JP3233948B2 - 音程制御装置 - Google Patents
音程制御装置Info
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- JP3233948B2 JP3233948B2 JP06298291A JP6298291A JP3233948B2 JP 3233948 B2 JP3233948 B2 JP 3233948B2 JP 06298291 A JP06298291 A JP 06298291A JP 6298291 A JP6298291 A JP 6298291A JP 3233948 B2 JP3233948 B2 JP 3233948B2
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Description
【0001】
【技術分野】本発明は音程制御装置に関し、特にオ―デ
ィオ信号の周波数を所望の周波数に変化させることによ
って原音と再生音との間の音程を制御する音程制御装置
に関する。
ィオ信号の周波数を所望の周波数に変化させることによ
って原音と再生音との間の音程を制御する音程制御装置
に関する。
【0002】
【背景技術】従来、音程制御装置としては、アナログ入
力信号をサンプリングして得られたデ−タをリングバッ
ファメモリに順次書き込み、その書き込み周期とは異な
る周期でデ−タを読み出して読み出したデ−タを順次復
調することにより、該信号の音程を変えるようにしたも
のがある。かかる装置においてはリングバッファメモリ
からのデ−タの読み取り周期が書き込み周期より長い場
合(すなわちピッチを下げる場合)には、バッファメモ
リに記憶されたデータの読み出しを所定間隔毎に前に読
み出したデ―タを一部重複して読み出したり、あるいは
デ−タの読み取り周期が書き込み周期より短い場合(す
なわちピッチを上げる場合)には、読み出すデ−タを一
部読み飛してその後のデ―タから読み出すなどして読み
出しデ−タ量を調整するようになされている。なお、読
み取り周期と書き込み周期とが共に変更可能であれば必
ずしも読み飛ばしや2度読みの必要はない。その読み飛
ばしや2度読みの際に、前後のデ−タ内容の相関性が少
ないと、再生される音に不連続点が生じる。これを軽減
するためにいわゆるクロスフェードという方法が用いら
れる。読み取り周期が書き込み周期より短いときについ
て説明すると、図6(a) に示すように通常、リングバッ
ファメモリの書き込み点Wと読み出し点Rとの間の差を
示すdR-W は所定値dthより大である。なお、各点が時
計回りに進むとする。dR-W <dthとなると、図6(b)
に示すように読み出し点Rより時計回り方向に所定値d
thだけの点R´からも読み出し、読み出し点Rからのデ
―タ値を直線的にフェ―ドアウト処理し、読み出し点R
´からのデ―タ値を直線的にフェ―ドイン処理して各デ
―タ値を加算することによりクロスフェードが可能であ
る。
力信号をサンプリングして得られたデ−タをリングバッ
ファメモリに順次書き込み、その書き込み周期とは異な
る周期でデ−タを読み出して読み出したデ−タを順次復
調することにより、該信号の音程を変えるようにしたも
のがある。かかる装置においてはリングバッファメモリ
からのデ−タの読み取り周期が書き込み周期より長い場
合(すなわちピッチを下げる場合)には、バッファメモ
リに記憶されたデータの読み出しを所定間隔毎に前に読
み出したデ―タを一部重複して読み出したり、あるいは
デ−タの読み取り周期が書き込み周期より短い場合(す
なわちピッチを上げる場合)には、読み出すデ−タを一
部読み飛してその後のデ―タから読み出すなどして読み
出しデ−タ量を調整するようになされている。なお、読
み取り周期と書き込み周期とが共に変更可能であれば必
ずしも読み飛ばしや2度読みの必要はない。その読み飛
ばしや2度読みの際に、前後のデ−タ内容の相関性が少
ないと、再生される音に不連続点が生じる。これを軽減
するためにいわゆるクロスフェードという方法が用いら
れる。読み取り周期が書き込み周期より短いときについ
て説明すると、図6(a) に示すように通常、リングバッ
ファメモリの書き込み点Wと読み出し点Rとの間の差を
示すdR-W は所定値dthより大である。なお、各点が時
計回りに進むとする。dR-W <dthとなると、図6(b)
に示すように読み出し点Rより時計回り方向に所定値d
thだけの点R´からも読み出し、読み出し点Rからのデ
―タ値を直線的にフェ―ドアウト処理し、読み出し点R
´からのデ―タ値を直線的にフェ―ドイン処理して各デ
―タ値を加算することによりクロスフェードが可能であ
る。
【0003】クロスフェ―ドの期間では読み取り点の数
が1つから2つに変化するので、信号中の周波数成分に
よっては互いに逆相の関係になりその周波数成分が打ち
消されたり、互いに同相関係では周波数成分レベルが上
昇し、これにより時間による周波数特性の変化が図7の
如く大きくなりいわゆるトレモロ音が発生する。リング
バッファメモリのサイズすなわち容量が大きいほど所定
値dthを大きくとることができるので、図7の特性にお
けるディップの数は増えるが、ディップ間の間隔は狭く
なり、またディップ自体の幅も狭くなる。よって、オ―
ディオ信号の周波数がこのディップの周波数と等しくな
る確率は低くなるので、トレモロ音が発生することは少
なくなると考えられる。
が1つから2つに変化するので、信号中の周波数成分に
よっては互いに逆相の関係になりその周波数成分が打ち
消されたり、互いに同相関係では周波数成分レベルが上
昇し、これにより時間による周波数特性の変化が図7の
如く大きくなりいわゆるトレモロ音が発生する。リング
バッファメモリのサイズすなわち容量が大きいほど所定
値dthを大きくとることができるので、図7の特性にお
けるディップの数は増えるが、ディップ間の間隔は狭く
なり、またディップ自体の幅も狭くなる。よって、オ―
ディオ信号の周波数がこのディップの周波数と等しくな
る確率は低くなるので、トレモロ音が発生することは少
なくなると考えられる。
【0004】ところが、複数の読み取り点を大きくとれ
ても各読み取りデ―タ間の時間的ずれが大きくなるの
で、例えば、パ―カッション等の演奏音の場合、原音で
は1度しか叩かない音が、音程制御後には2度以上叩い
ているように聞こえる残響現象が生ずる。上記した従来
の音程制御装置においてはクロスフェード期間中だけこ
のような現象が起き得るが、リングバッファメモリにお
ける複数の読み取り点を常時指定してデ―タを各々読み
出し、読み出したデ―タ値に係数を各々乗算して互いに
加算することにより出力デ―タを得る音程制御装置にお
いては、リングバッファメモリのサイズを大きくすると
残響現象が常時起き得ることとなる。
ても各読み取りデ―タ間の時間的ずれが大きくなるの
で、例えば、パ―カッション等の演奏音の場合、原音で
は1度しか叩かない音が、音程制御後には2度以上叩い
ているように聞こえる残響現象が生ずる。上記した従来
の音程制御装置においてはクロスフェード期間中だけこ
のような現象が起き得るが、リングバッファメモリにお
ける複数の読み取り点を常時指定してデ―タを各々読み
出し、読み出したデ―タ値に係数を各々乗算して互いに
加算することにより出力デ―タを得る音程制御装置にお
いては、リングバッファメモリのサイズを大きくすると
残響現象が常時起き得ることとなる。
【0005】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、トレモロ音の
発生及び残響現象を抑制することができる音程制御装置
を提供することである。
発生及び残響現象を抑制することができる音程制御装置
を提供することである。
【0006】
【発明の構成】本発明の音程制御装置は、入力オ―ディ
オ信号デ―タのサンプリング周期T0 毎にメモリの1の
書き込みアドレスを所定の順番で指定する書き込みアド
レス指定手段と、サンプリング周期T0 毎にメモリにお
ける複数の読み取りアドレスを個別に所定の順番に従っ
て指定しサンプリング周期T0 の所定の倍数Jn (2以
上の整数)の周期毎に音程の上昇時にはその複数の読み
取りアドレスを少なくとも1だけサンプリング周期T0
後のアドレスとし音程の降下時には複数の読み取りアド
レスを少なくとも1だけサンプリング周期T0 前のアド
レスとする読み取りアドレス指定手段と、入力オ―ディ
オ信号デ―タを前記メモリの指定された書き込みアドレ
スの記憶位置に書き込む手段と、メモリの指定された複
数の読み取りアドレスの記憶位置からデ―タを各々読み
出す手段と、複数の読み取りアドレス毎に書き込みアド
レスとのアドレス間隔に応じて係数を設定する手段と、
複数の読み取りアドレス毎に読み出されたデ―タと対応
する係数とを乗算しかつそれら乗算結果のデ―タ値を互
いに加算して出力デ―タとする演算手段とを備えた音程
制御装置であって、複数の読み取りアドレス間のデ―タ
の時間的ずれの許容時間をTdmaxとすると、複数の読み
取りアドレスのアドレス間隔の最大値Dmax を音程の上
昇時には Dmax =Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } とし、音程の降下時には Dmax =Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } とし、許容時間Tdmaxを45〜80msecに設定すること
を特徴としている。
オ信号デ―タのサンプリング周期T0 毎にメモリの1の
書き込みアドレスを所定の順番で指定する書き込みアド
レス指定手段と、サンプリング周期T0 毎にメモリにお
ける複数の読み取りアドレスを個別に所定の順番に従っ
て指定しサンプリング周期T0 の所定の倍数Jn (2以
上の整数)の周期毎に音程の上昇時にはその複数の読み
取りアドレスを少なくとも1だけサンプリング周期T0
後のアドレスとし音程の降下時には複数の読み取りアド
レスを少なくとも1だけサンプリング周期T0 前のアド
レスとする読み取りアドレス指定手段と、入力オ―ディ
オ信号デ―タを前記メモリの指定された書き込みアドレ
スの記憶位置に書き込む手段と、メモリの指定された複
数の読み取りアドレスの記憶位置からデ―タを各々読み
出す手段と、複数の読み取りアドレス毎に書き込みアド
レスとのアドレス間隔に応じて係数を設定する手段と、
複数の読み取りアドレス毎に読み出されたデ―タと対応
する係数とを乗算しかつそれら乗算結果のデ―タ値を互
いに加算して出力デ―タとする演算手段とを備えた音程
制御装置であって、複数の読み取りアドレス間のデ―タ
の時間的ずれの許容時間をTdmaxとすると、複数の読み
取りアドレスのアドレス間隔の最大値Dmax を音程の上
昇時には Dmax =Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } とし、音程の降下時には Dmax =Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } とし、許容時間Tdmaxを45〜80msecに設定すること
を特徴としている。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1に示した本発明による音程制御装置
においては、チュ―ナ、テ―プデッキ及びマイクロホン
等のアナログオ―ディオ信号源1から出力されるオ―デ
ィオ信号はA/D変換器2に供給される。A/D変換器
2の出力にはDSP(ディジタル信号プロセッサ)3が
接続されている。DSP3は後述の如く構成され、マイ
クロコンピュ―タ4によって制御されるようになってい
る。DSP3にはリングバッファメモリ9が接続されて
いる。リングバッファメモリ9は例えば、3000アド
レス(ワ―ド)以上の記憶位置を有する。DSP3の出
力にはD/A変換器5が接続され、DSP3から出力さ
れたディジタルオ―ディオ信号がアナログオ―ディオ信
号に変換される。D/A変換器5の出力にはパワ―アン
プ6を介してスピ―カ7が接続される。なお、DAT等
のディジタルオ―ディオ信号源の場合にはA/D変換器
2を介すことなくDSP3に接続可能である。
細に説明する。図1に示した本発明による音程制御装置
においては、チュ―ナ、テ―プデッキ及びマイクロホン
等のアナログオ―ディオ信号源1から出力されるオ―デ
ィオ信号はA/D変換器2に供給される。A/D変換器
2の出力にはDSP(ディジタル信号プロセッサ)3が
接続されている。DSP3は後述の如く構成され、マイ
クロコンピュ―タ4によって制御されるようになってい
る。DSP3にはリングバッファメモリ9が接続されて
いる。リングバッファメモリ9は例えば、3000アド
レス(ワ―ド)以上の記憶位置を有する。DSP3の出
力にはD/A変換器5が接続され、DSP3から出力さ
れたディジタルオ―ディオ信号がアナログオ―ディオ信
号に変換される。D/A変換器5の出力にはパワ―アン
プ6を介してスピ―カ7が接続される。なお、DAT等
のディジタルオ―ディオ信号源の場合にはA/D変換器
2を介すことなくDSP3に接続可能である。
【0008】DSP3の構成を概略的に示すと図2の如
くである。すなわち、A/D変換器2からのディジタル
信号はDSP3内の入力インタ―フェ―ス13に供給さ
れる。入力インタ―フェ―ス13にはデ―タバス14が
接続されており、このデ―タバス14はデータメモリ1
2、バッファメモリ16,28及び係数RAM17に接
続されている。バッファメモリ28の出力には乗算器1
5の一方の入力が接続されている。乗算器15の他方の
入力にはバッファメモリ16の出力が接続されている。
バッファメモリ16は係数RAM17にも接続され、R
AM17には複数の係数デ―タが記憶される。後述のシ
―ケンスコントロ―ラ20からのタイミング信号に応じ
てRAM17に記憶された係数データ群のうちから1つ
の係数デ―タが読み出され、それがバッファメモリ16
に供給されて保持される。バッファメモリ16に保持さ
れた係数デ―タは乗算器15に供給される。ALU(Ar
ithmetic Logic Unit)18の一方の入力には乗算器15
の計算出力及びデ―タバス14が接続され、他方はデ―
タバス14に接続されている。ALU18は双方の入力
デ―タを加算或いは比較する。ALU18の計算出力に
はアキュムレ―タ19が接続され、アキュムレ―タ19
の出力はデ―タバス14に接続されている。デ―タバス
14にはリングバッファメモリ9のデ―タ書き込み及び
読み出しを制御するメモリ制御回路22が接続されてい
る。また、ALU18にはフラグレジスタ25が接続さ
れている。フラグレジスタ25はALU18の比較演算
の際の結果を保持する。フラグレジスタ25には判定回
路26が接続され、判定回路26はフラグレジスタ25
に保持されたフラグとシ―ケンスコントロ―ラ20から
出力されるデ―タとを比較する。判定回路26の判定出
力はメモリ制御回路27に供給される。メモリ制御回路
27はプログラムメモリ24の読み出しアドレスを指定
するものであり、通常は所定の順序に従った読み出しア
ドレス信号を発生するが、判定回路26の判定出力によ
ってはシ―ケンスコントロ―ラ20から供給されるアド
レス信号を読み出しアドレス信号として出力する。
くである。すなわち、A/D変換器2からのディジタル
信号はDSP3内の入力インタ―フェ―ス13に供給さ
れる。入力インタ―フェ―ス13にはデ―タバス14が
接続されており、このデ―タバス14はデータメモリ1
2、バッファメモリ16,28及び係数RAM17に接
続されている。バッファメモリ28の出力には乗算器1
5の一方の入力が接続されている。乗算器15の他方の
入力にはバッファメモリ16の出力が接続されている。
バッファメモリ16は係数RAM17にも接続され、R
AM17には複数の係数デ―タが記憶される。後述のシ
―ケンスコントロ―ラ20からのタイミング信号に応じ
てRAM17に記憶された係数データ群のうちから1つ
の係数デ―タが読み出され、それがバッファメモリ16
に供給されて保持される。バッファメモリ16に保持さ
れた係数デ―タは乗算器15に供給される。ALU(Ar
ithmetic Logic Unit)18の一方の入力には乗算器15
の計算出力及びデ―タバス14が接続され、他方はデ―
タバス14に接続されている。ALU18は双方の入力
デ―タを加算或いは比較する。ALU18の計算出力に
はアキュムレ―タ19が接続され、アキュムレ―タ19
の出力はデ―タバス14に接続されている。デ―タバス
14にはリングバッファメモリ9のデ―タ書き込み及び
読み出しを制御するメモリ制御回路22が接続されてい
る。また、ALU18にはフラグレジスタ25が接続さ
れている。フラグレジスタ25はALU18の比較演算
の際の結果を保持する。フラグレジスタ25には判定回
路26が接続され、判定回路26はフラグレジスタ25
に保持されたフラグとシ―ケンスコントロ―ラ20から
出力されるデ―タとを比較する。判定回路26の判定出
力はメモリ制御回路27に供給される。メモリ制御回路
27はプログラムメモリ24の読み出しアドレスを指定
するものであり、通常は所定の順序に従った読み出しア
ドレス信号を発生するが、判定回路26の判定出力によ
ってはシ―ケンスコントロ―ラ20から供給されるアド
レス信号を読み出しアドレス信号として出力する。
【0009】デ―タバス14には出力インタ―フェ―ス
23が接続され、出力インタ―フェ―ス23から出力さ
れるディジタルオ―ディオ信号がDSP3の出力信号と
してD/A変換器5に供給される。インタ―フェ―ス1
3,23、乗算器15、係数RAM17、ALU18、
アキュムレ―タ19及びメモリ制御回路22,27の動
作タイミングはシ―ケンスコントロ―ラ20によって制
御される。シ―ケンスコントロ―ラ20はプログラムメ
モリ24に書き込まれた処理プログラムに従って動作す
ると共にマイクロコンピュ―タ4からの指令に応じて動
作する。また、マイクロコンピュ―タ4には操作により
各種指令を発生するためにキ―ボ―ド8が接続されてい
る。キ―ボ―ド8のキ―の操作に応じてマイクロコンピ
ュ―タ4はRAM17の係数デ―タの書き込みを制御す
る。
23が接続され、出力インタ―フェ―ス23から出力さ
れるディジタルオ―ディオ信号がDSP3の出力信号と
してD/A変換器5に供給される。インタ―フェ―ス1
3,23、乗算器15、係数RAM17、ALU18、
アキュムレ―タ19及びメモリ制御回路22,27の動
作タイミングはシ―ケンスコントロ―ラ20によって制
御される。シ―ケンスコントロ―ラ20はプログラムメ
モリ24に書き込まれた処理プログラムに従って動作す
ると共にマイクロコンピュ―タ4からの指令に応じて動
作する。また、マイクロコンピュ―タ4には操作により
各種指令を発生するためにキ―ボ―ド8が接続されてい
る。キ―ボ―ド8のキ―の操作に応じてマイクロコンピ
ュ―タ4はRAM17の係数デ―タの書き込みを制御す
る。
【0010】かかる構成において、A/D変換器2に供
給されるアナログオ―ディオ信号は所定のサンプリング
周期T0 毎にディジタルオ―ディオ信号デ―タに変換さ
れてインタ―フェ―ス13を介してデータメモリ12に
供給されて記憶される。シ―ケンスコントロ―ラ20は
