JP3235429B2 - 回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機の製造方法

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JP3235429B2 JP25219495A JP25219495A JP3235429B2 JP 3235429 B2 JP3235429 B2 JP 3235429B2 JP 25219495 A JP25219495 A JP 25219495A JP 25219495 A JP25219495 A JP 25219495A JP 3235429 B2 JP3235429 B2 JP 3235429B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機に係り、
特に、ハウジングとは別体である複数個の分割脚をハウ
ジングに締結する構造の回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】回転電機としては、固定子をハウジング
の内側に備え、その両端にエンドブラケットを嵌合し、
中央部に回転子鉄心を有する回転軸の両端近傍を軸受を
介してエンドブラケットで支持した構造が一般的であ
る。そして、別に成形した分割脚のハウジングへの締結
方法としては、例えば、ドイツ連邦共和国出願公告第2
327525号公報に開示されているものがあり、具体
的には、ハウジングに設けた二つの互いにほぼ直角をな
すリブの間に分割脚を係合し、分割脚に設けた貫通穴と
これに適合するが如くにリブに設けたリセスにボルトを
挿入し、これにナットを取付けることで、分割脚をハウ
ジングに締結する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ハウジング内
側への固定子の嵌合では、圧入或いは焼嵌めが採用され
ている。特に、ハウジングがアルミ合金製である場合に
は焼嵌めを採用することが多く、具体的には、ハウジン
グ温度を上昇させ、その内径を大きくした状態で固定子
をハウジングの内側に挿入する方法が一般的である。焼
嵌めの場合、次の理由により、加熱(温度上昇)前に脚を
ハウジングに締結して置くことが多い。すなわち、事前
に脚を締結しない場合は、ハウジングの内側に固定子を
嵌合した比較的質量の大きい状態で脚を取付け、さらに
は脚底面等に加工を施さざるを得なくなり、このような
重量物を対象とした作業により製造コストの上昇を招く
からである。これを回避することが前述の理由である。
【0004】しかしながら、アルミ合金製の脚を従来方
法でハウジングに取付けた場合、次のような問題が発生
することになる。一般に、脚を取付けるネジには、強度
上の信頼性が高い、安価である等の理由から鋼製のネジ
を用いることが多い。また、固定子焼嵌め時には、ハウ
ジングの温度を150〜300(℃)に上昇させること
が必要である。そのため、ハウジングと脚を鋼製のネジ
で締結した状態で、これら全体が上記の温度に達するこ
とになる。
【0005】この時、線膨張率の違いから、脚の膨張量
はネジのそれに比べて約2倍程度になり、脚及びリブの
ネジ取付け面には圧縮荷重が作用することになる。それ
ぞれのネジ取付け面には、脚取付け段階で初期圧縮荷重
が作用しており、これに上記の圧縮荷重が加わるので、
ネジ取付け面の単位面積当りの圧縮荷重、すなわち面圧
は大きな値となる。
【0006】一方、上述の通り、ハウジングと脚はアル
ミ合金製であり、これらを面圧が高い状態で上記温度に
長時間保持した場合、それぞれのネジ取付け面が急速に
劣化することになる。そのため、常温に復帰した段階で
の最終的なネジの引張荷重は脚取付け段階でのそれに比
べて大幅に減少することになり、これが原因でネジに緩
みが発生する虞れがある。この段階でのネジの緩みは回
転電機の機能に影響を与えることはなく、焼嵌め後にネ
ジを締め付け直せば良いが、これに起因する脚底面での
不整の発生、新たな作業の追加による製造コストの上昇
等の問題を解決する必要がある。したがって、本発明の
目的は、作業性が向上し、製造コストが低減できる回転
