JP3231597U - 回路チェック用抵抗器パック、及び、回路チェック用抵抗器パック収納袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストをかけることなく、作業員による幹線系統の回路の確認作業を大幅に簡略化する回路チェック用抵抗器パックを提供する。【解決手段】本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100は、第1抵抗器111一端と導通接続される赤色ワニ口クリップ131(第1ワニ口クリップ)と、前記第1抵抗器111の他端と、第2抵抗器112の一端の双方と導通接続される白色ワニ口クリップ132(第2ワニ口クリップ)と、前記第2抵抗器112の他端と導通接続される黒色ワニ口クリップ133(第3ワニ口クリップ)と、前記第1抵抗器111と前記第2抵抗器112とを絶縁封止する絶縁封止部105と、からなることを特徴とする【選択図】 図1

Description

本考案は、幹線ケーブルが構成する幹線系統の回路を確認する作業に用いる回路チェック用抵抗器パックに関する。
ビルディングなどの高層建造物においては、地下或いは上層階に受電設備を設置した電気室を設け、当該電気室から垂直に配した幹線ケーブルによって各フロアへ電気を供給することが行われている。
新築のビルディングなどにおいて、上記のような幹線ケーブルが敷設された後、当該幹線ケーブルが設計通り敷設されることを担保し、行先間違え、相間違えを防止するため、幹線系統の回路を確認する作業は重要である。近年、バスダクトやブランチケーブルによる幹線分岐が多用されており、上記のような回路確認の作業は煩雑となっており、これを行う作業員の人数の確保が困難となっている。
従来、電気室と、各フロアにおける分電盤、動力盤、分岐盤(以下、これらを総称して「現地盤」と言う)の双方に作業員を配置し、現地盤側の幹線ケーブルの線間を短絡線にて短絡し、電気室側で導通を確認することとで幹線系統の回路の適否を確認していた。
なお、幹線ケーブルの線間にパイロットランプが入っていたり、漏電遮断器もしくは電力量計が設置されていたりする場合は、常に線間で導通があるためそのままでは導通確認ができない。導通確認をするためにはヒューズを外したり、漏電遮断器等の配線を端子台から外したりする必要がある。ブランチケーブル等で各階に分岐している幹線においては、各階のヒューズを外し、導通確認し、復旧するため3往復する必要がある。さらに、一旦配線やヒューズを外すことは手間が係ると共に、外した配線やヒューズの復旧忘れの危険がある。
上記のように確認作業が困難であるため、特許文献1(特開2013−240255号公報)においては、ケーブルの配線工事に於いて、片端に発振器を装着し、他端にその発振周波数の並列共振回路と共振表示LEDを設けて成る導通確認ができるケーブル識別表示器によって、ケーブルの誤接続を防止する技術が提案されている。
特開2013−240255号公報
しかしながら、従来の特許文献1で提案されている技術においては、一端側に設ける発振器や、他端に設ける並列共振回路と共振表示LEDから成る導通確認を行うケーブル識別表示器などを多数準備する必要があり、コストがかかる、という問題があった。
上記のような課題を解決するために、本考案に係る回路チェック用抵抗器パックは、第1抵抗器の一端と導通接続される第1ワニ口クリップと、前記第1抵抗器の他端と、第2抵抗器の一端の双方と導通接続される第2ワニ口クリップと、前記第2抵抗器の他端と導通接続される第3ワニ口クリップと、前記第1抵抗器と前記第2抵抗器とを絶縁封止する絶縁封止部と、からなることを特徴とする。
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パックは、前記絶縁封止部には、前記第1抵抗器の抵抗値、及び、前記第2抵抗器の抵抗値の表記が設けられることを特徴とする。
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パックは、前記第1抵抗器の抵抗値と前記第2抵抗器の抵抗値とが異なることを特徴とする。
