JP3234577U - 歯車ホーニング盤 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の歯車ワークのホーニング加工を効率的に行い得るようにする歯車ホーニング盤を提供する。
【解決手段】回転可能にしたテーブル23に、歯車ワークWを支持するための複数のワーク軸24を支持する。モータ22の駆動によるテーブル23の回転によって前記各ワーク軸24が加工位置Kと段取り替え位置Dとの間を交互に移動できるようにする。加工される歯車ワークWに対して制動力を付与するためのブレーキ33を設ける。ブレーキ33とワーク軸24との間を接続及び解離するクラッチ軸36を備える。
【選択図】図2
【解決手段】回転可能にしたテーブル23に、歯車ワークWを支持するための複数のワーク軸24を支持する。モータ22の駆動によるテーブル23の回転によって前記各ワーク軸24が加工位置Kと段取り替え位置Dとの間を交互に移動できるようにする。加工される歯車ワークWに対して制動力を付与するためのブレーキ33を設ける。ブレーキ33とワーク軸24との間を接続及び解離するクラッチ軸36を備える。
【選択図】図2
Description
本考案は、歯車ワークをホーニング加工するための歯車ホーニング盤に関するものである。
例えば、特許文献1に示すように、一般に、歯車ホーニング盤は、ヘッドストックとテールストックのセンター間における加工位置において歯車ワークが支持される。そして、砥石軸上のホーニング砥石により、前記歯車ワークがホーニング加工される。
ところが、特許文献1の歯車ホーニング盤をはじめ、従来の歯車ホーニング盤においては、前記センター間の加工軸線が1箇所で固定されている。そして、歯車ワークの加工が終了されると、その歯車ワークが新たな歯車ワークと交換される。つまり、同一位置において、歯車ワークの加工と段取り替えが交互に行われる。従って、段取り替えの際にはホーニング加工を行うことができず、複数の歯車ワークをホーニング加工する場合、サイクルタイムが長くなり、トータルの加工効率において問題がある。サイクルタイムを短くするために、ヘッドストック及びテールストックを例えば2箇所に設けて、加工と段取り替えとを同時に重複して行い得るようにすることが考えられる。しかし、このようにすると、歯車ワークを回転させるモータ及び制動装置が2箇所に必要になるため、構成が複雑になって、装置のコストが高騰する。
本考案においては、歯車ワークを支持するワーク支持軸と、その歯車ワークをホーニング加工するためのホーニング砥石を支持する砥石軸とを有する歯車ホーニング盤において、前記ワーク支持軸を複数設けるとともに、各ワーク支持軸をホーニング加工位置と段取り替え位置との間において移動可能にしたことを特徴とする。
以上の構成によれば、前記のように、各ワーク支持軸がホーニング加工位置と段取り替え位置との間において移動可能である。このため、ホーニング加工位置のワーク支持軸上で歯車ワークの加工が行われる。そして、この加工中に段取り替え位置のワーク支持軸において歯車ワークの交換を実行できる。言い換えれば、歯車ワークのホーニング加工と歯車ワークの段取り替えを同時に実行できる。その結果、サイクルタイムが短くなって、加工効率が向上する。また、歯車ワークを回転させるためのモータや制動装置をホーニング加工位置側に設ければよいため、構成を簡素化して、装置コストを低減できる。
本考案によれば、歯車ワークのホーニング加工と歯車ワークの段取り替えを同時に実行できるため、歯車ワークのホーニング加工を効率的に実行できるとともに、構成を簡素化して、装置コストを低減できるという効果がある。
(実施形態の構成)
以下、本考案を具体化した実施形態の構成を説明する。
図1に示すように、歯車ホーニング盤の装置フレーム11には、砥石軸12がX,Y,Zの3軸方向に移動可能に支持されている。砥石軸12は、図示しないモータによって自身の軸線C1を中心に一方向に回転される。図1及び図3に示すように、砥石軸12には、ウォーム形状のホーニング砥石13が着脱可能に支持される。
以下、本考案を具体化した実施形態の構成を説明する。
図1に示すように、歯車ホーニング盤の装置フレーム11には、砥石軸12がX,Y,Zの3軸方向に移動可能に支持されている。砥石軸12は、図示しないモータによって自身の軸線C1を中心に一方向に回転される。図1及び図3に示すように、砥石軸12には、ウォーム形状のホーニング砥石13が着脱可能に支持される。
図1及び図2に示すように、砥石軸12の近傍には、前記装置フレーム11に支持されたワーク支持装置21が配置されている。ワーク支持装置21はモータ22により水平面内において垂直軸C2を中心に回転可能に支持されている。このテーブル23は、モータ22により180度ずつ割り出し状に回転される。テーブル23には、垂直軸C2と平行な軸線上に位置する一対のワーク軸24が180度の間隔をおいて回転可能に支持されている。そして、図3に示すように、モータ22によるテーブル23の割り出し回転により、ワーク軸24は、180度離れた加工位置Kと、段取り替え位置Dとに交互に配置される。
