JP3233701B2 - 格別な黄色及び可逆的硬度を有する金合金 - Google Patents
格別な黄色及び可逆的硬度を有する金合金Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C5/00—Alloys based on noble metals
- C22C5/02—Alloys based on gold
Description
化において一般に、異例の可逆的硬度を有し、同時に以
前には望ましい高い可逆的硬度と組み合わせて得ること
ができなかった黄色を有する金組成物に関する。特に本
発明は、宝石工業において用いられ、特別な色の均衡、
成型特性及び硬度を有する金合金組成物に関する。さら
に特定すると、金、銀、銅、亜鉛、コバルトを含む14
カラットの金合金及びさらにイリジウムを含む別の合金
を目的とする。さらに特定すると金合金は、独特の比率
を有する。この比率が、合金に最も望ましい黄色を与
え、製造し易く、その後周知の熱処理法を行うことによ
り特別高い可逆的硬度を容易に得ることができる性質の
合金を与える。ある重量%の量のイリジウムも含む合金
は、上記の性質を有する金合金を与えるが、さらに合金
は非常に微粒子の構造を持つようになる。
らかく、最も需要の少ない用途でさえ、及び特に宝石市
場で使用するためには強化しなければならないことが認
められてきた。このため金を硬化する多くの方法が導入
され、主な方法は、合金化及び機械加工である。機械加
工は、金の金属結晶の不規則性を増し、加工硬化として
知られる現象を起こす。この過程は、高温が金属の強度
を非加工固溶体又は純粋な金属の強度に戻すという点で
可逆的である。不運なことに金製品の成型中に望ましく
ない硬化が起こることが多い。金属は、それが成型され
る時柔らかくなるのではなく、硬くなり、その後完全な
成型品に熱を加えると柔らかくなる。多くの金属細工人
が金属の機械加工により得られる強度の向上を利用し続
けてきたが、この硬化の方法は、常に利用できるとは限
らず、加工の時に常に最適の硬度が得られるとは限らな
い。
り強度の向上を得る。2種類の異なる金属の混合物は、
2つの純金属のひとつそのものより常に強いということ
が、通常認められている。
いられてきた。主に金、銀、銅及び亜鉛を含むイエロー
カラット合金に、典型的にそれぞれのカラット分類法が
ある。14カラット金の場合、金の含有率は58.4重
量%に固定されており、従って美的に最も好ましい金色
を得るように他の元素の量を決定し、加える。微粒子構
造、延性及び硬度の向上を得るために、ニッケル、鉄又
はホウ素などの他の元素を少量加えることも多い。この
形態の硬化は、1度形成された合金がそれを形成する個
々の金属の強度に戻ることができないという点で可逆的
ではない。一般に合金をその最高の強度で加工しなけれ
ばならない。
金属強化の他の方法が知られているが、強化の程度は、
最高でも非常に小さいことがわかっている。その結果、
異なる金含有合金を調製し、その後それを機械加工硬化
又は高温において経時硬化させて硬度の向上した金合金
を得るのが、唯一の実際的方法となってきた。
れた発明が研究されてきた。以下は、これらの関連発明
の中で最も適切な発明に関する短い記載及び議論であ
る。
1,157は、約33%−約84%の金、10%−67
%の銅、0.1%−5%のコバルト、2.0%−10%
の銀及び2.0%−10%の亜鉛を含む金合金を目的と
している。このPetersonの発明の場合、非可逆
的硬化を得るためにコバルトが用いられている。Lea
chのU.S.特許2,229,463は、35%−7
5%の金、5%−25%の銀、12%−35%の銅、
0.1%−12%の亜鉛及び1%−5%の鉄を含む金合
金につき記載している。この場合鉄を用いることによ
り、可逆的及び非可逆的硬化の両方を与えるが、色が重
大な悪影響を受ける。LoebichのU.S.特許
2,248,100は、33%−66%の金、1%−3
0%の銀、10%−55%の銅、0.5%−15%の亜
鉛及び0.1%−5%の鉄を含む合金を開示している。
Taylor等のU.S.特許5,045,411は、
金、銀、銅、亜鉛及び他の金属を含むPeterson
の合金に類似の合金組成物につき記載している。しかし
Taylor等の発明は、鉄、インジウム、シリコン、
ホウ素及びニッケルなどの多くの添加物を加えることに
