JP3227549U - ワンタッチ取付平蝶番 - Google Patents

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志朗 瀬川
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Abstract

【課題】平蝶番の取付片(羽根)を取付位置にワンタッチで簡易に取り付けられるワンタッチ取付平蝶番を提供する。
【解決手段】平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H1の各取付片h1の取り付け側の面に、一対の軸受部2、一対のフック3、ばね部材からなる取付フックFを備え、扉、取付開口枠において一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1の各取付位置に、取付フックFの一対の軸受部2を嵌挿可能に取付孔F0を設け、各蝶番H1、H2の各取付片h1を、取付フックFの一対の軸受部2を各フック3とともに取付孔F0にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔F0の縁部に弾性係止することにより、扉、取付開口枠に取り付ける。
【選択図】図10

Description

本考案は、平蝶番に関し、特に、扉などをその取付位置にワンタッチで簡易に装着できるワンタッチ取付平蝶番に関する。
従来の平蝶番が特許文献1などに記載されている。平蝶番は、特許文献1に記載されているように、羽根と呼ばれる平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、一側の蝶番の筒状軸受部と他側の蝶番の筒状軸受部とに嵌挿される軸とを備える。この平蝶番を用いて、扉を取付開口枠に取り付けるには、一側の蝶番の取付片を扉の一側部に複数の取付ねじで取り付け、他側の蝶番の取付片を取付開口枠の一方の側部に複数の取付ねじで取り付け、各蝶番の筒状軸受部を上下に同芯的に配置して、軸を上下部の各筒状軸受部に通し、一側の蝶番と他側の蝶番とを枢着連結する。なお、このような平蝶番の場合、上部側、下部側の各筒状軸受部の上部開口、下部開口に、ぎぼしと呼ばれる頭部と短い軸部とからなる筒状軸受部キャップが嵌め込まれる。
特開2018−149059号公報
しかしながら、この種の平蝶番は、一側、他側の各蝶番の取付片をその取付位置に8本乃至10本と、複数の取付ねじにより取り付けるため、作業者は平蝶番の取り付けに多大な時間を要する、という問題がある。
本考案は、このような従来の問題を解決するもので、この種の平蝶番において、取付片をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本考案(1)のワンタッチ取付平蝶番は、
平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
前記取付フックは、
前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出される一対の軸受部と、
各々、前記一対の軸受部間両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受部間両側に一端縁部を前記一対の軸受部の突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記一対の軸受部の両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受部間両側に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受部の突出端側に一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受部の両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
前記各フック間に又は前記各フックと前記各一対の軸受部との間に介装され、前記各フックを常態として前記一対の軸受部の両側各側縁部間から外側に突出可能に回動付勢するばね部材と、
を有し、
前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受部を嵌挿可能に取付孔を設け、
前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受部を前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に弾性係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付ける、
ことを要旨とする。
上記目的を達成するために、本考案(2)のワンタッチ取付平蝶番は、
平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
前記取付フックは、
前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出され、その突出端の中央部に溝を有する一対の軸受プレート、及び前記一対の軸受プレート間の中央に前記取付片の取り付け側の面から前記各軸受プレートの前記溝又はその近傍まで突出され、その突出端面から前記取付片まで貫通するシャフト挿通部を有する台座からなり、前記各軸受プレートの両側でかつ突出端側にそれぞれ、軸挿通部を有する軸受・台座ブロックと、
各々、前記軸受・台座ブロックの前記各一対の軸受プレート間で前記台座の両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受プレート間の前記台座の両側に一端縁部を前記一対の軸受プレートの突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受部間の前記台座の両側に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受プレートの両側でかつ突出端側の各軸挿通部間に挿着される一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
前記一対のフックと前記台座との間に介装され、前記各フックを常態として前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から突出可能に回動付勢するばね部材と、
前記軸受・台座ブロックの前記台座のシャフト挿通部に挿通され、一端に前記台座の突出端面から突出される解除レバー取付部を有し、他端に前記取付片に開口される前記シャフト挿通部の周囲に回転可能に配置される工具係合部を有するシャフト、及び前記シャフトの前記解除レバー取付部に前記シャフトと一体回転可能に固定されて、前記台座の突出端面で前記一対の軸受プレートの各溝間に前記一対のフックの一端間に係合可能に配置され、前記工具係合部の回転操作により、前記台座の突出端面で旋回されて前記各フックの一端間を押し広げ、前記各フックを前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間に没入させる解除レバーと、
を有し、
前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを嵌挿可能に取付孔を設け、
前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付け、
前記工具係合部の回転操作により前記各フックの係止爪と前記取付孔の縁部又は縁部周囲との係合を解除する、
ことを要旨とする。
上記目的を達成するために、本考案(3)のワンタッチ取付平蝶番は、
平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
前記取付フックは、
前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出され、その突出端の中間部に溝を有する一対の軸受プレート、及び前記一対の軸受プレート間の中央に前記取付片の取り付け側の面から前記各軸受プレートの前記溝又はその近傍まで突出され、その突出端面から前記取付片まで貫通するシャフト挿通部を有する台座からなり、前記各軸受プレートの両側でかつ突出端側にそれぞれ、軸挿通部を有する軸受・台座ブロックと、
各々、前記軸受・台座ブロックの前記一対の軸受プレート間に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受プレート間に一端縁部を前記一対の軸受プレートの突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態で前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受プレート間に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受プレートの突出端側に一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
前記一対のフックと前記台座との間に介装され、前記各フックを常態として前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から突出可能に回動付勢するばね部材と、
前記軸受・台座ブロックの前記台座のシャフト挿通部に挿通され、一端に前記台座の突出端面から突出される解除レバー取付部を有し、他端に前記取付片に開口される前記シャフト挿通部の周囲に回転可能に配置される解除レバー回転操作部及び前記解除レバー回転操作部に係止溝と係止爪の弾性係合によるロック形式で着脱可能に連結される解除ハンドルを有するシャフト、及び前記シャフトの前記解除レバー取付部に前記シャフトと一体回転可能に固定されて、前記台座の突出端面で前記一対の軸受プレートの各溝間に前記一対のフックの一端間に係合可能に配置され、前記解除レバー回転操作部の回転操作により、前記台座の突出端面で旋回されて前記各フックの一端間を押し広げ、前記各フックの係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間に没入させる解除レバーと、
を有し、
前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを嵌挿可能に取付孔を設け、
前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付け、
前記解除レバー回転操作部に前記解除ハンドルを前記係止溝と前記係止爪の弾性係合により連結ロックして、前記解除レバー回転操作部を前記解除ハンドルにより回転操作することにより前記各フックの係止爪と前記取付孔の縁部又は縁部周囲との係合を解除する、
ことを要旨とする。
上記目的を達成するために、本考案(4)のワンタッチ取付平蝶番は、
平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
前記取付フックは、
前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して突出されるシャフトと、
前記シャフトの外周面任意の位置から前記シャフトの内部に前記シャフトの軸方向と平行にスリットを形成されて、前記スリットの両側に設けられる一対の軸受部と、
前記シャフトの前記スリット内に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記スリット内に一端部を前記各シャフトの先端部側に向けて他端部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記スリットより外側に表れる外面部から前記他端部にかけてに係止爪を有し、前記スリット内に前記一対の軸受部の先端部側で一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記係止爪を前記スリットから出没可能に配置されるフックと、
前記一対の軸受部と前記フックとの間に介装され、前記フックを常態として前記スリットから外側に突出可能に回動付勢するばね部材と、
を備え、
前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記シャフトを嵌挿可能に取付孔を設け、
前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記シャフトを前記フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付ける、
ことを要旨とする。
本考案(1)のワンタッチ取付平蝶番によれば、一側の蝶番及び他側の蝶番の各取付片の取り付け側の面に、一対の軸受部と、一対のフックと、ばね部材とからなる取付フックを備え、開閉部材、取付部材において一側の蝶番、他側の蝶番の各取付片の各取付位置に、取付フックの一対の軸受部を嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番、他側の蝶番の各取付片を、取付フックの一対の軸受部を各フックとともに取付孔にワンプッシュで通し、各フックを取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、開閉部材、取付部材に取り付けるので、一側の蝶番及び他側の蝶番の各取付片をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ることができる、という本考案独自の格別な効果を奏する。
本考案(2)のワンタッチ取付平蝶番によれば、一側の蝶番及び他側の蝶番の各取付片の取り付け側の面に、一対の軸受プレート及び台座を有する軸受・台座ブロックと、一対のフックと、ばね部材と、解除レバー取付部、工具係合部を有するシャフトと、解除レバーとからなる取付フックを備え、開閉部材、取付部材において一側の蝶番、他側の蝶番の各取付片の各取付位置に、取付フックの一対の軸受プレートを嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番、他側の蝶番の各取付片をそれぞれ、取付フックの一対の軸受プレートを各フックとともに取付孔にワンプッシュで通し、各フックを取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、開閉部材、取付部材に取り付けるようにしたので、一側の蝶番及び他側の蝶番の各取付片をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ることができる、という本考案独自の格別な効果を奏する。
本考案(3)のワンタッチ取付平蝶番によれば、一側の蝶番及び他側の蝶番の各取付片の取り付け側の面に、一対の軸受プレート及び台座を有する軸受・台座ブロックと、一対のフックと、ばね部材と、解除レバー取付部、解除レバー回転操作部及び解除ハンドルを有するシャフトと、解除レバーとからなる取付フックを備え、開閉部材、取付部材において一側の蝶番、他側の蝶番の各取付片の各取付位置に、取付フックの一対の軸受プレートを嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番、他側の蝶番の各取付片をそれぞれ、取付フックの一対の軸受プレートを各フックとともに取付孔にワンプッシュで通し、各フックを取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、開閉部材、取付部材に取り付けるようにしたので、一側の蝶番及び他側の蝶番の各取付片をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ることができる、という本考案独自の格別な効果を奏する。
本考案(4)のワンタッチ取付平蝶番によれば、一側の蝶番及び他側の蝶番の各取付片の取り付け側の面に、シャフトと、一対の軸受部と、フックと、ばね部材とからなる取付フックを備え、開閉部材、前記取付部材において一側の蝶番、他側の蝶番の各取付片の各取付位置に、取付フックのシャフトを嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番、他側の蝶番の各取付片を、シャフトをフックとともに取付孔にワンプッシュで通し、フックを取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、開閉部材、取付部材に取り付けるので、一側の蝶番及び他側の蝶番の各取付片をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ることができる、という本考案独自の格別な効果を奏する。
本考案の第1乃至第4の各実施の形態に係るワンタッチ取付平蝶番の本体の共通の構成を示す図(斜視図) 本考案の第1の実施の形態に係るワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックの構成を示す図(斜視図) 同ワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックの構成を示す図(断面図) 同ワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックに用いるフックの構成を示す図((a)は側面断面図(b)は内面部から見た図) 同ワンタッチ取付平蝶番の使用例を示す図 本考案の第2の実施の形態に係るワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックの構成を示す図((a)は正面図(b)は平面図(c)は一部断面拡大側面図(d)は要部拡大側面断面図) 同ワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックの構成を示す図((a)は正面側斜視図(b)は背面側斜視図) 同ワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックの構成を示す図((a)は正面側斜視図(b)は背面側斜視図) 同ワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックに用いるフックの構成を示す図(側面断面図) 同ワンタッチ取付平蝶番の使用例を示す図 本考案の第3の実施の形態に係るワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックの構成を示す図((a)は背面側斜視図(b)は正面側斜視図) 同ワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックの構成を示す図(断面図) 同ワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックに用いるフックの構成を示す図((a)は側面図(b)は側面断面図(c)は内面部側から見た図) 同ワンタッチ取付平蝶番の使用例を示す図 同ワンタッチ取付平蝶番の使用例を示す図 本考案の第4の実施の形態に係るワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックの構成を示す図((a)は側面図(b)は平面図(c)側面断面図) 同ワンタッチ取付平蝶番の特に取付フックに用いるフックの構成を示す図((a)は内面部側から見た図(b)は側面図(c)は外面部側から見た図) 同ワンタッチ取付平蝶番の使用例を示す図
