JP3229826B2 - 遠心脱液装置 - Google Patents

遠心脱液装置

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JP3229826B2
JP3229826B2 JP30593696A JP30593696A JP3229826B2 JP 3229826 B2 JP3229826 B2 JP 3229826B2 JP 30593696 A JP30593696 A JP 30593696A JP 30593696 A JP30593696 A JP 30593696A JP 3229826 B2 JP3229826 B2 JP 3229826B2
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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、籠状のドラムに洗
濯物を収容し、該ドラムを水平軸を中心に高速で回転さ
せて脱液(ここでは、脱水及び溶剤の脱液を合わせて脱
液という)を行なう遠心脱液装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドラム式の遠心脱液装置は、洗浄後の洗
濯物を籠状のドラムに収容し、そのドラムを水平軸を中
心にして高速回転させる構造となっている。このような
遠心脱液装置における大きな問題点の1つは、洗濯物が
ドラム内周壁に不均等に分散している状態でドラムを高
速回転させると、回転軸回りの質量分布のアンバランス
によって異常振動や異常騒音が発生することである。
【0003】この問題点を解決することを目的とした遠
心脱液装置が従来から種々提案されている。本出願人
は、上記問題点を解決するための遠心脱液装置を特願平
8−67364号において提案している。この遠心脱液
装置では、まず、ドラム内の洗濯物に作用する遠心力が
重力よりも若干大きくなるような回転速度でドラムを回
転させることにより、洗濯物がドラム内周壁面に張り付
いて回転するようにする。そして、この状態で洗濯物の
偏在に起因する偏荷重を検出・判定し、偏荷重が所定値
よりも大きい場合には、偏荷重がドラム上部に達したこ
とを検知したときにドラムの回転を短時間だけ急速に落
とし洗濯物に作用する遠心力を弱めて洗濯物を落下・分
散させる。偏荷重の大きさや位置は、ドラムを回転駆動
するモータに流れるモータ電流の変動成分に基づいて得
ている。この遠心脱液装置によれば、ドラム内の洗濯物
を短時間の間にバランスよく分散配置した上で脱液を実
行することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記遠
心脱液装置においても、ドラムに収容される洗濯物の条
件によっては適正なバランスがとれない場合がある。例
えば、端的な例としてドラム内に大きな衣類が1枚のみ
収容された場合を考えると、如何に分散配置を試みよう
とも偏荷重を解消することができないことは明らかであ
る。少数の重量の大きく相違する洗濯物が収容されてい
る場合も、偏荷重の解消は困難である。
【0005】また、吸液量の極端に相違する複数の洗濯
物が収容されている場合、始めに洗濯物の分散配置を行
なう時点でのバランスと脱液の実行中又は脱液後のバラ
ンスとが変化することがあり得る。このような場合、脱
液前に洗濯物のバランスがよいように分散配置を行なっ
ても脱液中又は脱液後に偏荷重が大きくなり、途中で振
動や騒音が発生する恐れがある。
【0006】本発明はこのような点に鑑み上記出願に係
る遠心脱液装置を更に改良したものであり、その第1の
目的は、上述のように洗濯物のみでは均一分散が困難で
ある場合であっても偏荷重を解消することができ、脱液
運転時の異常振動や異常騒音の発生を回避することがで
きる遠心脱液装置を提供することにある。
【0007】また本発明の第2の目的は、脱液前に或る
程度の偏荷重が存在していても、或いは脱液の進行に伴
って偏荷重が増加するような場合であっても、脱液運転
時の異常振動や異常騒音の発生を回避することができる
遠心脱液装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段、及び発明の実施の形態】
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、籠状
のドラムに洗濯物を収容し該ドラムを水平軸を中心に回
転させて脱液を行なう遠心脱液装置において、 a)ドラムを回転駆動させるモータと、 b)前記ドラムとは区画され且つ該ドラムと共に回転する
バランス室と、 c)該バランス室内に移動自在に収容され、吸液及び脱液
されるバランス材と、 d)洗濯物及びバランス材が遠心力によりそれぞれドラム
及びバランス室の内周壁面に押し付けられて回転してい
るときに、該洗濯物及びバランス材の偏在に起因する偏
荷重の大きさを検出し、該偏荷重が所定値より大きいか
否かを判定する判定手段と、 e)該偏荷重が所定値以下であるとき高速の回転速度にて
ドラムが回転するように前記モータを制御し、該偏荷重
が所定値より大きいときには該偏荷重を減少させるべく
洗濯物及びバランス材に作用する遠心力が重力よりも一
時的に小さくなる回転速度にてドラムが回転するように
該モータを制御する運転制御手段と、を備えることを特
徴としている。
【0009】上記第1の発明に係る遠心脱液装置では、
運転制御手段は、洗濯物及びバランス材がそれぞれドラ
ム及びバランス室の内周壁面に押し付けられた状態で回
転する状態、つまり洗濯物及びバランス材に作用する遠
心力が重力に勝る回転速度になるようにモータを制御
し、この回転の間に判定手段が洗濯物及びバランス材の
偏在に起因する偏荷重の大きさを検出する。判定手段に
おける所定値を予め適当に定めておくことにより、偏荷
重の大きさがその所定値以下である場合にその状態のま
ま脱液運転に移行しても異常振動を生じないようにする
ことができる。そこでこの場合には、運転制御手段はド
ラムを高速回転速度まで上昇させるようにモータを制御
し脱液を実行する。
【0010】一方、偏荷重が所定値より大きい場合、洗
濯物の偏在を解消するためのバランス調整運転を実行す
る。バランス調整運転では偏在している洗濯物及びバラ
ンス材をそれぞれドラム及びバランス室内で分散させる
必要があるから、運転制御手段は洗濯物及びバランス材
に作用する遠心力が重力よりも小さくなる範囲までドラ
ムの回転速度を一時的に落とす。これにより、洗濯物及
びバランス材はそれぞれドラム及びバランス室内で移動
し、固まった状態にある洗濯物及びバランス材は分散す
る。
【0011】バランス材は洗濯物と同様に溶剤(又は
水)を吸収して重量が増しバランス室内で自由に移動す
るから、洗濯物と同様に偏荷重に寄与する。すなわち、
洗濯物の偏在とバランス材の偏在とを合わせたものが偏
荷重となる。このため、例えばドラムに収容された洗濯
物の数が少なく洗濯物のみでバランスをとることが困難
である場合でも、バランス材が洗濯物の代わりとなるの
でバランスがとり易くなる。なお、バランス材は溶剤を
吸収・吐出するものであれば種々のものが利用でき、例
えば布等の繊維集合体、スポンジ等の合成樹脂等が便利
である。洗濯物とのバランスを考慮すると吸液率が洗濯
物と近いことが好ましいから、布を主材料とするのがよ
い。
【0012】また上記課題を解決するためになされた第
2の発明は、籠状のドラムに洗濯物を収容し該ドラムを
水平軸を中心に回転させて脱液を行なう遠心脱液装置に
おいて、 a)ドラムを回転駆動させるモータと、 b)前記ドラムと同軸円周上に設けられ、遠心力により内
部に流体を保持可能なバランス室と、 c)該バランス室内に流体を注入する注入手段と、 d)洗濯物が遠心力によりドラム内周壁面に押し付けられ
て回転しているときに該洗濯物の偏在に起因する偏荷重
の大きさを検出し、該偏荷重が所定値より大きいか否か
を判定する判定手段と、 e)該偏荷重が所定値より大きいとき該偏荷重を減少させ
るべく洗濯物に作用する遠心力が重力よりも一時的に小
さくなる回転速度にてドラムが回転するように前記モー
タを制御し、該偏荷重が所定値以下であるときには高速
の回転速度にてドラムが回転するように該モータを制御
すると共に前記注入手段により前記バランス室内に流体
を注入する運転制御手段と、を備えることを特徴として
いる。
【0013】上記第2の発明に係る遠心脱液装置では
脱液開始前にはバランス室内の流体は排出されている。
このため、偏荷重の検出・判定の際にはバランス室は偏
荷重に寄与せず、偏荷重の要因は洗濯物自体の偏在のみ
である。運転制御手段は、偏荷重が所定値より大きい場
合には、上記第1の発明に係る遠心脱液装置と同様に、
洗濯物の偏在を解消するためのバランス調整運転を実行
する。一方、偏荷重が所定値以下である場合には、脱液
のためにドラムの回転速度を上昇させると共に、注入手
段によりバランス室内に適宜の量の流体を注入する。注
入された流体は遠心力によりバランス室の周壁面に張り
付き、その内部に保持される。
【0014】このときバランス室内の流体に作用する遠
心力は重力より遙かに大きいから、バランス室は垂直軸
を中心に回転する脱水籠の周囲に設けられた流体による
バランスリングと同様の働きをする。すなわち、ドラム
が偏荷重により回転軸からずれて振動しようとすると、
そのずれの方向と対向する方向にバランス室内部の流体
が集まり振動を抑制するように働く。これにより、流体
を注入したバランス室が設けられていない場合と比較し
て、ドラムが同一の偏荷重を有するときの振動はより小
さくなる。
【0015】上記第1及び第2の発明に係る遠心脱液装