よりある種の性質をある程度改良している。Tucci
lloのU.S.特許3,981,723は、パラジウ
ム、銀、インジウムをイリジウム(0.005%)又は
ルテニウムと共に含むホワイトゴールド合金を開示して
いる。これらの合金は、鋳造における粒径の減少がある
種の機械的性質を向上させる歯科の用途で最も用いられ
ている。
られる14カラット金合金は、本発明の金合金が持つ美
的に好ましい黄色、及び異例の可逆的硬度を持たない。
このような理由で、最も望ましい黄色を有し、後に硬化
することができ、硬度のかなりの向上ならびに可逆的硬
度、及び宝石片を摩耗に対してより耐性にする硬度を示
す、高品質の宝石の製造で使用するための金合金は、こ
の技術において大きな進歩及び改良となるであろう。現
在知られている限りでは、異例の可逆的硬度を示し、望
ましい程度の黄色を持つ14カラット金合金は、非常に
有用であり望まれているが、入手することはできなかっ
た。
又は具体化において、約58.3%の金及び銅、銀なら
びに亜鉛をある割合内で含み、約0.5%の範囲の少量
のコバルトの添加により周知の方法で合金を熱処理する
と硬度が劇的に向上する14カラットの極黄色金合金を
目的とする。得られる合金の色は、熱処理を行うことが
できない最も良く知られた合金と実際に区別できない。
本発明の金合金は、熔融し、必要なら中間でアニールを
行う通常の方法で宝石製品に加工し、最終的形を得るの
が好ましい。製品の形成後、炉中で約621.6℃(1
150 o F)に約30分加熱し、その後水中で急冷して
溶液処理条件を保つ。その後合金を約315.8℃(6
00 o F)の温度で1−1.5時間熱処理する。この熱
処理が、硬度を約150VHN(ビッカーズ硬度数)−
250VHNに劇的に向上させる。好ましい合金は、許
容できる色及び硬化性の両方を有し、H値/比が約2.
1であり、C値/比が約1.5である。従って色比、す
なわちC値が約1.5−2.0に保たれると、望ましい
色が得られることが見いだされる。C値が2.5では、
合金がピンクがかりすぎる傾向があり、約1.0の近辺
の値かそれ以下の場合合金の色は、青みがかりすぎる。
は値が約2.0の時に望ましい硬化性が得られる。
銅、亜鉛、コバルトを含む14カラット合金、ならびに
さらにイリジウムを含む別の合金の提供が本発明の特別
な目的である。合金は、微粒子構造、軟化条件における
低い硬度、美しい黄色及び異例の硬度値に硬化できる能
力を有する。合金は、約58.03%の金(Au)、1
0%以上、約10%−約14%の銀(Ag)、2.0%
以上、約2.0%−約3.0%の亜鉛(Zn)、約0.
2%以上、約0.2%−約1.0%のコバルト(Co)
を含み、合金の残りは銅(Cu)であり、銀の量と亜鉛
の2倍量の合計に対する銅の量の重量%による比率〔C
u/(Ag+2Zn)〕が約1.3−約2.5であると
いう特別な条件がある。約2.0−約3.8という銀に
対する銅の重量%比〔Cu/Ag〕が、銀+2x亜鉛に
対する銅の比率〔Cu/(Ag+2Zn)〕と組み合わ
さり、これまで得られなかった最も望ましい黄色と異例
の可逆的硬度の組み合わされた金合金を与えている。合
金は、約0.003−約0.03重量%のイリジウムを
含むことができ、上記の性質を持つ金合金を生ずるが、
非常に微粒子の構造を持つ合金も与える。
の金;約10.0%以上の銀;約2.0%以上の亜鉛;
約0.2%以上のコバルトを含み、合金の残りが銅であ
る、硬化性金合金の提供である。合金は、得られる合金
の粒径を減少させるために0.003%以上のイリジウ
ムを含むこともできる。好ましい合金は、許容できる色
及び硬化性の両方を有し、銀の重量%に対する銅の重量
%の比率(硬度比)が約2.1であり、銀の重量%及び
亜鉛の重量%の2倍の合計に対する銅の重量%の比率
(色比)が約1.5である。色比、すなわちC値が約
1.5−約2.0に保たれた場合に望ましい色が得られ
ることが見いだされる。C値が2.5では合金がピンク
がかりすぎる傾向があり、約1.0近辺又はそれ以下で
は、合金の色が青みがかりすぎる。
約2.0の時に望ましい硬化性が得られる。
に593.8℃(1100 o F)以上の温度に加熱し、
合金をアニールして固溶体とするのが好ましい。アニー
ルした合金をその後急冷することにより周囲温度に冷却
する。その後アニールした合金は、149℃−371.
