JP3225818U - 線条材の余長収納ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で利用範囲が広く、ロボットアームなどに外装される配管部材や配線部材などの余長を有効に収納することができる線条材の余長収納ケースを提供する。【解決手段】余長収納ケース30、40は、いずれも円筒状で同心円からなる大径の外周壁と小径の内周壁、及び、これらの周壁の間に線条材を収納するためのリング状空間を備える。外周壁には、余長収納ケース内のリング状空間から外部に線条材を導出するための2つの開口部が相反する法線方向に開口している。略直線状で曲げ弾性を有する線条材の余長13a〜cをリング状空間の内部に略1周乃至複数周に亘ってループ状に収納すると共に2つの開口部から導出される状態とし、一方の開口部にある線条材を余長収納ケースに固定すると共に、他方の開口部にある線条材を余長収納ケースに固定することなく開放する。【選択図】図1

Description

本考案は、線条材の余長収納ケースに関するものであり、特に産業用ロボットなどのアームに外装される配管部材や配線部材などの余長を収納する線条材の余長収納ケースに関するものである。
一般に、産業用ロボットは、ロボットアームの先端(手首)に各種作業に適したエンドエフェクタを取り付け、ロボットアームの基端側からエンドエフェクタに給電、給液、給排気などを行う配管部材や配線部材などを繋いでいる。これらの配管部材や配線部材などは、エンドエフェクタを変更するごとに、その機能に合わせて取り換えられる。従って、これらの配管部材や配線部材などは、ロボットアームに沿ってアームの各所に固定バンドやフックなどを用いて外装される。
ロボットアームは、リンク(骨)とジョイント(関節)を組み合わせた多関節型構造を有しており、一般的には6つ前後のジョイント(6軸など)で構成されている。これらのジョイントは、基本的には回転、曲げ、ひねり、上下動、前後動などの動きを行う。
図2は、従来の方式でロボットアームに外装された配管部材の状態を示す概要図である。図2において、ロボットアーム20の基盤部21からエンドエフェクタ22に向けて配管部材23が外装されている。この配管部材23は、ロボットアーム20の4本のリンク24、25、26、27の所定箇所に固定バンド24a、25a、26a及びフック27aで支持されている。各固定箇所の有効間隔は、ロボットアーム20の各ジョイントの回転や曲げなどの動きに合わせて変化する。そのために各固定箇所の配管部材23は、長さに余裕を持たせるようにして固定されている。この長さの余裕を本考案においては「余長」という。図2においては、余長23a、23b、23cをいう。このうち余長23cは、コイル状に成形された配管部材を使用している。
このような余長に余裕があり過ぎる場合には、ロボットアームの回転や曲げなどの動きによってロボットアーム自身や周辺機器に配管部材が接触して摩耗し破損するという問題があった。また、配管部材の可動範囲が大きくなり、周辺作業に支障をきたすという問題があった。一方、余長に余裕がない場合には、各ジョイントの回転や曲げなどの動きに対応することができず、配管部材が切断してエンドエフェクタの作動に支障をきたすという問題があった。また、配管部材に局部的な屈曲疲労が生じて破損するという問題があった。また、適切な余長を設定するには、配管部材の取り付け作業に時間を要するという問題があった。
これらの問題に対して、下記特許文献1において、配線部材及び又は配管部材の案内装置、及び該装置を備えるロボットが提案されている。この案内装置は、ロボットアーム上に配置した基台とこの基台上を直線的に摺動案内される回転自在のクランプ部を備え、このクランプ部に配管部材などを繋止して上記問題を解決しようとするものである。
特開2001−150382号公報
しかし、上記特許文献1の案内装置は、複雑な機構を有しており、部品数も多く製造コストが大きくなるという問題があった。また、多数の産業用ロボットに装着するには、もっと安価で簡単な機構の装置が望まれていた。
そこで、本考案は、以上のようなことに対処して、簡単な構造で利用範囲が広く、ロボットアームなどに外装される配管部材や配線部材などの余長を有効に吸収することができる線条材の余長収納ケースを提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本考案者らは、鋭意研究の結果、配管部材や配線部材などの曲げ弾性を利用することにより、簡単な構造の容器で上記目的を達成できることを見出し本考案の完成に至った。
即ち、本考案に係る線条材の余長収納ケースは、請求項1の記載によると、
