JP3227294U - 歯科治療ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが、治療空間に拡散、滞留してしまう事態を可及的に抑制する歯科治療ユニットを提供する。【解決手段】歯科治療ユニットは、背もたれ部の上部にヘッドレスト13が設けられた歯科治療椅子と、光源ランプの後方に反射ミラーを有し、該光源ランプからの光を該反射ミラーによって反射して前方に投射し、患者の口腔に光束を照射する無影灯20と、患者の頭部を囲むようにヘッドレストに配置されたエアチューブ60であって、空気を該エアチューブの外へ吹き出す吹出口61を複数有し、該吹出口から吹き出す空気によって患者の後頭部の側から顔面の側へ向かう気流が形成されるように構成されたエアチューブと、エアチューブの吹出口から吹き出す空気を含んだ所定の流体を吸引する吸引装置であって、その吸引口71が無影灯に配置された吸引装置と、を備える。【選択図】図7
Description
本考案は、歯科治療ユニットに関する。
特許文献1には、歯科治療において、患者の口腔内の細菌を滅菌するとともに、口腔内及びその近傍に浮遊した粉塵や細菌を殺菌して吸引排気する殺菌チューブが開示されている。この技術によれば、殺菌チューブの先端部に設けられた吸気口が、歯科治療ユニットに備えられた無影灯等に配置される。そして、殺菌チューブの吸気口が配置された無影灯等が患者の近くに引き寄せられることで、患者の口元に浮遊する粉塵や細菌が吸引されることになる。
特許文献2には、歯科治療ユニットにおいて、ワークテーブルにバキュームチューブが引き出し自在に備えられた構成が開示されている。この技術によれば、バキュームチューブの吸気口がワークテーブルから患者の近くにまで引き出されることで、患者の口腔近傍の汚染空気が吸気、排出される。
特許文献1に示される殺菌チューブを備える歯科治療ユニットによれば、患者の口元に浮遊する粉塵や細菌を吸引するために、歯科治療の施術者やアシスタントが、殺菌チューブの吸気口が配置された無影灯等を患者の近くに引き寄せる必要がある。ここで、殺菌チューブの吸気口とともに無影灯等が移動されると、歯科治療の施術者による施術行為が妨げられてしまうことになる。つまり、この技術によれば、施術者による施術行為中には患者の口元に浮遊する粉塵や細菌を吸引することができない。そして、施術者による施術行為が妨げられてしまうことを嫌って、患者の口元に浮遊する粉塵や細菌を吸引する回数が減らされると、粉塵や細菌が治療空間に拡散、滞留し易くなってしまう。
また、特許文献2に示される歯科治療ユニットによれば、患者の口腔近傍の汚染空気を吸気、排出するために、歯科治療の施術者やアシスタントが、バキュームチューブの吸気口を患者の近くにまで引き出す必要があり、歯科治療の施術者等に作業負担をかけてしまうことになる。また、仮に、施術者による施術行為中にアシスタントによってバキュームチューブの吸気口が患者の近くにまで引き出されたとしても、施術者の手元付近に該吸気口が位置することになるため、施術者が施術行為を中断せざるを得ない事態が生じ得る。一方、施術者による施術行為が妨げられ難い位置にバキュームチューブの吸気口が引き出される場合には、患者の口腔近傍の汚染空気を十分に吸気、排出することができず、汚染空気が治療空間に拡散、滞留し易くなってしまう。
また、患者の口腔近傍の汚染空気を拡散させることなく吸気、排出するために、患者の顔面をシールドによって覆って該シールド内の空気を吸気、排出することも考えられるが、施術者の手元付近にシールドが位置することになるため、やはり、施術者による施術行為が妨げられてしまう虞がある。また、無影灯の光がシールドによって反射してしまうことによって、施術者の視界が妨げられてしまう虞や、施術者の眼精疲労を誘発する虞がある。
本考案の目的は、歯科治療の施術を妨げることなく、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが、治療空間に拡散、滞留してしまう事態を可及的に抑制することにある。
本願開示の歯科治療ユニットは、患者が着座する歯科治療椅子であって、背もたれ部の上部にヘッドレストが設けられた歯科治療椅子と、光源ランプの後方に反射ミラーを有し、該光源ランプからの光を該反射ミラーによって反射して前方に投射し、前記歯科治療椅子に着座した患者の口腔に光束を照射する無影灯と、前記歯科治療椅子に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むように前記ヘッドレストに配置されたエアチューブであって、該エアチューブ内を流通する空気を該エアチューブの外へ吹き出す吹出口を複数有し、該吹出口から吹き出す空気によって該患者の後頭部の側から顔面の側へ向かう気流が形成されるように構成されたエアチューブと、前記エアチューブの前記吹出口から吹き出す空気を含んだ所定の流体を吸引する吸引装置であって、その吸引口が前記無影灯に配置された吸引装置と、を備える。
