JP3235740U - パイプジョイント - Google Patents

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Figure 0003235740000001
【課題】パイプジョイントにパイプを確実に連結でき、パイプジョイントに連結したパイプの初期の連結位置からの位置ずれを生じにくくする、パイプジョイントを提供する。
【解決手段】パイプ受け口11を設けたジョイント本体と、樹脂被覆管でなるパイプに外嵌されてパイプ受け口11に螺合可能な締結ナット20と、拡縮可能な欠円状の抜止めリング40と、を備える。抜止めリング40が、断面円形の金属線の内周部に、幅寸法が前記金属線の直径寸法よりも短い突起41を有してなる。突起41は、金属線の内周部全域に亘って線状に延びていても、金属線の内周部の間隔を隔てた周方向複数箇所で線状に延びていてもよい。
【選択図】図2

Description

本考案は、パイプ材を用いて資材棚や小屋などの骨組みを組み立てるときなどに採用されるパイプジョイントに係り、さらに詳しくは、パイプを抜止め状態で強固に連結することが可能でありながら、必要に応じたパイプの分離が容易なパイプジョイントに関する。
図11は、先行例1(特許文献1)に記載されている従来例のパイプジョイント100を示す一部破断側面図である。このパイプジョイント100は、パイプPの端部が挿入されるパイプ受け口11を設けたジョイント本体10と、パイプPに外嵌されてパイプ受け口11に螺合可能な締結ナット20と、拡縮可能な筒状のスリーブ30とを有している。スリーブ30は周方向の1箇所を欠除することにより形成された隙間を有していて、その隙間が拡がることにより拡径し、逆にその隙間が狭まることによって縮径する。また、パイプ受け口11の先端部内周にテーパー部12が形成されていると共に、スリーブ30の外周にもテーパー部31が形成されていて、スリーブ30がパイプPとパイプ受け口11との間に配置されている。
このパイプジョイント100において、締結ナット20をパイプ受け口11に螺合していくと、締結ナット20によって押し込まれるスリーブ30のテーパー部31がパイプ受け口11のテーパー部12に摺接してスリーブ30が次第に縮径し、面接触状態でパイプPを挟圧する。したがって、図示のように締結ナット20をパイプ受け口11に締結することによってパイプPがパイプジョイント100に連結される。
ところが、先行例1のパイプジョイント100では、スリーブ30の内周面とパイプPの平坦な外周面との摩擦抵抗によってパイプPがパイプジョイント100に連結されているに過ぎないので、スリーブ30によるパイプPの保持力を強くすることに限界があり、パイプジョイント100に連結したパイプPが連結後に初期の連結位置からずれることがあり、そのような事態が起こると、パイプPを用いて組み立てられた資材棚や小屋などの骨組みがぐらついたり変形したりするおそれが生じる。
そこで、本出願人は、先行例1に示されているスリーブ30を断面円形の金属線でなる拡縮可能な欠円状の抜止めリングに置き換えて樹脂被覆管でなるパイプPを結合することを試みた。このものを先行例2(特許文献2)として、この先行例2に示されているパイプジョイントを図12に断面図で示している。
図12のパイプジョイント100は、パイプ受け口11が設けられたジョイント本体10と、パイプ受け口11に挿入されたパイプPに外嵌されている締結ナット20と、断面円形の金属線でなる拡縮可能な欠円状の抜止めリング40とを有している。そして、パイプ受け口11の先端部内周にテーパー部12が形成されている。また、図13のように、断面円形の金属線でなる抜止めリング40は、周方向の1箇所を欠除することにより形成された隙間Sを有していて、その隙間Sが拡がることにより拡径し、逆にその隙間Sが狭まることによって縮径する。また、パイプ受け口11の先端部内周にテーパー部12が形成されている。
このパイプジョイント100において、締結ナット20をパイプ受け口11に螺合していくと、締結ナット20によって押し込まれる抜止めリング40がパイプ受け口11のテーパー部12に摺接して次第に縮径してパイプPを挟圧する。このように締結ナット20によって押し込まれた抜止めリング40がパイプ受け口11のテーパー部12の作用により縮径してパイプPを挟圧すると、その挟圧力の大きさに応じて抜止めリング40が樹脂被覆管でなるパイプPの樹脂被覆層に食い込む。したがって、図示のように締結ナット20をパイプ受け口11に締結することによってパイプPがパイプジョイント100に抜止め状態で連結される。図12において、符号Vは抜止めリング40が食い込むことによってパイプPの樹脂被覆層に生じる凹溝を示している。
このパイプジョイント100によると、パイプPの樹脂被覆層に対する抜止めリング40の食い込み箇所では、抜止めリング40がパイプPの樹脂被覆層に軸方向で係合しているために、パイプジョイント100に連結したパイプPが初期の連結位置からずれにくくなり、パイプPを用いて組み立てられた資材棚や小屋などの骨組みがぐらついたり変形したりするおそれが生じにくくなる。また、締結ナット20を緩めて抜止めリング40を拡径させると、抜止めリング40とパイプPの樹脂被覆層との軸方向での係合が解除されるために、パイプPをジョイント本体10のパイプ受け口11から容易に引き抜いて分離させることが可能である。
特開2003-194268号公報 実用新案登録第3212046号公報
本考案は以上の状況に鑑みてなされたものであり、図12を参照して説明したパイプジョイントの構成を基本とし、パイプジョイントにパイプが確実に連結され、しかも、パイプジョイントに連結したパイプの初期の連結位置からの位置ずれがいっそう生じにくくなると共に、必要に応じたパイプの分離が容易なパイプジョイントを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本考案に係るパイプジョイントは、パイプ受け口を設けたジョイント本体と、パイプに外嵌されてパイプ受け口に螺合可能な締結ナットと、拡縮可能な欠円状の抜止めリングと、を備え、パイプに外嵌された抜止めリングが、パイプ受け口に螺合された締結ナットによってパイプ受け口に備わっているテーパー部に押し込まれるのに伴い縮径してパイプを挟圧するように構成されている。そして、抜止めリングが、断面円形の金属線の内周部に、幅寸法が前記金属線の直径寸法よりも短い突起を有してなる、というものである。
このように構成されているパイプジョイントによれば、締結ナットをパイプ受け口に螺合していくと、締結ナットによって押し込まれる抜止めリングがパイプ受け口のテーパー部に摺接して次第に縮径してパイプを挟圧する。このように締結ナットによって押し込まれた抜止めリングがパイプ受け口のテーパー部の作用により縮径してパイプを挟圧すると、その挟圧力の大きさに応じて抜止めリングがパイプに食い込む。この考案において、抜止めリングは、断面円形の金属線の内周部に突起を有してなる、という構成を備えているため、抜止めリングがパイプに食い込むときには、抜止めリングの突起が先行してパイプに食い込み、その後に抜止めリングの断面円形の金属線が突起に先導されてパイプに食い込むようになる。また、突起は、幅寸法が前記金属線の直径寸法よりも短いために、断面円形の金属線をパイプに食い込ませるのに必要な挟圧力よりも小さい挟圧力によって容易に食い込む。このため、パイプジョイントにパイプが確実に連結される。しかも、連結後は、パイプに対する抜止めリングの突起の食い込み箇所で、抜止めリングの突起がパイプに軸方向で確実に係合しているという状況が形成されるために、パイプジョイントに連結したパイプを初期の連結位置から軸方向にずれにくくなり、図12を参照して説明した先行例2のものを凌駕する抜止め作用が発揮される。なお、連結後には、抜止めリングによる挟圧力に応じてパイプが初期の連結位置から周方向にもずれにくくなる。したがって、このパイプジョイントに連結したパイプを用いて組み立てられた資材棚や小屋などの骨組みはぐらついたり変形したりするおそれが生じにくい。また、締結ナットを緩めて抜止めリングを拡径させると、抜止めリングとパイプとの軸方向での係合が解除されるために、パイプをジョイント本体のパイプ受け口から容易に引き抜いて分離させることが可能である。
