JP3230608B2 - 酸素検知剤 - Google Patents

酸素検知剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品の保存、金属を含む
電子素材や電子製品などの金属製品や部品の保存その他
の物品の保存において系内が無酸素状態であるか否かを
知るための酸素検知剤に関する。本明細書においては、
「酸素検知剤」とは酸素検知剤組成物を指すが、ときに
はこの酸素検知剤組成物を含む錠剤またはこの酸素検知
剤組成物を塗布したフイルムやシートを含め、総称して
「酸素検知剤」と言うことがある。また、「酸素検知
剤」を「検知剤」と呼ぶこともある。
【0002】
【従来の技術】従来、無酸素状態を検知する剤としてグ
ルコースなどの還元性物質を含む酸素検知剤が特開昭5
3−120493号公報に提案されている。しかし、こ
の検知剤は酸素検知機能を発揮するために水分を必要と
し、乾燥系で使用される場合には酸素検知機能が充分に
発揮されない。また、この対策として検知剤組成物にあ
らかじめ水分を添加しておいても、水分が乾燥食品や乾
燥剤などの保存剤に移行するため、検知機能が変動する
ばかりでなく、保存対象物である乾燥食品などに湿気を
帯びさせることがあった。これらの欠点を改良した酸素
検知剤として、特開昭61−144568公報、特開昭
62−12853公報にチアジン系色素とエタノールア
ミンの有機酸塩を必須成分とする酸素検知剤が提案され
ている。しかし、この検知剤は光が照射されると、系内
に微量の酸素が存在する状態においても無酸素状態を示
す色調になることがあった。このように従来の酸素検知
剤は、乾燥状態では酸素検知機能が十分に機能しないと
いう欠点や光の影響で機能が不安定になるという欠点を
持っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来の酸素検知剤の欠点を解消し、酸素検知剤が乾燥状
態でも十分機能を発揮し、さらに光の照射下においても
安定した機能を発揮できるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一級アミン基
と水酸基を有する炭素数3以上の有機化合物またはその
有機化合物と有機酸もしくは無機酸との化合物および/
またはその有機化合物と有機酸もしくは無機酸とが共存
する物、かつチアジン系および/またはインジゴ系色素
を含むことを特徴とする酸素検知剤に関する。
【0005】本発明で用いる一級アミン基と水酸基を有
する炭素数3以上の有機化合物(以後、主剤ということ
がある)は色素を無酸素状態で変色させるためのもので
あり、該有機化合物の一級アミン基と水酸基は色素を無
酸素状態で変色させる機能を与える官能基であり、該有
機化合物が他の官能基を有していてもよい。すなわち、
本発明においては、一級アミン基と水酸基を有する炭素
数3以上の有機化合物であれば特に限定することなく、
通常、炭素数3以上の低分子化合物が用いられるが、必
要に応じて炭素数のより多いオリゴマーやポリマーを用
いることもできる。
【0006】一級アミン基と水酸基を有する有機化合物
が炭素数が2以下の場合には、揮発性が大きく保存中に
揮散して機能が低下したり、臭気の問題が生じたりす
る。また、無機酸あるいは有機酸を共存させて揮発性を
低くしても、機能が不安定で実用的には不都合な場合が
多い。
【0007】本願発明に使用される一級アミン基と水酸
基を有する炭素数3以上の有機化合物の具体例として
は、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、3−アミ
ノ−1−プロパノール、3−アミノ−2−プロパノー
ル、4−アミノ−1−ブタノール、4−アミノ−3−ブ
タノール、5−アミノ−1−ペンタノール、5−アミノ
−4−ペンタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、
6−アミノ−5−ヘキサノール、グルコサミン、アミノ
フエノール、アミノナフトール、4−アミノ−1,2−
ブタンジオール等の有機化合物が挙げられる。さらに、
一級アミン基と水酸基を有する炭素数3以上の有機化合
