JP3234733B2 - 原稿搬送装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機等の画像形成装
置に装着して好適な原稿搬送装置に関し、外部から挿入
された原稿を画像形成装置の画像形成位置へと自動的に
搬入し、画像形成装置で所定の処理を実行した後に再び
外部に自動的に排出する原稿搬送装置を備えた画像形成
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】複写機等の画像形成装置においては、複
写原稿を透明な原稿台上に載置した後、原稿カバーを閉
成し、コピースイッチを操作することで、載置され原稿
の複写画像を、適宜搬送される用紙上に形成している。

【０００３】この場合、特に複写原稿がシート状であれ
ば手動で原稿台に載置する作業が面倒なため、該シート
原稿を載置トレイ上に載置し、この載置されたシート原
稿を給紙手段を用いて自動給紙する原稿搬送装置が原稿
台上に備えされている。この原稿搬送装置は、原稿載置
トレイ上の原稿を最上部または最下部のものから複写装
置本体からの給紙指令に従って順次原稿露光部へと１枚
づつ給送し、露光終了後に、該原稿を排紙トレイへと排
出するように構成されており、装置が非常に大掛かりな
ものとなり、コストが非常に高くなる。

【０００４】そのため、該原稿自動搬送装置を複写装置
本体に装着すれば、当然コスト高になる。また、複写す
る原稿が１枚または数枚程度である場合、原稿自動搬送
装置を利用すると、原稿の載置トレイへとのセット及び
複写装置との同期との関係で、１枚目の原稿の複写時間
がかえって長くなり、手動で原稿を載置しても、複写時
間には差がでなくなる。

【０００５】そこで、コスト低減等を行う目的で、図１
４に示すように原稿を載置し画像形成する露光部である
原稿台とは別に、シート原稿を他の露光位置へと１枚づ
つ挿入し搬送する原稿搬送装置が提案されている。この
原稿自動搬送装置は、特開平６−６７４９７号公報とし
て提案されたものである。同図において、原稿搬送装置
１０２は軸１２５を中心として開閉自在に支持された原
稿カバー１２６に装着されており、原稿カバー１２６の
上面を利用した原稿トレイ１３０、この原稿トレイ１３
０から原稿Ｄを給紙する呼び込みローラ１３１、給紙ロ
ーラ１３２、原稿Ｄを露光ガラス１２０の一側にある露
光部Ａまで導くガイド板１３３露光部Ａ上で原稿Ｄを搬
送する排紙ローラ１３６等を備えている。

【０００６】この構成において、原稿搬送装置１０２が
作動すると、原稿トレイ１３０から原稿Ｄが、給紙さ
れ、この原稿Ｄがプラテンローラ１３４および従動ロー
ラ１３７にかみ込まれる状態で搬送され、排紙ローラ１
３６を経て排紙トレイ１３５に排出される。このとき、
光学系１２１はコピーランプ１２２をプラテンローラ１
３４の真下に移動させ、光学系１２１を固定したまま原
稿Ｄを露光ガラス１２０の露光領域Ａを通過させながら
コピーする。

【０００７】尚、画像露光のための透明な原稿台１２０
の上に原稿Ｄを載置し、光学系１２１を露光ガラス１２
０に沿って走査させてコピーを行う通常の複写プロセス
では、コピー開始信号で露光の対象となる位置までコピ
ーランプ１２２等を移動させ、露光領域Ｂを図中左から
右にスキャンしてコピーを行う。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述の特開平６−６７
４９７号公報に記載の原稿搬送装置は、原稿台である露
光ガラス上の原稿カバー上を利用して、原稿を順次露光
位置へと搬送するため、コスト的には多少軽減できる。

【０００９】しかしながら、通常の露光領域Ａとは、別
の露光領域Ｂを設けることと、該露光領域Ｂで露光する
ように構成されているので、光学系をその都度、原稿搬
送により露光位置と、原稿台１２０に載置する露光位置
とを区別して移動制御する必要があり、従来自明の原稿
自動搬送装置同様、構造が複雑で規模が大きくなる。そ
のため、原稿を原稿トレイから排紙トレイへ搬送してお
り、この点では従来の原稿自動搬送装置と変わりがな
く、この分コスト高になるという不都合があった。

【００１０】本発明の目的は、簡易な構成で規模も小さ
く、コスト的に安価な、しかも操作性のよい原稿搬送装
置を提供することにある。本発明はシート原稿の枚数
が、１枚あるいは数枚程度のものの複写を行う場合にお
いて、特に好都合であって、さらに手動にて原稿を載置
する露光部へと原稿を搬送する原稿搬送装置を提供する
ことを第１の目的とする。

【００１１】また、本発明は、簡易な原稿搬送装置であ
るが故に、原稿の搬送が正常に行われているか否かの認
識が行いを行い難くなる。そのため原稿が搬送されてい
る経路中に複数の原稿検知センサを設けることで、その
搬送状態を容易に認識できるものの、本発明の簡易な原
稿搬送装置において原稿検知スイッチを原稿台へと搬入
される前に検出するのみで、原稿の搬送状態の認識を可
能にし、この認識に応じた原稿の搬送を制御することに
より、原稿搬送時の原稿のダメージをできるだけ軽減す
ることを目的とする。

【００１２】特に、本発明では、原稿台に載置され得る
最大領域より大きな原稿が搬送された時に原稿に与える
ダメージをできるだけ軽減するだけでなく、少なくとも
最大載置領域内での原稿の複写を可能にしてなる簡易な
原稿搬送装置を提供することにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明による画像形成装
置に備わる原稿搬送装置は、例えば図４に示すように原
稿カバー（３）上に装着された回動部材である原稿スト
ッカ（３５）を回動可能に設け、該原稿ストッカを開く
ことによって、原稿カバーの原稿押さえマット（３ｂ）
を画像形成装置本体の原稿台（２）から図１及び図２に
示すように押し上げ、原稿カバーの原稿押さえマットと
原稿台ガラスとの間に原稿の搬送できる隙間（ｄ）を形
成するための浮上機構を設け、挿入される原稿を形成さ
れた隙間を通して、上記原稿台へと搬送するための原稿
搬送手段である搬送ローラ（３４）を原稿台の手前に配
置している。上記浮上機構は、また図８に示すように、
ソレノイド（４１）を通電させて作動片（４０）によ
り、原稿カバー（３）を持ち上げ、隙間（ｄ）を形成す
る。

【００１４】そして、上記搬送ローラへの挿入される原
稿を検知する検知手段（３３）を上記搬送ローラの手前
に配置し、該原稿検知に応答して搬送ローラの駆動を制
御する制御手段を設けている。

【００１５】しかも、搬送ローラにて搬送される原稿の
搬送状態を認識手段にて認識する。つまり、原稿検知手
段にて、挿入原稿が検知されると搬送ローラが駆動さ
れ、この時点より所定期間における原稿の搬送状態に基
づいて、原稿の正常または異常の搬送状態を認識する認
識手段を設け、該認識結果に応じて上記制御手段は、原
稿の搬入及び停止、または排出動作を実行することを特
徴とする。

【００１６】上記認識手段の構成は、例えば図６に示す
ように、挿入された原稿上に自重で接し、搬送される原
稿に応じて回転する回転板であるスリットを周囲に多数
形成してなるロータリエンーダ（３８）と、該ロータリ
エンーダのスリットを検出する検出センサ（３９）を設
け、該検出センサからの所定期間における出力に基づい
て、原稿の正常又は異常搬送を認識してなり、該認識手
段の異常認識により、原稿の搬送を停止し、異常表示を
行うことを特徴とする。ここで、検出センサからの信号
をカウントするカウンタを設け、該カウンタの値が所定
値に達した時に、この時の検知手段が原稿の後端を検知
していなければ、原稿台の最大載置領域以上の原稿の搬
送であることを認識手段が認識する。

【００１７】また上記認識手段は、例えば図９におい
て、原稿の搬送が開始された時点から、決められた所定
期間（時間Ｔ）内に、原稿の後端を原稿検知手段（３
３）にて検知されれば正常搬送として認識する一方、原
稿後端が検知されなければ、異常搬送であるとして認識
するもので、該認識手段の異常認識により、搬送ローラ
を停止させ、必要に応じて原稿の排出動作を行うことを
特徴とする。

【００１８】さらに、認識手段は、図１１に示す通り、
搬送ローラ（３４）に回転に同期して回転する回転板で
あるロータリエンーダ（４１）と、該ロータリエンーダ
のスリットを検出する検出センサ（４５）とを備え、該
検出センサからの所定期間における出力個数が決められ
た値との比較に基づき、原稿の正常又は異常を認識し、
該認識手段にて原稿の異常搬送が認識されると、制御手
段は原稿の搬送を停止または排出動作を実行することを
特徴とする。

【００１９】

【作用】本発明の構成において、原稿カバー（３）上の
原稿ストッカ（３５）を開くと、浮上機構の作用により
原稿カバー（３）の原稿押さえマット（３ｂ）と原稿台
（２）との間に隙間（ｄ）が形成される。また、原稿カ
バーが閉じられている状態において、原稿カバーの取手
部下方に形成された原稿の挿入部分に原稿が挿入される
と、これが原稿検知手段（３３）にて検知され、これに
応答して制御手段が、搬送手段である搬送ローラ（３
４）の駆動制御を行い、挿入された原稿が原稿台へと搬
送制御されることになる。

【００２０】上記原稿が搬送されることで、認識手段が
正常搬送か、異常搬送かを認識する。例えば搬送手段に
よる原稿の異常が認識されれば、制御手段は原稿のこれ
以上の搬送を阻止して、原稿が受けるダメージを軽減す
る。それと同時に異常搬送であることを表示して、使用
者に報知し、その原稿のよる搬送がこれ以上行えないこ
とを知らせる。