本願開示によれば、歯科治療の施術を妨げることなく、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが、治療空間に拡散、滞留してしまう事態を可及的に抑制することができる。
本願開示において、歯科治療ユニットは、歯科治療椅子と、無影灯と、歯科治療椅子のヘッドレストに配置されたエアチューブと、その吸引口が無影灯に配置され所定の流体を吸引する吸引装置と、を備える。このような構成によれば、歯科治療椅子に着座した患者の口腔が無影灯からの光束によって照射される。また、歯科治療椅子のヘッドレストには、歯科治療椅子に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むようにエアチューブが配置される。ここで、エアチューブには、公知の可撓性チューブを用いることができ、患者の頭部の大きさに応じて、該患者の頭部を囲むエアチューブの形態を調整することができる。このようなエアチューブは、ヘッドレストの上側面と左右側面に沿うように配置されてもよい。この場合、患者の頭部の上方と側方がエアチューブに囲まれることになる。また、エアチューブは、上記の如く配置された形態から分岐したチューブが患者の顎下を通るように配置されてもよい。この場合、患者の頭部の上方と側方と下方がエアチューブに囲まれることになる。そして、エアチューブには、コンプレッサー等からの空気が供給され、該エアチューブ内を流通する空気を該エアチューブの外へ吹き出す吹出口が複数形成される。更に、エアチューブは、吹出口から吹き出す空気によって患者の後頭部の側から顔面の側へ向かう気流が形成されるように構成される。そうすると、歯科治療椅子に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むようにエアカーテンが形成されることになり、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルを、該エアカーテンの内側(患者の頭部が存在する側)の留め易くなる。また、このようなエアカーテンによれば、施術者の手元付近に施術行為を妨げる物体が位置することがない。そのため、施術者は、歯科治療の施術を円滑に進めることができる。
そして、本願開示の歯科治療ユニットでは、エアチューブの吹出口から吹き出す空気を含んだ所定の流体が、吸引装置の吸引口から吸引される。ここで、所定の流体とは、エアチューブの吹出口から吹き出す空気と、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルと、を含んだ流体である。上述したように、吸引装置の吸引口が無影灯に配置されるため、該吸引口によって施術者による施術行為が妨げられることはない。また、エアチューブの吹出口からの空気とともに上記のエアロゾル等が吸引されることと、患者の口腔を照らすために無影灯(該無影灯には、吸引口が配置される)が該患者の略正面に配置されることと、によって、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルを好適に吸引することができる。したがって、上記のエアロゾル等が、治療空間に拡散、滞留してしまう事態が可及的に抑制される。
以上に述べたように、本願開示の歯科治療ユニットによれば、歯科治療の施術を妨げることなく、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが、治療空間に拡散、滞留してしまう事態を可及的に抑制することができる。
以下、図面に基づいて、本願開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本願開示は実施形態の構成に限定されない。
<第1の実施形態>
第1の実施形態に係る歯科治療ユニットについて、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る歯科治療ユニットを説明するための図である。本実施形態に係る歯科治療ユニット1は、歯科治療を受ける患者が着座する歯科治療椅子10と、歯科治療椅子10に着座した患者の口腔に光束を照射する無影灯20と、インスツルメントホルダー30に収納されたインスツルメント31と、スピットン40と、その内部に、スピットン40に排泄される排泄物等を吸引するバキューム装置や、インスツルメント31に圧縮エア等を供給するコンプレッサーを有する台座部50と、歯科治療椅子10に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むように配置されたエアチューブ60と、その吸引口71が無影灯20に配置された吸引装置70と、を備える。
