JP3230879B2 - カルコゲナイト化合物4級塩の製造方法 - Google Patents

カルコゲナイト化合物4級塩の製造方法

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JP3230879B2 JP03139893A JP3139893A JP3230879B2 JP 3230879 B2 JP3230879 B2 JP 3230879B2 JP 03139893 A JP03139893 A JP 03139893A JP 3139893 A JP3139893 A JP 3139893A JP 3230879 B2 JP3230879 B2 JP 3230879B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般式[2]で示される
カルコゲナイト化合物4級塩の製造方法に関し、さらに
詳しくは一般式[1]の化合物とサルトン類を500気
圧以上の高圧のもとで反応させることを特徴とする、一
般式[2]で示されるカルコゲナイト化合物4級塩の製
造方法に関するものである。尚、一般式[2]の4級塩
は写真感光材料用増感色素等の合成中間体として重要な
化合物である。
【0002】
【発明の背景】従来から、一般式[2]の4級塩の製造
方法としては一般式[1]の化合物とサルトン類の混合
物を加熱反応させる方法が知られていた。この反応を耐
圧容器中密閉して加圧下で行なうことも行われていた
が、これは反応開始時に常圧で封入し、加熱により内圧
が上昇するものであった。この場合反応時の圧力は高々
数気圧であり、本発明の如き500気圧以上の高圧下に
おいて反応することは全く意図されていなかった。ま
た、従来のように常圧、あるいは数気圧以下で反応を行
った場合、4級化すべき窒素原子が立体的に込み合った
環境にあると反応が全く進行しないか、ほとんど進行し
なかった。
【0003】高圧下含窒素複素環化合物を4級化する方
法として、ピリジン類をヨウ化アルキルと高圧下反応さ
せる方法が知られていた(Menschtkin反応:
岡本,Lee.J.Am.Chem.Soc.,97,
4015(1975),Noble,OGO Tetr
ahedron,26,4119(1970))が、サ
ルトン類を用いた例は無く、本発明で用いられる一般式
[1]の化合物をサルトン類と共に高圧下反応させるこ
とは全く新規な方法である。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、従来法で得られない
か、収率の低かった一般式[2]の化合物を収率よく製
造することにある。さらに、副反応を抑制して純度の高
い一般式[2]の化合物を製造することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は次の通りである。一般式[1]で表される化
合物とサルトン類を500気圧以上の高圧のもとで反応
させることを特徴とする一般式[2]で表される化合物
の製造方法。
【化3】 1はアルキル基を表す。R2、R3、R4は各々水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルコキシ基、シアノ基、アミノ基、アルコキシ
カルボニル基、ニトロ基を表し、R5はハロゲン原子、
アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ
基、シアノ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、ニ
トロ基を表すか、又は、R2〜R5のうちR2とR3、R3
とR4、R4とR5のいずれかで炭素環を形成し、R2〜R
5て炭素環を形成しないものは、各々水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アル
コキシ基、シアノ基、アミノ基、アルコキシカルボニル
基、ニトロ基を表す(ただし、R5が水素原子となる場
合を除く)。Xは酸素原子、硫黄原子、セレン原子、C
67、NR8を表し、R6、R7、R8はアルキル基を表
す。
【化4】 1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は一般式
[1]と同義である。Jはアルキレン基を表す。本発明
者らの研究によれば、意外にも上記従来法における欠点
は反応圧力を500気圧以上、殊に2000気圧以上と
することにより克服し得ることが見いだされた。一般式
[1]の化合物とサルトン類の反応では500気圧以
上、殊に2000気圧以上では従来法で得られないか、
収率の低かった一般式[2]の化合物が高収率で得られ
る。即ち、本発明は一般式[1]の化合物とサルトン類
とを500気圧以上の高圧下反応させることを特徴とす
る一般式[2]の化合物の製造方法を提供するものであ
る。
【0006】本発明に於ける一般式[1]の化合物に於
てXは酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR67
NR8を表し、R6、R7、R8 は各々アルキル基(メチ
ル基、エチル基、等)を表す。R1 はアルキル基(メチ
ル基、エチル基、プロピル基、スルホプロピル基、スル
ホブチル基、スルホエチル基、ヒドロキシメチル基、
等)を表す。R2、R3、R4 は各々水素原子、ハロゲン
原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原
子)、アルキル基(メチル基、エチル基、イソプロピル
基、メトキシメチル基、等)、アリール基(フェニル
基、p−クロロフェニル基、p−ヒドロキシフェニル
基、等)、アラルキル基(ベンジル基、等)、アルコキ
シ基(メトキシ基、エトキシ基、等)、シアノ基、アミ
ノ基(アミノ基、ジメチルアミノ基、等)、アルコキシ
カルボニル基、(メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、等)、ニトロ基を表す。R5は置換基を表
し、具体的にはR2 の表す置換基が挙げられる。R2
3、R3とR4、R4とR5で炭素環を形成してもよく、
これらの環は置換基を有しても良い。
【0007】本発明に於ける一般式[2]の化合物に於
てX、R 、R 、R 、R 、Rは一般式
[1]と同義である。Jはアルキレン基(ブチレン基、
プロピレン基、1−メチルプロピレン基等)を表す。
【0008】R4 とR5 がベンゼン環を形成する場合に
は本発明の効果が特に顕著に得られる。
【0009】本発明における反応圧力は500気圧以上
であれば特に制限は無いが、2000気圧以上がより好
ましい。反応装置にかかるコストを考慮すれば、150
00気圧以下が好ましく、8000気圧以下がより好ま
しい。
【0010】本発明における反応温度は特に制限は無
く、反応に最適な温度を選択することができるが、反応
速度、反応の選択性等から40〜140℃が好ましい。
【0011】反応溶媒に特に制限は無く、反応に最適な
溶媒を選択することができるが、溶媒を用いないことが
