JP3227823U - 保水性竪樋、及びこれを備えた建築・工作物 - Google Patents

保水性竪樋、及びこれを備えた建築・工作物 Download PDF

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具之 牛込
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Abstract

【課題】建築・工作物に配置された植栽帯からの排水から有機物を除去する保水性竪樋を提供する。
【解決手段】上端部から建築・工作物に設置された植栽帯120からの排水が流入され、下端部から排水が排出される保水性竪樋50であって、下端部と上端部との間に配置され、複数の金属線を組み合わせて形成したかご枠体30と、かご枠体の内部に充填された保水性軽石と、を備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、建築物や工作物(以下建築・工作物という)に設置される植栽帯の排水に使用される保水性竪樋、及びこれを備えた建築・工作物に関する。
本明細書において「建築物」とは、土地に接着して接地され、屋根及び柱若しくは壁を有する建物をいい、「工作物」とは、土地に接着させて設置した建物以外の人工物をいう。
近年、都市緑化の要望に応えるため、建築物の屋上、バルコニー、ベランダ、テラス等に植栽帯を設置することがある。この一つの態様として、建築物に段丘状のバルコニーを設置して各バルコニーに植栽帯を配置したものがある。このような植栽帯は、主に降雨水で潅水される。
ここで、植栽帯からの排水には、植栽土や肥料の有機物が含まれることがあり、そのまま下水に排出することができない。よって、植栽帯からの排水を浄化する必要がある。しかし、このような植栽帯からの排水を有効に浄化する装置はなかった。
住宅等の樋からの雨水を浄化して利用する装置として、特許文献1には、筒状の雨水導入部、中間部及び放流水排出部を有する主管と、前記主管の一方側面に中心間隔をおいて穿設された一対の開口に連通された分岐部と合流部間を繋ぐ連結部を有する筒状のバイパス管と、前記分岐部と合流部間で前記バイパス管と重ならない他側面に穿設された開口に連通された筒状の利用水分岐管とを備え、前記中間部の前記分岐部との連通箇所近接位置に網が配設され、前記中間部の前記合流部との連通箇所寄り位置に中心部に排出口を有する受皿が配設され、前記利用水分岐管に着脱可能なろ材が充填された筒状のろ過室が装着され、前記利用水分岐管先端に主利用水排出口を備えた雨水利用樋が記載されている。
また、単に雨水を排出する装置として、特許文献2には、網筒体に吸水性多孔質の充填材が内装された構成の鎖素体を上下に複数個連結してなる鎖樋が記載されている。
特開平10−2077号公報 特開昭54−104023号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2を含む従来の技術では、建築・工作物に配置された植栽帯からの排水を有効に処理することができない。
本考案は上述した課題に鑑みてなされたものであり、建築・工作物に配置された植栽帯からの排水から有機物を除去することができる保水性竪樋、及びこれを備えた建築・工作物を提供することを課題とする。
前記課題を解決する請求項1に記載の考案は、上端部から建築・工作物に設置された植栽帯からの排水が流入され、下端部から前記排水が排出される保水性竪樋であって、前記上端部と前記下端部との間に配置され、複数の金属線を組み合わせて形成したかご枠体と、前記かご枠体の内部に充填された保水性軽石と、を備えることを特徴とする保水性竪樋である。
同じく請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の保水性竪樋において、前記かご枠体の前記下端部から排出される前記排水は、前記建築・工作物の下段に配置された植栽帯に排出されることを特徴とする。
同じく請求項3に記載の考案は、請求項1に記載の保水性竪樋において、前記かご枠体の前記金属線は、アルミニウム錫合金線であることを特徴とする。
同じく請求項4に記載の考案は、請求項1に記載の保水性竪樋において、前記保水性軽石は、多孔質人造砕石であることを特徴とする。
同じく請求項5に記載の考案は、請求項1に記載の保水性竪樋において、前記保水性軽石はガラス廃材から製造した発泡ガラスブロックであることを特徴とする。