置では、判定手段は偏荷重がドラムの所定の回転位置近
傍に到達したことを検知する位置検知手段を含み、運転
制御手段は、偏荷重が所定値より大きいときに、遠心力
が重力に勝る回転速度でドラムを回転させつつ前記位置
検知手段の検知出力に応じて遠心力が重力よりも小さく
なる回転速度にドラムを短時間減速させるよう制御する
と、偏在している洗濯物やバランス材を適当に分散させ
ることができる。
【0016】すなわち、前述のようにバランス調整運転
を行なう際には、特に洗濯物やバランス材の偏在してい
る箇所を狙って分散化を図ることが有効である。そこ
で、運転制御手段は、偏荷重の存在する部分がドラム回
転に伴ってドラム真横の回転位置を上方向に通過した後
ドラム最高位置を過ぎて他方のドラム真横の回転位置を
下方向に通過するまでのドラム半回転期間の範囲内にお
いて減速を行なう。ドラムが減速されると洗濯物及びバ
ランス材に作用していた遠心力が弱まり、ドラム及びバ
ランス室の上方に達していた洗濯物やバランス材が重力
により落下する。運転制御手段は、そのあと直ちにドラ
ムの回転速度が減速前の状態に戻るようにモータを制御
する。そして、洗濯物及びバランス材の移動により生じ
た新しい偏荷重の状態を判定手段により検出し、偏荷重
の大きさが所定値以下に収まった場合には脱液を実行す
る。偏荷重の大きさが所定値より大きい場合には、再度
バランス調整運転を実行する。
【0017】なお、洗濯物やバランス材には遠心力と共
に慣性力も働くため、偏荷重がドラムの最高位置を通過
した後に減速を行なっても洗濯物やバランス材は落下し
にくい。したがって、洗濯物及びバランス材をそれぞれ
ドラム及びバランス室の内周壁からより効果的に離脱さ
せて分散させるためには、偏荷重がドラム最高位置近傍
からその手前方向に90°の回転位置の範囲内にあると
きに減速するとよい。
【0018】このような制御を行なうためには、偏荷重
の大きさ及び位置を精度よく且つできるだけ簡単な構成
にて検出できることが望ましい。そのためには、ドラム
を回転駆動するモータのモータ電流を利用すると都合が
よい。モータ電流の変動は偏荷重を反映しており、ドラ
ムの1回転期間内の変動振幅は偏荷重の大きさに対応し
ている。また、偏荷重がドラム上方の回転位置に達する
ときにモータ電流の変動のピークは出現する。
【0019】そこで上記遠心脱液装置において、前記判
定手段は、モータに流れるモータ電流を検出する電流検
出手段と、該モータ電流の変動振幅を求める算出手段
と、該変動振幅を所定値と比較することにより偏荷重の
大きさを判定する比較手段とを含み、前記位置検知手段
は、前記モータ電流のピーク位置に基づいて偏荷重がド
ラムの所定の回転位置近傍に到達したことを検知する構
成とすることができる。
【0020】なお、このようなモータ電流の変動はモー
タの回転速度が遅いほど顕著であるため、運転制御手段
が、洗濯物及びバランス材に作用する遠心力と重力とが
均衡する回転速度よりも若干速い程度の回転速度でドラ
ムを駆動すれば、偏荷重の検出精度をより高めることが
できる。
【0021】更に上記第2の発明に係る遠心脱液装置で
は、前記運転制御手段は、判定手段により検出された偏
荷重の大きさに応じてバランス室に注入する流体の量を
調節する構成とすることが好ましい。
【0022】バランス室に注入する流体の量が多いほど
振動を抑制する効果は大きくなるが、多量の流体は回転
に対する負荷となるので、脱液時又は脱液後にアンバラ
ンスが大きくならないと推定される場合には流体の量を
少なくしておくほうが好ましい。そこで、偏荷重が比較
的大きな状態で脱液を実行するときには流体の量を相対
的に多くし、偏荷重が比較的小さな状態で脱液を実行す
るときには流体の量を相対的に少なくする。
【0023】
【発明の効果】第1の発明に係る遠心脱液装置によれ
ば、ドラムに収容された洗濯物とバランス室に封入され
ているバランス材との両者により偏荷重が小さくなるよ
うにバランス調整がなされる。このため、大きな衣類が
1枚のみドラムに収容されたり少数の重量の大きく相違
する洗濯物がドラムに収容されたりした場合等、洗濯物
のみでバランスをとることが不可能な場合であっても偏
荷重を小さくすることができる。したがって、このよう
に場合においても脱液時の異常振動や異常騒音の発生を
防止することができる。
【0024】また第2の発明に係る遠心脱液装置によれ
ば、偏荷重の検出時にはバランス室は偏荷重には影響せ
ず、脱液時にはバランス室内の流体がドラムの首振りを
抑制するように働く。このため、偏荷重検出時点でのバ
ランスとその後の脱液の時点でのバランスとが変化し、
脱液時の偏荷重が振動や騒音を発じさせるほど大きくな
るような場合であっても異常振動や異常騒音を防止する
ことができる。また、脱液のためにドラムの回転速度を
上昇させるときに偏荷重が或る程度大きくても、脱液時