【００２１】この場合、認識手段が原稿の搬送と同期し
て回転する多数のスリットを形成してなるロータリエン
ーダを備えることで、原稿が所定期間内で所定距離の搬
送がなされていないことが検出センサからの出力により
容易に認識できる。つまり、所定期間内で原稿が搬送さ
れる距離、つまり長さは一定であり、その一定距離を上
記検出センサからの出力で認識できる。この搬送の異常
認識を行うことで、原稿の搬送を停止させ、原稿に与え
るダメージを阻止している。ここで、原稿が正常に搬送
されている状態で、原稿台が載置できる最大サイズを越
える原稿が搬送されると、上記エンコーダからの出力信
号のカウント値が所定の値に達しても、原稿後端が検知
されなければ、その状態を認識し、原稿の搬送を停止さ
せる。これにより、原稿の正常搬送状態において、原稿
が停止され、載置された原稿の複写は可能になる。

【００２２】また、認識手段として、原稿が正常に搬送
されている時においても、原稿が原稿台より大きい場
合、搬送手段が所定期間（Ｔ）駆動されても原稿検知手
段が原稿の後端を検知していない場合には、原稿台にて
載置可能な領域以上の大きな原稿の搬送であるとして、
最大サイズを越える原稿であるこを認識することができ
る。これにより、原稿の搬送を停止させ、原稿先端部分
から蛇腹状にたわみ、原稿のダメージを無くすことがで
きる。

【００２３】さらに、認識手段として、原稿の搬送を行
う搬送ローラの回転に同期するロータリエンコーダの回
転に基づく、検出センサからの出力個数が、決められた
個数を越えても、原稿の後端が原稿検知手段にて検知さ
れていなければ、原稿台以上の大きさの原稿の搬送であ
るとして、原稿の以上搬送を認識できる。これにより、
原稿の搬送を停止させ、原稿に生じるダメージを軽減で
きる。

【００２４】

【実施例】図１及び図２は、本発明による原稿搬送装置
を利用する状態を示すそれぞれの断面図である。図３及
び図４は本発明の原稿搬送装置を備えた画像形成装置、
特に複写装置の内部構造の概要を示す断面図及びを外観
を示す斜視図である。

【００２５】まず、図３及び図４において、複写装置本
体１の上部には、画像露光のための透明ガラスからなる
原稿台２が設けられ、該原稿台２の上方には、図中奥側
の一側部が軸支され開閉可能に原稿カバー３が配置され
ている。この原稿台２の下方の複写装置本体１内部に
は、光学系４が配置されている。原稿カバー３は、原稿
台ガラス２に載置される原稿を原稿台面に押さえるため
のもので、原稿カバーを構成する比較的硬質のプラスチ
ック樹脂にて形成された外装３ａ内部に、原稿台と対向
する面に、比較的軟質の部材から形成されなる原稿押さ
えマット３ｂが取り付けられている。

【００２６】上記光学系４は、原稿台ガラス２上に置か
れた原稿に対して光走査を行う光源ランプ４ａと、原稿
からの反射光を導くミラー４ｂ，４ｃ，４ｄと、ミラー
４ｂ〜４ｄを通過した反射光を集光するレンズ４ｅと、
この集光した反射光を本体中央部に設置されたドラム形
状の感光体５の表面の露光ポイントに導くミラー４ｆ，
４ｇ，４ｈとからなる。特に露光ランプ４ａと反射ミラ
ー４ｂは、第１移動部材上に支持され、またミラー４
ｃ，４ｄは、第２移動部材に支持されており、この両者
は原稿台２に対し平行に図中左右方向に移動される。特
に第１移動部材の移動速度に対し、第２移動部材の速度
は１／２の速度で駆動される。これにより、原稿台２上
の原稿の画像を感光体５へと目的の倍率で光の像を導き
結像することができる。

【００２７】上記感光体５は、上記原稿台２に載置され
た原稿の画像を形成するためのもので、該感光体の周囲
には、感光体表面を均一に帯電する帯電器６、露光後の
静電潜像を着色トナーにて現像する現像装置７、適宜搬
送されてくるシート状の用紙に形成されたトナー画像を
転写する転写器８、転写後に残留するトナーを除去する
クリーニング装置９、感光体を繰り返し利用するために
感光体表面の電位を均一にする除電ランプ１０が、上記
説明した順に配置されている。以上が画像形成のための
画像プロセス系である。

【００２８】また、上記の画像形成にかかる画像プロセ
ス系とは別に、用紙を転写器９のトナー画像の転写位置
へと用紙を搬送し、画像が転写された後に該用紙を剥離
し複写装置本体外へと排出するための用紙の搬送系が複
写装置内に設けられている。この搬送系は、用紙を給紙
してなる給紙部と、給紙された用紙を上述した転写位置
へと搬送する搬送部、転写後の用紙を複写装置本体外部
へと搬出する搬出部とを備える。

【００２９】上記給紙部は、複写装置本体１内の最下部
に、着脱可能に設けられた用紙収納部（給紙カセット）
１１及び、複写装置本体１より外部に突出してなる手差
し挿入用の給紙トレイ１２が設けられている。

【００３０】上記用紙収納部１１の上方前端部（図の右
方）には、ほぼ半月形状の給紙ローラ１３が配置されて
おり、該給紙ローラ１３は用紙収納部１１に収納された
コピー用紙Ｐを上から１枚ずつ給送する。特に用紙収納
部１１は、用紙Ｐをその上面に載置する回転部材１１ａ
を回動可能に設け、図示していないスプリングを付勢力
により押し上げ、１枚給紙を可能にする分離爪１１ｂに
て一定の高さに収納された最上部の用紙を位置決めする
構成である。

【００３１】また、給紙トレイ１２にも、１枚または複
数枚載置された用紙を呼び込む給紙ローラ１４と、呼び
込んだ用紙を２枚送り防止のため給送ローラ１５と分離
部材１６とからなる給送手段にて給紙指令に従って順次
１枚づつ送る給紙手段が設けられている。

【００３２】以上の構成の給紙部を介して給送された用
紙を、次に転写位置へと搬送する搬送部は、一対の搬送
ローラ１７および１８を有している。搬送ローラ１７の
用紙搬送方向下流側にはペーパストップ板１９が設けら
れており、該ペーパストップ板１９にて、搬送ローラ１
７を介して搬送されてくる用紙を一旦停止する。ペーパ
ストップ板１９は、感光体５に形成された画像先端を、
搬送される用紙先端に一致させて搬送を開始させるため
のもので、感光体５の回転位置に応じて搬送路を開放す
るように駆動され、よって搬送ローラ１７及び転写位置
の直前に配置された搬送ローラ１８により転写位置へと
用紙を搬送する。これらの手段にて、コピー用紙Ｐを感
光体５と対向する転写位置まで搬送する用紙搬送部を構
成している。

【００３３】そして、転写位置を通過する用紙Ｐは、感
光体５表面より剥離された後、複写装置外部へと搬出す
るための通路途中に配置された加熱定着装置２０を通過
する。この加熱定着装置２０は一対のローラにて構成さ
れ、一方をヒートローラ、他方をヒートローラに圧接さ
せる加圧ローラとから構成され、用紙Ｐを加圧しながら
搬送し、熱により用紙上の未定着トナー画像を加熱定着
する。該加熱定着装置２０を通過する用紙は、複写装置
本体１の形成された排出開口に対応して着脱可能に設け
られた排出トレイ２１へと排出される。以上が、転写後
の用紙の搬出部である。

【００３４】この図３に示す複写装置は、感光体５に原
稿台２に載置された原稿の画像が、光学系４により投影
されることで、事前に帯電器６にて均一帯電された感光
体５表面に静電潜像が形成され、該静電潜像は現像装置
７でトナー像として現像される。このトナー像は、転写
器８の作用により、上述したようは用紙搬送系により適
宜搬送されてくるコピー用紙Ｐに静電的に転写され、さ
らに加熱定着装置２０にて搬送されると同時に用紙上に
定着される。このコピー用紙Ｐは、最終的に排出トレイ
２１へと搬出される。

【００３５】上述のように構成されてなる複写装置本体
１の原稿カバー３の下方で、複写装置本体の前面上部に
は、図４に示すように操作パネル２２が配置されてい
る。操作パネル２２は、その詳細を図５に示すように、
コピーボタン２３、クリアキー２４、コピー枚数設定キ
ー２５、コピー枚数表示部２６、コピーの明るさを調整
する露光量調整キー２７等が配置されている。

【００３６】一方、本発明による原稿搬送装置は、上記
原稿カバー３、該原稿カバーの一部と、操作パネル２２
と原稿カバー３との間に配置される原稿搬送ローラ等に
て構成される。例えば、原稿搬送装置３０は、原稿が挿
入される原稿挿入口３２、挿入された原稿によって押し
上げられて原稿検知スイッチをオンする原稿検知レバー
３３、挿入された原稿を原稿台２の上に搬送する搬送ロ
ーラ３４等を備えている。

【００３７】上記原稿挿入口３２は、複写装置本体１の
原稿台２を上部に設けるための複写装置本体１の上部外
装１ａの平面部と原稿カバー３の取手部３１との間に位
置している。そして、搬送ローラ３４は、原稿台２と操
作パネル２２との間の複写装置本体１の上述した上部外
装１ａの平面上に配置される。該搬送ローラ３４は、例
えば下側のローラ３４ｂを上側の駆動ローラ３４ａに対
し圧接するように、外装１ａ下部に設けられている複写
装置本体の上部フレーム等に、一端が固定された板バネ
の自由端側に回転可能に設けられている。この下ローラ
３４ｂは、板バネに支持されることなく、その軸を上方
向に付勢するスプリング等を設けて、駆動ローラ３４ａ
側に圧接させるように複写装置本体側に設けてもよい。

【００３８】上記搬送ローラ３４の駆動ローラ３４ａ
は、原稿カバー３側にその回転軸が回転可能に軸支され
ており、原稿カバー３の一部に配置されている図示しな
い駆動モータからの回転力が伝達される構成である。

