JP3235110B2 - 医療用超音波装置 - Google Patents

医療用超音波装置

Info

Publication number
JP3235110B2
JP3235110B2 JP06147191A JP6147191A JP3235110B2 JP 3235110 B2 JP3235110 B2 JP 3235110B2 JP 06147191 A JP06147191 A JP 06147191A JP 6147191 A JP6147191 A JP 6147191A JP 3235110 B2 JP3235110 B2 JP 3235110B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
pulse echo
image
transmitter
echo image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06147191A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04297248A (ja
Inventor
晋一郎 梅村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP06147191A priority Critical patent/JP3235110B2/ja
Publication of JPH04297248A publication Critical patent/JPH04297248A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3235110B2 publication Critical patent/JP3235110B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、悪性腫瘍の治療・結石
の治療等に好適な収束音波治療における超音波による照
準監視機構に関する。
【0002】
【従来の技術】収束強力音波照射による結石破砕治療や
悪性腫瘍治療装置は、手術によらない低侵襲度の治療
術、患者の術後の生活の質(Quality of Life) を大切に
する治療術として、今後もその社会的価値がますます高
まっていくと予想される。
【0003】このような収束強力音波照射による治療の
場合、収束強力音波を治療目標領域に正しく照準するこ
とが、安全上きわめて重要である。この目的にそって、
衝撃波照射による結石破砕治療装置に、超音波による照
準・監視機能を付加した従来例としては、米国特許4821
730 号のように超音波または衝撃波の送波口径に撮像用
の超音波プローブを組み込んだ装置が従来知られてい
る。このような装置では、治療効果を生ぜせしめるため
にも、照準・監視のためにも、共に生体中で同様に屈折
する音波を用いるので、この自己整合性に依って照準誤
差を小さく抑えることができるという原理的利点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記技術によって、原
理的に小さな照準誤差の期待できる照準による、収束音
波治療が可能となったが、さらに1歩進めて、収束強力
音波が治療目標領域または物体に照準通りに正しく収束
されていることを確認の上で強力音波照射を行ない得る
ことが、治療の安全上、切望される。これを可能にする
機構を提供することを本発明の課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】音波が、媒質中の物体に
反射されたり吸収されたり散乱されたりすることによ
り、物体を挟む前後で音波エネルギー密度に差が生ずる
と、その物体は音波エネルギー密度が高い方から低い方
へ働く圧力、いわゆる放射圧を受ける。この放射圧によ
る生体の変位は、超音波診断装置程度の小さい時間平均
パワの音波が、肝臓などの実質臓器に照射されるときに
は、全く無視できる程度の大きさである。しかしなが
ら、音波のパワが衝撃波結石破砕装置のように大きく、
照準すべき物体の音波反射率が結石のように大きな場合
には、この放射圧による物体の変位は充分に計測にかか
る大きさとなる。また、音波反射率は結石ほど大きくは
ないが、肝臓などの実質臓器は、かなり大きな超音波吸
収率を持つので、悪性腫瘍の治療に用いられるような時
間平均パワの大きな収束超音波が照射されると、放射圧
による焦点付近の変位が計測可能な大きさとなる。この
放射圧による照準すべき物体の変位は、超音波パルスエ
コー法に変調法を応用することにより計測することがで
き、この方法を収束強力音波が治療目標領域に照準通り
に正しく収束されていることを確認する手段とすること
ができる。
【0006】
【作用】衝撃波結石破砕装置から照射された音波の放射
圧による結石の変位は、上記従来例の照準・監視用超音
波撮像機能による動画像によっても容易に観察されるほ
ど大きなものであり、数mmの程度に達することもあるこ
とが知られている。従って、本発明の超音波パルスエコ
ー法に変調法を応用した計測法によれば、収束衝撃波の
強度を大幅に落としても、変位を計測することができ
る。
【0007】もうひとつの肝臓・乳腺などの実質臓器の
場合にどの程度の変位が得られるかについては、少し詳
しく説明する必要がある。上記のような実質臓器内に周
波数0.5 〜1MHzの収束超音波により、方位方向直
径2〜4mm、音響パワ密度100W/平方cm程度の焦点
スポットを形成する場合を考える。上記周波数の超音波
の実質臓器内減衰係数は10%/cmの程度であるので、
焦点スポット中の組織は0.1N /立方cm程度の大きさ
の体積力を受ける。実質臓器のずり弾性率を10N/平
方cmと仮定し、境界条件として焦点スポットから方位方
向に10cm離れた組織は変位しないと仮定すると、焦点
スポットに位置する組織は0.1mm 程度変位すると見積
もられる。また、一定焦点の超音波照射が開始されてか
ら、焦点付近の変位が一定となるに要する時間は、生体
組織の密度が1g/立方cm程度であることから1〜10
0msecと見積もられる。
【0008】 上記のような収束超音波による変位を感度
良く検出するために、撮像用超音波パルス送受波機構を
用いて照準すべき腫瘍組織や結石からの反射エコー信号
を計測する。
【0009】上記実質臓器の場合のような、従来方法で
は非変動成分に埋もれてしまって検出しにくい0.1mm
程度の比較的小さな変位であっても、このような収束照
射音波の変調による変動成分を抽出する方法によれば計
測することができ、収束強力音波が治療目標領域に照準
通りに正しく収束されていることを確認することができ
る。また、結石破砕の場合であっても、収束衝撃波の本
照射に先立って、焦点が多少ずれていても副作用が問題
とならない小さめの強度の予備照射を行ない、上記方法
によって収束音波が目標の結石に照準通りに正しく収束
されていることを確認の上で、強力な本照射を行なうこ
とができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1および図2を用
いて詳細に説明する。
【0011】収束強力音波送波器としてアレイ型送波器
を用い、超音波パルスエコー信号の変調成分検出方法と
して差分法を用いた場合の実施例のブロック図を図1に
示す。また、図中の超音波パルス送受波器を組み込んだ
収束強力音波送波器の上面図・側面図を図2(a)・
(b)に示す。