第1の実施形態に係る歯科治療ユニットについて、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る歯科治療ユニットを説明するための図である。本実施形態に係る歯科治療ユニット1は、歯科治療を受ける患者が着座する歯科治療椅子10と、歯科治療椅子10に着座した患者の口腔に光束を照射する無影灯20と、インスツルメントホルダー30に収納されたインスツルメント31と、スピットン40と、その内部に、スピットン40に排泄される排泄物等を吸引するバキューム装置や、インスツルメント31に圧縮エア等を供給するコンプレッサーを有する台座部50と、歯科治療椅子10に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むように配置されたエアチューブ60と、その吸引口71が無影灯20に配置された吸引装置70と、を備える。
歯科治療椅子10は、着座部11と、背もたれ部12と、ヘッドレスト13と、を有する公知の歯科治療椅子である。患者は、歯科治療椅子10の着座部11に着座し、背もたれ部12およびヘッドレスト13に上半身を固定して歯科治療を受けることになる。このような患者に対して、施術者は、インスツルメントホルダー30よりインスツルメント31を引き出して歯科治療を施術する。ここで、インスツルメント31は、インスツルメントホース32で台座部50に内蔵されたコンプレッサーに接続されていて、コンプレッサーからの圧縮エア等がインスツルメントホース32を介してインスツルメント31に供給される。そして、インスツルメント31への圧縮エア等の供給は、施術者によるフットペダルの操作によって制御され、施術者は、例えば、フットペダルの操作によりエアタービンの回転数を調整することができる。なお、患者の口腔内には、歯科治療に起因する粉塵が拡散し易くなるため、患者は所定の頻度でうがいを行い、その排泄物等をスピットン40に排泄することができる。
また、歯科治療を受ける患者の口腔は、無影灯20によって照射される。ここで、無影灯20は、光源ランプの後方に反射ミラーを有し、該光源ランプからの光を該反射ミラーによって反射して前方に投射し、歯科治療椅子10に着座した患者の口腔に光束を照射するものである。なお、光源ランプとして、LED等の公知の構成を用いることができる。そして、無影灯20は、接続されたアーム21が直線運動や回転運動することによって、その配置を移動可能に構成されており、施術者は、治療行為に応じて無影灯20による照射範囲を調整することができる。
そして、無影灯20には、吸引装置70の吸引口71が配置される。ここで、吸引装置70は、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルを吸引するための装置であって、吸引口71と、公知の口腔外バキューム73と、これらを繋ぐバキュームホース72と、を有して構成される。なお、口腔外バキューム73に代えて乾湿両用掃除機を用いてもよい。また、バキュームホース72は、無影灯20を支持するアーム21に結束バンド等によって固定され、アーム21と一体で直線運動や回転運動することになる。そのため、本実施形態では、バキュームホース72が蛇腹状に形成され、バキュームホース72の滑らかな運動が実現される。
ここで、図2は、無影灯20への吸引口71の配置を説明するための図である。図2(a)は、吸引口71が配置された無影灯20の斜視図を表し、図2(b)は、図2(a)における矢bから見た図を表す。図2によれば、無影灯20の側面を囲むように吸引口71が配置されることがわかる。ここで、本実施形態の吸引口71は上下に分割されていて、無影灯20の側面が、上下方向から吸引口71に覆われることになる。そして、このように吸引口71が上下に分割されている場合は、これらに接続されるバキュームホース72が、各吸引口71に対応して設けられる。なお、吸引口71が無影灯20の側面を囲むように配置される構成に限定する意図はなく、吸引口71が無影灯20に配置され、該吸引口71からエアロゾル等を吸引できるものであれば、その態様は問わない。また、上述したように、無影灯20は、その配置を移動可能に構成されているため、無影灯20に配置された吸引口71も、無影灯20とともにその配置が移動される。したがって、施術者は、例えば、無影灯20を患者の近くまで引き寄せることで、患者の周囲に存在するエアロゾル等を吸引することができる。なお、バキュームホース72には、ウイルス等を死滅させるための公知の殺菌、消毒装置が備えられてもよい。
そして、図3は、バキュームホース72に対する吸引口71の着脱を説明するための第1の図である。図3に示すように、吸引口71は、バキュームホース72に対して着脱可能に構成されている。詳しくは、バキュームホース72における無影灯20側の端部には、アダプタ74が設けられており、吸引口71におけるバキュームホース72側の端部が該アダプタ74に挿入されることで、吸引口71がバキュームホース72に対して着脱可能に構成される。このような構成によれば、患者毎に吸引口71を交換することが可能になり、治療空間を清潔に保つことができる。なお、このように交換可能にされる吸引口71は、アルコール等で消毒されることで、再度利用可能となる。
また、図4は、バキュームホース72に対する吸引口71の着脱を説明するための第2の図である。上記の図3に示した吸引装置70は、上下に分割された吸引口71夫々に対して、バキュームホース72およびアダプタ74が設けられるが、本実施形態に係る吸引装置70は、図4(a)に示すように、上下に分割された吸引口71のいずれかに対応する位置に、バキュームホース72およびアダプタ74が設けられてもよい。また、本実施形態に係る吸引装置70は、図4(b)に示すように、吸引口71が上下に一体に形成されてもよい。この場合、一体に形成された吸引口71が、無影灯20の前方から取り付けられることになる。
ヘッドレスト13には、エアチューブ60が配置される。上述したように、エアチューブ60は、歯科治療椅子10に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むように配置される。ここで、図5は、ヘッドレスト13へのエアチューブ60の配置について説明するための第1の図である。図5(a)は、エアチューブ60が配置されたヘッドレスト13の斜視図を表し、図5(b)は、図5(a)における矢bから見た図を表し、図5(c)は、図5(a)における矢cから見た図を表す。なお、矢bは、ヘッドレスト13において患者の頭部が固定される面を指し、矢cは、その裏の面を指している。そして、図5によると、ヘッドレスト13の側面を囲むようにエアチューブ60が配置されていることがわかる。これにより、歯科治療椅子10に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むように、エアチューブ60が配置されることになる。なお、エアチューブ60には、公知の可撓性チューブを用いることができる。これによれば、患者の頭部の大きさに応じて、該患者の頭部を囲むエアチューブ60の形態を調整することが可能になる。
ここで、図5(b)に示すように、図5(a)における矢bからヘッドレスト13を見たときの、ヘッドレスト13の側面を囲むように配置されたエアチューブ60の表面には、複数の吹出口61が形成されている。このように、エアチューブ60に吹出口61が形成されることによって、エアチューブ60内を流通する空気が、吹出口61からエアチューブ60の外へ吹き出すことになる。そして、本実施形態では、ヘッドレスト13の側面を囲むように構成された吹出口61の列が、該ヘッドレスト13に近い側と該ヘッドレスト13から遠い側に2列形成されており、ヘッドレスト13の周囲において、各列の吹出口61が互い違いに設けられている。また、このような複数の吹出口61が形成されたエアチューブ60は、支持部材62および固定部材63によって、ヘッドレスト13に固定され得る。図5(c)に示すように、ヘッドレスト13の裏面に固定部材63が固定され、該固定部材63に繋がる複数の支持部材62によって、エアチューブ60が支持される。ここで、支持部材62としては、公知の紐状弾性体やテープ状弾性体を用いることができる。また、固定部材63としては、公知の面ファスナー等を用いることができる。なお、ヘッドレスト13へのエアチューブ60の固定をこれに限定する意図はなく、エアチューブ60をヘッドレスト13に固定できる構成であれば、その種類は問わない。
また、図6は、ヘッドレスト13へのエアチューブ60の配置について説明するための第2の図である。図6に示すように、2本のエアチューブ60が、ヘッドレスト13の側面を囲むように配置されてもよい。これによれば、後述する、エアチューブ60の吹出口61から吹き出す空気による患者の後頭部の側から顔面の側へ向かう気流を、より好適に形成することができる。
ここで、本考案者は、鋭意検討を行った結果、エアチューブ60の吹出口61から吹き出す空気によって、患者の後頭部の側から顔面の側へ向かう気流を形成し、該エアチューブ60の該吹出口61から吹き出す空気を含んだ所定の流体を吸引装置70の吸引口71から吸引することで、歯科治療の施術を妨げることなく、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルを好適に吸引できることを見出した。これについて、図7を参照しながら説明する。