インタ―フェ―ス13からデ―タを読み込むタイミン
グ、データメモリ12から乗算器15へ選択的にデータ
を転送するタイミング、RAM17から各係数デ―タを
出力するタイミング、乗算器15の乗算動作タイミン
グ、ALU18の加算動作タイミング、アキュムレ―タ
19の出力タイミング及びインタ―フェ―ス23から演
算結果のデ―タを出力するタイミング等のタイミングを
とる。これらのタイミングが適切にとられることによ
り、所望の動作が行なわれる。例えば、入力されたオ―
ディオ信号デ―タはデ―タバス14を介してデ―タメモ
リ12に供給されて記憶される。デ―タメモリ12に記
憶された信号デ―タは順次読み出されてメモリ制御回路
22に供給されて書き込みアドレスWで指定されるリン
グバッファメモリ9の記憶位置に書き込まれる。また、
読み取りアドレスRMnで指定されるリングバッファメモ
リ9の記憶位置からデ―タが読み出される。読み出され
たデ―タはデ―タメモリ12に供給されて記憶される。
係数はRAM17に記憶され、読み出されてバッファメ
モリ16に供給されて保持される。デ―タメモリ12に
記憶されたデ―タは読み出されてバッファメモリ28に
供給される。乗算器15はバッファメモリ16及び28
に各々保持された係数及びデ―タ値を乗算して出力す
る。また、デ―タメモリ12に記憶されたデ―タ、変数
及び乗算器15の乗算結果のデ―タ値はALU18に供
給され、ALU18において加算演算や比較演算がなさ
れ、加算結果はアキュムレ―タ19に保持され、比較結
果はフラグレジスタ25に保持される。フラグレジスタ
25に保持されたフラグに応じてプログラムメモリ24
の読み出しアドレスがジャンプされ、シ―ケンスコント
ロ―ラ20の処理プログラムのステップが変化する。
給されるアナログオ―ディオ信号は所定のサンプリング
周期T0 毎にディジタルオ―ディオ信号デ―タに変換さ
れてインタ―フェ―ス13を介してデータメモリ12に
供給されて記憶される。シ―ケンスコントロ―ラ20は
インタ―フェ―ス13からデ―タを読み込むタイミン
グ、データメモリ12から乗算器15へ選択的にデータ
を転送するタイミング、RAM17から各係数デ―タを
出力するタイミング、乗算器15の乗算動作タイミン
グ、ALU18の加算動作タイミング、アキュムレ―タ
19の出力タイミング及びインタ―フェ―ス23から演
算結果のデ―タを出力するタイミング等のタイミングを
とる。これらのタイミングが適切にとられることによ
り、所望の動作が行なわれる。例えば、入力されたオ―
ディオ信号デ―タはデ―タバス14を介してデ―タメモ
リ12に供給されて記憶される。デ―タメモリ12に記
憶された信号デ―タは順次読み出されてメモリ制御回路
22に供給されて書き込みアドレスWで指定されるリン
グバッファメモリ9の記憶位置に書き込まれる。また、
読み取りアドレスRMnで指定されるリングバッファメモ
リ9の記憶位置からデ―タが読み出される。読み出され
たデ―タはデ―タメモリ12に供給されて記憶される。
係数はRAM17に記憶され、読み出されてバッファメ
モリ16に供給されて保持される。デ―タメモリ12に
記憶されたデ―タは読み出されてバッファメモリ28に
供給される。乗算器15はバッファメモリ16及び28
に各々保持された係数及びデ―タ値を乗算して出力す
る。また、デ―タメモリ12に記憶されたデ―タ、変数
及び乗算器15の乗算結果のデ―タ値はALU18に供
給され、ALU18において加算演算や比較演算がなさ
れ、加算結果はアキュムレ―タ19に保持され、比較結
果はフラグレジスタ25に保持される。フラグレジスタ
25に保持されたフラグに応じてプログラムメモリ24
の読み出しアドレスがジャンプされ、シ―ケンスコント
ロ―ラ20の処理プログラムのステップが変化する。
【0011】DSP3の具体的動作を示すと図3に示す
ル―チンとなる。すなわち、先ず、連続するサンプリン
グデ―タを読み飛ばし又は2度読みする周期がサンプリ
ング周期T0 の何倍であるかを示す値Jn 及びピッチの
上げ下げに応じて値UDを初期設定する(ステップS
1)。これはキ―ボ―ド8からの入力に応じて設定され
る。例えば、ピッチを上げる場合にはUD=1、ピッチ
を下げる場合にはUD=−1と設定される。ステップS
1の実行後、入力デ―タを書き込みアドレスWで指定さ
れるリングバッファメモリ9の記憶位置に書き込み(ス
テップS2)、出力デ―タDo を0に等しくさせると共
に変数Mを0に等しくさせる(ステップS3)。書き込
みアドレスWは変数nが後述のステップS17で加算さ
れる毎(1サンプル毎)に+1番地だけ変化する。変数
Mは読み取りアドレスRMnの設定用変数である。ステッ
プS3の実行後、変数Mが読み取り点数Nより小である
か否かを判別する(ステップS4)。読み取り点数Nは
サンプリング周期T0 内にリングバッファメモリ9から
読み出す回数を示す。M<Nならば、変数Mに1を加算
し(ステップS5)、変数nから倍数Jn を割った値の
余りが0であるか否かを判別する(ステップS6)。n
/Jn の余りが0でないならば、変数nが0に等しいか
否かを判別する(ステップS7)。
ル―チンとなる。すなわち、先ず、連続するサンプリン
グデ―タを読み飛ばし又は2度読みする周期がサンプリ
ング周期T0 の何倍であるかを示す値Jn 及びピッチの
上げ下げに応じて値UDを初期設定する(ステップS
1)。これはキ―ボ―ド8からの入力に応じて設定され
る。例えば、ピッチを上げる場合にはUD=1、ピッチ
を下げる場合にはUD=−1と設定される。ステップS
1の実行後、入力デ―タを書き込みアドレスWで指定さ
れるリングバッファメモリ9の記憶位置に書き込み(ス
テップS2)、出力デ―タDo を0に等しくさせると共
に変数Mを0に等しくさせる(ステップS3)。書き込
みアドレスWは変数nが後述のステップS17で加算さ
れる毎(1サンプル毎)に+1番地だけ変化する。変数
Mは読み取りアドレスRMnの設定用変数である。ステッ
プS3の実行後、変数Mが読み取り点数Nより小である
か否かを判別する(ステップS4)。読み取り点数Nは
サンプリング周期T0 内にリングバッファメモリ9から
読み出す回数を示す。M<Nならば、変数Mに1を加算
し(ステップS5)、変数nから倍数Jn を割った値の
余りが0であるか否かを判別する(ステップS6)。n
/Jn の余りが0でないならば、変数nが0に等しいか
否かを判別する(ステップS7)。
【0012】n/Jn の余りが0ならば、前回の読み取
りアドレスRMn-1に値UDを加算して今回の読み取りア
ドレスRMnとし、また書き込みアドレスWと読み取りア
ドレスRMnとのアドレス間隔値の前回値であるdRMn-1
に値UDを加算して今回のアドレス間隔値dRMnとする
(ステップS8)。ここで、図4にリングバッファメモ
リ9における書き込みアドレスW、読み取りアドレスR
Mn及びアドレス間隔値dRMnの関係を示す。今回のアド
レス間隔値dRMnが0より大であるか否かを判別する
(ステップS9)。dRMn>0ならば、今回のアドレス
間隔値dRMnがリングバッファメモリ9のサイズに相当
する総アドレス数Bs より小であるか否かを判別する
(ステップS10)。dRMn<Bs ならば、dRMnで定
まるフェ―ド関数f(dRMn)を算出しその算出値を読
み取りデ―タに係わる係数aM とし(ステップS1
1)、読み取りアドレスRMnで指定される記憶位置から
デ―タ(*RMn)を読み出し、そのデ―タ(*RMn)に
係数aM を乗算しかつ出力デ―タDo を加算して新たな
出力デ―タDo を得る(ステップS12)。フェ―ド関
数としてはf(0)=0、f(Bs)=0を満足するもの
であれば任意の関数を適用することができる。例えば、
f(dRMn)は直線関数、或いはf(Bs /2)=1、
f(Bs /4)=(1/2)2を満足する関数である。
なお、ステップS8においてリングバッファメモリ9の
アドレスが1番地からBs 番地までのアドレスをとる場
合には前回の読み取りアドレスRMn-1がBs 番地なら
ば、今回の読み取りアドレスRMnは1番地となる。ま
た、読み取りアドレスRMnで指定される記憶位置に記憶
されたデ―タを(*RMn)で示した。
りアドレスRMn-1に値UDを加算して今回の読み取りア
ドレスRMnとし、また書き込みアドレスWと読み取りア
ドレスRMnとのアドレス間隔値の前回値であるdRMn-1
に値UDを加算して今回のアドレス間隔値dRMnとする
(ステップS8)。ここで、図4にリングバッファメモ
リ9における書き込みアドレスW、読み取りアドレスR
Mn及びアドレス間隔値dRMnの関係を示す。今回のアド
レス間隔値dRMnが0より大であるか否かを判別する
(ステップS9)。dRMn>0ならば、今回のアドレス
間隔値dRMnがリングバッファメモリ9のサイズに相当
する総アドレス数Bs より小であるか否かを判別する
(ステップS10)。dRMn<Bs ならば、dRMnで定
まるフェ―ド関数f(dRMn)を算出しその算出値を読
み取りデ―タに係わる係数aM とし(ステップS1
1)、読み取りアドレスRMnで指定される記憶位置から
デ―タ(*RMn)を読み出し、そのデ―タ(*RMn)に
係数aM を乗算しかつ出力デ―タDo を加算して新たな
出力デ―タDo を得る(ステップS12)。フェ―ド関
数としてはf(0)=0、f(Bs)=0を満足するもの
であれば任意の関数を適用することができる。例えば、
f(dRMn)は直線関数、或いはf(Bs /2)=1、
f(Bs /4)=(1/2)2を満足する関数である。
なお、ステップS8においてリングバッファメモリ9の
アドレスが1番地からBs 番地までのアドレスをとる場
合には前回の読み取りアドレスRMn-1がBs 番地なら
ば、今回の読み取りアドレスRMnは1番地となる。ま
た、読み取りアドレスRMnで指定される記憶位置に記憶
されたデ―タを(*RMn)で示した。
【0013】ステップS9においてdRMn≦0と判別さ
れたならば、ピッチを下げたことにより読み取りアドレ
スRMnが書き込みアドレスW又はそれより前のアドレス
になったので、書き込みアドレスWに総アドレス数Bs
を加算しその加算結果のアドレスを読み取りアドレスR
Mnとして設定し、また総アドレス数Bs をアドレス間隔
値dRMnとして設定する(ステップS13)。ステップ
S13の実行後、ステップS11に移行する。なお、U
D=−1ならば実際にはdRMn<0とはならならず、d
RMn=0となる。
れたならば、ピッチを下げたことにより読み取りアドレ
スRMnが書き込みアドレスW又はそれより前のアドレス
になったので、書き込みアドレスWに総アドレス数Bs
を加算しその加算結果のアドレスを読み取りアドレスR
Mnとして設定し、また総アドレス数Bs をアドレス間隔
値dRMnとして設定する(ステップS13)。ステップ
S13の実行後、ステップS11に移行する。なお、U
D=−1ならば実際にはdRMn<0とはならならず、d
RMn=0となる。
【0014】ステップS10においてdRMn≧Bs と判
別されたならば、ピッチを上げたことにより読み取りア
ドレスRMnが書き込みアドレスW又はそれより後のアド
レスになったので、書き込みアドレスWと等しいアドレ
スを読み取りアドレスRMnとして設定し、また0をアド
レス間隔値dRMnとして設定する(ステップS14)。
ステップS14の実行後、ステップS11に移行する。
なお、UD=1ならば実際にはdRMn>Bs とはなら
ず、dRMn=Bs となる。
別されたならば、ピッチを上げたことにより読み取りア
ドレスRMnが書き込みアドレスW又はそれより後のアド
レスになったので、書き込みアドレスWと等しいアドレ
スを読み取りアドレスRMnとして設定し、また0をアド
レス間隔値dRMnとして設定する(ステップS14)。
ステップS14の実行後、ステップS11に移行する。
なお、UD=1ならば実際にはdRMn>Bs とはなら
ず、dRMn=Bs となる。
【0015】ステップS7においてn=0と判別したな
らば、最初のサンプリング入力デ―タであるので、ステ
ップS11に進み、n≠0と判別したならば、最初のサ
ンプリング入力デ―タ以外であるので、ステップS12
に進む。ステップS4においてM≧Nならば、読み取り
点数Nだけ読み取りアドレスで指定される記憶位置から
デ―タを読み出して出力デ―タDo を得たので、その出
力デ―タDo を実際に出力する(ステップS15)。そ
して、音程制御処理の終了であるか否かを判別し(ステ
ップS16)、終了でないならば、変数nに1を加算し
(ステップS17)、ステップS2に進む。音程制御処
理の終了ならば、本ル―チンを終了する。
らば、最初のサンプリング入力デ―タであるので、ステ
ップS11に進み、n≠0と判別したならば、最初のサ
ンプリング入力デ―タ以外であるので、ステップS12
に進む。ステップS4においてM≧Nならば、読み取り