図2に示すように、両ワーク軸24の上端にはワーク設置部25が形成されている。テーブル23に立設したガイド柱26には、前記両ワーク設置部25とそれぞれ対向する一対のセンターピン27が昇降位置の調節可能に支持されている。ワーク軸24とセンターピン27とによりワーク支持軸が構成されている。そして、両ワーク設置部25に支持されたワークWの上端にセンターピン27が係合して、ワーク軸24に対するワークWのセンター出しが行われる。
前記加工位置Kと対応する位置において、装置フレーム11には制動手段としての制動装置31が支持されている。この制動装置31は、ブレーキ軸32を有する制動器としてのヒステリシスブレーキ(以下、ブレーキという)33とを備えている。さらに、制動装置31は、エア室34,35に対するエアの供給及び同室34,35からのエアの排出によって自身の軸方向に昇降動作される筒状のピストン37が設けられている。ピストン37の軸心部にはクラッチ軸36が回転可能に、かつピストン37と一体に昇降可能に設けられている。このクラッチ軸36はスプライン38を介してブレーキ軸32に連結されてブレーキ軸32と一体回転される。そして、ピストン37によりクラッチ軸36が上昇動作されることにより、クラッチ軸36のクラッチ部39が前記ワーク軸24の下端のクラッチ部40に接続される。また、クラッチ軸36が下降動作されることにより、接続が解離される。
(実施形態の作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
歯車ワークWは、モータ22によりワーク軸24が段取り替え位置Dに配置されたときに、ワーク軸24のワーク設置部25に設置されるとともに、センターピン27によってセンター出しされる。次いで、モータ22によって、歯車ワークWを支持したワーク軸24が加工位置Kに移動される。そして、その加工位置Kにおいて、クラッチ軸36が上昇によりワーク軸24に接続されて、ワーク軸24を介してワークWの回転に対して制動力が付与される状態になる。この状態において、ホーニング砥石13により、ワークWに対するホーニング加工が行われる。このとき、ホーニング砥石13の回転によって、ホーニング砥石13と歯車ワークWとの噛み合いを介して歯車ワークWに回転力が作用して、歯車ワークWがホーニング砥石13に追随回転される。そして、歯車ワークWの回転に対して、クラッチ軸36を介して、ブレーキ33による制動力、言い換えれば回転抵抗が付与される。このため、歯車ワークWは高精度にホーニング加工される。
次に、本実施形態の作用を説明する。
歯車ワークWは、モータ22によりワーク軸24が段取り替え位置Dに配置されたときに、ワーク軸24のワーク設置部25に設置されるとともに、センターピン27によってセンター出しされる。次いで、モータ22によって、歯車ワークWを支持したワーク軸24が加工位置Kに移動される。そして、その加工位置Kにおいて、クラッチ軸36が上昇によりワーク軸24に接続されて、ワーク軸24を介してワークWの回転に対して制動力が付与される状態になる。この状態において、ホーニング砥石13により、ワークWに対するホーニング加工が行われる。このとき、ホーニング砥石13の回転によって、ホーニング砥石13と歯車ワークWとの噛み合いを介して歯車ワークWに回転力が作用して、歯車ワークWがホーニング砥石13に追随回転される。そして、歯車ワークWの回転に対して、クラッチ軸36を介して、ブレーキ33による制動力、言い換えれば回転抵抗が付与される。このため、歯車ワークWは高精度にホーニング加工される。
このホーニング加工中において、他のワーク軸24は段取り替え位置Dに配置される。このため、歯車ワークWの加工中に、別の歯車ワークWの脱着を行うことができて、次の歯車ワークWのホーニング加工に備えることができる。
加工位置Kの歯車ワークWのホーニング加工が終了したら、クラッチ軸36の加工により、ブレーキ33とワーク軸24との間のクラッチ接続が解離されて、モータ22の回転により、歯車ワークWが段取り替え位置Dに移動されて、取り外される。一方、未加工の歯車ワークWが加工位置Kに配置されて、前述したホーニング加工が可能になる。
(実施形態の効果)
従って、本実施形態においては、以下の効果がある。
(1)歯車ワークWのホーニング加工中の時間を利用して、別の歯車ワークWの脱着を行うことができるため、歯車ワークWの脱着のために加工の空白時間が設けられることはない。従って、サイクルタイムを短くできて、複数の歯車ワークWに対するトータルのホーニング加工時間を短くできる。その結果、加工効率を向上できる。