図7は、吸引装置70の吸引口71によって、エアチューブ60の吹出口61から吹き出す空気を含んだ所定の流体が吸引される例を説明するための第1の図である。図7によると、エアチューブ60の吹出口61から吹き出す空気によって、患者の後頭部の側から顔面の側へ向かう気流が形成されていることがわかる。そうすると、歯科治療椅子10に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むようにエアカーテンが形成されることになる。そして、このようにエアカーテンが形成されると、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルは、該エアカーテンの内側、つまり、患者の頭部が存在する側に留まり易くなる。言い換えれば、患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが、上記のエアカーテンの外側に拡散し難くなる。更に、このようなエアカーテンによれば、施術者の手元付近に施術行為を妨げる物体が位置することがない。そのため、施術者は、歯科治療の施術を円滑に進めることができる。なお、施術者の顔面が、エアチューブ60の吹出口61から吹き出す空気に曝されることを抑制するために、施術者は、公知のフェイスガードを用いて自身の顔面を覆ってもよい。また、エアチューブ60への空気の供給には、インスツルメント31に圧縮エアを供給するコンプレッサーを用いてもよいし、専用のコンプレッサーを用いてもよい。
そして、エアチューブ60の吹出口61から吹き出す空気によって形成されたエアカーテンは、吸引装置70の吸引口71から吸引される。ここで、上述したように、エアカーテンの内側には、患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが滞留し易くなっている。そのため、エアチューブ60の吹出口61から吹き出す空気と、上記のエアロゾル等と、を含んだ流体が、吸引口71から吸引されることになる。これによれば、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルを好適に吸引することができ、以て、該エアロゾル等が、治療空間に拡散、滞留してしまう事態が可及的に抑制される。
なお、エアチューブ60は、上記の図7に示した形態から分岐したチューブが患者の顎下を通るように配置されてもよい。ここで、図8は、吸引装置70の吸引口71によって、エアチューブ60の吹出口61から吹き出す空気を含んだ所定の流体が吸引される例を説明するための第2の図である。図8によると、患者の頭部の上方と側方と下方がエアチューブ60によって囲まれていることがわかる。これによれば、患者の頭部の下方にもエアカーテンが形成されることになる。そのため、患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが上記のエアカーテンの外側に拡散してしまう事態をより好適に抑制できるとともに、該エアロゾル等をより好適に吸引することができる。
以上に述べたように、本願開示の歯科治療ユニットによれば、歯科治療の施術を妨げることなく、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが、治療空間に拡散、滞留してしまう事態を可及的に抑制することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について、図9に基づいて説明する。本実施形態に係る歯科治療ユニット1は、上述した第1の実施形態の構成に加えて制御装置を備える。制御装置は、インスツルメント31の作動状態に基づいて、エアチューブ60への空気の供給および吸引装置70の作動を制御する装置であって、CPU、RAM、ROM等から構成される電子制御ユニットを有する。CPUは、演算処理装置であって、後述する図9に示す各処理を実行する。RAMは、CPUによって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。ROMは、CPUにおいて実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。なお、本実施形態では、エアチューブ60への空気の供給に専用のコンプレッサーを用いることができる。また、インスツルメント31を用いた歯科治療において生じた、患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルを吸引するため、制御装置は、少なくともインスツルメント31が作動しているときには、エアチューブ60へ空気を供給する専用のコンプレッサーを作動させるとともに、該空気を含んだ所定の流体を吸引するための口腔外バキューム73を作動させる。
第2の実施形態について、図9に基づいて説明する。本実施形態に係る歯科治療ユニット1は、上述した第1の実施形態の構成に加えて制御装置を備える。制御装置は、インスツルメント31の作動状態に基づいて、エアチューブ60への空気の供給および吸引装置70の作動を制御する装置であって、CPU、RAM、ROM等から構成される電子制御ユニットを有する。CPUは、演算処理装置であって、後述する図9に示す各処理を実行する。RAMは、CPUによって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。ROMは、CPUにおいて実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。なお、本実施形態では、エアチューブ60への空気の供給に専用のコンプレッサーを用いることができる。また、インスツルメント31を用いた歯科治療において生じた、患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルを吸引するため、制御装置は、少なくともインスツルメント31が作動しているときには、エアチューブ60へ空気を供給する専用のコンプレッサーを作動させるとともに、該空気を含んだ所定の流体を吸引するための口腔外バキューム73を作動させる。
そして、図9は、本実施形態における制御装置が、エアチューブ60への空気の供給および吸引装置70の作動を制御するために行う処理についてのフローチャートである。先ず、S101では、インスツルメント31の作動状態が取得される。制御装置は、例えば、施術者によるフットペダルの操作を検出するセンサからの検出信号を取得することで、インスツルメント31の作動状態を取得することができる。また、制御装置は、例えば、インスツルメント31に圧縮エア等を供給するコンプレッサーに設けられ、該コンプレッサーの作動状態を検出するセンサからの検出信号を取得することで、インスツルメント31の作動状態を取得してもよい。そして、S101の処理が終了すると、S102へ進む。
S102では、S101の処理で取得したインスツルメント31の作動状態に基づいて、インスツルメント31の作動が終了したか否かが判別される。そして、S102で肯定判定されると処理はS103へ進み、S102で否定判定されると処理はS101へ戻る。
S102で肯定判定された場合、次に、S103では、インスツルメント31の作動が終了した後の経過時間が取得される。そして、S104では、S103の処理で取得した経過時間に基づいて、インスツルメント31の作動が終了してから所定時間が経過したか否かが判別される。ここで、上記の所定時間は、インスツルメント31を用いた歯科治療における、患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルを、吸引装置70の吸引口71から吸引するために要する時間に基づいて、予め定められる。そして、S104で肯定判定されると処理はS105へ進み、S104で否定判定されると処理はS103へ戻る。
S104で肯定判定された場合、次に、S105では、エアチューブ60への空気の供給および吸引装置70の作動が終了される。制御装置は、エアチューブ60へ空気を供給する専用のコンプレッサーを停止させることによって、エアチューブ60への空気の供給を終了させることができる。また、制御装置は、口腔外バキューム73を停止させることによって、吸引装置70の作動を終了させることができる。
以上に述べた処理によれば、インスツルメント31を用いた歯科治療において生じた上記のエアロゾル等を吸引するための時間が、確保されることになる。したがって、インスツルメント31の作動の終了とともにエアチューブ60への空気の供給および吸引装置70の作動が終了される場合と比較して、上記のエアロゾル等が、治療空間に拡散、滞留してしまう事態が可及的に抑制される。
そして、以上に述べた歯科治療ユニットによっても、歯科治療の施術を妨げることなく、歯科治療における患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルが、治療空間に拡散、滞留してしまう事態を可及的に抑制することができる。
<第2の実施形態の変形例>
