JP3225580U - 二層式医療用流体バッグ - Google Patents

Abstract

【課題】外気が侵入する危険を回避するために、外気から完全に隔離され、使用の安全性を確保する二層式医療用流体バッグを提供する。【解決手段】内壁体３１、外壁体３２、および穿刺装置３３で構成される二層式医療用流体バッグ３であり、内壁体の内部空間は薬液を充填するために使用され、外壁体は内壁体の外側を距離を置いて囲み、外壁体と内壁体との間の空間によって形成される内部空間は、清浄空気３２１で満たされており、穿刺装置は、外壁体と内壁体の間に配置され、動作中、穿刺装置は外壁体の外面から押され、穿刺装置は内壁体を前方に突き刺し、清浄空気が内壁体の内部空間に入り込み、薬液に押し込み効果をもたらす。【選択図】図２

Description

本考案は、医療用流体バッグに関し、より詳細には、使用時の安全性を確保することができる二層式医療用流体バッグに関する。

医療環境で最もよく見られるのは、点滴注射のシーンで、患者がベッドに横たわっているか、車椅子に座っていて、その傍には点滴ラックが取り付けられていることがよく見られる。点滴ラックの上端に点滴バッグが吊られ、点滴バッグの下に点滴チューブが接続され、点滴液バッグ内の薬液は点滴チューブから患者に少しずつ注入され、治療が行なわれる。点滴を注入する場面では、点滴バッグは、本考案の「医療用流体バッグ」の名前の一つである。別の例として、献血の操作では、ドナーの血液が保存のために血液バッグに引き込まれるため、「血液バッグ」も一種の「医療用液バッグ」である。したがって、医療関連のシーンまたは操作では、医療関連の流体（薬液、血液、生理食塩水、サプリメント電解水など）を保存、釈放するために使用できるバッグ本体は、本考案の名称「医療用流体バッグ」に含まれる。

従来の医療用流体バッグの使用は知られている。図１に示すように、点滴バッグ１は点滴ラック２に掛けられており、点滴バッグ１は、医療用流体（例えば、点滴液、生理食塩水など）を充填するための単層の丈夫で柔軟な外皮を有している。点滴バッグ１の底部には、例えばゴムブロックのような可撓性ブロック１１が連結されており、可撓性ブロック１１にはコネクター１２が挿入されている。コネクター１２のノズルは点滴バッグ１に入り、後端は点滴チューブ１３に接続されている。使用中、点滴バッグ１の内側と外側の間の圧力バランスがとれるために、微小内径の換気針１４を使用して、点滴バッグ１の壁体に挿入して、針が点滴バッグに満たされた薬液の上の空間に入るようにする。点滴チューブ１３の後端は輸液チューブ１５に接続され、注射針（図示せず）につながっており、注射針を介して、医療用流体を患者の腕に注入する。

本考案者は、医療作業および作業環境について非常に懸念している。従来の点滴バッグ１を使用する場合、点滴バッグ１の内側と外側の圧力が平衡するように、換気針１４を挿入して空気を通過させ、充填された薬液をゆっくり滴下できるようにしなければならない使用方法はよく理解しているが、この部分を改善する必要があると思っている。本考案者は、医療用流体バッグが医療作業環境で使用されると考えている。多くの場合、病棟または緊急治療室、特に緊急治療室は、非常に忙しく、混雑しており、細菌ウイルスに満ちた環境である。したがって、換気針１４が開かれるとすぐに、実際には細菌およびウイルスで満たされた空気中にある。医療現場では、細菌やウイルスで満たされた空気を点滴バッグ１に入れると、予測できない危険が伴う。現代医学は大きな進歩を遂げたが、救急が失敗して、患者が病院で突然死んだといまだよく言われている。このような患者はほぼ一日中点滴しているが、厳しい医療保護下でも緊急救助が依然として無効になり、換気針１４が挿入されることにより、未知の感染の危険性を招くことは疑わなければならない。