【0012】このアレイ型収束強力音波送波器1は、強
力音波焦点の走査を必要最小限の送波器素子数Nにより
可能とするため、幾何学的フォーカスを有している。幾
何学的フォーカスは、送波器素子1−1〜1−Nを軽合
金製球殻上配置することによって与えられている。軽合
金製球殻5は、送波器素子からの効果的な放熱および送
波器圧電素子とカプリング用流体とのあいだの音響整
合、さらには、圧電素子の接地電極の働きを担ってい
る。主制御回路10により同期がとられた強力音波送波
回路11による制御にもとづいて強力音波送波出力のオ
ン・オフあるいは増減、さらには循環的な焦点走査など
の出力変調が行なわれる。出力変調周期は、照射対象生
体組織の機械的時定数を考慮して、1msec程度以上とす
ることにより、比較的大きな変位が得られる。
【0013】図1・図2の中の送受波器2は、通常のパ
ルス・エコー像撮像用セクタ・スキャン型アレイ送受波
器と基本的に同様の形式を有しており、音響整合層6を
備えている。図2の中(b)には、軽合金製球殻5およ
び音響整合層6を透視したときの図を示し、また、図の
煩雑さを避けるため、音響カップリング材は図2より省
略した。
【0014】送受波器2により得られるパルス・エコー
信号は、通常のパルス・エコー像形成に用いられると同
時に、強力音波変調に同期した差分像形成にも用いられ
る。送受波器2と送受波回路13により受信されたエコ
ーは、受信フォーカス回路14においてフォーカスのた
めの遅延時間が与えられて互いに加算され、記憶回路2
0―1と20―2に一時的に記録される。記憶回路への
記録は、送波回路11による強力音波送波の変調に同期
して、無変位とみなせる時相のエコー信号を20―1
に、相対的に大きな変位が得られる時相のエコー信号を
20―2に記録する。記憶回路20―1に記録された信
号は、そのまま表示回路16に入力されて通常の超音波
パルス・エコー像として表示される一方、記憶回路20
―2に記録された信号との差分が、差分回路15により
演算され、表示回路16に入力されて、差分像として表
示される。
【0015】エコー信号の検波は、受信フォーカス回路
14においてフォーカス処理後に行なう方法と、表示回
路16において行なう方法とがある。後者の方が、記憶
回路20として大容量ものが要求されるが、深度方向の
変位に対して高い感度が得られる。また、差分像は、照
準の確認に利用しやすくするため、通常の超音波パルス
・エコー像に重畳させて、異なる表示色調,表示輝度特
性により表示する。また、収束強力音波による高調波発
生が、キャビテイションや非線形伝播現象に基づいて起
こり、送受波器13によって受信されるときも、上記差
分処理によりこれをより強調して検出・表示することが
できる。
【0016】なお、以上では、収束強力音波送波器とし
て、アレイ型送波器を用いる例のみを示したが、単一フ
ォーカス型送波器を用いる場合でも、本発明を適用する
ことができる。しかし、この場合には、収束強力音波照
射出力を変調する方法として、照射出力をオン・オフま
たは増減する方法は同様に用いることができるが、送波
焦点を循環的に変更する方法を用いることは困難であ
る。
【0017】また、以上では、超音波パルス送受信機構
により得られる照準すべき生体組織や物体の反射信号か
ら、照射出力の変調に対応する変動成分を抽出する方法
として、差分法を用いる例のみを示したが、フーリエ解
析法を用いることもできる。すなわち、反射信号から、
変調周波数と等しい周波数のフーリエ成分を抽出する。
フーリエ解析法において変調と同相成分を抽出すること
は、差分法と実質的に等価である。ただし、フーリエ解
析法によれば、同相成分だけでなく直交成分をも必要に
したがって同時に検出することができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
強力音波が治療目標領域に収束されていることを監視確
認し、収束強力音波の確実な照準を行なうことが可能と
なり、収束強力音波治療の安全性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例装置の構成のブロック図。
【図2】図1の実施例において用いられる、超音波パル
ス送受波器を組み込んだ収束強力音波送波器の側面図
(a)および下面図(b)。
【符号の説明】
1―1,1―2,…,1−N…収束強力音波送波器振動子
素子、2―1,2―2,…,2−N…超音波パルス送受
波器振動子素子、5…軽金属製球殻、6…音響整合層、
7…背面制動層、10…主制御回路、11…強力音波送
波回路、12…超音波パルス送波制御回路、13…送受
波回路、14…受波フォーカス回路、15…差分回路、
16…表示回路、20…エコー信号記憶回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体中の目標物体に収束超音波を送波する
    音波送波器と、超音波パルスエコー像を得るための超音
    波パルスが送受信される送受波器と、前記生体中の目標
    物体の機械的時定数より定まる周期で前記収束超音波の
    送波出力を変調する手段と、前記超音波パルスエコー像
    が表示される表示手段と、前記送受波器により得られた
    超音波パルスエコー像が記憶される第1の記憶回路およ
    び第2の記憶回路と、該第1の記憶回路と第2の記憶回
    路に記憶された超音波パルスエコー像の差分を演算する
    差分回路とを有し、変調された収束超音波を送信するこ
    とにより前記収束超音波の焦点に一定周期の変位を生じ
    させ、前記差分回路は前記収束超音波の変調周期に同期
    して前記目標物体が無変位である時相での前記超音波パ
    ルスエコー像と前記物体に変位が生じた時相での前記超
    音波パルスエコー像との差分像を演算し、前記表示手段
    には該差分像が表示されることを特徴とする医療用超音
    波装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の医療用超音波装置におい
    て、前記変調手段は、送波出力をオン・オフすることに
    より変調を行うことを特徴とする医療用超音波装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の医療用超音波装置におい
    て、前記表示手段は、前記差分像と前記目標物体が無変
    位である時相での超音波パルスエコー像とを重畳して表
    示することを特徴とする医療用超音波装置。
JP06147191A 1991-03-26 1991-03-26 医療用超音波装置 Expired - Fee Related JP3235110B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06147191A JP3235110B2 (ja) 1991-03-26 1991-03-26 医療用超音波装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06147191A JP3235110B2 (ja) 1991-03-26 1991-03-26 医療用超音波装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04297248A JPH04297248A (ja) 1992-10-21
JP3235110B2 true JP3235110B2 (ja) 2001-12-04