電機の製造方法を提供することにある。 また、本発明の
他の目的は、締結ボルト取付け面に作用する圧縮荷重の
増加が原因で発生する締結ボルトの焼嵌め緩みが生じな
い回転電機の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ハウジング
内に固定された固定子を有する回転電機の製造方法であ
って、アルミ合金製のハウジングの外周に、該ハウジン
グを支持するアルミ合金製の分割脚を、線膨張率が前記
アルミ合金の線膨張率の0.6〜1.2倍の範囲にあるス
テンレス製の締結ボルトを用いて締結し、該締結した分
割脚を含むハウジングを加熱し、該加熱した分割脚を含
むハウジングの内側に固定子を挿入することにより焼嵌
めすることによって達成される。
【0008】本発明の他の特徴は、鋳造或いはダイカス
ト等の成形手段を用いて成形したアルミ合金製のハウジ
ングと、該ハウジングの内側に嵌合した固定子と、前記
ハウジングに嵌合したエンドブラケットと、前記ハウジ
ング及び前記エンドブラケットによって両端近傍を軸受
を介して支持され中央部に回転子鉄心を有する回転軸
と、前記ハウジングを支持するための鋳造あるいはダイ
カスト等の成形手段を用いて成形したアルミ合金製の分
割脚とから構成された回転電機の製造方法であって、線
膨張率が前記ハウジング及び前記分割脚を構成する材料
の0.6〜1.2倍のステンレス製の締結ボルトで、前記
分割脚を前記ハウジングの外周に締結し、該締結した分
割脚を含むハウジングを加熱し、該加熱した分割脚を含
むハウジングの内側に固定子を挿入することにより焼嵌
めすることにある。
【0009】本発明によれば、アルミ合金製のハウジン
グに固定子を焼嵌め挿入する前に、常温での線膨張率が
アルミ合金の常温における線膨張率の0.6〜1.2倍の
範囲にあるステンレス製の締結ボルトを用いて、ハウジ
ングにアルミ合金製の分割脚を締結する。従って、ハウ
ジングに固定子を焼嵌めする前の質量が小さい状態で、
ハウジングに分割脚を締結ボルトで締結することができ
る。これにより、ハウジングに固定子を焼嵌めした質量
が大きい状態で分割脚を取付けたり、分割脚に加工を施
す等の重量物を対象とする作業をやらなくてもよい。よ
って、作業性が大幅に向上し、製造コストを低減するこ
とができる。 また、固定子を焼嵌めするために締結ボル
ト及び分割脚を含むハウジング全体を加熱した場合で
も、締結ボルトの膨張量と分割脚の膨張量の差を小さく
抑えることができ、この膨張量の差に起因して締結ボル
ト取付け面に発生する圧縮荷重を小さく抑えることがで
きる。この結果、締結ボルト取付け面の劣化及び損傷を
抑えることでき、締結ボルトの焼嵌め緩みや破損を防止
することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図7を参照し説明する。まず、本発明によ
る一実施例の回転電機1の正面縦断面図及び側面上半分
縦断面図をそれぞれ図1、図2に示す。両図において、
ほぼ円筒形状のハウジング2の内側には、焼嵌めにより
固定子3を嵌合しており、さらに、ハウジング2の両端
にはエンドブラケット7a,bを嵌合しており、締結ボ
ルト12a,bを用いてハウジング2に締結している。
回転軸5の固定子3に相対する位置には回転子鉄心4を
備えており、回転軸5を軸受6a,bを介してエンドブ
ラケット7a,bに支持させることで回転子鉄心4の固
定子3内側での回転を可能にしている。
【0011】ハウジング2の外側を周方向に4等分する
各部位に、互いが回転軸5方向視にほぼ直角に配置され
た二本のリブ9a,b及び9c,d及び9e,f及び9
g,hにより構成される脚固定リブ10a及び10b及
び10c及び10dが、回転軸5に平行に一定長さ寸法
を有して設けられている。また、各脚固定リブ10で仕
切られた部分には、図示しない互いに平行な複数個の冷
却フィンにより構成される冷却フィン群8a,b,c,
dを、回転軸5に平行に一定長さだけ備えている。尚、
ハウジング2はアルミ合金製であり、鋳造或いはダイカ
スト等の成形手段を用いて成形することができる。
【0012】隣合う一組の脚固定リブ10a及び10b
には、脚固定リブに当接する部分の形状が合致するよう