次に、この考案を実施するための形態について図を用いて説明する。図1に第1乃至第4の実施の形態に共通のワンタッチ取付平蝶番本体の構成を示し、図2乃至図18に第1、第2、第3、第4の実施の形態毎に異なる取付フックの構成を示している。
(第1乃至第4の実施の形態に共通のワンタッチ取付平蝶番の本体の構成)
図1に示すように、ワンタッチ取付平蝶番H(以下の説明において、単に平蝶番Hという。)は、全体がステンレス鋼により形成され、平板状の取付片h1と筒状軸受部h2を有する一側の蝶番H1と、平板状の取付片h1と筒状軸受部h2を有する他側の蝶番H2と、各蝶番H1、H2の各筒状軸受部h2間に挿通される1本の軸h3と、各蝶番H1、H2の各筒状軸受部h2の開口に嵌挿される2つの筒状軸受部キャップ(ぎぼし)(図示省略)とを備えて構成される。
この場合、2つの蝶番H1、H2はいずれも、図2に示すように、取付片h1が長方形の平板状に形成され、筒状軸受部h2が取付片h1の一側部に一体に円筒状に形成される。
軸h3は充実軸で、各筒状軸受部h2間に嵌合可能に各筒状軸受部h2の開口の内径と略同じか又は少し小さい外径でかつ各筒状軸受部h2間に挿通可能に各筒状軸受部h2間全体の長さよりも少し短い所定の長さの長い円柱形に形成され、その長さ方向中央にリング部h31が外周方向に突出形成される。
なお、2つの筒状軸受部キャップはいずれも、頭部と軸部とならなる。頭部は筒状軸受部の開口側の端部の外径と略同径の円盤形に形成される。軸部は頭部の下面中心に断面略楕円形の筒形に形成され、先端のテーパ部と、中間の筒部と、後端の筒部とを有する。先端のテーパ部の先端径は筒状軸受部の開口の内径よりも小さく、このテーパ部の後端径及び中間の筒部は筒状軸受部の開口の内径よりも少し大きく、後端の筒部は筒状軸受部の開口の内径と略同じか僅かに小さくなっている。そして、この軸部の周面相互に対向する位置にそれぞれ先端から後端に向けて略U字形の溝が形成される。かくして一方の筒状軸受部キャップは軸部が筒状軸受部の一方の開口に嵌め込まれて、軸部の周面が当該開口の内面に対して圧縮方向に弾性変形するとともにこの周面の復帰力により中間の筒部が当該開口内面に対して弾性的に圧接し、この筒部が当該開口の内面に対して摩擦係合して、筒状軸受部の開口に係合固定される。他方の筒状軸受部キャップもまた同様にして筒状軸受部の開口に係合固定される。
このようにして一側の蝶番H1の取付片h1を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、他側の蝶番H2の取付片h1を扉の取付開口枠を含む取付部材に取り付け、各蝶番H1、H2を軸h3を介して枢着連結して、開閉部材を取付部材に開閉可能に取り付けるようになっている。なお、ここでは、一側の蝶番H1の取付片h1を扉に取り付け、他側の蝶番H2の取付片h1を取付開口枠に取り付けるものとする。
(第1の実施の形態)
図2乃至図5に第1の実施の形態を示している。
図2に示すように、平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1の取り付け側の面に取付フックFを備える。この取付フックFは、一対の軸受部2と、一対のフック3と、ばね部材5(図3参照)とからなる。
一対の軸受部2は、取付片h1の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジ11として残して平行に突出される。
この場合、一対の軸受部2はそれぞれ、取付片h1の取り付け側の面に一体に、この面の全周縁をフランジ11として残すように取付片h1の各縦方向の縁部、各横方向の縁部よりも内側に入った位置に各縦方向の縁部と平行に、扉、取付開口枠に設ける各取付孔に嵌挿可能な大きさで当該各取付孔を通り抜け可能に所定の長さを有する角形に、この場合は長方形状に、全体としてフラットなプレート状に形成される。また、この場合、図3に示すように、取付片h1の取り付け側の面で一対の軸受部2間の両端部にそれぞれ凸段状に、ここでは断面略長方形の凸状に、一対のフック3のためのストッパー21が併せて形成される。そして、各軸受部2の突出端201側(つまり、取付片h1とは反対側の端部側)の両側コーナーの近傍にそれぞれ、軸4を挿通可能な軸挿通部20が形成される。なお、各軸受部2の外側(言い換えれば、外向き)の平面で各軸挿通部20の全周縁部にテーパ状の凹部200が併せて形成される。
一対のフック3は、各々、一対の軸受部2間両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、一対の軸受部2間両側に一端縁部301を一対の軸受部2の突出端201側に向けて他端縁部302を取付片h1側に向けて嵌合配置された状態での一対の軸受部2の両側各側縁部203間、204間から外側に表れる外面部303から他端縁部302にかけてに係止爪31を有する。これらのフック3は、一対の軸受部2間両側に対称的に嵌合配置され、一対の軸受部2の突出端201側に一対の軸4を介して回動可能に支持されて、各係止爪31を一対の軸受部2の両側各側縁部203間、204間から出没可能に配置される。
ばね部材5は、図3に示すように、各フック3間に介装され、各フック3を常態として一対の軸受部2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出可能に回動付勢する。
この場合、一対のフック3はそれぞれ、一対の軸受部2の長方形の平面の両側半面内に配置可能な大きさで、この長方形の平面内で縦方向中央位置を対称中心として対称的な形状になっている。また、これらのフック3は、図4に示すように、回動中心がそれぞれ、各軸受部2の突出端201に対応する各フック3の一端縁部301側で各軸受部2の両側各側縁部203、204に対応する外面部303寄りに設けられて、ここに軸4を挿通可能に軸挿通部30が形成され、取付片1側に対応する各フック3の他端縁部302は円の中心をフック3の回動中心よりもフック3の一端縁部301に近く外面部303とは反対の内面部304寄りの位置におく円弧状に形成される。
さらに、これらのフック3は、図4に示すように、外面部303が軸受部2の両側各側縁部203、204と平行に断面直線状のフラットな面として形成され、フック3の一端縁部301は複合形状で、外面部303側の一部がフック3の回動中心に円の中心をおく断面円弧状に形成され、内面部304側の残部がフック3の回動中心を対称中心としてフック3の外面部303と対称的に斜めにフラットな面として形成され、フック3の内面部304は外面部303と平行に又は平行よりも少し開く方向に、ここでは後者の方向に向けてフラットな面として形成される。そして、各フック3の他端縁部302には内面部304側の端部に取付片1の各ストッパー21に係合可能に凸状に、ここでは断面台形状に回動規制部32が併せて設けられる。
また、この場合、図4に示すように、各フック3の内面部304に円筒状の孔33が形成され、図3に示すように、ばね部材5としてコイルスプリング5を採用され、コイルスプリング5が両端を各フック3の孔33に保持されて各フック3間に介装される。各フック3の孔33は、図3に示すように、この平蝶番Hが扉、取付開口枠に設けた取付孔に取り付けられる際に、一対の軸受部2が各フック3とともに扉、取付開口枠の各取付孔に通される前又は後、各フック3の係止爪31が各軸受部2の両側各側縁部203間、204間から突出されたときにコイルスプリング5が取付片h1側に凸の円弧状に変形可能に、各フック3の内面部304の面に対して所定の角度を付けて形成され、かつこの孔33のフック3の他端縁部302側の内周面の一部331が、一対の軸受部2が各フック3とともに扉、取付開口枠の取付孔に通され各フック3の係止爪31が各軸受部2の両側各側縁部203間、204間に没入されるときにコイルスプリング5を取付片h1とは反対側に凸の円弧状に変形案内可能に、孔33の奥側から開口側に向けて漸次拡径される所定の角度の傾斜を付けて形成される。
平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の取付フックFの各部がかかる構成を有し、図2に示すように、一対のフック3が一対の軸受部2間に各軸受部2の縦方向中央の位置を対称中心として対称的に配置され、各軸受部2の突出端201側の両側コーナー近傍の各軸挿通部20と各フック3の軸挿通部30とを合せて、これらの軸挿通部20、30にそれぞれ軸4が通されて、各軸受部2間に回動可能に支持されて、組み立てられる。なお、各軸4の両端は各軸受部2のテーパ状の溝200内でカシメられて固定される。
このようにして平蝶番Hは、扉、取付開口枠において一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付位置に、取付フックFの一対の軸受部2を嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1を、取付フックFの一対の軸受部2を各フック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔の縁部に弾性係止することにより、扉、取付開口枠に取り付けるようになっている。
図5にこの平蝶番Hの一側の蝶番H1、他側の蝶番Hを扉、取付開口枠の各取付位置に取り付ける場合を例示している。
この平蝶番Hの取り付けに当たって、まず、図5(1)に示すように、扉、取付開口枠の各取付位置に、取付孔F0を、取付フックFの一対の軸受部2を嵌挿可能に、縦方向の寸法が各軸受部2の縦方向の縁部の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きく、横方向の寸法が各軸受部2の外側(外向き)の面間の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きい縦長の長方形状に開ける。
そして、平蝶番Hをこの取付孔F0に取り付ける。なお、平蝶番Hの使用前の通常の状態は、図2に示すように、一対の軸受部2の間で一対のフック3がフック3間のコイルスプリング5(図3参照)により各軸受部2の両側各側縁部203、204方向に押圧付勢されて、各フック3の外面部303から他端縁部302の一部、すなわち、係止爪31が各軸受部2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出される。この場合、取付片h1の取り付け側の面で一対の軸受部2間の両端部に凸段状にストッパー21が形成され、各フック3の他端縁部302の内面部304側の端部に取付片h1の各ストッパー21に係合可能に凸状の回動規制部32が設けられているので、各フック3の各軸受部2からの飛び出しが確実に防止される。
まず、図5(1)に示すように、一側の蝶番H1を扉の取付孔F0位置に取り付ける。この場合、一側の蝶番H1を取付孔F0の向きに合せて縦向きにし、一対の軸受部2を各フック3とともに取付孔F0に差し込み押し込む(ワンプッシュする)。
このようにすると、図5(2)に示すように、取付片h1の各軸受部2が、各軸受部2の両側各側縁部203、204及び各外側(外向き)の平面が先端から中間へ、中間から基端へ取付孔F0の横方向及び縦方向の各縁部を摺動しつつ、取付孔F0に通される。この間、各軸受部2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出される各フック3の各係止爪31が取付孔F0の各横方向の縁部に接触して押圧され、各係止爪31が各フック3間のコイルスプリング5の付勢力に抗して(コイルスプリング5を圧縮しながら)各軸受部2間に向けて回動し各軸受部2の両側各側縁部203間、204間に没入される。そして、各フック31が完全に各軸受部2の両側各側縁部203間、204間に没入されて各軸受部2が取付孔F0に完全に通されると、取付片h1の取り付け側の面全周縁部のフランジ11が扉の外側の面側で取付孔F0の全周縁部の周辺に当接するとともに、各軸受部2間に没入された各フック3が扉の内側の面側で、各フック3間のコイルスプリング5の付勢力(コイルスプリング5の弾性復帰)により、各軸受部2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出されて、取付孔F0の各横方向の縁部に弾性係止される。ここで、この平蝶番Hは、図4に示したように、フック3の回動中心がフック3の一端縁部301側で外面部303寄りに設けられ、フック3の他端縁部302が円の中心をフック3の回動中心よりもフック3の一端縁部301に近く内面部304寄りの位置におく円弧状に形成されたことで、各フック3は、図5(3)に示すように、係止爪31の外側への回動とともにこの係止爪31の円弧状の部分が取付孔F0の各横方向の縁部に向けて迫り出し、取付孔F0の縁部に食い込んでいく。これにより、一対の軸受部2は、取付孔F0で扉の外側の面側から内側の面側へ引き寄せられて、取付片h1の取り付け側の面のフランジ11が扉の外側の面側で取付孔F0の全周縁部の周辺に圧接し、扉の板が取付片h1と一対のフック3との間で締め付けられて、蝶番H1が扉に強固に固定される。
続いて、他側の蝶番H2を取付開口枠に扉と同様に設けた取付孔に、一側の蝶番H1と同様に取り付ける。この場合も、他側の蝶番H2の取付フックFの各部が、一側の蝶番H1の取付フックFの各部と同様に作用する。
そして、一側、他側の各蝶番H1、H2の筒状軸受部h2を上下に同芯的に配置して、軸h3を上下部の各筒状軸受部h2に通し、一側の蝶番H1と他側の蝶番H2とを枢着連結する。なお、上部の筒状軸受部h2の上端部、下部の筒状軸受部h2の下端部には、軸受部キャップが嵌め込まれる。
以上説明したように、この平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H1の各取付片h1の取り付け側の面に、一対の軸受部2と、一対のフック3と、ばね部材5とからなる取付フックFを備え、扉、取付開口枠において一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1の各取付位置に、取付フックFの一対の軸受部2を嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1を、取付フックFの一対の軸受部2を各フック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔の縁部に弾性係止することにより、扉、取付開口枠に取り付けるので、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ることができる。
また、この平蝶番Hはさらに次のような利点を有する。
(1)フック3の回動中心がフック3の一端縁部301側で外面部303寄りに設けられて、フック3の他端縁部302が円の中心をフック3の回動中心よりもフック3の一端縁部301に近く内面部304寄りの位置におく円弧状に形成されることで、この平蝶番Hを扉、取付開口枠の各取付孔に通しワンプッシュした後の各フック3は、各係止爪31の外側への回動とともにこれら係止爪31の円弧状の部分が取付孔の各横方向の縁部に向けて迫り出し、取付孔の各縁部に食い付かせることができる。これにより、一対の軸受部2を扉、取付開口枠の各取付孔で扉、取付開口枠の外側の面側から内側の面側へ引き寄せ、取付片h1の取付側の面のフランジ11を扉、取付開口枠の外側の面側で取付孔の全周縁部の周辺に圧接して、扉、取付開口枠の板を取付片h1と一対のフック3との間で締め付けることができ、扉、取付開口枠の板厚に多少のバラつきがあっても、平蝶番Hの取付片h1を扉、取付開口枠にガタツクことなく確実に固定することができる。
(2)各フック3は外面部303が各軸受部2の両側各側縁部203、204と平行に形成され、フック3の一端縁部301で外面部303側の一部がフック3の回動中心に円の中心をおいた円弧状に形成され、内面部側の残部がフック3の回動中心を対称中心としてフック3の外面部303と対称的に斜めに形成され、フック3の内面部304は外面部303と平行に又は平行よりも少し開く方向に向けて形成されることで、各フック3を角形の一対の軸受プレート2内に各係止爪31のみが各軸受部2の両側各側縁部203間、204間から出没可能に配置することができる。
この場合、取付片h1の取り付け側の面で一対の軸受部2間の両端部に凸段状にストッパー21が形成され、各フック3の他端縁部302の内面部304側の端部に取付片1の各ストッパー21に係合可能に凸状の回動規制部32が設けられるので、各フック3の各軸受部2からの飛び出しを確実に防止することができ、各フック3の係止爪31を各軸受部2の両側各側縁部203間、204間から確実に出没させることができる。
また、この場合、各フック3の内面部304に筒状の孔33が形成され、ばね部材としてコイルスプリング5を採用され、コイルスプリング5が両端を各フック3の孔33に保持されて各フック3間に介装されるようにしたことで、各フック3を簡単な構造で各軸受部2の両側各側縁部203、204方向に確実に回動付勢することができる。
さらに、この場合、各フック3の孔33は、一対の軸受部2が各フック3とともに扉、取付開口枠の各取付孔に通される前又は後、各フック3の係止爪31が各軸受部2の両側各側縁部203間、204間から突出されたときにコイルスプリング5が取付片h1側に凸の円弧状に変形可能に、各フック3の内面部304に対して所定の角度を付けて形成され、かつこの孔33のフック3の他端縁部302側の内周面の一部331が、一対の軸受部2が各フック3とともに扉、取付開口枠の各取付孔に通され各フック3の係止爪31が各軸受部2の両側各側縁部203間、204間に没入されるときにコイルスプリング5を取付片h1とは反対側に凸の円弧状に変形案内可能に、孔33の奥側から開口側に向けて漸次拡径される所定の角度の傾斜を付けて形成されるので、コイルスプリング5の伸縮変形を良好にし、各フック3の係止爪31を各軸受部2の両側各側縁部203間、204間から確実かつ円滑に出没させることができる。
(3)取付片h1は扉、取付開口枠の各取付孔61よりも大きい角形のプレートからなり、一対の軸受部2がそれぞれ、扉、取付開口枠の各取付孔に嵌挿可能な大きさで、この各取付孔を通り抜け可能に所定の長さを有する角形に形成されて、扉、取付開口枠の各取付孔が角形に開口されるので、扉、取付開口枠の各取付孔を単純な形状にし、孔明けに要するコストを低く抑えることができる。
なお、この実施の形態では、ばね部材にコイルスプリング5が用いられ、コイルスプリング5が一対のフック3間に介装されるものとしたが、このばね部材にトーションスプリングや板ばねが用いられ、各フックと各軸受部との間に介装されるものであってもよい。
このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態では、取付フックFの一対の軸受部2を各フック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔の縁部に弾性係止するものとしたが、取付フックの一対の軸受部を各フックとともに取付孔にワンプッシュで通し、各フックを取付孔の縁部周囲に弾性係止するようにしてもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この実施の形態では、平蝶番を扉、取付開口枠に取り付ける場合について例示したが、例えば蓋など扉以外の開閉部材を取付開口枠に取り付ける場合にも、同様に適用することができ、扉以外の取り付けにも広く使用することができる。
(第2の実施の形態)
図6乃至図10に第2の実施の形態を示している。
図6、図7及び図8に示すように、平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1の取り付け側の面に取付フックFを備える。この取付フックFは、軸受・台座ブロック2Aと、一対のフック3と、ばね部材5と、工具係合部72を有するシャフト7(図8参照)と、解除レバー73とからなる。
軸受・台座ブロック2Aは、取付片h1の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジ11として残して平行に突出され、その突出端201の中央部に溝202を有する一対の軸受プレート2、及び一対の軸受プレート2間の中央に取付片h1の取り付け側の面から各軸受プレート2の溝202又はその近傍まで突出され、その突出端面221から取付片h1まで貫通するシャフト挿通部220を有する台座22からなり、各軸受プレート2の両側でかつ突出端201側にそれぞれ、軸挿通部20を有する。
この場合、一対の軸受プレート2はそれぞれ、取付片h1の取り付け側の面に一体に、この面の全周縁をフランジ11として残すように取付片h1の各縦方向の縁部、各横方向の縁部よりも少し内側に入った位置に各縦方向の縁部と平行に、扉、取付開口枠の各取付孔に嵌挿可能な大きさでかつ当該各取付孔を通り抜け可能に所定の長さを有する角形に、この場合は長方形状に、全体としてフラットなプレート状に形成される。また、各軸受プレート2の突出端201中央部、この場合、突出端201で内側面の中央部に溝202が外側面に向けて凸の断面円弧状に形成される。なお、これらの溝202は後述する解除レバー73の旋回経路上にあり、これらの溝202により解除レバー73が旋回可能となる。そして、この一対の軸受プレート2にそれぞれ、各軸受プレート2の両側の突出端201側でかつ溝202よりも少し取付片h1側に寄った所定の位置に、軸4を挿通可能に軸挿通部20が円形の孔として形成される。なお、この場合、一対の軸受プレート2の一方の軸挿通部20は他方の軸挿通部20よりも少し小さい径に形成され、その一方の軸受プレート2の外側(言い換えれば、外向き)の平面で一方の軸挿通部20の全周縁部にテーパ状の凹部(図示省略)が併せて形成される。また、この場合、各軸4は一端が他端よりも小径に形成され、一端が各軸受23の一方の軸挿通部20に通され、他端が各軸受プレート2の他方の軸挿通部20に通され、一端がテーパ状の凹部内でカシメられて固定される。
また、この場合、台座22は、取付片h1の取り付け側の面に、一対の軸受プレート2とともに一体に、一対の軸受プレート2間の中央に取付片h1の取り付け側の面から各軸受プレート2の溝202又はその近傍まで角柱状に突出され、この台座22の軸心上にシャフト挿通部220が突出端面221から取付片h1まで貫通して円筒状に形成される。この場合、シャフト挿通部220の取付片h1側の開口の周囲に、後述するシャフト7の工具係合部72が嵌合可能にシャフト挿通部220の径よりも大きい円形の凹部105が併せて形成される。またこの場合、台座22の両側面でその長手方向中間部に円筒状の孔223が後述するコイルスプリング5が嵌合可能に開口形成される。
このような軸受・台座ブロック2Aの形状により、扉、取付開口枠の各取付孔はそれぞれ一対の軸受プレート2が嵌挿可能に角形に、この場合は、縦に長い長方形状の単純な形状に開口される。この場合、各取付孔は縦方向の縁部の寸法が各軸受プレート2の縦方向の縁部の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きく、横方向の縁部の寸法が各軸受プレート2の外側(外向き)の面間の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きい開口になっている。
一対のフック3は、各々、軸受・台座ブロック2Aの一対の軸受プレート2間で台座22の両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、一対の軸受プレート2間の台座22の両側に一端縁部301を一対の軸受プレート2の突出端201側に向けて他端縁部302を取付片h1側に向けて嵌合配置された状態での一対の軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から外側に表れる外面部303から他端縁部302にかけてに係止爪31を有する。これらのフック3は、一対の軸受プレート2間の台座22の両側に対称的に嵌合配置され、一対の軸受プレート2の両側でかつ突出端201側の各軸挿通部20間に挿着される一対の軸4を介して回動可能に支持されて、各係止爪31が一対の軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から出没可能に配置される。
この場合、一対のフック3はそれぞれ、一対の軸受プレート2間で台座22の両側に配置可能な大きさで、台座22を対称中心として対称的なコマ形状になっている。図9に示すように、これらフック3の回動中心はそれぞれ、フック3の一端縁部301、他端縁部302間の中間部で一端縁部301寄りに設けられ、そこに軸4を挿通可能に軸挿通部30が形成される。取付片h1側に対応する各フック3の他端縁部302は円の中心を各フック3の回動中心よりも各フック3の一端縁部301に近くかつ外面部303とは反対側の内面部304寄りの位置におく円弧状に形成される。
また、各フック3の外面部303は各軸受プレート2の両側各側縁部203、204と平行に断面直線状のフラットな面として形成され、各フック3の一端縁部301は外面部303側よりも内面部304側が突出されて断面略刀の刃先状に斜めに形成され、各フック3の内面部304は外面部303と略平行に形成される。各フック3の内面部304には軸挿通部30より少し他端縁部302側に後述するばね部材5としてのコイルスプリングの一端を保持可能に円筒状の溝33が形成される。
ばね部材5は、一対のフック3と台座22との間に介装され、各フック3を常態として一対の軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から突出可能に回動付勢する。
この場合、ばね部材5は、コイルスプリングが採用され(以下、コイルスプリング5という。)、コイルスプリング5は一端が各フック3の各溝33に保持され、他端が台座22の孔223に保持されて、各フック3と台座22との間に介装される。ばね部材にコイルスプリング5が用いられたことで、各フック3の各溝33は、図9に示すように、この平蝶番Hが扉、取付開口枠の各取付孔に取り付けられる際に、軸受・台座ブロック2Aが各フック3とともに各取付孔に通される前又は後、各フック3の各係止爪31が軸受・台座ブロック2Aの各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から突出されたときに、コイルスプリング5が取付片h1側に凸の円弧状に変形可能に、かつ軸受・台座ブロック2Aが各フック3とともに各取付孔に通され各フック3の係止爪31が各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間に没入されたときに、コイルスプリング5を取付プレート1とは反対側に凸の円弧状に変形可能に、各フック3の溝33は、各フック3の内面部304から各フック3の他端縁部302側方向斜めに所定の角度を付けて形成され、かつ各溝33の各フック3の他端縁部302側及び/又は一端縁部301側の内周面の一部331が、溝33の奥側から開口側に向けて漸次拡径される所定の角度の傾斜を付けて形成される。
シャフト7は、軸受・台座ブロック2Aの台座22のシャフト挿通部220に挿通され、一端に台座22の突出端面221から突出される解除レバー取付部71を有し、他端に取付片h1に開口されるシャフト挿通部220の周囲に回転可能に配置される工具係合72部を有する。
この場合、シャフト7は、台座22のシャフト挿通部220に挿通可能にシャフト挿通部220の内径と略同径の円筒状に形成される。解除レバー取付部71はシャフト7の一端に周方向に対向する外周縁部の一部が平行に断面直線状に形成され、残部が対称的に断面円弧状に形成され、その一端面から軸心上にねじ孔710が切られる。工具係合部72はシャフト7の断面よりも大きい円形のプレート状に形成される。この工具係合部72の表面にマイナスドライバー又は硬貨が係合可能に一文字状の溝721が形成される。
解除レバー73は、シャフト7の解除レバー取付部71にシャフト7と一体回転可能に固定されて、台座22の突出端面221で一対の軸受プレート2の各溝202間に一対のフック3の一端間に係合可能に配置され、工具係合部72の回転操作により、台座22の突出端面221で旋回されて各フック3の一端間を押し広げ、各フック3を一対の軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間に没入させる。
この場合、解除レバー73は、各フック3に係合される両側面731の両端側が両端方向に漸次先細のテーパ状を呈する略舟形(略ボート形)のブロック状に形成され、解除レバー73の台座22の突出端面221に対向する面(背面)の両端側が両端方向に台座22の突出端面221に対して漸次離間する傾斜状に形成される。この場合、解除レバー73の各フック3に係合される両側面731両端側のテーパ形状はこの両側面731の両端が各フック3の内面部304に対して円滑に係合可能な程度にテーパ形状であればよく、解除レバー73の台座22の突出端面221に対向する面(背面)の両端側の傾斜形状は、解除レバー73が台座22の突出端面221に対して円滑に旋回(回転)可能な程度に傾斜形状であればよい。このようにして台座22の突出端面221において(言い換えれば、解除レバー73の回転中心に近い位置において)解除レバー73の旋回(回り)を円滑にする。また、解除レバー73の正面の中心から背面の中心と間に取付ねじ挿通孔732が穿設され、背面側の取付ねじ挿通孔732の開口周囲に、凹部が、シャフト7の一端の解除レバー取付部71を嵌合可能に、取付ねじ挿通孔732の径よりも少し大きい円形を基本形とし、周方向に対向する内周縁部の一部を平行に断面直線状にして、残部を対称的に断面円弧状にして形成される。
平蝶番Hは、各部がかかる構成を有し、一対のフック3が一対の軸受プレート2間に各軸受プレート2間の台座22を対称中心として対称的に配置され、各軸受プレート2の突出端201側の各軸挿通部20と各フックの軸挿通部30とを合せて、これらの軸挿通部20、30にそれぞれ軸4が通されて、各軸受プレート2間に回動可能に支持されて、組み立てられる。なお、この場合、各軸4は一端が、既述のとおり、各軸受プレート2の一方のテーパ状の溝内でカシメられて固定される。
また、台座22のシャフト挿通部220に取付片h1側の開口から、シャフト7が一端の解除レバー取付部71から通されて、一端の解除レバー取付部71が台座22の突出端面221から突出され、シャフト7の他端の工具係合部72が取付片h1側の開口周囲の凹部105に嵌合されて、シャフト7が台座22のシャフト挿通部220に回転可能に挿着される。そして、台座22の突出端面221から突出されるシャフト7の解除レバー取付部71が解除レバー73の背面側から凹部に嵌め込まれ、解除レバー73の正面側から取付ねじ挿通孔732に取付ねじ734が通されてシャフト7の一端のねじ孔710に締結されることにより、シャフト7に解除レバー73が一体的に取り付けられる。
このようにして平蝶番Hは、扉、取付開口枠において一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1の各取付位置に、取付フックFの一対の軸受プレート2を嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1を、取付フックFの一対の軸受プレート2を各フック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔の縁部に係止することにより、扉、取付開口枠に取り付け、また、工具係合部72の回転操作により各フック3の係止爪31と取付孔の縁部との係合を解除するようになっている。
図10(1)にこの平蝶番Hの一側の蝶番H1、他側の蝶番Hを扉、取付開口枠の各取付位置に取り付ける場合を、図10(2)、(3)に一側の蝶番H1、他側の蝶番Hを扉、取付開口枠の各取付位置から取り外す場合を、それぞれ、例示している。
この平蝶番Hの取り付けに当たって、まず、扉、取付開口枠の各取付位置に、取付孔F0を、取付フックFの一対の軸受プレート2を嵌挿可能に、縦方向の寸法が各軸受部プレートの縦方向の縁部の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きく、横方向の寸法が各軸受プレート2の外側(外向き)の面間の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きい縦長の長方形状に開ける。
そして、平蝶番Hをこの取付孔F0に取り付ける。なお、平蝶番Hの使用前の通常の状態は、一側の蝶番、他側の蝶番いずれも、一対の軸受プレート2の間で一対のフック3が各フック3と台座22との間のコイルスプリング5により各軸受プレート2の両側各側縁部203、204方向に押圧付勢されて、各フック3の外面部303から他端縁部302の一部、すなわち、係止爪31が各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出される。
まず、一側の蝶番H1を扉の一側部に設けた取付孔F0に取り付ける。この場合、図10(1)に示すように、取付フックFを取付孔F0の向きに合せ、この場合は、縦向きの取付孔F0に合わせて縦向きにして、軸受・台座ブロック2Aを各フック3とともに取付孔F0に差し込み押し込む(ワンプッシュする)。
このようにすると、取付フックFは軸受・台座ブロック2Aが、各軸受プレート2の両側各側縁部203、204及び各外側(外向き)の平面が先端から中間へ、中間から基端へ取付孔F0の横方向及び縦方向の各縁部を摺動しつつ、取付孔F0に通される。この間、各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出される各フック3の各係止爪31は取付孔F0の各横方向の縁部に接触して押圧され、各係止爪31が各フック3と台座22との間のコイルスプリング5の付勢力に抗して(コイルスプリング5を圧縮しながら)各軸受プレート2間に向けて回動し各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間に没入される。そして、軸受・台座ブロック2Aが取付孔F0に完全に通されると、取付片h1は取り付け側の面の全周縁部のフランジ11が扉の外側の面側で取付孔F0の全周縁部の周辺に当接し、各軸受プレート2間内の各フック3は各フック3と台座22との間のコイルスプリング5の付勢力(コイルスプリング5の弾性復帰)により各係止爪31が各軸受プレート2間から各軸受プレート2の両側各側縁部203、204方向に回動し、各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出されて、扉の内側の面側で取付孔F0の各横方向の縁部に弾性係止される。ここで、この取付フックFは、図9に示したように、各フック3の回動中心が各フック3の一端縁部301側に設けられ、各フック3の他端縁部302が円の中心を各フック3の回動中心よりも各フック3の一端縁部301に近く内面部304寄りの位置におく円弧状に形成されたことで、各フック3は、各係止爪31の外側への回動とともに各係止爪31の円弧状の部分が扉の内側の面側で取付孔F0の各横方向の縁部に向けて迫り出し、取付孔F0の各縁部に食い込んでいく。これにより、軸受・台座ブロック2Aは、取付孔F0で扉の外側から内側へ引き寄せられ、取付片h1の取り付け側の面のフランジ11が扉の外側の面側で取付孔F0の全周縁部の周辺に圧接し、扉の板が取付片h1と一対のフック3との間で締め付けられて、一側の蝶番H1が扉に強固に固定される。この場合、一側の蝶番H1は扉の取付孔F0に縦向きに取り付けられ、取付片h1上の工具係合部72の一文字状の溝721が横向きになっている。
続いて、他側の蝶番H2を取付開口枠に扉と同様に設けた取付孔F0に、一側の蝶番H1と同様に取り付ける。この場合も、他側の蝶番H2の取付フックFの各部が、一側の蝶番H1の取付フックFの各部と同様に作用する。
そして、一側、他側の各蝶番H1、H2の筒状軸受部h2を上下に同芯的に配置して、軸h3を上下部の各筒状軸受部h2に通し、一側の蝶番H1と他側の蝶番H2とを枢着連結する。上部の筒状軸受部h2の上端部、下部の筒状軸受部h2の下端部には、軸受部キャップが嵌め込まれる。
このようにして一側、他側の各蝶番H1、H2が扉、取付開口枠の一側部に取り付けられた後、これらの蝶番H1、H2を取り外す場合は、図10(2−1)、(2−2)を参照すると、一方の手で扉、取付開口枠の外側の面側で取付片h1を掴み、他方の手で扉、取付開口枠の内側の面側の各フック3を各軸受プレート2間に押し込みながら、片側一方の手で取付片h1を引いて各蝶番をH1、H2を引き抜けばよい。この引き抜きにより、各蝶番H1、H2は使用前の通常の状態に戻される。
また、一側、他側の各蝶番H1、H2を扉、取付開口枠の一側部から取り外す場合で、扉、取付開口枠の内側の面側で各フック3の係止爪31と取付孔F0の縁部との係合位置に手が入らず、各フック3を直接手で押し込むことができないような場合は、この蝶番H1、H2をマイナスドライバー又は硬貨を使って簡単に取り外すことができる。ここでは、硬貨を使うものとする。図10(2−1)、(2−2)を参照すると、まず、手に硬貨を横向きに持ち、この硬貨を取付片h1の凹部105内に嵌め込まれているシャフト7の工具係合部72の一文字状の溝721に差し込み係止して、工具係合部72を一文字状の溝721が縦向きになるまで回す。この工具係合部72を回すことで、シャフト7が回転し、一対のフック3の一端間で解除レバー73が旋回(回転)する。解除レバー73の旋回により、解除レバー73は両側面731両端側のテーパ形状の係合案内により各フック3の内面部304が押圧されて各フック3の一端間が開く方向に回動され、また、解除レバー73の背面の両端側の傾斜形状により解除レバー73の回転中心に近い位置で解除レバー73が円滑に回転される。この解除レバー73の回転により、各フック3の一端間が開くことで、各フック3の各係止爪31が取付孔F0の縁部から外れ、各軸受プレート2間に没入される。このようにして硬貨で工具係合部72を一文字状の溝721が縦向きになるまで回すと、解除レバー73はその両端で各フック3の内面部304を押圧して各フック3の一端間を最大限に開き、各フック3の各係止爪31が各軸受プレート2間に完全に没入される。すなわち、この蝶番H1、H2と各取付孔F0の縁部との係合は完全に解除され、蝶番H1、H2は取付孔F0から取り外し可能となる。この状態から、片側一方の手で取付片h1を引けば、蝶番H1、H1が取付孔F0から引き抜かれる。蝶番H1、H2を取付孔F0から引き抜いた後、硬貨で工具係合部72を一文字状の溝721が横向きになるまで回す(戻す)と、シャフト7が元の位置まで回転されて、解除レバー73が戻り、各フック3の一端間が閉じて各フック3の各係止爪31が各軸受プレート2から突出されて、通常の状態に戻される。
