JP3235350B2 - ボ−ルペンチップの製造方法 - Google Patents

ボ−ルペンチップの製造方法

Info

Publication number
JP3235350B2
JP3235350B2 JP17008894A JP17008894A JP3235350B2 JP 3235350 B2 JP3235350 B2 JP 3235350B2 JP 17008894 A JP17008894 A JP 17008894A JP 17008894 A JP17008894 A JP 17008894A JP 3235350 B2 JP3235350 B2 JP 3235350B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
caulking
tip
pen tip
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17008894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0768989A (ja
Inventor
功典 長島
浩之 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pentel Co Ltd filed Critical Pentel Co Ltd
Priority to JP17008894A priority Critical patent/JP3235350B2/ja
Publication of JPH0768989A publication Critical patent/JPH0768989A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3235350B2 publication Critical patent/JP3235350B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】金属製ボ−ルペンチップの先端小
口部外面にボ−ルを抱持するための角度の異なる複数の
全周のかしめ部を形成してなるボ−ルペンチップの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真ちゅう、洋白、ステンレス、銅
合金、アルミニウム合金などの金属製ボ−ルペンチップ
のボ−ルを抱持するために、ボ−ルペンチップの中心孔
及びボ−ル室などの内部を形成した後、ボ−ル室にボ−
ルを挿入し、先端小口部を内側にかしめることにより前
記ボ−ルを抱持してなるボ−ルペンチップが知られてい
る。このボ−ルを抱持するための先端小口部に形成され
たかしめ部は筆跡の状態や紙面とのひっかかり感などの
ボ−ルペンの筆記品質に大きく影響する。
【0003】ボ−ルペンチップのかしめ加工は、圧接部
材をボ−ルペンチップに圧接することによりなされるも
のであるが、この圧接部材の圧接面をボ−ルペンチップ
に当接させる角度(かしめ角度)を調節することによっ
て種々求められる品質のボ−ルペンチップを加工してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ボ−ルペンチップのか
しめ角度やかしめ強さを色々調節できるようにすると製
品にはかしめ部の角度やサイズにバラツキが発生し、必
要な筆記品質を保つためには厳重な不良品のチェックを
必要とすると共に、かしめ角度などを厳重に管理しなく
てはならず、いずれにしても作業が煩雑となってしまう
という問題があった。
【0005】特に、2段以上の角度が異なる複数のかし
め部を形成するものにおいては、従来の製造方法では、
図1に示すもののように、かしめ加工によるチップ材質
の伸びが角度の異なる複数のかしめ部の境界部分に偏肉
部9として発生してしまうものがあり、これが紙面にひ
っかかったり、筆跡にインキの塗布されない部分が発生
する現象が起こるという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属製ボ−ル
ペンチップの先端小口部外面にボ−ルを抱持するための
全周のかしめ部を形成してなるボ−ルペンチップの製造
方法において、前記かしめ部を形成するかしめ装置の圧
接部をかしめ加工時に前記ボ−ルに当接させてなるボ−
ルペンチップの製造方法を要旨とする。
【0007】
【実施例】図2は、本発明のボ−ルペンチップの製造方
法の説明図である。始めにボ−ルペンチップAの側壁1
のテ−パ、ボ−ルを収容するボ−ル室2、インキをボ−
ル室2に連通するインキ連通溝3及び中心孔4を形成し
た後、ボ−ル室2にボ−ル5を挿入する。次いで、この
ボ−ル5を抱持するため、ボ−ルペンチップAの小口部
6のかしめ部7を形成するかしめ加工を施す。
【0008】かしめ装置のボ−ルペンチップAに当接す
る圧接部8はボ−ルペンチップAの小口部6に近い第1
かしめ部7aを形成する第1圧接面8aと、この第1圧
接部と異なるかしめ角度にて第1圧接部と連続して形成
されている第2圧接面8bを有している。第1圧接面8
aはその延長上の一部がボ−ル5と当接するようになっ
ており、第1圧接面8aがボ−ル5に当接するところで
かしめ部7の加工が完了する。
【0009】このように、かしめ装置の圧接部8の圧接
面をボ−ル5に当接するようにしてかしめ加工を行うた
め、かしめ加工の終点が一定し、ばらつかない。つま
り、かしめ角度やかしめ部の大きさもばらつかないこと
になり、安定した生産が可能となるものである。
【0010】また、第1かしめ部7aと第2かしめ部7
bとを連続した圧接面にて形成するため、角度の異なる
かしめ部の境界部分に偏肉部9が形成されることはな
い。
【0011】ここで、図に示すように圧接面のかしめ角
度は、第1かしめ部を形成する第1圧接面8aのかしめ
角度をα、第2圧接面8bのかしめ角度をβとし、ボ−
ルペンチップAのかしめ部7以外の側壁1のテ−パ角度