に、鋳造或いはダイカスト等の成形手段を用いて成形し
た一組のアルミ合金製の分割脚11a及び11bが、そ
れぞれ係合されている。分割脚11a及び11bに設け
られた締結ボルト挿入用の貫通穴と、これに適合する脚
固定リブ10a及び10bのリブ9a及び9dのスリッ
トに、それぞれ2本づつの締結ボルト12a及び12b
を挿入し、4個の締結ナット13(13a,13b)で、これ
を締結している。
【0013】本実施例における4本の締結ボルト12の
線膨張率は、常温でハウジング2及び分割脚11のそれ
の0.6〜1.2倍であり、以下この理由について、図
3の本発明による回転電機の締結ボルトの線膨張率の違
いによる引張荷重の違いを示す特性図を参照して説明す
る。
【0014】一般に、ハウジング2内側への固定子3の
嵌合では、圧入或いは焼嵌めが採用されており、本実施
例のようにハウジング2がアルミ合金製である場合には
焼嵌めが採用される。具体的には、ハウジング2の温度
を上昇させ、その内径を固定子3外径よりも大きくした
状態で、固定子3をハウジング2の内側に挿入する方法
が一般的である。その際、重量物に対する作業に係る製
造コストの上昇を回避するために、固定子3を焼嵌めす
る前に分割脚11をハウジング2に締結する。
【0015】固定子3を焼嵌めするときのハウジング2
温度は、焼嵌め代によって異なるが常温以上の150〜
300(℃)の温度範囲に上昇させられる。そのため、
ハウジング2と分割脚11とを締結ボルト12で締結し
た状態で、これらが同時に上記温度に一定時間加熱され
ることになる。なお、分割脚11及びハウジング2はア
ルミ合金製であるので、アルミ合金の軟化点(すなわち
強度)の点から、あるいは、加熱のための消費電力や設
備と言った製造上の点から焼嵌め作業の温度範囲は、上
記の150〜300(℃)の範囲に限られている。
【0016】この時、分割脚11の線膨張率が締結ボル
ト12のそれに比べて大きい場合、温度上昇に伴う分割
脚11の線膨張量は、締結ボルト12のそれに比べて大
きくなり、締結ボルト12には引張荷重が、分割脚11
及びリブ9の締結ボルト12取付け面には圧縮荷重(以
下、温度上昇での圧縮荷重と称する)が、それぞれ作用
することになる。締結ボルト12取付け面には、焼嵌め
前の分割脚締結段階で初期圧縮荷重が作用しており、こ
れに温度上昇での圧縮荷重が加わることで、締結ボルト
12取付け面の単位面積当りの圧縮荷重(以下、面圧と
称する)は比較的大きな値となる。
【0017】上述の通り、本実施例では分割脚11及び
ハウジング2はアルミ合金製であり強度が比較的弱いた
め、面圧が高い状態でこれら全体を上記温度に長時間保
持した場合、締結ボルト12取付け面が急速に劣化する
ことになる。この劣化量は、面圧すなわち圧縮荷重が大
きくなるに連れて増加する傾向にあり、本実施例の場合
では、分割脚11の線膨張率に対する締結ボルト12の
線膨張率の比が小さくなり過ぎると、温度上昇での圧縮
荷重が大きくなりその量が顕著に増加することを確認し
ている。
【0018】図3に、分割脚11の常温での線膨張率α
に対する締結ボルト12の常温における線膨張率βの比
(以下、線膨張率比β/αと称する)と、締結ボルト1
2の初期引張荷重Q0に対する焼嵌め後の引張荷重Qの
比(以下、引張荷重比Q0/Qと称する)との関係を示
す。図3より、線膨張率比が0.6を境にこれより小さ
くなるに連れて引張荷重比が小さくなっており、締結ボ
ルト12に作用する焼嵌め後の引張荷重Qが初期引張荷
重Q0に比べて小さくなっていくことが判る。
【0019】上記のことは、焼嵌めに係る温度上昇時に
分割脚11及びリブ9の締結ボルト12取付け面が劣化
していることを意味しており、この図から、線膨張率比
が、0.6以下の場合に締結ボルト12取付け面に生じ
る面圧の劣化が始まる、或いは、その量が急激に増加す
る面圧の閾値であると判断することができる。また、線
膨張率比が0.6よりも大きい範囲では、引張荷重比が
ほぼ1.0であり、焼嵌め前後で締結ボルト12に作用
する引張荷重が変化しないことが判る。
【0020】よって、焼嵌め後においても締結ボルト1
2に緩みを生じさせないためには、線膨張率比が0.6
以上であること、すなわち、常温で分割脚11及びハウ
