に並んで接続されて構成されている。そしてコイルCL1とコイルCl2とは、図14に図示されない折り返し部で接続されている。
このような第1変形形態のインダクタ160によれば、それに含まれるコイルとして巻回が、コア15及びコア16の周方向における時計回りの巻回と、反時計回りの巻回と、当該時計回りの巻回と当該反時計回りの巻回とを接続する折り返し部と、からなるので、インダクタ160としての小型化と巻回数の増大による出力の向上を両立させることができる。
(ii)第2変形形態
次に、本考案の第2変形形態として、上述した各実施形態のインダクタでは、各インダクタを固定するための三個の固定脚7が、当該インダクタの中心から外周側に見て等角度(120度)ごとに備えられていた。しかしながらこれ以外に、固定脚は二個でもよい。この場合の固定脚は、当該インダクタの直径をその両端側に延長した位置に設けられているのが好ましいが、それ以外の位置でもよい。
(iii)第3変形形態
次に、本考案の第3変形形態として、上述した各実施形態のインダクタでは、各コイルと各コアとの間にボビンが挿入されていたが、これ以外に、当該ボビンがないインダクタに本考案を適用することもできる(図10及び図11参照)。
(iv)第4変形形態
最後、本考案の第4変形形態として、例えば上述した第1実施形態のインダクタ100において、内側平角線ピース1及び外側平角線ピース2それぞれの接続部3及び接続部4となる部分のみが導体が露出しており、それ以外の部分が例えばエナメル皮膜により被覆されていてもよい。この場合は、内側平角線ピース1及び外側平角線ピース2としての絶縁性を良好に維持することができる。
以上それぞれ説明したように、本考案は例えば電源装置等用のインダクタの分野に利用することが可能であり、特にトロイダル形のコアを含むインダクタの分野に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
1、1A、1B、41、50A、50B 内側平角線ピース
2、2A、2B、40、51A、51B 外側平角線ピース
3、3A、3B、4、4A、4B 接続部
5、20、54、64 上部ボビン
6、21、55、65 下部ボビン
7、7A、7B、7C 固定脚
10、32、42、52、62 上部キャップ
10A、11A、53A、63A 溝部
11、35、43、53、63 下部キャップ
15、16、17、33、34、44、45 コア
30、31、70、71 平角線ピース
32P 薄膜導体パターン
100、110、120、130、140、150、160 インダクタ
C、C1、C2、C3、C4、C5,C6、CL1、CL2 コイル
HA、HB、HC、HD 接続穴
IO、IOA、IOB 外部接続端子

Claims (17)

  1. 中心軸に垂直な断面が円環形状であり且つ一体成形のコアと、
    当該コアの内側を当該コアの前記中心軸の方向に通された内側平角線片と、前記コアの外縁に沿って前記中心軸の方向に配された外側平角線片と、当該内側平角線片と当該外側平角線片とを前記コアの外部で接続してコイルとしての巻回を形成する接続部と、からなるエッジワイズ加工型の当該コイルと、
    前記外側平角線片又は前記内側平角線片の少なくともいずれか一方に接続された外部接続端子と、
    を備えることを特徴とするインダクタ。
  2. 請求項1に記載のインダクタにおいて、
    前記コイルとして巻回が、前記コアの周方向における時計回りの巻回と、当該周方向における反時計回りの巻回と、当該時計回りの巻回と当該反時計回りの巻回とを接続する折り返し部と、からなることを特徴とするインダクタ。
  3. 請求項1に記載のインダクタにおいて、
    相互に絶縁された複数の前記コイルが一の前記コアの周りに巻回されており、前記外部接続端子が各前記コイルにそれぞれ備えられていることを特徴とするインダクタ。
  4. 請求項1に記載のインダクタにおいて、
    一の前記コイルが一の前記コアの周りに巻回されており、前記外部接続端子が当該コイルに備えられていることを特徴とするインダクタ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、
    前記接続部では、前記内側平角線片と前記外側平角線片とがカシメ加工により接続されていることを特徴とするインダクタ。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、
    前記接続部では、前記内側平角線片と前記外側平角線片とが溶接加工により接続されていることを特徴とするインダクタ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、
    前記中心軸方向の前記コイルの少なくとも一端に嵌め込まれた樹脂製のキャップを更に備えることを特徴とするインダクタ。
  8. 請求項7に記載のインダクタにおいて、
    前記キャップの前記コイル側の面に、前記一端にある前記接続部が嵌め込まれて固定される接続固定部が形成されていることを特徴とするインダクタ。
  9. 請求項8に記載のインダクタにおいて、
    前記接続固定部は、前記一端にある前記接続部を構成する前記内側平角線片及び前記外側平角線片が、相互の接続を維持しつつ嵌め込まれる溝部であることを特徴とするインダクタ。
  10. 請求項8に記載のインダクタにおいて、
    前記接続固定部は、前記一端にある前記接続部を構成する前記内側平角線片及び前記外側平角線片それぞれの端部が挿入されて固定される接続穴であることを特徴とするインダクタ。
  11. 請求項8に記載のインダクタにおいて、
    前記接続固定部は、前記一端にある前記接続部を構成する前記内側平角線片及び前記外側平角線片それぞれの端部を接続する薄膜導体パターンであることを特徴とするインダクタ。
  12. 請求項11に記載のインダクタにおいて、
    前記インダクタに接続される回路が、前記薄膜導体パターンに接続される薄膜回路として前記キャップの前記コイルと反対の面に形成されていることを特徴とするインダクタ。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、
    前記コイルと前記コアとの間に挿入され且つ当該コアが格納される絶縁性のボビンを更に備えることを特徴とするインダクタ。
  14. 請求項13に記載のインダクタにおいて、
    前記ボビンは、前記中心軸に沿った中心軸を有する円筒形状を有して前記コイルを固定するための固定脚であって、前記コイルの外側に張り出した固定脚を、前記ボビンの外側面に備えていることを特徴とするインダクタ。
  15. 請求項7から請求項12、又は請求項7から請求項12のいずれか一項を引用する請求項13のいずれか一項に記載のインダクタにおいて、
    前記キャップの少なくともいずれか一方は、前記中心軸に沿った中心軸を有する円筒形状を有して前記コイルを固定するための固定脚であって、前記コイルの外側に張り出した固定脚を、前記少なくともいずれか一方の外側面に備えていることを特徴とするインダクタ。
  16. 請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の前記インダクタに用いられることを特徴とする前記内側平角線片。
  17. 請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の前記インダクタに用いられることを特徴とする前記外側平角線片。
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