以上説明したように、この平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1の取り付け側の面に、一対の軸受プレート2及び台座22を有する軸受・台座ブロック2Aと、一対のフック3と、ばね部材5と、解除レバー取付部71、工具係合部72を有するシャフト7と、解除レバー73とからなる取付フックFを備える。このようにして、扉、取付開口枠において一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1の各取付位置に、取付フックFの一対の軸受プレート2を嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1をそれぞれ、取付フックFの一対の軸受プレート2を各フック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔の縁部に係止することにより、扉、取付開口枠に取り付けるようにしたので、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ることができる。また、工具係合部72の回転操作により各フック3の係止爪31と取付孔の縁部との係合を解除するようにしたので、この蝶番H1、H2を扉、取付開口枠から取り外す場合に、この蝶番H1、H2を扉、取付開口枠から簡単に取り外すことができる。
さらに、この平蝶番Hはさらに次のような利点を有する。
(1)各フック3の回動中心が一端縁部301側に設けられ、各フック3の他端縁部302は円の中心を各フック3の回動中心よりも各フック3の一端縁部301に近くかつ外面部303とは反対側の内面部304寄りの位置におく円弧状に形成されることで、この平蝶番Hを扉、取付開口枠の取付孔に通しワンプッシュした後の各フック3は、係止爪31の外側への回動とともにこの係止爪31の円弧状の部分が取付孔の縁部に向けて迫り出し、この円弧状の部分を取付孔の縁部に食い付かせることができる。これにより、軸受・台座ブロック2Aを取付孔で扉、取付開口枠の外側から内側に引き寄せ、取付片h1の取り付け側の面のフランジ11を扉、取付開口枠の外側の面側で取付孔の周縁部の周辺に圧接して、扉、取付開口枠の板を取付片h1と一対のフック3との間で締め付けることができ、扉、取付開口枠の板厚に多少のバラつきがあっても、平蝶番Hを扉、取付開口枠にガタツクことなく確実に取り付けることができる。
(2)各フック3の外面部303は各軸受プレート2の両側各側縁部203、204と平行に形成され、各フック3の一端縁部301は外面部303側よりも内面部304側が突出されて略刀の刃先状に斜めに形成され、各フック3の内面部304は外面部303と略平行に形成されることで、各フック3を角形の一対の軸受プレート2間に各係止爪31のみが各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から出没可能に配置することができる。
(3)各フック3の内面部304に筒状の溝33が形成され、各フック3の内面部304が対向される台座22の各側面に筒状の孔223が形成されて、ばね部材としてコイルスプリング5が採用され、各コイルスプリング5は一端が各フック3の各溝33に保持され、他端が台座22の各孔223に保持されて、各フック3と台座22との間に介装されるので、各フック3を簡単な構造で各軸受プレート2の両側各側縁部203、204方向に確実に回動付勢することができる。
この場合、軸受・台座ブロック2Aが各フック3とともに扉、取付開口枠の各取付孔に通される前又は後、各フック3の係止爪31が軸受・台座ブロック2Aの各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から突出されたときに、コイルスプリング5が取付片h1側に凸の円弧状に変形可能に、かつ軸受・台座ブロック2Aが各フック3とともに扉、取付開口枠の各取付孔に通され各フック3の係止爪31が各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間に没入されたときに、コイルスプリング5を取付片h1とは反対側に凸の円弧状に変形可能に、各フック3の溝33は、各フック3の内面部304から各フック3の他端縁部302側方向斜めに所定の角度を付けて形成され、かつ各溝33のフック3の他端縁部302側及び/又は一端縁部301側の内周面の一部331が、溝33の奥側から開口側に向けて漸次拡径される所定の角度の傾斜を付けて形成されるので、コイルスプリング5の伸縮変形を良好にし、各フック3の係止爪31を各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から確実かつ円滑に出没させることができる。
(4)シャフト7の工具係合部72は円板状に形成され、その表面にマイナスドライバー又は硬貨が係合可能に一文字状の溝721を有するので、この平蝶番Hを扉、取付開口枠から取り外す場合で、扉、取付開口枠の内側の面側で各フック3の各係止爪31と取付孔の縁部との係合位置に手が入らず、各フック3を直接手で押し込むことができないような場合でも、この平蝶番Hを、工具がない場合でも、硬貨を使って、扉、取付開口枠から簡単に取り外すことができる。
(5)解除レバー73は各フック3に係合される両側面731の両端側が両端方向に漸次先細のテーパ状を呈する略舟形のブロック状に形成されるので、台座22の突出端面221で解除レバー73が旋回されると、解除レバー73の両側面731が各フック3の内面部304に対して円滑に係合して各フック3を円滑に回動させることができる。
この場合、解除レバー73は台座22の突出端面221に対向する面の両端側が両端方向に台座22の突出端面221に対して漸次離間する傾斜状に形成されるので、解除レバー73の回転時に解除レバー73の回転中心に近い位置での解除レバー73と軸受・台座ブロック2Aとの接触抵抗が小さくなり、解除レバー73を旋回しやすくすることができる。
(6)取付片h1は扉、取付開口枠の各取付孔よりも大きい角形のプレートからなり、軸受・台座ブロック2Aの一対の軸受プレート2はそれぞれ、扉、取付開口枠の各取付孔に嵌挿可能な大きさで、当該各取付孔を通り抜け可能に所定の長さを有する角形に形成されて、扉、取付開口枠の各取付孔は角形に開口されるので、扉、取付開口枠の各取付孔を単純な形状にし、孔明けに要するコストを低く抑えることができる。
(7)一対のフック3は各一対の軸受プレート2間に各軸受プレート2間の台座22を対称中心として対称的に配置され、各軸受プレート2の突出端201側の各軸挿通部20と各フックの軸挿通部30とを合せて、これらの軸挿通部20、30にそれぞれ軸4が通されて、各軸受プレート2間に回動可能に支持されて、組み立てられる。この際に、各軸4の一端が他端よりも小径に形成され、各軸受プレート2の一方の軸挿通部30が小径に形成され、その外面側にテーパ状の溝200が形成されて、各軸4の一端が一方の軸挿通部30に挿通され、テーパ状の溝200内でカシメられて固定されるので、第1の実施の形態の場合に比べて、カシメ加工が半分になり、作業性を良好にすることができる。
(8)シャフト7の解除レバー取付部71はシャフト7の一端に周方向に対向する外周面の一部が平行に断面直線状に形成され、残部が対称的に断面円弧状に形成され、解除レバー73の背面側の取付ねじ挿通孔732の開口周囲に、シャフト7の一端の解除レバー取付部71が嵌合可能に、取付ねじ挿通孔732の径よりも少し大きい円形を基本形とする凹部733が周方向に対向する内周縁部の一部を平行に断面直線状にして、残部を対称的に断面円弧状にして形成されて、かかる形状の解除レバー取付部71が解除レバー73の凹部733に嵌め込まれて、解除レバ73ーを回り止めしたので、このシャフト7と解除レバー73の回り止めの加工が2面で済み、作業性を良好にすることができる。
なお、この実施の形態では、ばね部材にコイルスプリング5が用いられ、コイルスプリング5が一対のフック3と台座22との間に介装されるものとしたが、このばね部材にトーションスプリングや板ばねが用いられ、各フックと台座との間に介装されるものであってもよい。
このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態では、取付フックFの一対の軸受プレート2を各フック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔の縁部に弾性係止するものとしたが、取付フックの一対の軸受部を各フックとともに取付孔にワンプッシュで通し、各フックを取付孔の縁部周囲に弾性係止するようにしてもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この実施の形態では、平蝶番を扉、取付開口枠に取り付ける場合について例示したが、例えば蓋など扉以外の開閉部材を取付開口枠に取り付ける場合にも、同様に適用することができ、扉以外の取り付けにも広く使用することができる。
(第3の実施の形態)
図11乃至図15に第3の実施の形態を示している。
図11、図12に示すように、平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1の取り付け側の面に取付フックFを備える。この取付フックFは、一対の軸受プレート2及び台座22を有する軸受・台座ブロック2Aと、一対のフック3と、ばね部材5と、解除レバー取付部71及び解除レバー回転操作部72を有するシャフト7及びシャフトの解除ハンドル8と、解除レバー73とからなる。
軸受・台座ブロック2Aは、一対の軸受プレート2と、台座22とからなる。一対の軸受プレート2は、取付片h1の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジ11として残して平行に突出され、その突出端201の中央部に溝202を有する。各軸受プレート2の両側でかつ突出端201側にそれぞれ、軸挿通部20を有する。台座22は、一対の軸受プレート2間の中央に取付片h1の取り付け側の面から各軸受プレート2の溝202又はその近傍まで突出され、その突出端面221から取付片h1まで貫通するシャフト挿通部220を有する。
この場合、軸受・台座ブロック2Aは、一対の軸受プレート2がそれぞれ、取付片h1の取り付け側の面に一体に、この面の全周縁をフランジ11として残すように取付片h1の各縦方向の縁部、各横方向の縁部よりも少し内側に入った位置に各縦方向の縁部と平行に、扉、取付開口枠の各取付孔に嵌挿可能な大きさで当該各取付孔を通り抜け可能に所定の長さを有する角形に、この場合は長方形状に、全体としてフラットなプレート状に形成される。
また、この場合、台座22は、取付片h1の取り付け側の面に、一対の軸受プレート2とともに一体に、一対の軸受プレート2間の中央に取付片h1の取り付け側の面から各軸受プレート2の溝202又はその近傍まで角柱状に突出され、この台座22の軸心上にシャフト挿通部220が突出端面221から取付片h1まで貫通して円筒状に形成される。この場合、シャフト挿通部220の取付片h1側の開口の周囲に、後述するシャフト7の解除レバー回転操作部72が嵌合可能にシャフト挿通部220の径よりも大きい円形の凹部105が併せて形成される。またこの場合、台座22の両側面222でその長手方向中間部に円筒状の孔223が後述するコイルスプリング5が嵌合可能に開口形成される。そして、各軸受プレート2の突出端201側で溝202の位置よりも取付片h1側に寄った所定の位置にそれぞれ、軸4を挿通可能な軸挿通部20が円形の孔として形成される。この場合、一方の軸挿通部20は他方の軸挿通部20よりも少し小さい径に形成され、その一方の軸受プレート2の外側(言い換えれば、外向き)の平面で一方の軸挿通部20の全周縁部にテーパ状の凹部200が併せて形成される。一方、各軸4は一端が他端よりも小径に形成され、一端が各軸受プレート2の一方の軸挿通部20に通され、他端が各軸受プレート2の他方の軸挿通部20に通され、一端がテーパ状の凹部200内でカシメられて固定される。
かかる軸受・台座ブロック2Aの形状により、扉、取付開口枠の各取付孔がそれぞれ一対の軸受プレート2が嵌挿可能に角形に、ここでは長方形状の単純な形状に開口される。この場合、各取付孔は縦方向の縁部の寸法が各軸受プレート2の縦方向の縁部の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きく、横方向の縁部の寸法が各軸受プレート2の外側(外向き)の面間の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きい開口になっている。
一対のフック3は、各々、軸受・台座ブロック2Aの一対の軸受プレート2間で台座22の両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、一対の軸受プレート2間の台座22の両側に一端縁部301を一対の軸受プレート2の突出端201側に向けて他端縁部302を取付片h1側に向けて嵌合配置された状態での一対の軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から外側に表れる外面部303から他端縁部302にかけてに係止爪31を有する。この一対のフック3は、一対の軸受プレート2間の台座22の両側に対称的に嵌合配置され、一対の軸受プレート2の両側でかつ突出端201側の各軸挿通部20間に挿着される一対の軸4を介して回動可能に支持されて、各係止爪31を一対の軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から出没可能に配置される。
この場合、一対のフック3はそれぞれ、一対の軸受プレート2内に配置可能な大きさで、台座22を対称中心として対称的なコマ形状になっている。図13に示すように、これらのフック3の回動中心はそれぞれ、フック3の一端縁部301、他端縁部302間の中間部で一端縁部301寄りに設けられ、そこに軸4を挿通可能に軸挿通部30が形成される。取付片h1側に対応する各フック3の他端縁部302は円の中心を各フック3の回動中心よりも各フック3の一端縁部301に近くかつ外面部303とは反対側の内面部304寄りの位置におく円弧状に形成される。
また、各フック3の外面部303は各軸受プレート2の両側各側縁部203、204と平行に断面直線状のフラットな面として形成され、各フック3の一端縁部301は外面部303側よりも内面部304側が突出されて断面略刀の刃先状に斜めに形成され、各フック3の内面部304は一端側が外面部303と略平行に形成され、中間部が内面部304の一端側とともに略くの字形を呈して外面部303に対して離れる方向に斜めに形成され、他端側が外面部303と断面略平行に形成される。各フック3の内面部304には後述するばね部材5としてのコイルスプリングの一端を保持可能に円筒状の溝33が形成される。
ばね部材5は、一対のフック3と台座22との間に介装され、各フック3を常態として一対の軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から突出可能に回動付勢する。
この場合、ばね部材5は、コイルスプリングが採用され(以下、コイルスプリング5という。)、コイルスプリング5は一端が各フック3の各溝33に保持され、他端が台座22の孔223を通してシャフト7に圧接されて、各フック3と台座22との間に介装される。ばね部材にコイルスプリング5が用いられたことで、各フック3の各溝33は、この平蝶番Hが扉、取付開口枠の各取付孔に取り付けられる際に、軸受・台座ブロック2Aが各フック3とともに当該取付孔に通される前又は後、各フック3の各係止爪31が軸受・台座ブロック2Aの各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から突出されたときに、コイルスプリング5が取付片h1側に凸の円弧状に変形可能に、かつ軸受・台座ブロック2Aが各フック3とともに当該各取付孔に通されて、各フック3の係止爪31が各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間に没入されたときに、コイルスプリング5を取付片h1とは反対側に凸の円弧状に変形可能に、各フック3の内面部304から各フック3の他端縁部302側方向斜めに所定の角度を付けて形成され、かつ各溝33の各フック3の他端縁部302側及び/又は一端縁部301側の内周面の一部331が、溝33の奥側から開口側に向けて漸次拡径される所定の角度の傾斜を付けて形成される。
シャフト7は、軸受・台座ブロック2Aの台座22のシャフト挿通部220に挿通され、一端に台座22の突出端面221から突出される解除レバー取付部71を有し、他端に取付片h1に開口されるシャフト挿通部220の周囲に回転可能に配置される解除レバー回転操作部72を有し、解除レバー回転操作部72に係止溝720と係止爪832の弾性係合によるロック形式で着脱可能に連結される解除ハンドル8が設けられる。
この場合、シャフト7は、台座22のシャフト挿通部220に挿通可能にシャフト挿通部220の内径と略同径の円筒状に形成される。また、シャフト7の外周面には、周方向所定の対称位置にそれぞれ、各コイルスプリング5の他端が嵌合可能に溝形の受部701(図14(1)参照)が形成され、各コイルスプリング5の他端は台座22の孔223を通してシャフト7の各受部701に保持される。この場合、各受部701はコイルスプリング5の径と略同じ内径の溝として形成される。
解除レバー取付部71はシャフト7の一端に周方向に対向する外周縁部の一部が平行に断面直線状に形成され、残部が対称的に断面円弧状に形成され、その一端面から軸心上にねじ孔710(図14(1)参照)が切られる。
解除レバー回転操作部72は、シャフト7の他端に円板状に形成され、その周縁部で相互に対向する位置にそれぞれ係止溝720を有する。この場合、解除レバー回転操作部72はシャフト7の断面よりも大きい円形のプレート状に形成される。各係止溝720は、解除レバー回転操作部72の周縁部において相互に対向する位置に、解除レバー回転操作部72の外向きの面側の半部にシャフト7の軸心と平行に形成される挿入溝と、解除レバー回転操作部72の内向きの面側の半部に挿入溝の奥側に連続して挿入溝に対してシャフト7の軸心方向に向けて直角に延びる係合溝とからなる。
解除ハンドル8は、シャフト7とは別体に形成され、ベースプレート81と、一対の支持プレート82と、一対の操作レバー83と、ばね部材84とを有する。