ジング2の線膨張率の0.6倍以上の線膨張率である材
料から構成された締結ボルト12を用いることが望まし
いと言える。
【0021】尚、アルミ合金製の分割脚11およびハウ
ジング2の常温での線膨張率αは、その材質の種類によ
り異なる。具体的には、線膨張率の小さなアルミ合金で
は、18.00〜19.67×10-6(K-1)であり、中位のもので
は、19.67〜21.45×10-6 (K-1)であり、大きいもの
では、21.45〜23.90×10-6(K-1)である。 そして、
一般に用いられる鉄系材(鋼製)の締結ボルトの線膨張率
βは、11.8×10-6(K-1)位である。したがって、平均
的な線膨張率比β/αの値から、「線膨張率比が0.6
以上であることが望ましい」としたが、分割脚と締結ボ
ルトの材質の組み合わせによっては、下限の線膨張率比
β/αは、0.5から0.66までの範囲の値を取るこ
とになる。なお、平均的な線膨張率比とは、最も実用的
な組み合わせということでもある。
【0022】ところで、線膨張率比が1.0を超える場
合、すなわち、分割脚11の線膨張率αが締結ボルト1
2の線膨張率βに比べて小さい場合には、温度上昇によ
り分割脚11の膨張量に比べて、締結ボルト12の膨張
量が大きくなり、締結ボルト12に作用している初期引
張荷重Q0が減少し、焼嵌め作業中に別の弊害、例え
ば、分割脚の相対位置(組み付け寸法)がずれる程の緩み
が発生することになる。したがって、焼嵌め作業中の緩
みを回避するためには、初期引張荷重Q0を予め高く設
定し締結することが考えられる。しかし、分割脚11及
びハウジング2はアルミ合金製であり、初期引張荷重Q
0の許容値(アルミ合金の許容引張強度)との兼ね合いか
ら線膨張率比が1.2以下であることが望ましいことが
判明している。
【0023】以上より、焼嵌め作業の前後あるいは焼嵌
め作業中において、締結ボルト12に緩みや破損を発生
させないためには、常温での締結ボルト12の線膨張率
は、常温でのハウジング2及び分割脚11の線膨張率の
0.6〜1.2倍の範囲内であることが望ましいと言え
る。なお、本実施例においては、ステンレス製、アルミ
製等の締結ボルト12が上記に適合することになる。特
に、ステンレス製ボルトは、鋼製ボルトより線膨張率β
が大きく緩み難い方向にあり、かつ、高温焼嵌め作業中
であっても腐食し難い方向にあるので望ましいと言え
る。アルミ製ボルトの場合は、組立締結力に課題があ
り、用途に応じて用いられると言える。
【0024】一般に、アルミ合金に異種金属が直接接触
しこれらの間に水分が侵入した場合アルミの腐食量が急
激に増加すること、すなわち、電蝕が発生することがよ
く知られている。したがって、アルミ合金製の分割脚1
1及びハウジング2と、ステンレス製の締結ボルト12
との組み合わせは、種類にもよるが電蝕が発生する。特
に、アルミ合金製の分割脚11及びハウジング2とステ
ンレス製の締結ボルト12が直接接触した場合は、分割
脚12及びリブ9の腐食量が急激に増加する虞れがあ
る。
【0025】そこで図4から図6に示す実施例の構造に
より、締結ボルト12と分割脚11及びハウジング2と
の直接的な接触を回避するものである。図4は、分割脚
11及びハウジング2の締結ボルト12取付け部の一実
施例の詳細を示す縦断面図である。図において、締結ボ
ルト12の外側には円筒形状の接触防止筒14としての
チューブが係合(嵌合)している。これによって、分割脚
11の取付け時、或いは回転電機運転時に、締結ボルト
12と分割脚11及びハウジング2との直接的な接触を
回避することができる。チューブの材質は、耐熱性樹
脂、シリコンゴム等が適当であるが、前述の焼嵌め温度
で変質或いは劣化しない材質であれば、プラスチック等
を用いても構わない。尚、分割脚11の貫通穴の内側に
チューブを挿入しても良く、この場合でも上記と同様の
効果が得られることを確認している。
【0026】図5は、分割脚11及びハウジング2の締
結ボルト12取付け部の他の実施例の詳細を示す縦断面
図である。図において、締結ボルト12の表面は、接触
防止塗膜15で被覆されており、これにより、分割脚1
1の取付け時、或いは回転電機運転時に締結ボルト12
