JP3233495U - 雨水処理設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関のシリンダ内で燃料の燃焼が行なわれている間に停電が生じても、二次冷却水によって一次冷却水を冷却できることで、一次冷却水によって内燃機関のシリンダを冷却可能な雨水処理設備を提供する。【解決手段】本考案の雨水処理設備は、シリンダジャケット2内の一次冷却水でシリンダを冷却可能な内燃機関3と、一次冷却水W1を二次冷却水W2との熱交換で冷却する一次冷却水冷却器11と、第二ポンプ12の駆動によりシリンダジャケット2と一次冷却水冷却器11との間で一次冷却水W1を循環させる第二管路13と、二次冷却水W2を貯留する第二貯留槽8と、第三ポンプ14の駆動により第二貯留槽8内の二次冷却水W2を一次冷却水冷却器11に送る第三管路15と、内燃機関3の動力を第二ポンプ12に伝達する第一動力伝達機構と、内燃機関3の動力を第三ポンプ14に伝達する第二動力伝達機構23とを備える。【選択図】図1

Description

本考案は、内燃機関が発生させた動力でポンプを駆動させることにより、貯留槽に貯留する雨水を放出可能な雨水処理設備に関する。
特許文献1には、内燃機関が発生させる動力でポンプを駆動させることにより、貯留槽に貯留する雨水を放出可能な雨水処理設備が開示されている。この種の雨水処理設備では、通常、内燃機関が、シリンダジャケット内の冷却水によってシリンダを冷却可能なものとされ、シリンダ内の燃料の燃焼で内燃機関が発生させた動力によって、第一ポンプが駆動して、第一貯留槽に貯留する雨水が第一管路を通じて放出槽に放出される。
上記の雨水処理設備として、一次冷却水を二次冷却水によって冷却し、当該冷却された一次冷却水によって内燃機関のシリンダを冷却する間接冷却方式の雨水処理設備がある。
従来の間接冷却方式の雨水処理設備は、通常、一次冷却水を二次冷却水との熱交換により冷却する一次冷却水冷却器と、第二ポンプの駆動によりシリンダジャケットと一次冷却水冷却器との間で一次冷却水を循環させる第二管路と、二次冷却水を貯留する第二貯留槽と、第三ポンプの駆動により第二貯留槽内の二次冷却水を一次冷却水冷却器に送る第二管路とを備えており、第二ポンプは、内燃機関の出力軸の動力が伝達されることで駆動し、第三ポンプは、電力を動力として駆動する。
上記従来の間接冷却方式の雨水処理設備では、第二ポンプ及び第三ポンプを駆動させることで、一次冷却水及び二次冷却水が一次冷却水冷却器に送られて、二次冷却水によって一次冷却水が冷却されるとともに、当該冷却された一次冷却水がシリンダジャケットに送られることで、内燃機関のシリンダが一次冷却水によって冷却される。
特開2007−163030号公報
上記従来の間接冷却方式の雨水処理設備では、内燃機関が駆動してシリンダ内で燃料の燃焼が行なわれている間において、停電が生じた場合、二次冷却水ポンプを駆動できないため、二次冷却水を一次冷却水冷却器に送って一次冷却水を冷却することができない。それゆえ上記従来の間接冷却方式の雨水処理設備では、上記の停電が生じた場合に、内燃機関のシリンダを二次冷却水によって冷却することができず、停電時にオーバーヒートが内燃機関に生じる虞があった。
そこで本考案は、内燃機関が駆動して内燃機関のシリンダ内で燃料の燃焼が行なわれている間に停電が生じても、二次冷却水によって一次冷却水を冷却できることで、一次冷却水によって内燃機関のシリンダを冷却可能な雨水処理設備を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案は、次の項に記載の主題を包含する。
項1.シリンダジャケット内の一次冷却水によってシリンダを冷却可能な内燃機関が設けられ、前記内燃機関が前記シリンダ内の燃料の燃焼で発生させた動力によって第一ポンプを駆動させることで、第一貯留槽に貯留する雨水を第一管路を通じて放出可能な雨水処理設備であって、
前記一次冷却水と二次冷却水との熱交換により前記一次冷却水を冷却する一次冷却水冷却器と、
第二ポンプの駆動により、前記シリンダジャケットと前記一次冷却水冷却器との間で前記一次冷却水を循環させる第二管路と、
前記二次冷却水を貯留する第二貯留槽と、
第三ポンプの駆動により、前記第二貯留槽内の前記二次冷却水を前記一次冷却水冷却器に送る第三管路と、
前記内燃機関が発生する動力を前記第二ポンプに伝達して前記第二ポンプを駆動させる第一動力伝達機構と、
前記内燃機関が発生する動力を前記第三ポンプに伝達して前記第三ポンプを駆動させる第二動力伝達機構と、を備える雨水処理設備。
項2.前記第一動力伝達機構は、前記内燃機関が発生する動力を前記第二ポンプに伝達するギヤ機構であり、
前記第二動力伝達機構は、前記内燃機関が発生する動力を前記第三ポンプに伝達するベルト又はチェーンである項1に記載の雨水処理設備。
項3.前記第二ポンプの駆動によって、前記一次冷却水を、前記第二管路における前記シリンダジャケットよりも下流側且つ前記一次冷却水冷却器よりも上流側の第一位置から、前記一次冷却水冷却器を経由せずに、前記第二管路における前記一次冷却水冷却器よりも下流側且つ前記シリンダジャケットよりも上流側の第二位置に送る第四管路と、
前記第一位置に設けられる温調弁とをさらに備え、
前記温調弁は、前記第一位置に到達した前記一次冷却水の温度が高くなるほど、前記第二管路を通じて前記第一位置から前記一次冷却水冷却器を経由して前記第二位置に流れる前記一次冷却水の量を多くし、前記第四管路を通じて前記第一位置から前記一次冷却水冷却器を経由せずに前記第二位置に流れる一次冷却水の量を少なくする項1又は2に記載の雨水処理設備。
項4.前記一次冷却水を減圧する減圧槽と、
前記第二管路と前記減圧槽との間で前記一次冷却水を流通させる第五管路とをさらに備える項1乃至3のいずれかに記載の雨水処理設備。
項5.減速機と、
放出槽とをさらに備え、
前記第一管路は、ポンプケーシングと、吐出弁と、吐出管とを備え、