物においても、一級アミン基の結合している炭素と水酸
基の結合している炭素が隣接しているアミノアルコ−ル
がより好ましい。
【0008】前記一級アミン基と水酸基を有する炭素数
3以上の有機化合物と無機酸もしくは有機酸の化合物お
よび/またはその有機化合物と有機酸もしくは無機酸が
共存する物とは、該有機化合物と無機酸もしくは有機酸
との塩などの化合物、または該有機化合物と無機酸もし
くは有機酸との付加物、または該有機化合物と無機酸も
しくは有機酸とが化合せずに共存している物などを言
い、これらの系においては組成物の揮散が少なく、かつ
臭気発生がないので好ましい。これに用いる無機酸は硫
酸、塩酸、硝酸、燐酸、珪酸等であり、特に限定しな
い。有機酸としては脂肪酸、スルホン酸等であり、特に
限定するものでない。前記一級アミン基と水酸基を有す
る炭素数3以上の有機化合物あるいは無機酸もしくは有
機酸との化合物は1種または2種以上の混合物として使
用することもある。また他の無機、有機化合物を混入す
る場合がある。
【0009】本発明に用いる色素は、電子供与体の共存
において酸素の存在している状態の色調が、無酸素状態
では無色ないし他の色調に変色する色素である。この色
素は、チアジン系および/またはインジゴ系の色素であ
り、チアジン系色素およびインジゴ系色素は、それぞ
れ、次の化1および化2の化学式で示されるものであ
る。
【化1】
【化2】
【0010】チアジン系色素としては、チアジン核を持
っているラウトバイオレット、アズレC、アズレB、メ
チレンブルー、チオニンブルー等であり、かつネオメチ
レンブルー、ブリリアントアリザリンブルーのごとく骨
格炭素に側鎖として−OH基や−SO3 H等が結合する
ものもあげられる。また、インジゴ系色素としては、イ
ンジコ、インジゴカルミン、ブロムインジゴR等が用い
られる。さらに本発明の検知剤には、チアジン系色素の
変色状況を鮮明にするために、酸素の有無によって変色
しない他の色素を添加することもある。
【0011】本発明においては酸素検知剤の形状は特に
限定するものでないが、酸素検知剤が脱酸素剤と保存対
象物とともに密封系内に配置するのに好ましい形状とし
て、錠剤状、またはフイルムや紙、不織布等のシートに
印刷された形状があげられる。
【0012】錠剤には、錠剤の強度を維持するために、
珪酸塩類等を含む無機フイラー、ポリマーなどの有機フ
イラーが含まれ、フイラーに滑沢剤であるステアリン酸
塩類、主剤などが担持される。錠剤は主剤と前記物質か
らなる組成物を成形してつくられ、錠剤の製法には常法
が適用できる。
【0013】酸素検知剤が印刷の形状をとる場合、酸素
検知剤組成物には、主剤および色素の接着性を維持する
ためのエチルセルロース、ポリビニールアルコール、澱
粉等のバインダー、および炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、硫酸バリウム等の顔料が加えられる。さらに製造時
必要に応じ、グリセリン、ポリエチレングリコール等の
多価アルコールが主剤と色素と共に水および/または有
機溶剤に添加される。これらの成分よりなる液状の印刷
組成物がフイルムまたはシートに塗布され、乾燥されて
検知剤となる。この場合にフイルムまたはシート面への
印刷は、部分的であっても全面でもよい。
【0014】さらに、印刷の形状をとる場合、フイルム
またはシートへの印刷の他に、印刷対象として、保存対
象物あるいは脱酸素剤などの包装容器や包装袋に用いる
包装材料に印刷することができる。包装材料に印刷する
場合、透明な酸素バリアー性包装基材の内側に酸素検知
剤を印刷し、さらに酸素透過性材料を積層することが望
ましい。勿論、直接印刷する代わりに前記フイルムまた
はシートに印刷した酸素検知剤を用いてもよい。例え
ば、透明な酸素バリアー性フィルムと酸素透過性フイル
ムの間に酸素検知剤を配した複合フイルムによって製袋
された包装袋が好適に用いられる。
【0015】酸素バリアー性包装基材は酸素透過度が 1
000 ml/m2・24hr・atm 以下であり、酸素透過性材料は
酸素透過度が 1000 ml/m2・24hr・atm 以上のものが好