と分割脚11及びハウジング2との直接的な接触を回避
することができる。尚、接触防止塗膜15として、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂またはアルキッド樹脂等を
塗布したもの、あるいは亜鉛めっき、クロムめっき等の
処理を施したものが考えられる。この場合でも図4の実
施例と同様の効果が得られることを確認している。ま
た、図6の別の実施例に示すように、分割脚11の貫通
穴の内側表面に、上記と同様の処理で接触防止塗膜15
aを施しても構わない。
【0027】ところで、座金16がリブ9及び分割脚1
1に接触する面に、該座金16のバリ等の突起17が存
在する場合、その部分のみで座金16と分割脚11が接
触し局部的に面圧が上昇するため、本実施例を採用して
も締結ボルト12取付け面が劣化し、締結ボルト12が
緩む虞れがある。したがって、締結ボルト12の緩みを
回避するために、図7に示す実施例のように、分割脚1
1及びリブ9の締結ボルト12取付け面に環状溝18を
設け、突起17をそれらに接触させないように工夫する
ことが良いと言える。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、ハウジングの質量が大
きい状態での作業が少なくなり、作業性が大幅に向上
し、製造コストを低減することができる。 また、固定子
を焼嵌めするために締結ボルト及び分割脚を含むハウジ
ング全体を加熱した場合でも、締結ボルトの膨張量と分
割脚の膨張量の差を小さく抑えることができるので、こ
の膨張量の差に起因して締結ボルト取付け面に発生する
圧縮荷重を小さく抑えることができる。この結果、締結
ボルト取付け面の劣化及び損傷を抑えることでき、締結
ボルトの焼嵌め緩みや破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の回転電機を示す正面縦
断面図である。
【図2】図1の回転電機の側面上半分縦断面図である。
【図3】本発明による回転電機の締結ボルトの線膨張率
の違いによる引張荷重の違いを示す特性図である。
【図4】本発明の回転電機の分割脚取付け部の一実施例
を示す正面縦断面図である。
【図5】本発明の回転電機の分割脚取付け部の他の実施
例を示す正面縦断面図である。
【図6】本発明の回転電機の分割脚取付け部の別の実施
例を示す正面縦断面図である。
【図7】本発明の回転電機の分割脚取付け部のもう一つ
別の実施例を示す正面縦断面図である。
【符号の説明】
1…回転電機、2…ハウジング、3…固定子、4…回転
子鉄心、5…回転軸、6,6a,6b…軸受、7,7
a,7b…エンドブラケット、8,8a,8b,8c,
8d…冷却フィン群、9,9a,9b,9c,9d,9
e,9f,9g,9h…リブ、 10,10a,10
b,10c,10d…脚固定リブ、 11,11a,1
1b…分割脚、12,12a,12b…締結ボルト、1
3,13a,13b…締結ナット、14…接触防止筒、
15,15a,15b…接触防止塗膜 16…座金、17…突起、18…環状溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井田 道秋 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 栗原 雅樹 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 高橋 研二 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 松原 謙一郎 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 妹尾 正治 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社 日立製作所 産業機器事業 部内 (72)発明者 小俣 剛 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社 日立製作所 産業機器事業 部内 (72)発明者 竹田 高広 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社 