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パックは、第1抵抗器の一端と前記第1ワニ口クリップとの間の第1導電部、前記第1抵抗器の他端と前記第2ワニ口クリップとの間の第2導電部、前記第2抵抗器の他端と前記第3ワニ口クリップとの間の第3導電部のいずれかの導電部のうち2つにはヒューズが介挿されることを特徴とする。
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック収納袋は、前記記載の回路チェック用抵抗器パックを収納可能な内部空間を有すると共に、マグネットシートが設けられることを特徴とする回路チェック用抵抗器パック収納袋。
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック収納袋は、前記内部空間に収納される回路チェック用抵抗器パックの第1抵抗器の抵抗値、及び、第2抵抗器の抵抗値の表記が設けられることを特徴とする。
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック収納袋は、回路チェック用抵抗器パックを用いた作業手順の表記が設けられることを特徴とする。
本考案の回路チェック用抵抗器パックは、第1抵抗器と第2抵抗器とを絶縁封止する絶縁封止部と、複数のワニ口クリップと、からなり、このような本考案の回路チェック用抵抗器パックによれば、コストをかけることなく、作業員による幹線系統の回路の確認作業を大幅に簡略化することが可能となる。
本考案の実施形態に係る回路チェック用抵抗器パック100の概要を示す図である。 本考案の実施形態に係る回路チェック用抵抗器パック100の回路図である。 複数の回路チェック用抵抗器パック100に用いる第1抵抗器111、第2抵抗器112の抵抗値のバリエーション例を記したテーブルである。 本考案の実施形態に係る回路チェック用抵抗器パック100と回路チェック用抵抗器パック収納袋200を示す図である。 検査対象の幹線系統の回路の一例を示す図である。 検査対象の幹線系統の回路に回路チェック用抵抗器パック100を取り付けた状態を示す図である。 検査対象の幹線系統における事前抵抗測定を示す図である。 検査対象の幹線系統における現地抵抗測定を示す図である。 検査対象の幹線系統にパイロットランプ40が設けられている時の抵抗測定を示す図である。 検査対象の幹線系統にブスバー50が用いられている時の検査の様子を示す図である。
以下、本考案の実施形態の図面を参照しつつ説明する。図1は本考案の実施形態に係る回路チェック用抵抗器パック100の概要を示す図である。また、図2は本考案の実施形態に係る回路チェック用抵抗器パック100の回路図である。
本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100は、ビルディングなどにおいて幹線ケーブルが新規に敷設、或いは交換された後などに、当該幹線ケーブルが設計通り敷設されることを担保し、行先間違え、相間違えを防止するため、幹線系統の回路を確認する作業に用いられる検査用の補助器具である。
従来、電気室における配電盤側と、現地盤側の双方に、作業員を配置し、現地盤の幹線ケーブルの線間を短絡線にて短絡し、電気室の配電盤で導通を確認することとで幹線系統の回路の適否を確認していた。
一方、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100は、例えば、電気室における配電盤側の幹線ケーブルに取り付けておき、作業員は現地盤側で抵抗を測定することで、幹線系統の回路の適否を確認するようになっている。以下、具体的に、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100の構成について説明する。
回路チェック用抵抗器パック100の外観としての主要部は、絶縁封止部105と、絶縁封止部105の一端側における引出部107から引き出されている複数のリード線と、複数のリード線の端部に設けられている複数のワニ口クリップである。本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100においては、導電接続のためにワニ口クリップが採用されており、これによれば使い勝手が向上する。
絶縁封止部105は絶縁紙、合成樹脂シートなどで構成されており、第1抵抗器111及び
