JP3227860U - コアドリル - Google Patents
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Abstract
【課題】チタン・アルミ等の金属板のトレパニング加工を超高精度に保証すべく、切刃の正面にダイレクトにクーラント液を噴射させるコアドリルを提供する。【解決手段】コアドリル10であって、センタースルーhを開けた回転軸10aを頂部に備えた円筒体11の先端円周基部11aに、円周基部に凹設した切欠端面11bに回転方向に刃面C1を向けて超硬チップCを設け、超硬チップの刃面に向けてクーラント液を噴射するノズル口Nを切欠端面の反対側に対面開口させ、ノズル口は回転軸10aのセンタースルーに円筒体内の通路孔h1で繋がれている。【選択図】図1
Description
本考案はコアドリルに係わり、特に、チタンやアルミ等の金属板のトレパニング加工を超高精度に加工保証すべく、切刃の正面にダイレクトにクーラント液又は冷却気体を噴射させたもので、この切刃とこの加工点へのクーラント液又は冷却気体の到達効率を100%と成し、加工点の切削・潤滑・冷却・切粉排出等を飛躍的に改善させたものに関する。
従来、数あるコアドリルの範疇に属するものとして、ウエ−ハやコンクリート材や金属板材他のトレパニング加工用のコアドリルが多数提案されている。その代表例の構成と特徴を順次に説明する。
先ず、コアドリル74が備える円筒基台741の下端に固着された第1の砥石742が、スピンドル70の回転に伴い回転しながら降下し、保護テープTが貼着された大径ウェーハWに切り込むことで大径ウェーハWをくり抜き、小径ウェーハW1を形成する。くり抜き加工と同時に、コアドリル74の円筒基台741の内側に備える傾斜面743に固着された第2の砥石744が回転しながら、形成される小径ウェーハW1の上面と側面の稜線にあたる部分に当接し、小径ウェーハW1の面取り加工を行う。そして、外部に配置した研削水ノズルをここから、回転する円筒基台741に向けて研削水を噴きつける。噴きつけられた研削水は、入出口82から円筒基台741の内側に進入する。その後、研削水は円筒基台741の内側の傾斜面743を伝い、円筒基台741の下端の面に円環状に配設された第1のリング砥石742に到達する。これにより、くり抜き加工の際に第1のリング砥石742と大径ウェーハWとが接触する部分や、くり抜き加工と同時に行われる面取り加工の際に第2のリング砥石744とくり抜かれた小径ウェーハW1の稜線W1dとが接触する部分に、研削水が行き渡る。そして、加工時に生じる研削屑を含んだ廃液は、例えば、入出口82から円筒基台741の下方へ流れ出るものである(例えば、特許文献1参照。)。
また、コンクリート削孔時の高速回転を可能とし、冷却水を供給しなくても切削屑を噴き上げて効率よく短時間での乾式削孔が可能なコアビット、そのコアビットを備えたインバータ制御コアドリル、及びコンクリートの乾式削孔方法である。その構成は、ダイヤモンドチップ又は超硬合金チップが焼結された刃先20aと、この刃先20aが先端に接合された円筒状のビットボディ20bを備え、コンクリートを削孔するコアビット2において、削孔時にビットボディ20bの外側に隙間が形成されるように、刃先20aの外径D1を、ビットボディ20bの外径D2より大きくし、刃先20aに、切削抵抗を軽減するとともに切削屑の排出のために、傾斜したテーパー面20dを有した斜めの切欠き20cを単数又は複数形成するものである(例えば、特許文献2参照。)。
更に、例えば、鋳抜き穴の加工で生じる切り子を取り出しやすくすると共にその切り子のサイズを細分化し、かつ切刃上のニックの位置について軸対象なコアドリルがある。その構成は、軸線回りに回転されるコアドリル本体の先端部に備わる切刃部8の先端側から後端側に向けて軸線回りに回転方向後方に捩れる切屑排出溝12と、切屑排出溝12の回転方向に対抗するすくい面と、切屑排出溝12の反回転方向に対抗する外壁面と、すくい面と外壁面とを連結するランドと、ランドに設けられてコアドリル本体の底面に45°の逃げ角に配置される逃げ面と、逃げ面とすくい面の稜線に形成される切り刃とからなるセットをそれぞれ4組以上備え、前記軸線を中心に対向する一組の第一セットにおける第一の切り刃の表面に、回転方向に平行な凹溝の第一のニックを1点刻設し、第一セットにおける第二の切り刃の表面に、回転方向に平行な凹溝の第二のニックを2点平行に刻設するものである(例えば、特許文献3参照。)。