ベースプレート81は円板状に形成される。この場合、ベースプレレート81は解除レバー回転操作部72よりも少し大きい円形のプレート状に形成される。
一対の支持プレート82はベースプレート81の一方の面の両側から平行に延びる。この場合、一対の支持プレート82はそれぞれ、長さが台座22と略同じ所定の寸法で、幅が解除レバー回転操作部72の直径よりも少し小さい所定の寸法の矩形のプレート状に形成され、ベースプレート81の一方の面内で中心から径方向に同じ所定の寸法だけ離れた両側に当該一方の面に対して直角に形成される。また、この場合、一対の支持プレート82の幅方向中央に各支持プレート間を連結して各支持プレート間を2つの空間に分ける中央プレート821を有する。この中央プレート821はベースプレート81の一方の面から延び、その延びる方向中間部、この場合、その延びる方向中央に2つの空間を連通する孔822が形成される。また、この中央プレート821の両側面で中央の孔822の先端側の面にそれぞれ断面円弧状の凹溝823が形成される。これら凹溝823の円弧の中心に対応する各支持プレート82の先端側の所定の位置に回動軸挿通部(図示省略)が併せて形成される。
一対の操作レバー83は各々、本体部831が各支持プレート82間に各支持プレート82の一方の側部側と他方の側部側に対称的に配置可能にコマ状に形成されて、各本体部831の一端に各支持プレート82の各先端間から突出されて解除レバー回転操作部72の各係止溝720に係脱可能な一対の係止爪832を有し、各本体部831が、各支持プレート82間で各支持プレート82の先端側に、回動軸833を介して、各本体部831の回動により、各係止爪832が回動され、解除レバー回転操作部72の各係止溝720に係脱可能に、かつ各本体部831の各支持プレート82の両側各側部間から外側に表れる外面部831aと各本体部831の他端831bとに取り囲まれる各本体部831の一部831c又はその一部が各支持プレート82の両側各側部間から出没可能に取り付けられる。この場合、各操作レバー83は本体部831が各支持プレート82間の2つの空間に配置可能に各空間の長さと略同じで各空間の幅よりも少し大きい各支持プレート82の延びる方向に長い略台形のプレート状に形成され、各々、内側の側面の先端側で中央プレート821の凹溝823に対応する部分に当該凹溝823に嵌合可能に円弧状の凸状部831eが形成される。各本体部831においてこの円弧の中心となる位置に回転軸挿通部831fが設けられる。また、各本体部831には、各凸状部831eの後端側(この場合、内側の側面の長さ方向略中央)にコイルスプリング84の受部831gが併せて設けられる。各係止爪832は各本体部831の先端で外側の側面側から、解除レバー回転操作部72の各係合溝の挿入溝に挿入可能でかつ係合溝に係合可能に、本体部831に内側方向に略L字形に延びるフック形状に形成される。
ばね部材84は、各操作レバー83間に介装され、常態として各係止爪832を各係止溝720の各係合溝に対して係合可能にかつ各操作レバー83の各本体部831の一部を常態として各支持プレート82の両側各側部間から突出可能に回動付勢する。この場合、ばね部材84はコイルスプリングが採用される(以下、コイルスプリング84という。)。コイルスプリング84は一対の支持プレート82間の中央プレート821の孔822に通されて、一端が一方の操作レバー83の受部831gに保持され、他端が他方の操作レバー83の受部831gに保持されて、各操作レバー83間に介装される。
このようにして解除ハンドル8は、一対の操作レバー83が一対の支持プレート82間に各支持プレート82間の中央プレート821を対称中心として対称的に配置され、各支持プレート82先端側、各本体部831の先端側の各回動軸挿通部に回転軸833が挿通されて、各支持プレート82間に回動可能に組み立てられ、コイルスプリング84が中央プレート821の孔822に通され、各操作レバー83の受部831g間に介装されて、各操作レバー83が外側方向に回動付勢され、常態として各操作レバー83の一部831cが各支持プレート82の両側各側部間から外側に突出される。かかる構成により、各支持プレート82の各側部間から外側に突出される各操作レバー83の本体部831を手の指で各支持プレート82間の中央プレート821に向けて押操作することにより、各操作レバー83の各係止爪832が解除レバー回転操作部72の各挿入溝に対して挿入可能に外側に向けて回動され、各操作レバー83の押操作を解除することにより、各係止爪832が解除レバー回転操作部72の各挿入溝に挿入後の各係合溝に係合可能に内側に向けて回動付勢される。
解除レバー73は、シャフト7の解除レバー取付部71にシャフト7と一体回転可能に固定されて、台座22の突出端面221で一対の軸受プレート2の各溝202間に一対のフック3の一端間に係合可能に配置され、解除レバー回転操作部72の回転操作により、台座22の突出端面221で旋回されて各フック3の一端間を押し広げ、各フック3の係止爪31を各一対の軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間に没入させる。
この場合、解除レバー73は、各フック3に係合される両側面の両端側が両端方向に漸次先細のテーパ状を呈する略舟形(略ボート形)のブロック状に形成され、解除レバー73の台座22の突出端面221に対向する面(背面)の両端側が両端方向に台座22の突出端面221に対して漸次離間する傾斜状に形成される。この場合、解除レバー73の各フック3に係合される両側面両端側のテーパ形状はこの両側面の両端が各フック3の内面部304に対して円滑に係合可能な程度にテーパ形状であればよく、解除レバー73の台座22の突出端面221に対向する面(背面)の両端側の傾斜形状は、解除レバー73が台座22の突出端面221に対して円滑に旋回(回転)可能な程度に傾斜形状であればよい。このようにして台座22の突出端面221において(言い換えれば、解除レバー73の回転中心に近い位置において)解除レバー73の旋回(回り)を円滑にする。また、解除レバー73の正面の中心から背面の中心と間に取付ねじ挿通孔が穿設され、背面側の取付ねじ挿通孔の開口周囲に、凹部が、シャフト7の一端の解除レバー取付部71を嵌合可能に、取付ねじ挿通孔の径よりも少し大きい円形を基本形とし、周方向に対向する内周縁部の一部を平行に断面直線状にして、残部を対称的に断面円弧状にして形成される。
取付フックFは、各部がかかる構成を有し、一対のフック3が各一対の軸受プレート2間に各軸受プレート2間の台座22を対称中心として対称的に配置され、各軸受プレート2の突出端201側の各軸挿通部20と各フックの軸挿通部30とを合せて、これらの軸挿通部20、30にそれぞれ軸4が通されて、各軸受プレート2間に回動可能に支持されて、組み立てられる。なお、この場合、各軸4は一端が、既述のとおり、各軸受プレート2の一方のテーパ状の溝200内でカシメられて固定される。
また、台座22のシャフト挿通部220に取付片h1側の開口から、シャフト7が一端の解除レバー取付部71から通されて、一端の解除レバー取付部71が台座22の突出端面221から突出され、シャフト7の他端の解除レバー回転操作部72が取付片h1側の開口周囲の凹部105に嵌合されて、シャフト7が台座22のシャフト挿通部220に回転可能に挿着される。このとき、各フック3と台座22の孔223を通してシャフト7の各受部701との間にコイルスプリング5が介装されることで、シャフト7は仮止めされ、台座22から抜け外れることがない。そして、台座22の突出端面221から突出されるシャフト7の解除レバー取付部71が解除レバー73の背面側から凹部に嵌め込まれ、解除レバー73の正面側から取付ねじ挿通孔に取付ねじ734が通されてシャフト7の一端のねじ孔710に締結されることにより、シャフト7に解除レバー73が一体的に取り付けられる。
このようにして平蝶番Hは、扉、取付開口枠において一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1の各取付位置に、取付フックFの一対の軸受プレート2を嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1を、取付フックFの一対の軸受プレート2を各フック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔の縁部に係止することにより、扉、取付開口枠に取り付けるようになっている。そして、解除レバー回転操作部72に解除ハンドル8を係止溝720と係止爪832の弾性係合により連結ロックして、解除レバー回転操作部72を解除ハンドル8により回転操作することにより各フック3の各係止爪832と取付孔の縁部との係合を解除するようになっている。
図14に平蝶番Hの一側の蝶番H1、他側の蝶番H2を扉、取付開口枠の各取付位置に取り付ける場合を例示し、図15に一側の蝶番H1、他側の蝶番H2を扉、取付開口枠の各取付位置から取り外す場合を例示している。
この平蝶番Hの取り付けに当たって、まず、図14に示すように、扉、取付開口枠の各取付位置に、取付孔F0を、取付フックFの一対の軸受プレート2を嵌挿可能に、縦方向の寸法が各軸受部プレート2の縦方向の縁部の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きく、横方向の寸法が各軸受プレート2の外側(外向き)の面間の寸法と略同じかそれよりも僅かに大きい縦長の長方形状に開ける。
そして、平蝶番Hをこの取付孔F0に取り付ける。なお、平蝶番Hの使用前の通常の状態は、一側の蝶番H1、他側の蝶番H2いずれも、一対の軸受プレート2の間で一対のフック3が各フック3と台座22との間のコイルスプリング5により各軸受プレート2の両側各側縁部203、204方向に押圧付勢されて、各フック3の外面部303から他端縁部302の一部、すなわち、係止爪31が各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出される。
まず、一側の蝶番H1を扉の一側部に設けた取付孔F0に取り付ける。この場合、取付フックFを取付孔F0の向きに合せ、この場合は、縦向きの取付孔F0に合わせて縦向きにして、軸受・台座ブロック2Aを各フック3とともに取付孔F0に差し込み押し込む(ワンプッシュする)。
このようにすると、取付フックFは軸受・台座ブロック2Aが、各軸受プレート2の両側各側縁部203、204及び各外側(外向き)の平面が先端から中間へ、中間から基端へ取付孔F0の横方向及び縦方向の各縁部を摺動しつつ、取付孔F0に通される。この間、各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出される各フック3の各係止爪31は取付孔F0の各横方向の縁部に接触して押圧され、各係止爪31が各フック3と台座22との間のコイルスプリング5の付勢力に抗して(コイルスプリング5を圧縮しながら)各軸受プレート2間に向けて回動し各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間に没入される。そして、軸受・台座ブロック2Aが取付孔F0に完全に通されると、取付片h1は取り付け側の面の全周縁部のフランジ11が扉の外側の面で取付孔F0の全周縁部の周辺に当接し、各軸受プレート2間内の各フック3は各フック3と台座22との間のコイルスプリング5の付勢力(コイルスプリング5の弾性復帰)により各係止爪31が各軸受プレート2間から各軸受プレート2の両側各側縁部203、204方向に回動し、各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から外側に突出されて、扉の内側の面で取付孔62の各横方向の縁部に弾性係止される。ここで、この取付フックFは、図13に示したように、各フック3の回動中心が各フック3の一端縁部301側に設けられ、各フック3の他端縁部302が円の中心を各フック3の回動中心よりも各フック3の一端縁部301に近く内面部304寄りの位置におく円弧状に形成されたことで、各フック3は、各係止爪31の外側への回動とともに各係止爪31の円弧状の部分が扉の内側の面側で取付孔F0の各横方向の縁部に向けて迫り出し、この円弧状の部分が取付孔62の各縁部に食い込んでいく。これにより、軸受・台座ブロック2Aは、取付孔F0で扉の外側から内側へ引き寄せられ、取付片h1の取り付け側の面のフランジ11が扉の外側の面側で取付孔F0の全周縁部の周辺に圧接し、扉の板が取付片h1と一対のフック3との間で締め付けられて、一側の蝶番H1が扉に強固に固定される。
続いて、他側の蝶番H2を取付開口枠に扉と同様に設けた取付孔に、一側の蝶番H1と同様に取り付ける。この場合も、他側の蝶番H2の取付フックFの各部が、一側の蝶番H1の取付フックFの各部と同様に作用する。
そして、一側、他側の各蝶番H1、H2の筒状軸受部h2を上下に同芯的に配置して、軸h3を上下部の各筒状軸受部h2に通し、一側の蝶番H1と他側の蝶番H2とを枢着連結する。上部の筒状軸受部h2の上端部、下部の筒状軸受部h2の下端部には、軸受部キャップが嵌め込まれる。
このようにして一側、他側の各蝶番H1、H2が扉、取付開口枠の一側部に取り付けられた後、これらの一側部から各蝶番H1、H2を取り外す場合は、一方の手で扉、取付開口枠の外側の面側の取付片h1を掴み、他方の手で扉、取付開口枠の内側の面側で各フック3を各軸受プレート2間に押し込みながら、片側一方の手で取付片h1を引いて蝶番H1、H2を引き抜けばよい。この引き抜きにより、各蝶番H1、H2は使用前の通常の状態に戻される。
また、一側、他側の各蝶番H1、H2を扉、取付開口枠の一側部から取り外す場合で、各フック3の係止爪31と取付孔F0の縁部との係合位置に手が入らないなど、各フック3を直接手で押し込むことができない場合は、図15に示すように、解除ハンドル8を使って、蝶番H1、H2を取付孔F0から簡単に取り外すことができる。
図15(1)、(2)に示すように、まず、解除ハンドル8を手に持ち、この解除ハンドル8の各操作レバー83を押操作して一対の係止爪832を外側に開き、これらの係止爪832を取付片h1の凹部105内に嵌め込まれている解除レバー回転操作部72の各係止溝720の各挿入溝に差し込む。そして、各操作レバー83の押操作を解除すると、各係止爪832はコイルスプリング84の付勢力により閉じ各係合溝に係止される。これにより解除ハンドル8は解除レバー回転操作部72に連結ロックされる。
この状態から、図15(3)に示すように、解除ハンドル8を時計回り方向に90°回す。この解除ハンドル8を90°回すことで、シャフト7が回転し、一対のフック3の一端間で解除レバー73が旋回(回転)する。また、シャフト7の回転により、各コイルスプリング5とシャフト7の各受部701との係合が外れて、各コイルスプリング5がシャフト7の各受部701間を摺動する。そして、解除ハンドル8の各係止爪832が解除レバー回転操作部72の各係止溝720内で各係止溝720の縁部と取付片h1の凹部105の内周縁部との間に挟持されて、解除ハンドル8が解除レバー回転操作部72から外れない状態となる。この解除レバー73の旋回により、解除レバー73は両側面両端側のテーパ形状の係合案内により各フック3の内面部304が押圧されて各フック3の一端間が開く方向に回動され、また、解除レバー73の背面の両端側の傾斜形状により解除レバー73の回転中心に近い位置で解除レバー73が円滑に回転される。この解除レバー73の回転により、各フック3の一端間が開いていくことで、各フック3の各係止爪31が取付孔F0の縁部から外れ、各軸受プレート2間に没入される。
このようにして解除ハンドル8で解除レバー回転操作部72を90°回すと、解除レバー73はその両端で各フック3の内面部304を押圧して各フック3の一端間を最大限に開き、各フック3の各係止爪31が各軸受23間に完全に没入される。すなわち、各フックと取付孔F0の縁部との係合は完全に解除され、蝶番H1、H2は取付孔F0から取り外し可能となる。この状態から、図15(4)に示すように、片側一方の手で解除ハンドル8を引けば、この解除ハンドル8に連結された蝶番H1、H2が取付孔F0から引き抜かれる。蝶番H1、H2を取付孔F0から引き抜いた後、この解除ハンドル8で解除レバー回転操作部72を反時計回り方向に90°回転させて元の位置に回す(戻す)と、シャフト7が元の位置まで回転されて、解除レバー73が戻り、各フック3の一端間が閉じて各フック3の各係止爪31が各軸受23から突出され、各コイルスプリング5とシャフト7の各受部701が係合される。これらの状態は、各コイルスプリング5とシャフト7の各受部701との係合による手応えによって即時に分かる。
以上説明したように、この平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1の取り付け側の面に、一対の軸受プレート2及び台座22を有する軸受・台座ブロック2Aと、一対のフック3と、ばね部材5と、解除レバー取付部71、解除レバー回転操作部72及び解除ハンドル8を有するシャフト7と、解除レバー83とからなる取付フックFを備える。このようにして、扉、取付開口枠において一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1の各取付位置に、取付フックFの一対の軸受プレート2を嵌挿可能に取付孔を設け、一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1をそれぞれ、取付フックFの一対の軸受プレート2を各フック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、各フック3を取付孔の縁部に係止することにより、扉、取付開口枠に取り付けるようにしたので、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ることができる。また、シャフト7の解除レバー回転操作部72に解除ハンドル8を連結ロックして、解除レバー回転操作部72を解除ハンドル8により回転操作することにより各フック3の各係止爪31と取付孔の縁部との係合を解除するようにしたので、この平蝶番Hを取付孔から取り外す場合に、この平蝶番Hを取付孔から簡単に取り外すことができる。
さらに、この平蝶番Hはさらに次のような利点を有する。
各フック3の回動中心がフック3の一端縁部301、他端縁部302間の中間部で一端縁部301寄りに設けられ、各フック3の他端縁部302は円の中心を各フック3の回動中心よりも各フック3の一端縁部301に近くかつ外面部303とは反対側の内面部304寄りの位置におく円弧状に形成されることで、各蝶番H1、H2の取付フックFを取付孔に通しワンプッシュした後の各フック3はを、係止爪31の外側への回動とともにこの係止爪31の円弧状の部分が取付孔の縁部に向けて迫り出し、この係止爪31を取付孔の縁部に食い付かせることができる。これにより、軸受・台座ブロック2Aを取付孔で扉、取付開口枠の外側から内側へ引き寄せ、取付片h1の取り付け側の面のフランジ11を扉、取付開口枠の外側の面で取付孔の周縁部の周辺に圧接して、扉、取付開口枠の板を取付片h1と一対のフック3との間で締め付けることができ、扉、取付開口枠の板厚に多少のバラつきがあっても、扉、取付開口枠に蝶番H1、H2をガタツクことなく確実に取り付けることができる。