ましい。酸素バリアー性フイルムとしては、塩化ビニリ
デンをコートしたフイルムや酸化珪素を蒸着したフイル
ム等が使用される。酸素透過性フイルムとしてはポリエ
チレン、シリコン樹脂、ポリプロピレン、酢酸ビニル−
ポリエチレン共重合物などの無孔あるいは有孔フイルム
があげられる。
【0016】本発明の酸素検知剤は、酸素透過性フイル
ムに包装されることもある。この形態は、保存対象物と
の間にフイルムを介し酸素検知剤が直接に接触すること
がなく、保存対象物を汚染しない好ましい形態である。
また、フイルムの酸素拡散速度を調整することによって
酸素検知剤の変色速度を調整することもできる。包装に
用いる酸素透過性フイルムの具体例としては、前記のも
のが使用でき、酸素透過度が 1000 ml/m2・24hr・atm
以上のものが好ましい。
【0017】
【実施例】本発明を実施例によって具体的に説明する。
なお本発明はこの実施例によって何ら制限を受けるもの
ではない。実施例1〜32 (酸素検知剤組成物の製造) 表1および表2に示す各素材をエタノール中にそれぞれ
添加し、高速攪拌(ホモミキサー)で溶解分散させ、均
一に分散した液状の酸素検知剤組成物を製造した。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0018】表1、表2、表3および表4に略称で示す
各物質は、次の名称の物質である。 〔主剤〕(炭素数3以上の−NH2 ,−OH基を有する
有機化合物) APD :3−アミノ−1,2−プロパンジオール AP1N :3−アミノ−1−プロパノール AP2N :3−アミノ−2−プロパノール AB1N :4−アミノ−1−ブタノール AB3N :4−アミノ−3−ブタノール APE1N:5−アミノ−1−ペンタノール APE4N:5−アミノ−4−ペンタノール AH1N :6−アミノ−1−ヘキサノール AH5N :6−アミノ−5−ヘキサノール GCA :グルコサミン APH :アミノフエノール AN :アミノナフトール ABD :4−アミノ−1,2−ブタンジオール 〔酸性物質〕 OL :オレイン酸 LA :ラウリル酸 HCl :塩酸 〔色素〕 MB :メチレンブルー TI :チオニン AC :アズレC NMB :ネオメチレンブルー BAAB:ブリリアントアリザリンブルー RVO :ラウトバイオレット ACD :アシドレッド IC :インジコカルミン 〔バインダー〕 EC :エチルセルロース PVA :ポリビニールアルコール 〔多価アルコール〕 GC :グリセリン TME :トリメチロールエタン PEG :ポリエチレングリコール
【0019】実施例33〜66(基材への印刷) 実施例1〜32において製造した検知剤組成物を表5に
示す中性紙、フイルムあるいは不織布の各基材にマイヤ
ーバーで塗布し、100℃、45秒間、熱風で乾燥し
た。
【表5】
【表6】
【0020】実施例67〜93(酸素検知剤の機能) 実施例33〜59で製造した酸素検知剤(ペ−パ−状)
を20×20mmに切断した試験片を、脱酸素剤と空気
量250mlとともにKON/PE製袋(サイズ150
×200mm)に密封し、1mはなれた蛍光灯(40
w)の光照射下、雰囲気温度25℃の条件下で保存し
た。この時の系内酸素濃度、湿度および検知剤色調の経
時変化を表7および表8に示す。本実施例に用いた脱酸
素剤は、粒状活性炭10gにリノール酸鉄0.5gと大
豆油3gの混合物を含浸し、シリカゲル(A型)15g
とともに紙/開孔ポリエチレンの通気性包材に包装した
包装体(サイズ60×90mm)である。
【0021】比較例1 グルコース5g、メチレンブルー(MB)0.2gおよ
びアシッドレッド(ACD)0.2gを50%エタノー
ル水溶液45gに順次添加し、高速撹拌して均一な溶液
をつくり、この溶液に水酸化マグネシウム35g、さら
にステアリン酸マグネシウム8gを加えて均一に混合
し、この混合物を80℃で35分間乾燥し検知剤原末を
調製した。次いでこの原末を直径7mm、深さ10mm
の升に入れ300Kgの荷重でプレスし、錠剤状(径7
mm×厚さ約4mm)に成形した。得られた錠剤状の検
知剤を実施例67〜93と同一方法で検知剤の機能を確