本考案では、前記突起が、前記金属線の内周部全域に亘って線状に延びている、という構成を採用することが可能である。これによれば、パイプに食い込んだ抜止めリングの線状の突起とパイプのほぼ全周部分とが軸方向で係合することにより、パイプジョイントに連結したパイプの初期の連結位置からの軸方向での位置ずれがいっそう生じにくくなる。なお、抜止めリングによる挟圧力に応じてパイプが初期の連結位置から周方向にもずれにくくなる。
本考案では、前記突起が、前記金属線の内周部の間隔を隔てた周方向複数箇所で線状に延びている、という構成を採用することも可能である。これによれば、パイプに食い込んだ抜止めリングの線状の突起とパイプとが軸方向で係合することにより、パイプジョイントに連結したパイプの初期の連結位置からの軸方向での位置ずれが生じにくくなるだけでなく、金属線の内周部の間隔を隔てた周方向複数箇所に位置する線状の突起がパイプの周方向複数箇所において周方向でも係合するために、パイプジョイントに連結したパイプの初期の連結位置からの周方向での位置ずれも生じにくくなる。
本考案では、ジョイント本体のパイプ受け口に、前記テーパー部の奥側に位置する環状凹部が設けられていると共に、この環状凹部に、パイプ受け口に挿入されたパイプの外周に密着する防水パッキンが収容されている、という構成を採用することが可能である。これによれば、パイプジョイントに連結したパイプの内部への水分の浸入が防水パッキンによって防止されるため、特に屋外に組み立てた資材棚や小屋などの骨組みを構成しているパイプジョイントやパイプが防水仕様になって雨水の浸入による腐食が防止される。
本考案のパイプジョイントは、抜止めリングが突起に先導されてパイプに食い込んでパイプを挟圧するようになる結果、パイプジョイントにパイプが確実に強固に連結される。このため、パイプジョイントに連結したパイプが初期の連結位置からずれるという事態が確実に抑制される。その一方、締結ナットを緩めて抜止めリングを拡径させると、抜止めリングとパイプとの係合が解除されるために、パイプをジョイント本体のパイプ受け口から容易に引き抜いて分離させることが可能である。このことにより、本考案のパイプジョイントは、使用後に分解して別用途に転換して再使用することが容易に可能である。さらにジョイント本体のパイプ受け口に環状凹部を設けて、その環状凹部に防水パッキンを収容しておくことを可能にしておくと、特に屋外に組み立てた資材棚や小屋などの骨組みを構成しているパイプジョイントやパイプが防水仕様になって雨水の浸入による腐食が防止されるという効果も奏される。
本考案の実施形態に係るパイプジョイントにパイプを連結した状態を示す縦断側面図である。 図1のII部拡大図である。 抜止めリングの正面図である。 変形例による抜止めリングの正面図である。 図3のV-V線に沿う部分の拡大断面図である。 パイプの樹脂被覆層に食い込んだ抜止めリングを示した要部拡大図である。 他の実施形態に係るパイプジョイントの要部拡大図である。 パイプジョイントの一例を示した外観図である。 パイプジョイントの他の例を示した外観図である。 パイプジョイントのさらに他の例を示した外観図である。 先行例1のパイプジョイントを示す一部破断側面図である。 先行例2のパイプジョイントを示す断面図である。 先行例2に採用されている抜止めリングの正面図である。
以下、本考案に係るパイプジョイント100の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。図1はパイプジョイント100にパイプPを連結した状態を示す縦断側面図、図2は図1のII部拡大図、図3は抜止めリング40の正面図、図4は変形例による抜止めリング40の正面図、図5は図3のV-V線に沿う部分の拡大断面図、図6はパイプPの樹脂被覆層P2に食い込んだ抜止めリング40を示した要部拡大図、図7は他の実施形態に係るパイプジョイント100の要部拡大図、図8はパイプジョイント100の一例を示した外観図、図9はパイプジョイント100の他の例を示した外観図、図10はパイプジョイント100のさらに他の例を示した外観図である。
図1に示したパイプジョイント100は、2つのパイプ受け口11,11を設けたエルボ型のジョイント本体10と、樹脂被覆管でなるパイプPに外嵌されてパイプ受け口11の外周に螺合可能な締結ナット20と、拡縮可能な欠円状の抜止めリング40と、を備えている。このパイプジョイント100において、2つのパイプ受け口11、11は同一の構成を有していて、双方のパイプ受け口11に関連する事項は同一であるので、以下の説明では一方のパイプ受け口11の構成やそれと関連する事項を説明するだけに留めることにする。