各フック3の外面部303は各軸受プレート2の両側各側縁部203、204と平行に形成され、各フック3の一端縁部301は外面部303側よりも内面部304側が突出されて略刀の刃先状に斜めに形成され、各フック3の内面部304は一端側が外面部303と略平行に形成され、中間部が内面部304の一端側とともに略くの字形を呈して外面部303に対して離れる方向に斜めに形成され、他端側が外面部303と略平行に形成されることで、各フック3を角形の一対の軸受プレート2間に各係止爪31のみが各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から出没可能に配置することができる。
各フック3の内面部304に筒状の溝33が形成され、各フック3の内面部304が対向される台座22の各側面222に筒状の孔223が形成されて、ばね部材としてコイルスプリング5が採用され、コイルスプリング5は一端が各フック3の各溝33に保持され、他端が台座22の各孔223を通してシャフト7に圧接されて、各フック3と台座22との間に介装されるようにしたことで、各フック3を簡単な構造で各軸受プレート2の両側各側縁部203、204方向に確実に回動付勢することができる。
この場合、シャフト7の外周面に周方向対称位置に各コイルスプリング5の他端が嵌合可能に溝形の受部701が形成され、各コイルスプリング5の他端は台座22の孔223を通してシャフト7の各受部701に保持されるので、次のような多くの利点を有する。
すなわち、各コイルスプリング5の他端は台座22の孔223を通してシャフト7の各受部701に保持されるので、各コイルスプリング5の巻数を台座22の各側面222からシャフト7の各受部701までの距離だけ多くしてばね力を高めることができ、これにより、各フック3を各係止爪31が各軸受プレート2間から有効に突出可能に確実に回動付勢することができる。また、各コイルスプリング5の他端は台座22の孔223を通してシャフト7の各受部701内でシャフト7を押圧するので、例えばシャフト7の解除レバー回転操作部72の各係止溝720が縦向きの状態で、各コイルスプリング5とシャフトの各受部701が係合するようにしておくことにより、解除レバー73を回転させて各フック3を各軸受プレート2間に没入させるときに、解除レバー回転操作部72の各係止溝720に解除ハンドル8の各係止爪832を係合させてシャフト7を回すと、各コイルスプリング5とシャフト7の各受部701との係合が外れて各コイルスプリング5はシャフト7の各受部701間を摺動し、そして、解除レバー73を戻して各フック3を各軸受プレート2間から突出させるために、解除ハンドル8でシャフト7を戻す方向に回すと、各コイルスプリング5とシャフト7の各受部701が係合し、この手応えにより、解除レバー回転操作部72が元の位置、つまり、各係止溝720が縦向きの状態に戻ったことが即時に分かり、シャフト7の解除レバー回転操作部72による解除レバー73の回転(旋回)操作がしやすい。さらに、軸受・台座ブロック2Aとシャフト7及び解除レバー73の組み立ての際に、台座22のシャフト挿通部220にシャフト7を挿通すれば、シャフト7の外周面が各コイルスプリング5に押圧されて、シャフト7は仮止め(仮抜け止め)されるので、シャフト7の解除レバー取付部71に解除レバー73を容易に配置でき、シャフト7の先端に取付ねじ734を容易に締め込むことができ、解除レバー73の組み立て作業を簡易に行うことができる。また、この場合、軸受・台座ブロック2Aが各フック3とともに各取付孔に通される前又は後、各フック3の係止爪31が軸受・台座ブロック2Aの各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から突出されたときに、コイルスプリング5が取付片h1側に凸の円弧状に変形可能に、かつ軸受・台座ブロック2Aが各フック3とともに取付孔に通され各フック3の係止爪31が各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間に没入されたときに、コイルスプリング5を取付プレート1とは反対側に凸の円弧状に変形可能に、各フック3の溝33は、各フック3の内面部304から各フック3の他端縁部302側方向斜めに所定の角度を付けて形成され、かつ各溝33のフック3の他端縁部302側及び/又は一端縁部301側の内周面の一部331が、溝33の奥側から開口側に向けて漸次拡径される所定の角度の傾斜を付けて形成されるので、コイルスプリング5の伸縮変形を良好にし、各フック3の係止爪31を各軸受プレート2の両側各側縁部203間、204間から確実かつ円滑に出没させることができる。
シャフト7の解除レバー回転操作部72は、円板状に形成され、その周縁部で相互に対向する位置にそれぞれ係止溝720が設けられる。解除ハンドル8は、ベースプレート81と、一対の支持プレート82と、一対の操作レバー83とを有する。ベースプレート81は円板状に形成され、ベースプレート81の一方の面の両側から一対の支持プレート82が平行に延ばされる。一対の操作レバー83は各々、各本体部831が各支持プレート82間に各支持プレート82の一方の側部側と他方の側部側に対称的に配置可能にコマ状に形成されて、各本体部831の一端に各支持プレート82の各先端間から突出されて解除レバー回転操作部72の各係止溝721に係脱可能な一対の係止爪832が設けられる。各本体部831が各支持プレート82間で各支持プレート82の先端側に、回動軸833を介して、各本体部831の回動により、各係止爪832が回動され、解除レバー回転操作部72の各係止溝720に係脱可能にかつ各本体部831の一部831cが各支持プレート82の各側部間から出没可能に取り付けられる。コイルスプリング84が各操作レバー83間に介装され、常態として各係止爪832を各係止溝720に対して係合可能にかつ各操作レバー83の各本体部831の一部831cを常態として各支持プレート82の各側部間から突出可能に回動付勢する。このようにして解除レバー回転操作部72と解除ハンドル8との連結は、解除ハンドル8を手に持ち、まず、この解除ハンドル8の各操作レバー83を押操作して一対の係止爪832を外側に開き、解除レバー回転操作部72の各係止溝720の各挿入溝に差し込み、続けて、各操作レバー83の押操作を解除して、各係止爪832を内側に閉じ各係合溝に係止すればよく、両者の連結を容易かつ迅速に行うことができる。そして、蝶番H1、H2を取り外す場合は、解除ハンドル8を時計回り方向に90°回して、シャフト7を回転し、一対のフック3の一端間で解除レバー73を旋回(回転)させることで、各フック3の一端間を開く方向に回動させて、各フック3の各係止爪31を取付孔の縁部から外し、各軸受プレート2間に没入させる。これにより、蝶番H1、H2と取付孔との係合は完全に解除され、蝶番H1、H2は取付孔から取り外し可能となる。したがって、解除ハンドル8を引けば、この解除ハンドル8とともに蝶番H1、H2を取付孔から引き抜くことができる。この解除ハンドル8を使って、蝶番H1、H2を扉、取付開口枠から簡単かつ迅速に取り外すことができる。
解除レバー73は各フック3に係合される両側面の両端側が両端方向に漸次先細のテーパ状を呈する略舟形のブロック状に形成されるので、台座22の突出端面221で解除レバー73が旋回されると、解除レバー73の両側面が各フック3の内面部304に対して円滑に係合して各フック3を円滑に回動させることができる。この場合、解除レバー73は台座22の突出端面221に対向する面の両端側が両端方向に台座22の突出端面221に対して漸次離間する傾斜状に形成されるので、解除レバー73の回転時に解除レバー73の回転中心に近い位置での解除レバー73と軸受・台座ブロック2Aとの接触抵抗が小さくなり、解除レバー73を旋回しやすくすることができる。
取付片h1は扉、取付開口枠に設ける取付孔よりも大きい角形のプレートからなり、軸受・台座ブロック2Aの一対の軸受プレート2はそれぞれ、取付孔に嵌挿可能な大きさで、当該取付孔を通り抜け可能に所定の長さを有する角形に形成されて、扉、取付開口枠に設ける取付孔は角形に開口されるので、扉、取付開口枠の取付孔を単純な形状にし、孔明けに要するコストを低く抑えることができる。
一対のフック3は一対の軸受プレート2間に各軸受プレート2間の台座22を対称中心として対称的に配置され、各軸受プレート2の突出端201側の各軸挿通部20と各フックの軸挿通部30とを合せて、これらの軸挿通部20、30にそれぞれ軸4が通されて、各軸受プレート2間に回動可能に支持されて、組み立てられる。この際に、各軸4の一端が他端よりも小径に形成され、各軸受プレート2の一方の軸挿通部30が小径に形成され、その外面側にテーパ状の溝200が形成されて、各軸4の一端が一方の軸挿通部30に挿通され、テーパ状の溝200内でカシメられて固定されるので、カシメ加工が半分で済み、作業性を良好にすることができる。
シャフト7の解除レバー取付部71はシャフト7の一端に周方向に対向する外周面の一部が平行に断面直線状に形成され、残部が対称的に断面円弧状に形成され、解除レバー73の背面側の取付ねじ挿通孔732の開口周囲に、シャフト7の一端の解除レバー取付部71が嵌合可能に、取付ねじ挿通孔732の径よりも少し大きい円形を基本形とする凹部が周方向に対向する内周縁部の一部を平行に断面直線状にして、残部を対称的に断面円弧状にして形成されて、かかる形状の解除レバー取付部71が解除レバー73の凹部に嵌め込まれて、解除レバ73ーを回り止めしたので、このシャフト7と解除レバー73の回り止めの加工が2面で済み、作業性を良好にすることができる。
なお、この実施の形態では、ばね部材にコイルスプリング5が用いられ、コイルスプリング5が一対のフック3と台座22との間に介装されるものとしたが、このばね部材にトーションスプリングや板ばねが用いられ、各フックと台座との間に介装されるものであってもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態では、シャフト7の解除レバー回転操作部72は、シャフト7の他端に円板状に形成され、その周縁部で相互に対向する位置にそれぞれ係止溝720が設けられるものとしたが、解除レバー回転操作部72の各係止溝720は解除レバー回転操作部72の一方の面(平面)内で相互に対向する位置にそれぞれ設けられてもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、解除ハンドル8の一対の操作レバー83はそれぞれ、各本体部831の各支持プレート82の両側各側部間から外側に表れる外面部831aと各本体部831の他端831bとに取り囲まれる各本体部831の一部831cが各支持プレート82の両側各側部間から出没可能に取り付けられるものとしたが、各本体部831の各支持プレート82の各側部間から外側に表れる外面部831aと各本体部831の他端831bとに取り囲まれる各本体部831の一部831cのうちの一部が各支持プレート82の両側各側部間から出没可能になっていてもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、解除ハンドル8のコイルスプリング84は、各操作レバー83間に介装され、各操作レバー83の各本体部831の一部が常態として各支持プレート82の両側各側部間から突出可能に回動付勢されるものとしたが、各操作レバー83の各本体部831の一部のうちの一部が常態として各支持プレート82の両側各側部間から突出可能に回動付勢されるようにしてもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この実施の形態では、平蝶番を扉、取付開口枠に取り付ける場合について例示したが、例えば蓋など扉以外の開閉部材を取付開口枠に取り付ける場合にも、同様に適用することができ、扉以外の取り付けにも広く使用することができる。
(第4の実施の形態)
図16至図18に第4の実施の形態を示している。
図16に示すように、平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1の取り付け側の面に取付フックFを備える。この取付フックFは、シャフト11と、一対の軸受部2と、フック2と、ばね部材4と、ロック部5とからなる。
シャフト11は、取付片h1の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジ101として残して平行に突出される。
この場合、シャフト11は、扉、取付開口枠の各取付孔に挿通可能になっている。このシャフト11は、円筒形をなす。シャフト11を円筒形にすることにより、扉、取付開口枠の各取付孔を単純な円形にすることができる。これにより、各取付孔を、各取付孔の内径がシャフト11の外径と略同じかそれよりも僅かに大きい円形に開ければよい。
一対の軸受部2は、シャフト11の外周面任意の位置からシャフト11の内部にシャフト11の軸方向と平行にスリット110を形成されて、スリット110の両側に設けられる。
この場合、シャフト11には、後述するフック3を取り付けるためのスリット110が形成される。スリット110はシャフト11の外周面21任意の位置からシャフト11の内部に向けてシャフト11の軸方向と平行に形成される。このスリット110により、スリット110の両側に一対の軸受部2が設けられる。また、この場合、シャフト11は所定の外径、長さを有し、スリット110は、シャフト11の先端部先端面中央の直径ライン上から所定の一定の幅で一文字状に基端部方向に所定の長さまで切り込まれて、底面視一文字状でかつ側面視シャフト11の軸方向に細長いコ字形に形成され、シャフト11の外周面21でスリット110の両端が開放される。このスリット110の両側が一対の軸受部2になり、スリット110の各内側面、すなわち、一対の軸受部2の相互に対向する各内側面22が平行になっている。また、これら軸受部2と取付片h1との間は柱状の基部、この場合は円柱状の基部111になっている。この基部111の長さは扉、取付開口枠の板厚、つまり、扉、取付開口枠に設ける取付孔の長さに応じて決められ、取付孔の長さと同じ又は短い長さに設定される。この場合、基部111は取付孔の長さよりも短い所定の長さを有する。
一対の軸受部2は、既述のとおり、シャフト11の外周面21任意の位置からシャフト11の内部にシャフト11の軸方向と平行にスリット110を形成されて、スリット110の両側に設けられる。また、この一対の軸受部2には、シャフト11の一対の軸受部2の各内側面22で後述のフック3のばね部材受け部330に対応する位置に、ばね部材挿通保持部200が設けられる。このばね部材挿通保持部200は、一端をシャフト11の外周面21で開放され、他端を一対の軸受部2の一部により閉塞され、一対の軸受部2間に仮想円筒状の孔の一部をなす断面円弧状の溝201が対にして形成されてなる。
この場合、一対の軸受部2は、取付片h1のシャフト11側の円環形の面に基部111を介在して一体に設けられる。これらの軸受部2はそれぞれ、取付片h1のシャフト11側の円環形の面をフランジ101として、平行に延びるもので、外周面21が断面円弧状の面に、内側面22が平坦な面に形成されてなる。これらの軸受部2は、全体として、各取付孔F0に嵌挿可能な大きさを有し、この各取付孔F0を通り抜け可能に所定の長さを有する。そして、各軸受部2の突出端側にそれぞれ、軸S1を挿通可能に軸挿通部23が形成される。ここで、一対の軸受部2の一方の軸挿通部23は他方の軸挿通部23よりも少し小さい径に形成される。一方、軸S1は、各軸挿通部23に対応して、一端が他端側よりも小径に形成され、一端が各軸受部2の一方の軸挿通部23に通され、他端側が各軸受2の他方の軸挿通部23に通される。そして、この軸S1は、他方の軸挿通部23の外側開口縁部で相互に対向する2箇所231がカシメられて、各軸挿通部23間に抜け止めされて取り付けられる。また、この場合、ばね部材挿通保持部200は、一対の軸受部2の各内側面22で後述するフック3のばね部材受け部330に対応する位置として一対の軸受部2の軸方向中間部に、コイルスプリングを挿通可能に設けられる。このばね部材挿通保持部200は、一端がシャフト11の外周面21、言い換えれば、一対の軸受部2の一端縁部で開放され、他端が一対の軸受部2の他端縁部に近接する一部で、言い換えれば、一対の軸受部2の一端縁部から見て他端縁部の少し手前の近接位置で(当該近接位置から他側縁部までの各軸受部2内側面22の肉厚を残して)閉塞され、一対の軸受部2間に仮想円筒状の孔の一部をなす断面円弧状の溝201を対にして形成されてなる。なお、ばね部材挿通保持部200(各溝201)の他端は閉塞され、ばね部材受け部になっている。
フック3は、シャフト11のスリット110内に嵌合可能に略コマ状に形成され、スリット110内に一端部31を各シャフト11の先端部側に向けて他端部34を取付片h1側に向けて嵌合配置された状態でのスリット110より外側に表れる外面部32から他端部34にかけてに係止爪301を有し、スリット110内に一対の軸受部2の先端部側で一対の軸S1を介して回動可能に支持されて、係止爪301をスリット110から出没可能に配置される。
この場合、フック3は、シャフト11のスリット110内に嵌合可能に略コマ状に形成され、スリット110内に一端部31を各軸受部2の先端部側に向けて他端部34を各軸受部2の基端部側に向けて嵌合配置された状態でスリット110より外側に表れる外面部32から他端部34にかけてを係止爪301とし、スリット110内に一対の軸受部2の先端部側で一対の軸S1を介して回動可能に支持されて、係止爪301をスリット110から出没可能に配置される。また、このフック3は、図17に示すように、フック3の回動中心がフック3の一端部31、他端部34間の中間部で一端部31寄りに設けられ、フック3の他端部34が円の中心をフック3の回動中心よりもフック3の一端部31側でかつ外面部32とは反対側の内面部33寄りの位置におく円弧状に形成される。フック3の外面部32はシャフト11の外周面21のスリット110の開口面に沿って平面状に形成される。フック3の一端部31は外面部32側が内面部33側よりも突出されて略刀の刃先状に斜めに形成される。フック3の内面部33は一端部31側がフック3の回動中心に中心をおく円弧状に、他端部側がばね部材受け部330としてコ字形形状に、それぞれ、形成される。なお、このフック3とシャフト11との位置関係から、以下の説明の便宜上、フック3の一端部31、他端部34をそれぞれ、先端部31、基端部34という。
また、この場合、フック3は、一対の軸受部2間のスペース内に収められる大きさのコマ形状に形成され、このフック3の回動中心がフック3の先端部31、基端部34間の中間部で先端部寄りに設けられて、ここに軸S1を挿通可能に軸挿通部23が形成される。このフック3の具体的な形状は先端部31から基端部34にかけて、順次、次のとおりとなる。先端部31は外面部32側が内面部33側よりも突出されて略刀の刃先形状に斜めになっている。外面部32はシャフト11の外周面21のスリット110の開口面に沿う平面になっている。内面部33は先端部31側がフック3の回動中心に中心をおく円弧状で、基端部34側がばね部材受け部330としてコ字形形状になっている。基端部34は円の中心をフック3の回動中心よりもフック3の先端部31側でかつ外面部32とは反対側の内面部33側の位置におく断面円弧状になっている。なお、外面部32から基端部34にかけての係止爪301は断面略カマ形状をなす。かくしてフック3は、シャフト11のスリット110内に一対の軸受部2の先端部側で一対の軸S1を介して回動可能に取り付けられて、係止爪301がスリット110から出没可能に配置される。
ばね部材4は、一対の軸受部2とフック3との間に介装され、フック3を常態としてスリット110から外側に突出可能に回動付勢する。
この場合、ばね部材4は、一対の軸受部2とフック3との間に介装される。このばね部材4により、フック3を常態としてスリット110から外側に突出可能に回動付勢する。また、この場合、ばね部材4としてコイルスプリングが採用される(以下、コイルスプリング4という。)。コイルスプリング4は一対の軸受部2間の各溝部201内、すなわち、ばね部材挿通保持部200内に挿通されるとともに、コイルスプリング4の一端がフック3のばね部材受け部330に保持され、他端がばね部材挿通保持部200の他端(ばね部材受け部)に保持されて、一対の軸受部2とフック3との間に介装される。このコイルスプリング4の付勢力により、フック3は常態としてシャフト11のスリット110から外側へ突出される。
ロック部5は、シャフト11のスリット110内にフック2と係合可能に設けられ、フック2の係止爪301を常態としてスリット110から所定の突出位置まで突出させて当該突出位置でフック2の外側への回動を規制する。
この場合、ロック部5は、シャフト11のスリット110内にフック3と係合可能に設けられる。このロック部5により、フック3の係止爪301を常態としてスリット110から所定の突出位置まで突出させて当該突出位置でフック3の外側への回動を規制する。この場合、ロック部5は、一対の軸受部2の各内側面22の先端側で、フック3の先端部31の特に斜めの縁部311の回動経路上に、フック3の係止爪301が常態としてスリット110から所定の突出位置まで突出されて当該突出位置で係合可能に、突状に設けられる。また、この場合、ロック部5は、一対の軸受部2の他端縁部(既述のばね部材挿通保持部200の他端と同じ側の他端縁部)の先端をカシメにより外側から内側に向けて略90°圧し潰すことにより、各軸受部2間に各軸受部2の内側面に対して略直角に突出する一対のロック片51として形成される。この場合、これらのロック片51に、シャフト11のスリット110から突出されるフック3の先端部31斜めの縁部311が(当該斜めの縁部311の内面部33寄り所定の位置で)係合される。このロック片51とフック3との係合により、シャフト11のスリット110からコイルスフリング4により常態として回動付勢されてスリット110の外部に突出されるフック3がスリット110外部の所定の突出位置まで、この場合、係止爪301の一部(係止爪301をなす2面の接合角部から外面部32にあっては2分の1程度の長さ、基端縁部34にあっては4分の3乃至5分の4程度の長さ)が突出されて外側方向への回動を規制される。
このようにして平蝶番Hは、シャフト11を扉、取付開口枠に形成した取付孔にワンプッシュで通し、フック3の係止爪301を取付孔の縁部に係合させるようになっている。
図18にこの平蝶番Hの一側の蝶番H1、他側の蝶番Hを扉、取付開口枠の各取付位置に取り付ける場合を例示している。
この平蝶番Hの取り付けに当たって、まず、図18(1)に示すように、扉、取付開口枠の各取付位置に、取付孔F0を開ける。この場合、取付フックFのシャフト11を円筒形にしてあるので、扉、取付開口枠の各取付孔F0を単純な円形にすることができる。したがって、扉、取付開口枠に取付孔F0を、取付孔F0の内径がシャフト11の外径と略同じかそれよりも僅かに大きい円形に開ければよい。
そして、平蝶番Hをこの取付孔F0に取り付ける。なお、この平蝶番Hの使用前の通常の状態は、シャフト11の一対の軸受部2の間でフック3が各軸受部2とフック3との間のコイルスプリング4により各軸受部2の外側に向けて押圧付勢されるとともに、一対の軸受部2間先端側のロック部5にフック3の先端部斜めの縁部311が(当該斜めの縁部311の内面部33寄り所定の位置で)係合されて、フック3が一対の軸受部2の外部所定の突出位置で回動規制され、一対の軸受部2間から係止爪301の一部(係止爪301をなす2面の接合角部から外面部32にあっては2分の1程度の長さ、基端縁部34にあっては4分の3乃至5分の4程度の長さ)が突出される。
まず、図18(2)に示すように、一側の蝶番H1のシャフトをフック3とともに取付孔F0に差し込み押し込む(ワンプッシュする)。
このようにすると、取付フックFは一対のシャフト11が、シャフト11の外周面21の先端、中間、基端が順次、取付孔F0の各内周縁部を摺動しつつ、取付孔F0に通される。この場合、一対の軸受部2間から外側に突出されるフック3の係止爪301は取付孔F0の内周縁部に接触して押圧され、係止爪301が一対の軸受部2とフック3との間のコイルスプリング4の付勢力に抗して(コイルスプリング4を圧縮しながら)各軸受部2間に向けて回動し各軸受部2間に没入されて、フック3が各軸受部2間に完全に没入された状態で、シャフト11が取付孔Fに通される。そして、図18(3)に示すように、取付片h1のシャフト11側の面、すなわち、フランジ101が扉の外側の面側で取付孔F0の内周縁部の周辺に当接し、各軸受部2間のフック3が取付孔F0を通り抜けると、一対の軸受部2とフック3との間のコイルスプリング4の付勢力(コイルスプリング4の弾性復帰)によりフック3が各軸受部2間から外側へ回動し、係止爪301が各軸受部2間から外側に突出されて、扉の内側の面側で取付孔F0の内周縁部に弾性係止される。ここで、取付フックFは、図17に示したように、フック3の回動中心がフック3の先端部31と基端部34との間の中間部に設けられ、フック3の基端部34が円の中心をフック3の回動中心よりもフック3の先端部31に近く内面部33寄りの位置におく円弧状に形成されることで、フック3は、図18(3)に示すように、係止爪301の外側への回動とともにこの係止爪301の円弧状の部分が取付孔F0の縁部に向けて迫り出し、この円弧状の部分が取付孔Fの縁部に食い込んでいく。この係止爪301の迫り出しにより、一対の軸受部2は取付孔F0で扉の外側の面から内側の面に引き寄せられて、取付片h1のフランジ101は扉の外側の面で取付孔91の内周縁部の周辺に圧接され、扉の板が取付片h1とフック3との間に締め込まれて、蝶番H1は扉に強固に固定される。
続いて、他側の蝶番H2の取付片h1を取付開口枠の取付位置に、一側の蝶番H1の取付片h1と同様にして取り付ける。この場合でも、他側の蝶番H2の取付フックFの各部が、一側の蝶番H1の取付フックFの各部と同様に作用する。
そして、一側、他側の各蝶番H1、H2の各筒状軸受部h2を上下に同芯的に配置し、軸h3を上下部の各筒状軸受部h2に通して、一側の蝶番H1と他側の蝶番H2とを枢着連結する。なお、上部の筒状軸受部h2の上端部、下部の筒状軸受部h2の下端部には、軸受部キャップが嵌め込まれる。
なお、この蝶番H1、H2を扉、取付開口枠に取り付けた後、取付孔F0から取り外す場合、一方の手で扉の外側の面側の取付片h1を掴み、扉の内側の面側で他方の手でフック3を各軸受部2間に押し込みながら、一方の手で取付片h1を引いて蝶番H1、H2を引き抜けばよい。この引き抜きにより、蝶番H1は使用前の通常の状態に戻される。
以上説明したように、この平蝶番Hは、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1の取り付け側の面に、シャフト11と、一対の軸受部2と、フック3と、ばね部材4と、ロック部5とからなる取付フックFを備え、扉、取付開口枠において一側の蝶番H1、他側の蝶番H2の各取付片h1の各取付位置に、取付フックFのシャフト11を嵌挿可能に取付孔を設け、シャフト11をフック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、フック3の係止爪301を取付孔の縁部に係止させるようにしたので、一側の蝶番H1及び他側の蝶番H2の各取付片h1をその取付位置にワンタッチで簡易に取り付けることができ、取付時間の短縮を図ることができる。
また、この平蝶番Hはさらに次のような利点を有する。
(1)フック3の回動中心がフック3の先端部31、基端部34間の中間部で先端部31寄りに設けられて、フック3の基端部34は円の中心をフック3の回動中心よりもフック3の先端部31側でかつ外面部32とは反対側の内面部33寄りの位置におく円弧状に形成されることで、一対の軸受部2をフック3とともに扉、取付開口枠の各取付孔に通しワンプッシュした後のフック3は、係止爪301の外側への回動とともにこの係止爪301の円弧状の部分が取付孔の内周縁部に向けて迫り出し、この円弧状の部分を取付孔の縁部に食い付かせることができる。これにより、一対の軸受部2を扉、取付開口枠の各取付孔で外側の面側から内側の面側に引き寄せ、取付片h1のフランジ101を扉、取付開口枠の外側の面で取付孔の内周縁部の周辺に圧接して、扉、取付開口枠の板を取付片h1とフック3との間で締め付けることができ、扉、取付開口枠の板厚に多少のバラつきがあっても、この平蝶番Hを扉、取付開口枠にガタツクことなく確実に取り付けることができる。
(2)フック3の外面部32はシャフト11の外周面21のスリット110の開口面に沿って形成され、フック3の先端部31は外面部32側が内面部33側よりも突出されて略刀の刃先状に斜めに形成され、フック3の内面部33は先端部31側がフック3の回動中心に中心をおく円弧状に形成される。このようにしたことで、フック3をシャフト11の一対の軸受部2内に係止爪301のみが各軸受部2間から出没可能に配置することができる。
この場合、シャフト11のスリット110内にフック3の係止爪301を常態としてスリット110から所定の突出位置まで突出させて当該突出位置でフック3の外側への回動を規制するロック部5が設けられるので、フック3の各軸受部2からの飛び出しを確実に防止することができ、フック3の係止爪301を各軸受部2間から確実に出没させることができる。
また、この場合、フック3の内面部33の基端部34側はばね部材受け部330としてコ字形形状に形成され、シャフト11の一対の軸受部2の各内側面22でフック3のばね部材受け部330に対応する位置に、ばね部材挿通保持部200として、一端がシャフト11の外周面21で開放され、他端が一対の軸受部2の一部により閉塞され、一対の軸受部2間に仮想円筒状の孔の一部をなす断面円弧状の溝201が対にして形成される。ばね部材としてコイルスプリング4を採用され、コイルスプリング4が一対の軸受部2間のばね部材挿通保持部200内に挿通されるとともに、コイルスプリング4の一端がフック3のばね部材受け部330に保持され、他端がばね部材挿通保持部200の他端に保持されて、一対の軸受部2とフック3との間に介装される。このようにしたことで、フック3を簡単な構造で各軸受部2から外側方向に確実に回動付勢することができる。
なお、この実施の形態では、取付フックFのシャフト11を円筒形をなすものとしたが、このシャフト11は角筒形であってもよい。このようにしても、各取付部において取付孔の加工が円形の孔の加工に比べて複雑になるが、その他の点では、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。また、このシャフト11には、スリット110が、シャフト11の先端部先端面中央の直径ライン上から所定の一定の幅で一文字状に基端部方向に所定の長さまで切り込まれて、底面視一文字状で側面視シャフト11の軸方向に細長いコ字形に形成され、スリット110の両端が開放されるものとしたが、軸部の先端部先端面中央の直径ライン上から所定の一定の幅でコ字形に基端部方向に所定の長さまで切り込まれて、底面視コ字形状で側面視軸部の軸方向に細長いコ字形に形成され、軸部の外周面でスリットの一端のみが開放されるものとしてもよい。この場合、スリットの他端が軸部の外周面により閉塞されるので、この他端を閉塞する外周面の一部をロック部とすることができ、このロック部にフックの先端縁部又は内面部を係合させることができる。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この実施の形態では、ばね部材にコイルスプリング4が用いられ、コイルスプリング4が一対の軸受部2とフック3との間に介装されるものとしたが、このばね部材にトーションスプリングや板ばねなどを用い、一対の軸受部とフックとの間に介装されるものであってもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この実施の形態では、ロック部5が、一対の軸受部2の他端縁部(既述のばね部材挿通保持部200の他端と同じ側の他端縁部)の先端をカシメにより外側から内側に向けて略90°圧し潰すことにより、各軸受部2間に各軸受部2の内側面に対して略直角に突出する一対のロック片51として形成され、これらのロック片51に、シャフト11のスリット110から突出されるフック3の先端部31斜めの縁部311が(当該斜めの縁部311の内面部33寄り所定の位置で)係合されるものとしたが、例えば、取付片のシャフト側の面で一対の軸受部間の一端部に凸段状にストッパーが形成され、フックの基端部の内面部側の端部に一対の軸受部間のストッパーに係合可能に凸状の回動規制部が設けられるものであってもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この実施の形態では、取付フックFの一対の軸受部2をフック3とともに取付孔にワンプッシュで通し、フック3を取付孔の縁部に弾性係止するものとしたが、取付フックの一対の軸受部をフックとともに取付孔にワンプッシュで通し、フックを取付孔の縁部周囲に弾性係止するようにしてもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この実施の形態では、平蝶番を扉、取付開口枠に取り付ける場合について例示したが、例えば蓋など扉以外の開閉部材を取付開口枠に取り付ける場合にも、同様に適用することができ、扉以外の取り付けにも広く使用することができる。
(第1乃至第4の実施の形態に共通)
H ワンタッチ取付平蝶番
H1 一側の蝶番
H2 他側の蝶番
h1 取付片
h2 筒状軸受部
h3 軸
h31 リング部
(第1の実施の形態)
F 取付フック
11 フランジ
2 軸受部
201 突出端
203、204 側縁部
20 軸挿通部
200 凹部
21 ストッパー
3 フック
301 一端縁部
302 他端縁部
303 外面部
304 内面部
30 軸挿通部
31 係止爪
32 回動規制部
33 孔
331 内周面の一部
4 軸
5 ばね部材(コイルスプリング)
F0 取付孔
(第2の実施の形態)
F 取付フック
105 凹部
11 フランジ
2A 軸受・台座ブロック
2 軸受プレート
201 突出端
202 溝
203、204 側縁部
20 軸挿通部
22 台座
220 シャフト挿通部
221 突出端面
223 孔
3 フック
301 一端縁部
302 他端縁部
303 外面部
304 内面部
30 軸挿通部
31 係止爪
33 溝
331 内周面の一部
4 軸
5 ばね部材(コイルスプリング)
F0 取付孔
7 シャフト
71 解除レバー取付部
710 ねじ孔
72 工具係合部
721 溝
73 解除レバー
731 側面
732 取付ねじ挿通孔
734 取付ねじ
(第3の実施の形態)
F 取付フック
105 凹部
106 溝部
11 フランジ
2A 軸受・台座ブロック
2 軸受プレート
201 突出端
202 溝
203、204 側縁部
20 軸挿通部
200 凹部
22 台座
220 シャフト挿通部
221 突出端面
222 側面
223 孔
3 フック
301 一端縁部
302 他端縁部
303 外面部
304 内面部
30 軸挿通部
31 係止爪
33 溝
331 内周面の一部
4 軸
5 ばね部材(コイルスプリング)
F0 取付孔
7 シャフト
701 受部
71 解除レバー取付部
710 ねじ孔
72 解除レバー回転操作部
720 係止溝
73 解除レバー
734 取付ねじ
8 解除ハンドル
81 ベースプレート
82 支持プレート
821 中央プレート
822 孔
823 凹溝
83 操作レバー
831 本体部
831a 外面部
831b 他端
831c 一部
831d 内面部
831e 凸状部
831f 回転軸挿通部
831g 受部
832 係止爪
833 回転軸
84 ばね部材(コイルスプリング)
(第4の実施の形態)
F 取付フック
101 フランジ
11 シャフト
110 スリット
111 基部
2 軸受部
200 ばね部材挿通保持部
201 溝
21 外周面
22 内側面
23 軸挿通部
S1 軸
3 フック
301 係止爪
31 一端部(先端部)
311 斜めの縁部
32 外面部
33 内面部
330 ばね部材受け部
34 他端部(基端部)
4 ばね部材(コイルスプリング)
5 ロック部
51 ロック片
F0 取付孔
上記目的を達成するために、本考案(1)のワンタッチ取付平蝶番は、
平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
前記取付フックは、
前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出される一対の軸受部と、
各々、前記一対の軸受部間両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受部間両側に一端縁部を前記一対の軸受部の突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記一対の軸受部の両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受部間両側に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受部の突出端側に一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受部の両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
前記各フック間に又は前記各フックと前記各一対の軸受部との間に介装され、前記各フックを前記一対の軸受部の両側各側縁部間から外側に突出可能に回動付勢するばね部材と、
を有し、
前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受部を嵌挿可能に取付孔を設け、
前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受部を前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に弾性係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付ける、