にはバランス室内の流体の働きにより首振りを抑えるこ
とができる。したがって、脱液運転に移行するときの偏
荷重の許容範囲を広げることができるので、バランス調
整が容易になりそれに要する時間が短くてすむ。
【0025】
【実施例】まず、第1の発明に係る遠心脱液装置の一実
施例を図面を参照しつつ説明する。図1はこの遠心脱液
装置を搭載したドラム式洗濯機の構成を示す側面断面図
(a)及び外槽部分の背面図(b)である。図1に基づ
き、このドラム式洗濯機の全体構成を説明する。
【0026】外箱50の内部には外槽52が配置され、
外槽52内部には洗濯物を収容するための円筒形状のド
ラム54が主軸66に支持されている。ドラム54の開
口の前面には洗濯物投入口56が設けられており、洗濯
物投入口56を通して洗濯物がドラム54内へ収容され
る。ドラム54の周壁には多数の通液孔58が形成され
ており、外槽52内に供給された溶剤が通液孔58を通
してドラム54内へ流入し、ドラム54内で洗濯物から
脱液された溶剤は通液孔58を通して外槽52へ排出さ
れる。ドラム54には、回転に伴って洗濯物をかき上げ
るためのバッフル60が互いに略120°の間隔をもっ
て3箇所に設置されている。
【0027】ドラム54前方にはドラム54とは区画さ
れながら共に回転するドーナツ形状のバランス室62が
形成されている。バランス室62の周壁にも通液孔58
が設けられており、ドラム54内に溶剤が流入するとき
バランス室62へも同様に溶剤が流入する。バランス室
62内には、溶剤を吸収すると共に脱液時には脱液され
る適宜の数のバランス材64が移動自在に封入されてい
る。
【0028】主軸66は外槽52に装着された軸受68
によって保持され、その先端には主プーリ70が取り付
けられている。外槽52の下側にはドラム54を回転駆
動するためのモータ22が設置され、そのモータ22の
回転軸にはモータプーリ72が取り付けられている。モ
ータプーリ72の回転はVベルト74を通して主プーリ
70に伝達される。溶剤は給液口76を介し給液バルブ
78により液量が調節されて外槽52へ供給される。洗
浄後の溶剤は、排液バルブ80により開閉される排液口
82を通して排出される。モータ22には回路部84か
ら駆動電圧が印加される。なお、回路部84は後述する
制御部10やインバータ制御部20等から構成されてい
る。
【0029】回転センサは、主プーリ70を挟んで外槽
52の外壁に設置された発光部241と外箱50の内壁
に設置された受光部242とから構成される。発光部2
41と受光部242との間に位置する主プーリ70のリ
ング状部材には開口部701が設けられており、ドラム
54の1回転期間に1回のみ発光部241からの光が開
口部701を通過して受光部242に到達する。この受
光信号を基に、受光部242はドラム54の回転に同期
した検出信号(回転マーカ)を生成する。
【0030】次に、回路部84を中心とした電気的構成
及び動作を図2に基づき説明する。主としてマイクロコ
ンピュータを中心に構成される制御部10は、中央制御
部12、速度制御部14、偏荷重処理部16及びメモリ
18等から成る。偏荷重処理部16は、ピーク検出部1
61、位置指示部162、振幅算出部163及び振幅判
定部164から構成される。メモリ18には、洗浄、脱
液及び乾燥の各行程を進めるための運転プログラムが予
め記憶されている。作業者が操作部28にてキー操作を
行なうことにより脱液モード(例えば脱液する洗濯物の
繊維の種類等)を選択した上で脱液の開始を指示する
と、中央制御部12は対応する運転プログラムをメモリ
18から読み出し、この運転プログラムを実行すること
により脱液行程における各処理を進める。
【0031】速度制御部14は、ドラム54の回転方向
を含む速度指示信号をインバータ制御部20へ出力す
る。インバータ制御部20はこの速度指示信号をパルス
幅変調(PWM)信号に変換し、PWM信号に応じた駆
動電圧をモータ22へ印加する。モータ22に供給され
る駆動電流は電流検出部26によって検出され、偏荷重
処理部16へ入力される。
【0032】ドラム54内の洗濯物が偏在していると、
モータ電流はその偏在に起因する偏荷重に応じた変動成
分を有する。図3は偏荷重が存在する場合のモータ実効
値電流の波形の一例である。回転マーカは、回転センサ
24により得られるドラム54の1回転の周期を示す信
号である。モータ電流の変動はモータ22の負荷トルク
の変動により生じるから、モータ電流の正のピークはド
ラム54の1回転期間内において負荷トルクが最大にな
るタイミングで発生する。負荷トルクは、偏荷重の原因
である洗濯物を重力に抗してドラム54上部に持ち上げ
ようとするときに最大となる。したがって、通常、偏荷
重がドラム54内の最高位置から手前側約90°の回転
位置の範囲内に存在するときにモータ電流の正のピーク