前記ポンプケーシングは、鉛直方向に延びる鉛直管部と、水平方向に延びる水平管部とが、湾曲管部を介して連なったものであり、前記鉛直管部の上流側は前記第一貯留槽内の雨水に浸漬され、前記水平管部の下流端と前記吐出管の上流端とは前記吐出弁を介して接続され、前記吐出管の下流端は前記放出槽内に位置し、
前記第一ポンプは、鉛直方向に延びる立軸と、当該立軸に取り付けられるインペラとを備え、前記立軸は、前記湾曲管部の壁を貫通して、前記湾曲管部及び前記鉛直管部の内部を延びており、前記インペラは、前記鉛直管部の上流側の内部に配置されており、
前記減速機は、前記内燃機関が発生する動力を減速して前記立軸に伝達し、
前記吐出弁を開いた状態で、前記内燃機関が発生する動力を前記減速機を介して前記立軸に伝達して、前記立軸と共に前記インペラを回転させることで、前記第一貯留槽に貯留する雨水が、前記ポンプケーシング及び前記吐出管の内部に汲み上げられて、前記吐出管の下流端から前記放出槽内に放出される項1乃至4のいずれかに記載の雨水処理設備。
項6.第三貯留槽と、
第六管路と、
第四ポンプ制御装置とをさらに備え、
前記第三貯留槽は、地下に設置されて、前記二次冷却水を貯留し、
前記第二貯留槽は、地上に設置されて、前記第三貯留槽から送られた前記二次冷却水を貯留し、
前記第六管路は、第四ポンプの駆動によって、前記第三貯留槽に貯留する前記二次冷却水を、前記第二貯留槽に送り、
前記第四ポンプ制御装置は、前記第二貯留槽の水位が第一水位に低下したときに前記第四ポンプの駆動を開始し、前記第二貯留槽の水位が前記第一水位よりも高い第二水位に上昇したときに前記第四ポンプの駆動を停止し、
前記第二管路は、前記第二ポンプの駆動によって、前記第二貯留槽に貯留する前記二次冷却水を、前記一次冷却水冷却器に送った後、前記第三貯留槽に送る項5に記載の雨水処理設備。
項7.減速機と、
放出槽とをさらに備え、
前記第一管路は、ポンプケーシングと、吐出弁と、吐出管と、吸引装置とを備え、
前記ポンプケーシングは、鉛直方向に延びる鉛直管部と、水平方向に延びる水平管部とが、湾曲管部を介して連なったものであり、前記鉛直管部の上流側は前記第一貯留槽内の雨水に浸漬され、前記水平管部の下流端と前記吐出管の上流端とは前記吐出弁を介して接続され、前記吐出管の下流端は前記放出槽内に位置し、
前記吸引装置は、前記水平管部に接続される吸気管と、前記吸気管に設けられる吸気弁と、前記吸気弁が開いた状態で前記吸気管を介して前記ポンプケーシング内の空気を吸引可能な吸引ポンプと、前記水平管部が満水になるまで雨水が前記ポンプケーシングの内部に吸い込まれたことを検知する満水検知器とを備え、
前記第一ポンプは、水平方向に延びる横軸と、当該横軸に取り付けられるインペラとを備え、前記横軸は、前記湾曲管部の壁を貫通して、前記湾曲管部及び前記水平管部の内部を延びており、前記インペラは、前記水平管部の内部に配置されており、
前記減速機は、前記内燃機関が発生する動力を減速して前記横軸に伝達し、
前記吸気弁が開き、前記吐出弁が閉じた状態で、前記吸引ポンプを駆動させることで、前記ポンプケーシング内の空気が吸引されて、前記第一貯留槽に貯留する雨水が前記ポンプケーシングの内部に吸い込まれ、
前記満水検知器によって前記水平管部が満水になったことが検知されたときに、前記吸気弁を閉じて前記吸引ポンプを停止し、前記内燃機関を駆動させて、前記吐出弁を開くことで、前記内燃機関が発生させた動力が前記減速機を介して前記横軸に伝達されて、前記横軸と共に前記インペラが回転し、前記第一貯留槽に貯留する雨水が、前記ポンプケーシング及び前記吐出管の内部に汲み上げられて、前記吐出管の下流端から前記放出槽内に放出される項1乃至4のいずれかに記載の記載の雨水処理装置。
項8.前記第二貯留槽は、地下に設置されており、
前記第二管路は、前記第二ポンプの駆動によって、前記第二貯留槽に貯留する前記二次冷却水を、前記一次冷却水冷却器に送った後、前記第二貯留槽に戻す項7に記載の雨水処理設備。
項9.前記内燃機関は、前記シリンダ内の燃料の燃焼で生じるピストンの往復動を、出力軸の回転に変換するものであり、
前記減速機は、前記出力軸に連結される入力軸と、前記出力軸から入力軸に伝達された回転力を減速するギア機構とを備え、
前記第二動力伝達機構は、前記出力軸の回転力を前記第三ポンプに伝達するベルト又はチェーンである項5乃至8のいずれかに記載の雨水処理設備。
項10.前記内燃機関は、前記シリンダ内の燃料の燃焼で生じるピストンの往復動を、出力軸の回転に変換するものであり、
前記減速機は、前記出力軸に連結される入力軸と、前記出力軸から入力軸に伝達された回転力を減速するギア機構とを備え、
前記第二動力伝達機構は、前記入力軸に伝達された回転力を前記第三ポンプに伝達するベルト又はチェーンである項5乃至8のいずれかに記載の雨水処理設備。
項11.前記吐出管の他端の開口には、前記吐出管の内部への雨水の逆流を阻止する逆止弁が設けられる項1乃至10のいずれかに記載の雨水処理設備。
本考案によれば、内燃機関が駆動して内燃機関のシリンダ内で燃料の燃焼が行なわれている間に停電が生じても、内燃機関の動力を第二ポンプ及び第三ポンプに伝達して、第二ポンプ及び第三ポンプを駆動させることができる。したがって上記の停電が生じた場合でも、二次冷却水によって一次冷却水を冷却し、当該冷却された一次冷却水によって内燃機関のシリンダを冷却することができる。
本考案の第一実施形態に係る雨水処理設備を示す模式図である。 本考案の第一実施形態の変形例に係る雨水処理設備を示す模式図である。 本考案の第一実施形態の変形例に係る雨水処理設備を示す模式図である。 本考案の第二実施形態に係る雨水処理設備を示す模式図である。 本考案の第二実施形態の変形例に係る雨水処理設備を示す模式図である。
以下、本考案の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本考案の第一実施形態に係る雨水処理設備1を示す模式図である。