日立製作所 産業機器事業 部内 (72)発明者 阿部 拓也 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社 日立製作所 産業機器事業 部内 (72)発明者 小谷 尚史 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社 日立製作所 産業機器事業 部内 (56)参考文献 特開 平7−241053(JP,A) 特開 平1−169285(JP,A) 特開 平7−184340(JP,A) 特開 昭50−150802(JP,A) 実開 昭58−12272(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 5/00 - 5/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に固定された固定子を有する
    回転電機の製造方法であって、 アルミ合金製のハウジングの外周に、該ハウジングを支
    持するアルミ合金製の分割脚を、線膨張率が前記アルミ
    合金の線膨張率の0.6〜1.2倍の範囲にあるステンレ
    ス製の締結ボルトを用いて締結し、 該締結した分割脚を含むハウジングを加熱し、 該加熱した分割脚を含むハウジングの内側に固定子を挿
    入することにより焼嵌めすることを特徴とする回転電機
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋳造或いはダイカスト等の成形手段を用い
    て成形したアルミ合金製のハウジングと、該ハウジング
    の内側に嵌合した固定子と、前記ハウジングに嵌合した
    エンドブラケットと、前記ハウジング及び前記エンドブ
    ラケットによって両端近傍を軸受を介して支持され中央
    部に回転子鉄心を有する回転軸と、前記ハウジングを支
    持するための鋳造或いはダイカスト等の成形手段を用い
    て成形したアルミ合金製の分割脚とから構成された回転
    電機の製造方法であって、 線膨張率が前記ハウジング及び前記分割脚を構成する材
    料の0.6〜1.2倍のステンレス製の締結ボルトで、前
    記分割脚を前記ハウジングの外周に締結し、 該締結した分割脚を含むハウジングを加熱し、 該加熱した分割脚を含むハウジングの内側に固定子を挿
    入することにより焼嵌めすることを特徴とする回転電機
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記ハ
    ウジングの外側を周方向に等分する各部位に互いが回転
    軸方向視にほぼ直角に配置された二本のリブにより構成
    され回転軸に平行に一定長さ寸法を有している複数個の
    リブを設け、前記分割脚を、隣り合う特定の一組の前記
    リブに固定することを特徴とする回転電機の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかにおい
    て、円筒形状の接触防止筒内に嵌合した前記ステンレス
    製の締結ボルトにより、前記ハウジングに前記分割脚を
    固定することを特徴とする回転電機の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかにおい
    て、前記ステンレス製の締結ボルトは、当該締結ボルト
    の表面が接触防止塗膜で被覆されていることを特徴とす
    る回転電機の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項3のいずれかにおい
    て、前記ステンレス製の締結ボルトが当接する前記分割
    脚の貫通穴の内側表面は、接触防止塗膜で被覆されてい
    ることを特徴とする回転電機の製造方法。
JP25219495A 1995-09-29 1995-09-29 回転電機の製造方法 Expired - Lifetime JP3235429B2 (ja)

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