【００３９】また、搬送ローラ３４への搬送領域へと原
稿が挿入されることを検知する検知スイッチ及びその検
知レバー３３は、同様に原稿カバー３側に配置されてい
る。そして、検知レバー３３は原稿台２上を原稿カバー
３が閉成（押圧）した状態では、複写装置本体の上部外
装１ａに形成されている凹部（図示せず）に入り込み、
挿入される原稿により外装１ａ上に上昇される。これに
より原稿検知スイッチを動作（ＯＮ）させ、原稿検知を
行う。特に下ローラ３４ｂをも原稿カバー３側に配置す
るように構成すれば、原稿搬送装置を備えない複写装置
においても、原稿カバー３を交換することで、簡単に原
稿搬送装置を備えることができる。

【００４０】なお、搬送ローラ３４は、特に駆動ローラ
３４ａを原稿カバー３側に配置しているが、下ローラ３
４ｂと同様に複写装置本体側に設け、原稿カバー３の開
閉により手動による原稿の原稿台２への載置作業時に邪
魔にならないように、その上部を別形成のカバー部材に
て覆い、該カバー部材の原稿の挿入口側に、原稿が挿入
できる開口を形成する構成であってもよい。このように
形成することで、原稿台２の前面部分が多少上部にカバ
ー部材にて突出するものの、搬送ローラ３４が内部に配
置されたことになり、安全に原稿の載置作業を行える。
この構成であれば、原稿検知のためのスイッチ及び検知
レバー３３もカバー部材の内部に配置され、原稿カバー
３の構成を簡単にできる。

【００４１】一方、原稿カバー３は、通常では原稿台２
面にその原稿押さえマット３ｂが例えば自重により密接
している。そのため、挿入されてくる原稿が上記搬送ロ
ーラ３４にて搬送されてきても、原稿押さえマット３ｂ
と原稿台２との間を搬送されることなく、搬送が阻止さ
れ原稿の搬送ジャムが生じる。そのため、原稿カバー３
を浮上させ、原稿台２と原稿押さえマット３ｂとの間に
原稿が通過する程度の隙間を形成する必要がある。

【００４２】上記原稿カバー３を浮上させるための浮上
機構の構成の一例としては、原稿カバー３上に設けられ
る回動部材である原稿ストッカ３５を、原稿カバー３の
外装の前面の取手３１の部分に設けた軸支部３６に回転
自在に設ける。そして、該原稿カバー３の開成におい
て、上記原稿台２より原稿カバー３のマット３５ｂを一
定間隔浮上させる。

【００４３】そのために、原稿ストッカ３５は、その両
側および奥側に、原稿カバー３の上面との間に原稿等を
収納するのためスペースを形成するための折り曲げ部３
５ａを形成しており、前面部より原稿等を原稿カバー３
上面へと挿入するための開口３５ｃが形成されている。
この原稿ストッカ３５の折り曲げ部３５ａの前面部分
に、該原稿ストッカ３５を回動可能にするための軸部３
５ｂが形成されている。この軸部３５ｂに対応して原稿
カバー３の外装３ａの前面に設けた軸支部３６の凹部３
６ａに、上記軸部３５ｂが嵌め込まれている。特に原稿
カバー３はその外装を樹脂等の弾性部材にて形成してお
けば、その弾性変形を利用して変形させ、両軸支部３６
間より軸部３５ｂの距離が短くなるように撓ませた状態
で両者を一致させ、その状態で変形状態を解けば、凹部
３６ａに軸部３５ｂが嵌め込まれ、原稿ストッカ３５が
原稿カバー２に対し回動可能に設けられる。

【００４４】以上の構成により原稿ストッカ３５は軸支
され、原稿カバー３上に載置するように維持している状
態では、原稿カバー３上面と原稿ストッカ３５とは折り
曲げ部３５ａにてスペースが形成され、その内部に原稿
等必要な物が収納できる。この原稿ストッカ３５は、複
写できる最大サイズの原稿を充分に収納できる大きさ、
特に図３において収納できる幅を有する大きさで構成さ
れている。

【００４５】そして、原稿ストッカ３５にて、原稿カバ
ー３を浮上させ、原稿押さえマット３ｂと原稿台２との
間に隙間を形成するために、複写装置本体側の外装１ａ
上部には、軸部３５ｂに対応した位置に図２に示すよう
に浮上部材３７が設けられている。この浮上部材３７
は、操作パネル２２方向に多少突出し、その下部が多少
湾曲形状に形成された湾曲部３７ａが形成されている。

【００４６】この浮上部材３７に対応して、原稿ストッ
カ３５側には、浮上部材３７と係合する係合部３５ｄが
形成されている。その係合部３５ｄは、原稿ストッカ３
５の開口３５ｃの前面端部、特に軸部３５ｂ近傍に形成
されており、浮上部材３７の湾曲部３７ａに嵌まり込む
ような凸部形状に形成されている。上記浮上部材３７と
係合部３５ｄとで浮上機構を構成している。

【００４７】従って、図３及び図４に示すように原稿カ
バー３上に載置された状態にある原稿ストッカ３５を、
手前に回動させ、該原稿ストッカ３５にて操作パネル２
２上を覆うような位置まで回動（開成）させれば、原稿
ストッカ３５の一端部が外装１ａ平面上に支持され、そ
れ以上の回動が規制される。これにより、上述した浮上
部材３７に原稿ストッカ３５の係合部３５ｄの凸部が係
合する。この時、原稿ストッカ３５の開口３５ｃを形成
する周縁の一端部が、複写装置本体１の外装１ａ上に支
持され、浮上部材３７と係合部３５ｄとの係合により、
軸部３５ｂを介して原稿カバー３が上方向に持ち上げら
れる。つまり、原稿カバー３の奥側の回転可能な軸支部
と反対側の取手部３１が、原稿ストッカ３５の回動によ
り、特に軸部３５ｂが上昇するために、原稿カバー３が
原稿カバー３の軸支部を中心に上方向に回動し、持ち上
げられる。そのため、原稿台２と原稿押さえマット３ｄ
との間に隙間ｄが形成される。

【００４８】以上のことから、回動された原稿ストッカ
３５の上面に沿ってシート原稿を挿入し、搬送ローラ３
５の駆動により、挿入された原稿は上記隙間を原稿台２
と原稿マット３ｂにて案内され原稿台２へと搬送するこ
とができる。

【００４９】ここで、隙間ｄは、浮上部材３７と係合部
３５ｄとの係合部と、軸部３５ｂとの間の距離、および
角度（軸部３５ｂと係合部との直線と原稿台３の水平面
とで作られる角度）により決まり、これらを適宜設定す
ることで必要な隙間ｄを形成することができる。

【００５０】また、本発明においては、原稿の搬送状態
を確認するための手段を構成する多数のスリットを円板
の周縁に形成してなるスリット円板、つまりロータリエ
ンコーダ（以下エンコーダと記す）３８を図６に示すよ
うに、原稿検知レバー３３とほぼ同一位置で、幅方向に
おいてずされて配置されている。このエンコーダ３８
は、原稿カバー３側に回転自在に設けられ、原稿カバー
３と反対側の一周縁が複写装置本体側の上部外装１ａ上
に当接するように設けらている。そして、回転可能なエ
ンコーダ３８原稿Ｄが挿入されることで、該原稿Ｄの表
面上に自重により載置されるように、回転する軸方向と
直交する方向に多少移動可能に設けられている。

【００５１】従って、挿入される原稿Ｄがエンコーダ３
８と上部外装１ａとの間に介在され、原稿Ｄが搬送され
ると、エンコーダ３８が回転される。この回転をエンコ
ーダ３８を挟むようにして設けられる発光及び受光素子
からなるスリット検出センサ３９が、スリット位置を検
出し、この検出信号をカウントすることで原稿の長さ及
び搬送速度や時間で検出することが可能になる。このエ
ンコーダ３８及び検出センサ３９にて本発明による搬送
される原稿の搬送状態の認識手段を構成している。

【００５２】次に、図７に示すフローチャートを参照し
ながら、本発明の原稿搬送装置３０および複写装置本体
の制御動作について説明する。そこで、図３及び図４に
ように原稿カバー３を閉じ、図に示す状態にある原稿ス
トッカ３５を手前側に回動させて開く。これにより、図
１及び図２に示すように、浮上部材３７の湾曲部３７ａ
と係合部３５ｃとが係合することで、原稿カバー３が上
方向に持ち上げられ、原稿押さえマット３ｂが原稿台２
より隙間ｄを隔てて離間する。

【００５３】この状態で、原稿搬送装置３０を使用可能
となり、原稿挿入口３２から原稿Ｄを、原稿ストッカ３
５の上面に沿って挿入すると、検知レバー３３が原稿Ｄ
にて押し上げられ、原稿検知スイッチがオンとなる（ス
テップＳ１）。

【００５４】この原稿の挿入時に、例えば図１において
原稿台１の左端部が原稿の載置の基準位置であれば、該
原稿ストッカ３５の折り曲げ部３５ａの左側をその基準
位置に一致させ、該折り曲げ部３５ａを原稿先端のガイ
ドとすることができる。このように構成することで、原
稿先端を原稿台２の基準位置に沿って搬送することが可
能になる。

【００５５】次に、挿入される原稿にて、検知レバー３
３の動作により原稿検知スイッチが原稿を検知しＯＮす
る。これにより、搬送ローラ３４が正回転、つまり原稿
を搬送する方向（図１において時計方向）に回転を開始
し（ステップＳ２）、原稿ガラス台２と原稿押さえマッ
ト３ａとの隙間ｄに原稿Ｄが挿入され、原稿押さえマッ
ト３ａの原稿台２との対向面が原稿ガイドとしての機能
を果たす。この隙間は、通常の用紙が０．０８ｍｍ程度
の厚みであることを考慮すると０．１ｍｍ以上が望まし
い。この隙間ｄは先に説明したように簡単に調整でき
る。

【００５６】この搬送ローラ３４の回転と同時に、タイ
マＴ１をリセットし、かつエンコーダ３８の回転による
スリット数、つまり検出センサ３９からのスリットに対
応する出力信号をカウントするカウンタＣ１をリセット
する。カウンタＣ１は、原稿Ｄの搬送距離と同期した状
態でカウントを行い、タイマＴ１はリセット状態から時
間カウントを行うもので、該タイマＴ１が所定時間（所
定期間）ｔａをカウントするとリセットされ再度カウン
トを開始する。