収率の点で最も好ましい。また、m−クレゾール、その
他の適当な溶媒を用いることも可能である。
【0012】サルトン類の使用量は原料の一般式[1]
の化合物に対し、1〜2当量が好ましいが、サルトン類
を溶媒として兼用する場合はさらに使用量を増加するこ
ともできる。サルトン類として1,4−ブタンサルト
ン、1,3−プロパンサルトン、1,3−ブタンサルト
ン等が用いられる。1,4−ブタンサルトンを用いると
きには、本発明の効果が特に顕著に現れる。
【0013】次に本発明に用いられる一般式[1]の化
合物の具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されな
い。
【0014】
【実施例】次に実施例によりさらに詳細に説明する。 実施例1(例示化合物1の反応例) 2−メチルナフト[1,2−d]オキサゾール17.7
8gに1,4−ブタンサルトン19.95gを加え、耐
圧反応チューブに封入し、室温で8000気圧に加圧し
た後100℃に加熱し、20時間反応させた。室温まで
放冷後常圧に戻し、チューブの内容物にアセトン60m
lを加え、、乳鉢で粉砕、懸濁し、固体をろ取し、20
0mlのアセトンで洗浄、乾燥した。目的物である淡黄
色粉末24.8g(収率80.0%)が得られた。構造
はマススペクトル、NMRスペクトル、IRスペクトル
で確認した。図1にIRスペクトルを示す。
【0015】比較例1−1 2−メチルナフト[1,2−d]オキサゾール17.7
8gに1,4−ブタンサルトン19.95gを加え、常
圧、100℃で20時間加熱した。反応物にアセトンを
加えても析出は起こらなかった。薄層クロマトグラフィ
ー(TLC)上目的物は殆ど生成していなかった。
【0016】比較例1−2 反応温度を160℃にした他は比較例1−1と同様の操
作を行ったが、やはり目的物は得られなかった。
【0017】実施例2(例示化合物2の反応例) 2−メチルナフト[1,2−d]チアゾール1.49g
に1,4−ブタンサルトン1.54g、m−クレゾール
2.67gを加え、耐圧反応チューブに封入し、室温で
8000気圧に加圧した後100℃に加熱し、20時間
反応させた。室温まで放冷後常圧に戻し、チューブの内
容物にアセトン10mlを加え、、乳鉢で粉砕、懸濁
し、固体をろ取し、10mlのアセトンで洗浄、乾燥し
た。目的物である淡黄色粉末0.64g(25%)が得
られた。構造はマススペクトル、NMRスペクトル、I
Rスペクトルで確認した。図2にIRスペクトルを示
す。
【0018】比較例2 2−メチルナフト[1,2−d]チアゾール1.49g
に1,4−ブタンサルトン1.54g、m−クレゾール
2.67gを加え、常圧、100℃で20時間加熱し
た。反応物にアセトンを加えても析出は起こらなかっ
た。TLC上目的物は殆ど生成していなかった。
【0019】実施例3(例示化合物8の反応例) 2,4−ジメチルベンゾチアゾール1.63gに1,4
−ブタンサルトン2.00gを加え、反応チューブに封
入し、室温で4000気圧に加圧した後130℃に加熱
し、20時間反応させた。室温まで放冷後常圧に戻し、
チューブの内容物にアセトン20mlを加え、、乳鉢で
粉砕、懸濁し、固体をろ取し、10mlのアセトンで洗
浄、乾燥した。目的物である淡ピンク色粉末1.80g
(61%)が得られた。構造はマススペクトル、NMR
スペクトル、IRスペクトルで確認した。図3にIRス
ペクトルを示す。
【0020】比較例3 2,4−ジメチルベンゾチアゾール1.63gに1,4
−ブタンサルトン2.00gを加え、130℃で20時
間加熱した。TLC上目的物はわずかに認められたが、
反応液にアセトンを加えても析出は起こらなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明により、従来、常圧下での反応で
は得られなかったカルコゲナイト化合物4級塩を収率よ
く製造することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた目的物のIRスペクトル
【図2】実施例2で得られた目的物のIRスペクトル
【図3】実施例3で得られた目的物のIRスペクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 徹 茨城県つくば市東1丁目1番地 物質工 学工業技術研究所内 (72)発明者 田中 真理 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 審査官 冨永 保 (56)参考文献 特開 昭57−206650(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 263/56 C07D 277/22 C07D 293/10 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[1]で表される化合物とサルトン
    類を500気圧以上の高圧のもとで反応させることを特
    徴とする一般式[2]で表される化合物の製造方法。 【化1】 1はアルキル基を表す。R2、R3、R4は各々水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
    ル基、アルコキシ基、シアノ基、アミノ基、アルコキシ
    カルボニル基、ニトロ基を表し、R5はハロゲン原子、
    アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ
    基、シアノ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、ニ
    トロ基を表すか、又は、R2〜R5のうちR2とR3、R3
    とR4、R4とR5のいずれかで炭素環を形成し、R2〜R
    5て炭素環を形成しないものは、各々水素原子、ハロゲ
    ン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アル
    コキシ基、シアノ基、アミノ基、アルコキシカルボニル
    基、ニトロ基を表す(ただし、R5が水素原子となる場
    合を除く)。Xは酸素原子、硫黄原子、セレン原子、C
    67、NR8を表し、R6、R7、R8はアルキル基を表
    す。 【化2】 1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8は一般式
    [1]と同義である。Jはアルキレン基を表す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6509543B1 (en) 1998-03-10 2003-01-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Semiconductor laser heating apparatus

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