ジョイント本体10はPBT樹脂などの樹脂成形体でなる。また、パイプPは樹脂被覆管でなり、図6に示されているように鋼製の芯材P1がAAS樹脂などの樹脂被覆層P2で被覆されている。
パイプ受け口11の開口端部内周にテーパー部12が設けられており、このパイプ受け口11に挿入されたパイプPには抜止めリング40が外嵌されている。そして、パイプ受け口11と締結ナット20との螺合締結により、抜止めリング40がテーパー部12に押し込まれて縮径し、パイプPの樹脂被覆層に食い込んでパイプPを挟圧している。
図1又は図2に示すように、ジョイント本体10のパイプ受け口11の外周には、締結ナット20が螺合する雄ねじ13を設けてあり、一方側のパイプ受け口11の内部空間が連通路14を介して他方側のパイプ受け口11の内部空間に連通している。また、パイプ受け口11の奥端に、段付き状に環状のパイプ当たり面15が形成されている。
締結ナット20は、PBT樹脂などの樹脂成形体でなり、軸方向の両端が開口した筒状に形成されていると共に、その一端部内周に、パイプ受け口11の雄ねじ13に螺合する雌ねじ21を設けてある。さらに、締結ナット20には、パイプPに外嵌されている抜止めリング40を押し込むための環状の押圧面22が形成されている。
図2に示したように、周方向の一部が欠除された欠円状の抜止めリング40は、断面円形の弾性を有する金属線の内周部に突起41を有してなる。図3又は図4のように、自然状態の抜止めリング40では、周方向の1箇所を欠除することにより形成されている欠円部としての隙間Sが開いており、この隙間Sが狭まることによって縮径し、逆にその隙間Sが拡がることにより拡径する。
金属線の内周部に具備されている突起41は、図3に示した抜止めリング40のように、金属線の内周部全域に亘って線状に延びていても、図4に示した抜止めリング40のように、金属線の内周部の間隔を隔てた周方向複数箇所で線状に延びていてもよい。図4に示した抜止めリング40では、金属線の内周部の90度おきに間隔を隔てた4箇所で線状に延びていて、1つの突起41の長さは45度の範囲に亘る長さになっている。金属線の内周部の間隔を隔てた周方向複数箇所に線状に延びる突起41を設ける態様としては、90度以外の角度おきに間隔を隔てた複数箇所に設けてもよく、1つの線状の突起41の長さは45度以外の範囲に亘る長さになっていてもよい。また、線状に延びている突起41の端部43は、図3や図4に拡大して示したように湾曲状に形成して角張りを無くしている。こうしておくと、突起41の耐久性が向上するだけでなく、パイプPの樹脂被覆層との係合作用が向上して大きな挟圧力(保持力)が発揮されやすくなる。なお、金属線の内周部に設ける突起については、図示していないけれども、金属線の内周部の間隔を隔てた多数箇所に並んで点在していてもよい。
さらに、図5に示したように、抜止めリング40の突起41の幅寸法Wは、断面円形の金属線の直径寸法Dよりも短くなっている。この点に関して具体的な事例を示すと、例えば、太さが1.6mmの断面円形の金属線の内径を27.6mmとすると、突起41の幅寸法Wを0.6mm程度にしておくことが適切である。この場合、突起41の金属線の内周からの出幅Hを0.2mm程度にしておくとよい。この事例によっても判るように、突起41の幅寸法Wは金属線の太さの数分の1程度であることが適切である。このように、突起41の幅寸法Wを金属線の太さの数分の1程度にしておくと、パイプPの樹脂被覆層P2に対する突起41の食い込み作用(後述する)が小さい力で容易にかつ確実に発揮され、しかも、突起41による食い込み先導作用(後述する)も良好に発揮されることが判っている。また、図示例の抜止めリング40において、線状の突起41の頂部は円弧状に形成されているけれども、線状の突起41の頂部は尖っていてもよい。
ここで説明した抜止めリング40は、たとえば金属プレス加工法を採用することによって、高い寸法精度のものを容易に製作することが可能である。抜止めリング40は、金属プレス加工法以外の製作方法、たとえば切削法によっても製作することができる。