ことを要旨とする。
上記目的を達成するために、本考案(2)のワンタッチ取付平蝶番は、
平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
前記取付フックは、
前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出され、その突出端の中央部に溝を有する一対の軸受プレート、及び前記一対の軸受プレート間の中央に前記取付片の取り付け側の面から前記各軸受プレートの前記溝又はその近傍まで突出され、その突出端面から前記取付片まで貫通するシャフト挿通部を有する台座からなり、前記各軸受プレートの両側でかつ突出端側にそれぞれ、軸挿通部を有する軸受・台座ブロックと、
各々、前記軸受・台座ブロックの前記各一対の軸受プレート間で前記台座の両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受プレート間の前記台座の両側に一端縁部を前記一対の軸受プレートの突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受部間の前記台座の両側に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受プレートの両側でかつ突出端側の各軸挿通部間に挿着される一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
前記一対のフックと前記台座との間に介装され、前記各フックを前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から突出可能に回動付勢するばね部材と、
前記軸受・台座ブロックの前記台座のシャフト挿通部に挿通され、一端に前記台座の突出端面から突出される解除レバー取付部を有し、他端に前記取付片に開口される前記シャフト挿通部の周囲に回転可能に配置される工具係合部を有するシャフト、及び前記シャフトの前記解除レバー取付部に前記シャフトと一体回転可能に固定されて、前記台座の突出端面で前記一対の軸受プレートの各溝間に前記一対のフックの一端間に係合可能に配置され、前記工具係合部の回転操作により、前記台座の突出端面で旋回されて前記各フックの一端間を押し広げ、前記各フックを前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間に没入させる解除レバーと、
を有し、
前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを嵌挿可能に取付孔を設け、
前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付け、
前記工具係合部の回転操作により前記各フックの係止爪と前記取付孔の縁部又は縁部周囲との係合を解除する、
ことを要旨とする。
上記目的を達成するために、本考案(3)のワンタッチ取付平蝶番は、
平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
前記取付フックは、
前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出され、その突出端の中間部に溝を有する一対の軸受プレート、及び前記一対の軸受プレート間の中央に前記取付片の取り付け側の面から前記各軸受プレートの前記溝又はその近傍まで突出され、その突出端面から前記取付片まで貫通するシャフト挿通部を有する台座からなり、前記各軸受プレートの両側でかつ突出端側にそれぞれ、軸挿通部を有する軸受・台座ブロックと、
各々、前記軸受・台座ブロックの前記一対の軸受プレート間に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受プレート間に一端縁部を前記一対の軸受プレートの突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態で前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受プレート間に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受プレートの突出端側に一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
前記一対のフックと前記台座との間に介装され、前記各フックを前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から突出可能に回動付勢するばね部材と、
前記軸受・台座ブロックの前記台座のシャフト挿通部に挿通され、一端に前記台座の突出端面から突出される解除レバー取付部を有し、他端に前記取付片に開口される前記シャフト挿通部の周囲に回転可能に配置される解除レバー回転操作部及び前記解除レバー回転操作部に係止溝と係止爪の弾性係合によるロック形式で着脱可能に連結される解除ハンドルを有するシャフト、及び前記シャフトの前記解除レバー取付部に前記シャフトと一体回転可能に固定されて、前記台座の突出端面で前記一対の軸受プレートの各溝間に前記一対のフックの一端間に係合可能に配置され、前記解除レバー回転操作部の回転操作により、前記台座の突出端面で旋回されて前記各フックの一端間を押し広げ、前記各フックの係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間に没入させる解除レバーと、
を有し、
前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを嵌挿可能に取付孔を設け、
前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付け、
前記解除レバー回転操作部に前記解除ハンドルを前記係止溝と前記係止爪の弾性係合により連結ロックして、前記解除レバー回転操作部を前記解除ハンドルにより回転操作することにより前記各フックの係止爪と前記取付孔の縁部又は縁部周囲との係合を解除する、
ことを要旨とする。
上記目的を達成するために、本考案(4)のワンタッチ取付平蝶番は、
平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
前記取付フックは、
前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して突出されるシャフトと、
前記シャフトの外周面任意の位置から前記シャフトの内部に前記シャフトの軸方向と平行にスリットを形成されて、前記スリットの両側に設けられる一対の軸受部と、
前記シャフトの前記スリット内に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記スリット内に一端部を前記各シャフトの先端部側に向けて他端部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記スリットより外側に表れる外面部から前記他端部にかけてに係止爪を有し、前記スリット内に前記一対の軸受部の先端部側で一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記係止爪を前記スリットから出没可能に配置されるフックと、
前記一対の軸受部と前記フックとの間に介装され、前記フックを前記スリットから外側に突出可能に回動付勢するばね部材と、
を備え、
前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記シャフトを嵌挿可能に取付孔を設け、
前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記シャフトを前記フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付ける、
ことを要旨とする。

Claims (4)

  1. 平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
    前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
    前記取付フックは、
    前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出される一対の軸受部と、
    各々、前記一対の軸受部間両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受部間両側に一端縁部を前記一対の軸受部の突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記一対の軸受部の両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受部間両側に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受部の突出端側に一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受部の両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
    前記各フック間に又は前記各フックと前記各一対の軸受部との間に介装され、前記各フックを常態として前記一対の軸受部の両側各側縁部間から外側に突出可能に回動付勢するばね部材と、
    を有し、
    前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受部を嵌挿可能に取付孔を設け、
    前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受部を前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に弾性係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付ける、
    ことを特徴とするワンタッチ取付平蝶番。
  2. 平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
    前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
    前記取付フックは、
    前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出され、その突出端の中央部に溝を有する一対の軸受プレート、及び前記一対の軸受プレート間の中央に前記取付片の取り付け側の面から前記各軸受プレートの前記溝又はその近傍まで突出され、その突出端面から前記取付片まで貫通するシャフト挿通部を有する台座からなり、前記各軸受プレートの両側でかつ突出端側にそれぞれ、軸挿通部を有する軸受・台座ブロックと、
    各々、前記軸受・台座ブロックの前記各一対の軸受プレート間で前記台座の両側に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受プレート間の前記台座の両側に一端縁部を前記一対の軸受プレートの突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受部間の前記台座の両側に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受プレートの両側でかつ突出端側の各軸挿通部間に挿着される一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
    前記一対のフックと前記台座との間に介装され、前記各フックを常態として前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から突出可能に回動付勢するばね部材と、
    前記軸受・台座ブロックの前記台座のシャフト挿通部に挿通され、一端に前記台座の突出端面から突出される解除レバー取付部を有し、他端に前記取付片に開口される前記シャフト挿通部の周囲に回転可能に配置される工具係合部を有するシャフト、及び前記シャフトの前記解除レバー取付部に前記シャフトと一体回転可能に固定されて、前記台座の突出端面で前記一対の軸受プレートの各溝間に前記一対のフックの一端間に係合可能に配置され、前記工具係合部の回転操作により、前記台座の突出端面で旋回されて前記各フックの一端間を押し広げ、前記各フックを前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間に没入させる解除レバーと、
    を有し、
    前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを嵌挿可能に取付孔を設け、
    前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付け、
    前記工具係合部の回転操作により前記各フックの係止爪と前記取付孔の縁部又は縁部周囲との係合を解除する、
    ことを特徴とするワンタッチ取付平蝶番。
  3. 平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
    前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
    前記取付フックは、
    前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して平行に突出され、その突出端の中間部に溝を有する一対の軸受プレート、及び前記一対の軸受プレート間の中央に前記取付片の取り付け側の面から前記各軸受プレートの前記溝又はその近傍まで突出され、その突出端面から前記取付片まで貫通するシャフト挿通部を有する台座からなり、前記各軸受プレートの両側でかつ突出端側にそれぞれ、軸挿通部を有する軸受・台座ブロックと、
    各々、前記軸受・台座ブロックの前記一対の軸受プレート間に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記一対の軸受プレート間に一端縁部を前記一対の軸受プレートの突出端側に向けて他端縁部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態で前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から外側に表れる外面部から前記他端縁部にかけてに係止爪を有し、前記一対の軸受プレート間に対称的に嵌合配置され、前記一対の軸受プレートの突出端側に一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記各係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から出没可能に配置される一対のフックと、
    前記一対のフックと前記台座との間に介装され、前記各フックを常態として前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間から突出可能に回動付勢するばね部材と、
    前記軸受・台座ブロックの前記台座のシャフト挿通部に挿通され、一端に前記台座の突出端面から突出される解除レバー取付部を有し、他端に前記取付片に開口される前記シャフト挿通部の周囲に回転可能に配置される解除レバー回転操作部及び前記解除レバー回転操作部に係止溝と係止爪の弾性係合によるロック形式で着脱可能に連結される解除ハンドルを有するシャフト、及び前記シャフトの前記解除レバー取付部に前記シャフトと一体回転可能に固定されて、前記台座の突出端面で前記一対の軸受プレートの各溝間に前記一対のフックの一端間に係合可能に配置され、前記解除レバー回転操作部の回転操作により、前記台座の突出端面で旋回されて前記各フックの一端間を押し広げ、前記各フックの係止爪を前記一対の軸受プレートの両側各側縁部間に没入させる解除レバーと、
    を有し、
    前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを嵌挿可能に取付孔を設け、
    前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記取付フックの前記一対の軸受プレートを前記各フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記各フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付け、
    前記解除レバー回転操作部に前記解除ハンドルを前記係止溝と前記係止爪の弾性係合により連結ロックして、前記解除レバー回転操作部を前記解除ハンドルにより回転操作することにより前記各フックの係止爪と前記取付孔の縁部又は縁部周囲との係合を解除する、
    ことを特徴とするワンタッチ取付平蝶番。
  4. 平板状の取付片と筒状軸受部を有する一側の蝶番と、平板状の取付片と筒状軸受部を有する他側の蝶番と、前記各蝶番の筒状軸受部間に挿通される軸とを備え、前記一側の蝶番の取付片を扉を含む開閉部材の一側部に取り付け、前記他側の蝶番の取付片を扉の取付開口枠を含む取付部材の一側部に取り付け、前記各蝶番を前記軸を介して枢着連結して、前記開閉部材を前記取付部材に開閉可能に取り付ける平蝶番において、
    前記一側の蝶番及び前記他側の蝶番の前記各取付片の取り付け側の面に取付フックを備え、
    前記取付フックは、
    前記取付片の取り付け側の面に当該面の周縁部をフランジとして残して突出されるシャフトと、
    前記シャフトの外周面任意の位置から前記シャフトの内部に前記シャフトの軸方向と平行にスリットを形成されて、前記スリットの両側に設けられる一対の軸受部と、
    前記シャフトの前記スリット内に嵌合可能に略コマ状に形成され、前記スリット内に一端部を前記各シャフトの先端部側に向けて他端部を前記取付片側に向けて嵌合配置された状態での前記スリットより外側に表れる外面部から前記他端部にかけてに係止爪を有し、前記スリット内に前記一対の軸受部の先端部側で一対の軸を介して回動可能に支持されて、前記係止爪を前記スリットから出没可能に配置されるフックと、
    前記一対の軸受部と前記フックとの間に介装され、前記フックを常態として前記スリットから外側に突出可能に回動付勢するばね部材と、
    を備え、
    前記開閉部材、前記取付部材において前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片の各取付位置に、前記取付フックの前記シャフトを嵌挿可能に取付孔を設け、
    前記一側の蝶番、前記他側の蝶番の前記各取付片を、前記シャフトを前記フックとともに前記取付孔にワンプッシュで通し、前記フックを前記取付孔の縁部又は縁部周囲に係止することにより、前記開閉部材、前記取付部材に取り付ける、
    ことを特徴とするワンタッチ取付平蝶番。
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