ロボットアーム(10)などに外装される線条材(13)の長さが、ジョイント部分の回転作動や曲げ作動などに伴って変化して生じる余長(13a、13b)を吸収するための線条材の余長収納ケース(30、40、50)であって、
いずれも円筒状で同心円からなる大径の外周壁(33)と小径の内周壁(34)、及び、これらの周壁の間に前記線条材を収納するためのリング状空間(35)を備え、
前記外周壁には、前記余長収納ケース内のリング状空間から外部に前記線条材を導出するための2つの開口部(36、37)が相反する法線方向に開口し、
略直線状で曲げ弾性を有する線条材の余長を前記リング状空間の内部に略1周乃至複数周に亘ってループ状に収納すると共に前記2つの開口部から導出される状態とし、
一方の開口部(36)にある前記線条材を前記余長収納ケースに固定すると共に、他方の開口部(37)にある当該線条材を当該余長収納ケースに固定することなく開放することにより、
前記リング状空間の内部にループ状に収納された前記線条材の余長が、前記ジョイント部分の回転作動や曲げ作動などに伴って変化すことに対応して、当該線条材が前記他方の開口部から導出入することを特徴とする。
また、本考案は、請求項2の記載によると、請求項1に記載の線条材の余長収納ケースであって、
前記小径の内周壁(54)の外周に中空円筒状の回転筒(60)を回転自在に嵌装し、当該回転筒の外周側に前記線条材を収納することを特徴とする。
また、本考案は、請求項3の記載によると、請求項1又は2に記載の線条材の余長収納ケースであって、
前記リング状空間の内部をリング状に区画する平滑なシート部材を備え、
前記シート部材は、前記リング状空間の内部に略1周乃至複数周に亘ってループ状に収納される前記線条材の余長の各ループが互いに接触する部位に配置され、且つ、当該シート部材の摩擦係数が前記線条材を構成する表面材の摩擦係数よりも小さいことを特徴とする。
また、本考案は、請求項4の記載によると、請求項1〜3のいずれか1つに記載の線条材の余長収納ケースであって、
前記余長収納ケースの一方の背面に、当該余長収納ケースを前記ロボットアームなどのリンク(骨)に固定するための支持部材(39、59)を設けることを特徴とする。
また、本考案は、請求項5の記載によると、請求項4に記載の線条材の余長収納ケースであって、
前記余長収納ケースの中央部に前記内周壁を外壁とする貫通穴(34a)を設け、当該貫通穴に前記支持部材を設けることを特徴とする。
また、本考案は、請求項6の記載によると、請求項1〜5のいずれか1つに記載の線条材の余長収納ケースであって、
前記線条材は、構成素材自体が曲げ弾性を有するもの、又は、構成素材自体は曲げ弾性を有しないが曲げ弾性を有する補助材と一体化して曲げ弾性を付加したものを使用することを特徴とする。
また、本考案は、請求項7の記載によると、請求項6に記載の線条材の余長収納ケースであって、
前記線条材は、給電、給液、給排気などを行う配管部材、配線部材、光ケーブルなどであることを特徴とする。
なお、上記各構成要素の括弧内の符号は、後述する各実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
上記構成によれば、本考案に係る線条材の余長収納ケースは、いずれも円筒状で同心円からなる大径の外周壁と小径の内周壁、及び、これらの周壁の間に線条材を収納するためのリング状空間を備えている。また、外周壁には、余長収納ケース内のリング状空間から外部に線条材を導出するための2つの開口部が相反する法線方向に開口している。よって、略直線状で曲げ弾性を有する線条材の余長をリング状空間の内部に略1周乃至複数周に亘ってループ状に収納すると共に2つの開口部から導出される。
この状態において、一方の開口部にある線条材を余長収納ケースに固定すると共に、他方の開口部にある当該線条材を当該余長収納ケースに固定することなく開放する。このことにより、リング状空間の内部にループ状に収納された線条材の余長が、ジョイント部分(関節部分)の回転作動や曲げ作動などに伴って変化すことに対応して、当該線条材が他方の開口部から導出入することができる。
よって、上記構成によれば、簡単な構造で利用範囲が広く、ロボットアームなどに外装される配管部材や配線部材などの余長を有効に吸収することができる線条材の余長収納ケースを提供することができる。