上記特開2020−66073号公報のコアドリルは、この外側部に配置した研削水ノズルから円筒のスリット(出入口)を介して筒内に噴射し、リング砥石に供給して加工点の潤滑・冷却・切粉排出等を行うものである。しかし、研削水ノズルから円筒のスリット(出入口)を介して筒内に噴射し、加工点に到達する研削水の送り込み効率は100%と成らず、大部分が外部に漏れ、無駄が多いという問題点がある。
上記特開2019−72960号公報は、コンクリートの乾式削孔方法であるから、筒体(ビットボディ)の先端に1つ乃至一対の刃先を備えてなる。しかし、このコアドリルを金属加工すべく、クーラント供給手段を講ずるとすれば、上記特開2020−66073号公報のコアドリルに類似した構成となる。即ち、研削水ノズルから円筒の外周に凹ませたスリットを介して研削水を加工点に到達させようとしても、研削水が跳ね返って加工点への到達効率が100%と成らず、無駄が多いという問題点となる。
上記特開2012−40661号公報の鋳抜き穴加工用コアドリルは、棒状ドリルの形状を呈し、クーラント供給孔を設けず、ドライカットしている。そこで、孔明けドリルの如く、クーラントスルー孔を開けたとしたら、この孔はドリルの背面に開口するから、切刃の正面にダイレクトにクーラント液を噴射出来ず、この加工点への到達効率が100%と成らず、加工点の潤滑・冷却・切粉排出等に問題を起こす可能性がある。しかして、上記各公知文献の単なる組み合わせでは解決できない課題が残存する。
本考案のコアドリルの目的は、上記各コアドリルの公知技術を超越すべく、これらの実施例からは導き出されない発想により開発されたもので、トレパニング加工を高効率・超高精度に保証するコアドリルを提供することに成功した。
上記目的を達成する請求項1のコアドリルは、センタースルーを開けた回転軸を項部に備えた円筒体の先端円周基部には、該先端円周基部の切欠側面に回転方向に刃面を向けた超硬チップを設け、上記超硬チップの刃面に向けてクーラント液又は冷却気体を噴射するノズル口を上記先端円周基部に沿って対面配置する切欠側面に開口され、該ノズル口は上記回転軸のセンタースルーに円筒体内の通路孔で繋がれたことを特徴とする。
請求項2のコアドリルは、上記請求項1のコアドリルにおいて、上記超硬チップとノズル口は、円筒体の先端円周基部の周囲に2箇所以上を配置してなることを特徴とする。
請求項3コアドリルは、上記請求項1または2記載のコアドリルにおいて、上記ノズル口は、通路孔径よりも絞った小径口としたことを特徴とする。
請求項4のコアドリルは、上記請求項1または2記載のコアドリルにおいて、上記ノズル口は、通路孔径9よりも絞った扁平口径としたことを特徴とする。
請求項5のコアドリルは、上記請求項1〜4に記載のいずれかのコアドリルにおいて、上記超硬チップは円筒体の先端円周基部の切欠端面に着脱可能なホルダに取付けられていることを特徴とする。
本考案の請求項1のコアドリルは、その加工点にクーラント液又は冷却気体が100%効率良く集中して誘導噴出される。これにより、加工点冷却、加工点潤滑がなされ、切粉がクーラント液の流れに誘導されて積極的に排出されることで、加工効率が改善され、深穴切削加工や深い貫通孔加工での加工効率アップ、切削屑の排出効率アップによるトレパニング加工精度と加工時間の短縮が図れる。
また、請求項2のコアドリルは、上記超硬チップとノズル口は、円筒体の先端円周基部の周囲に2箇所以上を配置した。即ち、超硬チップとノズル口が180°対称位置に配置されていると、コアドリルの1回転に対して加工面に2回の切削作用と潤滑・冷却作用と切粉排出が行われ、加工効率が更に高められる。また、円筒体の先端円周基部の周囲に120°間隔に3組配置すれば、コアドリルの1回転に対して加工面に3回の切削作用と潤滑・冷却作用と切粉排出が行われ、加工効率が更に高められる。更に、4組配置すれば、コアドリルの1回転に対して加工面に4回の切削作用と潤滑・冷却作用と切粉排出が行われ、加工効率が4倍に高められる。