認した。その結果を表8に示す。
【0022】比較例2 3−アミノ−1,2−プロパンジオールの代わりにトリ
エタノールアミンを用い実施例33と同一方法でペ−パ
−状検知剤をつくり、実施例67〜93と同一方法で検
知剤の変色状況を確認した。その結果を表8に示す。
【表7】
【表8】 酸素検知剤のテスト(1)(表7
に続く)
【0023】本発明による実施例33〜59の検知剤
は、表7および表8に明らかなように、光照射、乾燥下
の無酸素状態で24時間後において「無酸素色」BR、
BRRまたはRを示し、その後1ケ月間Rを維持してい
た。一方、比較例1の検知剤は、一旦「無酸素色」B
R、Rとなるが、(乾燥下の)1ケ月後においては、無
酸素状態であるにもかかわらず「有酸素色」BBRに戻
ってしまった。また、比較例2の検知剤は、光照射下で
は酸素濃度3.5%と酸素が存在するにもかかわらず、
「無酸素色」Rを示した。
【0024】実施例94〜100(検知剤の機能) 実施例60〜66で製造した検知剤(ペ−パ−状)を2
0×20mmに切断し、脱酸素剤と空気量250mlと
ともに酸化珪素蒸着複合フィルム製袋(サイズ150×
200mm)に密封して、室内温度25℃において太陽
光の照射するガラス窓に張りつけて保存した。この時の
系内酸素濃度、湿度、検知剤色調の経時変化を表9に示
す。この時の系内酸素濃度、湿度および検知剤色調の経
時変化を表9に示す。本実施例に用いた脱酸素剤は、粒
状活性炭10gにリノール酸鉄0.5gと大豆油3gの
混合物を含浸し、生石灰15gとともに紙/開孔ポリエ
チレンの通気性包材に包装した包装体(サイズ90×1
20mm)である。
【0025】比較例3 比較例1において機能確認したのと同じグルコース主剤
の錠剤状検知剤を実施例94〜100と同一方法で検知
剤の機能を確認した。
【0026】比較例4 比較例2において機能確認したのと同じトリエタノール
アミン主剤のペ−パ−状検知剤を実施例94〜100と
同一方法で検知剤の変色状況を確認した。比較例3およ
び比較例4の結果を表9に示す。
【表9】
【0027】実施例101 塩化ビニリデンコート(厚み2μm)した延伸ナイロン
フイルム(15μm)のコートの反対面に、実施例1で
製造したアミノプロパジオール主剤の酸素検知剤組成物
を直径5mmの円状に3g/m2 の塗布量でグラビヤ印
刷した後、100℃で45秒間乾燥した。次いで、酸素
検知剤組成物を印刷したこのフイルムの印刷面に酢酸エ
チルに溶かした5重量%イソシアネート接着剤を塗布し
(3g/m2 )、95℃で24秒間加熱処理した後、ポ
リエチレンフイルム(55μm)を積層して検知剤印刷
のフイルムを作製した。このように検知剤が円状に印刷
された積層フイルムを用い袋(150×200mm)を
作製し、この袋に脱酸素剤と空気250mlを密封して
実施例67と同一方法で検知剤の機能テストを行った。
酸素検知機能の確認は袋の内面に印刷された検知剤の変
色状況によった。結果を表10に示す。この検知剤の変
色速度は、同じ主剤のペ−パ−状検知剤の実施例67に
比較して、若干遅くはなっているが実用上何ら問題な
い。
【表10】 検知剤の色調表示は、表9の注1の表示に準ずる。
【0028】実施例102 アミノプロパジオール(APD)2g、オレイン酸(O
L)8g、メチレンブルー(MB)0.2gおよびグリ
セリン(GC)8gをエタノール52gに順次添加し、
高速撹拌して均一な溶液をつくった。この溶液に白色フ
イラーである酸化珪素500g、さらにステアリン酸マ
グネシウム8gを加えて均一に混合し、この混合物を乾
燥し検知剤原末を調製した。このようにして得られた酸
素検知剤原末を直径7mm、深さ10mmの升に入れ3
00Kgの荷重でプレスし、錠剤状(径7mm×厚さ約
4mm)に成形した。得られた錠剤状酸素検知剤は、実
施例67の場合と同一の方法で機能を確認したところ、
同じAPDを主剤とするペ−パ−状酸素検知剤の実施例
67と同様の酸素検知機能が認められた。
【0029】実施例103〜105(検知剤の機能、光
照射の影響) 実施例47で製造したAPD主剤のペ−パ−状酸検知剤
を20mm×20mm角に切断した試験片を、脱酸素剤