また、上記構成によれば、小径の内周壁の外周に中空円筒状の回転筒を回転自在に嵌装し、当該回転筒の外周側に線条材を収納するようにしてもよい。このことにより、線条材の導出入がより容易になり上記作用効果をより効果的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、リング状空間の内部をリング状に区画する平滑なシート部材を備えていてもよい。このシート部材は、リング状空間の内部に略1周乃至複数周に亘ってループ状に収納される線条材の余長の各ループが互いに接触する部位に配置される。また、当該シート部材の摩擦係数は、線条材を構成する表面材の摩擦係数よりも小さい。このことにより、線条材の余長がリング状空間の内部に複数周に亘ってループ状に収納される際に、当該線条材の余長の各ループが互いに擦過することがなく、且つ、他方の開口部からの線条材の導出入が滑らかになる。
また、上記構成によれば、余長収納ケースの一方の背面に、当該余長収納ケースをロボットアームなどのリンク(骨)に固定するための支持部材を設けるようにしてもよい。また、余長収納ケースの中央部に内周壁を外壁とする貫通穴を設け、当該貫通穴に支持部材を設けるようにしてもよい。これらのことにより、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、線条材は、構成素材自体が曲げ弾性を有するもの、又は、構成素材自体は曲げ弾性を有しないが曲げ弾性を有する補助材と一体化して曲げ弾性を付加したものを使用することが好ましい。このことにより、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
また、上記構成によれば、線条材は、給電、給液、給排気などを行う配管部材、配線部材、光ケーブルなどであってもよい。このことにより、上記作用効果をより具体的に発揮することができる。
本考案に係る線条材の余長収納ケースを利用してロボットアームに外装された配管部材の状態を示す概要図である。 従来の方式でロボットアームに外装された配管部材の状態を示す概要図である。 第1実施形態の余長収納ケースを示す6面図である。 図3の余長収納ケースの内部を示す斜視図である。 図3の余長収納ケースに配管部材及び固定バンドが配置された状態を示す斜視図である。 第2実施形態の余長収納ケースの内部を示す断面図である。 第3実施形態の余長収納ケースの内部と使用するシート部材を示す図である。
以下、本考案に係る線条材の余長収納ケースを各実施形態により説明する。なお、本考案は、下記の各実施形態にのみ限定されるものではない。
以下の各実施形態においては、産業用ロボットのロボットアームに外装される配管部材や配線部材などの線条材の余長を収納する線条材の余長収納ケースについて説明する。本考案において、線条材とは、給電・給液・給排気などを行う配管部材、配線部材、光ケーブル、ワイヤハーネスなど、余長をもって配置される線条のあらゆる材をいう。なお、本考案は、産業用ロボットへの使用のみを目的とするものではなく、他の装置に発生する線条材の余長に対しても使用することができる。例えば、自動車の車体とドアとの間に配設されるワイヤハーネスなどの余長に対しても使用することができる。
≪第1実施形態≫
図1は、本考案に係る線条材の余長収納ケースを利用してロボットアームに外装された配管部材の状態を示す概要図である。図1において、ロボットアーム10の基盤部11からエンドエフェクタ12に向けて配管部材13が外装されている。ロボットアーム10の2本のリンク14、15の中央部には、同一構造の2つの余長収納ケース30、40が配置され、これらの中に配管部材13の余長13a、13b(図示せず)が収納されている(詳細は後述する)。2つの余長収納ケース30、40は、それぞれリンク14、15に固定バンド30a、40aで支持されている。
2つの余長収納ケース30、40の間の配管部材13は、エルボウガイド15aにより支持されている。また、エンドエフェクタ12とリンク17との間の配管部材13は、コイル状に成形し、フック17aでリンク17に支持されている。なお、この部分の余長13cには、余長収納ケースを使用していない。なお、図1においては、エンドエフェクタ12として真空グリッパーを使用しており、配管部材13は吸引配管である。
ここで、余長収納ケース30、40について説明する。なお、2つの余長収納ケース30、40は同一構造であるので、余長収納ケース30を例にして説明する。図3は、本第1実施形態の余長収納ケースの6面図である。図3の6面図においては、(A)正面図、(B)背面図、(C)平面図、(D)底面図、(E)右側面図、(F)左側面図である。また、図4は、余長収納ケースの内部を示す斜視図である。図4においては、(G)ケース本体の内部、(H)カバーの内部である。