第2抵抗器112を封止している。これら抵抗器は複数のリード線と導電接続されており、複数のリード線が絶縁封止部105から引き出されている箇所は、引出部107として補強されている。ここで、第1抵抗器111の抵抗値はr1とし、第2抵抗器112の抵抗値r2とする。
第1抵抗器111の一端側は、赤色リード線121を介して赤色ワニ口クリップ131と導通接続されている。なお、実用新案登録請求の範囲においては、赤色リード線121を「第1リード線」と表現し、赤色ワニ口クリップ131を「第1ワニ口クリップ」と表現している。
また、第1抵抗器111の他端側と、第2抵抗器112の一端側とは導電接続され、共通電位とされており、さらに、白色リード線122を介して白色ワニ口クリップ132と導通接続されている。なお、実用新案登録請求の範囲においては、白色リード線122を「第2リード線」と表現し、白色ワニ口クリップ132を「第2ワニ口クリップ」と表現している。
また、第2抵抗器112の他端は、黒色リード線123を介して黒色ワニ口クリップ133と導通接続されている。なお、実用新案登録請求の範囲においては、黒色リード線123を「第3リード線」と表現し、黒色ワニ口クリップ133を「第3ワニ口クリップ」と表現している。
本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100においては、赤色、白色、黒色のリード線、ワニ口クリップが用いられており、作業員は色による判別が可能となるため、幹線系統の回路の確認作業を誤りなく遂行しやすいようになっている。
絶縁封止部105の少なくとも一面には、表示部140として、第1抵抗器111の抵抗値r1と、第2抵抗器112の抵抗値r2の表記が設けられている。また、表示部140には、回路チェック用抵抗器○8(○の中に8の意味。以下、同様とする。)との表記が設けられている。
本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100は、ビルディングなどの電気室から各フロアに向かう複数の幹線ケーブルの回路確認作業に供されるため、複数の回路チェック用抵抗器パック100を用いることを想定している。各々の回路チェック用抵抗器パック100に用いられる第1抵抗器111、第2抵抗器112の抵抗値は異なるように構成される。
図3は、複数の回路チェック用抵抗器パック100に用いる第1抵抗器111、第2抵抗器112の抵抗値のバリエーション例を記したテーブルである。図3の例では、○1から○8までの8種類の回路チェック用抵抗器パック100の第1抵抗器111、第2抵抗器112の抵抗値が記されている。各回路チェック用抵抗器パック100の第1抵抗器111、第2抵抗器112の抵抗値は、全て異なるように設定される。また、一つの回路チェック用抵抗器パック100を構成する第1抵抗器111の抵抗値r1と、第2抵抗器112の抵抗値r2とは異なる抵抗値となるように設定される。
図1に戻り、縁封止部105の少なくとも一面には、表示部140として、何色のワニ口クリップを、幹線系統におけるR相、S(N)相、T相のうちのどの相に接続するかを示す表記が設けられている。表示部140において、R、S(N)、Tの下方に表記されている○の色が、それぞれR相、S(N)相、T相に接続するワニ口クリップの色を示している。すなわち、表示部140においては、赤色ワニ口クリップ131はR相に接続し、白色ワニ口クリップ132はS(N)相に接続し、黒色ワニ口クリップ133はT相に接続することを示している。
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100を、幹線系統におけるR相、S(N)相、T相に対してワニ口クリップによって導電接続することで、R相−S(N)相の間に第1抵抗器111の抵抗値r1(本例では、160Ω)が接続され、S(N)相−T相の間に第2抵抗器112の抵抗値r2(本例では、190Ω)が接続され、T相−R相の間に第1抵抗器111と第2抵抗器112の合成抵抗値r1+r2(本例では、350Ω)が接続されることが、表示部140に表記されている。