【００５７】そこで、ステップＳ４へと進み、エンコー
ダ３８のスリットを検出する検出センサ３９からの信号
を確認する。つまり、検出センサ３９はスリット位置で
発光素子からの光が受光素子に受光され、ＯＮし、ＯＦ
Ｆ状態からＯＮ状態に変化した時に、信号を出力し次の
ステップＳ５に移行し、そのスリット数をカウントする
カウンタＣ１に＋１（Ｃ１←Ｃ１＋１）する。そして、
ステップＳ６にて、上記タイマＴ１が所定時間ｔａを計
時したか否かを判別し、所定時間ｔａの計時を行ってい
なければステップＳ４に戻る。

【００５８】つまり上述のステップＳ４からＳ６におい
ては、搬送ローラ３４の駆動速度が一定であれば、所定
時間ｔａにおいて、エンコーダ３８が回転し、その時の
スリットカウント数がカウンタＣ１にて係数される。そ
して、ステップＳ７にて、カウンタＣ１のカウント数が
一定カウント数Ｃａより少ない場合、原稿の搬送状態が
異常であることを認識し、ステップＳ８にて原稿搬送異
常のランプ、例えばジャムランプを点灯させ、使用者に
報知し、搬送ローラ３４の駆動を停止（Ｓ９）する。

【００５９】以上のように、所定時間ｔａをタイマＴ１
で計時させ、この時間内でのエンコーダ３８のスリット
をカウントするカウンタＣ１の内容が、決まったカウン
ト数Ｃａであれば、原稿が正常に搬送されていることに
なる。特に搬送ローラ３４の駆動速度が一定であれば、
原稿Ｄの搬送に異常がなければ、エンコーダ３８も搬送
ローラ３４の回転に同期した状態で回転されるため、所
定時間ｔａ内において、エンコーダ３８の検出センサ３
９から出力されるスリット信号の個数は、一定の決めら
れた値である。そして、カウンタＣ１のカウント内容が
上記所定時間ｔａにおいて、Ｃａより少なければ、原稿
Ｄの搬送に異常が生じた場合である。

【００６０】そこで、搬送される原稿Ｄが、例えば原稿
カバー３のマット３ｂと原稿台２との隙間ｄに引っ掛か
った場合、エンコーダ３８の回転が搬送ローラ３４の回
転と同期して回転せず、所定時間ｔａ内でのカウンタＣ
１のカウント数がＣａとならないため、原稿Ｄの特に先
端ダメージを阻止するために、搬送ローラ３４の駆動を
停止し、原稿の搬送状態が異常であることを使用者に報
知できる。

【００６１】従って、エンコーダ３８と検出センサ３９
及び上述したステップＳ３乃至Ｓ７が、原稿の搬送状態
を認識する認識手段であり、この認識手段にて異常と認
識されると、搬送ローラ３４の駆動を停止し、原稿に与
えるダメージを無くし、これを使用者に報知する。

【００６２】一方、原稿の搬送に異常がなければ、ステ
ップＳ１０にて、原稿Ｄ後が検知レバー３３を通過して
原稿検知スイッチがＯＦＦするか否かがチェックされ
る。原稿の後端が通過すれば原稿検知スイッチがＯＦＦ
となり、これが検知されるが、検知されなければ、ステ
ップＳ３に戻り、上述した原稿の搬送状態を確認するス
テップへと移り、所定時間ｔａ毎に原稿の搬送状態が確
認される。そして、原稿Ｄの後端が原稿検知スイッチに
て検知（ＯＦＦ）されると、搬送ローラ３４の駆動が停
止され（ステップＳ１１）、原稿Ｄの後端部が搬送ロー
ラ３４に挟持された状態で停止する。

【００６３】こうして原稿Ｄが原稿台２の上に自動搬入
されると、複写装置本体はコピーボタン２３が押された
と、同様のコピー動作に入り、露光から始まりコピー用
紙排出までの複写処理を行う（ステップＳ１３）。この
場合、原稿Ｄの後端が搬送ローラ２３に挟持された状態
で複写処理が実行されるため、原稿搬送装置３０を使用
しない通常の使用状態に比較して、図１に示すように、
原稿台２の基準端２ａより例えば約１０ｍｍ程度の原稿
置き位置の差が生じる。これは、原稿の後端を搬送ロー
ラ３４で挟持した状態であることから、その端部と原稿
台２の基準となる一端部との距離である。これを解消す
るため、本実施例では、光学系のレンズ４ｅ位置を基準
位置からシフトすることで原稿Ｄと用紙のセンターを一
致させるようにしている。

【００６４】具体的には、原稿検知スイッチがオンする
と、複写装置はコピーボタン２３が操作された状態と同
様の処理を行うように構成される。そのため、コピーボ
タン２３が操作されることなく、原稿の挿入が原稿検知
スイッチのオンにより複写動作を開始する。この前に、
レンズ４ｅがレンズ移動用ソレノイドまたはモータ（図
示せず）によって、約５ｍｍ移動し、挟持された原稿Ｄ
の端部の像を１０ｍｍ寄せて、感光体５上に結像させ
る。これにより、正規に搬送されてくるコピー用紙の搬
送基準位置とを一致（ステップＳ１２）させることがで
きる。そのため、レンズ４ｅは、光軸と直交する方向に
移動可能（図１では前後方向）に設けられており、原稿
搬送による複写を行う場合に、図３では手前側に、図１
及び図２では右側に約５ｍｍ程度移動させて待機させ
る。

【００６５】この場合、原稿台２を支持する裏面、特に
原稿を挟持した領域の光学系の照射面は、感光体５に結
像されるために白色面であることが望ましい。これは、
黒っぽい場合にはトナーが付着し、これは用紙に転写さ
れるため、１０ｍｍ程度の幅で黒い筋が形成されるため
である。

【００６６】この状態で、ステップＳ１３の複写処理を
行い、この処理が完了すれば、搬送ローラ３４が駆動モ
ータの逆転駆動により逆回転し（ステップＳ１４）、原
稿Ｄを原稿挿入口３２ヘと搬出する。この搬出は原稿Ｄ
の挿入時の搬送ローラ３４の回転時間を記憶しておき、
この記憶時間に対して短め（例えば、搬送距離にして１
０ｍｍ程度）に設定した所定時間の経過を検知して（ス
テップＳ１５）、搬送ローラ２３の逆回転を停止する
（ステップＳ１６）。同時に光学系のレンズを元の位置
に復帰させるために、レンズ移動用のソレノイドをＯＦ
Ｆする（Ｓ１７）。

【００６７】そのため原稿Ｄは、搬送ローラ３４に若干
挟持された状態で停止するので、再度、もう１枚コピー
がほしいとき、搬送ローラの停止後、所定時間内、例え
ば２秒以内（Ｓ１９）にコピーボタンを押せば（Ｓ１
８）、搬送ローラ３４が、正回転し再度複写状態に入
る。

【００６８】これにより複数枚コピーをとることができ
る。また所定時間以上経過すれば搬送ローラ３４は再度
逆回転し（Ｓ２０）、原稿Ｄが搬送ローラ３４を通過
し、原稿検知スイッチにて検知（ＯＦＦ）されると、搬
送ローラ３４の回転が停止（Ｓ２１）される。そのた
め、原稿Ｄは原稿ストッカ３５に排出される。なお、予
め原稿の複写枚数を事前に設定しておけば、必要枚数を
一度の動作により簡単に得ることができる。

【００６９】以上のようにして１枚の原稿の複写を、原
稿搬送装置３０を利用して実行しているが、２枚以上の
原稿の複写を行う場合には、複写を完了した原稿を原稿
カバー３上の平面に載置し、次のシート状の原稿を同様
にして原稿挿入口３２より挿入することで同様にして所
望の複写を行える。

【００７０】本発明の実施例によれば、原稿を用紙の搬
送方向と直交する方向に搬送して、原稿台２へと載置す
るようにしている。そのため、原稿の一端部を挟持して
複写を行うことから、用紙のセンタと原稿のセンタとが
一致しないため、結像レンズを光軸方向と直交する方向
へ移動させて、原稿と用紙のセンタを一致させるように
している。

【００７１】しかし、原稿を用紙の給紙方向と同方向に
搬送することもできる。これは、例えば図３において原
稿カバー３の右側を軸支して回動可能に設け、この軸支
部分と反対側より原稿を挿入するように挿入口を設け、
後は先に説明した構成の原稿搬送装置３０をそのまま設
ければよい。この場合、原稿の後端を例えば１０ｍｍ程
度挟持して原稿の画像露光を行うと、搬送される用紙先
端と感光体に形成された画像先端とが１０ｍｍずれる。
このずれを解消するために、用紙の搬送タイミングを１
０ｍｍ速くするように、図３におけるストッパ１９を開
くタイミングを駆動制御することで簡単に実施できる。

【００７２】なお、以上説明したように、原稿をそのま
ま感光体に画像露光するものでは、原稿と用紙とのセン
タずれや、用紙と形成画像との先端ずれが生じる。しか
し、載置原稿をデジタル的に読み取り、これをレーザに
て感光体上に書き込む画像形成装置においては、上述し
たように原稿と用紙とのセンタずれや、用紙と形成画像
との位置ずれについては、レーザ照射時に補修するとが
できる。つまり原稿台２上に載置されない原稿の画像が
ない、無地として処理、つまり読み込まれ、この無地を
含めてレーザ照射すればよい。デジタル的に画像を読み
取るためには、例えば結像レンズ４ｅの後方にＣＣＤ等
のイメージセンサを配置し、原稿の画像をＡ／Ｄ変換し
て記憶し、この記憶したデジタル画像のデータに基づい
てレーザを変調制御することで、感光体５にドットによ
る原稿の画像と対応した静電潜像を形成することができ
る。

【００７３】また、画像露光位置と現像位置との間に周
知であるブランクランプを感光体の軸方向に多数配置
し、レンズ４ｅを移動させた時に原稿台２の非画像領域
の照射位置に対応する部分のランプを点灯させ不要部分
の電荷を除去することもできる。この構成であれば、原
稿台２の基準端２ａに対応する部分の非画像領域下面を
白色に形成する必要なく、またその裏面をフラットな状
態に形成する必要もなくなる。

【００７４】そこで、結像レンズ４ｅの移動位置におい
ては、任意の位置に設定でき、上記ブランクランプに
て、不要領域を消去できる。その例としては、レンズ４
ｅの移動をソレノイドでなくパルスモータ等を用いる。
そして、複写装置を組み立てた後に、レンズ４ｅの移動
位置を該複写装置固有のものに任意に設定できる。

【００７５】そのために、複写装置本体をシミュレーシ
ョンモードを設定する。これは、装置内の個々の部材を
独立して駆動させ、動作状態の確認等を行うためのモー
ドであり、そのモードそのものは従来より周知の事項で
ある。

【００７６】図８はその一例を示すもので、シミュレー
ションモード設定キーを操作（ｎ１）すれば、コピー枚
数表示が消灯しシミュレーションモードのナンバー（Ｎ
Ｏ）の入力状態（ｎ２）となる。そしてシミュレーショ
ンナンバー、つまりレンズ４ｅの移動量を設定するため
のナンバーを入力し、そのシミュレーションを実行させ
るためにプリントスイッチ（コピースイッチ）を操作
（ｎ３）する。

【００７７】この操作後に、現在設定されている原稿搬
送装置（ＳＰＦ）を利用する時のレンズ４ｅの移動量が
上記表示部分に表示（ｎ４）される。その後に、レンズ
４ｅの移動量を変更、または補正した場合には、補正値
を数値入力キーを操作することで入力する。この入力後
にプリントスイッチの操作（ｎ５）が行われると、レン
ズ４ｅが入力された値に応じて移動用のモータを駆動し
て移動（ｎ６）される。

【００７８】その移動終了後に、その状態での複写動作
の開始（ｎ８）を行うためにプリントスイッチの操作状
態が確認（ｎ７）される。つまり、原稿を実際に搬送
し、その後端が検知スイッチにて検知され、原稿の搬送
が停止された状態で原稿台２へと搬送を完了している。
この状態において上記補正入力したレンズ４ｅの移動量
にて実際の複写を行う。この複写結果が良好であれば、
クリアキーの操作（ｎ９）を行い、上述した入力値をレ
ンズ４ｅの移動量として記憶（ｎ１０）させる。また、
複写結果が良好でなければ、再度ｎ５にてレンズ４ｅの
移動量を補正入力し、上述した動作を繰り返す。

【００７９】なお、クリアキーの操作により原稿台２に
搬送された原稿の排出動作が行われる。また、レンズ４
ｅの移動量と同時に、ブランクランプの点灯制御の補正
をも同時に行えばよい。つまり、ｎ５にてレンズ４ｅの
移動量の入力と共に、ブランクランプにて消去する領域
を同時入力すればよい。これにより、レンズ４ｅの移動
量に応じて消去する領域を確認しながら、補正入力する
ことができる。

【００８０】以上説明したように、原稿搬送装置３０
は、簡易な手段で構成されたものであって、コスト低減
に大きく貢献できる。この場合、原稿カバー３と原稿台
３との間に隙間ｄを構成するための原稿ストッカ３５
は、原稿等を収納するように形成されたいるもを例に説
明したが、該原稿ストッカ３５とは別に、単なる回動部
材にて形成すればよいことである。特に原稿ストッカ３
５とすることで、原稿搬送装置を利用しない場合、この
部分を収納部として利用できる点で有用なものとなる。

【００８１】本発明の実施例においては、原稿ストッカ
３５を回動させ、原稿ガイドとして利用する時に、原稿
カバー３を原稿台２より浮上させる浮上機構を設けてい
るが、このような構成でなく、原稿を挿入した時に、原
稿カバー３を浮上させる浮上機構においても同様に実施
できる。

【００８２】図９はその一例を示すものであって、原稿
が挿入搬送される最大幅より外れた領域に、原稿カバー
３の浮上用の作動片４０を設け、該作動片４０を動作さ
せるソレノイド４１を原稿カバー３の把手部分と、複写
装置本体の外装上面１ａとの間に配置している。上記浮
上用の作動片４０は、外装１ａ部分に回転可能に軸支持
され、その反対位置が原稿カバー３の把手部分に対向接
触しており、中央部がソレノイド４１に連結されてい
る。

【００８３】そこで、ソレノイド４１が励磁されていな
い、つまり通電されていない時には、作動片４０が反時
計方向の多少回転した位置にあり、原稿台２と原稿マッ
ト３ｂとの間に隙間ｄは形成されておらず、原稿押さえ
マット３ｂが原稿台２へと密着している。そして、ソレ
ノイド４１を通電し励磁することで、図８に示す位置に
作動片４０が回転し、原稿カバー３を浮上させ、特に原
稿マット３ｂを原稿台２より隙間ｄが形成される。

【００８４】以上の構成により、原稿ストッカ３５を回
動させ、原稿ガイドとして利用する場合、原稿が挿入さ
れると検知スイッチの検知レバー３３を作動する。これ
により、上述したソレノイド４１を通電することで、作
動片４０が回転され原稿カバー３を浮上させることがで
きる。この状態で、搬送ローラ３４の駆動を開始するこ
とで原稿を原稿台２へと搬送することができる。

【００８５】このことを、先に説明した図７の制御フロ
ーチャートに従って説明すれば、Ｓ１にて原稿が検知さ
れれば、これに基づいてソレノイド４１を通電する。こ
れにより図９の状態に原稿カバー３を原稿台２より隙間
ｄだけで浮上させる。そして、Ｓ２以降の処理が実行さ
れ、Ｓ１１により搬送ローラ３４の駆動が停止し、原稿
の後端を搬送ローラ３４にて挟持した状態で原稿を停止
した状態において、Ｓ１２によりレンズの移動と同時
に、上記ソレノイド４１への通電を解除する。

【００８６】これにより、搬送された原稿は、その後端
が挟持された状態で、原稿カバー３にて押圧され、原稿
の複写面が原稿台２へと密着される。そしてＳ１３によ
る複写が実行され、その複写動作が完了すると、Ｓ１４
にてその原稿の排出を行うために、搬送ローラ３４が逆
転駆動されるが、その前にソレノイド４１を通電させ
て、原稿押さえマット３ｂを原稿台２より離間させる。
そして上述の動作を順次繰り返すことで、必要な枚数の
シート原稿によるコピーを、原稿搬送装置３０を利用し
て行え、シート原稿に皺や波打ち等が多少あっても、こ
れが原稿カバー３による上部からの押圧により是正され
た状態でコピーされる。

【００８７】そして、原稿を排出する搬送ローラ３４を
逆転駆動（Ｓ１４）する前に、原稿カバー３を浮上さる
ことができる。つまりステップＳ１４と同時に、ソレノ
イド４１を通電すれば、原稿カバー３原稿台２より浮上
させた状態で、原稿Ｄの搬出動作が開始され、原稿カバ
ー３の負荷が加わることなく、原稿Ｄをスムースに搬送
できる。この場合、原稿カバー３を原稿台２より浮上さ
せることなく、搬送ローラ３４による原稿の搬送力が強
ければ、原稿が原稿カバー３に押圧されていても排出で
きる。そのため、ソレノイド４１を通電することなく、
Ｓ１４により搬送ローラ３４の逆転駆動のみで行うこと
もできる。

【００８８】以上の説明は、原稿の搬送状態を認識する
ために、原稿の搬送速度に応じた距離または時間をエン
コーダ３８の回転により測定し、該エンコーダ３８の回
転による測定値が所定の値Ｃａより少ない場合に、ジャ
ムとして処理している。これに加え、正常に搬送されて
いる場合において、原稿が原稿台２の画像形成領域より
大きい場合、原稿の搬送が不能になり、原稿がダメージ
を受ける。例えば、原稿先端の送りが規制されることで
先端部分より徐々に蛇腹状にたわみ、皺が発生したり、
一部が破れることもあり、原稿にダメージを与える。

【００８９】このような原稿に生じるダメージを阻止す
べく、搬送される原稿の後端が原稿検知レバー３３を通
過しない状態（ＯＮ）で、これを認識し、原稿の搬送を
停止する。つまり、本発明は、原稿台２の原稿載置領域
（画像形成を行える領域）より食み出る原稿が搬送され
る場合には、これを認識して、その搬送を阻止すること
にはる。

【００９０】そこで、原稿の搬送が開始され、原稿の搬
送が正常であれば、原稿台２の画像形成領域のサイズ
（長さ）に相当する距離を決まった時間で搬送される。
例えば、原稿台２で載置できる最大サイズがＢ４で、そ
の載置状態がＢ４原稿長手方向を原稿の走査方向に沿っ
て載置する場合、該Ｂ４原稿を短手方向に挿入すれば、
約２５０ｍｍ搬送されると原稿検知レバー３３を通過
し、この状態で原稿の搬送が搬送ローラ３４にて停止さ
れる。

【００９１】そのため、最大サイズより大き原稿、例え
ばＡ４原稿を長手方向に挿入した場合には、原稿台２よ
り原稿が食み出すことから、約２５０ｍｍの長さの原稿
を一定時間搬送しても、該原稿は原稿検知レバー３３を
通過することはく、原稿が検知された状態にままにな
る。そして、搬送ローラ３４による一定時間（所定期
間）の搬送後に、原稿が原稿検知スイッチにて検知され
ておれば、それ以上の搬送を継続すると原稿先端から蛇
腹状に歪み、原稿の破損ともなる。

【００９２】本発明では、最大サイズが例えば上述のよ
うにＢ４サイズの原稿を長手方向に沿って原稿台２載置
可能であるものにおいて、約２５０ｍｍ搬送する時間を
原稿の搬送開始からカウントし、このカウントした時間
において、いまだに原稿が原稿検知レバー３３を原稿後
端が通過しないと原稿の搬送を停止する。また、その原
稿の全域の複写は不可能であるとして、表示を行うか、
また原稿を排出させる。

【００９３】以上の目的を達成するための具体的な構成
てとしては、エンコーダ３８からの出力を原稿の搬送時
間としてカウントし、該カウント時間が予め決められた
時間、例えばＣｂと上記エンコーダ３８の検出センサ３
９から出力される信号をカウントするカウンタＣ２との
カウント値とを比較し、この比較結果に基づいて原稿の
搬送状態を認識し、これにより搬送ローラ３４の搬送制
御を行っている。

【００９４】そのため、カウンタＣ２を図７のフローチ
ャートにおけるカウンタＣ１とは別に設け、該カウンタ
Ｃ２を、図７のステップＳ３にて同時にクリアし、原稿
の搬送が開始されることで、検出センサ３９からの信号
をその都度カウントさせる。このカウントは、ステップ
Ｓ５において、カウンタＣ１の内容をＣ１←Ｃ１＋１と
する動作と同時に、カウンタＣ２をＣ２←Ｃ２＋１を行
う。

【００９５】このカウント動作後にＣ２≦Ｃｂの比較を
行う。この比較結果において、カウンタＣ２の内容が、
決められた最大サイズの原稿の搬送時間に対応する値Ｃ
ｂ以上でなければ、ステップＳ６及びＳ７において一定
時間ｔａ内におけるカウンタＣ１の値が決められた値Ｃ
ａであるか否かを判別し、の原稿の搬送状態の確認を行
う。そして、カウンタＣ２のカウント内容が値Ｃｂ以上
になれば、原稿検知スイッチの動作状態を確認する。

【００９６】そこで、上記カウンタＣ２の内容が、決め
られた値Ｃｂ以上でなく、原稿検知スイッチが原稿の後
端通過を検知（ＯＦＦ）しておれば、原稿がステップＳ
６，Ｓ７の認識において正常に搬送されていることが確
認されたことを条件として、この原稿の搬送が正常状態
で完了し、図７のフローチャートにおいてステップＳ１
１による制御、つまり搬送ローラ３４の駆動が停止され
る。この状態で、搬送された原稿が、原稿台２へと搬送
されたことになる。但し、原稿の後端は搬送ローラ３４
にて挟持された状態である。

【００９７】これとは逆に、カウンタＣ２の値が最大サ
イズに対応する最大値Ｃｂ以上をカウントした後、上記
原稿検知スイッチが原稿を検知（ＯＮ）しておれば、原
稿台２に最大サイズ以上の原稿が搬送されたとして、搬
送ローラ３４を図７のフローチャートにおいてステップ
Ｓ９による停止を行う。

【００９８】この場合、原稿の後端が検知されず、かつ
カウンタＣ２の内容がＣｂ以上になれば、原稿の搬送を
停止し、原稿の搬送に上述したステップＳ６，Ｓ７によ
る異常がなければ、原稿台２に搬入されている部分の画
像の複写は可能になる。そのため、搬送された原稿全域
の複写はできないが、搬送されたいる部分の複写が可能
である。

【００９９】しかし、原稿の全域の複写を希望する場合
には、原稿の搬送停止後に、原稿の排出動作を行うこと
が有効である。この時原稿の排出動作は、使用者が決定
すればよく、ステップＳ９の停止後に、コピースイッチ
を操作すれば、図７のステップＳ１２以降の複写動作を
実行させ、複写を希望しない場合には、クリアキー等を
操作することで、Ｓ２０及びＳ２１による原稿排出動作
を行わせることができる。

【０１００】上述のようにして、原稿の排出を希望した
場合、使用者が原稿の挿入方向を間違っているのに気付
けば、原稿を短手方向にして再度、その原稿を挿入して
原稿の搬送を行うことができる。例えばＡ４サイズの原
稿を長手方向に沿って挿入し、上述のような動作を経過
することで、その原稿が搬送され、カウンタＣ２の内容
が最大サイズの原稿Ｂ４の短手方向に対応する値Ｃｂ以
上となると、原稿検知スイッチが原稿の後端を検知し、
ＯＮからＯＦＦ状態に変化する。そのため、Ａ４原稿を
短手方向に沿って挿入すれば、原稿検知スイッチがＯＮ
からＯＦＦした状態では、カウンタＣ２の値がＣｂ以上
にならず、原稿後端を搬送ローラ３４が挟持した状態で
停止し、原稿の全域の複写を行える。

【０１０１】なお、上記カウンタＣ２は、ステップＳ３
にてその都度リセットされカウントを開始することな
く、ステップＳ２にて搬送ローラ３４が正転駆動された
時に、リセットされ、ステップＳ３ではリセットされる
ことはない。このカウンタＣ２は、原稿が搬送（正転状
態での搬送）されている時には、エンコーダ３８からの
信号をＳ５にてカウンタＣ１と同様にカウントされ、そ
して、このカウンタＣ２はステップＳ１０により原稿検
知スイッチによる原稿検知状態において、ステップＳ３
にてカウントＣ１のようにリセットされず、カウントの
内容をそのまま維持しており、ステップＳ１１の搬送ロ
ーラ３４の停止時にリセットされる。

【０１０２】以上のことから、搬送される原稿Ｄに直接
接触し、その搬送によって回転させるエンコーダ３８を
設けることで、原稿の搬送状態を逐次、例えば一定時間
（所定期間）ｔａ毎に認識できる。また最大サイズ以上
の原稿が挿入され、搬送ローラ３４にて搬送された時
に、最大サイズ以上の原稿の搬送であることを、原稿の
挿入を検知する検知レバー３３の動作により検知し、上
記エンコーダ３８の出力信号をカウンタＣ２でカウント
することで、決められた値、つまり一定の搬送長に対応
する所定期間Ｃｂに基づき、簡単に認識できる。

【０１０３】ここで、上述の説明においては、原稿Ｄが
搬送ローラ３４にて搬送される時間、つまり長さを直接
搬送される原稿の状態をエンコーダ３８を利用して認識
させ、エンコーダ３８からの出力を時間（あるいは原稿
の長さ）としてカウントさせていたが、この方法に代わ
り、単なるタイマＴを動作させて、該タイマＴが上述し
た最大サイズの原稿、例えばＢ４サイズの原稿を搬送ロ
ーラ３４にて正常に搬送する場合の時間は一定である。
その一定の時間、例えばｔｂを予め設定しておき、該時
間（所定期間）ｔｂが経過するまでの間に、原稿検知ス
イッチが原稿を検知（後端の非検知）すれば、最大サイ
ズ以上の原稿の搬送であることを認識できる。そのた
め、原稿の搬送を停止させるために搬送ローラ３４を停
止させる。

【０１０４】この場合、エンコーダ３８を設ける場合と
異なり、原稿の搬送状態は、その都度認識できず、最大
サイズに応じた時間ｔｂ以内に原稿検知スイッチが原稿
の後端通過を検知（ＯＦＦ）することで、正常の搬送で
あるとして原稿の搬送を停止さ、図７におけるＳ１２以
降の複写処理を実行させることできる。しかし、上記タ
イマＴが時間カウント（計時）を行い、その時間が上記
決められた時間ｔｂを越え、原稿の後端検出がなされて
いない場合、最大サイズを越える原稿の搬送であること
を認識できる。また搬送途中でのジャムしている場合に
おいても、このようなことが生じる。そのため、上記時
間ｔｂをタイマＴが計時するまでの間は、原稿の搬送状
態の正常または異常の認識を行えないため、強制的に原
稿を搬送方向と逆方向に回転駆動し、原稿の搬出動作を
行うことが重要となる。つまり、原稿に生じるダメージ
を出来るだけ軽減できるように、原稿を停止し、複写動
作へ移行するのを阻止する。

【０１０５】上述の目的を達成するための構成を、図１
０のフローチャートに示しており、図７で示すフローチ
ャートのステップＳ３〜Ｓ１０が、図１０のステップに
置き換わる。

【０１０６】つまり、搬送ローラ３４の回転が開始され
ると、上述したタイマＴがリセットされ、該タイマＴに
よる時間の計時を開始（Ｓ２２）する。そして、該タイ
マＴの計時時間が、最大サイズ原稿の搬送時間に対応す
る時間ｔｂと比較（Ｓ２３）される。この比較の結果に
より、タイマＴが時間ｔｂをカウントしていなければ、
原稿検知スイッチが原稿の後端を検知（ＯＦＦ）してい
るか否かチェック（Ｓ２４）する。つまり、タイマＴが
時間ｔｂをカウントする間に、原稿検知スイッチの検知
状態をチェックし、原稿検知スイッチが原稿の後端を、
上記タイマＴ時間内に検知（ＯＦＦ）すれば、原稿が正
常に搬送されているものとして認識し、図７におけるス
テップＳ１１以降の複写制御を実行する。

【０１０７】そこで、上記タイマＴの計測時間がｔｂ以
上になれば、原稿検知スイッチを確認するために、その
動作状態をチェック（Ｓ２５）し、原稿の後端を検知し
ていなければ（ＯＮの状態）、搬送異常であるとして、
原稿のそれ以上の搬送を停止するために搬送ローラ３４
を停止（Ｓ２６）させる。これにより、原稿の搬送が停
止し、搬送異常によるこれ以上の原稿のダメージを阻止
できる。

【０１０８】そして、搬送異常が認識された原稿につい
ては、原稿搬送のジャムか、最大原稿サイズを越える原
稿の搬送によるものかが区別できないため、原稿の排出
動作を行うことで、その原稿を除去できる。この場合、
ステップＳ２６後に図７のＳ２０，Ｓ２１の動作を実行
させる。これにより、該原稿の複写動作を実行させるこ
とはなくなる。特に、故意にコピースイッチを操作する
ことで、複写動作を実行させることを禁止できる。