図3及び図4において、余長収納ケース30は、ケース本体31とカバー32とから構成されている。ケース本体31は、略円筒状で同心円からなる大径の外周壁33と小径の内周壁34とを備えている(図4参照)。なお、外周壁33と内周壁34とは、いずれも真円の円筒状である必要はなく、内部に収納する配管部材13などの導出入に支障がなければ楕円状など、その他の形状であってもよい。
また、ケース本体31とカバー32とを合体させた場合には、余長収納ケース30の内部に、外周壁33、内周壁34、ケース本体31の内壁31a、及び、カバー32の内壁32aで囲まれたリング状空間35が形成される(図4参照)。このリング状空間35に配管部材13の余長が収納される。ケース本体31とカバー32とを合体させる場合には、カバー32の外周壁32bをケース本体31の外周壁33の外側(外部側)に被せ、カバー32の内周壁32cをケース本体31の内周壁34の外側(内周壁を外壁とする貫通穴の部分)に被せるように固定する。
また、余長収納ケース30には、外部からリング状空間35の内部に配管部材13を導入する導入口36と、リング状空間35の内部から外部に配管部材13を導出する導出口37とが開口している(図3(A)(B)(C)(E)参照)。なお、導入口36と導出口37とは、余長収納ケース30の外周壁33に沿って相反する法線方向に開口している。
余長収納ケース30の導入口36の近傍には、導入される配管部材13を余長収納ケース30に固定するための固定片38が設けられている。本第1実施形態においては、固定片38は、ケース本体31と一体的に成形されている。
この状態において、配管部材13の余長をリング状空間35の内部に収納する。なお、リング状空間35の内部に収納する配管部材13の余長の長さは、ロボットアームのジョイント部分の回転作動や曲げ作動などに伴って生じる余長の変化の大きさに従って、略1周(正確に1周でなくてもよい)或いは複数周に亘ってループ状に収納する。また、余長収納ケース30の大きさ(外周壁と内周壁との直径の差)を変化させることによっても余長の収納量を変化させることができる。
また、配管部材13の余長をリング状空間35の内部に略1周乃至複数周に亘ってループ状に収納すると共に、配管部材13の一方の端部を導入口36の近傍の固定片38にインシュロックなどで固定する。一方、配管部材13の余長の他方の端部は、導出口37に固定することなく開放状態とする。このことにより、リング状空間35の内部に収納された余長が導出口37から導出入することが可能となる。
図5は、余長収納ケースに配管部材及び固定バンドが配置された状態を示す斜視図である。図5においては、(I)正面斜視図、(J)背面斜視図である。これらの図には、配管部材13の余長がリング状空間35の内部に略1周のループ状に収納されている様子が示されている。
この状態において、ロボットアームのジョイント部分の回転作動や曲げ作動などに伴って余長が変化すると、リング状空間35の内部に収納された配管部材13のループ径が外周壁33の径と内周壁34の径の間で変化して、変化した余長が導出口37から導出入する。その結果、ロボットアームのジョイント部分の回転作動や曲げ作動などに伴って生じる余長の変化を吸収することができ、ロボットアームの配管部材13の外装部分に余分なたるみが生じることがない。
なお、配管部材13は、略直線状で曲げ弾性を有することが好ましい。リング状空間35の内部にループ状に収納された配管部材13は、その曲げ弾性によって略直線状に回復しようとしてループ径を大きくするように働く。その結果、リング状空間35から導出入される配管部材13の動きが滑らかになって余長の吸収がスムーズに行われる。
なお、配管部材13などの線条体は、その物自体の構成素材が曲げ弾性を有するものであってもよく、或いは、曲げ弾性を有する補助材と一体化して曲げ弾性を付加したものであってもよい。例えば、本第1実施形態で使用する真空グリッパー用の吸引配管などのエアー配管は、弾性ポリウレタン樹脂などの曲げ弾性を有する素材からなり、直線状或いはループ状に形状記憶されている。また、電気配線などの曲げ弾性を有しない線条材の場合には、直線状で曲げ弾性を有するピアノ線などを補助材とし、これらを一体的に被覆して曲げ弾性を付加するようにしてもよい。
次に、図1に示したように、余長収納ケースをロボットアームのリンクに固定する方法について説明する。図3及び図4において、余長収納ケース30の背面には、余長収納ケース30をロボットアームのリンク14に固定するための支持部材39が設けられている。この支持部材39は、余長収納ケース30の中央部の内周壁34を外壁として開口する貫通穴34aを背面側(ケース本体31の側)から塞ぐように設けられている。
また、この支持部材39は、余長収納ケース30をリンク14に固定する固定バンド30aを通すためのバンドホルダー39aと、2つの当接支持片39b、39cとから構成されている。固定バンド30aは、余長収納ケース30を保持してロボットアームのリンク14に巻付くように締め付けられる(図1及び図5参照)。また、2つの当接支持片39b、39cは、ロボットアームのリンク14の外周に沿うように湾曲して、固定バンド30aの締め付けによって余長収納ケース30をリンク14にしっかりと固定する。
≪第2実施形態≫
本第2実施形態は、上記第1実施形態の余長収納ケースのリング状空間に回転筒を付加した構成の余長収納ケースに関するものである。図6は、本第2実施形態の余長収納ケースの内部を示す断面図である。図6においては、(K)正面断面図、(L)平面断面図である。図6において、余長収納ケース50は、上記第1実施形態の余長収納ケース30と同一構造を有し(図4参照)、これらに加え、ケース本体51が備える小径の内周壁54の外周に中空円筒状の回転筒60が回転自在に嵌装されている。
図6から分かるように、この回転筒60の内径は、小径の内周壁54の外周より少し大きく(回転自在なように)、且つ、大径の外周壁53よりかなり小さくなっている。従って、本第2実施形態においては、余長収納ケース50の内部に、外周壁53、回転筒60の外壁61、ケース本体51の内壁51a、及び、カバー52の内壁52aで囲まれたリング状空間55が形成される。
この状態において、ロボットアームのジョイント部分の回転作動や曲げ作動などに伴って余長が変化すると、リング状空間55の内部に収納された配管部材のループ径が外周壁53の径と回転筒60の外壁61の径の間で変化して、変化した余長が導出口から導出入する。このとき、ループ径が変化する動きに合わせて回転筒60が回転して、リング状空間55から導出入される配管部材の動きがより滑らかになって余長の吸収がスムーズに行われる。
≪第3実施形態≫
本第3実施形態は、上記第1実施形態の余長収納ケースのリング状空間の内部をリング状に区画する平滑なシート部材を付加した構成の余長収納ケースに関するものである。図7は、本第3実施形態の余長収納ケースの内部と使用するシート部材を示す図である。図7においては、(M)余長収納ケースの一部破断図、(N)シート部材の正面図、(O)シート部材の側面図である。図7において、余長収納ケース70は、上記第1実施形態の余長収納ケース30と同一構造を有し(図4参照)、これらに加え、リング状空間75の内部にシート部材76が設けられている。
シート部材76は、リング状空間75の内部をリング状に沿って2つのリング状の小空間75a、75bに区画している。2つのリング状の小空間75a、75bには、それぞれ配管部材13が形成する連続した2つのループ13d、13eが収納されている。図7においては、2つのループ13d、13eの間にシート部材76が配置されている。
このシート部材76は、図7(N)及び(O)に示すような中空円形のシートであって、一部に切れ込み76aが設けられている。この切れ込み76aにより、1本の配管部材13が形成する連続した2つのループ13d、13eの間にシート部材76を配置することができる。
また、シート部材76は、フッ素樹脂などからなる摩擦係数の小さな素材で構成され、且つ、表面が平滑に成形されている。従って、配管部材13を構成する表面材が摩擦係数の大きな素材であっても、2つのループ13d、13eが互いに擦過して損傷することがない。また、このことにより、リング状空間75から導出入される配管部材13の動きがより滑らかになって余長の吸収がスムーズに行われる。
以上説明したように、上記各実施形態によれば、簡単な構造で利用範囲が広く、ロボットアームなどに外装される配管部材や配線部材などの余長を有効に吸収することができる線条材の余長収納ケースを提供することができる。
なお、本考案の実施にあたり、上記各実施形態に限らず次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記各実施形態においては、産業用ロボットのロボットアームに外装される配管部材の余長を収納する場合について説明した。しかし、これらに限定するものではなく、自動車の車体とドアとの間に配設されるワイヤハーネスなどの余長など、他の装置に発生する線条材の余長の吸収に対しても使用することができる。
(2)上記各実施形態においては、線条材として配管部材(吸引配管)の余長を収納する場合について説明した。しかし、これらに限定するものではなく、給気配管、配線部材、光ケーブル、ワイヤハーネスなど、余長をもって配置される他の線条材の余長の吸収に対しても使用することができる。
(3)上記各実施形態においては、産業用ロボットのロボットアームに外装される配管部材の余長を2台の余長収納ケースで吸収した。しかし、これらに限定するものではなく、余長の吸収に使用される余長収納ケースの台数は、余長発生個所の数に合わせて適宜選定すればよい。
(4)上記各実施形態においては、余長収納ケースの内部に1周のループからなる配管部材の余長を収納した。しかし、これらに限定するものではなく、余長の長さによってはループの数を増やすようにしてもよい。
(5)上記各実施形態においては、余長収納ケースをロボットアームのリンクに固定する支持部材として、バンドホルダーと2つの当接支持片からなるものについて説明した。しかし、これに限定するものではなく、他の方式によって余長収納ケースを固定するようにしてもよい。
10、20…ロボットアーム、11、21…基盤部、12、22…エンドエフェクタ、
13、23…配管部材、13a、13b、13c、23a、23b、23c…余長、
13d、13e…ループ、
14、15、16、17、24、25、26、27…リンク(骨)、
15a…エルボウガイド、24a、25a、26a…固定バンド、
17a、27a…フック、30、40、50、70…余長収納ケース、
30a、40a…固定バンド、31、51…ケース本体、31a、51a…内壁、
32、52…カバー、32a、52a…内壁、
32b、33、53…外周壁、32c、34、54…内周壁、34a、54a…貫通穴、
35、55、75…リング状空間、75a、75b…小空間、
36…導入口、37…導出口、38、58…固定片、
39、59…支持部材、39a…バンドホルダー、39b、39c…当接支持片、
60…回転筒、61…外壁、76…シート部材、76a…切れ込み。

Claims (7)

  1. ロボットアームなどに外装される線条材の長さが、ジョイント部分の回転作動や曲げ作動などに伴って変化して生じる余長を収納するための線条材の余長収納ケースであって、
    いずれも円筒状で同心円からなる大径の外周壁と小径の内周壁、及び、これらの周壁の間に前記線条材を収納するためのリング状空間を備え、
    前記外周壁には、前記余長収納ケース内のリング状空間から外部に前記線条材を導出するための2つの開口部が相反する法線方向に開口し、
    略直線状で曲げ弾性を有する線条材の余長を前記リング状空間の内部に略1周乃至複数周に亘ってループ状に収納すると共に前記2つの開口部から導出される状態とし、
    一方の開口部にある前記線条材を前記余長収納ケースに固定すると共に、他方の開口部にある当該線条材を当該余長収納ケースに固定することなく開放することにより、
    前記リング状空間の内部にループ状に収納された前記線条材の余長が、前記ジョイント部分の回転作動や曲げ作動などに伴って変化すことに対応して、当該線条材が前記他方の開口部から導出入することを特徴とする線条材の余長収納ケース。
  2. 前記小径の内周壁の外周に中空円筒状の回転筒を回転自在に嵌装し、当該回転筒の外周側に前記線条材を収納することを特徴とする請求項1に記載の線条材の余長収納ケース。
  3. 前記リング状空間の内部をリング状に区画する平滑なシート部材を備え、
    前記シート部材は、前記リング状空間の内部に略1周乃至複数周に亘ってループ状に収納される前記線条材の余長の各ループが互いに接触する部位に配置され、且つ、当該シート部材の摩擦係数が前記線条材を構成する表面材の摩擦係数よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の線条材の余長収納ケース。
  4. 前記余長収納ケースの一方の背面に、当該余長収納ケースを前記ロボットアームなどのリンクに固定するための支持部材を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の線条材の余長収納ケース。
  5. 前記余長収納ケースの中央部に前記内周壁を外壁とする貫通穴を設け、当該貫通穴に前記支持部材を設けることを特徴とする請求項4に記載の線条材の余長収納ケース。
  6. 前記線条材は、構成素材自体が曲げ弾性を有するもの、又は、構成素材自体は曲げ弾性を有しないが曲げ弾性を有する補助材と一体化して曲げ弾性を付加したものを使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の線条材の余長収納ケース。
  7. 前記線条材は、給電、給液、給排気などを行う配管部材、配線部材、光ケーブルなどであることを特徴とする請求項6に記載の線条材の余長収納ケース。
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