が現われる。
【0033】一方、モータ電流の変動の振幅値は偏荷重
の大きさを反映している。図4は偏荷重の大きさとモー
タ電流変動の振幅値との関係の一例である。予めこのよ
うな関係を調べておくことにより、変動振幅に基づき偏
荷重の大きさを得ることができる。なお、モータ電流の
変動要因は必ずしも偏荷重だけではないため、偏荷重に
依る変動振幅を精度良く求めるためには、モータ電流の
変動成分からドラム54の回転速度近傍の周波数成分の
みを抜き出すフィルタ処理を行なうとよい。
【0034】偏荷重処理部16では、電流検出部26の
出力に基づき以下のように偏荷重の検出及び判定が行な
われる。ピーク検出部161では、回転マーカの間隔毎
つまりドラム54の1回転期間毎にモータ電流の変動の
正及び負のピークが検出される。検出された正のピーク
の位置情報は位置指示部162に、ピーク値情報は振幅
算出部163に入力される。前述のように正のピークは
偏荷重がほぼ定まった回転位置に到達したときに現われ
るから、位置指示部162では、減速のタイミングを指
示するために、正のピークが現われるタイミング或いは
正のピークから所定の時間分だけ速い又は遅いタイミン
グでパルス信号が発生され、速度制御部14に入力され
る。
【0035】振幅算出部163では、正及び負のピーク
値に基づきドラム54の1回転期間毎にモータ電流の変
動振幅値が算出される。前述のようにこの振幅値は偏荷
重の大きさに対応しているから、振幅判定部164では
振幅値が所定値以下であるか否かが判定され、所定値以
下であるときに正レベルの信号が出力される。判定のた
めの基準である所定値は、脱液運転時に許容される偏荷
重の大きさに応じて予め設定される。
【0036】速度制御部14は、ドラム54が所定の回
転速度で回転するようにモータ22を制御している間に
偏荷重の判定結果及び減速位置を指示するパルス信号を
受け、それに応じて速度指示信号を修正する。
【0037】上記構成の洗濯機における脱液行程の際の
制御手順を図5のフローチャートに沿って説明する。図
6は、ドラム54内の洗濯物及びバランス室62内のバ
ランス材64の状態を示す模式図である。ここでは一例
として、ドラム54内に1枚の大きな衣類と少数の極く
小さな衣類とが収容された場合を想定する。
【0038】脱液行程の開始前には、洗濯物及びバラン
ス材64は図6(a)に示すようにそれぞれドラム54
及びバランス室62の底部に積層した状態にある。作業
者が操作部28にて脱液開始のキー操作を行なうと、こ
れを受けて速度制御部14は、洗濯物及びバランス材6
4に作用する遠心力が重力に若干勝る低速回転速度N1
にてドラム54が回転するような速度指示信号を出力
し、インバータ制御部20はこれに応じた駆動電圧をモ
ータ22に印加する(ステップS10)。低速回転速度
N1はドラム径に応じて決められることが好ましく、例
えばドラム径が700[mm]の場合には50〜60[rpm]
程度、910[mm]の場合には80〜90[rpm]程度が適
当である。
【0039】ドラム54及びバランス室62が共に低速
回転速度N1で回転すると、全ての洗濯物及びバランス
材64は遠心力によりそれぞれドラム54及びバランス
室62の内周壁面に押し付けられた状態で回転する(図
6(b)参照)。このとき偏荷重処理部16では、電流
検出部26にて検出されたモータ電流の変動成分に基づ
き偏荷重の大きさが検出され、モータ電流の変動振幅が
所定の振幅値以下であるか否かが判定される(ステップ
S11)。
【0040】モータ電流の変動振幅が所定の振幅値以下
であると判定されると、中速脱液回転に移行される(ス
テップS20)。すなわち、速度制御部14は振幅判定
部164から正レベルの信号を受けると中速回転速度N
2にてドラム54が回転するような速度指示信号を出力
し、インバータ制御部20はこれに応じた駆動電圧をモ
ータ22に印加する。中速回転速度N2は例えば500
[rpm]程度が適当である。中速脱液回転が所定時間だけ
実行されると、洗濯物の粗絞りが終了する。
【0041】中速脱液回転の後には高速脱液回転が実行
される(ステップS30)。すなわち、速度制御部14
は、所定の中速脱液時間が終了すると次に高速回転速度
N3にてドラム54が回転するような速度指示信号を出
力し、インバータ制御部20はこれに応じた駆動電圧を
モータ22に印加する。高速回転速度N3は、洗濯物の
布傷みを極力抑えるために繊維の種類等に応じた値であ
ることが好ましいから、通常、作業者によって指定され
た脱液モードに応じた値とされる。標準的には例えば7
00[rpm]程度が適当である。高速脱液回転が所定時間
だけ実行されると、洗濯物は完全に脱液される。そし
て、所定の高速脱液時間が経過するとドラム54の回転
は停止されて脱液運転が終了する。
【0042】ステップS11にてモータ電流の変動振幅
が所定の振幅値よりも大きいと判定されたときには、ス
テップS12〜S14によるバランス調整運転が実行さ
れる。すなわち、まず速度制御部14は、ドラム54の
回転速度を先の低速回転速度N1に維持するように制御
する(ステップS12)。洗濯物及びバランス材64の
偏在に起因する偏荷重がドラム54の最高位置近傍乃至
はその手前の回転位置に到達すると、パルス信号が位置
指示部162から速度制御部14に入力される(ステッ
プS13)。このパルス信号を受けて、速度制御部14
はドラム54の回転速度が極く一時的に下がるように、
分散回転速度N4にてドラム54が回転するような速度
指示信号を所定の減速時間tの間だけ出力する(ステッ
プS14)。
【0043】このような急激な減速によって、ドラム5
4及びバランス室62の内周壁面に押し付けられた状態
で回転している洗濯物及びバランス材64に作用してい
る遠心力は一時的に重力よりも小さくなる。ドラム54
及びバランス室62の上方に到達した洗濯物及びバラン
ス材64が落下するか又はその内周壁面に張り付いたま
ま回転するかは、ドラム回転軸からの距離、重量、内周
壁面との密着面積等種々の要因に依存している。そこ
で、分散回転速度N4及び減速時間tを適正に設定する
ことにより、洗濯物を落下させずにバランス材64のみ
を重力により落下させることができる(図6(c)参
照)。このようなバランス調整運転を行なうと、大きく
重い衣類の位置に180°対向する位置の近傍にバラン
ス材64が集まる(図6(d)参照)。
【0044】上述のような短時間の減速の後に、再び低
速回転速度N1にてドラム54は回転され(ステップS
10)、偏荷重の大きさが再度判定される(ステップS
11)。モータ電流変動の振幅値が所定値以下に収まっ
ていない場合には、再度ステップS12〜S14のバラ
ンス調整運転を実行する。1回のバランス調整運転によ
ってバランスがとれない場合でも、通常数回程度バラン
ス調整運転を繰り返し行なうことにより洗濯物とバラン
ス材64とを含めたバランスがとれるようになる。ま
た、複数回バランス運転を繰り返しても、ドラム54の
回転は低速回転速度N1の近傍において変動するだけな
ので、短時間の間にバランス調整は完了する。
【0045】上記のバランス調整運転において、ドラム
径が910[mm]の場合、例えば低速回転速度N1を80
[rpm]程度としたときに、分散回転速度N4を40[rpm]
程度、減速時間tを0.15秒程度とすれば、洗濯物及
びバランス材64を好適に分散させることができる。す
なわち、この低速回転速度N1ではドラム54の1回転
に要する時間は0.75秒であるから、減速時間tはド
ラム54の1回転期間の内の約1/5である。この分散
回転速度N4及び減速時間tは、低速回転速度N1、ドラ
ム径、洗濯物の量、更にはモータ22の応答特性等、種
々のパラメータにより影響を受けるため、予め適正な値
を選定することが好ましい。
【0046】また、洗濯物の適度な分散には、減速を開
始するタイミングすなわち偏荷重が存在する回転位置も
大きく関係する。ドラム54内の洗濯物には遠心力と同
時に慣性力が作用しているから、偏荷重がドラム54の
最高位置を通過した後に遠心力が重力より小さくなって
も洗濯物は完全には落下せず充分に分散させることは難
しい。すなわち、洗濯物を効果的に落下させるために
は、偏荷重がドラム54の最高位置近傍から手前に90
°の回転位置の範囲内にあるときに減速することが好ま
しい。
【0047】上述したようなドラム54の回転速度等の
条件においては、モータ電流の正のピークは偏荷重がド
ラム54の最高位置よりも手前に30°〜45°程度の
回転位置の範囲内に到達したときに生じる。この発生の
タイミングは回転速度等により変化する。また、位置指
示部162のパルス信号が出力された後に実際にドラム
54が減速するまでの時間は、速度制御部14やインバ
ータ制御部20の構成によっても相違する。このため、
上記のように偏荷重が適当な回転位置に達したときに減
速を行なうために、位置指示部162はモータ電流の正
のピーク位置から所定時間だけ進めて又は遅れてパルス
信号を発生するようにしてもよい。
【0048】なお、減速時に洗濯物をそのままの状態で
回転させバランス材64のみを落下させるようにするた
めには、例えばバランス室62の内周半径をドラム54
の内周半径よりも若干小さくすると効果的である。すな
わち、各洗濯物及びバランス材64に作用する遠心力は
その回転軸からの距離に比例するから、回転軸の近くに
位置している洗濯物及びバランス材ほど遠心力は小さく
なる。したがって、バランス室62の内周半径をより小
さくすれば、一般的にはバランス材64のほうが落下し
易くなり、洗濯物とバランス材64とを併せたバランス
調整が行ない易くなる。
【0049】次に、第2の発明に係る遠心脱液装置の一
