JP3229371B2 - 水中音響材の製造方法 - Google Patents
水中音響材の製造方法Info
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- JP3229371B2 JP3229371B2 JP17546292A JP17546292A JP3229371B2 JP 3229371 B2 JP3229371 B2 JP 3229371B2 JP 17546292 A JP17546292 A JP 17546292A JP 17546292 A JP17546292 A JP 17546292A JP 3229371 B2 JP3229371 B2 JP 3229371B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は水中音響材の製造方法
に係わり、更に詳しくは、接着界面をなくして気泡内へ
の水の浸入を防止し、音響性能の長期安定、及び耐久性
の向上を図ることが出来る水中音響材の製造方法に関す
るものである。
に係わり、更に詳しくは、接着界面をなくして気泡内へ
の水の浸入を防止し、音響性能の長期安定、及び耐久性
の向上を図ることが出来る水中音響材の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、水中で使用される水中音響材に
は、水中の音波を遮断して反射させる遮音材と水中の音
波を吸収して反射波を減衰させる吸音材とがあることが
知られている。前記遮音材は、水の音響インピーダンス
と不整合な物質を具備することにより水中の音波を遮断
し、前記吸音材は、水の音響インピーダンスと整合する
物質を具備することにより水中の音波を吸収している。
は、水中の音波を遮断して反射させる遮音材と水中の音
波を吸収して反射波を減衰させる吸音材とがあることが
知られている。前記遮音材は、水の音響インピーダンス
と不整合な物質を具備することにより水中の音波を遮断
し、前記吸音材は、水の音響インピーダンスと整合する
物質を具備することにより水中の音波を吸収している。
【0003】上述した水の音響インピーダンスと整合、
或いは不整合である物質としては、従来、共に空気が用
いられている。この空気の量を調整することにより、遮
音材、或いは吸音材として使用している。ところで、前
記水中音響材としては、例えば図7及び図8に示すよう
な構成のものが知られている。図7の水中音響材は、平
板状を成し、複数の気孔部11を含有する本体ゴム層1
2に、該気孔部11を密封するようにしてカバーゴム層
13が接着剤を介して固定されたものである。
或いは不整合である物質としては、従来、共に空気が用
いられている。この空気の量を調整することにより、遮
音材、或いは吸音材として使用している。ところで、前
記水中音響材としては、例えば図7及び図8に示すよう
な構成のものが知られている。図7の水中音響材は、平
板状を成し、複数の気孔部11を含有する本体ゴム層1
2に、該気孔部11を密封するようにしてカバーゴム層
13が接着剤を介して固定されたものである。
【0004】図8の水中音響材も、平板状を成し、複数
の貫通した気孔部11が設けられた本体ゴム層12の両
面に、該気孔部11を覆うようにしてカバーゴム層13
a,13bが接着剤を介して固定されたものである。両
水中音響材は共に、気孔部11には空気が封入されてい
る。前記水中音響材の製造方法は、モールド内で本体ゴ
ム層12、カバーゴム層13を加硫成形し、その加硫成
形された本体ゴム層12及びカバーゴム層13の接着面
にバフ処理を施した後、接着剤により固着され一体化さ
れるものである。
の貫通した気孔部11が設けられた本体ゴム層12の両
面に、該気孔部11を覆うようにしてカバーゴム層13
a,13bが接着剤を介して固定されたものである。両
水中音響材は共に、気孔部11には空気が封入されてい
る。前記水中音響材の製造方法は、モールド内で本体ゴ
ム層12、カバーゴム層13を加硫成形し、その加硫成
形された本体ゴム層12及びカバーゴム層13の接着面
にバフ処理を施した後、接着剤により固着され一体化さ
れるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