4℃(300 o F−700 o F)の範囲の温度にあらかじ
め決められた時間加熱することにより経時硬化し、経時
硬化した合金を周囲温度に冷却するのが好ましい。経時
硬化した金合金は、従来の14カラット黄金合金の典型
的硬度110−150VHN(ビッカー硬度数)より実
質的に高い硬度を示し、高温により可逆的に比較的柔ら
かい合金の状態に戻すことができる。
発明に関する本開示を研究し、その一部である付随図面
を参照した後、同業者に明らかになるであろう。
許請求の範囲に定義した成分の量に関する限度の規定内
で、合金の組成に多くの変動がある。しかし好ましい具
体化は、表1A及び1Bに挙げた合金につき議論し、そ
れらを先行技術の合金と比較することにより最も良く表
すことができる。表1A及び1Bにおいて、合金#5、
6、7、10、11及び12(実施例5、6、7、1
0、11及び12)は本発明の金合金を例示するもので
あり、合金#1〜4、8及び9(実施例1〜4、8及び
9)は対比例である。
%の金を含み、それは14というカラット値を示す。金
含有量は、約58.03%まで下げることができ、まだ
14カラットの定義内である。挙げた合金は、90重量
%の銅及び10%のコバルトを含むマスター合金を用い
ることにより、コバルトを添加しないことを除いて通常
の方法で熔融する。コバルトを純粋な状態で加えると、
得られる合金がコバルトの大きな凝集体を含むことが多
く、得られる性質が最適でない。同様に、イリジウムの
添加も常に、95%の銅及び5%のイリジウムを含むマ
スター合金を加えることにより行う。
石合金のひとつを示す。それは、最も美しい金色、微粒
子構造及び機械操作により宝石部品を製造するのに必要
な優れた成型性を有する。この合金は、その組成がPe
terson及びTaylorにより記載された合金と
類似している。合金のビッカー硬度は、溶液アニール後
120であり、図1に示す熱処理を行うとあまり有意で
はないが130に上昇する。数年前まで、これらの合金
の色は、深黄色、淡黄色、ピンクなどの言葉でしか記載
することができなかった。しかしコンピューター制御に
よる分光光度計を用いることができ、現在は色を三次元
空間と0から+又は−100まで変わる数字を用いて表
すことができる。この色の定量的測定により、2種類の
合金の比較がより有意なものになる。ここで用いるシス
テムは、CIE Lab Systemと呼ばれる。こ
のシステムでLは明度を示し、表に挙げた合金の明度は
あまり変化しないので表に示していない。挙げられてい
るb*成分は、黄座標を示し、a*は、赤座標を示す。
用いた装置は、MACBETH COLOREYER1
500Plus商標の色分光光度計である。色の測定シ
ステムに関する詳細な記載に関しては、色及び外観測定
に関するASTM標準を参照する。この合金の黄成分
は、18.6であり、a値は2.8である。
コバルトを加える以外は合金#1と同一組成を有する。
この添加により、アニール状態の硬度の値が120から
155に上昇した。この種の不可逆的硬度上昇は、U.
S.特許2,141,157にてPertersonに
より明記された。しかしこの合金を熱処理して硬度をさ
らに上昇させることはできない。もっと多量のコバルト
を用いると、アニール硬度がさらに上昇し、合金が多く
の複雑な二次加工法に適さなくなる。多量のコバルト
は、色にも悪影響を及ぼす。
含むが、ニッケルを含まず、亜鉛の含有量が少し低い別
の合金である。この合金の赤成分a*値は4.0であ
り、これらの黄色合金の場合に許容できる上限と思われ
る。この合金も熱処理により硬化しない。 実施例4 :実施例4は、熱処理して硬度を増すことがで
きる別の合金につき記載しているが、この合金の赤成分
は1.0であり、青みがかりすぎて許容できないと思わ
れる。視覚では、この合金は、合金#1の望ましい色と
比較して淡黄色がかった緑に見える。
い組成物を実施例5,6及び7に示す。これらの合金の
アニール硬度は151−177に変化し、コバルトの添
加量を制御することにより調節することができる。コバ
ルト濃度が高い程アニール硬度が高い。最も好ましい合
金は、アニール硬度が180以下でなくてはならず、従
ってコバルトの添加は、約1.0%に制限しなければな
らない。この量以上の場合、コバルトの添加が色も損な
う。これらの合金は、柔らかい条件下で非常に複雑な形
に成型し、その後熱処理により硬度をほとんど100ポ
イント上昇させることができる。これらの合金の黄色及
び赤成分の両方共最も好ましい範囲内にある。
表1A及び1Bに挙げた2つの組成比につき議論するの
が非常に有用である。第1の比率は、合金の銀含有量に
対する銅の含有量の比率であり、比率“H”と示す。も
うひとつの比率は、銀の含有量と亜鉛の含有量の2倍の
合計に対する銅の比率であり、この比率を“C”比と示
す。
1及び2は、Cu/AgあるいはH値が8.2であり、
Cu/(Ag+2Zn)あるいはC値が約2.0であ
る。合金3は、類似のH値を持つがC値が少し高い。許
容できない色であるが望ましい硬化性を有する合金4
は、H値が約2.0であり、C値が約1.0である。好
ましい合金5,6及び7は、許容できる色及び硬化性の
両方を持ち、H値/比が約2.1であり、C値/比が約
1.5である。従って色比、すなわちC値が約1.5−
約2.0に保たれると望ましい色が得られることが見い
だされる。C値が2.5では合金がピンクがかりすぎる
傾向があり、約1.0近辺又はそれ以下では、合金の色
が青みがかりすぎる。
が、先行技術の合金の場合のような8.0近辺ではなく
約2.0の時に望ましい硬化性が得られる。
10に従う合金は、これらの比率の重要性及び独自性を
さらに示す。合金8及び9の両方は、許容できる色を有
し、色比C値が約1.8であり、合金の許容できる限度
は1.5及び2.0である。しかし硬化性比は3.8か
ら5.0に変化し、許容できる硬度特性を得るには高す
ぎる。合金番号10は、約2.8という硬化性比Hに関
する上限を示す。十分なコバルトを加えると、合金は、
許容できる硬化性を達成するが、色及び軟らかい状態に
おける硬度の両方が、許容できる限界に達する。
は、コバルト及びイリジウムの両方を好ましい合金に加
えることによる相乗効果を示す。アニールした時に合金
の粒径を減少させるコバルトの有効性は、前に議論し
た。黄金合金へのイリジウムの添加の効果は議論してい
ないが、先行技術において鋳造の粒径の減少における有
効性が議論されている。合金11及び12は、11及び
12が約50ppmのイリジウムを含む以外合金6及び
7と同一の組成を有する。コバルト又はイリジウムのど
ちらかを含まない合金は、アニール後の粒径が約35ミ
クロンである。これは、コバルトを加えると約20ミク
ロンの値に減少する。イリジウムの添加だけではアニー
ル硬度を実質的に減少させない。しかしイリジウムを好
ましい合金に加えると、粒径が約10ミクロンに減少
し、合金を複雑な成型作業により望ましいものとする。
を含み、非常に好ましい色を持ち、アニール及び熱処理
の後に実質的に硬度の上昇を示し、それがさらに熱を加
えることにより可逆的に変化する、硬化性金合金であ
る。
利用して金合金を製造し、それをあらかじめ決められた
方法で熱処理し、現在周知の14カラット金合金より異
例に高い硬度及び美しく望ましい色を持つ合金を与える
ことができ、特に有用な利点を示す。金合金におけるコ
バルトの利用は、この技術において周知であるが、Ag
に対するCuの特別な比率及びAgとZnの2倍の合計
に対するCuの特別な比率と共にそのようなコバルトを
少量用いることは、知られていなかったし、その利点も