なお、第1抵抗器111の一端と赤色ワニ口クリップ131との間の第1の導電部(主として赤色リード線121の線路中)、第1抵抗器111の他端と白色ワニ口クリップ132との間の第2の導電部(主として白色リード線122の線路中)、第2抵抗器112の他端と黒色ワニ口クリップ133との間の第3の導電部(主として黒色リード線123の線路中)のいずれかの導電部のうち、2つの導電部にはヒューズが介挿されるように構成されていると、万が一過大な電流が流れてしまったような場合、回路が開となり、事故等の防止を図ることができる。
以上のように構成される回路チェック用抵抗器パック100は単体としても用い得るが、この回路チェック用抵抗器パック100と共に用いると、作業間違いを防止し、作業効率を高めることができる回路チェック用抵抗器パック収納袋200について説明する。
回路チェック用抵抗器パック収納袋200は、回路チェック用抵抗器パック100の収納・保管等に供されると共に、回路チェック用抵抗器パック100を用いて幹線系統の回路をチェックする際の手順などが表記されている。回路チェック用抵抗器パック収納袋200は、例えば、樹脂製のもので、開口部210を有しており、この開口部210に対応して樹脂ファスナー220が設けられているものを好適に用い得るが、回路チェック用抵抗器パック収納袋200を紙などの他の素材で構成するようにしてもよい。回路チェック用抵抗器パック収納袋200に樹脂ファスナー220を設けることにより、開口部210を閉じたり、開いたりすることが可能となるが、これは必須の構成要件ではない。
回路チェック用抵抗器パック収納袋200には、不図示のマグネットシートが設けられており、図4における表示部240が視認できる形で、金属製平板に仮固着することができるようになっている。このように回路チェック用抵抗器パック収納袋200にはマグネットシートが設けられているため、電気室における配電盤を収納する金属製ボックス(不図示)等に仮固着可能となっている。なお、本実施形態では、回路チェック用抵抗器パック収納袋200に設ける磁性材料として、マグネットシートを用いるようにしたが、マグネットプレート、マグネットテープ、バルクのマグネットなどのその他の磁性材料を用いるようにしてもよい。
回路チェック用抵抗器パック収納袋200の主面のうち、少なくとも一面側には、表示部240が設けられている。この表示部240のうち240aは、回路チェック用抵抗器パック収納袋200に収納することを想定している回路チェック用抵抗器パック100の表示部140と同様の表記がなされている。表示部240のうち240bは、回路チェック用抵抗器パックを用いた作業手順の表記が設けられている。
本実施形態においては、表示部240bには、「回路チェック手順」として、
1. 袋を盤の扉に貼る。
2.ワニ口クリップをブレーカーの二次側に取り付ける。
3.電気室の配電盤側で事前抵抗測定を実施する。
4.現地盤で抵抗を測定して、記録する。
5.ワニ口クリップを袋に入れて回収する。
の表記が設けられているが、このような表記に限定されるものではない。
以上のような回路チェック用抵抗器パック100を用いた幹線系統の回路の検査について説明する。図5は、検査対象の幹線系統の回路の一例を示す図である。図5は、電気室における配電盤に設けられた電気室側ブレーカー10と、所定のフロアに配された分電盤等の現地盤側ブレーカー30とが、R相、S(N)相、T相を構成する3本の幹線ケーブル20で接続されている例を示している。
このような幹線系統の回路を検査する上では、まず、電気室において回路チェック用抵抗器パック100を回路中に取り付ける。図6は検査対象の幹線系統の回路に回路チェック用抵抗器パック100を取り付けた状態を示す図である。実務上は、R相の導体部を回路チェック用抵抗器パック100の赤色ワニ口クリップ131で噛ませ、S(N)相の導体部を白色ワニ口クリップ132で噛ませ、T相の導体部を黒色ワニ口クリップ133で噛ませるようにする。
なお、このとき、回路チェック用抵抗器パック100が収納されていた回路チェック用抵抗器パック収納袋200は、配電盤を収納する金属製ボックス(不図示)の前面に仮固着しておくことで、検査終了後の回路チェック用抵抗器パック100の取り外し忘れ・回収忘れなどを防止することが可能となる。また、回路チェック用抵抗器パック収納袋200には、前述したように、回路チェック用抵抗器パック100を用いた作業手順が表記されているので、作業員はこの表記を参考に作業を進めていくことが可能となる。