第一実施形態に係る雨水処理設備1は、シリンダジャケット2内の一次冷却水によってシリンダ(図示せず)を冷却可能な内燃機関3が設けられ、内燃機関3がシリンダ内の燃料の燃焼で発生させた動力によって第一ポンプ4を駆動させることで、第一貯留槽5に貯留する雨水Rを第一管路6を通じて放出槽7に放出可能なものである。第一貯留槽5に貯留される雨水Rは、例えば、下水管を流れた後、砂やゴミが取り除かれた雨水とされる。放出槽7に貯留される雨水Rは、例えば河川に放流される。
雨水処理設備1は、二次冷却水W2によって一次冷却水W1を冷却し、当該冷却された一次冷却水W1をシリンダジャケット2に送って、冷却された一次冷却水W1により内燃機関3のシリンダ(図示せず)を冷却する間接冷却方式の設備である。当該雨水処理設備1は、上記の内燃機関3、第一ポンプ4、第一貯留槽5、第一管路6、及び放出槽7に加えて、第二貯留槽8と、第三貯留槽9と、減圧槽10と、一次冷却水冷却器11と、第二ポンプ12が設けられる第二管路13と、第三ポンプ14が設けられる第三管路15と、第四管路16と、第五管路17と、第四ポンプ18が設けられる第六管路19と、第七管路20と、第八管路21と、温調弁22と、第一動力伝達機構(図示せず)と、第二動力伝達機構23と、第四ポンプ制御装置(図示せず)と、減速機24とを備える。
内燃機関3、第二貯留槽8、減圧槽10、一次冷却水冷却器11、及び減速機24等は、建屋Bの地上階に設けられる。第一貯留槽5や第三貯留槽9は、建屋Bの下側の地下に設けられる。放出槽7は、建屋Bの外側に設けられる。
内燃機関3は、上記シリンダ内の燃料の燃焼で生じるピストンの往復動を出力軸30の回転に変換するものである。上記燃料の燃焼で生じた排ガスは、消音器31が設けられた排気管32を通じて排出される。雨水処理設備1には、内燃機関3の操作板(図示せず)が設けられており、当該操作板を操作することで内燃機関3を駆動させることや内燃機関3を停止させることができる。
上記の内燃機関3は、非停電時のみならず停電時においても、上記燃料の燃焼によって動力(出力軸30の回転力)を発生させるができる。なお出力軸30のトルク変動等の回転ムラを解消するために、出力軸30にフライホイール33を取り付けることが好ましい。上記の内燃機関3として、例えば、公知のディーゼルエンジンを使用できる。
第一管路6は、ポンプケーシング40と、吐出弁41と、吐出管42とを備える。ポンプケーシング40は、鉛直方向に延びる鉛直管部43と、水平方向に延びる水平管部44とが、湾曲管部45を介して連なったものである。鉛直管部43の上流側(鉛直管部43の下側)は、第一貯留槽5内の雨水Rに浸漬される。水平管部44の下流端(すなわちポンプケーシング40の下流端)と吐出管42の上流端とは、吐出弁41を介して接続される。吐出管42の下流端は放出槽7内に位置する。吐出管42の下流端には逆止弁46が設けられる。逆止弁46は、吐出管42内の雨水Rが放出槽7内に放出されることを許容し、放出槽7内の雨水Rが吐出管42内に逆流することを阻止する。
第一ポンプ4は、鉛直方向に延びる立軸47と、立軸47に取り付けられるインペラ48とを備える。立軸47は、湾曲管部45の壁を貫通して、湾曲管部45及び鉛直管部43の内部を延びる。インペラ48は、立軸47の下端部に取り付けられており、鉛直管部43の上流側(鉛直管部43の下側)の内部に配置される。より具体的には、鉛直管部43の上流側(鉛直管部43の下側)には、吐出ボウル49と、吐出ボウル49の上流端(吐出ボウル49の下端)に連なる吸込ベル50とが設けられており、インペラ48は吐出ボウル49の内部に配置される。吸込ベル50の上流端の開口(吸込ベル50の下端の開口)は、雨水Rの吸引口として機能する。
減速機24は、内燃機関3の出力軸30の回転力を減速して立軸47に伝達するものであり、入力軸51と、ギア機構52と、潤滑油冷却器53とを備える。
入力軸51は、カップリング54を介して内燃機関3の出力軸30に連結されており、出力軸30の回転力がカップリング54を介して入力軸51に伝達される。なおカップリング54以外の公知の手段によって入力軸51と出力軸30とが連結されることで、出力軸30の回転力が入力軸51に伝達されてもよい。
ギア機構52は、出力軸30から入力軸51に伝達された回転力を減速して立軸47に伝達する機構である。図示例では、ギア機構52は、入力軸51に軸支される小径のベベルギア55と、立軸47に軸支される大径のベベルギア56とから構成されており、これらベベルギア55,56が噛み合うことで入力軸51に伝達された回転力を減速して立軸47に伝達する。なお、ギア機構52を構成する軸やギアは、上記の入力軸51やベベルギア55,56に限定されない。例えばギア機構52は、入力軸51以外の軸を備えていてもよく、3以上のギヤを備えていてもよい。
潤滑油冷却器53は、潤滑油と二次冷却水W2との熱交換により、潤滑油を冷却するものである。潤滑油冷却器53で冷却された潤滑油がギア機構52に供給され、ギア機構52で加熱された潤滑油が潤滑油冷却器53に供給されて冷却される。
一次冷却水冷却器11は、一次冷却水W1と二次冷却水W2との熱交換により、一次冷却水W1を冷却する。
第二管路13は、第二ポンプ12の駆動により、シリンダジャケット2と一次冷却水冷却器11との間で一次冷却水W1を循環させる管路である(より具体的には、第二管路13は、第二ポンプ12の駆動により、シリンダジャケット2内を通過した一次冷却水W1を、一次冷却水冷却器11に送った後、シリンダジャケット2内に戻す管路である)。
第一動力伝達機構(図示せず)は、内燃機関3が発生する動力(出力軸30の回転力)を第二ポンプ12に伝達して第二ポンプ12を駆動させる機構である。第一動力伝達機構(図示せず)は、内燃機関3が発生する動力(出力軸30の回転力)を第二ポンプ12に伝達するギア機構によって構成される。
第三貯留槽9は、地下に設置されて、二次冷却水W2を貯留する。
第二貯留槽8は、地上に設置されて、第三貯留槽9から送られた二次冷却水W2を貯留する。
第三管路15は、第三ポンプ14の駆動によって、第二貯留槽8に貯留する二次冷却水W2を、一次冷却水冷却器11に送った後、第三貯留槽9に送る管路である。
第二動力伝達機構23は、内燃機関3が発生する動力を第三ポンプ14に伝達して第三ポンプ14を駆動させる機構である。第二動力伝達機構23は、出力軸30の回転力(内燃機関3が発生する動力)を第三ポンプ14に伝達するベルト又はチェーンによって構成される。
第四管路16は、第二ポンプ12の駆動によって、一次冷却水W1を、第二管路13におけるシリンダジャケット2よりも下流側且つ一次冷却水冷却器11よりも上流側の第一位置T1から、一次冷却水冷却器11を経由せずに、第二管路13における一次冷却水冷却器11よりも下流側且つシリンダジャケット2よりも上流側の第二位置T2に送る管路である。
温調弁22は、第一位置T1に設けられる。該温調弁22は、第一位置T1に到達した一次冷却水W1の温度が高くなるほど、第二管路13を通じて第一位置T1から一次冷却水冷却器11を経由して第二位置T2に流れる一次冷却水W1の量を多くし、第四管路16を通じて第一位置T1から一次冷却水冷却器11を経由せずに第二位置T2に流れる一次冷却水W1の量を少なくする。温調弁22は、電力の供給無しで上記の動作が可能なものである。当該温調弁22として、例えば、ワックス式温度調節弁を使用できる。ワックス式温度調節弁は、ワックスの膨張及び収縮に伴い動作するものであり、 弁を通過する流体の温度が上昇することでワックスが膨張し、弁を通過する流体の温度が低下することでワックスが収縮する。温調弁22として使用可能なワックス式温度調節弁として、例えば、フシマン株式会社製のGH5型及びGH5M型のワックス式温度調節弁があげられる。
減圧槽10は、一次冷却水W1を貯留するための空間が大気に連通する水槽であり、一次冷却水W1を減圧する。
第五管路17は、第二管路13と減圧槽10との間で一次冷却水W1を流通させる管路である。
第六管路19は、第四ポンプ18の駆動によって、第三貯留槽9に貯留する二次冷却水W2を、第二貯留槽8に送る管路である。第四ポンプ18は、電力を動力に変換するモーターによって駆動する。
第四ポンプ制御装置(図示せず)は、第二貯留槽8の水位が第一水位H1に低下したときに、第四ポンプ18の駆動を開始し、第二貯留槽8の水位が第一水位H1よりも高い第二水位H2に上昇したときに第四ポンプ18の駆動を停止する。第四ポンプ制御装置(図示せず)は、第二貯留槽8の水位を計測する水位センサ(図示せず)を備えるものであり、当該水位センサによって、第二貯留槽8の水位が第一水位H1に低下したときや第二水位H2に上昇したときが検知される。
第七管路20は、第三ポンプ14の駆動によって、第三管路15を流れる二次冷却水W2を、湾曲管部45における立軸47の貫通箇所に供給する。当該貫通箇所に供給される二次冷却水W2は、ポンプケーシング40を流れる雨水Rが、立軸47の貫通箇所から漏出することを防止するために使用される。例えば、湾曲管部45における立軸47の貫通箇所では、立軸47を通過させるための貫通孔が湾曲管部45の壁に形成されるとともに、上記の貫通孔と立軸47との間の隙間に2つの環状のパッキンが配置される。これら2つのパッキンは、立軸47の軸方向に間隔をあけて立軸47に取り付けられるものであって、第七管路20が、上記2つのパッキンの間の空間に二次冷却水W2を供給して、上記2つのパッキンの間の空間の圧力(二次冷却水W2の水圧)を高めることで、上記の貫通孔から雨水Rが漏出することが防止される。
第八管路21は、第三ポンプ14の駆動によって、第三管路15を流れる二次冷却水W2を、減速機24の潤滑油冷却器53に送った後、第三貯留槽9に送る管路である。
上記第一実施形態の雨水処理設備1では、第一管路6の吐出弁41を開いた状態で、内燃機関3の駆動により出力軸30を回転させることで、当該出力軸30の回転力(内燃機関3の動力)が減速機24を介して第一ポンプ4の立軸47に伝達されて、立軸47と共にインペラ48を回転し、第一貯留槽5に貯留する雨水Rが、第一管路6のポンプケーシング40及び吐出管42の内部に汲み上げられて、吐出管42の下流端から放出槽7内に放出される。
そして内燃機関3が駆動する間では、内燃機関3が発生する動力が第一動力伝達機構(図示せず)を介して第二ポンプ12に伝達されることで、第二ポンプ12が駆動するとともに、内燃機関3が発生する動力が第二動力伝達機構23を介して第三ポンプ14に伝達されることで、第三ポンプ14が駆動する。これにより内燃機関3が駆動する間では、一次冷却水冷却器11に一次冷却水及び二次冷却水が送られて、二次冷却水によって一次冷却水が冷却されるとともに、当該冷却された一次冷却水がシリンダジャケット2に送られることで一次冷却水によって内燃機関3のシリンダが冷却される。
そして第二、第三ポンプ12,14が内燃機関3の動力によって駆動することから、内燃機関3が駆動する間に停電が生じた場合でも、上記の一次冷却水W1及び二次冷却水W2の流れを生じさせて、二次冷却水W2で一次冷却水W1を冷却し、当該冷却された一次冷却水W1によって内燃機関3のシリンダを冷却することができる。
またシリンダジャケット2に送られた一次冷却水W1は、内燃機関3のシリンダ(図示せず)との熱交換で加熱されるが、温調弁22が、第一位置T1に到達した一次冷却水W1の温度が高くなるにつれて、第二管路13を通じて第一位置T1から一次冷却水冷却器11を経由して第二位置T2に流れる一次冷却水W1の量を多くし、第四管路16を通じて第一位置T1から一次冷却水冷却器11を経由せずに第二位置T2に流れる一次冷却水W1の量を少なくすることで、第二位置T2からシリンダジャケット2に向かう一次冷却水W1の温度を一定にすることができる。したがって一次冷却水によって内燃機関3のシリンダを一定の温度に冷却できる。
また第一管路6を流れる一次冷却水W1は内燃機関3のシリンダとの熱交換で加熱膨張するが、一次冷却水W1が第五管路17を通じて減圧槽10に送られて減圧されることで、一次冷却水W1の膨張圧によって雨水処理設備1に損傷が生じることが防止される(例えば第二管路13に損傷が生じることが防止される)。なお減圧槽10は、一次冷却水W1を補充するための水槽として使用され得る。例えば、一次冷却水W1の気化により、減圧槽10に貯留する一次冷却水W1の量が所定値よりも少なくなった際に、一次冷却水W1としての上水を減圧槽10に投入することが行われ得る(減圧槽10に向かう白抜きの矢印は、上水の流れを示す)。
また地上に設置された第二貯留槽8に貯留する二次冷却水W2が一次冷却水冷却器11に送られることで、地下に設置された第三貯留槽9から二次冷却水W2を一次冷却水冷却器11に送る場合に比して、第三ポンプ14の揚程を小さく抑えることができる。
また第二貯留槽8に貯留する二次冷却水W2の水位が、第一水位H1と第二水位H2との間に維持されるため、停電のため第四ポンプ18を駆動させることが出来ない状況でも、第三ポンプ14の駆動により第二貯留槽8から二次冷却水W2を第三管路15を通じて一次冷却水冷却器11に送ることができる。
また第三ポンプ14の駆動により、二次冷却水W2が第七管路20を通じて湾曲管部45における立軸47の貫通箇所に供給されることで、当該立軸47の貫通箇所から雨水Rが漏出することが防止される。
また第三ポンプ14の駆動により、二次冷却水W2が第八管路21を通じて潤滑油冷却器53に送られることで、減速機24のギア機構52に供給する潤滑油を冷却できる。
なお第一実施形態に係る雨水処理設備1では、第一動力伝達機構(図示せず)は、出力軸30の回転力(内燃機関3が発生する動力)を第二ポンプ12に伝達するベルト又はチェーンとされてもよい。
また第三管路15は、第三ポンプ14の駆動によって、第二貯留槽8に貯留する二次冷却水W2を、内燃機関3に設けられる潤滑油冷却器57(図2,図3)と、一次冷却水冷却器11とに順次送った後、第三貯留槽9に送る管路とされてもよい。潤滑油冷却器57は、内燃機関3の摺動部に供給される潤滑油を、二次冷却水W2と熱交換することで、冷却するものである。潤滑油冷却器57で冷却された潤滑油が、内燃機関3の摺動部(ピストンとシリンダとの摺動部など)に供給され、当該摺動部で加熱された潤滑油が、潤滑油冷却器57に供給されて冷却される。
また、第二動力伝達機構23は、減速機24の入力軸51に伝達された回転力を第三ポンプ14に伝達するベルト又はチェーンとされてもよい(図3)。
また雨水処理設備1に非常用発電機を設けて、停電が生じた場合には非常用発電機が発生させる電力によって第四ポンプ18や吐出弁41を駆動させるようにしてもよい。
次に本考案の第二実施形態について説明する。
図4は、本考案の第二実施形態に係る雨水処理設備100を示す模式図である。
第二実施形態に係る雨水処理設備100は、第一貯留槽5と、第二貯留槽60と、減圧槽10と、放出槽7と、内燃機関3と、第一ポンプ61と、第一管路62と、第二ポンプ12が設けられる第二管路13と、第三ポンプ63が設けられる第三管路64と、第四管路16と、第五管路17と、第六管路65と、第七管路66と、一次冷却水冷却器11と、温調弁22と、第一動力伝達機構(図示せず)と、第二動力伝達機構67と、減速機68とを備える。
内燃機関3、一次冷却水冷却器11、第二管路13、第四管路16、第五管路17、温調弁22、第一貯留槽5、放出槽7、及び減圧槽10は、第一実施形態に示したものと同様であるため、詳細な説明を省略する。
また第二実施形態においても、第一動力伝達機構(図示せず)は、内燃機関3が発生する動力を第二ポンプ12に伝達して第二ポンプ12を駆動させるものとされる。例えば、第一動力伝達機構(図示せず)は、出力軸30の回転力(内燃機関3が発生する動力)を第二ポンプ12に伝達するギア機構によって構成される。
第一管路62は、ポンプケーシング70と、吐出弁71と、吐出管72と、吸引装置73とを備える。ポンプケーシング70は、鉛直方向に延びる鉛直管部74と、水平方向に延びる水平管部75とが、湾曲管部76を介して連なったものである。鉛直管部74の上流側(下側)は、第一貯留槽5内の雨水Rに浸漬される。水平管部75の下流端(ポンプケーシング70の下流端)と吐出管72の上流端とは、吐出弁71を介して接続される。吐出管72の下流端は放出槽7内に位置する。吐出管72の下流端には逆止弁77が設けられる。逆止弁77は、吐出管72内の雨水Rが放出槽7内に放出されることを許容し、放出槽7内の雨水Rが吐出管72内に逆流することを阻止する。
吸引装置73は、水平管部75に接続される吸気管78と、吸気管78に設けられる吸気弁79と、吸気弁79が開いた状態で吸気管78を介してポンプケーシング70内の空気を吸引可能な吸引ポンプ80と、ポンプケーシング70の内部が満水になったことを検知する満水検知器81とを備える。当該満水検知器81は、例えば、水平管部75の上側に設けられるケースと、ケース内に挿通される電極棒とを備えるものとされる。この場合、ケースの内部は、水平管部75の内部に連通するものとされ、、上記ケース内に浸入した雨水が上記電極棒に接触することで、満水検知器81は、ポンプケーシング70の内部が満水になったことを検知する。また満水検知器81が上記のケース及び電極棒を備える場合には、例えば、吸気管78は、その内部が上記ケース内に連通するものとされて、吸引ポンプ80の吸引によって上記ケース内に浸入した雨水が電極棒に接触することで、ポンプケーシング70の内部が満水になったことが検知される。
第一ポンプ61は、水平方向に延びる横軸82と、当該横軸82に取り付けられるインペラ83とを備える。横軸82は、湾曲管部76の壁を貫通して、湾曲管部76及び水平管部75の内部を延びる。インペラ83は、横軸82の先端部に取り付けられており、水平管部75の内部に配置される。より具体的には、水平管部75は、湾曲管部76の下流端に連なる吐出ボウル84と、吐出ボウル84の下流端に連なる直管部85とから構成されており、インペラ83は吐出ボウル84の内部に配置される。吸気管78は吐出ボウル84に接続される。
減速機68は、内燃機関3の出力軸30の回転力を減速して第一ポンプ61の横軸82に伝達するものであり、入力軸86と、ギア機構87と、出力軸88と、潤滑油冷却器89とを備える。
入力軸86は、カップリング54を介して内燃機関3の出力軸30に連結されており、出力軸30の回転力がカップリング54を介して入力軸86に伝達される。なおカップリング54以外の公知の手段によって出力軸30と入力軸86とが連結されることで、出力軸30の回転力が入力軸86に伝達されてもよい。
ギア機構87は、出力軸30から入力軸86に伝達された回転力を減速して出力軸88に伝達する。図示例では、ギア機構87は、入力軸86に軸支される小径のギア90と、出力軸88に軸支される大径のギア91とから構成されており、これらギア90,91が噛み合うことで入力軸86に伝達された回転力を減速して出力軸88に伝達するが、ギア機構87を構成する軸やギアは、上記の入力軸86やギア90,91に限定されない。例えばギア機構87は、入力軸86以外の軸を備えていてもよく、3以上のギヤを備えていてもよい。
出力軸88は、カップリング92を介して第一ポンプ61の横軸82に連結されており、出力軸88の回転力がカップリング92を介して横軸82に伝達される。なおカップリング92以外の公知の手段によって出力軸88と横軸82とが連結されることで、出力軸88の回転力が横軸82に伝達されてもよい。
潤滑油冷却器89は、潤滑油と二次冷却水W2との熱交換により、潤滑油を冷却するものである。潤滑油冷却器89で冷却された潤滑油がギア機構87に供給され、ギア機構87で加熱された潤滑油が潤滑油冷却器89に供給されて冷却される。
第二貯留槽60は、地下に設置されて、二次冷却水W2を貯留する。
第三管路64は、第三ポンプ63の駆動によって、第二貯留槽60に貯留する二次冷却水W2を、一次冷却水冷却器11に送った後、第二貯留槽60に送る管路である。
第二動力伝達機構67は、内燃機関3が発生する動力を第三ポンプ63に伝達して第三ポンプ63を駆動させる機構である。当該第二動力伝達機構67は、出力軸30の回転力(内燃機関3が発生する動力)を第三ポンプ63に伝達するベルト又はチェーンによって構成される。
第六管路65は、第三ポンプ63の駆動によって、第三管路64を流れる二次冷却水W2を、湾曲管部76における横軸82の貫通箇所に供給する。当該貫通箇所に供給される二次冷却水W2は、ポンプケーシング70を流れる雨水Rが、横軸82の貫通箇所から漏出することを防止するために使用される。例えば、湾曲管部76における横軸82の貫通箇所では、横軸82を通過させる貫通孔が湾曲管部76の壁に形成されるとともに、上記の貫通孔と横軸82との間の隙間に2つの環状のパッキンが配置される。これら2つのパッキンは、横軸82の軸方向に間隔をあけて横軸82に取り付けられるものであり、第六管路65が、上記2つのパッキンの間の空間に二次冷却水W2を供給して、上記2つのパッキンの間の空間の圧力(二次冷却水W2の水圧)を高めることで、上記の貫通孔から雨水Rが漏出することが防止される。
第七管路66は、第三ポンプ63の駆動によって、第三管路64を流れる二次冷却水W2を、潤滑油冷却器89に送った後、第二貯留槽60に送る管路である。
上記の第二実施形態に係る雨水処理設備100では、吸気弁79が開き、吐出弁71が閉じた状態で、吸引ポンプ80を駆動させることで、ポンプケーシング70内の空気が吸引されて、第一貯留槽5に貯留する雨水Rがポンプケーシング70の内部に吸い込まれる。
そして満水検知器81によってポンプケーシング70の内部が満水になったことが検知されたときに、吸気弁79を閉じて吸引ポンプ80を停止し、内燃機関3を駆動させて、吐出弁71を開くことで、内燃機関3が発生させた動力が減速機68を介して横軸82に伝達されて、横軸82と共にインペラ83が回転し、第一貯留槽5に貯留する雨水Rが、ポンプケーシング70及び吐出管72の内部に汲み上げられて、吐出管72の下流端から放出槽7内に放出される。
そして内燃機関3が駆動する間では、内燃機関3が発生する動力が第一動力伝達機構(図示せず)を介して第二ポンプ12に伝達されることで、第二ポンプ12が駆動するとともに、内燃機関3が発生する動力が第二動力伝達機構67を介して第三ポンプ63に伝達されることで、第三ポンプ63が駆動する。これにより内燃機関3が駆動する間では、一次冷却水冷却器11に一次冷却水W1及び二次冷却水W2が送られることで、二次冷却水W2によって一次冷却水W1が冷却されるとともに、当該冷却された一次冷却水W1がシリンダジャケット2に送られることで、一次冷却水W1によって内燃機関3のシリンダが冷却される。
そして第二、第三ポンプ12,63が内燃機関3の動力によって駆動することから、内燃機関3が駆動する間に停電が生じた場合でも、上記の一次冷却水W1及び二次冷却水W2の流れを生じさせて、二次冷却水W2で一次冷却水W1を冷却し、当該冷却された一次冷却水W1によって内燃機関3のシリンダを冷却することができる。
またシリンダジャケット2に送られた一次冷却水W1は、シリンダとの熱交換で加熱されるが、温調弁22が、第一位置T1に到達した一次冷却水W1の温度が高くなるにつれて、第二管路13を通じて第一位置T1から一次冷却水冷却器11を経由して第二位置T2に流れる一次冷却水W1の量を多くし、第四管路16を通じて第一位置T1から一次冷却水冷却器11を経由せずに第二位置T2に流れる一次冷却水W1の量を少なくすることで、第二位置T2からシリンダジャケット2に向かう一次冷却水W1の温度を一定にすることができる。これにより一次冷却水W1によって内燃機関3のシリンダを一定の温度に冷却できる。なお停電時においても上記の効果が得られるよう、停電時においても温調弁22を動作可能にすることが好ましい。また温調弁22や第四管路16は、必ずしも必要ではなく、雨水排水処理設備1から省略されてもよい。
また第一管路62を流れる一次冷却水W1はシリンダとの熱交換で加熱膨張するが、一次冷却水W1が第五管路17を通じて減圧槽10に送られて減圧されることで、一次冷却水W1の膨張圧によって雨水処理設備100に損傷が生じることが防止される(例えば第二管路13に損傷が生じることが防止される)。
また第三ポンプ63の駆動により、二次冷却水W2が第六管路65を通じて湾曲管部76における横軸82の貫通箇所に供給されることで、ポンプケーシング70を流れる雨水Rが横軸82の貫通箇所から漏出することが防止される。
また第三ポンプ63の駆動により、二次冷却水W2が第七管路66を通じて潤滑油冷却器89に送られることで、減速機68のギア機構87に供給する潤滑油を冷却することができる。
なお、第一動力伝達機構(図示せず)は、出力軸30の回転力(内燃機関3が発生する動力)を第二ポンプ12に伝達するベルト又はチェーンとされてもよい。
また第二動力伝達機構67は、減速機68の入力軸86に伝達された回転力を第三ポンプ63に伝達するベルト又はチェーンとされてもよい。
また、第三管路64は、第三ポンプ63の駆動によって、第二貯留槽60に貯留する二次冷却水W2を、内燃機関3に設けられる潤滑油冷却器95(図5)と、一次冷却水冷却器11とに順次送った後、第三貯留槽9に送る管路とされてもよい。潤滑油冷却器95は、内燃機関3の摺動部に供給される潤滑油を、二次冷却水W2と熱交換することで、冷却するものである。潤滑油冷却器89で冷却された潤滑油が、内燃機関3の摺動部(ピストンとシリンダとの摺動部など)に供給され、当該摺動部で加熱された潤滑油が、潤滑油冷却器89に供給されて冷却される。
また雨水処理設備100に非常用発電機を設けて、停電が生じた場合には非常用発電機が発生させる電力によって、吸気弁79や吐出弁71や吸引ポンプ80を駆動させるようにしてもよい。
また第二実施形態の雨水処理設備100には、吸気弁79及び吐出弁71の開閉や、吸引ポンプ80及び内燃機関3の駆動を制御する制御装置(図示せず)が設けられてもよい。この場合、制御装置が、吸気弁79を開き、吐出弁71を閉じた状態で、吸引ポンプ80を駆動させることで、ポンプケーシング70内の空気が吸引されて、第一貯留槽5に貯留する雨水Rがポンプケーシング70の内部に吸い込まれる。そして満水検知器81によって水平管部75が満水になったことが検知されたときに、上記の制御装置が、吸気弁79を閉じて吸引ポンプ80を停止させるとともに、内燃機関3を駆動させて、吐出弁71を開く。これにより、内燃機関3が発生させた動力が減速機68を介して横軸82に伝達されて、横軸82と共にインペラ83が回転し、第一貯留槽5に貯留する雨水Rが、ポンプケーシング70及び吐出管72の内部に汲み上げられて、吐出管72の下流端から放出槽7内に放出される。
そして上記制御装置が内燃機関3を駆動させることに伴い、第二、第三ポンプ12,63が駆動して、一次冷却水冷却器11に一次冷却水W1及び二次冷却水W2が送られて、二次冷却水W2によって一次冷却水W1が冷却されるとともに、当該冷却された一次冷却水W1がシリンダジャケット2に送られることで、一次冷却水W1によって内燃機関3のシリンダが冷却される。
そして上記制御装置が内燃機関3を駆動させた後に停電が生じた場合には、内燃機関3が駆動を継続することで、第二、第三ポンプ12,63の駆動も継続される。これにより上記の停電が生じた場合でも、上記の一次冷却水W1及び二次冷却水W2の流れを生じさせて、二次冷却水W2で一次冷却水W1を冷却し、当該冷却された一次冷却水W1によって内燃機関3のシリンダを冷却することができる。
1,100 雨水処理設備
2 シリンダジャケット
3 内燃機関
4,61 第一ポンプ
5 第一貯留槽
6,62 第一管路
7 放出槽
8,60 第二貯留槽
9 第三貯留槽
10 減圧槽
11 一次冷却水冷却器
12 第二ポンプ
13 第二管路
14,63 第三ポンプ
15,64 第三管路
16 第四管路
17 第五管路
18 第四ポンプ
19,65 第六管路
22 温調弁
23,67 第二動力伝達機構
24,68 減速機
30 出力軸
40,70 ポンプケーシング
41,71 吐出弁
42,72 吐出管
43,74 鉛直管部
44,75 水平管部
45,76 湾曲管部
46,77 逆止弁
47 立軸
48,83 インペラ
51,86 入力軸
52,87 ギア機構
73 吸引装置
78 吸気管
79 吸気弁
80 吸引ポンプ
81 満水検知器
82 横軸
W1…一次冷却水
W2…二次冷却水
T1…第一位置
T2…第二位置

Claims (11)

  1. シリンダジャケット内の一次冷却水によってシリンダを冷却可能な内燃機関が設けられ、前記内燃機関が前記シリンダ内の燃料の燃焼で発生させた動力によって第一ポンプを駆動させることで、第一貯留槽に貯留する雨水を第一管路を通じて放出可能な雨水処理設備であって、
    前記一次冷却水と二次冷却水との熱交換により前記一次冷却水を冷却する一次冷却水冷却器と、
    第二ポンプの駆動により、前記シリンダジャケットと前記一次冷却水冷却器との間で前記一次冷却水を循環させる第二管路と、
    前記二次冷却水を貯留する第二貯留槽と、
    第三ポンプの駆動により、前記第二貯留槽内の前記二次冷却水を前記一次冷却水冷却器に送る第三管路と、
    前記内燃機関が発生する動力を前記第二ポンプに伝達して前記第二ポンプを駆動させる第一動力伝達機構と、
    前記内燃機関が発生する動力を前記第三ポンプに伝達して前記第三ポンプを駆動させる第二動力伝達機構と、を備える雨水処理設備。
  2. 前記第一動力伝達機構は、前記内燃機関が発生する動力を前記第二ポンプに伝達するギヤ機構であり、
    前記第二動力伝達機構は、前記内燃機関が発生する動力を前記第三ポンプに伝達するベルト又はチェーンである請求項1に記載の雨水処理設備。
  3. 前記第二ポンプの駆動によって、前記一次冷却水を、前記第二管路における前記シリンダジャケットよりも下流側且つ前記一次冷却水冷却器よりも上流側の第一位置から、前記一次冷却水冷却器を経由せずに、前記第二管路における前記一次冷却水冷却器よりも下流側且つ前記シリンダジャケットよりも上流側の第二位置に送る第四管路と、
    前記第一位置に設けられる温調弁とをさらに備え、