知られていなかった。
カラット金配合物の硬度と比較して異例の硬度を与え
る。本発明は又、14カラット金合金に関して以前には
得られなかった他のいくつかの大きな利点及び特徴も与
える。本発明に従い製造した合金は、5成分系の組成又
は6成分系の組成にかかわらず可逆的硬度を持つ金合金
を与える。各合金は、後に加熱し、急冷することにより
再軟化し、最初の配合状態の合金となることができる。
この軟化した合金をその後沈澱熱処理により再度硬化す
ることができる。この方法は、加熱により少量の金属相
が主要金属相から析出し、格子の歪み及び合金の硬化を
起こすことに頼っている。
な特徴は、その無毒性であり、すなわちこれらは、合金
の製造に用いられた金属によって起こる有害作用を恐れ
ることなく使用することができる。ベリリウムを用いる
金合金は、ベリリウムが毒性のため、食物と接触する宝
石又は製品として使用するのは望ましくないことが、通
常認められている。本発明を構成するいずれの合金系も
無毒性であることが周知である。
ック性を示し、変形に対して抵抗性である。このような
性質は、少なくとも部分的に強いスプリングバック性の
ために締金がより安全になるという点で、宝石の用途に
おいて特に望ましい。最終仕上げ品は、掻き傷及び圧痕
に対して非常に抵抗性であり、宝石品がその所有者にと
ってより魅力的で価値のあるものとなる。さらに新規金
合金を、中空の及び/又は平らな金製品の製造に使用す
ると、その硬度が向上しているために合金の薄い壁を構
造に使用して製造することができ、消費者が低コストで
製品を入手することができる。スプリングバック性及び
変形抵抗性の両方における多くの利点が、エレクトロニ
クス産業、例えば接触リレーの製造などに有用であるこ
とも期待される。
る方法に従う。最初に90%のCuと10%のCo、及
び95%のCuと5%のイリジウムを含むマスター合金
を形成するのが好ましい。その後従来の方法で最終合金
を形成し、最終生成物を得る。
められた時間アニールする。固溶体アニールの温度は、
合金中で銀及び銅に加えられた金属間化合物の組成と共
に変わる。適したアニール温度は、合金を実質的に軟化
する温度である。
F−1250 o F)の温度範囲がアニールの目的に有用
であると思われる。593.8℃(1100 o F)で1
時間半アニールするのが、その後アニールした合金の硬
化に成功するために最も良いということが見いだされ
た。さらに、1時間半のアニールが最適であると思われ
るが、このアニール時間は、金属の種類及び品質ならび
に製造する製品の厚さに依存して1/2時間から4時間
まで変えることができる。
の固溶体を急冷又はクエンチして合金を周囲温度にす
る。クエンチ後合金を経時硬化し、沈澱硬化効果を得る
のが好ましい。経時効果は、合金を149℃−371.
4℃(300 o F−700 o F)の範囲の温度に加熱し、
典型的に1/2時間から4時間、合金をこの温度に均一
に保つことを含む。本発明のほとんどの具体化の場合、
合金の硬度を最も高くするための最適経時時間及び温度
が約315.8℃(600 o F)及び1時間であること
が、試験により示された。その後経時硬化した合金を周
囲室温に冷却する。これらの段階の全体を図1にまとめ
る。
硬化による、5又は6、及びさらに7(ニッケル)種類
の異なる金属を含む金合金の製造を含むことが、明確に
理解できるであろう。本発明の合金が経時硬化でなく加
工硬化することができることも、理解されるであろう。
従って本発明は、異例な可逆的硬度という特徴的性質を
溶液アニール及び経時硬化過程の完了後に初めて示すこ
とができ、測定することができる硬化性金合金である。
さらに各金属の重量%としての特定の量が特別な具体化
の場合に確認されているが、これらの各々は単に全体と
して本発明の実例であり、これらのパラメーターのいず
れも本発明の範囲をいかようにも限定又は制限するもの
ではない。
及び経時硬化法を示すグラフである。
Claims (12)
- 【請求項1】 宝石製造用の金をベースとする硬化性合
金において、 58.03重量%以上の金; 10.0重量%以上の銀; 2.0重量%以上の亜鉛; 0.2重量%以上のコバルト; 該金、銀、亜鉛及びコバルトの合計パーセントを100
から引いた量と等しい重量%の銅から実質的になり; 該銅の量対該銀の量の比率[Cu/Ag]が2.0−
3.8であり;該銅の量対該銀の量と該亜鉛の量の2倍
の合計の比率[Cu/(Ag+2Zn)]が1.3−
2.5であり; 18.6−20.5CIE単位の黄色成分及び3.1−
