JP3234422U - 電動ドライバーのねじ締め制御装置 - Google Patents

電動ドライバーのねじ締め制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動モータの駆動出力軸とドライバービットとをコイルねじりばね等の慣性力緩衝部材を介して連結して、ねじ締めの開始からねじ締めの着座に伴う完了に至るまで、電動モータを連続的に駆動制御する電動ドライバーにおいて、ねじ締め完了に際して前記慣性力緩衝部材に蓄積される弾性ねじりエネルギーを、適正なねじ締め状態を維持して簡便に解放ないし消去するように構成した電動ドライバーのねじ締め制御装置を提供する。【解決手段】所要のねじ締め操作によるねじ頭部の着座に伴うねじ締め完了により電動モータが駆動停止する際に、ドライバービット18と結合する慣性力緩衝部材14の端部がねじ締め回転方向に係合し逆回転方向に自由に離反するように前記ドライバービットの結合部に掛外し機構22を設け、電動モータを駆動停止すると同時に電動モータを若干逆回転駆動するように、電動モータの駆動回路を構成した。【選択図】図1

Description

本考案は、ねじやボルト等のねじ具のねじ締め操作を行う電動ドライバーであって、特に駆動源としての電動モータの駆動出力軸にドライバービットを結合して、前記電動モータを電流・電圧制御することにより前記ドライバービットを回転駆動して、ねじ具のねじ締め操作を行うように構成した電動ドライバーのねじ締め制御装置において、前記電動モータの駆動出力軸とドライバービットとの結合に対し、機械的な構造の改良を行うことにより、簡便な電動モータの駆動制御システムを採用して、ねじ具に対する適正なねじ締め操作を、常に予め設定する制御トルクにより適正かつ確実なねじ締め操作を達成することができる電動ドライバーのねじ締め制御装置に関するものである。
従来、電動ドライバーによりねじ具のねじ締め操作を行う電動ドライバーの駆動方式として、例えば、ドライバービットの先端を、ねじ具のビット嵌合溝に当接してから、ねじ頭部がねじ具の取付け孔部に着座するまで、ドライバービットを低トルク・高速回転によりねじ締めを行うねじ締め工程と、次いでドライバービットを高トルク・低速回転によりねじの増し締めを行う増し締め工程とからなる2工程を、前記電動モータを切換え制御することによって、適正な制御トルクによりねじ具のねじ締めを行うことができる電動ドライバーの駆動方式が提案され、実施されている。
本考案者は、常に適正な制御トルクによりねじ具のねじ締め操作を行うことができる電動ドライバーとして、把持部に電動モータを内蔵固定する電動ドライバーにおいて、電動モータの駆動出力軸とドライバービットとを、コイルねじりばねを前記駆動出力軸の逆回転方向にねじ弾力を保有するように連結することによって、ねじ締め操作において、ねじ締め開始時には電動モータの駆動出力軸の回転力はコイルねじりばねをそのねじり方向に圧縮回転しながらドライバービットに伝達してねじ具を回動すると共に、ねじ頭部が着座することによるねじ締めの完了に際しては、ねじ具に対する機械的抵抗力の急激な増大と共に電動ドライバーの駆動が停止制御されることから、その際に電動モータの駆動出力軸とドライバービットとの間に結合された前記コイルねじりばねが、逆ねじり方向に弾力作用して、前記電動モータの駆動出力軸よりドライバービットに発生する回転体の質量に基づく慣性力の影響を適正に吸収ないし消去することができ、これによりドライバービットを介してねじ具に加えられる過剰トルクの制動を行うと共に、常に最適な制御トルクによりねじ締め作業を行うことができる電動ドライバーを開発し、特許を得た(特許文献1参照)。
また、本考案者は、前記特許文献1に記載の電動ドライバーによれば、前述したように、従来から実施されている電動ドライバーの駆動制御を、初期のねじ締め工程と、最終的な増し締め工程とからなる2工程を設定して、それぞれ低トルク・高速回転から高トルク・低速回転への切換え制御を行うことなく、電動ドライバーの駆動制御を常に所要の設定トルクとする回転速度により、適正なねじ締め操作を行うことが可能であることから、前記特許文献1に記載の電動ドライバーにおいて採用するコイルねじりばねに限定されることなく、前記コイルねじりばねと同様の機能を有するウレタンゴムからなる円筒体として構成する慣性力緩衝部材を使用することによっても、前記と同様の作用および効果を発揮させることができる電動ドライバー及びその駆動方式を開発し、特許を得た(特許文献2参照)。
特公昭52−49880号公報 特公昭57−46993号公報