【０１０９】なお、図１０における原稿の搬送異常を、
ステップＳ２５にて認識した状態において、原稿を停止
させ（Ｓ２６）、図７のＳ２０，Ｓ２１を実行した場
合、原稿がジャム等により蛇腹形状に歪んでいると、逆
転動作を行うと、原稿のダメージをより大きくすること
も考えられる。そのために、Ｓ２５により搬送ローラ３
４の停止後に、搬送異常を示すメッセージを表示し、原
稿を原稿カバー３の開放により除去するように使用者に
報知する。これにより、原稿は原稿の逆搬送によるダメ
ージが防止できる。

【０１１０】ここで、図７のフローチャートにおいて、
原稿の搬出動作を行うために、ステップＳ１５にて所定
時間の経過をカウントすると、搬送ローラ３４の駆動を
停止している。この後にＳ１８にてプリントスイッチの
操作を所定時間（例えば２秒間）待機（Ｓ１９）して、
原稿を原稿ストッカ３５上へと排出する動作が行われ
る。この場合、図１１に示す通り、Ｓ１９にて所定時間
Ａ待機する間に、原稿検知スイッチが原稿を検知してい
るか否かをＳ３０にてチェックする。そして、原稿の存
在が確認（スイッチＯＮ）されている状態において、Ｓ
１８にてコピースイッチ２３が操作されると、上述した
図７の複写動作を繰り返す。

【０１１１】しかし、所定時間Ａ待機している間に、故
意に原稿が除去され、検知スイッチが原稿の検出を行わ
ない状態（ＯＦＦ）になれば、Ｓ３１にて所定時間Ｂ、
例えば１０秒程度の待機を行い、再度原稿検知スイッチ
の動作状態をＳ３２にてチェックする。つまり、原稿が
原稿台２の載置領域より大きい場合、原稿を長手方向に
沿って挿入したことに使用者が気付けば、搬送ローラ３
４にて排出され挟持している原稿を手動により除去し、
原稿の挿入方向を短手方向に変更して挿入できる。これ
を原稿検知スイッチが、上記所定時間Ｂ以内にＳ３２に
て検知すれば、プリントスイッチ２３の操作を行わずに
複写動作を開始させることができる。

【０１１２】なお、Ｓ３１にて所定時間Ｂの待機中に、
Ｓ３２の原稿の挿入が原稿検知スイッチにて検知されな
ければ、搬送ローラ３４の回転を停止（Ｓ２１）を維持
し、複写動作を終了し、Ｓ１に戻る。

【０１１３】また、ステップＳ１９における所定時間Ａ
の待機中であって、Ｓ３０にて原稿検知スイッチが原稿
の検知を行っており、コピースイッチが操作されなけれ
ば、この所定時間Ａ後に、Ｓ１９→Ｓ２０へと移行し、
図７のフローチャートで説明した通り、搬送ローラ３４
の回転を逆方向に駆動（Ｓ２０）し、原稿の排出が原稿
検知スイッチにて検知されると、搬送ローラ３４の停止
（Ｓ２１）を行う。

【０１１４】ここで、上記図１０で示す搬送状態を認識
するための手段を構成するためにタイマＴを設け、該タ
イマＴを動作させ、そのタイマＴが原稿台２への最大サ
イズに応じた原稿の搬送時間（所定期間）ｔｂをカウン
トするか否かに基づいて、異常搬送を認識するようにし
ている。この場合、タイマＴは単なる時間をカウントす
るだけのものであって、搬送ローラ３４の回転に同期し
ているとは限らない。つまり、搬送ローラ３４の速度
が、電源電圧等の影響により遅くなれば、原稿が搬送ロ
ーラ３４の駆動により正常に搬送されているにも限ら
ず、原稿検知スイッチが原稿の後端を検出するタイミン
グ（時間ｔｂ）になっても、搬送異常であるとして誤認
識することがある。

【０１１５】例えばタイマＴが時間ｔｂをカウントして
も、原稿の搬送に時間がかかれば、図１０のフローチャ
ートにおいて、ステップＳ２５後に異常である処理が実
行される。つまり、図１０は、搬送ローラ３４が正規の
決められた搬送速度を維持してた状態で駆動されている
時に非常に有効なものである。そこで、搬送ローラ３４
の搬送速度が上述したように電源電圧の低下等の影響に
より遅くなれば、それに対応させることもまた重要とな
る。

【０１１６】そこで、搬送ローラ３４の回転速度に常に
同期した状態で、原稿の搬送状態を確認できれば、搬送
ローラ３４による回転速度に関係無く、正確に原稿の搬
送状態を認識できる。そのための手段は、図１２にその
具体例を示している。

【０１１７】図１２においては、搬送ローラ３４の回転
軸３４０に固定されたギヤ４０と、スリットが周囲に多
数形成されてなるスリット円板、例えばロータリエンコ
ーダ４１の回転軸４２に固定されたギヤ４３との間にタ
イミングベルト４４を介して回転させ、そのロータリエ
ンコーダ４３のスリットを検出センサ４５にて検出す
る。上記ロータリエンコーダ４１は、原稿カバー３側に
回転可能に設けら、搬送される原稿Ｄにて回転されるこ
とはない。

【０１１８】上記ロータリエンコーダ４１回転にかかる
検出センサ４５からの検出信号をカウントすることで、
搬送ローラ３４にて搬送される原稿の長さを時間に変え
て判別できる。これは、原稿搬送にかかる原稿の長さ
を、搬送ローラ３４の回転を利用して測定するか、搬送
ローラ３４の回転開始より時間ｔｂを計時してなるタイ
マＴと同一であり。つまり、搬送ローラ３４が規定速度
で回転している状態においては、タイマＴによる時間ｔ
ｂカウントと、上記ロータリエンコーダ４１によるスリ
ットカウントとは、いずれも同一の作用及び効果を得る
ことができる。そのため、タイマＴをロータリエンコー
ダ４１にて代用できる。

【０１１９】しかも、ロータリエンコーダ４１によれ
ば、搬送ローラ３４の回転と常に同期して回転してい
る。そのため、搬送ローラ３４の回転が遅くなっても、
その時に搬送される原稿の長さに応じて決まった個数の
スリット信号が出力される。つまり、正規の搬送速度で
はｔｂ時間後に、所定のカウント数Ｃｂとなる場合にお
いて、搬送ローラ３４の回転速度が遅いと、時間ｔｂ後
に原稿が完全に搬送されていない場合において、タイマ
Ｔではそれを計時し異常を認識することがある。この
点、エンコーダ４１においては、時間ｔｂには全く関係
無く、実際に原稿が搬送された長さ分のカウントを行
い、原稿が完全に搬送された状態で、その原稿の搬送長
で決められたカウントＣｂを計測し、原稿の搬送を停止
できる。そのため、搬送ローラ３４の速度変動に関係な
く、異常状態を誤認識することはなくなる。

【０１２０】特に、ロータリエンコーダ４１は、搬送ロ
ーラ３４の回転に同期して回転するため、搬送長に応じ
た個数のスリット信号を出力するために、上述したよう
に正確な搬送状態の認識を行える。この場合、ロータリ
エンコーダ４１については、搬送ローラ３４の軸３４０
に直接設けてもよい。このように構成すれば、タイミン
グベルトやギヤ及び軸等を不要にでき、コスト低減に貢
献できる。

【０１２１】また、原稿を排出する際に搬送ローラ３４
による回転速度を、挿入された原稿を原稿台２へと搬送
する速度に比べて速くすることは、排出時間を短縮でき
るだけでなく、次の原稿の複写動作の開始を速めること
ができる。特に、原稿を原稿台２へと搬送する場合に、
搬送速度を遅く設定することで、搬送時の異常を軽減で
きる大きなメリットがある。

【０１２２】この原稿搬送速度の切換の一例としては、
図１３に示すように、搬送ローラ３４の回転軸３４０に
２個の歯数の異なるギヤ４６及び４７を、それぞれ一方
向クラッチを介して取り付けている。ギヤ４６は、原稿
を搬送する方向に回転を伝達する一方向クラッチが、そ
してその歯数を多くしている。また、ギヤ４７は、原稿
を排出方向に回転を伝達する一方向クラッチを介して取
り付けられており、その歯数を少なくしている。

【０１２３】上記各ギヤ４６，４７に駆動モータからの
回転が伝達される２段構成の駆動ギヤ４８が噛み合って
おり、ギヤ４６には歯数の少ない駆動ギヤが、ギヤ４７
に歯数の多い駆動ギヤがそれぞれ噛み合っている。

【０１２４】従って、原稿を原稿台２へと搬送する時に
は、駆動ギヤ４８の回転がギヤ４６側を介して電圧さ
れ、搬送ローラ３４が駆動される。この時、ギヤ４７側
は一方向クラッチの作用により空転されている。また、
原稿を搬出する方向に駆動ギヤ４８が回転されると、ギ
ヤ４７を介して回転が伝達され、搬送ローラ３４が高速
に回転駆動される。この時、ギヤ４６は一方向クラッチ
により空転した状態となり、駆動ギヤ４８による駆動を
邪魔することなく、また搬送ローラの軸の回転を駆動ギ
ヤに伝達することもない。

【０１２５】よって、原稿の搬入時と搬出時でその搬送
速度を異ならせることができ、この場合、駆動ギヤ４８
の回転方向を切り替えるだけで、速度を異ならせること
が可能になり、駆動ギヤ４８を回転させる軸４９の回転
速度を制御する必要はなくなり、非常に簡単な構成によ
り、原稿の搬入速度と、搬出速度とを切換制御できる。

【０１２６】なお、図６の実施例において、ロータリエ
ンコーダ３８は、挿入される原稿Ｄ上部を自重により押
圧するため、搬送ローラ３４へと挿入される際に、一定
の角度回転する。この回転を利用して検出センサ３９が
それを検出できる。そのため、原稿検知スイッチの検知
レバー３３を搬送ローラ３４の手前に配置することな
く、上記回転するロータリエンコーダ３８の回転を検出
した検出センサ３９からの信号により原稿検知を行え
る。これにより、原稿検知スイッチを省略でき、コスト
低減を図れる。

