JP3230232U - 小型電動車両 - Google Patents

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池田 佳弘
佳弘 池田
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Abstract

【課題】ロック機構のロック解除状態を継続的に維持し、車両の形態変更を容易にする小型電動車両を提供する。【解決手段】小型電動車両Cは、前側ベース11、後側ベース12が、スライドガイド13の移動案内及びストッパー16の移動規制により、前後方向に伸縮可能に構成され、乗車形態、カート又は歩行補助車形態に変更可能である。各形態はストッパー16とガイドローラ132との接触及びロックピン挿通孔とロックピンとの係合により保持される。そして、各ストッパー16にゴムプレートが設けられて、ガイドローラ132とストッパー16がゴムプレートを介して弾性的に圧接される。【選択図】図1

Description

本考案は、小型電動車両に関し、特に、使用者が乗車して走行する乗車形態と使用者が手押しで使用するカート又は歩行補助車形態の2つの車体の形態に変更して使用できる小型電動車両に関する。
この種の小型電動車両が本願出願人から特許文献1により提案されている。
この文献1の小型電動車両は、車体の前部に配置され且つハンドルによって操舵される少なくとも1つの前輪と、車体の後部に配置され且つモータによって駆動される左右一対の後輪と、車体の前後方向で前輪の近傍に配置されるフロアと、車体におけるフロアよりも後側で且つフロアよりも高い位置に配置されるシートと、荷物を収納すべく車体の後部に配置されるバスケットと、後輪を車体に連結するとともにその中間部で山形に折れ曲がる第1リンク機構とを備え、人を乗せて走行するための乗車形態と物を運ぶために人が手押しで使用するカート形態とに車体の形態が変更可能になっている。
この小型電動車両では、特に、第1リンク機構よりも下側に第1リンク機構と連動してその折曲部で上側を山にして山形に折れ曲がる第2リンク機構を配置し、第2リンク機構には第2リンク機構が折曲部で折れ曲がるにつれてその位置が上方へ移動するブラケットを取り付けている。このブラケットにバスケットを取り付ける。
このようにすることで、車両を乗車形態からカート形態に変更する場合に、バスケットの位置を斜め上方へ移動させ、ハンドルに近づけることができる。このため、カートとして使用する際に、使用者が腰を屈めずにバスケットに荷物を出し入れでき、カートとしての機能性を向上させることができる。
特許第6485737号公報
上記特許文献1の小型電動車両においては、2部材がガイドレール及びガイドローラからなるスライドガイドを介してスライド可能に構成され、2部材のスライドにより車両の形態を変化させ、車両の形態をその形態毎に2部材間に係脱可能なロック機構により保持するスライド・ロック形式についての言及はない。特に、ロック機構のロック解除後のロック解除状態を継続的に維持することで、車両の形態変更を容易にする点については課題とされていない。
本考案はこのような車両の形態変更の容易性を課題とするものである。そこで、本考案は、この種のスライド・ロック形式を備える小型電動車両において、ロック機構のロック解除後のロック解除状態を継続的に維持して、車両の形態変更を容易にすること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本考案の小型電動車両は、
2部材の一方に設置されるガイドレールと他方に設置されるガイドローラとからなり、前記一方を前記他方に対してスライド可能に移動案内するスライドガイドと、前記ガイドレール上に前記ガイドローラを衝接可能に配置され、前記一方の前記他方に対する移動範囲を規定するストッパーと、前記2部材間に係脱可能に設置される可動側ロック部材及び固定側ロック部材からなり、前記ガイドローラと前記ストッパーとの衝接により前記2部材間に係合し、前記一方の前記他方に対する移動を制限するロック機構とを備え、前記2部材間のスライドにより、車両の形態を変化させる小型電動車両であって、
前記ガイドローラと前記ストッパーの相互に衝接される面の少なくとも一方に弾性体を有し、前記ガイドローラと前記ストッパーは衝接位置で弾性的に接触される、
ことを要旨とする。
本考案の小型電動車両によれば、ロック機構のロック解除後のロック解除状態を継続的に維持して、車両の形態変更を容易にすることができる、という本考案独自の格別な効果を奏する。
本考案の一実施の形態に係る小型電動車両(車体の乗車形態)の構成を示す側面図 同小型電動車両(車体のカート又は歩行補助車形態)の構成を示す側面図 同小型電動車両の車体の前側ベースの構成を示す車体内側から見た側面図 同小型電動車両の車体の前側ベースの構成と後側ベースのガイドローラとの関係を示す車体内側から見た側面図 同小型電動車両の車体の前側ベースの構成の一部を拡大して示す車体内側から見た部分拡大斜視図 同小型電動車両の車体の後側ベースの構成を示す車体外側から見た側面図 同小型電動車両の車体の後側ベースの構成の一部を拡大して示す車体外側から見た部分拡大斜視図 同小型電動車両のロック機構の構成を示す拡大平面図 同小型電動車両のロック機構の構成を示す拡大背面図 同小型電動車両の使用時の、スライドガイド、ストッパーの各作用を拡大して示す車体外側から見た部分拡大側面図 同小型電動車両の使用時の、スライドガイド、ストッパーの各作用をさらに拡大して示す車体外側から見た部分拡大側面図 同小型電動車両の使用時の、スライドガイド、ストッパーの各作用を拡大して示す車体内側から見た部分拡大側面図