点数Nだけ読み取りアドレスで指定される記憶位置から
デ―タを読み出して出力デ―タDo を得たので、その出
力デ―タDo を実際に出力する(ステップS15)。そ
して、音程制御処理の終了であるか否かを判別し(ステ
ップS16)、終了でないならば、変数nに1を加算し
(ステップS17)、ステップS2に進む。音程制御処
理の終了ならば、本ル―チンを終了する。
【0016】従って、読み飛ばし又は2度読みのための
倍数Jn が3であり、読み取り点数Nが2であれば、入
力デ―タが3サンプリングされる毎に読み取りアドレス
R1n,R2nが変化される。すなわち、ピッチを上げる場
合には読み取りアドレスR1n,R2nは前回値R1n-1,R
2n-1よりUDだけ各々進められ、ピッチを下げる場合に
は読み取りアドレスR1n,R2nは前回値R1n-1,R2n-1
よりUDだけ各々遅らされる。この読み取りアドレスR
1nと書き込みアドレスWとのアドレス間隔値dR1nで定
まるフェ―ド関数f(dR1n)が係数a1 とされ、読み
取りアドレスR 1nで指定される記憶位置から読み出され
たデ―タ(*R1n)に係数a1 を乗算しかつ出力デ―タ
Do (=0)を加算することにより出力デ―タDo (=
a1 (*R1n))が算出される。また読み取りアドレスR
2nと書き込みアドレスWとのアドレス間隔値dR2nで定
まるフェ―ド関数f(dR2n)が係数a2 とされ、読み
取りアドレスR2nで指定される記憶位置から読み出され
たデ―タ(*R2n)に係数a2 を乗算しかつ出力デ―タ
Do (=a1 (*R1n))を加算することにより出力デ―
タDo (=a1 (*R1n)+a2 (*R2n))が算出され
る。この算出された出力デ―タDo がインタ―フェ―ス
23を介してD/A変換器5に供給される。
倍数Jn が3であり、読み取り点数Nが2であれば、入
力デ―タが3サンプリングされる毎に読み取りアドレス
R1n,R2nが変化される。すなわち、ピッチを上げる場
合には読み取りアドレスR1n,R2nは前回値R1n-1,R
2n-1よりUDだけ各々進められ、ピッチを下げる場合に
は読み取りアドレスR1n,R2nは前回値R1n-1,R2n-1
よりUDだけ各々遅らされる。この読み取りアドレスR
1nと書き込みアドレスWとのアドレス間隔値dR1nで定
まるフェ―ド関数f(dR1n)が係数a1 とされ、読み
取りアドレスR 1nで指定される記憶位置から読み出され
たデ―タ(*R1n)に係数a1 を乗算しかつ出力デ―タ
Do (=0)を加算することにより出力デ―タDo (=
a1 (*R1n))が算出される。また読み取りアドレスR
2nと書き込みアドレスWとのアドレス間隔値dR2nで定
まるフェ―ド関数f(dR2n)が係数a2 とされ、読み
取りアドレスR2nで指定される記憶位置から読み出され
たデ―タ(*R2n)に係数a2 を乗算しかつ出力デ―タ
Do (=a1 (*R1n))を加算することにより出力デ―
タDo (=a1 (*R1n)+a2 (*R2n))が算出され
る。この算出された出力デ―タDo がインタ―フェ―ス
23を介してD/A変換器5に供給される。
【0017】そのピッチを上げる際に読み取りアドレス
R1n,R2nを進めたために読み取りアドレスR1n,R2n
が書き込みアドレスWを追い越してしまいアドレス間隔
値dR1n,dR2nが総アドレス数Bs 以上となった場合
には、読み取りアドレスR1n,R2nが書き込みアドレス
Wに等しくされる。また、ピッチを下げる際に読み取り
アドレスR1n,R2nを遅らせたために読み取りアドレス
R1n,R2nが書き込みアドレスW以下に下がってしまい
アドレス間隔値dR1n,dR2nが0以下となった場合に
は、読み取りアドレスR1n,R2nが書き込みアドレスW
+総アドレス数Bs に等しくされる。
R1n,R2nを進めたために読み取りアドレスR1n,R2n
が書き込みアドレスWを追い越してしまいアドレス間隔
値dR1n,dR2nが総アドレス数Bs 以上となった場合
には、読み取りアドレスR1n,R2nが書き込みアドレス
Wに等しくされる。また、ピッチを下げる際に読み取り
アドレスR1n,R2nを遅らせたために読み取りアドレス
R1n,R2nが書き込みアドレスW以下に下がってしまい
アドレス間隔値dR1n,dR2nが0以下となった場合に
は、読み取りアドレスR1n,R2nが書き込みアドレスW
+総アドレス数Bs に等しくされる。
【0018】上記の動作を行なうサンプリング間の連続
する2つのサンプリング時の入力デ―タに対しては、ア
ドレス間隔値dR1n,dR2nの変化はないので、係数a
1 ,a2 は維持され、読み取りアドレスR1n,R2nで指
定される記憶位置から読み出されたデ―タ(*R1n),
(*R2n)に応じて上記の如く出力デ―タDo が算出さ
れる。
する2つのサンプリング時の入力デ―タに対しては、ア
ドレス間隔値dR1n,dR2nの変化はないので、係数a
1 ,a2 は維持され、読み取りアドレスR1n,R2nで指
定される記憶位置から読み出されたデ―タ(*R1n),
(*R2n)に応じて上記の如く出力デ―タDo が算出さ
れる。
【0019】複数の読み取りアドレス(例えば、R1n,
R2n)間のデ―タの時間的ずれTdは、複数の読み取り
アドレス間のアドレス間隔値Dとすると、ピッチを上げ
るときには Td =D・(1−1/Jn )・T0 …(1) ピッチを下げるときには Td =D・(1+1/Jn )・T0 …(2) の如く表わすことができる。この式(1) 及び(2) から、
D及びJn が一定にならば、ピッチを上げるときの方が
下げるときよりも時間Td が小さくなるので、ピッチを
上げるときの方が下げるときよりも上記の残響現象が生
じづらいことが分かる。複数の読み取りアドレス間のア
ドレス間隔値Dの最大値Dmax は、デ―タの時間的ずれ
Td の許容時間をTdmaxとすると、ピッチを上げるとき
には式(1)から Dmax =Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } …(3) とし、ピッチを下げるときには式(2) から Dmax =Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } …(4) とすることができる。許容時間Tdmaxは、残響現象が顕
著とならないように45〜80msecに設定される。