実施例を図面を参照しつつ説明する。図7はこの遠心脱
液装置を搭載したドラム式洗濯機の構成を示す側面断面
図である。この洗濯機では、ドラム54前部に環状の中
空体をなすバランスリング90が形成されている。バラ
ンスリング90には内周側前方に円周に沿って開口が設
けられており、外周側は溶剤を保持可能なようにポケッ
ト状になっている。洗濯物投入口56の上部には、バラ
ンスリング90の開口に向けて溶剤を注入可能な位置に
噴射ノズル92が設けられ、噴射ノズル92は噴射バル
ブ94を介して給液口76に接続されている。そのほか
の構成は図1に示した洗濯機と同一である。
【0050】図8はこの洗濯機の電気系構成図である。
この洗濯機では、図2に示した構成に加えて、振幅算出
部163の出力が噴射量制御部19に入力され、噴射量
制御部19から開閉制御信号が噴射バルブ94に与えら
れる。
【0051】図7及び図8の構成の洗濯機における脱液
行程の際の制御手順を図9のフローチャートに沿って説
明する。本装置では、低速回転速度N1でドラム54を
回転させたときに偏荷重の大きさが所定値以内に収まる
までは、図5の例と同様の制御を実行する(但し、図5
の例ではバランス材を含めて偏荷重のバランスをとって
いたのに対し、この例では洗濯物のみでバランスをとる
点は異なっている)。
【0052】ステップS11にてモータ電流の振幅変動
が所定値以下になり振幅判定部164から正レベルの信
号を受けると、速度制御部14は中速回転速度N2にて
ドラム54が回転するような速度指示信号を出力し、イ
ンバータ制御部20はこれに応じた駆動電圧をモータ2
2に印加する(ステップS20)。また、噴射量制御部
19は、偏荷重が所定値以下であると判定されたときの
モータ電流の振幅変動値を基に所定の演算を行なうこと
によってバランスリング90に注入する溶剤量を決定す
る(ステップS21)。そして、決定された溶剤量に応
じたバルブの開放時間を算出し、噴射バルブ94を開放
させる(ステップS22)。
【0053】噴射バルブ94が所定時間だけ開放される
と、溶剤が噴射ノズル92から放出されてバランスリン
グ90の前部開口からバランスリング90内に入る。ド
ラム54は中速回転速度N2にて回転しているため、バ
ランスリング90内に注入された溶剤は遠心力によって
その外周壁側に片寄り、前部開口からこぼれ出ることは
殆どない。この溶剤に作用する遠心力は重力よりも遙か
に大きいので、バランスリング90は垂直軸を中心に回
転するものと同様の働きをする。すなわち、ドラム54
が偏荷重によって首振り状態なろうとすると、バランス
リング90内の溶剤はそれに抗する方向の内周壁近傍に
多く集まり首振りを抑制する。したがって、中速脱液回
転又は高速脱液回転の途中において脱液により偏荷重の
状態が変化し、ドラム54がアンバランスな状態になっ
たときでも、バランスリング90が首振りを抑えるので
異常振動や騒音の発生を防止することができる。
【0054】この構成では、バランスリング90に注入
する溶剤量が多くなるほどドラム54の首振りを抑制す
る効果が大きくなる。しかしながら、バランスリング9
0の重量が増加するため、モータ22に対する回転負荷
が増してしまう。このため、偏荷重が相対的に小さく脱
液時のアンバランスが小さいと推定される場合には注入
する溶剤量を少なくし、偏荷重が所定値以下であるもの
の相対的に大きく脱液時のアンバランスが大きいと推定
される場合には注入する溶剤量を多くするとよい。
【0055】なお、ドラム54の起動時にバランスリン
グ90内に溶剤が残っていると、これが偏荷重の要因と
なり好ましくない。そこで、脱液後にドラム54を停止
する際にはバランスリング90内の溶剤に作用する遠心
力と重力とが均衡する近傍の回転速度で適宜の制御を行
なうことにより、溶剤が前方開口から排出されるように
しておく。また、バランスリング90に、例えばドラム
54の回転速度が上昇したときに遠心力により閉鎖し遠
心力が弱くなると開放する機構を有する溶剤排出孔を設
けるようにしてもよい。
【0056】なお、本発明は石油系溶剤等を使用する洗
濯機のみならず水を使用した洗濯機にも適用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明に係る遠心脱液装置を搭載したド
ラム式洗濯機の側面断面図(a)及び外槽部分の背面図
(b)。
【図2】 図1のドラム式洗濯機の電気系構成図。
【図3】 偏荷重によるモータ実効値電流の変動の一例
を示す図。
【図4】 偏荷重の大きさとモータ電流変動の振幅値と
の関係の一例を示す図。
【図5】 脱液行程時の制御手順を説明するためのフロ
ーチャート。
【図6】 ドラム内の洗濯物及びバランス室内のバラン
ス材の状態を示す模式図。
【図7】 第2の発明に係る遠心脱液装置を搭載したド
ラム式洗濯機の側面断面図。
【図8】 図7のドラム式洗濯機の電気系構成図。
【図9】 図7及び図8のドラム式洗濯機の脱液行程時
の制御手順を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
14…速度制御部 16…偏荷重処理部 161…ピーク検出部 162…位置指示部 163…振幅算出部 164…振幅判定部 19…噴射量制御部 20…インバータ制御部 22…モータ 24…回転センサ 241…発光部 242…受光部 26…電流検出部 54…ドラム 62…バランス室 64…バランス材 90…バランスリング 92…噴射ノズル 94…噴射バルブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−289998(JP,A) 特開 昭64−40096(JP,A) 特公 昭47−49934(JP,B1) 実公 昭43−15839(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 1/00 - 51/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 籠状のドラムに洗濯物を収容し該ドラム
    を水平軸を中心に回転させて脱液を行なう遠心脱液装置
    において、 a)ドラムを回転駆動させるモータと、 b)前記ドラムとは区画され且つ該ドラムと共に回転する
    バランス室と、 c)該バランス室内に移動自在に収容され、吸液及び脱液
    されるバランス材と、 d)洗濯物及びバランス材が遠心力によりそれぞれドラム
    及びバランス室の内周壁面に押し付けられて回転してい
    るときに、該洗濯物及びバランス材の偏在に起因する偏
    荷重の大きさを検出し、該偏荷重が所定値より大きいか
    否かを判定する判定手段と、 e)前記偏荷重が所定値以下であるとき高速の回転速度に
    てドラムが回転するように前記モータを制御し、該偏荷
    重が所定値より大きいときには該偏荷重を減少させるべ
    く洗濯物及びバランス材に作用する遠心力が重力よりも
    一時的に小さくなる回転速度にてドラムが回転するよう
    に該モータを制御する運転制御手段と、 を備えることを特徴とする遠心脱液装置。
  2. 【請求項2】 籠状のドラムに洗濯物を収容し該ドラム
    を水平軸を中心に回転させて脱液を行なう遠心脱液装置
    において、 a)ドラムを回転駆動させるモータと、 b)前記ドラムと同軸円周上に設けられ、遠心力により内
    部に流体を保持可能なバランス室と、 c)該バランス室内に流体を注入する注入手段と、 d)洗濯物が遠心力によりドラム内周壁面に押し付けられ
    て回転しているときに該洗濯物の偏在に起因する偏荷重
    の大きさを検出し、該偏荷重が所定値より大きいか否か
    を判定する判定手段と、 e)該偏荷重が所定値より大きいとき該偏荷重を減少させ
    るべく洗濯物に作用する遠心力が重力よりも一時的に小
    さくなる回転速度にてドラムが回転するように前記モー
    タを制御し、該偏荷重が所定値以下であるときには高速
    の回転速度にてドラムが回転するように該モータを制御
    すると共に前記注入手段により前記バランス室内に流体
    を注入する運転制御手段と、 を備えることを特徴とする遠心脱液装置。
  3. 【請求項3】 前記判定手段は偏荷重がドラムの所定の
    回転位置近傍に到達したことを検知する位置検知手段を
    含み、前記運転制御手段は、偏荷重が所定値より大きい
    ときに、遠心力が重力に勝る回転速度でドラムを回転さ
    せつつ前記位置検知手段の検知出力に応じて遠心力が重
    力よりも小さくなる回転速度にドラムを短時間減速させ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠心脱液装
    置。
  4. 【請求項4】 前記判定手段は、前記モータに流れるモ
    ータ電流を検出する電流検出手段と、該モータ電流の変
    動振幅を求める算出手段と、該変動振幅を所定値と比較
    することにより偏荷重の大きさを判定する比較手段とを
    含み、前記位置検知手段は、前記モータ電流のピーク位
    置に基づいて偏荷重がドラムの所定の回転位置近傍に到
    達したことを検知することを特徴とする請求項3に記載
    の遠心脱液装置。
  5. 【請求項5】 前記運転制御手段は、前記判定手段によ
    り検出された偏荷重の大きさに応じてバランス室に注入
    する流体の量を調節することを特徴とする請求項2に記
    載の遠心脱液装置。
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