また、請求項3のコアドリルは、上記請求項1または2記載のコアドリルにおいて、上記ノズル口径は、通路孔径よりも絞った小径口としたから、ノズル口から超硬チップに噴射されるクーラント液又は冷却気体は、噴射径が絞られ・流速が倍増加速されて超硬チップや加工点に噴射されるから、クーラント液又は冷却気体により、発熱箇所の冷却と、潤滑と、切粉の積極的な排出作用とが倍増・促進される。これにより、更なる加工効率が改善され、深穴切削加工や深い貫通孔加工での加工効率アップ、切削屑の排出効率アップによるトレパニング加工精度と加工時間の短縮が更に図れる。
また、請求項4のコアドリルは、上記請求項1または2記載のコアドリルにおいて、上記ノズル口径は、通路孔径よりも絞った扁平口径としたから、クーラント液又は冷却気体がノズル口から超硬チップに噴射されるとき、クーラント液又は冷却気体が扁平状に絞られ流速が倍増加速されて超硬チップや加工点に噴射されるから、加工点の広い切削幅に冷却と、潤滑と、切粉の積極的な排出作用とが倍増・促進される。これにより、更なる加工効率が改善され、深穴切削加工や深い貫通孔加工での加工効率アップ、切削屑の排出効率アップによるトレパニング加工精度と加工時間の短縮が更に図れる。
また、請求項5のコアドリルは、上記請求項1〜4に記載のいずれかのコアドリルにおいて、超硬チップは円筒体の先端円周基部の切欠端面に着脱可能なホルダに取付けられているから、摩耗した超硬チップの再研や新品との交換作業が効率良く実施できるから、ワークに対するトレパニング作業を効率良く正確にサポートできる。
以下、図1から図10を参照して本考案の各実施形態となるコアドリル10,20,30,40を順次に説明する。
本考案の第1実施形態となるコアドリル10の構成を図1〜図3により説明する。先ず、図1において、センタースルーを有する工作機械の主軸テーパー穴(共に図示無し)には、工具ホルダH0が嵌められる。この工具ホルダH0の取付穴H1にコアドリル10の回転軸10aを取付け、この頂部にセンタースルー(小孔)hを開けた円筒体11の先端円周基部11aには、該先端円周基部の切欠端面11bにおける回転方向Aに刃面C1を向けて1つの超硬チップCがホルダHに取付けられ、交換可能に切欠端面11bの回転方向に面する側面XにボルトBで設けられている。また、図2と図3他に見るように、上記超硬チップCの刃面C1に向けてクーラント液K又は冷却気体K(以下、単にクーラント液Kと言う)を噴射するノズル口Nは、上記切欠端面11b内で対面配置すべく反対側の側面Yにおいて、超硬チップCに向けて開口されている。即ち、ノズル口Nは、回転方向Aに対して反対方向に開口し、前記回転軸10aのセンタースルーhに円筒体11内の通路孔h1を介して繋がれている。
本考案の第1実施形態となるコアドリル10の作用を、図1〜図6により説明する。先ず、図1において、コアドリル10は、この回転軸10aを工作機械の主軸テーパー(共に図示無し)に、嵌めた工具ホルダH0の取付穴H1に取り付けられている。
ここで、図4にモデル化して示すように、コアドリル10を回転方向Aに回転させられると、回転軸10aの頂部センタースルーhに送り込まれたクーラント液Kが円筒体11内の通路孔h1を通ってノズル口Nに至り、回転方向Aに回転先行するノズル口Nから回転後行する超硬チップCの刃面C1に向けてクーラント液Kが噴射される。この時、クーラント液Kは、チタンやアルミ等の金属板Wの表面を滑って超硬チップCの刃面C1の刃先C2とで削り取る切削点Pに勢い良く供給される。これで、切削点Pで発生する加工熱の冷却即ち、切削面C1及び刃先C2の冷却・潤滑と、切粉CPをクーラント液Kの流れと一緒に外部へ積極的に排出し、熱回収したクーラント液Kにより切削点Pの発熱を放熱する。
上記コアドリル10の切削機能により、チタンやアルミ等の金属板Wのトレパニング加工を、再度、図2〜図5他で具体的に実施する切削状態により説明する。先ず、トレパン(芯残し穴あけ)の切削加工に先立ち、クーラント液Kはコアドリル10の回転軸10aのセンタースルーhから円筒体11内の通路孔h1を介してノズル口Nに送り込まれる。そして、回転方向Aに回転先行するノズル口Nから回転後行するチップCの正面となる刃面C1に向けてクーラント液Kが噴射される。この状態で、図5に示す如くコアドリル10をワークWの表面から切込んで行くと、クーラント液Kは、切削点PとなるチップCの刃面C1と、この刃先C2に噴射する。