今日における電化製品を始めとする各種の工業生産品は、電子部品等の部品の微小化ないし微細化に伴いますます小型化される傾向にある。従って、これらの工業生産される各種の製品の組み立てに使用するねじ具やその締結具としての電動ドライバーについても、同様にそれらの寸法が微小化ないし微細化され、精密ねじ締め作業が要求される。
そこで、前記特許文献1および特許文献2に開示される電動ドライバーにより前記ねじ具のねじ締め操作を行う場合において、例えば、ねじ頭部が着座することによるねじ締め完了に際して、コイルねじりばね等からなる慣性力緩衝部材により、電動モータの駆動出力軸に発生する回転体の質量に基づく慣性力の影響を、有効に吸収ないし消去することが可能であるが、ねじ具の着座に伴う最終的なねじ締め完了に際して、電動ドライバーの駆動停止制御によって前記慣性力緩衝部材に吸収保持ないし蓄積された過剰トルクに基づく弾性ねじりエネルギーが解放ないし放出されることになる。
すなわち、前記慣性力緩衝部材に吸収保持ないし蓄積された過剰トルクに基づく弾性ねじりエネルギーが解放ないし放出される場合は、前記解放ないし放出される弾性ねじりエネルギーが、ねじ具を取り外す最大緩みトルクよりも著しく増大することから、ねじ締め作業におけるねじ締め方向とは反対方向の緩み回転力をドライバービットに付与するため、前述した精密ねじ締め作業に際して、適正な制御トルクによりねじ締めが行われたねじ具に対し、ねじ具を逆回転駆動させてその取外し方向に緩み回転を発生させ、不適正なねじ締め状態となることが確認された。
そこで、本考案者は、種々検討を重ねた結果、電動モータの駆動出力軸に対しねじ締め回転方向に所要のねじり弾力を有するコイルねじりばねや円筒状ゴム部材等からなる慣性力緩衝部材を介してドライバービットと結合した構成からなる電動ドライバーを使用し、所要のねじ締め操作によるねじ頭部の着座に伴うねじ締め完了に際して、前記慣性力緩衝部材に吸収保持ないし蓄積された過剰トルクに基づく弾性ねじりエネルギーを解放ないし放出する手段として、前記ドライバービットと慣性力緩衝部材との結合を一時的に解除することができる掛外し機構を設けることにより、前記慣性力緩衝部材に吸収保持ないし蓄積された弾性ねじりエネルギーを迅速かつ適正に解放ないし除去することができることを突き止めた。
そこで、前記慣性力緩衝部材とドライバービットとの結合を一時的に解除する掛外し機構として、前記慣性力緩衝部材とドライバービットとの結合において、電動モータの駆動制御により駆動出力軸に結合して前記慣性力緩衝部材がねじ締め回転を行う際には、前記慣性力緩衝部材とドライバービットとの回転方向の結合を保持する構成とし、前記慣性力緩衝部材としてコイルねじりばねを使用する場合には、ドライバービットの結合端部において、前記ドライバービットのねじ締め回転方向に対しては前記コイルねじりばねの他端部と係合してねじ締め操作を可能とし、所要のねじ締め操作によりねじ頭部の着座によりねじ締めが完了して電動モータが駆動停止する際には、前記ドライバービットと係合する前記コイルねじりばねの他端部が前記ねじ締め回転方向とは逆回転方向に所要の角度範囲で自由に離反するように、例えばドライバービットの係合部に所要の切欠部を形成した掛外し機構を設けることにより、前記コイルねじりばねに吸収保持ないし蓄積された弾性ねじりエネルギーをドライバービットに影響を与えることなく迅速かつ適正に解放ないし除去することができることを確認した。
なお、前記慣性力緩衝部材として、天然ゴムやウレタン等の合成樹脂材料によりねじり弾性を有するように円筒状に構成したゴム部材を使用する場合においても、前記円筒状のゴム部材の両端に適宜結合用固定部材を介して、電動モータの駆動出力軸と、ドライバービットとに対して前記と同様に相互に結合するように構成することによって、前記と同様に円筒状のゴム部材に吸収保持ないし蓄積された弾性ねじりエネルギーをドライバービットに影響を与えることなく迅速かつ適正に解放ないし除去することができることを確認した。
また、所要のねじ締め操作において、ねじ締めの着座に伴うねじ締め完了時におけるドライバービットに発生する回転慣性力が、予め設定された慣性力緩衝部材に許容される弾性ねじりエネルギーを超えるような状態が生じた場合に、前記慣性力緩衝部材が弾性復帰することができなる問題を生じることから、このような場合には、ねじ締め操作のねじ締め完了に際し、電動モータを駆動停止すると同時に電動モータを若干逆回転駆動するように、電動モータの駆動回路を構成することにより、前記慣性力緩衝部材が弾性復帰を強制的に促進することができることから、前記慣性力緩衝部材をねじ締め回転方向とは逆回転方向へ所要の角度範囲において離反させる掛外し機構の機能を十分に発揮させて、前記問題点を容易に解消することができると共に、次のねじ締め作業に際してのねじ締め制御装置を適正な状態において迅速かつ容易に対応することができることを確認した。