同じく請求項6に記載の考案は、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の保水性竪樋と植栽帯とを備え、前記保水性竪樋により前記植栽帯からの排水を排出することを特徴とする建築・工作物である。
同じく請求項7に記載の考案は、請求項6に記載の建築・工作物において、前記植栽帯は、上段及び下段にそれぞれ備えられ、前記保水性竪樋が前記上段の植栽帯からの排水を前記下段の植栽帯に排出することを特徴とする。
請求項1に係る保水性竪樋によれば、建築・工作物に設置された植栽帯の排水が、保水性竪樋の上端部から保水性軽石が充填されたかご枠体を通過して下端部から排出される。
このとき、保水性竪樋を通過する植栽帯の排水は、かご枠体内の保水性軽石により一時的に保水される。このため、排水中の有機物が保水性軽石に生息する微生物により分解され減少する。また、排水は保水性軽石に一時的に蓄水されるため、雨水が短時間に流出するのが抑制される。更に、本考案によれば、保水性軽石に保持された水が蒸散することにより周辺の空気を冷却するので、都市のヒートアイランド化を抑制できる他、かご枠体を構成する金属線につる植物等を這わせることで都市の緑化を更に促進することができる。
また、請求項2に係る保水性竪樋によれば、かご枠体の下端部は建築・工作物に下段に配置された植栽帯に排水を排出する。このため、多段に配置された植栽帯の上側から下側に至るまでの排水を浄化して順次下段の植栽帯に排出できる。
また、請求項3に係る保水性竪樋によれば、かご枠体がアルミニウム錫合金線で形成されているので、錆や腐食によりかご枠体が損傷することが防止できる。
また、請求項4に係る保水性竪樋によれば、保水性軽石が多孔質人造砕石であるので、容易かつ安価に入手できる。
また、請求項5に記載の保水性竪樋によれば、保水性軽石がガラス廃材から製造した発泡ガラスブロックであるので、軽量であり容易かつ安価に入手できる他、ガラス廃材の有効利用が図れる。
更に、請求項6に係る建築・工作物によれば、建築・工作物に配置した植栽帯からの排水をかご枠体内の保水性軽石に蓄水できるので、排水中の有機物をかご枠体内の保水性軽石に生息する微生物で分解させることにより排水中の有機物を減少させることができる他、雨水流出防止効果を備える。また、本考案に係る建築・工作物は、かご枠体に充填された保水性軽石に保持された水が蒸散するので冷却効果を有し都市のヒートアイランド化を抑制できる他、かご枠体を構成する金属線につる植物等を這わせることで都市の緑化をより促進することができる。
そして、請求項7に係る建築・工作物によれば、建築・工作物に多段に配置した多段の植栽帯からの排水を複数のかご枠体内の保水性軽石に蓄水できるので、排水中の有機物を多段のかご枠体内の保水性軽石に生息する微生物で分解させることにより排水中の有機物を減少させることができる他、大きな雨水流出防止効果を備える。また、本考案に係る建築・工作物によれば、複数のかご枠体に充填された保水性軽石に保持された大量の水が蒸散するので大きな冷却効果を有し都市のヒートアイランド化を抑制できる他、かご枠体を構成する金属線につる植物等を這わせることで都市の緑化をより一層促進することができる。
本考案の実施形態に係る保水性竪樋を建築・工作物に配置した状態を示す側面図である。 同保水性竪樋に使用するかご枠体を構成する柱部材とジョイント部材とを示すものであり、(a)は柱部材の側面図、(b)は柱部材の平面図、(c)は柱部材の底面図、(d)はジョイント部材の正面図、(e)はジョイント部材の平面図である。 同保水性竪樋のかご枠体に多孔質人造砕石を充填した状態を示す写真である。 同保水性竪樋を複数段にわたって設置した植栽帯に配置した状態を示す建築・工作物の一部断面図である。 同保水性竪樋を複数段にわたって設置した建築物の雨水等の流れを示す建築物の鳥瞰図である。
本考案を実施するための形態に係る保水性竪樋、及びこれを備えた建築・工作物について説明する。
<保水性竪樋の概略構成>
まず、保水性竪樋の構成について説明する。図1は本考案の実施形態に係る保水性竪樋を建築物に配置した状態を示す側面図、図2は同保水性竪樋に使用するかご枠体を構成する部材を示すものであり、(a)は柱部材の側面図、(b)は柱部材の平面図、(c)は柱部材の底面図、(d)はジョイント部材の正面図、(e)はジョイント部材の平面図、図3は同保水性竪樋のかご枠体に多孔質人造砕石を充填した状態を示す写真である。