しかして、クーラント液Kは、チタンやアルミ等の金属板Wの表面を滑って超硬チップCの刃面C1と刃先C2が削り取る切削点Pに勢い良く供給される。これで、切削点Pで発生する加工熱の冷却と、切削の潤滑と、切粉(切削屑)CPをクーラント液Kと一緒に外部排出すると共に、熱回収したクーラント液により切削点Pの発熱を放熱する。
即ち、上記コアドリル10によると、全てのクーラント液Kは、コアドリル10の先端部の超硬チップCとワークWの切削点Pに対するトレパン(芯残し穴あけ)箇所に、100%確実に、且つ積極的な供給が保証される。かくして、切削点Pに供給されるクーラント液Kは、切削点の完璧な冷却,潤滑,切粉排出と熱回収ができる。これが為に、加工効率が改善され、深穴切削加工や深い貫通孔加工での加工効率アップ、熱回収を伴う切削屑の排出効率アップによるトレパニング加工精度と加工時間の短縮が図れる。
上記本考案の効果を、図6により再度説明すれば、図6(a)の如く、ワークWの切削点Pにクーラント液Kをコアドリル10の内部供給無しであれば、超硬チップCと切削点Pの金属焼けYを起こすが、図6(b)の如く、ワークWの切削点Pにクーラント液Kをコアドリル10の内部通孔から供給すると、超硬チップCと切削点Pの金属焼けYは起きず、工具長寿となる。
本考案のコアドリル10は、上記実施例に限定されない。図7に示す如く、超硬チップCとノズル口Nは、円筒体21の先端円周基部20aの周囲に180°の対称位置の切欠端面20b内に2組配置したコアドリル20とても良い。尚、同一符号を付して説明を省略する。
しかして、コアドリル20は、この1回転に対して、ワークWの切削点Pは2つのチップCを配置されているから、2回の切削と潤滑・冷却・切粉排出が行われ、切削点Pを過熱させること無く切削効率が2倍となる。
しかして、コアドリル20は、この1回転に対して、ワークWの切削点Pは2つのチップCを配置されているから、2回の切削と潤滑・冷却・切粉排出が行われ、切削点Pを過熱させること無く切削効率が2倍となる。
更に、本考案のコアドリル10は、図8に示す如く、超硬チップCとノズル口Nは、円筒体31の先端円周基部30aの周囲における120°の角度位置の切欠端面30bに3組配置したコアドリル30とても良い。尚、同一符号を付して説明を省略する。
しかして、コアドリル30の1回転に対して、ワークWの切削点Pは3つの超硬チップCを配置されているから、3回の切削と潤滑・冷却・切粉排出が行われ、切削点Pを過熱させること無く切削効率が3倍となる。
しかして、コアドリル30の1回転に対して、ワークWの切削点Pは3つの超硬チップCを配置されているから、3回の切削と潤滑・冷却・切粉排出が行われ、切削点Pを過熱させること無く切削効率が3倍となる。
更に、本考案のコアドリル10は、図9に示すように、大口径のコアドリル40とした場合は、円筒体41における超硬チップCとノズル口Nは、この先端円周基部40aの周囲となる90°間隔配置の切欠端面40bに構成しても良い。
しかして、コアドリル40の1回転に対して、ワークWの切削点Pは4つの超硬チップCを配置されているから、4回の切削と潤滑・冷却・切粉排出が行われ、切削点Pを過熱させること無く切削効率が4倍以上となる。勿論、更に、大口径のコアドリルに対しては、4組以上の超硬チップCとノズル口とを配置しても良い。
しかして、コアドリル40の1回転に対して、ワークWの切削点Pは4つの超硬チップCを配置されているから、4回の切削と潤滑・冷却・切粉排出が行われ、切削点Pを過熱させること無く切削効率が4倍以上となる。勿論、更に、大口径のコアドリルに対しては、4組以上の超硬チップCとノズル口とを配置しても良い。
尚、本考案の各コアドリル10,20,30,40において、そのノズル口Nの先端断面形状は、図10(イ)に示すように、円筒体内の通路孔h1と略同一口径であるから、クーラント液Kの流速は、通路孔h1内と同一速度となる。
そこで、上記クーラント液Kの流速を高めて、切削点Pに供給されるクーラント液Kによる切削点の冷却,完璧な潤滑,切粉排出と熱回収を更に高める手段を考案した。それは、図10(ロ)に示すように、通路孔径h1よりも断面積を絞った小径口N1とするか、図10(ハ)に示すように、通路孔径h1よりも断面積を絞った扁平口径N2としても良い。