【０１２７】そこで、上記ロータリエンコーダ３８が、
挿入された原稿Ｄにて回転され、これが検出センサ３９
にて検出されると、図７のフローチャートにおいて、Ｓ
２の制御を行い、これによりロータリエンコーダ３８の
スリットを検出するセンサ３９からの信号をＳ５におい
てカウントさせれば、原稿検知スイッチを別途配置しな
くても、全く同様の制御を可能にできる。

【０１２８】

【発明の効果】以上のように、本発明の画像形成装置に
よれば、閉じられた原稿カバーの原稿押さえマットと原
稿台との間に原稿を搬送する搬送手段を原稿台の一端縁
に配置して原稿を搬送する簡単な構成による原稿搬送装
置を備えるものであるから、原稿搬送装置を備えるもの
としてはコストの低減を図ることができる。

【０１２９】この場合、原稿を搬送装置を利用して原稿
台へと搬送する際に、原稿の搬送状態を認識する手段に
てその状態を認識でき、原稿の正常状態の認識により原
稿を原稿台の正規の位置へと搬送できる。また、原稿の
異常が認識されれば、原稿のこれ異常のダメージを軽減
するために原稿の搬送を停止し、必要に応じて異常状態
の表示を行うことで使用者に報知できる。

【０１３０】従って、簡易な原稿搬送装置においても原
稿の正常搬送及び異常搬送を認識でき、原稿に生じるダ
メージをできるだけ軽減できる。

【０１３１】また、原稿の搬送状態を認識する手段とし
て、原稿の搬送に同期して回転する回転板を設け、該回
転板の回転を検出することで、所定期間毎に、回転板の
回転を検出する信号との比較により搬送状態を早く認識
でき、原稿に生じるダメージをより軽減できる。この場
合、搬送される原稿サイズが原稿台の最大載置領域を越
えるものであれば、この状態が上記回転板からの検出信
号をカウントすることで認識でき、この状態で停止させ
れば、原稿台へと搬送された領域の画像の形成が可能に
なる。

【０１３２】さらに、決められた所定期間、原稿の搬送
を行い、原稿の後端が検知されなければ、原稿が原稿台
の載置領域より大きいものとして認識でき、これ以上の
搬送を阻止することで、原稿先端に生じるダメージ等を
軽減できる。

【０１３３】また、原稿の搬送を行う手段と同期回転す
る回転板を設けることで、搬送手段の速度変動に関係無
く、原稿台を越える原稿が搬送されたことを確実に認識
でき、原稿先端に生じるダメージ等の軽減にさらに役立
つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置に備わる原稿搬送装置を
構成する要部を示す断面図。

【図２】本発明の画像形成装置に備わる原稿搬送装置に
おいて、原稿の搬送を可能にするための原稿カバーを原
稿台より浮上させる機構及びその状態を示す断面図。

【図３】本発明による原稿搬送装置を備えた画像形成装
置である複写装置の内部構造を示す概略断面図。

【図４】本発明による原稿搬送装置を備える画像形成装
置である複写装置の外嵌を示す斜視図。

【図５】本発明の画像形成装置における操作パネルの一
例を示す平面図。

【図６】本発明における原稿搬送状態の認識手段の一構
成例を示す原稿搬送装置の要部断面図。

【図７】本発明の原稿搬送装置の動作制御および画像形
成にかかる制御動作を示すフローチャート。

【図８】結像される画像位置を搬送される用紙に一致さ
せるために結像レンズ位置を任意の位置に設定するため
の一例を示すフローチャート。

【図９】本発明における浮上機構の他の実施例を示す断
面図。

【図１０】本発明の原稿の搬送状態を認識する他の手段
における制御動作を示す示すフローチャート。

【図１１】原稿搬送装置における原稿の排出動作時にお
ける原稿搬送制御及び複写制御にかかるフローチャー
ト。

【図１２】本発明の原稿搬送装置における原稿の搬送状
態を認識する他の認識例を示す原稿の搬送部分の断面
図。

【図１３】原稿の原稿台への搬入時と搬出時で、原稿の
搬送速度変更するための切換駆動機構の一例を示す正面
図。

【図１４】従来の原稿搬送装置の構成図である。

【符号の説明】

１ 複写機本体 ２ 原稿台ガラス ３ 原稿カバー ５ 感光体 ３０ 原稿搬送装置 ３２ 原稿給紙口 ３３ 原稿検知レバー ３４ 搬送ローラ ３８ ロータリエンコーダ ３９ スリット検出センサ ４１ ロータリエンコーダ ４５ スリット検出センサ ｔａ 一定時間（所定期間） ｔｂ 最大原稿長の搬送時間（所定期間） Ｔ 時間ｔｂ計時用のタイマ Ｔ１ 時間ｔａ計時用のタイマ Ｃ１ 時間ｔａ内でのスリットカウンタ Ｃ２ 複写可能な最大原稿長の搬送時間（又は長さ）に
応じたスリットカウンタ Ｃａ 時間ｔａ内での決められたカウント値（所定期間
に対応する値） Ｃｂ 複写可能な最大原稿長の搬送時間に対応する値
（所定期間に対応する値）

フロントページの続き (72)発明者 鈴木 通之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 加藤 慎司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 森田 極 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65H 43/00 G03G 15/00 107

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像複写を行うため原稿を載置し該原稿の
   画像を露光するための原稿台と、該原稿台上に載置され
   た原稿を原稿台へと押圧する原稿押さえマットを備える
   開閉可能な原稿カバーと、該原稿カバーを原稿台と対向
   するように閉じた状態において上記原稿押さえマットと
   原稿台との間に原稿が通過する隙間を形成するための浮
   上機構と、該浮上機構にて形成された上記隙間へと原稿
   を搬送する搬送手段とを有する原稿搬送装置を備えた画
   像形成装置において、上記 搬送手段の原稿搬送方向の手前に配置され、該搬送
   手段に挿入されてくる原稿を検知する検知手段と、 上記搬送手段による原稿の搬送開始時点より所定期間毎
   に原稿の搬送状態に応じて、原稿搬送の正常または異常
   を認識する認識手段と、 上記検知手段の検知に応答して上記搬送手段を駆動制御
   し、上記検知手段が原稿の後端を検知した時に上記搬送
   手段の駆動を停止すると共に、上記認識手段による認識
   状態に応じて挿入される原稿の搬送及び停止、または排
   出動作を制御してなる制御手段と、から構成される原稿
   搬送装置を備えた画像形成装置。
2. 【請求項２】上記認識手段は、原稿の搬送と同期して回
   転される回転体と、該回転体の回転状態を検出する検出
   センサとを備え、該検出センサからの所定期間における
   出力に基いて、原稿の搬送状態を認識してなり、 上記制御手段は、上記認識手段の原稿の搬送異常の認識
   により、原稿の搬送を停止させ、異常状態を表示させる
   ことを特徴とする請求項１記載の原稿搬送装置を備えた
   画像形成装置。
3. 【請求項３】上記認識手段は、上記回転体の回転状態の
   検出信号をカウントするカウンタを備え、該カウンタが
   最大サイズの原稿に応じたカウントを行った状態で、上
   記検出手段が原稿の後端を検出していない場合に、最大
   サイズを越える原稿の搬送であると認識し、該認識に応
   じて制御手段は搬送手段の駆動を停止することを特徴と
   する請求項２記載の原稿搬送装置を備えた画像形成装
   置。
4. 【請求項４】画像複写を行うため原稿を載置し該原稿の
   画像を露光するための原稿台と、該原稿台上に載置され
   た原稿を原稿台へと押圧する原稿押さえマットを備える
   開閉可能な原稿カバーと、該原稿カバーを原稿台と対向
   するように閉じた状態において上記原稿押さえマットと
   原稿台との間に原稿が通過する隙間を形成するための浮
   上機構と、該浮上機構にて形成された上記隙間へと原稿
   を搬送する搬送手段とを有する原稿搬送装置を備えた画
   像形成装置において、上記 搬送手段の原稿搬送方向の手前に配置され、該搬送
   手段に挿入されてくる原稿を検知する検知手段と、 上記搬送手段による原稿の搬送開始時点より所定期間を
   計時するタイマと、上記 タイマの計時状態及び上記検知手段の検知状態に応
   じて原稿の搬送状態を認識し、上記タイマが所定期間を
   計時した時に、検知手段が原稿後端を検知していなけれ
   ば搬送異常であることを認識する認識手段と、 上記検知手段の検知に応答して上記搬送手段の駆動を制
   御し、検知手段の原稿の後端検知に応じて駆動停止を行
   うと共に、上記認識手段による異常認識に応じて上記搬
   送手段の駆動停止または逆転駆動を行う制御手段と、か
   らなる原稿搬送装置を備えた画像形成装置。
5. 【請求項５】画像複写を行うため原稿を載置し該原稿の
   画像を露光するための原稿台と、該原稿台上に載置され
   た原稿を原稿台へと押圧する原稿押さえマットを備える
   開閉可能な原稿カバーと、該原稿カバーを原稿台と対向
   するように閉じた状態において上記原稿押さえマットと
   原稿台との間に原稿が通過する隙間を形成するための浮
   上機構と、該浮上機構にて形成された上記隙間へと原稿
   を搬送する搬送手段とを有する原稿搬送装置を備えた画
   像形成装置において、上記 搬送手段の原稿搬送方向の手前に配置され、該搬送
   手段に挿入されてくる原稿を検知する検知手段と、 上記搬送手段の回転に同期して回転する回転体と、上記 回転体の回転を検出する検出センサと、上記 検出センサからの出力をカウントするカウンタと、上記 カウンタのカウント値と、上記検知手段の検知状態
   に応じて原稿の搬送状態を認識し、上記カウント値が所
   定のカウント値に達した時点で、上記検知手段が原稿後
   端を検知していなければ搬送異常であることを認識する
   認識手段と、 上記検知手段の検知に応答して上記搬送手段の駆動を制
   御し、検知手段の原稿の後端検知に応じて駆動停止を行
   うと共に、上記認識手段による異常認識に応じて上記搬
   送手段の駆動停止または逆転駆動を行う制御手段と、か
   らなる原稿搬送装置を備えた画像形成装置。