R2n)間のデ―タの時間的ずれTdは、複数の読み取り
アドレス間のアドレス間隔値Dとすると、ピッチを上げ
るときには Td =D・(1−1/Jn )・T0 …(1) ピッチを下げるときには Td =D・(1+1/Jn )・T0 …(2) の如く表わすことができる。この式(1) 及び(2) から、
D及びJn が一定にならば、ピッチを上げるときの方が
下げるときよりも時間Td が小さくなるので、ピッチを
上げるときの方が下げるときよりも上記の残響現象が生
じづらいことが分かる。複数の読み取りアドレス間のア
ドレス間隔値Dの最大値Dmax は、デ―タの時間的ずれ
Td の許容時間をTdmaxとすると、ピッチを上げるとき
には式(1)から Dmax =Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } …(3) とし、ピッチを下げるときには式(2) から Dmax =Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } …(4) とすることができる。許容時間Tdmaxは、残響現象が顕
著とならないように45〜80msecに設定される。
【0020】例えば、複数の読み取りアドレス間が等間
隔とすると、リングバッファメモリ9の総アドレス数B
s はN・Dmax であるので、ピッチを上げるときには Bs =N・Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } …(5) となり、ピッチを下げるときには Bs =N・Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } …(6) となる。よって、残響現象を抑制しかつトレモロ音を抑
制するためにはリングバッファメモリ9の総アドレス数
Bs をピッチの上げ下げに応じて変化させる必要があ
る。リングバッファメモリ9の総アドレス数Bs を固定
とする場合には、最も残響現象を生じ易い音に合せて総
アドレス数Bs を設定する必要がある。例えば、ピッチ
シフトを半音単位で2音半まで(上下5段階ずつ)行な
うとすると、リングバッファメモリ9の総アドレス数B
s を固定した場合、ピッチを上げるときにはピッチシフ
ト量が小さいほど、ピッチを下げるときにはピッチシフ
ト量が大きいほど読み取りアドレス間のデ―タの時間的
ずれTd が長くなり、また、ピッチを下げるときにはピ
ッチを上げるときよりもその時間的ずれTd が長くな
る。よって、ピッチを2音半下げたときに残響現象が気
にならない程度にリングバッファメモリ9の総アドレス
数Bs を固定すれば良い。総アドレス数Bs をピッチの
上げ下げに応じて変化させるならば、ピッチを上げると
きは半音上げるときに残響現象が気にならない程度に設
定し、ピッチを下げるときは2音半下げるときに残響現
象が気にならない程度に設定すれば良い。
隔とすると、リングバッファメモリ9の総アドレス数B
s はN・Dmax であるので、ピッチを上げるときには Bs =N・Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } …(5) となり、ピッチを下げるときには Bs =N・Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } …(6) となる。よって、残響現象を抑制しかつトレモロ音を抑
制するためにはリングバッファメモリ9の総アドレス数
Bs をピッチの上げ下げに応じて変化させる必要があ
る。リングバッファメモリ9の総アドレス数Bs を固定
とする場合には、最も残響現象を生じ易い音に合せて総
アドレス数Bs を設定する必要がある。例えば、ピッチ
シフトを半音単位で2音半まで(上下5段階ずつ)行な
うとすると、リングバッファメモリ9の総アドレス数B
s を固定した場合、ピッチを上げるときにはピッチシフ
ト量が小さいほど、ピッチを下げるときにはピッチシフ
ト量が大きいほど読み取りアドレス間のデ―タの時間的
ずれTd が長くなり、また、ピッチを下げるときにはピ
ッチを上げるときよりもその時間的ずれTd が長くな
る。よって、ピッチを2音半下げたときに残響現象が気
にならない程度にリングバッファメモリ9の総アドレス
数Bs を固定すれば良い。総アドレス数Bs をピッチの
上げ下げに応じて変化させるならば、ピッチを上げると
きは半音上げるときに残響現象が気にならない程度に設
定し、ピッチを下げるときは2音半下げるときに残響現
象が気にならない程度に設定すれば良い。
【0021】なお、上記した実施例においては、DSP
を用いて音程制御を可能にしているが、これに限らな
い。例えば、リングバッファメモリから読み出したデ―
タを保持する複数のラッチ回路と、複数の読み取りアド
レス毎に書き込みアドレスとのアドレス間隔に応じて係
数を設定する演算回路と、設定された係数をラッチ回路
の出力デ―タに乗算する複数の乗算器と、複数の乗算器
の出力デ―タ値を加算する加算器とを備えて音程制御す
ることもできる。
を用いて音程制御を可能にしているが、これに限らな
い。例えば、リングバッファメモリから読み出したデ―
タを保持する複数のラッチ回路と、複数の読み取りアド
レス毎に書き込みアドレスとのアドレス間隔に応じて係
数を設定する演算回路と、設定された係数をラッチ回路
の出力デ―タに乗算する複数の乗算器と、複数の乗算器
の出力デ―タ値を加算する加算器とを備えて音程制御す
ることもできる。
【0022】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、複数の読
み取りアドレス間のデ―タの時間的ずれの許容時間をT
dmaxとすると、複数の読み取りアドレスのアドレス間隔
の最大値Dmax を音程の上昇時には Dmax =Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } とし、音程の降下時には Dmax =Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } とし、許容時間Tdmaxを残響現象が顕著とならない45
〜80msecに設定するので、リングバッファメモリのサ
イズを大きくとってトレモロ音の発生を抑制しつつ残響
現象をも抑制することができる。
み取りアドレス間のデ―タの時間的ずれの許容時間をT
dmaxとすると、複数の読み取りアドレスのアドレス間隔