そこで、上記クーラント液Kの流速を高めて、切削点Pに供給されるクーラント液Kによる切削点の冷却,完璧な潤滑,切粉排出と熱回収を更に高める手段を考案した。それは、図10(ロ)に示すように、通路孔径h1よりも断面積を絞った小径口N1とするか、図10(ハ)に示すように、通路孔径h1よりも断面積を絞った扁平口径N2としても良い。
しかして、ノズル口Nを、図10(ロ)の小径口ノズル口N1とすると、このノズル口N1から超硬チップに噴射されるクーラント液Kは、噴射径が絞られ・流速が2倍増に加速されて超硬チップCや加工点Pに集中噴射されるから、加工点の発熱箇所の冷却と、潤滑と、切粉の積極的な排出作用とが2倍増・促進される。これにより、更なる加工効率が改善され、深穴切削加工や深い貫通孔加工での加工効率アップ、切削屑の排出効率アップによるトレパニング加工精度と加工時間の短縮が更に図れる。
また、ノズル口Nを、図10(ハ)の扁平口径N2とすると、このノズル口N2から超硬チップCに噴射されるクーラント液Kは、扁平状に絞られ・流速が倍速加速されて超硬チップの全面や加工点の全面にのみに集中して均等噴射されるから、加工点Pの広範囲な冷却と、潤滑と、切粉の積極的な排出作用とが倍増・促進される。これにより、更なる加工効率が改善され、深穴切削加工や深い貫通孔加工での加工効率アップ、切削屑の排出効率アップによるトレパニング加工精度と加工時間の短縮が究極まで図れる。
本考案の上記コアドリルは、上記ワークWのトレパン(芯残し穴明け)加工において、薄板から厚板に至る広範囲の板厚に対応可能であり、厚板寸法が大きい程その作用効果が発揮される。また、加工形状も円輪溝加工、自由曲線からなる溝加工他、色々な加工に適用できること勿論である。
更に、その用途も多岐に渡る。具体的な実施例として、CFRP樹脂材とチタン又はアルミ材の複合板に対するトレパン(芯残し穴明け)加工において、始めに、CFRP樹脂材を円筒砥石でトレパン穴加工し、次に金属のアルミ・チタン材の穴加工を本考案のコアドリルで行う穴明け工具機器に適用できる。
10,20,30,40 コアドリル
10a 回転軸
11,21,31,41 円筒体
11a,20a,30a,40a 先端円周基部
11b,20b,30b,40b 切欠端面
A 回転方向
B ボルト
C 超硬チップ
C1 刃面
C2 刃先
H0 工具ホルダ
H ホルダ
H1 取付穴
h センタースルー
h1 通路孔
K 研削水(クーラント液)
N ノズル口
N1 小径口
N2 扁平口径
P 切削点
X,Y 側面
W 金属板
10a 回転軸
11,21,31,41 円筒体
11a,20a,30a,40a 先端円周基部
11b,20b,30b,40b 切欠端面
A 回転方向
B ボルト
C 超硬チップ
C1 刃面
C2 刃先
H0 工具ホルダ
H ホルダ
H1 取付穴
h センタースルー
h1 通路孔
K 研削水(クーラント液)
N ノズル口
N1 小径口
N2 扁平口径
P 切削点
X,Y 側面
W 金属板
Claims (5)
- センタースルーを開けた回転軸を頂部に備えた円筒体の先端円周基部には、該先端円周基部の切欠側面に回転方向に刃面を向けた超硬チップを設け、上記超硬チップの刃面に向けてクーラント液又は冷却気体を噴射するノズル口を上記先端円周基部に沿って対面配置する切欠側面に開口され、該ノズル口は上前記回転軸のセンタースルーに円筒体内の通路孔で繋がれたことを特徴とするコアドリル。
- 上記請求項1のコアドリルにおいて、上記超硬チップとノズル口は、円筒体の先端円周基部の周囲に2箇所以上を配置してなることを特徴とするコアドリル。
- 上記請求項1または2記載のコアドリルにおいて、上記ノズル口は、通路孔径よりも絞った小径口としたことを特徴とするコアドリル。
- 上記請求項1または2記載のコアドリルにおいて、上記ノズル口は、通路孔径よりも絞った扁平口径としたことを特徴とするコアドリル。
- 上記請求項1〜4に記載のいずれかのコアドリルにおいて、上記超硬チップは円筒体の先端円周基部の切欠側面に着脱可能なホルダに取付けられていることを特徴とするコアドリル。
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---|---|---|---|
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