3.75CIE単位の赤色成分からなる金色を有し; アニール硬度の少なくとも150%の硬度に選択的に硬
化することができる、ことを特徴とする合金。 - 【請求項2】 宝石製造用の金をベースとする硬化性合
金において、 58.03重量%以上の金; 10.0重量%以上の銀; 2.0重量%以上の亜鉛; 0.2重量%以上のコバルト; 0.003重量%以上のイリジウム; 該金、銀、亜鉛、コバルト及びイリジウムの合計パーセ
ントを100から引いた量と等しい重量%の銅から実質
的になり; 該銅の量対該銀の量の比率[Cu/Ag]が2.0−
3.8であり;該銅の量対該銀の量と該亜鉛の量の2倍
の合計の比率[Cu/(Ag+2Zn)]が1.3−
2.5であり; 18.6−20.5CIE単位の黄色成分及び3.1−
3.75CIE単位の赤色成分からなる金色を有し; アニール硬度の少なくとも150%の硬度に選択的に硬
化することができる、 ことを特徴とする合金。 - 【請求項3】 加熱及び急冷によって該合金の最初の硬
度に戻すことができる、請求項1に記載の金をベースと
する合金。 - 【請求項4】 加熱及び急冷によって該合金の最初の硬
度に戻すことができる、請求項2に記載の金をベースと
する合金。 - 【請求項5】 ニッケルを実質的に含まない、請求項1
に記載の金をベースとする合金。 - 【請求項6】 ニッケルを実質的に含まない、請求項2
に記載の金をベースとする合金。 - 【請求項7】 加熱及び急冷によって該合金の最初の硬
度に戻すことができ、かつ、ニッケルを実質的に含まな
い、請求項1に記載の金をベースとする合金。 - 【請求項8】 加熱及び急冷によって該合金の最初の硬
度に戻すことができ、かつ、ニッケルを実質的に含まな
い、請求項2に記載の金をベースとする合金。 - 【請求項9】 宝石製造用の金をベースとする合金にお
いて、 58.03重量%以上の金; 10.0重量%以上の銀; 2.0重量%以上の亜鉛; 0.2重量%以上のコバルト; 該金、銀、亜鉛及びコバルトの合計パーセントを100
から引いた量と等しい重量%の銅から実質的になり; 該銅の量対該銀の量の比率[Cu/Ag]が2.0−
3.8であり;該銅の量対該銀の量と該亜鉛の量の2倍
の合計の比率[Cu/(Ag+2Zn)]が1.3−
2.5である、ことを特徴とする合金。 - 【請求項10】 宝石製造用の金をベースとする合金に
おいて、 58.03重量%以上の金; 10.0重量%以上の銀; 2.0重量%以上の亜鉛; 0.2重量%以上のコバルト; 0.003重量%以上のイリジウム; 該金、銀、亜鉛、コバルト及びイリジウムの合計パーセ
ントを100から引いた量と等しい重量%の銅から実質
的になり; 該銅の量対該銀の量の比率[Cu/Ag]が2.0−
3.8であり;該銅の量対該銀の量と該亜鉛の量の2倍
の合計の比率[Cu/(Ag+2Zn)]が1.3−
2.5である、ことを特徴とする合金。 - 【請求項11】 加熱及び急冷によってアニール硬度に
戻すことができる、宝石製造用の金をベースとする合金
において、 58.03重量%以上の金; 10.0重量%以上の銀; 2.0重量%以上の亜鉛; 0.2重量%以上のコバルト; 該金、銀、亜鉛及びコバルトの合計パーセントを100
から引いた量と等しい重量%の銅から実質的になり; 該銅の量対該銀の量の比率[Cu/Ag]が2.0−
3.8であり;該銅の量対該銀の量と該亜鉛の量の2倍
の合計の比率[Cu/(Ag+2Zn)]が1.3−
2.5であり; 18.6−20.5CIE単位の黄色成分及び3.1−
3.75CIE単位の赤色成分からなる金色を有し; アニール硬度が180VHNより低い、ことを特徴とす
る合金。 - 【請求項12】 加熱及び急冷によってアニール硬度に
戻すことができる、宝石製造用の金をベースとする合金
において、 58.03重量%以上の金; 10.0重量%以上の銀; 2.0重量%以上の亜鉛; 0.2重量%以上のコバルト; 0.003重量%以上のイリジウム; 該金、銀、亜鉛、コバルト及びイリジウムの合計パーセ
ントを100から引い た量と等しい重量%の銅から実質
的になり; 該銅の量対該銀の量の比率[Cu/Ag]が2.0−
3.8であり;該銅の量対該銀の量と該亜鉛の量の2倍
の合計の比率[Cu/(Ag+2Zn)]が1.3−
2.5であり; 18.6−20.5CIE単位の黄色成分及び3.1−
3.75CIE単位の赤色成分からなる金色を有し; アニール硬度が180VHNより低い、ことを特徴とす
る合金。
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