上記のように電気室において、回路チェック用抵抗器パック100が取り付けられると、続いて、電気室の配電盤側で事前抵抗測定を実施する。図7は検査対象の幹線系統における事前抵抗測定を示す図である。事前抵抗測定では電気室の配電盤において、テスター(不図示)によりR相の導体部A’と、S(N)相の導体部B’との間の抵抗値(R相−S(N)相間の抵抗値)を測定する。また、テスター(不図示)によりS(N)相の導体部B’と、T相の導体部C’との間の抵抗値(S(N)相−T相間の抵抗値)を測定する。また、テスター(不図示)によりT相の導体部C’と、R相の導体部A’との間の抵抗値(T相−R相間の抵抗値)を測定する。
上記のような事前抵抗測定の結果、A’−B’間で測定した抵抗値が、第1抵抗器111の抵抗値r1と等しく、B’−C’間で測定した抵抗値が、第2抵抗器112の抵抗値r2と等しく、C’−A’間で測定した抵抗値が、第1抵抗器111と第2抵抗器112の合成抵抗値r1+r2と等しければ、幹線系統の相間には、パイロットランプなどの機器が接続されていないことを把握でき、現地抵抗測定における抵抗値の確認においては、抵抗値r1、抵抗値r2、合成抵抗値r1+r2をそのまま利用することが可能である。以下の説明では、相間には機器が想定されていない場合を前提に説明する。
上記のような事前抵抗測定に続いて、所定のフロアに設けられている現地盤側ブレーカー30側での測定を実施する。図8は検査対象の幹線系統における現地抵抗測定を示す図である。現地側では、テスター(不図示)によりR相の導体部Aと、S(N)相の導体部Bとの間の抵抗値(R相−S(N)相間の抵抗値)を測定する。また、テスター(不図示)によりS(N)相の導体部Bと、T相の導体部Cとの間の抵抗値(S(N)相−T相間の抵抗値)を測定する。また、テスター(不図示)によりT相の導体部Cと、R相の導体部Aとの間の抵抗値(T相−R相間の抵抗値)を測定する。
上記のような測定の結果、A−B間で測定した抵抗値が、第1抵抗器111の抵抗値r1と等しく、B−C間で測定した抵抗値が、第2抵抗器112の抵抗値r2と等しく、C−A間で測定した抵抗値が、第1抵抗器111と第2抵抗器112の合成抵抗値r1+r2と等しければ、幹線系統の回路が設計通りで、幹線ケーブル20の行先間違えや相間違えがなく、正常であるものと判定できる。
一方、A−B間で測定した抵抗値、B−C間で測定した抵抗値、C−A間で測定した抵抗値が、それぞれr1、r2、r1+r2とならなければ、幹線ケーブル20の敷設状況に何らかの問題があるものとして、調査を行うようにする。
以上のような回路チェック用抵抗器パック100を用いた幹線系統の回路の検査によれば、一人の作業員が電気室において回路チェック用抵抗器パック100を取り付けて、当該作業員が検査対象のフロアに赴き、現地盤側ブレーカー30において、上記のようなテスターによる測定を行うことで、幹線ケーブル20の行先間違えや相間違えをチェックできる。従来は、現地盤側の幹線ケーブルの線間を短絡する作業員と、電気室側で導通を確認する作業員による二人体制の作業であったので、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100によれば、作業員による幹線系統の回路の確認作業を大幅に簡略化することが可能となる。また、二人体制の作業が不要となるため無線機やブレストの使用の必要もなくなる。
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100は、2本の抵抗器と、絶縁封止用の素材、リード線、ワニ口クリップなど安価な部品を組み合わせて構成することができるので、コストを抑制することが可能である。
また、本考案においては、図3のテーブルに示すような抵抗値が異なる複数の回路チェック用抵抗器パック100を用いることで、一度に複数の幹線系統の回路の検査を行うことが可能となる。
また、これまで説明した実施形態では、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100を、3相の系統の回路を検査するために用いる例で説明したが、回路チェック用抵抗器パック100は、2相の系統の回路の検査にも用いることができる。
これまで説明した実施形態では、R相、S(N)相、T相を構成する3本の幹線ケーブル20の間には、特段の機器が接続されていない場合を説明したが、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100によれば、相間に何らかの機器が接続されているような場合でも、検査を実施することが可能である。
図9は検査対象の幹線系統にパイロットランプ40が設けられている時の抵抗測定を示す図である。図9に基づいて、R相の幹線ケーブル20と、S(N)相の幹線ケーブル20との間に、パイロットランプ40が設けられている場合について説明するが、どの相間にパイロットランプが設けられていても考え方は同じある。また、パイロットランプに限らず、漏電遮断器や電力量計でも、以下の説明と同様に考えることができる。
相間に、例えば、パイロットランプが接続されている場合には、先に説明した事前抵抗測定により把握することが可能である。例えば、R相とS(N)相の間に、内部抵抗rpのパイロットランプが接続されている場合には、事前抵抗測定の結果、A’−B’間で測定した抵抗値は、合成抵抗値r1×rp/(r1+rp)となる。このような事前抵抗測定に基づけば、現地抵抗測定における抵抗値の確認で、A−B間で測定した抵抗値が合成抵抗値r1×rp/(r1+rp)と等しくなるかによって、正常・異常の判定を行うことができる。
なお、幹線系統の設計書から、どの相間にパイロットランプ40を把握することができるし、また、パイロットランプ40の内部抵抗rpについては仕様書から求めることができるので、このような情報から事前抵抗測定によらずに、正常な場合のA−B間で測定されるべき抵抗値を求めることもできる。
事前抵抗測定の結果や設計書・仕様書などを把握した上で、現地においてA−B間の抵抗測定を実施する。この抵抗測定で、A−B間で測定した抵抗値が、第1抵抗器111の抵抗値r1とパイロットランプ40の内部抵抗rpの合成抵抗値r1+rpと等しくなれば、幹線系統の回路が設計通りで、幹線ケーブル20の行先間違えや相間違えがなく、正常であるものと判定できる。
以上のように本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100は、相間に何らかの機器が接続されているような場合でも、簡便に検査を実施することが可能である。
これまで説明した実施形態では、幹線系統に幹線ケーブル20が用いられており、幹線ケーブル20などの導体部に回路チェック用抵抗器パック100のワニ口クリップを噛ませることは、容易であった。一方、幹線系統にブスバーが用いられているような場合には、ブスバーにワニ口クリップを安定的に噛ませることは容易ではない。そこで、このような場合、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100と共に、導電性挟持部材60を用いることで、ブスバーと回路チェック用抵抗器パック100の導通を図るようにする。
図10は検査対象の幹線系統にブスバー50が用いられている時の検査の様子を示す図である。 図10(A)はブスバー50に導電性挟持部材60を取り付ける前の様子を示しており、図10(B)はブスバー50に導電性挟持部材60を取り付け、さらに導電性挟持部材60に黒色ワニ口クリップ133(一例)を噛ませることで、ブスバー50と不図示の回路チェック用抵抗器パック100とを導通させた様子を示している。
導電性挟持部材60は、略クリップ状の導電性部材であり、図10において下方側の第1挟持片61と、上方側の第2挟持片62とでブスバー50を挟み込むようにして保持することを意図している。第1挟持片61と第2挟持片62との間には、弾性的に可動する主可動部65と、ワニ口クリップを噛ませることを想定している被噛み込み部66とが連通している。
主可動部65は、導電性挟持部材60がブスバー50を挟み込むと、主可動部65の弾性により第1挟持片61と第2挟持片62との間の間隔が開き、ブスバー50を挟み込めるようにする。このように第1挟持片61と第2挟持片62とでブスバー50を挟み込ませた上で、図10(B)に示すように、被噛み込み部66に黒色ワニ口クリップ133を噛ませる。なお、黒色ワニ口クリップ133を噛ませる箇所は、被噛み込み部66に限らず、導電性挟持部材60のどの部分でも構わない。
以上のような導電性挟持部材60をブスバー50に挟み込ませることで、ブスバー50に対しても本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100を導電接続することが可能となる。
まとめると、本考案の回路チェック用抵抗器パック100は、第1抵抗器111と第2抵抗器112とを絶縁封止する絶縁封止部105と、複数のワニ口クリップと、からなり、このような本考案の回路チェック用抵抗器パック100によれば、コストをかけることなく、作業員による幹線系統の回路の確認作業を大幅に簡略化することが可能となる。
なお、本明細書においては、回路チェック用抵抗器パック100をビルディングにおける幹線系統の回路の検査に用いる例について説明したが、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック100は、鉄道工事や道路工事に用いることが可能である。
10・・・電気室側ブレーカー
20・・・幹線ケーブル
30・・・現地盤側ブレーカー
40・・・パイロットランプ
50・・・ブスバー
60・・・導電性挟持部材
61・・・第1挟持片
62・・・第2挟持片
65・・・主可動部
66・・・被噛み込み部
100・・・回路チェック用抵抗器パック
105・・・絶縁封止部
107・・・引出部
111・・・第1抵抗器(抵抗値r1
112・・・第2抵抗器(抵抗値r2
121・・・赤色リード線(第1リード線)
122・・・白色リード線(第2リード線)
123・・・黒色リード線(第3リード線)
131・・・赤色ワニ口クリップ(第1ワニ口クリップ)
132・・・白色ワニ口クリップ(第2ワニ口クリップ)
133・・・黒色ワニ口クリップ(第3ワニ口クリップ)
140・・・表示部
200・・・回路チェック用抵抗器パック収納袋(樹脂製)
210・・・開口部
220・・・樹脂ファスナー
240・・・表示部
また、本考案に係る回路チェック用抵抗器パック収納袋は、前記記載の回路チェック用抵抗器パックを収納可能な内部空間を有すると共に、金属製平板に仮固着することができるようにマグネットシートが設けられることを特徴とする。

Claims (7)

  1. 第1抵抗器の一端と導通接続される第1ワニ口クリップと、
    前記第1抵抗器の他端と、第2抵抗器の一端の双方と導通接続される第2ワニ口クリップと、
    前記第2抵抗器の他端と導通接続される第3ワニ口クリップと、
    前記第1抵抗器と前記第2抵抗器とを絶縁封止する絶縁封止部と、からなることを特徴とする回路チェック用抵抗器パック。
  2. 前記絶縁封止部には、前記第1抵抗器の抵抗値、及び、前記第2抵抗器の抵抗値の表記が設けられることを特徴とする請求項1に記載のる回路チェック用抵抗器パック。
  3. 前記第1抵抗器の抵抗値と前記第2抵抗器の抵抗値とが異なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路チェック用抵抗器パック。
  4. 第1抵抗器の一端と前記第1ワニ口クリップとの間の第1導電部、
    前記第1抵抗器の他端と前記第2ワニ口クリップとの間の第2導電部、
    前記第2抵抗器の他端と前記第3ワニ口クリップとの間の第3導電部のいずれかの導電部のうち2つにはヒューズが介挿されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の回路チェック用抵抗器パック。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回路チェック用抵抗器パックを収納可能な内部空間を有すると共に、マグネットシートが設けられることを特徴とする回路チェック用抵抗器パック収納袋。
  6. 前記内部空間に収納される回路チェック用抵抗器パックの第1抵抗器の抵抗値、及び、第2抵抗器の抵抗値の表記が設けられることを特徴とする請求項5に記載の回路チェック用抵抗器パック収納袋。
  7. 回路チェック用抵抗器パックを用いた作業手順の表記が設けられることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の回路チェック用抵抗器パック収納袋。
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