JP3228254B2 - 伝送装置、局装置および遠隔装置 - Google Patents

伝送装置、局装置および遠隔装置

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JP3228254B2 JP37478298A JP37478298A JP3228254B2 JP 3228254 B2 JP3228254 B2 JP 3228254B2 JP 37478298 A JP37478298 A JP 37478298A JP 37478298 A JP37478298 A JP 37478298A JP 3228254 B2 JP3228254 B2 JP 3228254B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の遠隔装置が
局装置とスター型接続され、局装置と遠隔装置の間で固
定長セルを用いた通信を行う伝送装置に関し、特に、遠
隔装置から局装置に向かう方向(以下、上り方向と記述
する)の通信はTDMA(Time DivisionMultiple Acc
ess)方式で行い、局装置から遠隔装置に向かう方向
(以下、下り方向と記述する)の通信はTDM(Time D
ivision Multiplex)方式で行う伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の一般的な伝送装置の一構
成例を図3に示す。また、この伝送装置における一般的
な局装置の構成を図2に示し、従来の遠隔装置の構成を
図5に示す。この光伝送装置は、1つの局装置10と伝
送距離の異なるn個の遠隔装置21〜2nとの間で、異
なる波長帯を使用して一芯双方向通信を行う。すなわ
ち、下り方向はTDM方式で固定長セルの放送型通信を
行い、上り方向は固定長セルを用いたTDMA方式で通
信する。また、この種の光伝送装置では、カプラ3で光
信号の分岐結合を行うため、各遠隔装置21〜2nから
の上りセルが衝突しないよう遅延制御を行う必要があ
る。従って、各遠隔装置21〜2nを起動時には、局装
置10からの指示により伝送距離を測定する距離測定制
御を行い、各遠隔装置21〜2nに対して遅延設定を行
う。各遠隔装置21〜2nに対する上り帯域の割当は、
常に局装置1から各遠隔装置21〜2nに指示される。
上り方向のタイムスロットには、適宜、距離測定用の領
域が割り当てられ、局装置1は特定遠隔装置が送信した
監視制御セルをこの領域内で受信し、他の遠隔装置に対
しては帯域を割り当てないようにする。 ところで、各
遠隔装置21〜2nには、電源オフの状態と電源オンの
状態が存在する。電源オフの状態では、その遠隔装置と
局装置1との間の伝送路の監視やその遠隔装置自体の監
視はできない。そこで、電源オフの状態から電源オンの
状態になると、局装置1から距離測定制御が行われた後
に、通信可能な運用状態に移行し、ユーザ情報を格納し
たユーザセルの送受信を行うとともに、その遠隔装置と
局装置1の間の伝送路の監視やその遠隔装置自体の監視
を行うための監視制御セルの送受信を行う。またユーザ
が帯域を未使用の間は、上りに速度調整用のアイドルセ
ルを送出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の伝送装置では、ユーザが上り帯域を使用しない場合で
あっても、局装置1にそのことを通知する手段がなく、
割り当てられた帯域にアイドルセルを送出するため、局
装置1と遠隔装置との間の伝送路監視や遠隔装置の装置
監視を行うためには、局装置1と遠隔装置2nの間で通
常の通信状態にある必要があり、上り帯域の使用効率が
悪くなる、という問題点がある。また、一旦遠隔装置の
電源を遮断した場合、電源を再投入後には距離測定制御
を行う必要があるため、ユーザセルによる通信を行わな
い場合に消費電力を抑えようとして、遠隔装置の電源を
遮断すると、再起動するのに時間がかかる、という問題
点もある。したがって、本発明の目的は、消費電力を抑
えた状態で伝送路と遠隔装置の監視が可能な伝送装置,
局装置および遠隔装置を提供することにある。また、本
発明の他の目的は、ユーザセル用の帯域の有効利用を図
った伝送装置,局装置および遠隔装置を提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、ユーザセル通信を再