従って、本実施形態においては、以下の効果がある。
(1)歯車ワークWのホーニング加工中の時間を利用して、別の歯車ワークWの脱着を行うことができるため、歯車ワークWの脱着のために加工の空白時間が設けられることはない。従って、サイクルタイムを短くできて、複数の歯車ワークWに対するトータルのホーニング加工時間を短くできる。その結果、加工効率を向上できる。
(2)ホーニング加工に際し、制動装置31により歯車ワークWに対して制動力を作用させることができるため、高精度なホーニング加工が可能になる。
(3)加工位置Kの制動装置31とワーク軸24との間にクラッチ軸36が介在されている。従って、両ワーク軸24にそれぞれモータやブレーキ33を設ける必要がなくなり、ホーニング装置の構成を簡素化できて、コストダウンを達成できる。
(3)加工位置Kの制動装置31とワーク軸24との間にクラッチ軸36が介在されている。従って、両ワーク軸24にそれぞれモータやブレーキ33を設ける必要がなくなり、ホーニング装置の構成を簡素化できて、コストダウンを達成できる。
(変更例)
本考案は前記実施形態に限定されるものではなく、以下のような態様で具体化してもよい。そして、実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
本考案は前記実施形態に限定されるものではなく、以下のような態様で具体化してもよい。そして、実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・ワーク軸24を3本以上設けること。このように構成すれば、加工位置Kのほかに、歯車ワークWの取り外し位置及び装着位置をそれぞれ設けたり、ホーニング加工結果の計測位置などを設けたりすることができる。
・歯車ワークWの回転に対して制動力を付与する制動器として、ヒステリシスブレーキ以外の手段、例えば、渦電流式ディスクブレーキやフライホイールを設けること。
13…ホーニング砥石
22…モータ
23…テーブル
24…ワーク軸
27…センターピン
31…制動装置
33…ヒステリシスブレーキ
36…クラッチ軸
D…段取り替え位置
K…加工位置
W…歯車ワーク
22…モータ
23…テーブル
24…ワーク軸
27…センターピン
31…制動装置
33…ヒステリシスブレーキ
36…クラッチ軸
D…段取り替え位置
K…加工位置
W…歯車ワーク
Claims (5)
- 回転可能にしたテーブルに、ワークを支持するための複数のワーク軸を支持し、前記テーブルの回転によって前記各ワーク軸が加工位置と段取り替え位置との間を交互に移動できるようにした歯車ホーニング盤。
- 加工される前記ワークに対して制動力を付与するための制動手段を設けた請求項1に記載の歯車ホーニング盤。
- 前記制動手段は、前記加工位置と対応する位置に配置された制動器と、その制動器と前記ワーク軸との間を接続及び解離するクラッチとを備える請求項2に記載の歯車ホーニング盤。
- 前記制動器はヒステリシスブレーキである請求項3に記載の歯車ホーニング盤。
- 前記制動器はフライホイールである請求項3に記載の歯車ホーニング盤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021003124U JP3234577U (ja) | 2021-08-12 | 2021-08-12 | 歯車ホーニング盤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021003124U JP3234577U (ja) | 2021-08-12 | 2021-08-12 | 歯車ホーニング盤 |
Publications (1)
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JP3234577U true JP3234577U (ja) | 2021-10-21 |
Family
ID=78083410
Family Applications (1)
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JP2021003124U Active JP3234577U (ja) | 2021-08-12 | 2021-08-12 | 歯車ホーニング盤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3234577U (ja) |
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2021
- 2021-08-12 JP JP2021003124U patent/JP3234577U/ja active Active
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