本発明の実施形態に係る保水性竪樋50は、図1及び図3に示すように、縦長の略四角柱状をなす。また、保水性竪樋50は、略四角柱状の外形を定めるかご枠体30と、このかご枠体30内に充填された多孔質人造砕石である保水性軽石40とから構成されている。なお、保水性竪樋50は略四角柱状とする他、円柱形状、直方体形状等の柱形状、その他の形状とすることができる。
保水性竪樋50は、設置される建築物の寸法に応じた高さ寸法に形成されている。本例では、図1に示すように、保水性竪樋50は、高さ寸法(H)を3600mmとしている。そして、本例において、かご枠体30は、図1に示すように、2つの柱部材10、即ち上側柱部材10aと下側柱部材10bとを、ジョイント部材20により接合して形成されている。
かご枠体30の下端部には、下側アングル62が取り付けられており、この下側アングル62を下側ボルト61で建築物100の下側床部80に固定する。また、かご枠体30の上端部には上側アングル64が取り付けられており、この上側アングル64を上側ボルト63で建築物100のバルコニー110に固定する。
建築物100のバルコニー110には、かご枠体30の取り付け箇所に、排水を保水性竪樋50に流下させるドレイン123が形成されている。植栽帯120からの排水は、植栽帯120の前壁121に開設された通水孔126を経て、ドレイン123の下部に配置された保水性竪樋50に流れ込む。そして、この排水は、保水性竪樋50内の保水性軽石40に一部が吸収、保水されつつ流下して下側床部80に流れ出し、更に図示していない排水孔に流入して排出される。なお、かご枠体30は、上側柱部材10a、下側柱部材10bに分割されない長尺のものとできる。また、かご枠体30を3つ以上に分割して構成することができる。
<柱部材>
柱部材10である上側柱部材10a、下側柱部材10bは、図2(a)、(b)、(c)に示すように、直径4mmのアルミニウム錫合金製の16本の縦線11、及び26本の横線12を間隔50mmの格子状に組み合わせて構成されている。これにより、柱部材10は、外形を略四角柱状とした枠体として形成されている。柱部材10は、アルミニウム錫合金の線材で構成されているので、錆や腐食により柱部材10が損傷することを防止できる。なお、柱部材10は、他の腐食しにくい金属線を組み合わせて作成できる。また、金属線は格子状の組み合わせでなくともよく、スパイラル状とするなど他の組み合わせ様式でもよい。
本例では、柱部材10は、図2(a)に示すように、高さ寸法(h)を1754mm、図2(b)に示すように、幅寸法(w)を215mm、奥行き寸法(d)を215mmとしている。
縦線11は、図2(a)に示すように、上下方向に配置される直線状であり、横線12は、図2(b)に示すように水平方向に配置される全体が略正方形状である。横線12は線材を曲げ加工して作成されている。
また、柱部材10の底面は、図2(c)に示すように、略正方形状の横線12の内部に各3本の底線13、14を間隔50mmの格子状に配置されて構成されている。
柱部材10において、縦線11及び横線12、横線12、底線13、14は、交差する箇所において適宜溶接固定され、内部に保水性軽石40を充填した状態で安定した形状を保持する。
<ジョイント部材>
ジョイント部材20は、直径4mmのアルミニウム錫合金製の8本のジョイント縦線21と、5本のジョイント横線22とを間隔100mmの格子状に組み合わせて構成されている。ジョイント部材20は、外形を略四角柱状とした枠体として形成されている。
ジョイント縦線21は、上下に配置された直線状であり、ジョイント横線22は、図2(b)に示すように略正方形に曲げ形成されている。ジョイント部材20は、高さ寸法(h1)が408mm、幅寸法(w1)が197mm、奥行き寸法(d1)が197mmとしている。
ジョイント部材20の各寸法は、柱部材10の各寸法より小さく、ジョイント部材20は、付き合わせた上側柱部材10a、下側柱部材10bの内部に配置できる。ジョイント部材20は、アルミニウム錫合金の線材で構成されるので、錆や腐食によりジョイント部材20が損傷することを防止できる。なお、ジョイント部材20は、他の腐食しにくい金属線を組み合わせて作成できる他、金属線は格子状でなくともよく、スパイラル状とするなど他の組み合わせ様式で作成できる。