第2の実施形態の変形例について、図10に基づいて説明する。図10は、本変形例における制御装置が、エアチューブ60への空気の供給および吸引装置70の作動を制御するために行う処理についてのフローチャートである。なお、図10に示す各処理において、上記の図9に示した処理と実質的に同一の処理については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第2の実施形態の変形例について、図10に基づいて説明する。図10は、本変形例における制御装置が、エアチューブ60への空気の供給および吸引装置70の作動を制御するために行う処理についてのフローチャートである。なお、図10に示す各処理において、上記の図9に示した処理と実質的に同一の処理については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本変形例では、S104の処理で肯定判定された場合、次に、S205において、エアチューブ60への空気の供給が終了される。そして、S205の処理が実行された後、つまり、エアチューブ60への空気の供給が終了された後に、S206において、吸引装置70の作動が終了される。
このような処理によれば、エアチューブ60の吹出口61からの空気を、治療空間に拡散させることなく吸引装置70の吸引口71から吸引することができる。そうすると、エアチューブ60の吹出口61からの空気によって形成されるエアカーテンの内側に滞留する、患者の口腔からの飛沫や該飛沫を含んだエアロゾルも、周囲に拡散することなく吸引装置70の吸引口71から吸引されることになる。したがって、上記のエアロゾル等が、治療空間に拡散、滞留してしまう事態が可及的に抑制される。
1・・・・・歯科治療ユニット
10・・・・歯科治療椅子
13・・・・ヘッドレスト
20・・・・無影灯
60・・・・エアチューブ
61・・・・吹出口
70・・・・吸引装置
71・・・・吸引口
10・・・・歯科治療椅子
13・・・・ヘッドレスト
20・・・・無影灯
60・・・・エアチューブ
61・・・・吹出口
70・・・・吸引装置
71・・・・吸引口
Claims (3)
- 患者が着座する歯科治療椅子であって、背もたれ部の上部にヘッドレストが設けられた歯科治療椅子と、
光源ランプの後方に反射ミラーを有し、該光源ランプからの光を該反射ミラーによって反射して前方に投射し、前記歯科治療椅子に着座した患者の口腔に光束を照射する無影灯と、
前記歯科治療椅子に着座し歯科治療を受けている患者の頭部を囲むように前記ヘッドレストに配置されたエアチューブであって、該エアチューブ内を流通する空気を該エアチューブの外へ吹き出す吹出口を複数有し、該吹出口から吹き出す空気によって該患者の後頭部の側から顔面の側へ向かう気流が形成されるように構成されたエアチューブと、
前記エアチューブの前記吹出口から吹き出す空気を含んだ所定の流体を吸引する吸引装置であって、その吸引口が前記無影灯に配置された吸引装置と、
を備える、歯科治療ユニット。 - 前記歯科治療椅子に着座した患者の歯科治療に用いられ、所定の動力によって作動するインスツルメントと、
前記インスツルメントの作動状態に基づいて、前記エアチューブへの空気の供給及び前記吸引装置の作動を制御する制御装置であって、前記インスツルメントの作動が終了してから所定時間経過後に、前記エアチューブへの空気の供給及び前記吸引装置の作動を終了させる制御装置と、
を更に備える、請求項1に記載の歯科治療ユニット。 - 前記制御装置は、
前記エアチューブへの空気の供給及び前記吸引装置の作動を終了させるとき、先ず前記エアチューブへの空気の供給を終了させ、次に前記吸引装置の作動を終了させる、
請求項2に記載の歯科治療ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020001865U JP3227294U (ja) | 2020-05-21 | 2020-05-21 | 歯科治療ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020001865U JP3227294U (ja) | 2020-05-21 | 2020-05-21 | 歯科治療ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3227294U true JP3227294U (ja) | 2020-08-13 |
Family
ID=71949222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020001865U Expired - Fee Related JP3227294U (ja) | 2020-05-21 | 2020-05-21 | 歯科治療ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3227294U (ja) |
-
2020
- 2020-05-21 JP JP2020001865U patent/JP3227294U/ja not_active Expired - Fee Related
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