図1、図2に示すように、本考案の一実施の形態に係る小型電動車両C(以下、単に本車両Cという。)は、2部材間に設置され、2部材の一方を他方に対してスライド可能に移動案内するガイドレール131、ガイドローラ132からなるスライドガイド13と、ガイドレール131上にガイドローラ132に衝接可能に配置され、2部材の一方の他方に対する移動範囲を規定するストッパー16と、2部材間に係脱可能に設置され、ガイドローラ132とストッパー16との衝接により2部材間に係合し、2部材の一方の他方に対する移動を制限するロック機構14とを備え、2部材間のスライドにより、車両の形態を変化させる形式になっている。
そして、本車両Cでは、特に、ガイドローラ132とストッパー16の相互に衝接される面の少なくとも一方に弾性体162(図4参照)を有し、ガイドローラ132とストッパー16は衝接位置で弾性的に接触されるようになっている。
このようにして、ロック機構14の係合を一旦解除すると、ロック機構14は係合位置がずれて再係合することがなく、ロック機構14のロック解除後のロック解除状態を継続的に維持して、本車両Cの形態変更を容易に行えるようにする。
なお、以下の説明の中で使用する前後、左右、上下は、それぞれ、本車両C又は車体1の前後方向、左右方向、上下方向に対応するものである。
図1、図2に示すように、本車両Cは、スライドガイド13と、ストッパー16(図3、図4参照)と、ロック機構14(図8、図9参照)とを備える。
スライドガイド13は、2部材の一方に設置されるガイドレール131と他方に設置されるガイドローラ132とからなり、2部材の一方を他方に対してスライド可能に移動案内する。ストッパー16は、ガイドレール131上にガイドローラ132に衝接可能に配置され、2部材の一方の他方に対する移動範囲を規定する。ロック機構14は、2部材間に係脱可能に設置される可動側ロック部材141及び固定側ロック部材140からなり、ガイドローラ132とストッパー16との衝接により2部材間に係合し、2部材の一方の他方に対する移動を制限する。このようにして2部材間のスライドにより、車両の形態を変化させる形式になっている。
そして、本車両Cでは、特に、ガイドローラ132とストッパー16の相互に衝接される面の少なくとも一方に弾性体162を有し、ガイドローラ132とストッパー16は衝接位置で弾性的に接触されるようになっている。
このようにして本車両Cでは、ロック機構14のロック解除後のロック解除状態を継続的に維持して、車両の形態変更を容易にすることができる。すなわち、ロック機構14の可動側ロック部材141と固定側ロック部材140との係合を一旦解除すると、ガイドローラ132とストッパー16は両者間の弾性体162の弾性作用により離間する。これに連動してロック機構14の可動側ロック部材141と固定側ロック部材140は係合位置がずれて再係合されることがない。これにより、ロック機構14のロック解除後のロック解除状態を継続的に維持することができ、車両の形態変更を容易に行うことができる。
図1、図2に示すように、本車両Cにおいては、車両が前輪113を有する前側ベース11と後輪124を有する後側ベース12とを備える。前側ベース11、後側ベース12のいずれか一方にスライドガイド13のガイドレール131及びストッパー16が配設され、他方にスライドガイド13のガイドローラ132を配設される。前側ベース11、後側ベース12のいずれか一方にロック機構14の可動側ロック部材141が配設され、他方にロック機構14の固定側ロック部材140を配設される。このようにして前側ベース11、後側ベース12がスライドガイド13及びストッパー16を介して車両前後方向に伸縮可能で車両のホイールベースを可変可能に構成される。そして、車両のホイールベースを伸長することにより、本車両Cは使用者が乗車して走行する乗車形態に変更され、車両のホイールベースを短縮することにより、本車両Cは使用者が手押しで使用するカート又は歩行補助車形態に変更される。各形態はストッパー16とガイドローラ132が弾性的に接触されてロック機構14により保持(ロック)される。
このようにして、ロック機構14の可動側ロック部材141と固定側ロック部材140との係合を一旦解除すると、ストッパー16、ガイドローラ132は、ストッパー16又はガイドローラ132の少なくとも一方の弾性体162の弾性作用により、両者の接触位置から離間される。このストッパー16とガイドローラ132が離間された分だけ、前側ベース11、後側ベース12の一方に対して他方がスライド移動される。これによりロック機構14の可動側ロック部材141と固定側ロック部材140との係合位置がずれて、ロック機構14のロック解除の状態が継続的に維持される。したがって、ロック機構14のロックを一旦解除すれば、ロック機構14が再ロックされることなしに、車両の乗車形態からカート又は歩行補助車形態へ又はその反対への形態変更を容易に行うことができる。
図1及び図2、さらに図3乃至図9に本車両Cそれ自体の構成とともに、スライドガイド13、ストッパー16、ロック機構14を、それぞれの一例として、より具体的に示している。
図1、図2に示すように、本車両Cは、車体1、シート4、シートバック6、アームレスト26を備えて構成され、図3、図4に示すように、スライドガイド13、ストッパー16、ロック機構14は車体1に搭載される。
図1に示すように、車体1は前側ベース11と後側ベース12とにより構成される。
図1に示すように、前側ベース11は、前側ベースフレーム110、前輪支持部(不図示)、前輪113、支持フレーム係合部114、車体フロア115などを備えて構成される。
前側ベースフレーム110は、後側ベース12を挿脱可能にかつ収容可能に後面に開口を有する後側ベース収容空間部を備える。
この場合、前側ベースフレーム110は、本車両Cの前部において前後方向前面視で後端部を開放される箱形に形成され、本車両Cの前後方向に延びる。しかして前側ベースフレーム110は先端部フレーム、両側部フレーム、上部フレーム、底部フレームからなり、後端部が開口で、上記各フレームで囲まれた空間が後側ベース収容空間部になっている。
また、前側ベースフレーム110は、図3に示すように、両側部フレームの上下方向中間部に前後方向に沿って溝形プレートP1が一体に接合されて、各側部プレートに内面側を開口面とする溝部が形成される。各溝部の内面にレールプレートP2が取り付けられて、これがスライドガイド13をなすガイドレール131になっている。両側部フレームには、図3に示すように、本車両Cの乗車形態、カート又は歩行補助車形態の形態毎に、後側ベース12に設けられる後述するロック機構14(図8参照)に係合可能な複数のロックピン挿通孔140が穿設される。この場合、両側部フレームの後端部上部及び前端部側の上部にそれぞれ、本車両Cの乗車形態、カート又は歩行補助車形態で係合可能に、ロックピン挿通孔140が貫通形成される。さらに、両側部フレームには、図3、図4に示すように、本車両Cの乗車形態、カート又は歩行補助車形態の形態毎に、後側ベース12に設けられる後述するガイドローラ132(図4参照)に衝接可能な複数のストッパー16が設置される。この場合、両側部フレームの溝形プレートP1の前後方向両端部にそれぞれ、本車両Cの乗車形態、カート又は歩行補助車形態で係合可能に、ストッパー16が配設される。また、この場合、各ストッパー16は、図5に示すように、直方体形又は立方体形のベースブロック161と、ベースブロック161のガイドローラ132との衝接面に接合される弾性体162、この場合、ゴムプレート(以下、ゴムプレート162という。)とからなり、各側部フレームにボルト止めにより取り付けられる。
前輪支持部は、特に図示していないが、前側ベースフレーム110の両側部フレームの前部側に設けられて、前輪操舵機構の一部をなす。両側の前輪支持部に一対の前輪113が軸支される。
支持フレーム係合部114は、前側ベースフレーム110の両側部フレームの前後方向中間部で後部寄りの所定の位置に取り付けられる。この支持フレーム係合部114の突出端には、ガイドピンが突出される。
車体フロア115は、前側ベースフレーム110の後側ベース収容空間部の上部に配置される。この場合、車体フロア115は、後側ベース収容空間部の上部に設置可能に、この場合、平面視長方形状に形成されて、先端部、底部、両側部からなる。この車体フロア115は、この前側ベースフレーム110の上部に設置されて、足置き台、荷物置き台をなす。
図1に示すように、後側ベース12は、後側ベースフレーム120、ロック機構14、電動モータを収容されたモータケース122、バッテリを収容されたバッテリケース123、後輪124、トレイ125などを備えて構成される。
後側ベースフレーム120は、前側ベース11の後側ベース収容空間部に収容可能に構成される。
この場合、後側ベースフレーム120は、本車両Cの後部において前後方向前面視で先端部を開放される箱形に形成されて前後方向に延び、高さ、幅が前側ベースフレーム110よりも少し小さく形成される。しかして、後側ベースフレーム120は、底部フレーム、上部フレーム、後端部フレーム、両側部フレームからなり、先端部に開口を有する。このようにして後側ベースフレーム120全体が前側ベース11の後側ベース収容空間部に収容可能になっている。
また、後側ベースフレーム120には、図6、図7に示すように、両側部フレームの上下方向中間部に前後方向に沿って軸受プレートP3が一体に接合されて、各軸受プレートP3の先端及び前後方向中間で先端側寄りの所定の位置にそれぞれ、上下2段に軸受部が形成される。そして、これら上下2段の軸受部に、ガイドローラ132がガイドローラ132の中心に設けられる回転軸を挿通支持されて回転可能に取り付けられる。これらのガイドローラ132は、図4に示すように、前側ベース11のガイドレール131に係合可能で、ガイドレール131とともにスライドガイド13になっている。両側部フレームの後部には、後部フレーム121が車幅方向に突設される。
ロック機構14は、図8、図9に示すように、本車両Cの乗車形態、カート又は歩行補助形態の形態毎に、前側ベース11と後側ベース12とを固定する形式になっている。この場合、ロック機構14は、後側ベース12の上部フレームの先端側に設置される。また、この場合、ロック機構14は、前側ベース11の両側部フレーム上部に設けられた各ロックピン挿通孔140に向けて進退可能に配置される一対のロックピン141と、各ロックピン141を進退駆動する駆動部14Dとを備えて構成される。一対のロックピン141は、後側ベース12の上部フレームの先端側の両側に一対の軸受142を介して配置される。この場合、各ロックピン141は常態として前側ベース11のロックピン挿通孔140に挿通可能に、図9に示すように、コイルスプリング143を介して押圧付勢される。駆動部14Dは、レバー144と、第1、第2リンクプレート145、146と、操作索としてのワイヤー147とからなる。レバー144は後側ベース12の上部フレームの先端側の中央に軸を介して水平方向に回転可能に取り付けられる。第1リンクプレート145はレバー144の一端と一方のロックピン141の基端部との間にリンク結合される。第2リンクプレート146はレバー144の他端と他方のロックピン141の基端部との間にリンク結合される。レバー144の他端にワイヤー147がリンク結合され、このワイヤー147は第2リンク146とは反対方向に延び、この場合、後述するシートフレーム5の上部に設けられる操作部15に作動連結される。
このようにしてロック機構14は車体1の各形態で、後側ベース12の各ロックピン141が常態として前側ベース11の各ロックピン挿通孔140に挿通され、前側ベース11と後側ベース12をロックするようになっている。そして、シートフレーム5上部の操作部15でのロック機構14のロック解除操作により、ワイヤー147が引き駆動される。これにより、レバー144が回転されて第1、第2のリンク145、146が各ロックピン141を引き方向に駆動され、各ロックピン141が各ロックピン挿通孔140から抜け外れて、ロックが解除されるようになっている。
モータケース122は、後側ベースフレーム120の後部に設置され、左右方向に向けて延ばされる。バッテリケース123は、モータケース122の上部に設置され、左右方向に向けて延ばされる。
後輪124は、モータケース122の両端に配置され、電動モータに作動連結される。
トレイ125は、後側ベース12の上部に、前側ベース11の車体フロア115を挿脱可能にかつ収納可能な車体フロア収納空間126を介在して配置される。この場合、トレイ125は、後側ベース12の上部に配置可能に、この場合、平面視長方形状に形成されて、先端部、後端部、底部、両側部とからなる。このようなトレイ125が、後側ベースフレーム120の上方に支持固定されて、荷物などを置けるプレートになっている。
このようにして前側ベース11と後側ベース12は、後側ベースフレーム120が前側ベースフレーム110の後側ベース収容空間部に、前側ベースフレーム110両側のガイドレール131と後側ベースフレーム120両側の複数のガイドローラ132とを介して嵌挿され、前側ベースフレーム110が後側ベースフレーム120の外面に沿って前後方向にスライド可能に、併せて、車体フロア115がトレイ125の直下から前後方向にスライド可能に組み立てられる。
しかして、車体1は、前側ベース11、後側ベース12が前後方向に伸縮可能でホイールベースを可変可能に構成される。すなわち、前側ベース11が後側ベース12に対して前後方向前方にスライドされることで、前側ベースフレーム110、後側ベースフレーム120、車体フロア115、トレイ125、それぞれが、前後に配列される。そして、この状態が、後側ベースフレーム120の上部先端側両側の各ロックピン141が前側ベースフレーム110の両側後端部の各ロックピン挿通孔140に挿通されて、ロックされる。これにより、車体1のホイールベースが最大限に伸長されて、使用者が乗車して走行する乗車形態となる。
また、この状態から、ロック機構14のロック解除後、前側ベース11が後側ベース12に対して前後方向後方にスライドされることで、前側ベースフレーム110、後側ベースフレーム120、車体フロア115、トレイ125、それぞれが、上下に重合される。そして、この状態がまた、ロック機構14によりロックされる。すなわち、後側ベースフレーム120の上部先端側両側の各ロックピン141が前側ベースフレーム110の両側前端部側の各ロックピン挿通孔140に挿通されて、ロックされる。これにより車体1のホイールベースが最小限に短縮されて、使用者が手押しで、モノを運ぶためのカート又は歩行補助車形態に変更される。
図1に示すように、シート4は、固定フレーム2、シートフレーム5を介して、車体1上に前後方向に回動可能に配置される。
固定フレーム2は、所定の高さを有する下部を開放される略コ字形、つまり略門形に形成されて、左右方向に延びるアッパーフレーム201と、アッパーフレーム201の左右両端から上下方向にくの字形に延びる一対のサイドフレーム202とからなる。各サイドフレーム202は上下方向中間が最も前方に突出され、ここに一対のプレート31からなるブラケット3が取り付けられて前方に突出される。この固定フレーム2は両サイドフレーム202の下端が車体1の後側ベース12の各後部フレーム121に設置固定されて、後側ベース12上に立ち上げられる。
この固定フレーム2のアッパーフレーム201にはハンドル取付部フレーム22が取り付けられ、このハンドル取付部フレーム22を介して本車両Cのカート又は歩行補助形態での操作具をなすハンドル23が取り付けられる。ハンドル取付部フレーム22は上下方向に直線状に延びるフレームで、アッパーフレーム201の左右方向中央に貫通して溶接接合され、アッパーフレーム201上に立ち上げられる。このハンドル取付部フレーム22の上部にハンドル23が取り付けられ、アッパーフレーム201の上方に並列に配置される。なお、ハンドル取付部フレーム22には、後述するシートバック6の起立状態を保持する留め具24、この場合、クリップ(以下、クリップ24という。)が設けられる。
シートフレーム5は、固定フレーム2の高さよりも高い所定の高さを有する下部を開放される略コ字形、つまり略門形に形成されて、左右方向に延びる上部フレーム501と、上部フレーム501の左右両端から上下方向に直線状に延びる一対のサイドフレーム502とからなる。各サイドフレーム502の上下方向中間部には、連結ピン挿通孔(図示省略)が設けられる。このシートフレーム5は車体1上において固定フレーム2の前側に近接配置され、各サイドフレーム502が固定フレーム2の各サイドフレーム202から前方に突出して配置される各ブラケット3の各プレート31間に通される。各プレート31先端の各連結ピン挿通孔とシートフレーム5の各サイドフレーム502の各連結ピン挿通孔が合わせられて、これらの連結ピン挿通孔間に連結ピン51が挿通されて、シートフレーム5が固定フレーム2にリンク機構を介して前後方向に回動可能に連結される。そして、このシートフレーム5は両サイドフレーム502の下端が、各サイドフレーム502の下端に形成される上下方向に長孔状のガイド孔と前側ベース11の各支持フレーム係合部114に左右方向に突出されるガイドピンとの係合により、車体1の前側ベース11の各支持フレーム係合部114に連結されて、車体1上に立ち上げられる。
シート4は、シートフレーム5に取り付けられ、シートフレーム5を介して車体1上に配置される。この場合、シート4はシートフレーム5に固定される支持フレーム41と、支持フレーム41上に載置固定される座部42とからなり、支持フレーム41の一端がシートフレーム5の各サイドフレーム502の上部側に接合されてシートフレーム5に取り付けられる。
このようにしてシート4は、車体1上に、本車両Cの乗車形態、又はカート又は歩行補助車形態に合わせて前後方向に移動自在に配置されるとともに、車体1に、シート4の前後方向の移動に連動して、車体1の前側ベース11が後側ベース12に対して伸縮可能に作動連結され、シート4の前後方向の移動により、車体1のホイールベースが伸縮可能に構成される。
すなわち、シート4はシートフレーム5の各サイドフレーム502の上部側に固定されて車体1上に配置され、シートフレーム5の上部側が固定フレーム2のブラケット3の先端を回動中心として前後方向に回動されることにより、シート4は後側ベース12の前側上方の着座位置と後側ベース12の前側下方の退避位置との間で、前後方向に回動可能となる。
そして、シートフレーム5の上部側が後方に回動され、シート4が後方へ移動されると、シート4は座部42の着座面を上方に向けて着座位置に配置されるとともに、シートフレーム5の下部側が前方に向けて回動されることにより、シートフレーム5の各サイドフレーム502の下端に連結された前側ベース11が後側ベース12に対して前方にスライドされる。シートフレーム5の各サイドフレーム502が固定フレーム2の各サイドフレーム202の上部側と略平行に配置されると、前側ベース11は後側ベース12に対して前方に最長までスライドされて車体1のホイールベースが最大限に伸長され、車体1が乗車形態となる。この車体1の乗車形態は既述のロック機構14により固定保持される。
反対に、シートフレーム5の上部側が前方に回動され、シート4が前方へ移動されると、シート4は座部42の着座面を前方に向けて退避位置に配置されるとともに、シートフレーム5の下部側が後方に向けて回動されることにより、シートフレーム5の各サイドフレーム502の下端に連結された前側ベース11が後側ベース12に対して後方にスライドされる。シートフレーム5の各サイドフレーム502が固定フレーム2の各サイドフレーム202の下部側と略平行に配置されると、前側ベース11が後側ベース12に対して後方に、前側ベースフレーム110と後側ベースフレーム120、車体フロア115とトレイ125、それぞれが、上下に重合されるまでスライドされて、車体1のホイールベースが最小限に短縮され、車体1がカート又は歩行補助車形態となる。この車体1のカート又は歩行補助形態は既述のロック機構14により固定保持される。
また併せて、固定フレーム2の各サイドフレーム202に一対のアームレストフレーム25が取り付けられて、これらアームレストフレーム25を介して、シート4の左右方向両側で適宜高さの所定の支持位置に一対のアームレスト26が併設される。これらのアームレスト26は各アームレストフレーム25の上部に取り付けられて、前方に向けて延ばされる。なお、この場合、シートフレーム5の上部側が前方にシート4の退避位置まで回動され、シートフレーム5の各サイドフレーム502が各アームレストフレーム25の前側に近接して並列に配置されたときに、シートフレーム5の上部フレーム501は各アームレスト26の間に配置可能になっている。これらのアームレスト26には上面先端にそれぞれ、本車両Cの乗車形態時の操作具としてジョイスティック27が立設される。このジョイスティック27は電動モータやバッテリなどに電気的に接続される。
シートバック6は、固定フレーム2のアッパーフレーム201に取り付けられ、固定フレーム2を介して車体1上でシート4の後方に配置される。シートバック6は、背面側のシートバックフレーム61と、正面側のシートバッククッション62とを有してなり、固定フレーム2のアッパーフレーム201にヒンジ7を介して上下方向に起伏可能に回動可能に取り付けられる。シートバック6は、ヒンジ7により、シートバック6の正面を前方に向けて固定フレーム2のハンドル取付部フレーム22の直前に立ち上げられる起立位置と、シートバック6の背面を上方に向けてヒンジ7の前方に傾倒される倒伏位置との間に回動可能に取り付けられる。
このようにしてシートバック6は、本車両Cの乗車形態、又はカート又は歩行補助車形態に合わせて、背もたれ(シートバック)又は荷台(キャリア)に可変されるものとして構成される。
このように本車両Cは、シート4の前後方向の移動により、車体1のホイールベースが伸長され、使用者が乗車して走行する乗車形態と、車体1のホイールベースが短縮され、使用者が手押しで使用するカート又は歩行補助車形態に変更可能で、各形態がロック機構14によりロック保持される形式になっている。そして、本車両Cでは、シートフレーム5の上部フレーム501に、ロック機構14をロック状態とロック解除状態に切り替えるための操作部15が設けられ、ロック機構14と操作部15は、シートフレーム5の上部フレーム501及びサイドフレーム502に沿って配置されるワイヤー147(図8参照)を介して作動連結される。この操作部15は引張り式である。
このようにして操作部15を引くことにより、この引く力(駆動力)がワイヤー147を介して駆動部14Dに伝達される。これにより駆動部14Dは各ロックピン141を引く方向に作動して、各ロックピン141が前側ベース11の各ロックピン挿通孔140から離脱して、ロック機構14によるロック状態が解除される。そして、操作部15から手を離すことにより、操作部15に対する駆動力が解除される。これにより、駆動部14Dではコイルスプリング143の付勢力により各ロックピン141を押す方向に作動し、各ロックピン141が前側ベース11の各ロックピン挿通孔140に挿通されて、ロック機構14がロック状態に自動的に戻される。
図1、図2はまた本車両Cの使用例を示している。図1は本車両Cの乗車形態で、シート4のシートフレーム5がシート4の着座位置にあって、車体1の前側ベース11は後側ベース12の前部から最大限まで延びて、使用者が乗車可能になっている。この場合、車体1の乗車形態はロック機構14により保持(ロック)されている。すなわち、図8に示すように、後側ベース12の駆動部14Dにおいて、各ロックピン141が前側ベース11の後端部の各ロックピン挿通孔140に挿通されて、ロック機構14がロック状態となり、車体1の乗車形態が保持される。またこのとき、図10、図11に示すように、前側ベース11の各ガイドレール131上で後側ベース12の中間の各ガイドローラ132が前側ベース11の後端部の各ストッパー16に衝接されて、前側ベース11が移動規制されており、中間の各ガイドローラ132と後端部の各ストッパー16が、この場合、各ストッパー16の各ゴムプレート162を介して弾性的に接触される。各ゴムプレート162は各ガイドローラ132に圧接されて圧縮状態にある。
図2は本車両Cのカート又は歩行補助車形態で、図1の乗車状態からこのカート又は歩行補助車形態の状態に変更するときは、次のような操作部15、シートフレーム5の一連の操作により、ロック機構14のロックを解除して、シート4のシートフレーム5をシート4の着座位置からシート4の退避位置まで回動する。
まず、使用者は一方の手で操作部15を持ち、操作部15を引くと、図8に示すように、この引く力(駆動力)がワイヤー147を介して駆動部14Dに伝達される。駆動部14Dでは各ロックピン141を引く方向に作動して、各ロックピン141が前側ベース11の各ロックピン挿通孔140から離脱して、ロック機構14によるロック状態が解除される。
このロック機構14によるロック状態の解除により、後側ベース12の中間の各ガイドローラ132と前側ベース11の後端部の各ストッパー16との圧接状態もまた解除される。この瞬間、図10、図11に示すように、後端部の各ストッパー16のゴムプレート162の反発力により、後端部の各ストッパー16が中間の各ガイドローラ132から弾かれる。これにより、前側ベース11は後側ベース12に対して後方へ少しずらされる。すなわち、ロック機構14の各ロックピン141と各ロックピン挿通孔140との係合が一旦解除されると、後側ベース12の中間の各ガイドローラ132と前側ベース11の後端部の各ストッパー16は、各ガイドローラ132と各ストッパー16との間の各ゴムプレート162の弾性作用により、各ゴムプレート162が各ガイドローラ132に押し当てられて歪んでいた分(数mm程度)だけ離間され、この両者が離間された分だけ、前側ベース11が後側ベース12に対してスライド移動される。図11中、2点鎖線で示すガイドローラ132がロック解除前の状態を示し、実線で示すガイドローラ132がロック解除後の状態を示す。かくして、図11に示すように、ロック機構14の各ロックピン141と各ロックピン挿通孔140は芯ずれして両者間の係合位置がずれるため、再係合されない。つまり、ここで使用者が操作部15を手から放しても、各ロックピン141はコイルスフリング143の付勢力により車体1外側の側方に向けて押圧されるが、各ロックピン141と各ロックピン挿通孔140との係合位置がずれているため、各ロックピン141は各ロックピン挿通孔140の周縁部に圧接されるだけで、各ロックピン挿通孔140に差し込まれることがない。これにより、ロック機構4は確実にロック解除され、この状態が継続的に維持される。したがって、使用者は操作部15を一度引くだけでよく、操作部15の引き操作を継続する必要がなく、操作部15を一度引けば、操作部15から手を離してもよい。使用者はシートフレート5の上部フレーム501のみを片手で把持してシートフレーム5をシート4の着座位置に向けて回動操作すればよく、車体1を乗車形態に片手で容易に変更することができる。
しかして使用者は同じ一方の手でシートフレート5の上部を持ち、そのままシートフレーム5をシート4の着座位置からシート4の退避位置まで回動する。これにより、前側ベース11は後側ベース12に向けて、前側ベース11側の前後方向に延びる各ガイドレール131が後側ベース12側の前後方向に配列される複数のガイドローラ132に案内されて、スライド移動される。そして、シートフレーム5をシート4の退避位置まで回動すると、前側ベース11は後側ベース12まで移動され、後側ベース12に重合されて、車体1がカート又は歩行補助車形態に変更される。同時に、後側ベース12のロック機構14の各ロックピン141が前側ベース11の前端部側の各ロックピン挿通孔140に対向して一致すると、ロック機構14の駆動部14Dにおいて、各ロックピン141が前側ベース11の前端部側の各ロックピン挿通孔140に挿通されて、ロック機構14がロック状態に自動的に戻される。このロック機構14のロックにより、車体1のカート又は歩行補助車形態が保持される。このとき、図12に示すように、前側ベース11の各ガイドレール131上で後側ベース12の先端の各ガイドローラ132が前側ベース11の前端部の各ストッパー16に衝接されて、前側ベース11が移動規制され、先端の各ガイドローラ132と前端部の各ストッパー16が、この場合、各ストッパー16の各ゴムプレート162を介して、弾性的に接触される。各ゴムプレート162は各ガイドローラ132に圧接されて圧縮状態になる。
このカート又は歩行補助車形態により、使用者は本車両Cをカート又は歩行補助車として使用しハンドル23を持って押していくことができる。また、このカート又は歩行補助車形態では、シートバック6を荷台として使用することができる。この場合、シートバック6をハンドル取付部フレーム22から前方に押し出すことにより、シートバックフレーム61をハンドル取付部フレーム22のクリップ24から外して、シートバック6を前方に向けて回動させる。このようにすると、シートバック6は前方に所定の倒伏位置まで傾倒され、シートバック6の背面が上方に向けられてシートバック6の背面がキャリア面(荷台)に変更され、このキャリア面に荷物を直接載せて又は荷物を入れたカゴを載せて運搬することができる。荷物やカゴが大きい場合は、荷物やカゴをこの背面とシートフレーム5の上部フレーム501の上面の2面間に跨って載せることができ、この場合さらに、左右のアームレスト26で荷物やカゴの左右を支持することができる。このようにしてシートバック6の背面に荷物やカゴを安定して載せることができ、使用者は荷物を安定的に運搬することができる。
また、これとは反対に、図2のカート又は歩行補助車形態から図1の乗車形態に変更するときは、操作部15の引き操作により、ロック機構14のロックを解除して、シート4のシートフレーム5をシート4の退避位置からシート4の着座位置まで回動する。
この場合、使用者は一方の手で操作部15を持ち、この操作部15を引くと、この引く力(駆動力)がワイヤー147を介して駆動部14Dに伝達される。これにより、駆動部14Dは各ロックピン141を引く方向に作動して、各ロックピン141が前側ベース11の各ロックピン挿通孔140から離脱して、ロック機構14によるロック状態が解除される。
このロック機構14によるロック状態の解除により、後側ベース12の先端の各ガイドローラ132と前側ベース11の前端部の各ストッパー16との圧接状態もまた解除される。この瞬間、前端部の各ストッパー16のゴムプレート162の反発力により、前端部の各ストッパー16が先端の各ガイドローラ132から弾かれる。これにより、前側ベース11は後側ベース12に対して前方へ少しずらされる。すなわち、ロック機構14の各ロックピン141と各ロックピン挿通孔140との係合が一旦解除されると、後側ベース12の先端の各ガイドローラ132と前側ベース11の前端部の各ストッパー16は、各ガイドローラ132と各ストッパー16との間の各ゴムプレート162の弾性作用により、離間され、この両者が離間された分だけ、前側ベース11が後側ベース12に対してスライド移動される。かくしてロック機構14の各ロックピン141と各ロックピン挿通孔140は芯ずれして両者間の係合位置がずれるため、再係合されない。つまり、ここで使用者が操作部15を手から放しても、各ロックピン141はコイルスフリング143の付勢力により車体1外側の側方に向けて押圧されるが、各ロックピン141と各ロックピン挿通孔140との係合位置がずれているため、各ロックピン141は各ロックピン挿通孔140の周縁部に圧接されるだけで、各ロックピン挿通孔140に差し込まれることがない。これにより、ロック機構14は確実にロック解除され、この状態が継続的に維持される。したがって、使用者は操作部15を一度引くだけでよく、操作部15の引き操作を継続する必要がなく、操作部15を一度引けば、操作部15から手を離してもよい。使用者はシートフレート5の上部フレーム501のみを片手で把持してシートフレーム5をシート4の着座位置に向けて回動操作すればよく、車体1を乗車形態に片手で容易に変更することができる。
しかして使用者は同じ一方の手でシートフレート5の上部を持ち、そのままシートフレーム5をシート4の退避位置からシート4の着座位置まで回動する。これにより、図10に示すように、前側ベース11は後側ベース12から、前側ベース11側の前後方向に延びるガイドレール131が後側ベース12側の前後方向に配列される複数のガイドローラ132に案内されて、スライド移動される。そして、シートフレーム5をシート4の着座位置まで回動すると、前側ベース11は後側ベース12から前方に最大限まで延びて、車体1が乗車形態に変更される。同時に、後側ベース12のロック機構14の各ロックピン141が前側ベース11の後端部の各ロックピン挿通孔140に対向して一致され、ロック機構14の駆動部14Dにおいて、各ロックピン141が前側ベース11の後端部の各ロックピン挿通孔140に挿通されて、ロック機構14がロック状態に自動的に戻される。このロック機構14のロックにより、車体1の乗車形態が保持される。このとき、図10に示すように、前側ベース11の各ガイドレール131上で後側ベース12の中間の各ガイドローラ132に前側ベース11の後端部の各ストッパー16が衝接されて、前側ベース11が移動規制され、中間の各ガイドローラ132と後端部の各ストッパー16が、この場合、各ストッパー16の各ゴムプレート162を介して、弾性的に接触される。各ゴムプレート162は各ガイドローラ132に圧接されて圧縮状態になる。
この乗車形態により、使用者はシート4に着座して、アームレスト26先端のジョイスティック27の運転操作により、本車両Cを走行させることができる。
以上、この具体例から明らかなように、本車両Cでは、車体1を前輪113を有する前側ベース11と後輪124を有する後側ベース12とにより構成する。そして、前側ベース11にスライドガイド13のガイドレール131及びストッパー16、ロック機構14のロックピン挿通孔140を配設する。後側ベース12にスライドガイド13のガイドローラ132、ロック機構14のロックピン141及びその駆動部14Dを配設する。このようにして前側ベース11、後側ベース12を、スライドガイド13の移動案内及びストッパー16の移動規制により、車両前後方向に伸縮可能で車両のホイールベースを可変可能に構成する。このような構成にして、車両のホイールベースを伸長することにより、本車両Cを使用者が乗車して走行する乗車形態に変更し、車両のホイールベースを短縮することにより、本車両Cを使用者が手押しで使用するカート又は歩行補助車形態に変更する。そして、各形態をストッパー16とガイドローラ132との接触及びロックピン挿通孔140とロックピン141との係合により保持する。このようなスライド・ロック形式としたことで、シートフレーム5の回動操作及びロック機構14の操作を併せて行うだけで、本車両Cを乗車形態、又はカート又は歩行補助車形態に簡単に変更し、保持することができる。
そして、本車両Cでは、ストッパー16のガイドローラ132に衝接される面にゴムプレート162を設けて、ガイドローラ132とストッパー16との衝接位置で、ガイドローラ132とストッパー16とをゴムプレート162を介して弾性的に圧接させる。このような構成にして、ロック機構14のロックピン141とロックピン挿通孔140との係合を解除することにより、ガイドローラ132とストッパー16とを両者間のゴムプレート162の弾性作用により、離間させる。このようにして、前側ベース11を後側ベース12に対して、ガイドローラ132とストッパー16が離間した分だけ、スライド移動させて、ロック機構14のロックピン141とロックピン挿通孔140との係合位置をずらす。これにより、ロックピン141とロックピン挿通孔140は再係合することがない。このような形式にしたことで、ロック機構14のロック解除後のロック解除状態を継続的に維持して、車両の形態変更を容易にすることができる。しかも、前側ベース11と後側ベース12とのスライド・ロック形式において、ストッパー16の衝接面にゴムプレート162を取り付けるだけなので、構造が簡単で、コストの低減にも資することができる。
なお、この実施の形態(具体例)では、ストッパー16においてガイドローラ132に衝接される面にゴムプレート162を取り付けたが、ガイドローラの周面にゴムなどの弾性体を設けてもよく、ストッパーのガイドローラに衝接される面、ガイドローラの周面の両方にゴムなどの弾性体を設けてもよい。このようにしても上記実施の形態(具体例)と同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態(具体例)では、車体1の前側ベース11、後側ベース12にスライド・ロック形式を適用し、ストッパー16又はガイドローラ132又はその両方に弾性体162を設けるものとして例示したが、この車体に搭載する各種の装置にスライド・ロック形式を適用する場合には、各種の装置に備えるストッパー又はガイドローラ又はその両方に弾性体を設けるのみで、上記実施の形態(具体例)と同様の作用効果を奏し、弾性体の簡単な取り付けで、新たな機能を追加することができる。
さらに、その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
C 小型電動車両(車両)
11 前側ベース
113 前輪
12 後側ベース
124 後輪
13 スライドガイド
131 ガイドレール
132 ガイドローラ
14 ロック機構
140 固定側ロック部材(ロックピン挿通孔)
141 可動側ロック部材(ロックピン)
16 ストッパー
162 弾性体(ゴムプレート)

Claims (2)

  1. 2部材の一方に設置されるガイドレールと他方に設置されるガイドローラとからなり、前記一方を前記他方に対してスライド可能に移動案内するスライドガイドと、前記ガイドレール上に前記ガイドローラに衝接可能に配置され、前記一方の前記他方に対する移動範囲を規定するストッパーと、前記2部材間に係脱可能に設置される可動側ロック部材及び固定側ロック部材からなり、前記ガイドローラと前記ストッパーとの衝接により前記2部材間に係合し、前記一方の前記他方に対する移動を制限するロック機構とを備え、前記2部材間のスライドにより、車両の形態を変化させる小型電動車両であって、
    前記ガイドローラと前記ストッパーの相互に衝接される面の少なくとも一方に弾性体を有し、前記ガイドローラと前記ストッパーは衝接位置で弾性的に接触される、
    ことを特徴とする小型電動車両。
  2. 車両が前輪を有する前側ベースと後輪を有する後側ベースとを備え、前記前側ベース、前記後側ベースのいずれか一方にスライドガイドのガイドレール及びストッパーが配設され、他方にスライドガイドのガイドローラを配設され、前記前側ベース、前記後側ベースのいずれか一方にロック機構の可動側ロック部材が配設され、他方にロック機構の固定側ロック部材を配設されて、前記前側ベース、前記後側ベースが前記スライドガイド及び前記ストッパーを介して車両前後方向に伸縮可能で前記車両のホイールベースを可変可能に構成され、前記車両のホイールベースを伸長することにより、前記車両は使用者が乗車して走行する乗車形態に変更され、前記車両のホイールベースを短縮することにより、前記車両は使用者が手押しで使用するカート又は歩行補助車形態に変更され、前記各形態は前記ストッパーと前記ガイドローラが弾性的に接触されて前記ロック機構により制限される請求項1に記載の小型電動車両。
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