本実施形態のパイプジョイント100にパイプPを連結するときには、締結ナット20と抜止めリング40とを外嵌したパイプPの端部を、図1のようにジョイント本体10のパイプ受け口11に挿入することにより、パイプPの端面をジョイント本体10のパイプ当たり面15に突き当てる。この後、締結ナット20の雌ねじ21をパイプ受け口11の雄ねじ13に螺合していくと、締結ナット20の押圧面22(図2参照)によって押し込まれる抜止めリング40が、パイプ受け口11のテーパー部12に摺接して次第に縮径してパイプPを挟圧する。こうして抜止めリング40がパイプPを挟圧すると、その挟圧力の大きさに応じて抜止めリング40が樹脂被覆管でなるパイプPの樹脂被覆層に食い込む。図1又は図2において、符号Vは抜止めリング40が食い込むことによってパイプPの樹脂被覆層に生じた凹溝を示している。
このような連結操作において、この実施形態では、抜止めリング40の線状の突起41が、抜止めリング40の断面円形の金属線に先行してパイプPの樹脂被覆層に食い込み、その後に断面円形の金属線が突起41に先導されてパイプPの樹脂被覆層に食い込む。ここで、突起41は、幅寸法Wが金属線の直径寸法Dよりも短いために(図5参照)、断面円形の金属線自体が樹脂被覆層に食い込むのに必要な挟圧力よりも小さい挟圧力によって容易に樹脂被覆層に食い込む。このため、パイプジョイント100にパイプPが確実に連結される。しかも、連結後は、図2によって判るように、パイプPの樹脂被覆層に対する抜止めリング40の突起41の食い込み箇所で、抜止めリング40の突起41がパイプPの樹脂被覆層に軸方向Xで確実に係合しているという状況が形成されるために、この食い込み作用により、パイプジョイント100に連結したパイプPが初期の連結位置から軸方向にずれにくくなる。また、断面円形の金属線が突起41に先導されてパイプPの樹脂被覆層に食い込むという突起41による食い込み先導作用によって、本来的には樹脂被覆層に食い込ませるのに大きな挟圧力が必要になる金属線が小さい挟圧力によって容易に樹脂被覆層に食い込むようになる。
図3に示したような金属線の内周部全域に亘って線状に延びている突起41を有する抜止めリング40を用いた場合には、パイプPが初期の連結位置から軸方向にずれにくくなる作用やパイプPの抜止め作用が、パイプPの樹脂被覆層に対する上記した突起41を含む抜止めリング40の食い込み作用によって確実に発揮される。また、パイプPが初期の連結位置から周方向にずれにくくなる作用は、締結ナット20の押圧面22によって押し込まれて縮径する抜止めリング40によるパイプPの挟圧力によって発揮される。
これに対して、図4に示したような金属線の内周部の複数箇所に間隔を隔てて線状に延びている突起41を有する抜止めリング40では、パイプPが初期の連結位置から軸方向にずれにくくなる作用やパイプPの抜止め作用が、上記同様に、パイプPの樹脂被覆層に対する上記した突起41を含む抜止めリング40の食い込み作用によって確実に発揮される。また、パイプPが初期の連結位置から周方向にずれにくくなる作用は、締結ナット20の押圧面22によって押し込まれて縮径する抜止めリング40によるパイプPの挟圧力によって発揮される。この点に関して、図4の抜止めリング40を採用しておくと、図6に示したように、周方向複数箇所の線状の突起41がパイプPの樹脂被覆層P2の間隔を隔てた周方向複数箇所に食い込んで周方向Rで係合するために、パイプジョイントに連結したパイプの初期の連結位置からの周方向Rでの位置ずれがよりいっそう生じにくくなる。
したがって、パイプジョイント100に図3や図4に示した抜止めリング40を採用しておくと、パイプジョイント100を用いて連結したパイプPで組み立てられた資材棚や小屋などの骨組みがぐらついたり変形したりするおそれが生じにくい。なお、パイプジョイント100に連結したパイプPは、締結ナットを緩めて抜止めリング40を拡径させると、抜止めリング40とパイプPの樹脂被覆層との軸方向での係合が解除されるために、パイプPをジョイント本体10のパイプ受け口11から容易に引き抜いて分離させることが可能である。