上側柱部材10a及び下側柱部材10bは、図1に示すように、両者の端部にジョイント部材20が挿入され、所定の箇所で溶接されて、かご枠体30を構成する。そして、図3に示すように、内部に保水性軽石40を充填した状態で、図1に示すように、下側床部80とバルコニー110との間に配置される。なお、保水性軽石40をかご枠体30内に充填してから建築物100に充填する、又は建築物100にかご枠体30を設置してドレイン123から保水性軽石40を充填する、ことができ、その一方又は両方を適宜選択することができる。
<保水性軽石>
本実施形態において、保水性軽石40は、例えばガラス廃材から形成した発泡ガラスブロックであり、粒径を例えば60mm〜100mmとしたものである。発泡ガラスブロックは、廃棄されたガラスびん等からリサイクルされた軽量な人造軽石であり、廃ガラスびんを粉砕、焼成発泡して作成される。土壌成分で構成されているため環境に悪影響を与えることなく比重・吸水率を調整でき、軽量性、透水性、保水性、不燃性、断熱性が良好である。なお、保水性軽石として、発泡ガラスブロック以外の人工あるいは天然の保水性軽石を使用することができる。
本実施形態において、植栽帯120の植栽用土127を通過した雨水等の排水は、通水孔126、ドレイン123を経て保水性竪樋50の上端から保水性竪樋50内に流下する。排水は保水性竪樋50において、保水性軽石40にその一部が吸水され保水されている。このため、植栽帯120からの排水中の有機物を保水性軽石40に生息する微生物で分解されることにより減少させることができる。また、排水は保水性軽石40に一時的に蓄水されるため雨水が短時間に流出するのを抑制することができる。
更に、本実施形態に係る保水性竪樋50によれば、保水性軽石40に保持された排水が蒸散することにより周辺の熱を奪い冷却するので都市のヒートアイランド化を抑制できる。また、かご枠体30を構成する縦線11、横線12につる植物等を這わせることで都市の緑化を更に促進することができる。
<保水性竪樋の建築物への配置>
次に複数階の植栽帯120に保水性竪樋50を配置する例について説明する。図4は同保水性竪樋を複数段にわたって設置した植栽帯に配置した状態を示す建築物の一部断面図である。
本例では、建築物100の2階、3階、4階にそれぞれバルコニー110、110、110が段丘状に配置されている。また、各バルコニー110には、植物130が植えられた植栽帯120、120、120が設置されている。各植栽帯120は、前壁121と後壁122との間に植栽用土127が充填されており、前壁121には、植栽帯120の排水をドレイン123に流す通水孔126が開設されている。なお、前壁121には、手摺り128が配置されている他、各バルコニー110には防水層が形成されている。
また、各植栽帯120には、保水性竪樋50を経て排出される上側の植栽帯120からの排水を受ける雨受125が設置されている。雨受125には、砂利が敷設されている。
各バルコニー110の間には、保水性竪樋50が配置されている。保水性竪樋50は、上側のバルコニー110の下面におけるドレイン123配置箇所から下側の植栽帯120の雨受125まで配置されている。
4階及び3階のバルコニー110の植栽帯120からの排水は、下階である3階及び2階のバルコニー110の植栽帯120の雨受125に排出される。そして、2階のバルコニー110の植栽帯120からの排水は2階のバルコニー110に設けられた排水口124から排出される。
本例に係る建築物100では、植栽帯120以外への降雨は、各階に上下方向に配置された雨水樋112から雨水ドレイン111に流れ込み、中水として利用される。そして、本例では、排水口124に集めた植栽帯120を経た排水は、雨水樋112からの雨水とあわせて中水管113に流れ、中水として利用される。
本実施形態に係る建築物100によれば、それぞれ植栽帯120の排水は、通水孔126、ドレイン123を経て保水性竪樋50に流下し、下段の植栽帯120に排出される。このとき、植栽帯120からの排水は保水性軽石40にその一部が吸水、保水される。このため、排水中の有機物が保水性軽石40に生息する微生物で分解されることにより減少する。また、排水は保水性軽石40に一時的に蓄水されるため雨水が短時間に流出するのを防止できる。
更に、本実施形態に係る保水性竪樋50によれば、保水性軽石40に保持された排水が蒸散することにより周辺を冷却するので、都市のヒートアイランド化を抑制できる他、かご枠体30を構成する金属線につる植物等を這わせることで都市の緑化を更に促進することができる。