従って、本考案の目的は、電動ドライバーによるねじ締め操作において、電動モータの駆動出力軸とドライバービットとをコイルねじりばね等の慣性力緩衝部材を介して連結して、ねじ締めの開始からねじ締めの着座に伴う完了に至るまで、電動モータを所要の電流・電圧制御により連続的に駆動制御する電動ドライバーにおいて、ねじ締め完了に際して前記慣性力緩衝部材に蓄積される弾性ねじりエネルギーを、適正なねじ締め状態に影響を及ぼすことなくその状態を維持して簡便に解放ないし消去する構成からなる電動ドライバーのねじ締め制御装置を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本考案の請求項1に記載の電動ドライバーのねじ締め制御装置は、電動モータの駆動出力軸に対しねじ締め回転方向に所要のねじり弾力を有する慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばねを介してドライバービットを結合するように構成してなる電動ドライバーのねじ締め制御装置において、
前記コイルねじりばねの一端部を前記電動モータの駆動出力軸に対して結合すると共に、前記コイルねじりばねの他端部を、所要のねじ締め操作によりねじ頭部が着座することによるねじ締め完了により電動モータが駆動停止する際に、前記コイルねじりばねの他端部がドライバービットとの結合側に対し、ねじ締め回転方向に係合すると共に逆回転方向に自由に離反するように掛外し機構を設けると共に、
前記ねじ締め操作のねじ締め完了に際し、電動モータを駆動停止すると同時に電動モータを若干逆回転駆動するように、電動モータの駆動回路を構成したことを特徴とする。
本考案の請求項2に記載の電動ドライバーのねじ締め制御装置は、前記コイルねじりばねのねじ締め回転方向とは逆回転方向に所要の角度範囲において自由に離反する掛外し機構は、前記コイルねじりばねのドライバービットと結合する他端部が、ねじ締め回転方向に係合すると共に逆回転方向に所要の角度範囲で自由に離反するように、前記ドライバービットのコイルねじりばねの他端部と係合する部分に切欠部を設けることを特徴とする。
本考案に係る請求項1および2に記載の電動ドライバーのねじ締め制御装置によれば、電動モータの駆動出力軸に対しねじ締め回転方向に所要のねじり弾力を有する慣性力緩衝部材を介してドライバービットを結合するように構成した電動ドライバーにおいて、所要のねじ締め操作によりねじ頭部が着座することによるねじ締め完了により電動モータが駆動停止する際に、前記慣性力緩衝部材の一端部が、ドライバービットの結合部分に対し、前記慣性力緩衝部材のねじ締め回転方向とは逆回転方向に自由に離反することができる掛外し機構を設けることによって、ねじ締め完了に際して前記慣性力緩衝部材に蓄積される弾性ねじりエネルギーを、前記ねじ締め状態に影響を及ぼすことなくその状態を維持して簡便に解放ないし消去することができる。
また、本考案に係る請求項1および2に記載の電動ドライバーのねじ締め制御装置によれば、前記構成からなる電動ドライバーを使用して、所要のねじ締め操作によりねじ頭部の着座に伴うねじ締めを完了して電動モータが駆動停止する際に、前記慣性力緩衝部材の一端部がドライバービットとの結合から、前記慣性力緩衝部材のねじ締め回転方向とは逆回転方向に自由に離反するに至るまで、前記電動モータのねじ締め制御トルクをねじ締め開始からねじ締め完了まで所定の電流・電圧値に調節設定して、電動モータを駆動制御することにより、電動ドライバーの駆動を簡便かつ確実に、しかも適正に達成することができる。
特に、本考案に係る請求項1に記載の電動ドライバーのねじ締め制御装置によれば、所要のねじ締め操作において、ねじ締めの着座に伴うねじ締め完了時におけるドライバービットに発生する回転慣性力が、予め設定された慣性力緩衝部材に許容される弾性ねじりエネルギーを超えるような状態が生じた場合に、電動モータを若干逆回転駆動することにより、前記慣性力緩衝部材を弾性復帰することができず、しかも前記慣性力緩衝部材をねじ締め回転方向とは逆回転方向に対して自由に離反させる掛外し機構の機能を十分に発揮させることができなくなる不都合に対して、前記慣性力緩衝部材の弾性復帰を強制的に促進することができることから、前記慣性力緩衝部材のねじ締め回転方向とは逆回転方向へ所要の角度範囲において離反させる掛外し機構の機能を十分に発揮させて、前記問題点を容易に解消することができると共に、次のねじ締め作業に際してねじ締め制御装置を適正な状態において迅速かつ容易に対応することができる。