開するまでの時間を短縮した伝送装置,局装置および遠
隔装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、複数の遠隔装置が局装
置とスター型接続され、遠隔装置から局装置に向かう上
り方向はTDMA方式で、また、局装置から遠隔装置に
向かう下り方向はTDM方式で、それぞれ固定長セルを
用いた通信を行い、前記遠隔装置がユーザ情報を格納し
たユーザセル及び前記遠隔装置と前記局装置の間の伝送
路の監視や前記遠隔装置自体の監視を行うための監視制
御セルの送受信と速度調整用のアイドルセルの送信とを
行う伝送装置において、前記遠隔装置に、装置動作状態
として、前記ユーザセル及び前記アイドルセルの送受信
を行わないが、前記監視制御セルの送受信を行うスタン
バイ状態を設け、前記局装置は、前記遠隔装置から受信
した前記監視制御セルの情報に基づいて、前記遠隔装置
前記スタンバイ状態になったことを検出すると、前記
スタンバイ状態の遠隔装置との間で定期的に前記監視制
御セルの送受信を行なって、前記伝送路と前記遠隔装置
の状態監視を行なうことを特徴とする。請求項2に記載
の発明は、請求項1に記載の発明において、前記局装置
は、前記遠隔装置が前記スタンバイ状態になったことを
検出すると、前記スタンバイ状態に移行した遠隔装置に
割り当てていた帯域を他の通常状態の遠隔装置に割り当
てるとともに、前記状態監視の結果に基づいて、帯域の
割り当てを再び変更することを特徴とする。また、本発
明の実施の態様によれば、複数の遠隔装置が局装置とス
ター型接続され、遠隔装置から局装置に向かう上り方向
はTDMA方式で、また、局装置から遠隔装置に向かう
下り方向はTDM方式で、それぞれ固定長セルを用いた
通信を行う伝送装置において、前記遠隔装置は、自装置
がスタンバイ状態になると、前記局装置との間で所定の
周期により監視制御セルを送受信して、伝送路と自遠隔
装置を監視し、前記局装置は、前記監視制御セルがスタ
ンバイ状態を表示しているときは、当該遠隔装置に割り
振られていた帯域を、上り監視制御セル送信用帯域を残
して、他の通常状態にある遠隔装置に割り振り、また、
前記遠隔装置がスタンバイ解除されて、監視制御セルが
スタンバイ状態解除表示をすると、当該遠隔装置を通常
状態の帯域割り当てに戻すように制御することを特徴と
する。請求項3に記載の発明は、複数の遠隔装置が局装
置とスター型接続され、遠隔装置から局装置に向かう上
り方向はTDMA方式で、また、局装置から遠隔装置に
向かう下り方向はTDM方式で、それぞれ固定長セルを
用いた通信を行い、前記遠隔装置がユーザ情報を格納し
たユーザセル及び前記遠隔装置と前記局装置の間の伝送
路の監視や前記遠隔装置自体の監視を行うための監視制
御セルの送受信と速度調整用のアイドルセルの送信とを
行う伝送装置における前記局装置であって、前記遠隔装
置には、装置動作状態として、前記ユーザセル及び前記
アイドルセルの送受信を行わないが、前記監視制御セル
の送受信を行うスタンバイ状態が設けられており、前記
遠隔装置から受信した前記監視制御セルの情報に基づい
て、前記遠隔装置が前記スタンバイ状態になったことを
検出すると、前記スタンバイ状態の遠隔装置との間で定
期的に前記監視制御セルの送受信を行なって、前記伝送
路と前記遠隔装置の状態監視を行い、また、前記遠隔装
置が前記スタンバイ状態になったことを検出すると、前
記スタンバイ状態に移行した遠隔装置に割り当てていた
帯域を他の通常状態の遠隔装置に割り当てるとともに、
前記状態監視の結果に基づいて、帯域の割り当てを再び
変更することを特徴とする。また、本発明の実施の態様
によれば、複数の遠隔装置が局装置とスター型接続さ
れ、遠隔装置から局装置に向かう上り方向はTDMA方
式で、また、局装置から遠隔装置に向かう下り方向はT
DM方式で、それぞれ固定長セルを用いた通信を行う伝
送装置における前記局装置であって、前記遠隔装置から
入力する上り方向の信号と前記遠隔装置へ出力される下
り方向の信号とを分離する波長分離多重手段と、該分離
後の上り方向信号を受信する上り信号受信手段と、該受
信した信号をユーザセルと監視制御セルとに分離するセ
ル分離手段と、帯域割当指示信号により帯域割当制御を
行い帯域割当情報を出力する帯域制御手段と、前記セル
分離手段から上り方向の監視制御セルを入力して伝送路
警報や遠隔装置警報の収集の終端処理を行い、また、前
記監視制御セルで前記遠隔装置の電源断状態表示または
スタンバイ状態表示を通知されると前記帯域割当指示信
号を出力して前記帯域割当情報を得る監視制御セル処理
手段と、前記セル分離手段から入力するユーザセルの終
端処理とユーザセルの生成処理を行うユーザセル処理手
段と、前記ユーザセル処理手段からのユーザセルおよび
前記監視制御セル処理手段からの監視制御セルのセル多
重処理を行うセル多重手段と、該セル多重手段の出力を
前記セル分離手段を経て送信する下り信号送信手段とを
有することを特徴とする。請求項4に記載の発明は、
数の遠隔装置が局装置とスター型接続され、遠隔装置か
ら局装置に向かう上り方向はTDMA方式で、また、局
装置から遠隔装置に向かう下り方向はTDM方式で、そ
れぞれ固定長セルを用いた通信を行い、前記遠隔装置が
ユーザ情報を格納したユーザセル及び前記遠隔装置と前
記局装置の間の伝送路の監視や前記遠隔装置自体の監視
を行うための監視制御セルの送受信と速度調整用のアイ
ドルセルの送信とを行う伝送装置における前記遠隔装置
であって、装置動作状態として、前記ユーザセル及び前
記アイドルセルの送受信を行わないが、前記監視制御セ
ルの送受信を行うスタンバイ状態を設け、前記局装置か
ら入力する下り方向の信号と前記局装置へ出力される上
り方向の信号とを分離する波長分離多重手段と、該分離
後の下り方向信号を受信する下り信号受信手段と、該受
信した信号を前記ユーザセル前記監視制御セルとに分
離するセル分離手段と、当該遠隔装置が電源断状態にな
ったことを検出する電源断監視手段と、当該遠隔装置が
前記スタンバイ状態になったことを検出するスタンバイ
状態監視手段と、前記セル分離手段から下り方向の前記
監視制御セルを入力して帯域割当情報を取り込んでセル
送出指示信号を出力し、また、前記電源断監視手段から
電源断状態表示信号、前記スタンバイ状態監視手段から
スタンバイ状態表示信号を入力して上り方向の前記監視
制御セルを生成する監視制御セル処理手段と、前記セル
分離手段から入力するユーザセルの終端処理とユーザセ
ルの生成処理を行うユーザセル処理手段と、前記監視制
御セル手段からのセル送出指示信号に従って、ユーザセ
ル処理手段からのユーザセルおよび前記監視制御セル処
理手段からの監視制御セルのセル多重処理を行い、
た、送出すべきユーザセルおよび監視制御セルが入力さ
れていない場合には前記アイドルセルを生成し、また、
前記スタンバイ状態時にはユーザセル及びアイドルセル
を送出しないセル多重手段と、該セル多重手段の出力を
前記セル分離手段を経て送信する上り信号送信手段とを
有することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。まず、本発明が適用される
伝送装置の一般的な構成を図3により説明する。図3に
示す光伝送装置は、1つの局装置1と伝送距離の異なる
n個の遠隔装置21〜2nの間で、異なる波長帯を使用
して一芯双方向通信を行う。すなわち、下り方向はTD
M方式で固定長セルの放送型通信を行い、上り方向は固
定長セルを用いたTDMA方式で通信する。また、この
種の光伝送装置では、カプラ3で光信号の分岐結合を行
うため、各遠隔装置21〜2nからの上りセルが衝突し
ないよう遅延制御を行う必要がある。従って、各遠隔装
置21〜2nを起動時には、局装置1からの指示により
伝送距離を測定する距離測定制御を行い、各遠隔装置2
1〜2nに対して遅延設定を行う。各遠隔装置21〜2
nに対する上り帯域の割当は、常に局装置1から各遠隔
装置21〜2nに指示される。上り方向のタイムスロッ
トには、適宜、距離測定用の領域が割り当てられ、局装
置1は特定遠隔装置が送信した監視制御セルをこの領域
内で受信し、他の遠隔装置に対しては帯域を割り当てな
いようにする。ところで、各遠隔装置21〜2nには、
電源オフの状態と電源オンの状態が存在する。電源オフ
の状態では、その遠隔装置と局装置1との間の伝送路の
監視やその遠隔装置自体の監視はできない。そこで、電
源オフの状態から電源オンの状態になると、局装置1か
ら距離測定制御が行われた後に、通信可能な運用状態に
移行し、ユーザ情報を格納したユーザセルの送受信を行
うとともに、その遠隔装置と局装置1の間の伝送路の監
視やその遠隔装置自体の監視を行うための監視制御セル
の送受信を行う。またユーザが帯域を未使用の間は、上
りに速度調整用のアイドルセルを送出する。本発明によ
る光伝送装置は、複数の遠隔装置が局装置とスター型接
続され、局装置と遠隔装置の間で固定長セルを用いた通
信を行う光伝送装置で、特に遠隔装置から局装置に向か
う方向(以下、上り方向と記述する)の通信をTDMA
(Time Division Multiple Access )方式で行い、局装
置から遠隔装置に向かう方向(以下、下り方向と記述す
る)の通信をTDM(Time Division Multiplex)方式
で行うような伝送装置において、局装置は任意の遠隔装
置が消費電力を抑えるスタンバイ状態になったことを検
出して、スタンバイ状態に移行した遠隔装置に割り当て
ていた帯域を他の通常状態にある遠隔装置に割り当てる
ことが可能になるとともに、スタンバイ状態の遠隔装置
との間で定期的に監視制御情報の送受信を行い、伝送路
等の監視及び状態の監視を行うものである。
【0006】本発明による伝送装置は、上述の2つの状
態に加えて、スタンバイ状態を有することを特徴とす
る。遠隔装置21〜2nのスタンバイ状態では、ユーザ
セル及びアイドルセルの送受信は行わないが、監視制御
セルの送受信を適当な周期で行うことにより、遠隔装置
21〜2nのユーザがサービスの提供を受けていないと
きでも、局装置1との間の伝送路監視や自遠隔装置の監
視を行うことを可能とする。図4(d)は、このときの
上り帯域の割当例を示す。ここでは、局装置1に接続さ
れている遠隔装置が2台の場合を示しており、#1及び
#2は各遠隔装置21及び22に割り当てられた帯域を
表す。例えば、遠隔装置22が通常状態からスタンバイ
状態になると、それまで遠隔装置22に割り当てていた
図4(c)に示されるような帯域は、監視制御セル用の
帯域を除いて全て遠隔装置21に割り当てることが可能
である。
【0007】本発明による光伝送装置の特徴を図1を用
いて説明すると、スタンバイ状態検出手段210により
スタンバイ状態になったことを検出した遠隔装置2n
は、監視制御セル処理手段208において、上り監視制
御セル上でにスタンバイ状態表示を行い、局装置1に送
出する。局装置1においては、監視制御セル処理手段1
08でスタンバイ状態表示された上り監視制御セルを受
信すると、帯域制御手段109は、遠隔装置2nにそれ
まで割り当てていた帯域を、上り監視制御セル送信用帯
域を残して他の通常状態にある遠隔装置に割り振るよう
な帯域制御を行う。一方、スタンバイ状態検出手段21
0にてスタンバイ状態が解除されたことを検出した遠隔
装置2nは、監視制御セル処理手段208において上り
監視制御セル上にスタンバイ状態解除表示を行い、局装
置1に送出する。局装置1においては、監視制御セル処
理手段108でスタンバイ状態解除表示された上り監視
制御セルを受信すると、帯域制御手段109は、遠隔装
置2nに通常状態での帯域割当に戻すような帯域制御を
行う。
【0008】次に、局装置1の構成を図2を用いて説明
する。波長分離多重手段101は、遠隔装置21〜2n
よりカプラ3を介して入力し、上り信号受信手段102
に出力する上り方向の光信号と、下り信号送信手段10
6から入力しカプラ3を介して遠隔装置21〜2nに送
出する下り方向の光信号とを波長分離多重する。上り信
号受信手段102で受信した上り信号は、セル分離手段
103によってユーザセルと監視制御セルとに分離さ
れ、ユーザセルはユーザセル処理手段104に出力さ
れ、監視制御セルは距離測定制御手段107及び監視制
御セル処理手段108に出力される。距離測定制御手段
107は、監視制御セル処理手段108から入力する距
離測定指示信号に従って距離測定制御を行い、距離測定
結果を監視制御セル処理手段108に出力する。帯域制
御手段109は、監視制御セル処理手段108から入力
する帯域割当指示信号に従って帯域割当制御を行い、帯
域割当情報を監視制御セル処理手段108に出力する。
ユーザセル処理手段104は、セル分離手段103から
入力するユーザセルの終端処理を行い、また、ユーザセ
ルの生成処理を行ってセル多重手段105に出力する。
【0009】監視制御セル処理手段108は、セル分離
手段103から上り方向の監視制御セルを入力して伝送
路警報や遠隔装置警報の収集等の終端処理を行い、距離
測定制御手段107から入力する距離測定結果を基にし
て該当する遠隔装置に対する遅延設定値の生成を行い、
また帯域制御手段109から帯域割当情報を入力し、下
り方向の監視制御セルを生成してセル多重手段105に
出力する。また、監視制御セル処理手段108は、上り
監視制御セルで通知される電源断状態表示、あるいはス
タンバイ状態表示に従って帯域割当指示信号を帯域割当
制御手段109に出力し、帯域割当情報を得る。さら
に、監視制御セル処理手段108は、装置管理手段4か
らの起動停止制御に従って局装置1及び遠隔装置21〜
2nの起動及び停止制御を行うとともに、装置管理手段
4に対して制御結果、収集警報等の通知を行う。セル多
重手段105は、入力したユーザセル及び監視制御セル
のセル多重処理を行い、下り信号送信手段106に出力
する。
【0010】次に、本発明による遠隔装置2の構成を図
1を用いて説明する。波長分離多重手段201は、局装
置1からカプラ3を介し入力し、下り信号受信手段20
2に出力する下り方向の光信号と、上り信号送信手段2
07から入力しカプラ3を介して局装置1に送出する上
り方向の光信号と波長分離多重する。下り信号受信手段
202で受信した下り信号は、セル分離手段203によ
ってユーザセルと監視制御セルとに分離され、ユーザセ
ルはユーザセル処理手段204に出力され、監視制御セ
ルは監視制御セル処理手段208に出力される。電源断
監視手段209は、電源オフ状態になったことを検出し
て監視制御セル処理手段208に通知する。スタンバイ
状態検出手段210は、例えばスタンバイ状態切替スイ
ッチ等で構成され、スタンバイ状態になったことを検出
して監視制御セル処理手段208に出力する。ユーザセ
ル処理手段204は、セル分離手段203から入力する
ユーザセルの終端処理を行い、またユーザセルの生成処
理を行ってセル多重手段205に出力する。監視制御セ
ル処理手段208は、セル分離手段203から下り方向
の監視制御セルを入力して遅延設定値、帯域割当情報を
取り込む。取り込まれた遅延設定値は遅延挿入手段20
6に出力され、取り込まれた帯域割当情報を基にセル送
出指示信号をセル多重手段205に出力する。
【0011】また、監視制御セル処理手段208は、電
源断監視手段209からは電源オフ状態表示信号を入力
し、スタンバイ状態検出手段210からはスタンバイ状
態表示信号を入力して、上り方向の監視制御セルを生成
し、セル多重手段205に出力する。セル多重手段20
5は、監視制御セル処理手段208から入力するセル送
出指示信号に従って、入力したユーザセル及び監視制御
セルのセル多重処理を行い、遅延挿入手段206に出力
する。また、送出すべきユーザセル及び監視制御セルが
入力されていない場合にはアイドルセルを生成して送出
する。遅延挿入手段206は、監視制御セル処理手段2
08から入力する遅延設定値に従ってセル送出位相制御
を行い、セル多重手段205から入力したユーザセル、
監視制御セル、またはアイドルセルを上り信号送信手段
207に出力する。次に、上述のような構成の光伝送装
置の動作を、図1,図2及び図3を用いて説明する。
尚、ここでは、遠隔装置21及び22の2台がカプラ3
に接続され、遠隔装置21は既に起動されて局装置1と
の間でユーザセルによる通常の通信が行われている状態
であり、遠隔装置22は電源オン状態にあるが起動して
いない場合について動作を説明する。
【0012】まず、この時点での上り帯域割当は、図4
(a)に示すように、遠隔装置21に対してのみ割り当
てられている。装置管理手段4が局装置1内の監視制御
セル処理手段108に対して、遠隔装置22の起動指示
を行うと、監視制御セル処理手段108は、帯域制御手
段109に対して帯域割当指示信号を出力し、帯域割当
情報を取得する。この帯域割当情報による上り帯域割当
は、図4(b)に示すように、距離測定領域を有する。
その後、監視制御セル処理手段108は、取得した帯域
割当情報をもつ監視制御セルを生成してセル多重手段1
05に出力するとともに、距離測定制御手段107に距
離測定指示信号を出力する。一方、遠隔装置22では、
監視制御セル処理手段208でこのセルを入力すると、
セル多重手段205に対して上り監視制御セル及びセル
送出指示信号を出力する。局装置1内では、距離測定制
御手段107で遠隔装置22からの監視制御セルを受信
し、距離測定結果を監視制御セル処理手段108に出力
する。監視制御セル処理手段108は、入力した距離測
定結果から遠隔装置22に対する遅延設定値を生成し、
遠隔装置22に対する監視制御セルを生成してセル多重
手段105に出力する。遠隔装置22内の監視制御セル
処理手段208は、この監視制御セルで通知された遅延
設定値を取得して遅延挿入手段206に出力し、上り方
向のセル送出位相が設定される。その後、局装置1内の
監視制御セル処理手段108は、帯域制御手段109に
対して帯域割当信号を出力し、遠隔装置21及び22に
対する通常状態での帯域割当情報を取得し、下り監視制
御セルを用いて帯域割当情報を各遠隔装置に通知する。
この帯域割当情報による上り帯域割当は、図4(c)に
示すものとなる。これ以降、局装置1と遠隔装置21及
び22との間でユーザセルによる通信が可能となる。
【0013】次に、この状態から遠隔装置22内のスタ
ンバイ状態検出手段210がスタンバイ状態を検出した
場合の動作を説明する。監視制御セル処理手段208
は、スタンバイ状態検出手段210からスタンバイ状態
表示信号を入力すると、上り監視制御セルにスタンバイ
状態表示を行ってセル多重手段205に出力する。局装
置1内の監視制御セル処理手段108は、スタンバイ状
態表示を受信すると、帯域割当指示信号を帯域割当制御
手段109に出力し、帯域割当情報を得る。この帯域割
当情報による上り帯域割当は、図4(d)に示すものと
なる。ここで、遠隔装置22に割り当てられる帯域は、
局装置1と遠隔装置22の間の伝送路監視情報、遠隔装
置22の装置監視情報を局装置1に通知するために割り
当てられるものである。次に、この状態から遠隔装置2
2内のスタンバイ状態検出手段210がスタンバイ状態
解除を検出した場合の動作を説明する。監視制御セル処
理手段208は、スタンバイ状態検出手段210からス
タンバイ状態解除表示信号を入力すると、上り監視制御
セルにスタンバイ状態解除表示を行ってセル多重手段2
05に出力する。
【0014】局装置1内の監視制御セル処理手段108
は、スタンバイ状態解除表示を受信すると、帯域割当指
示信号を帯域割当制御手段109に出力し、帯域割当情
報を得る。この帯域割当情報による上り帯域割当は、再
度図4(c)に示すものとなる。また、遠隔装置22内
の電源断検出手段209が電源断状態を検出した場合、
監視制御セル処理手段208は、電源断状態検出手段2
09から電源断状態表示信号を入力し、上り監視制御セ
ルに電源断状態表示を行ってセル多重手段205に出力
する。局装置1内の監視制御セル処理手段108は電源
断状態表示を受信すると、帯域割当指示信号を帯域割当
制御手段109に出力し、帯域割当情報を得る。この帯
域割当情報による上り帯域割当は、再度図4(a)に示
すものとなる。次に、本発明の他の実施例について図1
および図2を用いて説明する。遠隔装置2nが有するス
タンバイ状態検出手段210として、ユーザセル処理手
段204での一定時間ユーザセル処理がないことを検出
することによってスタンバイ状態表示信号を出力する構
成とした場合でも、前述の実施例における効果と同様の
効果を得ることができる。この場合は、上り方向のユー
ザセル発生をトリガとしてスタンバイ状態解除を検出す
ることになる。尚、この場合は、前述した効果に加え
て、遠隔装置2nにスタンバイ状態切替スイッチを具備
する必要がないという効果がある。
【0015】
【発明の効果】本発明による第1の効果は、遠隔装置の
状態にスタンバイ状態を設けることにより、通常状態の
場合と比較して、消費電力を抑えた状態で伝送路監視、
遠隔装置監視が可能になるということである。その理由
は、スタンバイ状態では、遠隔装置内の動作回路範囲
が、通常状態のでのそれと比較して限定されるためであ
る。また、第2の効果は、遠隔装置をスタンバイ状態に
移行させることにより、それまで当該遠隔装置に割り当
てられていたユーザセル用の帯域を他の通常状態にある
遠隔装置に割り振って上り帯域を有効利用することがで
きるようになるということである。その理由は、局装置
でスタンバイ状態表示を受信して動的に上り帯域割当を
再設定する構成を持つようにしたためである。また、第
3の効果は、遠隔装置をスタンバイ状態に移行させるこ
とにより、電源を断する場合と比較して、ユーザセル通
信を再開させるまでの時間が短縮できるということであ
る。その理由は、スタンバイ状態からスタンバイ状態解
除した場合には、遠隔装置の距離測定制御を行う必要が
ないためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である光伝送装置における
遠隔装置の構成を示すブロック図。
【図2】 伝送装置における一般的な局装置の構成を示
すブロック図。
【図3】 伝送装置の一般的な構成を示すブロック図。
【図4】 本発明における遠隔装置の状態の違いによる
帯域の割り当ての違いを示す図。
【図5】 伝送装置における従来の遠隔装置の構成を示
すブロック図。
【符号の説明】 1 局装置 3 カプラ 4 装置管理手段 21〜2n 遠隔装置 101 波長分離多重手段 102 上り信号受信手段 103 セル分離手段 104 ユーザセル処理手段 105 セル多重手段 106 下り信号送信手段 107 距離測定制御手段 108 監視制御セル処理手段 109 帯域制御手段 201 波長分離多重手段 202 下り信号受信手段 203 セル分離手段 204 ユーザセル処理手段 205 セル多重手段 206 遅延挿入手段 207 上り信号送信手段 208 監視制御セル処理手段 209 電源断監視手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−224368(JP,A) 電子情報通信学会ソサイエティ大会講 演論文集,B−839(1996−8−30), 龍野秀雄他,ATM網における可変速度 PDSの検討,p.324 電子情報通信学会技術研究報告,CS 98−45(1998−6),梶山義夫他,AT M−PON国際標準(G.983)の背景 と概要(その2)伝送フレーム仕様,49 −54 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 3/00 - 3/26 H04L 12/28 H04L 12/44

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の遠隔装置が局装置とスター型接続
    され、遠隔装置から局装置に向かう上り方向はTDMA
    方式で、また、局装置から遠隔装置に向かう下り方向は
    TDM方式で、それぞれ固定長セルを用いた通信を行
    い、前記遠隔装置がユーザ情報を格納したユーザセル及
    び前記遠隔装置と前記局装置の間の伝送路の監視や前記
    遠隔装置自体の監視を行うための監視制御セルの送受信
    と速度調整用のアイドルセルの送信とを行う伝送装置に
    おいて、前記遠隔装置に、装置動作状態として、前記ユーザセル
    及び前記アイドルセルの送受信を行わないが、前記監視
    制御セルの送受信を行うスタンバイ状態を設け、 前記局装置は、前記遠隔装置から受信した前記監視制御
    セルの情報に基づいて、前記遠隔装置が前記スタンバイ
    状態になったことを検出すると、前記スタンバイ状態
    遠隔装置との間で定期的に前記監視制御セルの送受信を
    行なって、前記伝送路と前記遠隔装置の状態監視を行な
    うことを特徴とする伝送装置。
  2. 【請求項2】 前記局装置は、 前記遠隔装置が前記スタンバイ状態になったことを検出
    すると、前記スタンバイ状態に移行した遠隔装置に割り
    当てていた帯域を他の通常状態の遠隔装置に割り当てる
    とともに、前記状態監視の結果に基づいて、帯域の割り
    当てを再び変更することを特徴とする請求項1に記載の
    伝送装置。
  3. 【請求項3】 複数の遠隔装置が局装置とスター型接続
    され、遠隔装置から局装置に向かう上り方向はTDMA
    方式で、また、局装置から遠隔装置に向かう下り方向は
    TDM方式で、それぞれ固定長セルを用いた通信を行
    い、前記遠隔装置がユーザ情報を格納したユーザセル及
    び前記遠隔装置と前記局装置の間の伝送路の監視や前記
    遠隔装置自体の監視を行うための監視制御セルの送受信
    と速度調整用のアイドルセルの送信とを行う伝送装置に
    おける前記局装置であって、前記遠隔装置には、装置動作状態として、前記ユーザセ
    ル及び前記アイドルセルの送受信を行わないが、前記監
    視制御セルの送受信を行うスタンバイ状態が設けられて
    おり、 前記遠隔装置から受信した前記監視制御セルの情報に基
    づいて、 前記遠隔装置が前記スタンバイ状態になったこ
    とを検出すると、前記スタンバイ状態の遠隔装置との間
    で定期的に前記監視制御セルの送受信を行なって、前記
    伝送路と前記遠隔装置の状態監視を行い、また、 前記遠隔装置が前記スタンバイ状態になったことを検出
    すると、前記スタンバイ状態に移行した遠隔装置に割り
    当てていた帯域を他の通常状態の遠隔装置に割り当てる
    とともに、前記状態監視の結果に基づいて、帯域の割り
    当てを再び変更することを特徴とする 局装置。
  4. 【請求項4】 複数の遠隔装置が局装置とスター型接続
    され、遠隔装置から局装置に向かう上り方向はTDMA
    方式で、また、局装置から遠隔装置に向かう下り方向は
    TDM方式で、それぞれ固定長セルを用いた通信を行
    い、前記遠隔装置がユーザ情報を格納したユーザセル及
    び前記遠隔装置と前記局装置の間の伝送路の監視や前記
    遠隔装置自体の監視を行うための監視制御セルの送受信
    と速度調整用のアイドルセルの送信とを行う伝送装置に
    おける前記遠隔装置であって、装置動作状態として、前記ユーザセル及び前記アイドル
    セルの送受信を行わないが、前記監視制御セルの送受信
    を行うスタンバイ状態を設け、 前記局装置から入力する下り方向の信号と前記局装置へ
    出力される上り方向の信号とを分離する波長分離多重手
    段と、 該分離後の下り方向信号を受信する下り信号受信手段
    と、 該受信した信号を前記ユーザセル前記監視制御セル
    に分離するセル分離手段と、 当該遠隔装置が電源断状態になったことを検出する電源
    断監視手段と、 当該遠隔装置が前記スタンバイ状態になったことを検出
    するスタンバイ状態監視手段と、 前記セル分離手段から下り方向の前記監視制御セルを入
    力して帯域割当情報を取り込んでセル送出指示信号を出
    力し、また、前記電源断監視手段から電源断状態表示信
    号、前記スタンバイ状態監視手段からスタンバイ状態表
    示信号を入力して上り方向の前記監視制御セルを生成す
    る監視制御セル処理手段と、 前記セル分離手段から入力するユーザセルの終端処理と
    ユーザセルの生成処理を行うユーザセル処理手段と、 前記監視制御セル手段からのセル送出指示信号に従っ
    て、ユーザセル処理手段からのユーザセルおよび前記監
    視制御セル処理手段からの監視制御セルのセル多重処理
    を行い、また、送出すべきユーザセルおよび監視制御セ
    ルが入力されていない場合には前記アイドルセルを生成
    し、また、前記スタンバイ状態時にはユーザセル及びア
    イドルセルを送出しないセル多重手段と、 該セル多重手段の出力を前記セル分離手段を経て送信す
    る上り信号送信手段とを有することを特徴とする遠隔装
    置。
  5. 【請求項5】 前記スタンバイ状態検出手段は、スタン
    バイ状態切替スイッチで構成されることを特徴とする請
    求項4記載の遠隔装置。
  6. 【請求項6】 前記スタンバイ状態検出手段は、前記ユ
    ーザセル処理手段において一定時間ユーザセル処理がな
    いことを検出することにより、前記スタンバイ状態表示
    信号を出力することを特徴とする請求項4記載の遠隔装
    置。
  7. 【請求項7】 前記波長分離多重手段は、前記局装置に
    備えられた波長分離多重手段とカプラで結合され、光信
    号を送受信することを特徴とする請求項4ないし請求項
    6のいずれかに記載の遠隔装置。
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