をγとした時、γ+10°≦β≦γ+30°、且つ、β
+10°≦α≦β+30°の関係になるように設定され
ていることが好ましい。
【0012】第1かしめ部7aと第2かしめ部7bとを
一度の工程にて形成したボ−ルペンチップと二度の工程
にて形成したボ−ルペンチップとの筆跡の中抜け現象
(筆跡中でインキの塗布されない部分が発生する現象)
の発生回数を調べた。(試験1)得られた結果を表1に
示す。
【0013】
【表1】 試験条件 筆記角度:70度 垂直筆記荷重:200g 筆記距離:200m 使用試験機:螺旋筆記試験機(Seiki KOGYO
LAB製) 使用試験紙:NS55記録用紙((株)九菱科学機械製
作所製) 使用筆記具:BK100(油性ボ−ルペン、ぺんてる
(株)製) チップ材質:フェライト系ステンレス チップ寸法:ボ−ル径0.7mm、ボ−ル出高さ0.2
10mm、チップ側部のテ−パ角度(γ)30°
【0014】また、第1かしめ角度αと第2かしめ角度
βとの関係を斜め書き性試験(試験2)にて調べた。結
果を表2に示す。
【0015】
【表2】 試験条件 筆記角度:45度 垂直筆記荷重:200g 筆記距離:200m 使用試験機:螺旋筆記試験機((株)九菱科学機械製作
所製) 使用試験紙:NS55記録用紙((株)九菱科学機械製
作所製) 使用筆記具:BK100(油性ボ−ルペン、ぺんてる
(株)製) チップ材質:フェライト系ステンレス チップ寸法:ボ−ル径0.7mm、ボ−ル出高さ0.2
10mm、チップ側部のテ−パ角度(γ)30° 評価 ○ 均一な筆跡が書き続けられた距離が50m以上 × 均一な筆跡が書き続けられた距離が0m〜50m未
【0016】図3に他の実施例について示す。基本的に
図2に示した例と同様であるが、第1かしめ部7aを曲
面とする点が異なっている。第1かしめ部を形成する第
1圧接面8aのかしめ角度を大きくすることは、ボ−ル
5と小口部6とのあいだの空間6aを狭くすることにつ
ながる。そのために圧接面を凹状の曲面にする。図示の
ものでは第1かしめ部7aをボ−ル5の直径に対して5
%〜30%の長さの半径による曲面としている。こうす
ることによって、筆記する際のボ−ルペンチップと被筆
記面との接触を滑らかにするものである。また、ボ−ル
5と小口部6とのあいだの空間6aを狭くすることによ
り、筆跡の中抜け現象を極力抑制することができる。つ
まり、筆跡の中抜け現象の原因の一つは、筆記時、ボ−
ル5の回転によってボ−ルペンチップ内に空気を取り込
んでしまうことであるため、ボ−ル5と小口部6とのあ
いだの空間6aをできるだけ狭くすることによりボ−ル
ペンチップ内に空気が入り込みにくくなり、筆跡の中抜
け現象を極力抑制することができるものである。
【0017】ここで、図に示すように圧接面のかしめ角
度は、第2圧接面8bのかしめ角度をβとし、ボ−ルペ
ンチップAのかしめ部7以外の側壁1のテ−パ角度をγ
とした時、γ+10°≦β≦γ+30°の関係になるよ
うに設定されていることが好ましい。また、上述の他に
も本発明の要旨を逸脱しない限りで種々なせるものであ
る。一例を挙げると、加工具にかかる負担をできるだき
少なくするために、かしめ加工の前にあらかじめ多少の
縮径加工などを施すこともできるし、第1圧接面8aだ
けでなく第2圧接面8bをも曲面とすることもできる。
また、ボ−ルペンチップとして、金属製のパイプ材に押
圧加工を施すことにより、インキ連通溝3及び中心孔4
を形成してなる、所謂パイプ式ボ−ルペンであってもよ
い。
【0018】上述した第1かしめ部7aを曲面としたも
のの筆跡の中抜け現象の発生回数を調べた。(試験3)
得られた結果を表3、表4に示す。
【0019】
【表3】 ;曲面の半径(mm) ;ボ−ル直径に対する曲面の半径の割合(%) =曲面の半径(mm)×100/ボ−ルの直径(mm) ;一度の工程 ;二度の工程 試験条件 筆記角度:70度 垂直筆記荷重:200g 筆記距離:200m 使用試験機:螺旋筆記試験機(Seiki KOGYO
LAB製) 使用試験紙:NS55記録用紙((株)九菱科学機械製
作所製) 使用筆記具:BK100(油性ボ−ルペン、ぺんてる
(株)製) チップ材質:フェライト系ステンレス チップ寸法:ボ−ル径0.7mm、ボ−ル出高さ0.2
10mm、チップ側部のテ−パ角度(γ)30°
【0020】
【表4】 ;曲面の半径(mm) ;ボ−ル直径に対する曲面の半径の割合(%) =曲面の半径(mm)×100/ボ−ルの直径(mm) ;一度の工程 ;二度の工程 試験条件 筆記角度:70度 垂直筆記荷重:200g 筆記距離:200m 使用試験機:螺旋筆記試験機(Seiki KOGYO
LAB製) 使用試験紙:NS55記録用紙((株)九菱科学機械製
作所製) 使用筆記具:BK100(油性ボ−ルペン、ぺんてる
(株)製) チップ材質:フェライト系ステンレス チップ寸法:ボ−ル径0.7mm、ボ−ル出高さ0.2
10mm、チップ側部のテ−パ角度(γ)30°
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明のボ−ルペンチップ
の製造方法は、作業が煩雑となってしまうことを抑制
し、筆記感や筆跡品質の良好なボ−ルペンチップを製造
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の方法で製造したボ−ルペンチップを示す
断面図。
【図2】実施例を示す説明図。
【図3】他の実施例を示す説明図。
【符号の説明】
A ボ−ルペンチップ 1 側壁 2 ボ−ル室 3 インキ連通溝 4 中心孔 5 ボ−ル 6 小口部 6a 空間 7 かしめ部 7a 第1かしめ部 7b 第2かしめ部 8 圧接部 8a 第1圧接面 8b 第2圧接面 9 偏肉部 α 第1圧接面8aのかしめ角度 β 第2圧接面8bのかしめ角度 γ 側壁のテ−パ角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B43K 1/08 B21D 53/76

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製ボ−ルペンチップの先端小口部外
    面にボ−ルを抱持するための角度の異なる複数の全周の
    かしめ部を形成してなるボ−ルペンチップの製造方法に
    おいて、前記かしめ部を形成するかしめ装置の圧接部を
    かしめ加工時に前記ボ−ルに当接させてなるボ−ルペン
    チップの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記かしめ装置の圧接部を複数の異なる
    かしめ角度を有する連続した圧接面からなるものとし、
    この圧接面をボ−ルペンチップに圧接することにより一
    度の工程にて複数の角度を有するかしめ部を形成してな
    ることを特徴とする請求項1記載のボ−ルペンチップの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ボ−ルペンチップの先端小口部外面
    と当接する圧接部の小口先端側である第1圧接面を凹状
    の曲面としたことを特徴とする請求項2記載のボ−ルペ
    ンチップの製造方法。
JP17008894A 1993-06-30 1994-06-29 ボ−ルペンチップの製造方法 Expired - Fee Related JP3235350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17008894A JP3235350B2 (ja) 1993-06-30 1994-06-29 ボ−ルペンチップの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18701693 1993-06-30
JP5-187016 1993-06-30
JP17008894A JP3235350B2 (ja) 1993-06-30 1994-06-29 ボ−ルペンチップの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0768989A JPH0768989A (ja) 1995-03-14
JP3235350B2 true JP3235350B2 (ja) 2001-12-04

Family

ID=26493204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17008894A Expired - Fee Related JP3235350B2 (ja) 1993-06-30 1994-06-29 ボ−ルペンチップの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3235350B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002356084A (ja) * 2001-05-31 2002-12-10 Pentel Corp ボールペンまたは塗布具のチップ
JP2017181734A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 オリンパス株式会社 レンズ固定方法
JP7357461B2 (ja) * 2018-08-23 2023-10-06 三菱鉛筆株式会社 ボールペンリフィル及びボールペン
EP4205992A4 (en) * 2020-08-31 2024-09-11 Kk Pilot Corporation Also Trading As Pilot Corporation BALLPOINT PEN

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0768989A (ja) 1995-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20030036056A (ko) 금속관 및 그 제조방법
JP3235350B2 (ja) ボ−ルペンチップの製造方法
JP3840275B2 (ja) パイプ式ボールペンチップの製造方法
JP4565684B2 (ja) ボールペンチップの製造方法
JP3235355B2 (ja) ボ−ルペンチップの製造方法
JP3823726B2 (ja) 金型装置
JP7113488B2 (ja) ボールペンチップ及びボールペン
JP3248364B2 (ja) ボ−ルペンチップの製造方法
JP2003276383A (ja) ボールペンチップおよびボールペンチップの製造方法
EP0118795A1 (en) Method for producing a nondirectional pen
JPH11348486A (ja) ボールペンチップ及びその製造方法と製造に用いる工具、並びにこのボールペンチップを備えたボールペン
DE102019112617A1 (de) Verbindungsstift und Verfahren zum Herstellen eines Verbindungsstiftes
JPH0263078B2 (ja)
JP2003341274A (ja) ボールペンチップの製造方法
JP4568056B2 (ja) パイプ式ボールペンチップの製造方法
JPS61169296A (ja) ボ−ルペンチツプの製造方法
JP3458440B2 (ja) シャ−プペンシル
JP7294639B2 (ja) ボールペンチップの製造方法及びボールペンチップ
JP3467524B2 (ja) ペン先
JP3034479B2 (ja) ボ−ルを筆記媒体とするペン先部
US2236720A (en) Tip for mechanical pencils or the like
JP2002225482A (ja) ボールペンまたは塗布具のチップ
JP2587444Y2 (ja) ボ−ルペンチップ
JPH0558089A (ja) ボ−ルペンチツプの製造方法
JPS62204996A (ja) ボ−ルペンチツプの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090928

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees