JP3232246U - パッケージハンガーおよびブランク - Google Patents
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Abstract
【課題】必要な強度を確保することができる紙製のパッケージハンガーを提供する。【解決手段】物品90を吊り下げて展示する紙製のパッケージハンガー1は、一対の前面板11を屈曲線L1で屈曲させた本体部10と、一対の前面板11の間に架設されて筒体を構成し、本体部10を屈曲した状態に保持する連結板21L,21Rと、本体部10において屈曲線L1を跨ぐように穿設された開口部12の下縁から上方に延設され、屈曲線L1で屈曲したフック部13と、を備えている。【選択図】図1
Description
本考案は、物品を吊り下げて展示する紙製のパッケージハンガーおよびブランクに関する。
物品を吊り下げて展示する細長い合成樹脂製のストリップが知られている(特許文献1)。この合成樹脂製のストリップは、L字状の断面を有し、屈曲部分に物品を引っ掛けるためのフックが形成されている。
近年、プラスチックゴミの削減が求められており、合成樹脂製のストリップ(パッケージハンガー)を、紙製の代替品に変更したいという要望がある。しかしながら、パッケージハンガーの素材を合成樹脂から紙に変更すると、強度(剛性)が著しく低下するという問題があった。
本考案は、上記事情を考慮し、必要な強度を確保することができる紙製のパッケージハンガーおよびブランクを提供する。
本考案は、物品を吊り下げて展示する紙製のパッケージハンガーであって、一対の前面板を屈曲部で屈曲させた本体部と、一対の前記前面板の間に架設されて筒体を構成し、前記本体部を屈曲した状態に保持する連結板と、前記本体部において前記屈曲部を跨ぐように穿設された開口部の下縁から上方に延設され、前記屈曲部で屈曲したフック部と、を備えている。
この場合、前記連結板は、各々の前記前面板に連設され、一対の前記連結板の先端部には、互いに着脱可能に係合する係合構造が形成され、一対の前記連結板は、前記係合構造を介して連結されることで平板状の背面板を形成してもよい。
また、この場合、前記連結板は、各々の前記前面板に連設され、一対の前記連結板は、少なくとも一部を互いに重ね合わせて固定されることで平板状の背面板を形成してもよい。
この場合、一対の前記連結板の少なくとも一方には、前記背面板を屈曲させるための第2の屈曲部が形成されてもよい。
この場合、前記筒体の上面開口に差し込まれることで立設され、情報を提示するための提示面となる追加パネルを更に備えてもよい。
本考案のブランクは、上記のいずれかに記載のパッケージハンガーを形成する。
本考案によれば、紙製のパッケージハンガーであっても必要な強度を確保することができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本考案の実施形態について説明する。なお、図面に示すFr、Rr、L、R、U、Dは、前、後、左、右、上、下を示している。前後方向、左右方向および上下方向は互いに直交している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本考案の技術的範囲を限定するものではない。また、方向や位置を示す用語は、パッケージハンガーを組み立てた状態での方向や位置を基準にしている。
[第1実施形態:パッケージハンガー]
図1および図2を参照して、第1実施形態に係るパッケージハンガー1について説明する。図1はパッケージハンガー1を示す斜視図である。図2はパッケージハンガー1のブランク1Aを示す平面図である。
図1および図2を参照して、第1実施形態に係るパッケージハンガー1について説明する。図1はパッケージハンガー1を示す斜視図である。図2はパッケージハンガー1のブランク1Aを示す平面図である。
図1に示すように、パッケージハンガー1は、上下方向に細長い略三角柱状に形成されている。詳細には、パッケージハンガー1は、上面および下面に略三角形状の開口を有する筒状に形成されている。パッケージハンガー1の前面は上下方向に延びた屈曲線L1(屈曲部)に沿って略V字状に屈曲しており、屈曲線L1を跨ぐように複数のフック部13が設けられている。複数のフック部13は上下方向に略等間隔に並設されており、各々のフック部13には物品90(のパッケージ)が引っ掛けられる(図4等参照)。このように、パッケージハンガー1は、物品90を吊り下げて展示(陳列)する機能を有している。なお、詳細は後述するが、パッケージハンガー1には必要に応じて追加パネル26が取り付けられるようになっている(図1の二点鎖線参照)。
パッケージハンガー1は、紙製であり、図2に示すブランク1Aを組み立てることで形成される。ブランク1Aは、1枚の板紙を抜型等で打ち抜いて形成されている。板紙は、例えば、表裏両面をコーティングした多層抄きの厚紙である。なお、図2は、表面側を示している。本明細書では、紙目と平行な方向を「紙目方向」と呼び、紙目方向に直交する方向を「直交方向」と呼ぶこととする。図面に示す「X」は「紙目方向」を示し、「Y」は「直交方向」を示している。
[ブランク]
図2に示すように、ブランク1Aは、一対の前面板11と、一対の連結板21L,21Rと、を備えている。各前面板11および各連結板21L,21Rは、それぞれ紙目方向(上下方向)に細長い略長方形状に形成されている。
図2に示すように、ブランク1Aは、一対の前面板11と、一対の連結板21L,21Rと、を備えている。各前面板11および各連結板21L,21Rは、それぞれ紙目方向(上下方向)に細長い略長方形状に形成されている。
<前面板>
一対の前面板11は、直交方向に並べられ、屈曲線L1を介して連設されている。一対の前面板11には、複数の開口部12と、複数のフック部13とが設けられている。なお、開口部12およびフック部13は、それぞれ11個ずつ設けられているが、これに限らず、1つ以上設けられていればよい。本明細書では、説明の便宜上、複数であることを明記した場合を除いて、1つの開口部12および1つのフック部13について説明する。
一対の前面板11は、直交方向に並べられ、屈曲線L1を介して連設されている。一対の前面板11には、複数の開口部12と、複数のフック部13とが設けられている。なお、開口部12およびフック部13は、それぞれ11個ずつ設けられているが、これに限らず、1つ以上設けられていればよい。本明細書では、説明の便宜上、複数であることを明記した場合を除いて、1つの開口部12および1つのフック部13について説明する。
(開口部)
開口部12は、一対の前面板11において屈曲線L1を跨ぐように穿設されている。複数の開口部12は、紙目方向に略等間隔に形成されている。開口部12は、屈曲線L1を中心とした対称形状であって、やや縦長となる長方形の上部をアーチ状に湾曲させたような形状を成している。
開口部12は、一対の前面板11において屈曲線L1を跨ぐように穿設されている。複数の開口部12は、紙目方向に略等間隔に形成されている。開口部12は、屈曲線L1を中心とした対称形状であって、やや縦長となる長方形の上部をアーチ状に湾曲させたような形状を成している。
(フック部)
フック部13は、開口部12の下縁から上方に延設されている。フック部13は、屈曲線L1を中心とした対称形状であって、下方から上方に向かって反りながら徐々に細くなるような略三角形状(突起状)に形成されている。上記した屈曲線L1は、フック部13を左右方向に二等分するように形成されている。フック部13の先端(上端)は、開口部12の最上縁から離間している。つまり、フック部13の先端と開口部12の最上縁との間には、隙間が形成されている。
フック部13は、開口部12の下縁から上方に延設されている。フック部13は、屈曲線L1を中心とした対称形状であって、下方から上方に向かって反りながら徐々に細くなるような略三角形状(突起状)に形成されている。上記した屈曲線L1は、フック部13を左右方向に二等分するように形成されている。フック部13の先端(上端)は、開口部12の最上縁から離間している。つまり、フック部13の先端と開口部12の最上縁との間には、隙間が形成されている。
<連結板>
一対の連結板21L,21Rは、折返し線L2を介して一対の前面板11の直交方向(左右方向)の両外端に連設されている。一対の連結板21L,21Rは、前面板11よりも上方に延設された延長片22L,22Rを有している。右方の延長片22Rは、連結板21Rの本体部分よりも僅かに幅狭く形成されている。左方の延長片22Lは、前面板11とは反対側に延長され、連結板21Lの本体部分よりも幅広く形成されている。また、各々の連結板21L,21Rの上部(延長片22L,22Rの下側)には、パッケージハンガー1を壁等に吊り下げるための索状体S(図1参照)を通す貫通穴Hが穿設されている。なお、索状体Sは、例えば樹脂製の紐等である。
一対の連結板21L,21Rは、折返し線L2を介して一対の前面板11の直交方向(左右方向)の両外端に連設されている。一対の連結板21L,21Rは、前面板11よりも上方に延設された延長片22L,22Rを有している。右方の延長片22Rは、連結板21Rの本体部分よりも僅かに幅狭く形成されている。左方の延長片22Lは、前面板11とは反対側に延長され、連結板21Lの本体部分よりも幅広く形成されている。また、各々の連結板21L,21Rの上部(延長片22L,22Rの下側)には、パッケージハンガー1を壁等に吊り下げるための索状体S(図1参照)を通す貫通穴Hが穿設されている。なお、索状体Sは、例えば樹脂製の紐等である。
(係合構造)
一対の連結板21L,21Rの(直交方向の)先端部には、互いに着脱可能に係合する係合構造23が形成されている。係合構造23は、左方の連結板21Lの先端部に突設された複数の係合凸部24と、右方の連結板21Rの先端部に凹設された複数の係合凹部25と、を有している。なお、係合凸部24および係合凹部25は、それぞれ4つずつ設けられているが、これに限らず、1つ以上設けられていればよい。本明細書では、説明の便宜上、複数であることを明記した場合を除いて、1つの係合凸部24および1つの係合凹部25について説明する。
一対の連結板21L,21Rの(直交方向の)先端部には、互いに着脱可能に係合する係合構造23が形成されている。係合構造23は、左方の連結板21Lの先端部に突設された複数の係合凸部24と、右方の連結板21Rの先端部に凹設された複数の係合凹部25と、を有している。なお、係合凸部24および係合凹部25は、それぞれ4つずつ設けられているが、これに限らず、1つ以上設けられていればよい。本明細書では、説明の便宜上、複数であることを明記した場合を除いて、1つの係合凸部24および1つの係合凹部25について説明する。
係合凸部24と係合凹部25とは、一対の連結板21L,21Rにおいて同じ高さに形成されている。係合凸部24は、連結板21Lの先端から外側に向かって徐々に幅広くなる略台形状に形成された突起である。係合凹部25は、連結板21Rの先端から内側に向かって徐々に幅広くなる略台形状に形成された凹みである。係合凸部24は、係合凹部25に嵌合可能に形成されている。
なお、屈曲線L1は、板紙を表面から厚み方向に潰した汎用罫線である。折返し線L2は、汎用罫線上にミシン目を形成したリード罫である。汎用罫線やリード罫は、主に、板紙の裏面を内側に向けるように折り曲げる(正折りする)機能を有している。屈曲線L1や折返し線L2は、汎用罫線やリード罫に限らず、板紙を所望の向きに折り曲げることができるものであれば如何なるものでもよい。
[パッケージハンガーの組立]
次に、図1および図3を参照して、パッケージハンガー1の組立作業について説明する。パッケージハンガー1は、ブランク1Aの状態で店舗等に納品され、納品先の店員等(作業者)によって組み立てられる。図3はパッケージハンガー1を示す背面図である。
次に、図1および図3を参照して、パッケージハンガー1の組立作業について説明する。パッケージハンガー1は、ブランク1Aの状態で店舗等に納品され、納品先の店員等(作業者)によって組み立てられる。図3はパッケージハンガー1を示す背面図である。
作業者は、一対の前面板11を屈曲線L1に沿って正折りする(図1参照)。一対の前面板11は、平面から見て屈曲線L1で略V字状に屈曲した本体部10を構成する。また、一対の前面板11と共に、フック部13も屈曲線L1で屈曲する。
また、作業者は、一対の連結板21L,21Rを折返し線L2に沿って内向きに折り返し(正折りし)、係合凸部24を係合凹部25に差し込む。図3に示すように、係合凸部24は、係合凹部25から右方の連結板21Rの裏面に重なる位置まで差し込まれる。また、係合凹部25を除いた右方の連結板21Rの先端部は、左方の連結板21Lの裏面に重なる位置まで差し込まれる。このように、係合凸部24および係合凹部25を含む一対の連結板21L,21Rの先端同士が確りと噛み合う。これにより、係合凸部24は係合凹部25から容易に引き抜くことができなくなり、一対の連結板21L,21Rが連結される。なお、左方の延長片22Lは、右方の延長片22Rの表面に重なる(図1参照)。
以上のように、一対の連結板21L,21Rが、係合構造23を介して連結されることで平板状の背面板20を形成する。また、一対の連結板21L,21R(背面板20)が、一対の前面板11の間に架設されて筒体を構成し、本体部10を屈曲した状態に保持する。これにより、略三角柱状を成すパッケージハンガー1が完成する(図1参照)。
なお、第1実施形態に係るパッケージハンガー1は平面(底面)から見て一対の前面板11を同じ長さとする略二等辺三角形に形成され、フック部13の曲げ角度(一対の前面板11の成す角度)は約90〜100度に設定されている。しかしながら、パッケージハンガー1では、平面(底面)から見て正三角形になるように前面板11や連結板21L,21Rの長さ(横幅)が調整されてもよい。また、フック部13の曲げ角度(一対の前面板11の成す角度)は、直角であってもよいし、鈍角であってもよいし、鋭角であってもよい(図示せず)。フック部13の曲げ剛性を向上させることを考慮する場合、フック部13の曲げ角度は鋭角にすることが好ましい。
[パッケージハンガーの使用法]
次に、図1、図4および図5を参照して、パッケージハンガー1の使用法について説明する。図4はパッケージハンガー1の使用法を説明する正面図である。図5はパッケージハンガー1の使用法を説明する側面図である。
次に、図1、図4および図5を参照して、パッケージハンガー1の使用法について説明する。図4はパッケージハンガー1の使用法を説明する正面図である。図5はパッケージハンガー1の使用法を説明する側面図である。
作業者は、2つの貫通穴Hに索状体Sを通し、索状体Sの端部同士を結んで輪を作る。作業者は、例えば、店舗の壁面Wに取り付けられた壁側フックWF(図1参照)等に環状の索状体Sを引っ掛け、パッケージハンガー1を吊り下げる。パッケージハンガー1は、背面板20を壁面Wに接触させ、壁面Wに沿って略直立した姿勢に保持される(図5参照)。なお、環状にした索状体Sは金属製のS字状フック(図示せず)に掛けられ、パッケージハンガー1はS字状フックを介して壁側フックWF等に吊り下げられてもよい。
次に、作業者は、掛合穴91が開口した物品90(のパッケージ)の一部を開口部12(隙間)に進入させ、フック部13を物品90の掛合穴91に通す。これにより、物品90は、フック部13に引っ掛けられ、吊り下げられた姿勢で展示される。なお、第1実施形態に係るパッケージハンガー1では、上下方向に隣接する物品90同士が重なるように配置されるため、物品90の吊り下げ作業は下方から上方に向かって行うとよい。また、物品90の大きさや形状を考慮し、上下方向に隣接する物品90同士が重ならないように開口部12やフック部13のピッチを調整してもよい。
なお、パッケージハンガー1には必要に応じて追加パネル26が取り付けられる(図1参照)。図2に示すように、追加パネル26は、板紙製であり、略長方形状に形成されたパネル本体27と、パネル本体27の下端から突設された差込片28と、を有している。パネル本体27の表面(または表裏両面)は、物品90の説明や広告等の情報を提示するための提示面Fとなっている。図示は省略するが、提示面Fには、情報が印刷されたり、POP(Point of Purchase)広告等が貼付されたり、ユーザによって広告等が書き込まれたりする。追加パネル26は、差込片28を背面板20(延長片22L,22R)に沿わせて、筒体の上面開口に差し込むことで立設される(図1参照)。
以上説明した第1実施形態に係るパッケージハンガー1によれば、フック部13を略V字状に折り曲げることで、フック部13の曲げ剛性を高めることができ、吊り下げた物品90を確りと保持することができる。また、本体部10と背面板20とが曲げ剛性の高い略三角柱状の筒体を構成するため、多数の物品90を吊り下げたとしても、パッケージハンガー1の撓み(反り)を抑制することができる。以上のように、パッケージハンガー1を紙製としても必要な強度(剛性)を確保することができる。また、パッケージハンガー1を紙製とすることで、プラスチックゴミを削減することができる。