    前記温調弁は、前記第一位置に到達した前記一次冷却水の温度が高くなるほど、前記第二管路を通じて前記第一位置から前記一次冷却水冷却器を経由して前記第二位置に流れる前記一次冷却水の量を多くし、前記第四管路を通じて前記第一位置から前記一次冷却水冷却器を経由せずに前記第二位置に流れる一次冷却水の量を少なくする請求項1又は2に記載の雨水処理設備。
  4. 前記一次冷却水を減圧する減圧槽と、
    前記第二管路と前記減圧槽との間で前記一次冷却水を流通させる第五管路とをさらに備える請求項1乃至3のいずれかに記載の雨水処理設備。
  5. 減速機と、
    放出槽とをさらに備え、
    前記第一管路は、ポンプケーシングと、吐出弁と、吐出管とを備え、
    前記ポンプケーシングは、鉛直方向に延びる鉛直管部と、水平方向に延びる水平管部とが、湾曲管部を介して連なったものであり、前記鉛直管部の上流側は前記第一貯留槽内の雨水に浸漬され、前記水平管部の下流端と前記吐出管の上流端とは前記吐出弁を介して接続され、前記吐出管の下流端は前記放出槽内に位置し、
    前記第一ポンプは、鉛直方向に延びる立軸と、当該立軸に取り付けられるインペラとを備え、前記立軸は、前記湾曲管部の壁を貫通して、前記湾曲管部及び前記鉛直管部の内部を延びており、前記インペラは、前記鉛直管部の上流側の内部に配置されており、
    前記減速機は、前記内燃機関が発生する動力を減速して前記立軸に伝達し、
    前記吐出弁を開いた状態で、前記内燃機関が発生する動力を前記減速機を介して前記立軸に伝達して、前記立軸と共に前記インペラを回転させることで、前記第一貯留槽に貯留する雨水が、前記ポンプケーシング及び前記吐出管の内部に汲み上げられて、前記吐出管の下流端から前記放出槽内に放出される請求項1乃至4のいずれかに記載の雨水処理設備。
  6. 第三貯留槽と、
    第六管路と、
    第四ポンプ制御装置とをさらに備え、
    前記第三貯留槽は、地下に設置されて、前記二次冷却水を貯留し、
    前記第二貯留槽は、地上に設置されて、前記第三貯留槽から送られた前記二次冷却水を貯留し、
    前記第六管路は、第四ポンプの駆動によって、前記第三貯留槽に貯留する前記二次冷却水を、前記第二貯留槽に送り、
    前記第四ポンプ制御装置は、前記第二貯留槽の水位が第一水位に低下したときに前記第四ポンプの駆動を開始し、前記第二貯留槽の水位が前記第一水位よりも高い第二水位に上昇したときに前記第四ポンプの駆動を停止し、
    前記第二管路は、前記第二ポンプの駆動によって、前記第二貯留槽に貯留する前記二次冷却水を、前記一次冷却水冷却器に送った後、前記第三貯留槽に送る請求項5に記載の雨水処理設備。
  7. 減速機と、
    放出槽とをさらに備え、
    前記第一管路は、ポンプケーシングと、吐出弁と、吐出管と、吸引装置とを備え、
    前記ポンプケーシングは、鉛直方向に延びる鉛直管部と、水平方向に延びる水平管部とが、湾曲管部を介して連なったものであり、前記鉛直管部の上流側は前記第一貯留槽内の雨水に浸漬され、前記水平管部の下流端と前記吐出管の上流端とは前記吐出弁を介して接続され、前記吐出管の下流端は前記放出槽内に位置し、
    前記吸引装置は、前記水平管部に接続される吸気管と、前記吸気管に設けられる吸気弁と、前記吸気弁が開いた状態で前記吸気管を介して前記ポンプケーシング内の空気を吸引可能な吸引ポンプと、前記水平管部が満水になるまで雨水が前記ポンプケーシングの内部に吸い込まれたことを検知する満水検知器とを備え、
    前記第一ポンプは、水平方向に延びる横軸と、当該横軸に取り付けられるインペラとを備え、前記横軸は、前記湾曲管部の壁を貫通して、前記湾曲管部及び前記水平管部の内部を延びており、前記インペラは、前記水平管部の内部に配置されており、
    前記減速機は、前記内燃機関が発生する動力を減速して前記横軸に伝達し、
    前記吸気弁が開き、前記吐出弁が閉じた状態で、前記吸引ポンプを駆動させることで、前記ポンプケーシング内の空気が吸引されて、前記第一貯留槽に貯留する雨水が前記ポンプケーシングの内部に吸い込まれ、
    前記満水検知器によって前記水平管部が満水になったことが検知されたときに、前記吸気弁を閉じて前記吸引ポンプを停止し、前記内燃機関を駆動させて、前記吐出弁を開くことで、前記内燃機関が発生させた動力が前記減速機を介して前記横軸に伝達されて、前記横軸と共に前記インペラが回転し、前記第一貯留槽に貯留する雨水が、前記ポンプケーシング及び前記吐出管の内部に汲み上げられて、前記吐出管の下流端から前記放出槽内に放出される請求項1乃至4のいずれかに記載の記載の雨水処理装置。
  8. 前記第二貯留槽は、地下に設置されており、
    前記第二管路は、前記第二ポンプの駆動によって、前記第二貯留槽に貯留する前記二次冷却水を、前記一次冷却水冷却器に送った後、前記第二貯留槽に戻す請求項7に記載の雨水処理設備。
  9. 前記内燃機関は、前記シリンダ内の燃料の燃焼で生じるピストンの往復動を、出力軸の回転に変換するものであり、
    前記減速機は、前記出力軸に連結される入力軸と、前記出力軸から入力軸に伝達された回転力を減速するギア機構とを備え、
    前記第二動力伝達機構は、前記出力軸の回転力を前記第三ポンプに伝達するベルト又はチェーンである請求項5乃至8のいずれかに記載の雨水処理設備。
  10. 前記内燃機関は、前記シリンダ内の燃料の燃焼で生じるピストンの往復動を、出力軸の回転に変換するものであり、
    前記減速機は、前記出力軸に連結される入力軸と、前記出力軸から入力軸に伝達された回転力を減速するギア機構とを備え、
    前記第二動力伝達機構は、前記入力軸に伝達された回転力を前記第三ポンプに伝達するベルト又はチェーンである請求項5乃至8のいずれかに記載の雨水処理設備。
  11. 前記吐出管の他端の開口には、前記吐出管の内部への雨水の逆流を阻止する逆止弁が設けられる請求項1乃至10のいずれかに記載の雨水処理設備。
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