JP3235057B2 - 間伐丸太材を用いた植樹ラック形成法枠工法 - Google Patents

間伐丸太材を用いた植樹ラック形成法枠工法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、間伐丸太材を用いて法
面を保護し且つ緑化する法枠工法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、土地造成工事や道路や河川な
どの土木工事などにともなって剥き出しとなった法面を
保護し、崩壊するのを防止するため法枠構造が実施され
ているが、近年の自然志向の高まりの中でさらに法面を
緑化しようとする法枠技術が各種提案されている。法面
の緑化は、法枠間に形成される矩形空間の内部に客土を
入れて行なわれることが多く、その客土部分に植物が生
育されて緑化される。通常、その法枠の多くはコンクリ
−トにより形成されていることが多い。
【0003】しかし、コンクリ−トは自然景観にマッチ
せず、このため国内森林資源のうち間伐材が使用用途が
定まらずに多量に放置されている実態に鑑みて、その間
伐材を積極的に法枠に使用しようとする試みがなされて
いる。そして間伐材はコンクリ−トに較べると自然に調
和できるメリットもあり、徐々に使用が増えている。し
かし、間伐材同士を連結して法枠にすることは不規則な
法面に寸法の固定した材木を組むので以外に難しく且つ
その間伐材の組み方によっては腐食による枠強度劣化が
起こる難点がある。
【0004】そして、間伐材を縦横に格子状に組んで形
成した法枠内に植物を生育できる客土を入れたりして法
面を緑化している。しかし、これまでの法枠では枠内の
深さは最大でも間伐丸太材一本分の深さ(間伐丸太材は
径は小さく、せいぜい10cm以下)であるために、そ
こに生育する植物は背の低い草類であり樹木の生育には
適すものではなかった。このため、樹木が茂っている周
囲の自然景観の中において、草のみの法面ではコンクリ
−トよりは優れていても不自然さを解消するまでには至
らなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたもので、間伐丸太材を用いることによっ
て、自然に調和する格子状法枠を簡単且つ速やかに形成
でき、その間伐丸太材間の法面を樹木によって緑化する
ことができる植樹ラック式の法枠工法を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、法面Nを均して清掃しその上にラス金網1
を張設する工程と、そのラス金網1上に、法面略傾斜方
向に端部同士を直列接続した縦丸太4の間隔置き並列群
上に法面略水平方向に端部同士を直列接続した横丸太5
の間隔置き並列群を交差載置して全体を格子状に組み、
その各交差部XにおいてL型頭部2aを有する主アンカ
−2を前記横丸太5を下から抱き上げるように前記縦丸
太4を貫いて法面Nに打込む工程と、隣り合う縦丸太4
間の前記横丸太5の下方に土留丸太7を潜り込ませて補
助アンカ−6で前記横丸太5とともに土留丸太7の中間
部位を支える工程と、前記各丸太4,5,7の接続部を
固定金具8で連結固定する工程と、前記土留丸太7と前
記横丸太5で形成される各土留め堰の上流側に前記ラス
金網1上を覆って植物育成用の客土9を盛る工程と、各
客土9面に植樹10する工程とから成る間伐丸太材を用
いた植樹ラック形成法枠工法である。
【0007】また、上記構成において、前記隣り合う縦
丸太4間の前記横丸太5の下方に土留丸太7を潜り込ま
せて補助アンカ−6で前記横丸太5とともに土留丸太7
の中間部位を支える工程において、前記横丸太5にアン
カ−打込孔12を貫設し、そのアンカ−打込孔12に前
記補助アンカ−6を挿通して法面に打ち込んで成るもの
である。
【0008】さらに、上記構成において、前記客土9を
盛る工程を、先に客土9を入れた土嚢11を置いて、さ
らにその上に客土9を盛る工程とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図で説明す
る。本発明は、法面Nを均して清掃しその上にラス金網
1を張設する工程(図1に示す)と、そのラス金網1上
に、法面略傾斜方向に端部同士を直列に配してその端部
を鎹等で固定して接続した間伐材の縦丸太4の間隔置き
並列群上に法面略水平方向に端部同士を直列に配してそ
の端部を鎹等で固定して接続した間伐材の横丸太5の間
隔置き並列群を交差載置して全体を格子状に組み(図2
と図3に示す)、その各交差部Xにおいて、図9に示す
ように、丸太半径以上に長くL型に屈曲させたL型頭部
2aを有する主アンカ−2を前記横丸太5を下から抱き
上げるように前記縦丸太4に設けた定間隔置きのアンカ
−刺込み孔3を貫いて法面Nに上向きに丸太の太さ分突
出状態に打込む工程(図3に示す)と、
【0010】図9及び図10に示すように、隣り合う縦
丸太4間の前記横丸太5の下方に間伐材の土留丸太7を
潜り込ませて少なくとも2本の補助アンカ−6で両縦丸
太4寄りに間隔を設けて打設し、前記横丸太5とともに
土留丸太7の中間部位を下支えする(図4に示す)工程
と、前記各丸太4,5,7の接続部を固定鎹8aなどの
固定金具8で連結固定する工程(図5に示す)と、前記
土留丸太7と前記横丸太5で形成される各土留め堰の上
流側に前記ラス金網1上を覆って植物育成用の客土9を
盛る工程(図6に示す)とで、図9に示すように、植樹
ラック法枠が形成される。
【0011】縦丸太4及び横丸太5の間伐材の端部を直
列に接続する方法としては、上記固定鎹による方法の他
に、間伐材の端部にボルト孔を貫設し、端部同士に金属
板を掛渡して前記ボルト孔にボルトを差込んで固定する
方法、端部をホゾ加工して填め込み固定する方法などが
ある。
【0012】また、前記隣り合う縦丸太4間の前記横丸
太5の下方に土留丸太7を潜り込ませて補助アンカ−6
で前記横丸太5とともに土留丸太7の中間部位を支える
工程において、前記横丸太5とともに土留丸太7の中間
部位を下支えする(図4に示す)方法の他に、図11に
示すように、前記横丸太5にアンカ−打込孔12を貫設
し、そのアンカ−打込孔12に前記補助アンカ−6を挿
通して法面に打ち込んむ形態も可能である。この形態で
は補助アンカ−6が土留丸太7の重さと土留丸太7から
受ける土圧に対して、横丸太5に支えられるので下に倒
れる虞がなく強度的に大変優れる利点がある。
【0013】そして、前記各客土9面に植物10を植え
る工程(図7に示す)により、法面の全面に植物10が
植えられその植物10が客土9に根を張り生育し(図8
に示す)て緑化が完成する。
【0014】また、図8に示すように、前記客土9を盛
る工程では、先に客土9を入れた土嚢11を置いて、さ
らにその上に客土9を吹き付けなどして盛る工程とする
こともできる。なお、使用する客土9は法面を均すため
に削り取った現場廃土をそのまま使用したり、その現場
廃土を土嚢11に入れて使用すると、処分場まで廃土を
輸送する必要がなくなり一挙両得となる。客土9は、ベ
ルトコンベアを用いて搬送すれば、各格子内への盛り付
けが容易となり且つ省力化ができる。
【0015】
【発明の効果】本発明は上記のように、これまでのよう
に交差部での丸太端部同士の四方への接続をせずに、単
に縦丸太4に横丸太5を載せて格子状に組むことによっ
て簡単に法枠を形成することができる。そして、横丸太
5とその下の土留丸太7とで水平方向のみを高く形成し
て土留め堰を深くすることによって樹木の根張り空間を
大きく確保するものなので、前記縦丸太4は縦に二本重
ねる必要はないので効率良く施工できる。その法枠内に
は客土9が盛られ、その客土9に低木、高木などの樹木
を含めて種々の植物10を植えて法面の緑化が実現でき
る。
【0016】この法枠内には、これまでは客土9の深さ
が最大横丸太一本分でしかなかったので主として雑草な
どが繁茂できる環境しか得られなかったが、本発明では
客土9が、横丸太5と土留丸太7とによる堰止め部分に
これまでよりも倍程度も深く盛られるので、低木、高木
などの樹木が、図8に示すように、根の一部はラス金網
を潜り抜けることもあるが、客土だけでも充分根を張る
ことができ、雨水やラス金網の目からの水分の取得など
により大いに生育できる。
【0017】即ち、樹木が茂っている自然景観の中にお
いて、周囲と同様に樹木が生育されて違和感が解消さ
れ、本来の自然景観の回復がなされる。法枠自体は丸太
材なので、従来のコンクリ−トによるものに較べると、
自然景観を破壊せずに自然に調和する利点がある。日本
各地で利用されずに困っている間伐丸太材を多量に利用
できるので、林業が活性化され、国内木材資源の有効活
用に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラス金網を張設した状態の施工工程を示す平面
図。
【図2】縦丸太に横丸太を交差載置している状態の施工
工程を示す平面図。
【図3】縦丸太に横丸太を交差載置した状態の施工工程
を示す平面図。
【図4】横丸太の下に土留丸太を架設した状態の施工工
程を示す平面図。
【図5】各丸太の接続部を固定金具で連結固定した状態
の施工工程を示す平面図。
【図6】客土を盛った状態の施工工程を示す平面図。
【図7】植物を植えた状態の施工工程を示す平面図。
【図8】土嚢を用いた客土に樹木が生育した状態を示す
縦断側面図。
【図9】法枠が完成した構造を示す縦方向の縦断側面
図。
【図10】法枠が完成した構造を示す横方向の縦断側面
図。
【図11】補助アンカ−を横丸太に挿通した形態を示す
要部の縦断側面図。
【符号の説明】
N 法面 X 交差部 1 ラス金網 2 主アンカ− 2a L型頭部 3 アンカ−刺込み孔 4 縦丸太 5 横丸太 6 補助アンカ− 7 土留丸太 8 固定金具 8a 固定鎹 9 客土 10 植物 11 土嚢 12 アンカ−打込孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−279593(JP,A) 特開 昭53−118805(JP,A) 特開 平1−158113(JP,A) 特開 平9−279583(JP,A) 特開 平10−152849(JP,A) 特開 平11−200376(JP,A) 実開 平2−129452(JP,U) 登録実用新案3042910(JP,U) 登録実用新案3037930(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 17/20 103 E02D 17/20 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 法面(N)を均して清掃しその上にラス
    金網(1)を張設する工程と、そのラス金網(1)上
    に、法面略傾斜方向に端部同士を直列接続した縦丸太
    (4)の間隔置き並列群上に法面略水平方向に端部同士
    を直列接続した横丸太(5)の間隔置き並列群を交差載
    置して全体を格子状に組み、その各交差部(X)におい
    てL型頭部(2a)を有する主アンカ−(2)を前記横
    丸太(5)を下から抱き上げるように前記縦丸太(4)
    を貫いて法面(N)に打込む工程と、隣り合う縦丸太
    (4)間の前記横丸太(5)の下方に土留丸太(7)を
    潜り込ませて補助アンカ−(6)で前記横丸太(5)と
    ともに土留丸太(7)の中間部位を支える工程と、前記
    各丸太(4),(5),(7)の接続部を固定金具
    (8)で連結固定する工程と、前記土留丸太(7)と前
    記横丸太(5)で形成される各土留め堰の上流側に前記
    ラス金網(1)上を覆って植物育成用の客土(9)を盛
    る工程と、各客土(9)面に植樹(10)する工程とか
    ら成る間伐丸太材を用いた植樹ラック形成法枠工法。
  2. 【請求項2】 隣り合う縦丸太(4)間の前記横丸太
    (5)の下方に土留丸太(7)を潜り込ませて補助アン
    カ−(6)で前記横丸太(5)とともに土留丸太(7)
    の中間部位を支える工程において、前記横丸太(5)に
    アンカ−打込孔(12)を貫設し、そのアンカ−打込孔
    (12)に前記補助アンカ−(6)を挿通して法面に打
    ち込んで成る請求項1記載の間伐丸太材を用いた植樹ラ
    ック形成法枠工法。
  3. 【請求項3】 各客土(9)を盛る工程が、先に客土
    (9)を入れた土嚢(11)を置いて、さらにその上に
    客土(9)を盛る工程である請求項1又は2記載の間伐
    丸太材を用いた植樹ラック形成法枠工法。
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JP5679570B2 (ja) * 2011-04-27 2015-03-04 株式会社 アイビック 簡易法枠形成方法
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