本考案に係る電動ドライバーのねじ締め制御装置を実施する形態を示す要部断面図である。 図1に示す電動ドライバーのねじ締め制御装置の慣性力緩衝部材に対する掛外し機構の要部を示す説明図である。
次に、本考案に係る電動ドライバーのねじ締め制御装置の典型的な実施形態につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1および図2は、本考案に係る電動ドライバーのねじ締め制御装置の一実施形態を示すものである。図1において、参照符号10は本考案に係る電動ドライバーの把持部を示し、この把持部10の内部には直流電源からの電流・電圧により制御される電動モータ(図示せず)が内蔵されている。そして、前記電動モータの駆動出力軸12は、必要に応じて減速機構を介して回転駆動するように構成されている。前記電動モータの駆動出力軸12の先端部には、コイルねじりばね14の一端部14aが、前記駆動出力軸12に対し回転結合部材16を介して結合固定されている。そして、前記コイルねじりばね14の他端部14bは、ドライバービット18を結合保持する保持部材20に対して、ねじ締め方向に係合すると共に逆回転方向に所要の角度範囲において離反するように構成した掛外し機構22を介して係合するように構成される。
図2は、図1に示す掛外し機構22の具体的構成例を示す説明図であり、ドライバービット18を結合保持する保持部材20に対して、前記コイルねじりばね14の他端部14bが、ねじ締め方向に対して係合すると共に、逆回転方向に所要の角度範囲において離反するように前記保持部材20の係合側外周部に切欠部23を設けた構成からなる。
このように構成される本実施形態に係る電動ドライバーのねじ締め制御装置は、電動ドライバーにより所要のねじ具(図示せず)のねじ締め操作を行う場合において、例えば、ねじ頭部が着座することによるねじ締め完了に際して、コイルねじりばね14からなる慣性力緩衝部材により、電動モータの駆動出力軸12に発生する回転体等の質量に基づく慣性力の影響を、有効に吸収ないし消去することが可能である。そして、所要のねじ締め操作によりねじ頭部が着座することによるねじ締め完了に際して、前記慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばね14に吸収保持ないし蓄積された過剰トルクに基づく弾性ねじりエネルギーは、前記コイルねじりばね14の他端部14bにおいて、ドライバービット18を結合保持する保持部材20に対して設けた掛外し機構22の切欠部23によって、ねじ締め方向に係合すると共に逆回転方向に所要の角度範囲において自由に離反して、前記コイルねじりばね14に吸収保持ないし蓄積された弾性ねじりエネルギーを迅速に解放ないし除去することができる(図1および図2参照)。
また、本考案においては、前述したように、所要のねじ締め操作に際して、ねじ頭部が着座することによるねじ締め完了に基づく電動モータの駆動停止に際して、電動モータの駆動出力軸12に発生する回転体等の質量に基づく慣性力が、前記慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばね14に吸収保持ないし蓄積されることになる。この場合、ねじ締めの着座に伴うねじ締め完了時におけるドライバービット18に発生する回転慣性力が、予め設定された慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばね14に許容される弾性ねじりエネルギーを超えるような状態が生じることがある。このような場合には、前記慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばね14が容易に弾性復帰することができなくなると共に、前記コイルねじりばね14のねじ締め回転方向とは逆回転方向へ所要の角度範囲において自由に離反させる掛外し機構22の機能を有効に発揮させることができなくなる問題を生じることがある。
従って、このような場合において、本考案においては、前記ねじ締め操作のねじ締め完了に際し、電動モータを駆動停止すると同時に電動モータを若干逆回転駆動するように、電動モータの駆動回路を構成する。従って、このように構成することにより、ねじ締めの着座に伴うねじ締め完了時におけるドライバービット18に発生する回転慣性力が、予め設定された慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばね14に許容される弾性ねじりエネルギーを超えるような状態が生じた場合に、電動モータを若干逆回転駆動することにより、前記慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばね14の弾性復帰を促進させる共に、前記コイルねじりばね14のねじ締め回転方向とは逆回転方向の所要の角度範囲において離反させることができ、前記掛外し機構22の機能を有効に発揮させることができばかりでなく、次のねじ締め作業に際してねじ締め制御装置を適正な状態において迅速かつ容易に対応することができる。