と乾燥剤とともに塩化ビニリデンコート延伸ナイロン複
合フイルム製袋(250×300mm)の内部に張りつ
け、空気250mlを封入密封した。この検体を25℃
で光の照度の異なる場所に保存した。このテストにおけ
る系内の酸素濃度、湿度および検知剤の色調変化を表1
1に示す。本実施例に用いた脱酸素剤は実施例67で用
いた脱酸素剤と同じものである。乾燥剤はシリカゲル
(A型)20gを紙/開孔ポリエチレンの包材に包装し
た包装体(サイズ75×100mm)である。
【0030】比較例5〜7 比較例1に用いたのと同じグルコ−ス主剤の錠剤状の検
知剤を、実施例103〜105と同じ方法で検知剤の色
素変化を測定した。結果を表11に示す。
【0031】比較例8〜10 比較例2に用いたのと同じトリエタノ−ルアミン主剤の
ペ−パ−状検知剤を、実施例103〜105と同じ方法
で検知剤の色調変化を測定した。結果を表11に示す。
【表11】
【0032】表11に示されるように、実施例47で作
成したAPD主剤のペ−パ−状酸素検知剤は、50〜3
500ルックスの光照射下において、24時間後の無酸
素状態で「無酸素色」BR、BRRまたはRを示し、1
ケ月経過しても「無酸素色」が維持されていた。これに
対して、比較例1の検知剤は、照度によって色が変わら
ないとはいえ、乾燥下ではやはり1ケ月後には「有酸素
色」BBRに戻ってしまった。また、比較例2の検知剤
は、照度の弱い条件では色の変化が鈍く(24時間後、
酸素濃度0.0%においてBBR)、照度の強い所では
過敏であり、酸素濃度1.5%なのに750ルックス照
射下ではBR、3500ルックス照射下ではRと「無酸
素色」を示した。
【0033】実施例106 実施例47で製造したAPD主剤のペ−パ−状検知剤を
15mm×15mmに切断し、厚み30μmのポリエチ
レンフイルム(サイズ35×35mm、酸素透過度 350
0 ml/m2・24hr・atm )に包装した。この酸素検知剤を
脱酸素剤、乾燥剤、空気量250mlとともに塩化ビニ
リデンコート延伸ナイロン複合フイルム製袋(250×
300mm)に密封した。この検体を25℃で保存し、
系内の酸素濃度と湿度、および酸素検知剤の色調変化を
表12に示す。本実施例に用いた脱酸素剤は、実施例6
7で用いた脱酸素剤と同じものである。
【表12】 検知剤の色調表示は、表9の注1の表示に準ずる。
【0034】実施例106でテストした酸素透過性フイ
ルムで包装した検知剤の変色速度は、同じ検知剤で無包
装の場合の実施例67の結果と比較して、若干遅くはな
っているが実用上何ら問題ない。
【0035】
【発明の効果】本発明の酸素検知剤は乾燥状態でも安定
した機能を発揮し、さらに光の影響をほとんど受けない
検知剤である。その上、本発明の酸素検知剤は紙やフィ
ルムなどへの印刷が容易であり、また錠剤とすることが
できる。この他、テ−プやシ−トに印刷して使用するこ
とも可能であり、実用上幅広い使用形態が採用されう
る。無酸素状態で物品を保存する系では酸素の存否を絶
えず確認することは極めて重要であり、本発明の酸素検
知剤は、特に乾燥状態および/または露光条件下の保存
環境における酸素検知機能に優れ、その真価を発揮す
る。したがって、本発明の酸素検知剤は、乾燥条件が必
須条件である金属や半導体の保存その他、金属の防錆
用、乾燥食品の保存、また光照射下の保存状態、例えば
店頭ショウケ−スにおける保存下の酸素検知に最適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 31/00 G01N 31/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一級アミン基と水酸基を有する炭素数3以
    上の有機化合物またはその有機化合物と有機酸もしくは
    無機酸との化合物および/またはその有機化合物と有機
    酸もしくは無機酸とが共存する物、かつチアジン系およ
    び/またはインジゴ系色素を含むことを特徴とする酸素
    検知剤。
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