<大規模な建築物>
次に大規模な建築物200において多数の箇所に保水性竪樋50を配置した例について説明する。図5は同保水性竪樋を複数段にわたって設置した建築物の雨水等の流れを示す建築物の鳥瞰図である。図5は降雨状態における建築物200周辺における雨水の流れを示している。
本例に係る建築物200は、4階建てのものであり、屋上と各階の周囲に沿ってバルコニー110を段丘状に設置している。また、各バルコニー110には、バルコニー110に沿って多数の植栽帯120を配置している。そして、上階の植栽帯120と、下階の植栽帯120との間に多数の保水性竪樋50を配置している。
本実施形態では、2階の植栽帯120からの保水性竪樋50からの排水を浸透管210に集積して、地中に浸透させる構成としている。なお、建築物200の周囲の地表面には、親水性舗装220が施工され、緑地230が配置されている。
従って、本実施形態に係る建築物200は、全体として、広い面積の植栽帯120を備えるものであり、この植栽帯120を通過した大量の排水を浄化して、地中に浸透させることができる。このため、下水システムに大きな負荷をかけることがない。
また、多数の植栽帯120及び多数の保水性竪樋50で大量の雨水を保持できるので、都市洪水を防止することができる他、多数の保水性竪樋50内の保水した保水性軽石40からの排水の蒸散や、植栽帯120による冷却効果を有し、ヒートアイランド化を防止することができる。
更に、植栽帯120や緑地230の他、保水性竪樋50の柱部材10につる植物を這わせることができ、都市の緑化を更に推進することができる。
上記各実施の形態にあっては、本件考案に係る保水性竪樋を建築物に適用した場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、建物以外の、広告塔、大型看板、地下へのスロープ構造物等の、いわゆる工作物に適用してもよい。
本考案に係る保水性竪樋によれば、建築・工作物に配置した植栽帯の排水は、かご枠体内の保水性軽石により一時的に保水され、排水中の有機物が保水性軽石に生息する微生物で分解されて減少する他、冷却効果、緑化促進効果を備えるので、産業上の利用可能性がある。
10:柱部材
10a:上側柱部材(柱部材)
10b:下側柱部材(柱部材)
11:縦線
12:横線
13、14:底線
20:ジョイント部材
21:ジョイント縦線
22:ジョイント横線
30:かご枠体
40:保水性軽石
50:保水性竪樋
61:下側ボルト
62:下側アングル
63:上側ボルト
64:上側アングル
80:下側床部
100:建築物
110:バルコニー
111:雨水ドレイン
112:雨水樋
113:中水管
120:植栽帯
121:前壁
122:後壁
123:ドレイン
124:排水口
125:雨受
126:通水孔
127:植栽用土
128:手摺り
130:植物
200:大規模な建築物
210:浸透管
220:親水性舗装
230:緑地

Claims (7)

  1. 上端部から建築・工作物に設置された植栽帯からの排水が流入され、下端部から前記排水が排出される保水性竪樋であって、
    前記上端部と前記下端部との間に配置され、複数の金属線を組み合わせて形成したかご枠体と、
    前記かご枠体の内部に充填された保水性軽石と、
    を備えることを特徴とする保水性竪樋。
  2. 前記かご枠体の前記下端部から排出される前記排水は、前記建築・工作物の下段に配置された植栽帯に排出されることを特徴とする請求項1に記載の保水性竪樋。
  3. 前記かご枠体の前記金属線は、アルミニウム錫合金線であることを特徴とする請求項1に記載の保水性竪樋。
  4. 前記保水性軽石は、多孔質人造砕石であることを特徴とする請求項1に記載の保水性竪樋。
  5. 前記保水性軽石はガラス廃材から製造した発泡ガラスブロックであることを特徴とする請求項1に記載の保水性竪樋。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の保水性竪樋と植栽帯とを備え、前記保水性竪樋により前記植栽帯からの排水を排出することを特徴とする建築・工作物。
  7. 前記植栽帯は、上段及び下段にそれぞれ備えられ、前記保水性竪樋が前記上段の植栽帯からの排水を前記下段の植栽帯に排出することを特徴とする請求項6に記載の建築・工作物。
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