JP3233747B2 - 管溶接時のガスシールド用発泡剤 - Google Patents

管溶接時のガスシールド用発泡剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はステンレス鋼、クロム鋼
などのように、不活性ガス(シールドガス)雰囲気下で
溶接することが必要とされる金属を素材とする管類の溶
接において、不活性ガスを管内部の溶接部に保持し、そ
の流出を防止するために使用されるガスシールド用発泡
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼、クロム鋼などの溶接に
は、溶接時の欠陥を防止するために不活性ガス(シール
ドガス)雰囲気下で溶接することが必要とされる。シー
ルドガスを溶接部分に保持する方法としては種々の方法
が提案され実施されている。例えば、管類の溶接におい
ては、溶接部より左右両側30〜40cm離れた場所に
詰物を充填することが行なわれている。シールドガスは
溶接部分に管によって供給され、詰物によって溶接部
に保持される。詰物は溶接後に除去することが必要不可
欠であるので、水洗によって除去可能な水溶性のポリビ
ニルアルコールフィルムなどが通常使用されている。し
かし従来使用されているポリビニルアルコールフィルム
はシールドガスの保持効果は充分であるが、溶接後の除
去時において次のような問題点が提起されていた。
【0003】ポリビニルアルコールフィルムは水溶性で
はあるが、フィルムを丸めて固く管内に詰めるので水洗
により完全に溶出除去し切れない場合がある。特に火力
発電プラントの場合、この取り残されたフィルムが運転
中に加熱蒸気で分解炭化されて固着するため伝熱を阻害
し、種々障害を発生する場合があるので、これらの障害
を防止するためには、フィルムの溶出除去を完全にする
必要があるが、これには膨大な量の純水と労力が必要と
される。従って経済的な負担増に加えて工期の遅延など
の大きなマイナス点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来のシール
ドガス流出防止用詰物(ポリビニルアルコールフィル
ム)のもつ問題点、すなわち完全除去が困難である
点、溶出除去に大量の純水を要し不経済的である点、
排水公害(フィルム溶出によるCOD成分の増大)に
対する処理対策、溶出除去が不完全となった場合、プ
ラント運転において、トラブルが発生する危険性がある
などの問題点を解決し得る管溶接時のガスシールド用発
泡剤を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はパルミチン酸と
ステアリン酸の混合物にトリエタノールアミンを添加し
てなる混合脂肪酸トリエタノールアミン、ヤシ脂肪酸:
1モルとジエタノールアミン:2モルを縮合させた1:
2型ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、ジメチルドデシル
アミンオキサイド及びグリセリンとを水に溶解してなる
ことを特徴とする管溶接時のガスシールド用発泡剤であ
る。
【0006】本発明において使用する混合脂肪酸トリエ
タノールアミンはパルミチン酸とステアリン酸の混合物
にそれらの中和量より1.2〜1.5倍のアルカリ性の
トリエタノールアミンを添加し、60〜80℃に加熱す
ることによって得られる。この混合脂肪酸トリエタノー
ルアミンを合成する際、パルミチン酸:ステアリン酸:
トリエタノールアミンの配合比は0.5:5:4.5〜
2:2.5:5.5の範囲が好ましい。
【0007】本発明において使用する上記混合脂肪酸ト
リエタノールアミンの水中における濃度は10〜18w
t%になるように添加することが好ましい。この範囲を
外れると泡の安定性、金属に対する密着性に欠けるので
好ましくない。また、1:2型ヤシ脂肪酸ジエタノール
アミドの水中への添加濃度は1〜3wt%が好ましく、
ジメチルドデシルアミンオキサイドの添加濃度は3〜5
wt%、グリセリンの添加濃度は10〜20wt%が好
ましい。
【0008】本発明の組成物をエアゾル等の適当な方法
でシールドガスを保持したい部分の両端に注入発泡して
シールドガスが流出するのを防止する。
【0009】
【作用】本発明の混合脂肪酸トリエタノールアミンは発
泡剤の働きをする。ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド
(1:2型)は不安定な泡を強靱にする効果があり、特
に金属面に油汚れなどがあると発生した泡が消失しやす
くなるのを防止する働きが顕著である。ジメチルドデシ
ルアミンオキサイドは混合脂肪酸トリエタノールアミン
の可溶化剤及び発泡助剤としての効果と生成した泡の性
状をソフトとなし、金属面に対する密着性を向上させ
る。グリセリンは混合脂肪酸トリエタノールアミンの可
溶化剤及び生成した泡膜の増強の働きがあるため、泡の
安定性を向上させる。なおグリセリンの代替としてポリ