Family

ID=13172005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06147191A Expired - Fee Related JP3235110B2 (ja) 1991-03-26 1991-03-26 医療用超音波装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3235110B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04297248A (ja) 1992-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6050943A (en) Imaging, therapy, and temperature monitoring ultrasonic system
Khokhlova et al. Controlled tissue emulsification produced by high intensity focused ultrasound shock waves and millisecond boiling
US6500121B1 (en) Imaging, therapy, and temperature monitoring ultrasonic system
EP0551225A1 (en) Ultra-high-speed extracorporeal ultrasound hyperthermia treatment, method and device
WO2004066856A1 (ja) 超音波プローブ及び超音波装置
JP5038289B2 (ja) 位相収差訂正のためのマイクロバブル生成技術
NZ193566A (en) Non invasive blood flow measurement:ultrasonic doppler
JP2006505318A (ja) 造影化のための仰角ビーム幅制御装置及び方法
JP3235110B2 (ja) 医療用超音波装置
JPWO2019208767A1 (ja) 超音波システムおよび超音波システムの制御方法
US9329260B2 (en) Method and device for ultrasound imaging
JP2735266B2 (ja) パルスエコー型超音波装置
JP3189293B2 (ja) 超音波治療装置
JP3145084B2 (ja) 超音波治療装置
Garbi The general principles of echocardiography
JP2654154B2 (ja) 非侵入法による腎臓結石の粉砕装置
JPH05300909A (ja) 超音波治療装置
JPH0566138B2 (ja)
Sinelnikov et al. Time reversal acoustic focusing with a catheter balloon
JP3896059B2 (ja) 超音波診断装置
JPH0554987B2 (ja)
Lizzi et al. On-line assessment of HIFU Beams and lesion monitoring using dual-transducer modes
JP3142535B2 (ja) 超音波治療装置
Chen BASICS OF ULTRASOUND AND PHOTOACOUSTIC IMAGING
JPH0531119A (ja) 超音波結石破砕装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees