JP3228059U - 輪ゴム止め鼓ボタン及び輪ゴム止め鼓ボタンを用いた衣服 - Google Patents

輪ゴム止め鼓ボタン及び輪ゴム止め鼓ボタンを用いた衣服 Download PDF

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Abstract

【課題】衣服の袖を着脱する際のボタンをボタン穴から脱外する作業を簡単にして衣服の着脱を容易なものにするとともに、衣服の製作時におけるボタンを縫い付ける工程を簡略化できる輪ゴム止め鼓ボタンを提供する。【解決手段】輪ゴム止め鼓ボタン2は、表側が装飾的に加工されたプラスチックや金属類で形成されたボタン本体20を基体とし、輪ゴムなどの環状の紐部材3によって衣服の生地10に縫い付けられ、生地の裏側において輪ゴム止め鼓ボタン4によって係合されている。使用状態にあっては、輪ゴム止め鼓ボタン2が他方の閉止される側の生地11のボタン穴11aに挿通されて、袖口や身頃の開閉部分を閉止する。輪ゴム止め鼓ボタン2は、ボタン本体20と、ボタン本体に形成された貫通穴2a、2bと、貫通穴に挿通される紐部材3とから構成される。【選択図】図5

Description

本考案は、Yシャツやジャケット、コート等の衣服において、袖や身頃の開閉部分に使用する輪ゴム止め鼓ボタン、及びこの輪ゴム止め鼓ボタンを用いた衣服に関する。
従来、Yシャツやジャケット、コート等の衣服において、袖や身頃の開閉部分に使用する衣服用ボタンは、表側を装飾的に加工したプラスチックや金属類をボタン本体とし、その表裏に貫通された孔に糸などで衣服の布地に縫い付けられて用いられる(例えば、特許文献1)。このように縫い付けられたボタンは、閉止する部位の他方の布に開けられたボタン穴にボタン本体を通すことで係合され開閉部分を閉止する。
実開平6−11512号公報
しかしながら、上述した従来のボタンでは、手洗いなどのときに袖をまくったり、衣服を着脱する際には、ボタンをボタン穴から外して袖口を拡げて、手を通したり抜いたりする必要があり、その作業が繁雑であった。また、衣服の製作時にあっては、ボタンを衣服に縫い付ける工程が複雑であり、その作業には熟練を要するという問題もあった。
本考案は、上記課題を解決すべくなされたものであり、手洗いなどのときに袖をたくし上げたり衣服を着脱する際のボタンをボタン穴から脱外する作業を簡単にして衣服の袖まくりや着脱を容易なものにするとともに、衣服の製作時におけるボタンを縫い付ける工程を簡略化できる輪ゴム止め鼓ボタン、及びこの輪ゴム止め鼓ボタンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案は、表側を装飾面としたボタン本体と、ボタン本体に形成された貫通穴と、貫通穴に挿通される環状の伸縮性を有する紐部材と、紐部材を前記貫通穴に挿通して紐部材の環状部分をボタン本体に掛け回して形成される係止部とを有する輪ゴム止め鼓ボタンである。
また、本考案は、上記輪ゴム止め鼓ボタンが閉止される部分に用いられていることを特徴とする衣服である。
上記考案において、環状の紐部材は樹脂製の環状部材を繊維部材で覆って構成されていることが好ましい。また、上記考案において、ボタン本体は扁平な形状をなし、貫通穴は扁平な形状のボタン本体の表裏を貫通するように2個以上形成され、係止部は紐部材の一端を一つの貫通穴に挿通し、その一端をボタン本体の表側において他の貫通穴に挿通した後にこの一端をボタン本体に掛け回して形成されていることが好ましい。さらに、上記考案において、ボタン本体はボタン本体の裏面から突出した突出部を有し、貫通穴は突出部を貫通されて形成され、係止部は紐部材の一端を貫通穴に挿通した後にこの一端をボタン本体に掛け回して形成されていることが好ましい。
本考案によれば、輪ゴムなどの環状の伸縮性を有する紐部材を貫通穴に挿通して紐部材の環状部分をボタン本体に掛け回して係止部を形成するため、手洗いなどのときに肘の方向へずり上げたり(たくし上げたり)、衣服を着脱する際のボタンをボタン穴から脱外する作業を容易にできる。また、衣服の製作時におけるボタンを縫い付ける工程を簡略化でき、特に、衣服の制作時における作業を簡略化することにより、例えば障害者等の習熟した技術を有さない者であっても製作作業に就くことができ、本考案の社会的な貢献も期待される。
これについて詳述すると、特に、昨今では新型コロナウィルスやその他感染症の影響を受けて、手洗いの頻度が増し、さらに石けんを付けて数十秒かけて丁寧な手洗いが推奨されている。このため、手洗い時に袖口を肘のあたりまで「ずり上げ(たくし上げ)」て止めておきたいところであるが、従来の糸で縫い止めた袖口ボタンでは、肘の曲げ伸ばしに筋肉の太さの増減に対応できずすぐにずり落ちてしまう。また、袖口ボタンを外して捲り上げる作業が必要となり煩雑となる。
これに対して、本実施形態では、袖口のボタン本体を外さずに紐部材の伸縮性の活用で、袖口を肘の方向へずり上げる(たくし上げる)ことにより、肘の曲げ伸ばし時における筋肉の太さ変化にも対応でき、好きな位置に係止させることができる。また、手洗い等が済んだ後には、袖口をつまんで手首方向に引っ張れば元通りの状態に復帰させることができ、手洗い時の作業が非常に簡単になる。
また、袖口のボタン操作は、ほぼ着用後の片手操作となるために大変煩わしい操作である。特に不器用な人にとっては、毎朝の出勤前繁忙時に、洗濯ノリの効いたYシャツの袖口ボタンを止める作業は、両手では不可能であるために困難を極めたものとなりがちである。これに対し、本実施形態によれば、Yシャツ着用時に、輪ゴム止め鼓ボタンを両手で袖口の両ボタン穴に差し込みカフスボタンのように袖口は閉じた状態にセットしておいて、着用のときに手のひらを細めた腕を突き抜く。これによって、輪ゴム止め鼓ボタンのゴムが数センチ伸びるので、楽に着ることができて袖口は完成形となる。脱ぐときも輪ゴム止め鼓ボタンのゴムを片方の手で伸ばして手首を抜くだけですみ、袖口は最初のセット状態に戻り、反復動作が楽に可能となる。
さらに一着をシーズン通して着るようなカフス付きウールジャケットや革ジャケットなどは袖口に輪ゴム止め鼓ボタンを一度セットしたままで数十回の着脱が可能であり、さらなる便利さが得られる。
また、快活的な着こなし時に、袖口を前腕筋上にずり上げ(たくし上げ)て止めておきたいが、肘の曲げ伸ばしに伴い袖口はすぐにずり落ちてしまう。捲り上げはボタンを外したりの手間も掛かる上に無雑作感に欠ける。これに対し、本実施形態によれば、輪ゴム止め鼓ボタンが有する紐部材の数センチの伸縮性が前腕筋の拡大縮小の範囲を吸収することから、前腕筋上で止まり続けることができ、無雑作感を向上させつつ利便性を高めることができる。
さらに、本実施形態によれば、以下のようなメリットが期待できる。
例えば、鼓ボタンの伸縮性によって、ボタンを含む衣類に関するデザインの多様化や高機能化を図る。これにより、ユニセックス用、リバーシブル用などに応用したり、ボタンの取り替えが容易となるため、例えば、真っ赤な靴と白いシャツに真っ赤なボタンを組み合わせたり、ボタンと帽子や腕時計の皮バンドとを組み合わせたり、ボタンだけで赤、青、黄色などを組み合わせたり、ボタン糸の色のバリエーションを広げたり等というように組み合わせの多様性・交換性を高めてコーディネートの幅をもたせてファッション性を発展させることができる。
また、衣服の前面の上前身頃も下前身頃も両方ともボタンホールだけになり、衣服の基本構造も変化させることができ、デザイン性のバリエーションの幅を広げることができる。さらに、ボタンを外してクリーニングやアイロンがけが楽になるため、クリーニング時やアイロンがけ時に輪ゴム止め鼓ボタンの紐部材が劣化するのを回避して、その寿命を長くできる。
さらには、衣類製作工程において、輪ゴム止め鼓ボタンに係る工程だけを分業化が可能となる。このため、例えば各国の障害者施設に分業の一端を繋げていくNPO等の組織を立ち上げ、衣類製作工程を国際的に分業化及び連携化するとともに、各国障害者施設への長期安定的な仕事として各国の衣類用ボタンを大量に使用する企業などとコラボレーションを構築して、製品企画、製造販売の各段階において社会福祉との連携を絡めるようにして本考案の公益的な利用機会を拡大させることができる。
実施形態に係る輪ゴム止め鼓ボタンを採用したジャケットを示す正面図である。 実施形態に係る輪ゴム止め鼓ボタンを採用したジャケットを示す背面図である。 実施形態に係る輪ゴム止め鼓ボタンを縫い付ける工程を示す説明図である。 実施形態に係る輪ゴム止め鼓ボタンを縫い付ける工程を示す説明図である。 実施形態に係る輪ゴム止め鼓ボタンの使用状態を示す斜視図である。 変更例に係る輪ゴム止め鼓ボタンを示す斜視図である。 変更例に係る輪ゴム止め鼓ボタン(4つ穴)を示す斜視図である。 変更例に係る輪ゴム止め鼓ボタン(前身頃用)の使用状態を示す斜視図である。
以下にこの考案の輪ゴム止め鼓ボタンの実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。図1及び図2に本実施形態に係る輪ゴム止め鼓ボタンを採用したYシャツを示し、図3〜図5に本実施形態に係る輪ゴム止め鼓ボタンの縫い付け工程及び使用状態を示す。なお、以下に示す実施の形態は、この考案の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この考案の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この考案の技術的思想は、実用新案登録請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1に示すように、本実施形態に係る衣服1は、綿やナイロン等で縫製されたYシャツであり、袖口1cや前身頃1a,1bの左右開閉部分に、その袖口や開平部分を閉止するための輪ゴム止め鼓ボタン2が用いられている。
輪ゴム止め鼓ボタン2は、図5に示すように、表側が装飾的に加工されたプラスチックや金属類で形成されたボタン本体20及び40を基体とし、輪ゴムなどの環状の紐部材3によってこれらボタン本体20及び40を連結してカフスボタンのように用いられ、生地10及び11に形成されたボタン穴10a及び11aにそれぞれ係合されて生地10及び11を閉止させる。同図に示す使用状態の例にあっては、輪ゴム止め鼓ボタン2が、閉止されるそれぞれの生地10及び11のボタン穴10a及び11aに挿通されて、袖口1cや身頃1a,1bの開閉部分を相互に引きつけて閉止するようになっている。
詳述すると、輪ゴム止め鼓ボタン2は、表側を装飾面としたボタン本体20と、このボタン本体20に形成された貫通穴2a,2bと、これらの貫通穴2a,2bに挿通される環状の伸縮性を有する紐部材3とから構成される。図2〜図5に示した例においてボタン本体20は、扁平な円柱形の形状をなし、円形の貫通穴2a,2bがこの扁平なボタン本体20の中央部分の表裏を貫通するように2個並んで配置されている。
環状の紐部材3としては、例えば輪ゴムなどの天然ゴムや合成樹脂製の伸縮性・弾力性を有する環状部材である。なお、この環状の紐部材3としては、例えば、天然ゴム等の輪ゴムを芯として糸やゴム糸等の弾性糸などの繊維部材で覆って構成したものを採用することもできる。
そして、紐部材3を貫通穴2a,2bに挿通して、紐部材3の環状部分をボタン本体20に掛け回して、ボタン本体20の背面側と生地10や11との間に係止部が形成されている。本実施形態において係止部は、図3及び図4に示すように、紐部材3の一端3aを一つの貫通穴2aに挿通し、その挿通した一端3aをボタン本体20の表側において他の貫通穴2bに挿通した後にこの一端3aをボタン本体20に掛け回して形成されている。
また、本考案の輪ゴム止め鼓ボタンは、他方の生地11側の輪ゴム止め鼓ボタン4にも使用することができる。詳述すると、輪ゴム止め鼓ボタン4は、輪ゴム止め鼓ボタン2よりも小径又は同形の円柱形をなすボタン本体40と、ボタン本体40に形成された貫通穴4a,4bと、これらの貫通穴4a,4bに挿通される環状の伸縮性を有する紐部材3とから構成される。図4及び図5に示した例においてボタン本体40は、扁平な円柱形の形状をなし、円形の貫通穴4a,4bがこの扁平なボタン本体40の中央部分の表裏を貫通するように2個並んで配置されている。
そして、紐部材3を貫通穴4a,4bに挿通して、紐部材3他端側の環状部分をボタン本体40に掛け回して、ボタン本体40の裏面側に係止部が形成されている。本実施形態において係止部は、図4及び図5に示すように、紐部材3の他端3bを一つの貫通穴4aに挿通し、その挿通した他端3bをボタン本体40の表側において他の貫通穴4bに挿通した後にこの他端3bをボタン本体40に掛け回して形成されている。
(輪ゴム止め鼓ボタンの縫い付け工程)
以上説明した構成を有する輪ゴム止め鼓ボタンを衣服1に係合させる工程について説明する。ここでは、一対の輪ゴム止め鼓ボタン2及び4を相互に連結してカフスボタンのように用いる場合を例に説明する。
先ず、図3(a)に示すように、紐部材3の一端3aを一つの貫通穴2aに挿通する。次いで、同図(b)に示すように、その挿通した一端3aをボタン本体20の表側において他の貫通穴2bに挿通し、その後に、同図(c)に示すように、この一端3aをボタン本体20の上面側から下面側へと掛け回し、同図(d)に示すように、他端3bを下方へ引っ張って一端3aを引き締めて係止部を形成する。
そして、図4(a)に示すように、紐部材3の他端3bを一つの貫通穴4aに挿通し、その挿通した他端3bを他方のボタン本体40の下側において他の貫通穴4bに挿通する。その後に、同図(b)及び(c)に示すように、この他端3bをボタン本体40の下面側から上面側(一方のボタン本体20側)へと掛け回し、同図(d)に示すように、ボタン本体40を下方へ引っ張って他端3bを引き締めて係止部を形成する。
このように連結された輪ゴム止め鼓ボタン2及び4は、図5に示すような使用状態にあっては、一方の輪ゴム止め鼓ボタン2が生地11のボタン穴11aに挿通され、他方の輪ゴム止め鼓ボタン4が生地10側のボタン穴10aに挿通されて、袖口1cの開閉部分を閉止する。
(変更例)
なお、以上説明した実施形態の説明は、本考案の一例である。このため、本考案は上述した実施形態に限定されることなく、本考案に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
例えば、図6に示すような、ボタン本体50の裏面から突出した円柱形の突出部50aを有するボタン5とすることができる。この場合、突出部50aの側面から反対側の側面へと貫通させて貫通穴50bを形成する。そして、係止部は紐部材3の一端3a(又は3b)を貫通穴50bに挿通した後にこの一端3a(又は3b)をボタン本体50に掛け回して形成する。
また、上述した実施形態において輪ゴム止め鼓ボタン2及び4は、ボタン穴が二つ開けられた形状としたが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば図7に示すように、ボタン穴が4つ開けられた形状としてもよい。この場合には、図3(a)〜(d)と同様にして紐部材3の一端3aを一つの貫通穴2aに挿通し、その挿通した一端3aをボタン本体21の表側において他の貫通穴2bに挿通する。
その後に、この一端3aをボタン本体20の上面側から下面側へと掛け回して他端3bを下方へ引っ張って一端3aを引き締めて係止部を形成する。次いで、他方の輪ゴム止め鼓ボタン4の、ボタン本体41の貫通穴4aに、紐部材3の他端3bを挿通し、その挿通した他端3bを他方のボタン本体41の下側において他の貫通穴4cに挿通する。さらに、この他端3bを一方のボタン本体21の貫通穴2cに挿通し、その挿通した他端3bをボタン本体21の表側において他の貫通穴2dに挿通する。
そして、紐部材3の他端3bを、他方のボタン本体41の貫通穴4dに挿通し、その挿通した他端3bをボタン本体41の下側において他の貫通穴4bに挿通する。その後に、この他端3bをボタン本体41の下面側から上面側(一方のボタン本体20側)へと掛け回し、ボタン本体41を下方へ引っ張って他端3bを引き締めて係止部を形成する。このように連結された輪ゴム止め鼓ボタン2及び4は、4つの貫通穴2a〜2d及び4a〜4dの間を紐部材3を往復させることによって連結力を増加できる。
さらに、上述した実施形態では一対の輪ゴム止め鼓ボタン2及び4を相互に連結してカフスボタンのようにして用いる場合を例示したが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば図8に示すように、前身頃1a及び1bの合わせ部分などの部位において、一方の輪ゴム止め鼓ボタン(ここでは輪ゴム止め鼓ボタン4)を抜け防止用のボタンとして用いてもよい。なお、この場合には防止用のボタンとして用いられる一方の輪ゴム止め鼓ボタンの径や厚さを小さめにしてもよい。
そして、図8に示すように、一方の身頃1aの生地10裏面において紐部材3の他端3bを、抜け防止用ボタン4の一つの貫通穴4aに挿通し、その挿通した他端3bをボタン本体40の下側において他の貫通穴4bに挿通する。紐部材3の一端3aを身頃1aの生地を貫通させ、その一端3aに表側となる輪ゴム止め鼓ボタン2を括り付けることにより、鼓ボタン2は身頃1aの生地に縫い付けられることとなる。このように縫い付けられた輪ゴム止め鼓ボタン2は、図8に示すような使用状態にあっては、他方の閉止される側の身頃1bの生地に設けられたボタン穴11aに挿通されて身頃の開閉部分を閉止する。
(作用・効果)
本実施形態によれば、輪ゴムなどの環状の伸縮性を有する紐部材3を貫通穴2a,2b,4a,4bに挿通して紐部材3の環状部分をボタン本体20,40,50に掛け回して係止部を形成するため、シャツやジャケットやコート等の袖口に使うとその利便性が発揮される。例えば、手洗い時などに、袖口1cを肘のあたりまで「ずり上げ(たくし上げ)」て止めておくことができ、肘の曲げ伸ばしよって腕の筋肉の太さが増減するようなときであっても、それに対応させて、袖口1cがずり落ちてしまうのを防ぐことができる。また、輪ゴム止め鼓ボタン2をボタン穴11aから脱外する作業を簡単にするとともに、このとき袖口ボタンを外して捲り上げるなどの煩雑な作業を不要にしたり、衣服1の着脱を容易にしたりできる。さらに、本考案によれば、衣服1の製作時における輪ゴム止め鼓ボタン2や輪ゴム止め鼓ボタン4を縫い付ける工程を簡略化できる。特に、衣服1の製作時における作業を簡略化することにより、例えば障害者等の習熟した技術を有さない者であっても製作作業に就くことができ、本考案の社会的な貢献も期待される。
特に、昨今では新型コロナウィルスやその他感染症の影響を受けて、手洗いの頻度が増し、さらに石けんを付けて数十秒かけて丁寧な手洗いが推奨されている。このため、手洗い時に袖口1cを肘のあたりまで「ずり上げ(たくし上げ)」て止めておきたいところであるが、従来の糸で縫い止めた袖口ボタンでは、肘の曲げ伸ばしに筋肉の太さの増減に対応できずすぐにずり落ちてしまう。また、袖口ボタンを外して捲り上げる作業が必要となり煩雑となる。
これに対して、本実施形態では、袖口1cのボタン本体20,40,50を外さずに紐部材3の伸縮性の活用で、袖口1cを肘の方向へずり上げる(たくし上げる)ことにより、肘の曲げ伸ばし時における筋肉の太さ変化にも対応でき、好きな位置に係止させることができる。また、手洗い等が済んだ後には、袖口1cをつまんで手首方向に引っ張れば元通りの状態に復帰させることができ、手洗い時の作業が非常に簡単になる。
また、袖口1cのボタン操作は、ほぼ着用後の片手操作となるために大変煩わしい操作である。特に不器用な人にとっては、毎朝の出勤前繁忙時に、洗濯ノリの効いたYシャツの袖口ボタンを止める作業は、両手では不可能であるために困難を極めたものとなりがちである。これに対し、本実施形態によれば、Yシャツ着用時に、輪ゴム止め鼓ボタン2を両手で両袖口1cのボタン穴10aと11aに差し込みカフスボタンのように袖口1cは閉じた状態にセットしておいて、着用のときに手のひらを細めた腕を突き抜く。これによって、輪ゴム止め鼓ボタン2のゴムが数センチ伸びるので、楽に着ることができて袖口は完成形となる。脱ぐときも輪ゴム止め鼓ボタン2のゴムを片方の手で伸ばして手首を抜くだけですみ、袖口は最初のセット状態に戻り、反復動作が楽に可能となる。
さらに一着をシーズン通して着るようなカフス付きウールジャケットや革ジャケットなどは袖口に輪ゴム止め鼓ボタン2を一度セットしたままで数十回の着脱が可能でありさらなる便利さが得られる。
また、快活的な着こなし時に、袖口を前腕筋上にずり上げ(たくし上げ)て止めておきたいが、肘の曲げ伸ばしに伴い袖口はすぐにずり落ちてしまう。捲り上げはボタンを外したりの手間も掛かる上に無雑作感に欠ける。これに対し、本実施形態によれば、輪ゴム止め鼓ボタン2が有する紐部材3の数センチの伸縮性が前腕筋の拡大縮小の範囲を吸収することから、前腕筋上で止まり続けることができ、無雑作感を向上させつつ利便性を高めることができる。
さらに、本実施形態によれば、以下のようなメリットが期待できる。
例えば、鼓ボタン2の伸縮性によって、ボタンを含む衣類に関するデザインの多様化や高機能化を図る。これにより、ユニセックス用、リバーシブル用などに応用したり、ボタンの取り替えが容易となるため、例えば、真っ赤な靴と白いシャツに真っ赤なボタンを組み合わせたり、ボタンと帽子や腕時計の皮バンドとを組み合わせたり、ボタンだけで赤、青、黄色などを組み合わせたり、ボタン糸の色のバリエーションを広げたり等というように組み合わせの多様性・交換性を高めてコーディネートの幅をもたせてファッション性を発展させることができる。
また、衣服の前面の上前身頃も下前身頃も両方ともボタンホールだけになり、衣服の基本構造も変化させることができ、デザイン性のバリエーションの幅を広げることができる。さらに、ボタンを外してクリーニングやアイロンがけが楽になるため、クリーニング時やアイロンがけ時に輪ゴム止め鼓ボタン2の紐部材3が劣化するのを回避して、その寿命を長くできる。
さらには、衣類製作工程において、輪ゴム止め鼓ボタン2に係る工程だけを分業化が可能となる。このため、例えば各国の障害者施設に分業の一端を繋げていくNPO等の組織を立ち上げ、衣類製作工程を国際的に分業化及び連携化するとともに、各国障害者施設への長期安定的な仕事として各国の衣類用ボタンを大量に使用する企業などとコラボレーションを構築して、製品企画、製造販売の各段階において社会福祉との連携を絡めるようにして本考案の公益的な利用機会を拡大させることができる。
1…衣服
1a,1b…左右開閉部分
1c…袖
2,4…輪ゴム止め鼓ボタン
2a,2b…貫通穴
3…紐部材
3a…一端
3b…他端
4a,4b…貫通穴
5…ボタン
10,11…生地
10a…針穴
11a…ボタン穴
20,40,50…ボタン本体
41…ボタン本体(4つ穴)
50a…突出部
50b…貫通穴

Claims (5)

  1. 表側を装飾面としたボタン本体と、
    前記ボタン本体に形成された貫通穴と、
    前記貫通穴に挿通される環状の伸縮性を有する紐部材と、
    前記紐部材を前記貫通穴に挿通して前記紐部材の環状部分を前記ボタン本体に掛け回して形成される係止部と
    を有することを特徴とする輪ゴム止め鼓ボタン。
  2. 前記環状の紐部材は樹脂製の環状部材を繊維部材で覆って構成されていることを特徴とする請求項1に記載の輪ゴム止め鼓ボタン。
  3. 前記ボタン本体は扁平な形状をなし、
    前記貫通穴は前記扁平な形状のボタン本体の表裏を貫通するように2個以上形成され、
    前記係止部は前記紐部材の一端を一つの貫通穴に挿通し、その一端をボタン本体の表側において他の貫通穴に挿通した後にこの一端を前記ボタン本体に掛け回して形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の輪ゴム止め鼓ボタン。
  4. 前記ボタン本体は前記ボタン本体の裏面から突出した突出部を有し、
    前記貫通穴は前記突出部を貫通されて形成され、
    前記係止部は前記紐部材の一端を貫通穴に挿通した後にこの一端を前記ボタン本体に掛け回して形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の輪ゴム止め鼓ボタン。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された輪ゴム止め鼓ボタンが閉止される部分に用いられていることを特徴とする衣服。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024111670A1 (ja) * 2022-11-24 2024-05-30 直美 西岡 ゴム止鼓ボタン、その製造装置及び製造方法

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