図7に示した他の実施形態によるパイプジョイント100では、ジョイント本体10のパイプ受け口11に、テーパー部12の奥側に位置する環状凹部16が設けられていて、この環状凹部16にゴム製の防水パッキン50が収容されている。防水パッキン50といては、図例のような筒状パッキンに代えてOリングを用いることも可能である。このパイプジョイント100によると、パイプ受け口11に挿入されたパイプPの外周に防水パッキン50が密着してパイプジョイント100やパイプPが防水仕様になり、それらの内部への雨水などの水分の浸入による腐食が防止される。したがって、このパイプジョイント100は、特に屋外に組み立てた資材棚や小屋などの骨組みを構成することに適する。なお、図7に示したパイプジョイント100において、ジョイント本体10のパイプ受け口11とパイプPとの連結構造には、図1又は図2などを参照して説明した連結構造と同様の構成が採用されている。
本考案に係るパイプジョイント100は、図8にも示したように、エルボ型のジョイント本体10を有しているけれども、パイプジョイント100はエルボ型に限定されない。たとえば、図9に示すパイプジョイント100のように、3方向にパイプPを連結することが可能なT字形のジョイント本体10を有していてもよい。このパイプジョイント100では、1本のパイプPを同軸の2つのパイプ受け口に挿通し得るように構造変形することが可能である。さらに、図10に示すパイプジョイント100のように、4方向にパイプPを連結することが可能なジョイント本体10を有していてもよい。このパイプジョイント100においても、1本のパイプPを同軸の2つのパイプ受け口に挿通し得るように構造変形することが可能である。すなわち、本考案のパイプジョイント100において、連結することのできるパイプPの本数は、ジョイント本体10のパイプ受け口の数によって定まる。このことにより、所定長さの複数本のパイプPを三次元に適宜張りめぐらせた骨組からなる棚などの構造物を頑丈に構築して、パイプの不本意な分離による前記構造物の損壊を防止することが可能となる。
図1~図10及び図11~図13では、内容の理解を容易にすることを意図して同一又は相応する要素に同一の符号を用いた。
本考案のパイプジョイントについては、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、その趣旨および技術思想を逸脱しない範囲であれば構造変形が可能であり、上記した実施形態ではパイプPを樹脂被覆管としているが、樹脂管を採用しても良く、また、抜け止めリング40の硬度よりも低い硬度であれば、鋼管を採用しても良い。
本考案のパイプジョイントは、強い結合力でパイプを強固に連結することが可能であることにより、所定長さの複数パイプを三次元に適宜張りめぐらせた骨組からなる棚などの構造物を頑丈に構築するのに有用である。
10 ジョイント本体
11 パイプ受け口
12 テーパー部
16 環状凹部
20 締結ナット
40 抜止めリング
41 突起
50 防水パッキン
100 パイプジョイント
D 金属線の直径寸法
P パイプ
W 突起の幅寸法

Claims (4)

  1. パイプ受け口を設けたジョイント本体と、パイプに外嵌されてパイプ受け口に螺合可能な締結ナットと、拡縮可能な欠円状の抜止めリングと、を備え、パイプに外嵌された抜止めリングが、パイプ受け口に締結された締結ナットによってパイプ受け口に備わっているテーパー部に押し込まれるのに伴い縮径してパイプを挟圧するように構成されているパイプジョイントであって、
    抜止めリングが、断面円形の金属線の内周部に、幅寸法が前記金属線の直径寸法よりも短い突起を有してなることを特徴とするパイプジョイント。
  2. 前記突起が、前記金属線の内周部全域に亘って線状に延びている請求項1に記載したパイプジョイント。
  3. 前記突起が、前記金属線の内周部の間隔を隔てた周方向複数箇所で線状に延びている請求項1に記載したパイプジョイント。
  4. ジョイント本体のパイプ受け口に、前記テーパー部の奥側に位置する環状凹部が設けられていると共に、この環状凹部に、パイプ受け口に挿入されたパイプの外周に密着する防水パッキンが収容されている請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載したパイプジョイント。
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