水中音響材にあっては、加硫済みの本体ゴム層12に加
硫済みのカバーゴム層13を接着剤で貼り付ける際に、
接着圧力の不足、接着剤の塗布量の不均一等に起因し
て、長期水中で使用していると、本体ゴム層12とカバ
ーゴム層13との接着界面14から水が浸入し、気孔部
11にも該水が入り込んで、遮音性能、或いは吸音性能
等の音響性能を維持することが出来ず、耐久性に劣ると
言う問題があった。
水中音響材にあっては、加硫済みの本体ゴム層12に加
硫済みのカバーゴム層13を接着剤で貼り付ける際に、
接着圧力の不足、接着剤の塗布量の不均一等に起因し
て、長期水中で使用していると、本体ゴム層12とカバ
ーゴム層13との接着界面14から水が浸入し、気孔部
11にも該水が入り込んで、遮音性能、或いは吸音性能
等の音響性能を維持することが出来ず、耐久性に劣ると
言う問題があった。
【0006】また、前記水中音響材を製造する方法にあ
っては、本体ゴム層12とカバーゴム層13を接着する
ための前工程(バフ処理)が必要であり、更に接着剤に
よる接着工程もあり、製造工程が煩雑であり、作業性及
び生産性が悪いと言う問題があった。この発明はかかる
従来の課題に着目して案出されたもので、接着界面をな
くすことにより気孔部への水の浸入を防止し、もって音
響性能の長期安定及び耐久性の向上を図ることが出来る
と共に、製造工程を容易にして作業性及び生産性を向上
することが可能な水中音響材の製造方法を提供すること
を目的とするものである。
っては、本体ゴム層12とカバーゴム層13を接着する
ための前工程(バフ処理)が必要であり、更に接着剤に
よる接着工程もあり、製造工程が煩雑であり、作業性及
び生産性が悪いと言う問題があった。この発明はかかる
従来の課題に着目して案出されたもので、接着界面をな
くすことにより気孔部への水の浸入を防止し、もって音
響性能の長期安定及び耐久性の向上を図ることが出来る
と共に、製造工程を容易にして作業性及び生産性を向上
することが可能な水中音響材の製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、本加硫前のゴムシートに複数の独立した気
孔部を形成し、該気孔部にその容積に適合した発泡倍率
を有する発泡剤を充填し、本加硫前のカバーゴムシート
で前記複数の気孔部を密閉した後、モールド内にて加熱
して前記発泡剤を発泡させ前記気孔部を保持した状態で
前記本加硫前のゴムシートおよびカバーゴムシートを加
硫して一体成形することを要旨とするものである。
成するため、本加硫前のゴムシートに複数の独立した気
孔部を形成し、該気孔部にその容積に適合した発泡倍率
を有する発泡剤を充填し、本加硫前のカバーゴムシート
で前記複数の気孔部を密閉した後、モールド内にて加熱
して前記発泡剤を発泡させ前記気孔部を保持した状態で
前記本加硫前のゴムシートおよびカバーゴムシートを加
硫して一体成形することを要旨とするものである。
【0008】
【作用】この発明は上記のような製造方法による水中音
響材は、本体ゴム層が、その内部に複数の独立した気孔
部を含有しているので、接着剤等により接着さた接着界
面が排除され、該接着界面から気孔部内への水の浸入が
完全に防止され、常に気孔部を完全に独立した状態に保
つことが出来る。
響材は、本体ゴム層が、その内部に複数の独立した気孔
部を含有しているので、接着剤等により接着さた接着界
面が排除され、該接着界面から気孔部内への水の浸入が
完全に防止され、常に気孔部を完全に独立した状態に保
つことが出来る。
【0009】また、本加硫前のゴムシートに複数の独立
した気孔部を形成し、該気孔部にその容積に適合した発
泡倍率を有する発泡剤を充填し、本加硫前のカバーゴム
シートで前記複数の気孔部を密閉した後、モールド内に
て加熱して前記発泡剤を発泡させ前記気孔部を保持した
状態で前記本加硫前のゴムシートおよびカバーゴムシー
トを加硫して一体成形するので、接着するための前工
程、及び接着剤による接着工程を排除して、製造工程を
容易にすることが出来る。
した気孔部を形成し、該気孔部にその容積に適合した発
泡倍率を有する発泡剤を充填し、本加硫前のカバーゴム
シートで前記複数の気孔部を密閉した後、モールド内に
て加熱して前記発泡剤を発泡させ前記気孔部を保持した
状態で前記本加硫前のゴムシートおよびカバーゴムシー
トを加硫して一体成形するので、接着するための前工
程、及び接着剤による接着工程を排除して、製造工程を
容易にすることが出来る。
【0010】
【実施例】以下、添付図面に基づいてこの発明の実施例
を説明する。図1は、この発明の製造方法に係る水中音
響材の一部切り欠き平面図、図2は断面図を示し、この
水中音響材1は、平板状を成し、ゴム材料からなる本体
ゴム層2内に複数の独立した気孔部3を配設して構成さ
れている。前記本体ゴム層2に使用されるゴム材料とし
ては、従来公知のものがいずれも使用可能である。例え
ば、クロロプレンゴム(CR)やNBR等である。前記
気孔部3は、円筒状を成し、本体ゴム層2内の略同一平
面上に略均一の容積を有して所定の間隔を置いて配置さ
れている。該気孔部3の容積及び間隔は、使用される周
波数によってそれぞれ異にするものである。
を説明する。図1は、この発明の製造方法に係る水中音
響材の一部切り欠き平面図、図2は断面図を示し、この
水中音響材1は、平板状を成し、ゴム材料からなる本体
ゴム層2内に複数の独立した気孔部3を配設して構成さ
れている。前記本体ゴム層2に使用されるゴム材料とし
ては、従来公知のものがいずれも使用可能である。例え
ば、クロロプレンゴム(CR)やNBR等である。前記
気孔部3は、円筒状を成し、本体ゴム層2内の略同一平
面上に略均一の容積を有して所定の間隔を置いて配置さ
れている。該気孔部3の容積及び間隔は、使用される周
波数によってそれぞれ異にするものである。
【0011】図3に、水中音響材の他の実施例を示す。
この水中音響材1は、本体ゴム層2内の2つの同一平面
上に所定の間隔を置いて気孔部3を配置したものである
(気孔部3を2段有する水中音響材)。従って、同一符
号を付して説明は省略する。前述した水中音響材1で
は、気孔部3を3段或いは4段等に有するように構成す
ることも可能である。
この水中音響材1は、本体ゴム層2内の2つの同一平面
上に所定の間隔を置いて気孔部3を配置したものである
(気孔部3を2段有する水中音響材)。従って、同一符
号を付して説明は省略する。前述した水中音響材1で
は、気孔部3を3段或いは4段等に有するように構成す
ることも可能である。
【0012】次に、上述した水中音響材1の製造方法に
ついて、図4を参照しながら説明する。まず、図4の
(a)に示すように、本加硫前のゴムシート4に、使用
される周波数に合った容積を有する両面に貫通した筒状
の孔部から成る気孔部3を所定の間隔で形成する。前記
本加硫前とは、加硫済み前の未加硫或いはセミ加硫等の
状態を言い、気孔部3の形状が維持可能であれば、ゴム
シート4の加硫度は特に問うものではない。
ついて、図4を参照しながら説明する。まず、図4の
(a)に示すように、本加硫前のゴムシート4に、使用
される周波数に合った容積を有する両面に貫通した筒状
の孔部から成る気孔部3を所定の間隔で形成する。前記
本加硫前とは、加硫済み前の未加硫或いはセミ加硫等の
状態を言い、気孔部3の形状が維持可能であれば、ゴム
シート4の加硫度は特に問うものではない。
【0013】次に、図4の(b)に示すように、本加硫
前のカバーゴムシート6a上に前記気孔部3を有するゴ
ムシート4を載置して、該気孔部3に発泡剤5の微粒子
を充填する。この発泡剤5は、加硫温度に適合した熱
(加硫温度以下の温度)により発泡し、発泡剤5の量
は、気孔部3の容積に適合した発泡倍率を有する量であ
ることが好ましい。発泡剤5の発泡温度が加硫温度を越
えると、ゴムシート4及びカバーゴムシート6の加硫時
に発泡剤5を発泡させることが出来ない。まだ、発泡剤
5の量が、気孔部3の容積に適合した発泡倍率でない
と、気孔部3の形状を設定した容積に維持することが困
難である。
前のカバーゴムシート6a上に前記気孔部3を有するゴ
ムシート4を載置して、該気孔部3に発泡剤5の微粒子
を充填する。この発泡剤5は、加硫温度に適合した熱
(加硫温度以下の温度)により発泡し、発泡剤5の量
は、気孔部3の容積に適合した発泡倍率を有する量であ
ることが好ましい。発泡剤5の発泡温度が加硫温度を越
えると、ゴムシート4及びカバーゴムシート6の加硫時
に発泡剤5を発泡させることが出来ない。まだ、発泡剤
5の量が、気孔部3の容積に適合した発泡倍率でない
と、気孔部3の形状を設定した容積に維持することが困
難である。
【0014】続いて、図4の(c)に示すように、前記
ゴムシート4上に本加硫前のカバーゴムシート6bを配
置して、発泡剤5が充填された気孔部3を密閉した後、
モールド内で加硫して一体成形し、図1,2に示すよう
な水中音響材1を製造するのである。加硫成形時に前記
気孔部3に充填された発泡剤5の微粒子が熱により発泡
し、気孔部3を埋め込もうとする本加硫前のゴムの流れ
を阻止し、加硫後まで気孔部3をその状態に維持するの
である。加硫後の気孔部3には、発泡剤5の微粒子の殻
の溶融物が堆積し、または加熱分解により発泡剤5がガ
ス状になり、所定の独立した気泡を有する気孔部3が得
られる。
ゴムシート4上に本加硫前のカバーゴムシート6bを配
置して、発泡剤5が充填された気孔部3を密閉した後、
モールド内で加硫して一体成形し、図1,2に示すよう
な水中音響材1を製造するのである。加硫成形時に前記
気孔部3に充填された発泡剤5の微粒子が熱により発泡
し、気孔部3を埋め込もうとする本加硫前のゴムの流れ
を阻止し、加硫後まで気孔部3をその状態に維持するの
である。加硫後の気孔部3には、発泡剤5の微粒子の殻
の溶融物が堆積し、または加熱分解により発泡剤5がガ
ス状になり、所定の独立した気泡を有する気孔部3が得
られる。
【0015】前記発泡剤5の微粒子としては、本体ゴム
層2にCRを使用する場合には、マイクロスフェアー
〔松本油脂(株)製〕等を有効に用いることが出来る。
前述したゴムシート4には、両面に貫通した気孔部3を
設けて、該ゴムシート4の両面にカバーゴムシート6
a,6bを配して気孔部3を密封するようにしたが、ゴ
ムシート4に貫通しない孔部からなる気孔部を設けて、
該ゴムシート4の一方の面からカバーゴムシートで気孔
部を密封するようにしても良い。
層2にCRを使用する場合には、マイクロスフェアー
〔松本油脂(株)製〕等を有効に用いることが出来る。
前述したゴムシート4には、両面に貫通した気孔部3を
設けて、該ゴムシート4の両面にカバーゴムシート6
a,6bを配して気孔部3を密封するようにしたが、ゴ
ムシート4に貫通しない孔部からなる気孔部を設けて、
該ゴムシート4の一方の面からカバーゴムシートで気孔
部を密封するようにしても良い。
【0016】また、図3に示すような2段の気孔部3を
有するものや、更に3段、4段等の多段の気孔部3を有
する水中音響材を製造する場合には、前述した成形加硫
する前までの工程を繰り返して行った後、成形するよう
にすれば良い。以上のようにこの発明の製造方法による
水中音響材は、ゴム材料から成る平板状の本体ゴム層2
が、その内部に複数の独立した気孔部3を含有している
ので、接着剤等により接着さた接着界面が排除され、該
接着界面から気孔部3内への水の浸入が完全に防止さ
れ、常に気孔部3を完全に独立した状態に保つことが出
来る。その結果、水中音響材1の音響性能の長期安定及
び耐久性の向上を図ることが出来る。
有するものや、更に3段、4段等の多段の気孔部3を有
する水中音響材を製造する場合には、前述した成形加硫
する前までの工程を繰り返して行った後、成形するよう
にすれば良い。以上のようにこの発明の製造方法による
水中音響材は、ゴム材料から成る平板状の本体ゴム層2
が、その内部に複数の独立した気孔部3を含有している
ので、接着剤等により接着さた接着界面が排除され、該
接着界面から気孔部3内への水の浸入が完全に防止さ
れ、常に気孔部3を完全に独立した状態に保つことが出
来る。その結果、水中音響材1の音響性能の長期安定及
び耐久性の向上を図ることが出来る。
【0017】また、本加硫前のゴムシート4に形成され
た複数の独立した気孔部3に発泡剤5を充填し、該気孔
部3を同様の本加硫前のカバーゴムシート6で密閉した
後、加硫して一体成形するので、接着するための前工
程、及び接着剤による接着工程を排除して、製造工程を
容易にすることが出来る。その結果、水中音響材1の作
業性及び生産性を向上することが出来る。
た複数の独立した気孔部3に発泡剤5を充填し、該気孔
部3を同様の本加硫前のカバーゴムシート6で密閉した
後、加硫して一体成形するので、接着するための前工
程、及び接着剤による接着工程を排除して、製造工程を
容易にすることが出来る。その結果、水中音響材1の作
業性及び生産性を向上することが出来る。
【0018】次に、上述した本発明の製造方法によって
図1,2の水中音響材1を試作し、該水中音響材1によ
り行った音響性能(反射低減ER〔エコーリダクショ
ン〕)測定試験について説明する。CRで構成された本
加硫前のゴムシート4に直径Dが6mm、高さHが4mm、
気孔部間隔Lが40mmの複数の気孔部3を設け、該気孔
部3に発泡剤5としてマイクロスフェアーFー80〔松
本油脂(株)製〕を0.03(g/1気孔)充填し、C
Rで構成された本加硫前のカバーゴムシート6a,6b
で両側から気孔部3を密閉し、モールド成型により14
8℃で30分加硫成形して、水中音響材1を作製した。
この水中音響材1の厚さは8mmで、縦横の長さはそれぞ
れ400mmである。
図1,2の水中音響材1を試作し、該水中音響材1によ
り行った音響性能(反射低減ER〔エコーリダクショ
ン〕)測定試験について説明する。CRで構成された本
加硫前のゴムシート4に直径Dが6mm、高さHが4mm、
気孔部間隔Lが40mmの複数の気孔部3を設け、該気孔
部3に発泡剤5としてマイクロスフェアーFー80〔松
本油脂(株)製〕を0.03(g/1気孔)充填し、C
Rで構成された本加硫前のカバーゴムシート6a,6b
で両側から気孔部3を密閉し、モールド成型により14
8℃で30分加硫成形して、水中音響材1を作製した。
この水中音響材1の厚さは8mmで、縦横の長さはそれぞ
れ400mmである。
【0019】この水中音響材1の一方の面に9mmの鉄板
Sを接着剤で装着した後、図5に示すように、水中音響
材1を水深0.5mの水H中に配置した。音波送信器A
と音波受信器Bとの設定距離は、近距離音場にならない
ようにそれぞれ水中音響材1から同一方向に2.6m及
び1.6mとなる位置に配置し、この時の反射レベルを
測定した。
Sを接着剤で装着した後、図5に示すように、水中音響
材1を水深0.5mの水H中に配置した。音波送信器A
と音波受信器Bとの設定距離は、近距離音場にならない
ようにそれぞれ水中音響材1から同一方向に2.6m及
び1.6mとなる位置に配置し、この時の反射レベルを
測定した。
【0020】その結果をエコーリダクション(ER)と
して図6に示す。但し、ER(dB)=20・Log
(水中音響材1のTS)/(完全反射体のTS)、TS
は単位面積当たり、単位長さ離れた時の反射レベルであ
る。また、完全反射体のTSとして厚さ50mmの鉄板の
ものを用いてある。図6から明らかなように、この発明
の水中音響材1は、優れた吸音性能を有していることが
判る。従って、長期間の使用であっても接着界面を有し
ていないため、この接着界面から気孔部3内への水の浸
入がなく、よって、長期にわたる音響性能の維持が可能
であることが容易に推測される。
して図6に示す。但し、ER(dB)=20・Log
(水中音響材1のTS)/(完全反射体のTS)、TS
は単位面積当たり、単位長さ離れた時の反射レベルであ
る。また、完全反射体のTSとして厚さ50mmの鉄板の
ものを用いてある。図6から明らかなように、この発明
の水中音響材1は、優れた吸音性能を有していることが
判る。従って、長期間の使用であっても接着界面を有し
ていないため、この接着界面から気孔部3内への水の浸
入がなく、よって、長期にわたる音響性能の維持が可能
であることが容易に推測される。
【0021】
【発明の効果】この発明は上述したように、この製造方
法による水中音響材は、接着剤等により接着さた接着界
面が排除されて、該接着界面から気孔部内への水の浸入
を完全に防止することが出来、常に気孔部を完全に独立
した状態に保って音響性能の長期安定及び耐久性の向上
を図り、水中音響材の寿命を長く保つことが出来る効果
がある。
法による水中音響材は、接着剤等により接着さた接着界
面が排除されて、該接着界面から気孔部内への水の浸入
を完全に防止することが出来、常に気孔部を完全に独立
した状態に保って音響性能の長期安定及び耐久性の向上
を図り、水中音響材の寿命を長く保つことが出来る効果
がある。
【0022】また、本加硫前のゴムシートに複数の独立
した気孔部を形成し、該気孔部にその容積に適合した発
泡倍率を有する発泡剤を充填し、本加硫前のカバーゴム
シートで前記複数の気孔部を密閉した後、モールド内に
て加熱して前記発泡剤を発泡させ前記気孔部を保持した
状態で前記本加硫前のゴムシートおよびカバーゴムシー
トを加硫して一体成形するので、接着するための前工
程、及び接着剤による接着工程を排除して、製造工程を
容易にすることが出来、作業性及び生産性の向上を図る
ことが出来る効果がある。
した気孔部を形成し、該気孔部にその容積に適合した発
泡倍率を有する発泡剤を充填し、本加硫前のカバーゴム
シートで前記複数の気孔部を密閉した後、モールド内に
て加熱して前記発泡剤を発泡させ前記気孔部を保持した
状態で前記本加硫前のゴムシートおよびカバーゴムシー
トを加硫して一体成形するので、接着するための前工
程、及び接着剤による接着工程を排除して、製造工程を
容易にすることが出来、作業性及び生産性の向上を図る
ことが出来る効果がある。
【図1】この発明に係る水中音響材の一部切り欠き平面
図である。
図である。
【図2】図1の水中音響材の断面図である。
【図3】この発明に係る他の実施例である水中音響材の
一部切り欠き平面図である。
一部切り欠き平面図である。
【図4】製造方法を説明する説明図である。
【図5】音響性能測定試験の説明図である。
【図6】音響性能測定試験の結果を示すグラフ図であ
る。
る。
【図7】従来例の水中音響材の断面図である。
【図8】従来例の水中音響材の断面図である。
1 水中音響材 2 本体ゴム層 3 気孔部 4 ゴムシート 5 発泡剤 6a,6b カバ
ーゴムシート
ーゴムシート
Claims (1)
- 【請求項1】 本体ゴム層内に複数の独立した気孔部を
有する水中音響材の製造方法であって、本加硫前のゴム
シートに複数の独立した気孔部を形成し、該気孔部にそ
の容積に適合した発泡倍率を有する発泡剤を充填し、本
加硫前のカバーゴムシートで前記複数の気孔部を密閉し
た後、モールド内にて加熱して前記発泡剤を発泡させ前
記気孔部を保持した状態で前記本加硫前のゴムシートお
よびカバーゴムシートを加硫して一体成形することを特
徴とする水中音響材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17546292A JP3229371B2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 水中音響材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17546292A JP3229371B2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 水中音響材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0619481A JPH0619481A (ja) | 1994-01-28 |
JP3229371B2 true JP3229371B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=15996489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17546292A Expired - Fee Related JP3229371B2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 水中音響材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3229371B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7631727B2 (en) * | 2006-05-24 | 2009-12-15 | Airbus Deutschland Gmbh | Sandwich structure with frequency-selective double wall behavior |
-
1992
- 1992-07-02 JP JP17546292A patent/JP3229371B2/ja not_active Expired - Fee Related
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