エチレングリコール分子量200〜20000及びサイ
クロデキストリンを使用しても同様の働きをする。
【0010】本発明による発泡剤は圧縮空気又は圧縮窒
素による適当な方法で発泡させてもよいが、実用上はエ
アゾル方式で発泡させるのが簡便で、容易に良質な泡を
得ることができ推奨できる。噴射剤としては、安定した
噴射圧が得られる液化プロパンが好ましい。
【0011】本発明の発泡剤の発泡機構については明確
ではないが、本発明による発泡剤を発泡させると非常に
ソフトで金属に密着性のある長時間にわたって安定な泡
を生成する。この泡を管内部に生成させた場合、溶接時
のシールドガスのガス圧によって泡が吹き飛ばされた
り、破泡されることもなく、又垂直管の場合であって
も、泡の垂れ下がりは無視できる程度である。また、泡
の耐熱性もよく、溶接時の熱によって消泡されることも
なく安定であり、それに泡は24時間経過後においても
殆んど変化なく安定しているので、溶接作業も何んら支
障なく可能である。
【0012】
【実施例】本発明にかかる発泡剤を500ミリリットル
内容積のエアゾル缶に300ミリリットル注入し、噴射
剤として液化プロパンガスを100ミリリットル充填し
た。このようにエアゾル化した発泡剤を使用して下記の
垂直状態での泡の安定性試験、加圧下における泡の安定
性試験、溶接試験並びに泡の除去試験を行った。
【0013】(1)垂直状態での泡の安定性試験 内径46mm、長さ500mmのアクリル製パイプにエ
アゾル化した発泡剤を噴射して厚さ150mm程度にな
るように泡を充填した。パイプを室温で垂直に固定して
放置し、24時間後の泡の移動距離を測定するとともに
泡の安定性を調べた。
【0014】(2)加圧下における泡の安定性試験 内径46mm、長さ500mmのアクリル製パイプにエ
アゾル化した発泡剤を噴射して厚さ150mm程度にな
るように泡を充填した。エアポンプを用いて溶接時相当
ガス圧状態(20mmaq)に加圧したときの10分後
の泡の移動距離を測定するとともに泡の安定性を調べ
た。
【0015】(3)溶接試験 実機の管溶接を想定して内径50mm、長さ1000m
mのSUS316Lステンレス管に管の溶接部より約4
00mmの部分にエアゾル化した発泡剤を10秒間程度
噴射して泡を充填した。24時間放置した後に溶接部よ
りアルゴンガスを細管によって管内に吹き込みながら溶
接を行い、正常に支障なく溶接可能か否かの評価を行っ
た。
【0016】(4)泡の除去試験 上記(1)の垂直状態での泡の安定性試験で24時間経
過した管の一端にゴム栓をし、管内に水を満たして泡の
除去状態を調べた。以上の4項目の試験結果及び試験の
評価基準を表1及び表2に示した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明の発泡剤によって生成した泡は、
24時間経過後においても、すこぶる安定で垂直部の管
内においても殆んど垂れ下りは見られず、しかも溶接時
のシールドガス圧及び熱に対しても泡の変形や消失は全
くなく正常に支障なく溶接が可能となった。又、発泡し
た泡は水中に容易に溶解するので、溶接後の水洗による
除去も少量の水で、しかも短時間で行うことが可能とな
り、経済的にも時間的にも大巾な節約ができるようにな
った。
フロントページの続き (72)発明者 久毛 光繁 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 木下 峰登 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 古澤 武敏 長崎県長崎市深堀町五丁目717番地1 長菱エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 細野 登志夫 愛知県名古屋市中区丸の内1丁目12番4 号 スギムラ化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−270281(JP,A) 特開 平4−135066(JP,A) 特開 平1−217094(JP,A) 実開 平2−11675(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/035 B23K 9/16 B23K 37/00 C09K 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルミチン酸とステアリン酸の混合物に
    トリエタノールアミンを添加してなる混合脂肪酸トリエ
    タノールアミン、ヤシ脂肪酸:1モルとジエタノールア
    ミン:2モルを縮合させた1:2型ヤシ脂肪酸ジエタノ
    ールアミド、ジメチルドデシルアミンオキサイド及びグ
    リセリンとを水に溶解してなることを特徴とする管溶接
    時のガスシールド用発泡剤。
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