なお、本実施形態においては、前記コイルねじりばね14の長手方向外周部には、コイルねじりばね14の全体に対して外接するように囲繞する外筒体15を設け、その一端を前記回転結合部材16に結合した構成とする。このように構成することにより、前記コイルねじりばね14が前述したように弾性ねじりエネルギーを吸収保持ないし蓄積されることにより、その形状が圧縮され、その後において、前記弾性ねじりエネルギーが迅速に解放ないし除去されることにより、元の状態に復帰する際に、コイルねじりばね14の形状が膨張変形するのを防止することができる。
前述した構成からなる実施形態として示す電動ドライバーのねじ締め制御装置によれば、所要のねじ締め操作を開始し、その後ねじ頭部の着座によりねじ締めを完了して電動モータが駆動停止するに至るまでの電動モータの駆動制御を行うに際して、前記各種の慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばね14の他端部14bが、ドライバービット18との結合から、前記コイルねじりばね14のねじ締め回転方向とは逆回転方向に自由に離反するに至るまで、前記電動モータのねじ締め制御トルクを、ねじ締め開始からねじ締め完了まで所定の電流・電圧値に調節設定して、電動モータを駆動制御するように設定することができる。従って、本考案に係る電動ドライバーの駆動に際しては、電動モータのねじ締め制御を簡便かつ確実にしかも適正に達成することができる。
なお、本考案において、前記電動モータとして一般的な直流モータを使用する電動ドライバーについて説明したが、サーボモータ、ステッピングモータ、ブラシレスモータを使用する電動ドライバーについても、本考案の構成を有効に適用することが可能であり、しかも前記それぞれの電動モータに対する制御システムおよび制御操作も簡便となる利点が得られる。
以上、本考案の好適な実施形態につきそれぞれ説明したが、本考案は前記実施形態に限定されることなく、掛外し機構として前記実施形態に記載の構成のみならず、回転伝達機構として従来から公知の一方向の回転に対して相互に係合し逆方向の回転に対しては相互にフリーとなる種々の形状および構成からなる械機的な機構等を適宜適用することができるばかりでなく、その他本考案の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更を行うことが可能である。
10 電動ドライバーの把持部
12 電動モータの駆動出力軸
14 コイルねじりばね(慣性力緩衝部材)
14a コイルねじりばねの一端部
14b コイルねじりばねの他端部
15 外筒体
16 回転結合部材
18 ドライバービット
20 保持部材
22 掛外し機構
23 切欠部

Claims (2)

  1. 電動モータの駆動出力軸に対しねじ締め回転方向に所要のねじり弾力を有する慣性力緩衝部材としてのコイルねじりばねを介してドライバービットを結合するように構成してなる電動ドライバーのねじ締め制御装置において、
    前記コイルねじりばねの一端部を前記電動モータの駆動出力軸に対して結合すると共に、前記コイルねじりばねの他端部を、所要のねじ締め操作によりねじ頭部が着座することによるねじ締め完了により電動モータが駆動停止する際に、前記コイルねじりばねの他端部がドライバービットとの結合側に対し、ねじ締め回転方向に係合すると共に逆回転方向に自由に離反するように掛外し機構を設けると共に、
    前記ねじ締め操作のねじ締め完了に際し、電動モータを駆動停止すると同時に電動モータを若干逆回転駆動するように、電動モータの駆動回路を構成したことを特徴とする電動ドライバーのねじ締め制御装置。
  2. 前記コイルねじりばねのねじ締め回転方向とは逆回転方向に自由に離反する掛外し機構は、前記コイルねじりばねのドライバービットと結合する他端部が、ねじ締め回転方向に係合すると共に逆回転方向に所要の角度範囲で自由に離反するように、前記ドライバービットのコイルねじりばねの他端部と係合する部分に切欠部を設けることを特徴とする請求項1記載の電動ドライバーのねじ締め制御装置。
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