また、第1実施形態に係るパッケージハンガー1では、一対の連結板21L,21Rが着脱可能な係合構造23を介して連結される構成とした。この構成によれば、接着剤等を用いることなく一対の連結板21L,21Rを連結することができるため、例えば、ブランク1Aの状態で各店舗に届けられ、各店舗の現場で簡単にパッケージハンガー1を組み立てることができる。また、パッケージハンガー1が不要になった場合、係合構造23の係合を解き、平坦な一枚のブランク1Aに戻すこともできる。これにより、パッケージハンガー1の運搬、組立、保管、廃棄等を容易にすることができる。
また、第1実施形態に係るパッケージハンガー1によれば、平板状となった背面板20を壁面Wに略面接触させることができるため、吊り下げたパッケージハンガー1の姿勢を安定させることができる。
また、第1実施形態に係るパッケージハンガー1によれば、筒体の上端に立設された追加パネル26(提示面F)に広告等の情報を提示することができる。これにより、顧客への訴求効果を期待することができる。
[第2実施形態]
次に、図6、図7Aないし図7Bを参照して、第2実施形態に係るパッケージハンガー2(ブランク2A)について説明する。図6はパッケージハンガー2のブランク2Aを示す平面図である。図7Aはパッケージハンガー2を示す底面図である。図7Bはパッケージハンガー2を折り畳んだ状態を示す底面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係るパッケージハンガー1と同一または対応する構成については同一の符号を付し、パッケージハンガー1と同一または対応する説明は省略する。
次に、図6、図7Aないし図7Bを参照して、第2実施形態に係るパッケージハンガー2(ブランク2A)について説明する。図6はパッケージハンガー2のブランク2Aを示す平面図である。図7Aはパッケージハンガー2を示す底面図である。図7Bはパッケージハンガー2を折り畳んだ状態を示す底面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係るパッケージハンガー1と同一または対応する構成については同一の符号を付し、パッケージハンガー1と同一または対応する説明は省略する。
図6に示すように、ブランク2Aは、一対の前面板11と、一対の連結板31L,31Rと、を備えている。
一対の連結板31L,31Rは、折返し線L2を介して一対の前面板11の直交方向(左右方向)の両外端に連設されている。左方の連結板31Lは、右方の連結板31Rよりも直交方向(左右方向)に幅広く形成されている。左方の連結板31Lは、折返し線L2を介して前面板11に連設された連結基端部33と、第2の屈曲線L3を介して連結基端部33に連設された連結先端部34と、を有している。第2の屈曲線L3(第2の屈曲部)は、例えばリード罫であって、左方の連結板31Lを逆折りする(正折りとは逆向きに折る)機能を有している。なお、各々の延長片32L,32Rは、連なる連結板31L,31Rと略同一幅に形成されている。また、連結板31R、連結基端部33および連結先端部34には、それぞれ貫通穴Hが穿設されている。また、パッケージハンガー2では係合構造23(係合凸部24、係合凹部25)が省略されている。
[パッケージハンガーの組立]
次に、パッケージハンガー2の組立作業について説明する。パッケージハンガー2は、組み立てられた状態で店舗等に納品される。なお、パッケージハンガー2は、作業者によって手作業で組み立てられてもよいし、製函機(図示せず)によって自動または半自動で組み立てられてもよい。ここでは、一例として、作業者が手作業で組み立てる場合について説明する。
次に、パッケージハンガー2の組立作業について説明する。パッケージハンガー2は、組み立てられた状態で店舗等に納品される。なお、パッケージハンガー2は、作業者によって手作業で組み立てられてもよいし、製函機(図示せず)によって自動または半自動で組み立てられてもよい。ここでは、一例として、作業者が手作業で組み立てる場合について説明する。
図7Aに示すように、作業者は、一対の前面板11を屈曲線L1に沿って正折りし、一対の連結板31L,31Rを折返し線L2に沿って内向きに折り返し、連結先端部34を連結板31Rの表面(後面)に接着する。一対の連結板31L,31Rは、一部を互いに重ね合わせて固定されることで平板状の背面板30を形成する。なお、組立に使用する接着剤は、例えば、ホットメルト接着剤や水性エマルジョン系接着剤等を用いてもよいし、両面テープを用いてもよい。また、左方の延長片32Lは、右方の延長片32Rの背面に重なり、連結先端部34の貫通穴Hは、右方の連結板31Rの貫通穴Hと略一致している。
以上によって、略三角柱状(筒体)を成すパッケージハンガー2が完成する。なお、第2実施形態に係るパッケージハンガー2の外観は、第1実施形態に係るパッケージハンガー1と概ね同じような外観となるため、その図示は省略する。
図7Bに示すように、筒体を成すパッケージハンガー2は、平坦に折り畳まれた状態で店舗等に納品される。具体的には、左方の連結板31Lが第2の屈曲線L3に沿って逆折りされ、第2の屈曲線L3を前方に突き出すようにして連結基端部33と連結先端部34(右方の連結板31R)とが折り重なる。また、一対の前面板11も屈曲線L1で更に折れ曲がり、折り重ねられた連結板31L,31Rを挟み込むように折り畳まれる。以上によって、筒体を成すパッケージハンガー2が平坦に折り畳まれる。
[パッケージハンガーの使用法]
次に、パッケージハンガー2の使用法について説明する。
次に、パッケージハンガー2の使用法について説明する。
作業者は、折り畳まれた一対の前面板11と一対の連結板31L,31Rを開き、略三角柱状(筒体)を成すパッケージハンガー2を形成する。パッケージハンガー2は、貫通穴Hに通された索状体S等を介して店舗の壁面Wに吊り下げられる。物品90は、フック部13に引っ掛けられて展示される。
以上説明した、第2実施形態に係るパッケージハンガー2によれば、紙製としても必要な強度(剛性)を確保することができる等、第1実施形態に係るパッケージハンガー1と同様の効果を得ることができる。また、左方の連結板31Lには、背面板30を屈曲させるための第2の屈曲線L3が形成されていた。この構成によれば、一対の前面板11を屈曲線L1で折り畳むことができると共に、背面板30(一対の連結板31L,31R)も第2の屈曲線L3で折り畳むことができる。これにより、パッケージハンガー2をコンパクトに折り畳んだ状態で運搬したり保管したりすることができる。
なお、第2実施形態に係るパッケージハンガー2では、連結板31Lが1本の第2の屈曲線L3を介して連設されていたが、本考案はこれに限定されない。例えば、図8に示すように、連結板31Lは、2本の平行な第2の屈曲線L3を介して連設されてもよい(変形例)。2本の第2の屈曲線L3は近接して形成され、2本の第2の屈曲線L3の間には屈曲面部35が設けられている(2本の第2の屈曲線L3および屈曲面部35が第2の屈曲部の他の例となる)。
また、第2実施形態(変形例を含む。以下同じ。)に係るパッケージハンガー2では、左方の連結板31Lに第2の屈曲線L3等が形成され、一対の連結板31L,31Rの一部が互いに重ね合わせて固定されていたが、本考案はこれに限定されない。例えば、右方の連結板31Rが左方の連結板31Lと同様に形成され、一対の連結板31L,31Rの全部が互いに重ね合わせて固定されてもよい(図示せず)。この場合、一対の連結板31L,31Rの両方に第2の屈曲線L3等が形成され、各々の連結板31L,31Rが第2の屈曲線L3で折り曲げられる。
また、第2実施形態に係るパッケージハンガー2では、第2の屈曲線L3等を前方に突き出すようにして連結基端部33と連結先端部34(右方の連結板31R)とが折り重なっていたが(図7B参照)、本考案はこれに限定されない。例えば、図7Bに示す向きとは逆に、第2の屈曲線L3等を後方に突き出すようにして連結基端部33と連結先端部34(右方の連結板31R)とが折り重なってもよい(図示せず)。つまり、一対の前面板11と一対の連結板31L,31Rとが、平面(底面)から見て菱形を形成しながら平坦に潰されてもよい。
なお、第1および第2実施形態に係るパッケージハンガー1,2では、一対の前面板11が屈曲線L1を介して連設されていたが、本考案はこれに限定されない。例えば、図9に示すように、一対の前面板11は、2本の平行な屈曲線L1を介して連設されてもよい。2本の屈曲線L1は近接して形成され、2本の屈曲線L1の間には先端面部14が設けられている(先端面部14および2本の屈曲線L1が屈曲部の他の例となる)。開口部12およびフック部13は2本の屈曲線L1を跨ぐように形成されている。この場合、パッケージハンガー1,2は、平面から見て、後方から前方に向かって細くなる略台形状を成す筒状に形成される(図示せず)。なお、図9では、第1実施形態に係るパッケージハンガー1(ブランク1A)に先端面部14を設けた例を示したが、第2実施形態に係るパッケージハンガー2(ブランク2A)に先端面部14を設けてもよい(図示せず)。
また、第1および第2実施形態に係るパッケージハンガー1,2では、開口部12が長方形の上部をアーチ状にした形状であったが、本考案はこれに限定されない。例えば、開口部12は、三角形や四角形等の多角形状に形成されてもよいし、円形(楕円形)状に形成されてもよい(図示せず)。
また、第1および第2実施形態に係るパッケージハンガー1,2では、フック部13が略三角形状の突起であったが、本考案はこれに限定されない。例えば、フック部13は、四角形等の多角形状に形成されてもよいし、楕円形状に形成されてもよい(図示せず)。
また、第1および第2実施形態に係るパッケージハンガー1,2では、複数の開口部12(複数のフック部13)が上下方向に略等間隔に形成されていたが、本考案はこれに限定されない。複数の開口部12(複数のフック部13)は、例えば、上方から下方に向かって徐々に間隔が広がる(または狭まる)ように形成されてもよいし、不規則な間隔で形成されてもよい(図示せず)。また、他にも、複数の開口部12(複数のフック部13)は、例えば、千鳥状に配置されてもよい(図示せず)。また、複数の開口部12(複数のフック部13)は、全て同じ大きさ、同じ形状に形成されていたが、本考案はこれに限定されない。複数の開口部12(複数のフック部13)は、例えば、上方から下方に向かって徐々に大きく(または小さく)なるように形成されてもよいし、各々異なる形状に形成されてもよい(図示せず)。
また、第1および第2実施形態に係るパッケージハンガー1,2では、一対の連結板21L,21R,31L,31Rが一対の前面板11に連設されていたが、本考案はこれに限定されない。例えば、1つの連結板が一対の前面板11のいずれか一方に連設され、1つの連結板の先端部が一対の前面板11のいずれか他方に連結されてもよい(図示せず)。この場合、1つの連結板の先端部と他方の前面板11とに係合構造23を設けてもよいし、1つの連結板の先端部を他方の前面板11に接着してもよい。
また、第1および第2実施形態に係るパッケージハンガー1,2では、一対の連結板21L,21R,31L,31Rが平板状の背面板20,30を構成し、パッケージハンガー1,2が略三角柱状に形成されていたが、本考案はこれに限定されない。例えば、一対の連結板が一対の前面板11とは逆向きとなる略V字状に屈曲した状態で一対の前面板11の間に架設され、パッケージハンガーが菱形の断面を有する筒体を構成してもよい(図示せず)。つまり、パッケージハンガーは四角柱状(角筒状)に形成されてもよい。また、他にも、一対の連結板が一対の前面板11と同じ向きとなる略V字状に屈曲した状態で一対の前面板11の間に架設され、パッケージハンガーが平面から見て矢印状(鏃状)に形成されてもよい(図示せず)。
また、第1および第2実施形態に係るパッケージハンガー1,2は、板紙で形成されていたが、本考案はこれに限定されない。パッケージハンガー1,2は、例えば、紙製の段ボールシートで形成されてもよい。また、パッケージハンガー1,2の各部の寸法(幅、奥行き、高さ)や形状、板紙等の厚みや紙目方向等は自由に変更してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本考案に係るパッケージハンガーおよびブランクにおける一態様を示すものであって、本考案の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。本考案の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。本考案は技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよく、実用新案登録請求の範囲は技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様を含んでいる。
1、2 パッケージハンガー
1A、2A ブランク
11 前面板
14 先端面部(屈曲部)
10 本体部
21L,21R,31L,31R 連結板