の最大値Dmax を音程の上昇時には Dmax =Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } とし、音程の降下時には Dmax =Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } とし、許容時間Tdmaxを残響現象が顕著とならない45
〜80msecに設定するので、リングバッファメモリのサ
イズを大きくとってトレモロ音の発生を抑制しつつ残響
現象をも抑制することができる。
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の装置中のDSPの概略的構成を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図3】DSPの動作を示すフロ―図である。
【図4】リングバッファメモリの書き込みアドレスと各
読み取りアドレスとの位置対応を示す図である。
読み取りアドレスとの位置対応を示す図である。
【図5】本発明による音程制御装置の時間による周波数
特性の変化を示す図である。
特性の変化を示す図である。
【図6】従来の音程制御装置におけるリングバッファメ
モリの書き込みアドレスと各読み取りアドレスとの位置
対応を示す図である。
モリの書き込みアドレスと各読み取りアドレスとの位置
対応を示す図である。
【図7】従来の音程制御装置のクロスフェ―ド期間の時
間による周波数特性の変化を示す図である。
間による周波数特性の変化を示す図である。
2 A/D変換器 3 DSP 4 マイクロコンピュ―タ 5 D/A変換器 9 リングバッファメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 21/04
Claims (2)
- 【請求項1】 入力オ―ディオ信号デ―タのサンプリン
グ周期T0 毎にメモリの1の書き込みアドレスを所定の
順番で指定する書き込みアドレス指定手段と、前記サン
プリング周期T0 毎にメモリにおける複数の読み取りア
ドレスを個別に前記所定の順番に従って指定し前記サン
プリング周期T0 の所定の倍数Jn (2以上の整数)の
周期毎に音程の上昇時にはその複数の読み取りアドレス
を少なくとも1だけ前記サンプリング周期T0後のアド
レスとし音程の降下時には前記複数の読み取りアドレス
を少なくとも1だけ前記サンプリング周期T0 前のアド
レスとする読み取りアドレス指定手段と、前記入力オ―
ディオ信号デ―タを前記メモリの指定された前記書き込
みアドレスの記憶位置に書き込む手段と、前記メモリの
指定された前記複数の読み取りアドレスの記憶位置から
デ―タを各々読み取る手段と、前記複数の読み取りアド
レス毎に前記書き込みアドレスとのアドレス間隔に応じ
て係数を設定する手段と、前記複数の読み取りアドレス
毎に読み取ったデ―タと対応する係数とを乗算しかつそ
れら乗算結果のデ―タ値を互いに加算して出力デ―タと
する演算手段とを備えた音程制御装置であって、前記複
数の読み取りアドレス間のデ―タの時間的ずれの許容時
間をTdmaxとすると、前記複数の読み取りアドレスのア
ドレス間隔の最大値Dmax を音程の上昇時には Dmax =Tdmax/{(1−1/Jn )・T0 } とし、音程の降下時には Dmax =Tdmax/{(1+1/Jn )・T0 } とし、前記許容時間Tdmaxを45〜80msecに設定する
ことを特徴とする音程制御装置。 - 【請求項2】 前記メモリはリングバッファメモリから
なり、前記書き込みアドレス及び前記読み取りアドレス
が最終アドレスの次に一番のアドレスに戻って指定され
ることを特徴とする請求項1記載の音程制御装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06298291A JP3233948B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | 音程制御装置 |
US08/425,226 US5522010A (en) | 1991-03-26 | 1995-04-18 | Pitch control apparatus for setting coefficients for cross-fading operation in accordance with intervals between write address and a number of read addresses in a sampling cycle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06298291A JP3233948B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | 音程制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04296899A JPH04296899A (ja) | 1992-10-21 |
JP3233948B2 true JP3233948B2 (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=13216080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06298291A Expired - Fee Related JP3233948B2 (ja) | 1991-03-26 | 1991-03-27 | 音程制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3233948B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009147504A (ja) * | 2007-12-12 | 2009-07-02 | Takema Hazamada | 補聴器 |
-
1991
- 1991-03-27 JP JP06298291A patent/JP3233948B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04296899A (ja) | 1992-10-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |