JP3230187U - 円錐ころ軸受 - Google Patents

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康由 林
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Abstract

【課題】接触角が35°以上に設定されてモーメント剛性が高められているとともに、内輪の小径側端部に小つばが形成された円錐ころ軸受と比べて高負荷容量化されており、かつ、内輪の大径側に大つばが形成された円錐ころ軸受と比べて保持器と複数の円錐ころとの一体物が外輪に容易に組み込まれ得る円錐ころ軸受を提供する。【解決手段】円錐ころ軸受11は、外輪軌道面12aを有する外輪12と、内輪軌道面13aを有する内輪13と、外輪軌道面と内輪軌道面との間に転動自在に配置される複数の円錐ころ14と、複数の円錐ころを収容保持する複数のポケットが形成されている保持器15とを備える。接触角βが35°以上である。外輪軌道面の小径側端部および大径側端部、ならびに内輪軌道面の小径側端部および大径側端部のうち、外輪軌道面の大径側端部にのみ径方向の内方に突出するつば部12bが形成されている。【選択図】図1

Description

本考案は、円錐ころ軸受に関し、特にロボットまたは建設機械の減速機で使用される円錐ころ軸受に関する。
ロボットまたは建設機械の減速機で使用される円錐ころ軸受には、高いモーメント荷重が負荷されるため、高負荷容量、高剛性且つコンパクト性が求められている。
特開2016−8641号公報(特許文献1)および特開2015−121311号公報(特許文献2)には、接触角を35〜55°に設定して高モーメント剛性化を図り、且つ内輪の大径側端部と小径側端部のうち大径側端部にのみ径方向外方に突出するつば部を形成し、内輪の小径側端部にはつば部(小つば)を形成せず、小つばの分だけころ長さを長くして高負荷容量化した、円錐ころ軸受が開示されている。
即ち、この特許文献1または特許文献2に開示された円錐ころ軸受1は、図32に示すように、内周面に外輪軌道面2aを有する外輪2と、外周面に内輪軌道面3aを有する内輪3と、前記外輪軌道面2aと前記内輪軌道面3aとの間に転動自在に配置される複数の円錐ころ4と、この複数の円錐ころ4を所定の間隔で収容保持する複数のポケットを有する保持器5とを備え、内輪3の大径側端部と小径側端部のうち、大径側端部にのみ半径方向外方に突出するつば部3bを設け、内輪3の小径側端部の小つばをなくし、小つばの分だけ円錐ころ4の長さを長くして高負荷容量化を図っている。
また、この特許文献1または特許文献2の円錐ころ軸受1は、接触角αを35°〜55°という急勾配にして、高モーメント剛性を得るようにしている。
特開2016−8641号公報 特開2015−121311号公報
ところで、特許文献1または特許文献2の円錐ころ軸受1は、図33に示すように、ハウジング6の内周面に外輪2を組み込み、内輪3の内周面に軸部材7を嵌め込んで使用される。
この円錐ころ軸受1に荷重が負荷されると、ころ軸に対してころ小径側から大径側の方向にスラスト荷重が発生する(これを誘起スラスト力と称する)。
この円錐ころ4に発生する誘起スラスト力は、図33に白抜き矢印で示すように、内輪3の大径側端部に設けたつば部3bで受けることになるため、誘起スラスト力によってつば部3bがひずまないように、つば部3bの軸方向長さを長くしてつば部3bの剛性を高くする必要がある。
ところが、内輪3の大径側端部に設けたつば部3bの軸方向長さを長くすると、円錐ころ軸受1の軸方向長さ、即ち軸受幅が大きくなり(図32のT’)、コンパクト化が図れないという課題がある。
そこで、この考案は、接触角が35°以上の急こう配に設定された高モーメント剛性で、且つ内輪の小径側端部の小つばをなくし、小つばの分だけころ長さを長くして高負荷容量化した円錐ころ軸受において、軸受幅のコンパクト化を図ることを課題とするものである。
本考案に係る円錐ころ軸受は、外輪軌道面を有する外輪と、内輪軌道面を有する内輪と、外輪軌道面と内輪軌道面との間に転動自在に配置される複数の円錐ころと、複数の円錐ころを収容保持する複数のポケットが形成されている保持器とを備える。接触角が35°以上であり、外輪軌道面の小径側端部および大径側端部、ならびに内輪軌道面の小径側端部および大径側端部のうち、外輪軌道面の大径側端部にのみ径方向の内方に突出するつば部が形成されている。
上記円錐ころ軸受では、保持器として樹脂製の保持器を使用できる。
上記円錐ころ軸受では、好ましくは、軸受幅Tに対する前記外輪の外輪幅Sの比S/Tが、0.7<S/T<1.0の範囲内である。このような円錐ころ軸受では、外輪軌道面の大径側端部にのみ径方向の内方に突出するつば部が形成されているものの上記比S/Tが0.7<S/T<1.0の関係式を満たさない円錐ころ軸受と比べて、高負荷容量化が実現されるとともに、コンパクト化が実現される。
上記円錐ころ軸受では、好ましくは、軸受断面高さHに対する前記つば部のつば高さの比(D−Do1)/2Hが、0.1<(D−Do1)/2H<0.4の範囲内である。このような円錐ころ軸受では、外輪軌道面の大径側端部にのみ径方向の内方に突出するつば部が形成されているものの上記比(D−Do1)/2Hが、0.1<(D−Do1)/2H<0.4の関係式を満たさない円錐ころ軸受と比べて、保持器と複数の円錐ころとの一体物が外輪に容易に組み込まれ得る。
上記円錐ころ軸受では、つば部の外径面が軸方向に対して成す角度βが35°以上である。このような円錐ころ軸受では、外輪軌道面の大径側端部にのみ径方向の内方に突出するつば部が形成されているものの角度βが35°未満である円錐ころ軸受と比べて、保持器と複数の円錐ころとの一体物が外輪により容易に組み込まれ得る。
上記円錐ころ軸受では、案内面に複数の円錐ころの各々を当てたときのころ外接円径Pと、爪に複数の円錐ころの各々を当てたときのころ外接円径P’との差の絶対値|P−P’|が外輪軌道面からのつば部の高さC以上である。このような円錐ころ軸受では、絶対値|P−P’|が外輪軌道面からのつば部の高さC以下である円錐ころ軸受と比べて、保持器と複数の円錐ころとの一体物は外輪により容易に組み込まれ得る。
上記円錐ころ軸受では、保持器は、複数のポケットの各々よりも大径側に位置する大径リング部と、複数のポケットの各々よりも小径側に位置する小径リング部と、大径リング部と小径リング部とを連結しかつ複数のポケットの各々を周方向に区画する複数の柱部とを含む。複数の柱部は、外径側および内径側の一方に形成されかつ複数の円錐ころの各々を案内する案内面と、外径側および内径側の他方に形成されかつ複数の円錐ころの各々の脱落を防止する爪とを有する。大径リング部の外周面には、大径リング部の肉厚が柱部の肉厚よりも薄くなる切欠部が形成されている。このようにすれば、保持器と外輪に形成されたつば部との干渉が防止され得る。
本考案によれば、接触角が35°以上と急こう配に設定されてモーメント剛性が高められているとともに、内輪の小径側端部に小つばが形成された円錐ころ軸受と比べて高負荷容量化されており、かつ、内輪の大径側端部に大つばが形成された円錐ころ軸受と比べて保持器と複数の円錐ころとの一体物が外輪に容易に組み込まれ得る円錐ころ軸受を提供できる。
本実施の形態に係る円錐ころ軸受を保持器の柱部で切断した部分拡大断面図である。 図1に示す円錐ころ軸受をハウジングに組み付けた状態を示す部分拡大断面図である。 図1に示す円錐ころ軸受のつば部と円錐ころの接触面積を概念的に示した概略図である。 図1に示す円錐ころ軸受の案内面に円錐ころを押し当てた状態を示す部分拡大図である。 図1に示す円錐ころ軸受の爪に円錐ころを押し当てた状態を示す部分拡大図である。 (a)(b)(c)は、保持器と複数の円錐ころとの一体物を外輪に組み込む手順を示す部分拡大断面図である。 図1の実施形態の外輪の正面図である。 図1の実施形態の外輪の背面図である。 図1の実施形態の外輪の左側面図である。 図1の実施形態の外輪の右側面図である。 図1の実施形態の外輪の平面図である。 図1の実施形態の外輪の底面図である。 図7のA−A線の断面図である。 図13のB−B線の拡大断面図である。 図1の実施形態の保持器の正面図である。 図1の実施形態の保持器の背面図である。 図1の実施形態の保持器の左側面図である。 図1の実施形態の保持器の右側面図である。 図1の実施形態の保持器の平面図である。 図1の実施形態の保持器の底面図である。 図1の実施形態の保持器を小径側から見た斜視図である。 図1の実施形態の保持器を大径側から見た斜視図である。 図15のA−A線の断面図である。 図15のH−H線の断面図である。 図21のB−B線の拡大断面図である。 図15のC−C線の拡大断面図である。 図22のD−D線の拡大断面図である。 図22のE−E線の拡大断面図である。 図23のF−F線の拡大断面図である。 図23のG−G線の拡大断面図である。 図24のI−I線の拡大断面図である。 従来の円錐ころ軸受を保持器の柱部で切断した拡大断面図である。 図32の円錐ころ軸受をハウジングに組み付けた状態を示す拡大部分断面図である。 図32の円錐ころ軸受の内輪側の大つば部と円錐ころの接触面積を概念的に示した概略図である。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の図面においては、同一又は相当する部分に同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さないものとする。
本実施の形態に係る円錐ころ軸受11は、内周面に外輪軌道面12aを有する外輪12と、外周面に内輪軌道面13aを有する内輪13と、外輪軌道面12aと内輪軌道面13aとの間に転動自在に配置される複数の円錐ころ14と、複数の円錐ころ14の各々を所定の間隔で収容保持する複数のポケットが形成された保持器15とを備える。
円錐ころ軸受11では、接触角αが35°以上である。図1〜図31に示す円錐ころ軸受11の接触角αは、45°である。なお、接触角αは、外輪軌道面12aが円錐ころ軸受11の中心軸(回転軸)に対して成す角度である。つまり、円錐ころ軸受11では、外輪軌道面12aが急勾配である。これにより、円錐ころ軸受11では、接触角αを35°以上とすることにより、接触角αが35°未満である円錐ころ軸受と比べて、モーメント剛性が高められている。
円錐ころ軸受11では、外輪12の外輪軌道面12aの小径側端部および大径側端部、ならびに内輪13の内輪軌道面13aの小径側端部および大径側端部の4つの端部のうち、外輪12の外輪軌道面12aの大径側端部にのみ径方向の内方に突出するつば部12bが形成されている。すなわち、円錐ころ軸受11では、内輪13の内輪軌道面13aの小径側端部および大径側端部の各々に、つば部が形成されていない。つば部12bは、各円錐ころ14の大端面と接触するつば面を有している。
接触角が35°以上である円錐ころ軸受11では、外輪12の外輪軌道面12aの大径側端部と内輪13の大径側の端面との間に、軸方向に延びる比較的大きなスペースが形成される。この考案では、このスペースを利用して、外輪12の外輪軌道面12aの大径側端部から径方向の内方に突出するつば部12bを形成している。
円錐ころ軸受11での各円錐ころ14のころ長さは、内輪13に小つばが形成されている円錐ころ軸受での各円錐ころのころ長さと比べて長い。そのため、円錐ころ軸受11では、内輪13に小つばが形成されている円錐ころ軸受と比べて、高負荷容量化が実現されている。
さらに、図1に示すように、円錐ころ軸受11の軸方向幅Tは、図33に示す内輪3の内輪軌道面3aの大径側端部につば部が形成されている円錐ころ軸受1の軸方向幅T’(図1および図33参照)と比べて、狭くできる。これは、図33に示す円錐ころ軸受1の軸方向幅T’には、内輪軌道面3aの大径側端部に形成されたつば部に要求される剛性を実現する観点で、一定以上の広さが要求されるためである。その結果、円錐ころ軸受11は、円錐ころ軸受1と比べて、T’−Tの分だけ軸方向にコンパクト化され得る。
図3に示されるハッチングは、円錐ころ軸受11において、各円錐ころ14の大端面と外輪12のつば部12bとの接触面を示している。同様に、図34に示されるハッチングは、円錐ころ軸受1において、各円錐ころ4の大端面と内輪3のつば部3bとの接触面を示している。図1に示されるつば部12bの高さCは、外輪12の外輪軌道面12aの大径側端部に対する、つば部12bの頂部(内周側に位置する端部)の径方向の高さである。図32に示されるつば部3bの高さC’は、内輪3の内輪軌道面3aの大径側端部に対する、つば部3bの頂部(外周側に位置する端部)の径方向の高さである。円錐ころ軸受11のつば部12bの高さCと円錐ころ軸受1のつば部3bの高さC’とが等しい場合であっても、図3に示す大端面とつば面との接触面積は、図34に示す大端面とつば面との接触面積よりも約7%大きくなる。そのため、円錐ころ軸受11では、円錐ころ軸受1と比べて、円錐ころに発生する誘起スラスト力を受ける面積が外輪つばの方が大きくなるので、接触部の応力が低くなり、ころ端面とつば面の接触ひずみが小さくなる。
また、図33に示す従来例のように、内輪3の大径側端部につば部3bが形成されている場合、円錐ころ4に発生する誘起スラスト力は、白抜き矢印で示すように、つば部3bで受けることになり、つば部3bに掛かる曲げ応力によってつば部3bにひずみが生じる可能性がある。これに対し、図2に示す円錐ころ軸受11では、外輪12の大径側端部につば部12bが形成されているため、円錐ころ14に発生する誘起スラスト力は、白抜き矢印で示すように、外輪12のつば部12bに掛かる曲げ応力をハウジング6で受けることができる。そのため、円錐ころ軸受11のつば部12bの剛性は、円錐ころ軸受1のつば部3bの剛性と比べて、高くなる。
保持器15としては、樹脂製のものを使用することができる。
円錐ころ軸受11では、軸受幅T(単位:mm、図1参照)に対する外輪12の外輪幅S(単位:mm、図1参照)の比S/Tが、0.7<S/T<1.0の範囲内である。上記比S/Tが0.7未満の場合、ころのサイズを小さくする必要があるため、高負荷容量化を実現することは困難である。また、比S/Tが1.0超えである場合、コンパクト性が実現できない。円錐ころ軸受11では、上記比S/Tが0.7<S/T<1.0の範囲内であるため、高負荷容量化とコンパクト化とが同時に実現され得る。なお、図32に示される円錐ころ軸受1では、軸受幅T’に対する外輪2の外輪幅S’の比が0.7未満である。
円錐ころ軸受11では、つば部12bの外径面が軸方向に対して成す角度βが35°以上である。
円錐ころ軸受11では、軸受断面高さH(単位:mm、図1参照)に対するつば部12bのつば高さ(D−Do1)/2(単位:mm、図1参照)の比(D−Do1)/2Hが、0.1<(D−Do1)/2H<0.4の範囲内である。(D−Do1)/2Hが0.1未満の場合、外輪ところ−保持器アッシーとを一体とし、かつ外輪小径側幅面を天側、ころ−保持器アッシーを地側の位置とした場合に、外輪12からころ−保持器アッシーが自重で分離してしまう。また、(D−Do1)/2Hが0.4を超えている場合、ころ−保持器アッシー中の円錐ころがばらけやすく、ころ−保持器アッシーを一体物として外輪12に組み込めない。円錐ころ軸受11では、上記比(D−Do1)/2Hが0.1未満または0.4超えである場合と比べて、外輪12からころ−保持器アッシーが自重で分離しにくく、またころ−保持器アッシー中の円錐ころがばらけにくいため、ころ−保持器アッシーが外輪12により容易に組み込まれ得る。
図4および図5に示すように、保持器15は、複数のポケットの各々よりも大径側に位置する大径リング部15aと、複数のポケットの各々よりも小径側に位置する小径リング部15bと、大径リング部15aと小径リング部15bとを連結しかつ複数のポケットの各々を周方向に区画する複数の柱部15fとを含む。
複数の柱部15fは、外径側および内径側の一方に形成されかつ各円錐ころ14を案内する案内面15cと、外径側および内径側の他方に形成されかつ各円錐ころ14の各々の脱落を防止する爪15dとを有している。大径リング部15aの外周面には、大径リング部15aの肉厚が各柱部15fの肉厚よりも薄くなる切欠部15eが形成されている。切欠部15eが形成されているため、外輪12のつば部12bと保持器15との干渉が防止されている。
円錐ころ軸受11および上記ころ−保持器アッシーでは、図4に示すように各円錐ころ14の転動面がころ案内面15cに接触している状態と、図5に示すように各円錐ころ14の転動面が爪15dに接触している状態とが実現される。
図4に示す、保持器15の外径側に配置されたころ案内面15cに円錐ころ14を押し当てた状態でのころ外接円径Pと、図5に示す、保持器15の内径側に配置された爪15dに円錐ころ14を押し当てた状態でのころ外接円径P’との差の絶対値|P−P’|(単位:mm)は、上記つば部12bの高さC(単位:mm)と同等あるいはそれよりも長い。つまり、円錐ころ軸受11では、|P−P’|≧Cの関係式が成立する。好ましくは、円錐ころ軸受11では、|P−P’|>Cの関係式が成立する。
|P−P’|>Cの関係式が成立しない場合、ころ−保持器アッシー中の円錐ころがばらけやすく、これらを一体物として外輪12に組み込むことは困難である。これに対し、円錐ころ軸受11では、|P−P’|>Cの関係式が成立しない場合と比べて、ころ−保持器アッシー中の円錐ころがばらけにくいため、ころ−保持器アッシーは外輪12により容易に組み込まれ得る。
円錐ころ軸受11では、図6(a)〜(c)に示される手順により、ころ−保持器アッシーが外輪12に組み込まれる。図6(a)に示されるように、ころ−保持器アッシーの各円錐ころ14の転動面が外輪12のつば部12bの外径面に接触した状態とされる。図6(a)に示される状態では、図4に示すように各円錐ころ14の転動面が保持器15のころ案内面15cに押し当てられる。次に、図6(b)に示されるように、ころ−保持器アッシーが軸方向において外輪12側に押圧される。図6(b)に示される状態では、図5に示すように各円錐ころ14の転動面が保持器15の爪15dに押し当てられる。図6(b)に示される状態から、ころ−保持器アッシーが軸方向において外輪12側にさらに押圧されることにより、図6(c)に示される状態が実現される。図6(c)に示される状態では、図4に示すように各円錐ころ14の転動面が保持器15のころ案内面15cに押し当てられる。
本考案者らは、接触角α、つば部12bの高さC、および上記比(D−Do1)/2Hは同一であるが、つば部12bの外径面が軸方向に対して成す角度(つば外径角度)β、上記比S/T、および上記差分|P−P’|が異なる複数種の円錐ころ軸受11を試作し、各試作品でのころ−保持器アッシーの外輪12への組み込み性を評価した。表1は、この評価結果を示す。表1中の組み込み性が×とは、ころ−保持器アッシー中の円錐ころがばらけてしまい一体物として外輪12に組み込みにくかったことを示している。表1中の組み込み性が〇とは、ころ−保持器アッシーが一体物として外輪12に容易に組み込めたことを示している。
上記表1の結果から、上記比S/Tが0.7<S/T<1.0の関係式を満たし、上記比(D−Do1)/2Hが0.1<(D−Do1)/2H<0.4の関係式を満たし、上記角度βが35°以上であり、かつ上記差分|P−P’|がC以上であれば、ころ−保持器アッシーが一体物として外輪12に容易に組み込めることが確認された。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の範囲は上記した説明ではなく実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される
1,11 円錐ころ軸受、2,12 外輪、2a,12a 外輪軌道面、3,13 内輪、3a,13a 内輪軌道面、3b,12b つば部、5,15 保持器、6 ハウジング、8 センタリング治具、15a 大径リング部、15b 小径リング部、15c 案内面、15d 爪、15e 切欠部、15f 柱部。

Claims (7)

  1. 外輪軌道面を有する外輪と、
    内輪軌道面を有する内輪と、
    前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に転動自在に配置される複数の円錐ころと、
    前記複数の円錐ころを収容保持する複数のポケットが形成されている保持器とを備え、
    接触角が35°以上であり、
    前記外輪軌道面の小径側端部および大径側端部、ならびに前記内輪軌道面の小径側端部および大径側端部のうち、前記外輪軌道面の前記大径側端部にのみ径方向の内方に突出するつば部が形成されている、円錐ころ軸受。
  2. 前記保持器を構成する材料は樹脂を含む、請求項1に記載の円錐ころ軸受。
  3. 軸受幅Tに対する前記外輪の外輪幅Sの比S/Tが、0.7<S/T<1.0の範囲内である、請求項1または2に記載の円錐ころ軸受。
  4. 軸受断面高さHに対する前記つば部のつば高さの比(D−Do1)/2Hが、0.1<(D−Do1)/2H<0.4の範囲内である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の円錐ころ軸受。
  5. 前記つば部の外径面が軸方向に対して成す角度βが35°以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の円錐ころ軸受。
  6. 前記保持器は、前記複数のポケットの各々よりも大径側に位置する大径リング部と、前記複数のポケットの各々よりも小径側に位置する小径リング部と、前記大径リング部と前記小径リング部とを連結しかつ前記複数のポケットの各々を周方向に区画する複数の柱部とを含み、
    前記複数の柱部は、外径側および内径側の一方に形成されかつ前記複数の円錐ころの各々を案内する案内面と、前記外径側および前記内径側の他方に形成されかつ前記複数の円錐ころの各々脱落を防止する爪とを有し、
    前記大径リング部の外周面には、前記大径リング部の肉厚が前記柱部の肉厚よりも薄くなる切欠部が形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の円錐ころ軸受。
  7. 前記案内面に前記複数の円錐ころの各々を当てたときのころ外接円径Pと、前記爪に前記複数の円錐ころの各々を当てたときのころ外接円径P’との差の絶対値|P−P’|が、前記外輪軌道面からの前記つば部の高さC以上である、請求項6に記載の円錐ころ軸受。
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