13 フック部
12 開口部
23 係合構造
20,30 背面板
26 追加パネル
35 屈曲面部(第2の屈曲部)
90 物品
F 提示面
L1 屈曲線(屈曲部)
L3 第2の屈曲線(第2の屈曲部)
1A、2A ブランク
11 前面板
14 先端面部(屈曲部)
10 本体部
21L,21R,31L,31R 連結板
13 フック部
12 開口部
23 係合構造
20,30 背面板
26 追加パネル
35 屈曲面部(第2の屈曲部)
90 物品
F 提示面
L1 屈曲線(屈曲部)
L3 第2の屈曲線(第2の屈曲部)
Claims (6)
- 物品(90)を吊り下げて展示する紙製のパッケージハンガー(1,2)であって、
一対の前面板(11)を屈曲部(L1,14)で屈曲させた本体部(10)と、
一対の前記前面板の間に架設されて筒体を構成し、前記本体部を屈曲した状態に保持する連結板(21L,21R,31L,31R)と、
前記本体部において前記屈曲部を跨ぐように穿設された開口部(12)の下縁から上方に延設され、前記屈曲部で屈曲したフック部(13)と、を備えていることを特徴とするパッケージハンガー。 - 前記連結板(21L,21R)は、各々の前記前面板に連設され、
一対の前記連結板の先端部には、互いに着脱可能に係合する係合構造(23)が形成され、
一対の前記連結板は、前記係合構造を介して連結されることで平板状の背面板(20)を形成することを特徴とする請求項1に記載のパッケージハンガー。 - 前記連結板(31L,31R)は、各々の前記前面板に連設され、
一対の前記連結板は、少なくとも一部を互いに重ね合わせて固定されることで平板状の背面板(30)を形成することを特徴とする請求項1に記載のパッケージハンガー。 - 一対の前記連結板の少なくとも一方には、前記背面板を屈曲させるための第2の屈曲部(L3,35)が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のパッケージハンガー。
- 前記筒体の上面開口に差し込まれることで立設され、情報を提示するための提示面(F)となる追加パネル(26)を更に備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のパッケージハンガー。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のパッケージハンガーを形成することを特徴とするブランク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021000991U JP3232246U (ja) | 2021-03-23 | 2021-03-23 | パッケージハンガーおよびブランク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021000991U JP3232246U (ja) | 2021-03-23 | 2021-03-23 | パッケージハンガーおよびブランク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3232246U true JP3232246U (ja) | 2021-06-03 |
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ID=76081750
Family Applications (1)
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JP2021000991U Active JP3232246U (ja) | 2021-03-23 | 2021-03-23 | パッケージハンガーおよびブランク |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3232246U (ja) |
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2021
- 2021-03-23 JP JP2021000991U patent/JP3232246U/ja active Active
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