従来の点滴バッグ１が使用される場合、換気針１４は空気を通過させるために点滴バッグ１に挿入されなければならず、これは未知の感染のリスクを引き起こす可能性がある。本考案者はついに、二重の内壁と外壁として構成された医療用流体バッグを作成できる場合、外壁と内壁の間にきれいな空気が注がれると考えた。そして、穿刺装置が外壁体と内壁体の間に設けられ、医療用流体バッグ内の薬液を使用する場合、穿刺装置を前進させて、穿刺片を穿刺し、きれいな空気が内壁体にゆっくり入り、薬液を押し出すことができるようにする。これにより、未知の空気が外部から入る危険を完全に回避でき、使用の安全性を確保し、上記の欠陥を改善することができる。このニーズに基づいて、本考案者は、その後、徹底的な研究開発を実施し、様々な努力を通じて、最終的に本考案が実現された。

本考案の目的は、外気が侵入する危険を完全に回避し、使用の安全性を確保できる二層式医療用流体バッグを提供することである。

上記目的を達成するために、本考案は、二層式医療用流体バッグを提供する。二層式医療用流体バッグは、内壁体、外壁体、および穿刺装置で構成され、内壁体の内部空間は薬液を充填するために使用され、外壁体は、内壁体の外壁をある距離で囲んでいる。外壁体と内壁体との間の空間によって形成される内部空間は、清浄空気で満たされている。動作中、穿刺装置は外壁体の外面から押され、穿刺装置は内壁体を前方に突き刺し、薬液に押し込み効果をもたらすために、清浄空気を内壁体の内部空間に通過させることができる。

上述の二層式医療用流体バッグにおいて、穿刺装置は、挿入ポストと挿入孔とから構成される。挿入ポストは外壁体の内面に形成され、挿入ポストのポストは内壁体の方向に延びる。挿入ポストのポスト本体には複数の通気孔があり、それらはすべて中間気道に向かって内側に開いており、中間気道の前端は外径が小さくなった排気口である。挿入孔は、挿入ポストの排気口を伸ばして届く場所に対応する内壁体に形成され、また、挿入孔は、外壁体から離れる方向に凹状に形成されている。挿入孔の内壁は、薄い穿刺片であり、挿入孔の排気口端は、挿入孔に当接する。

突出部は、排気口からわずかな距離で挿入ポストのポスト本体に形成される。

上記の二層式医療用流体バッグでは、内壁体の底部に可撓性ブロックが設けられており、コネクターの口端部に挿入可能である。コネクターの後端は点滴チューブに接続され、点滴チューブの後端は輸液チューブに接続され、注射針につながっている。

上記の構造および構成によれば、本考案の二層式医療流体バッグは、操作および使用中に外気から完全に隔離され、それにより、未知の外気が侵入する危険を回避し、二層式医療用流体バッグの使用の安全性を保証する。

点滴ラックに掛かっている従来例の使用概略図である。 本考案の実施形態の概略図である。 図２の小さな部位Ａの拡大図である。 点滴ラックに掛かっている本考案の実施形態の概略図である。 本考案の実施形態の使用概略図である。 図５の小さな部位Ｂの拡大図である。

上記目的を達成するために、本考案は技術的手段および達成可能な効果を採用し、以下のいくつかの好ましい実施形態は、図面と併せて詳細に説明され、完全に理解され得る。

本発明の実施形態は、医療用流体バッグ３であり、これは二層式医療用流体バッグである。図２および図３に示すように、医療用流体バッグ３は、内壁体３１、外壁体３２、および穿刺装置３３から構成されている。内壁体３１の内部空間は、薬液３１１を充填するために使用される。内壁体３１の底部には、可撓性ブロック３１２が設けられている。外壁体３２は、内壁体３１の外側を間隔をあけて取り囲んでいる。外壁体３２と内壁体３１との間の距離によって形成される内部空間は清浄空気３２１で満たされ、空気圧は必要に応じて決定されなければならない。穿刺装置３３は、さらに、挿入ポスト３３１と挿入孔３３６とから構成される。挿入ポスト３３１は、外壁体３２の内面に形成されている。挿入ポスト３３１のポスト本体は、内壁体３１に向かって延びている。挿入ポスト３３１のポスト本体には複数の通気孔３３２が設けられており、それらはすべて中間空気通路３３３に内向きに通っている。中間空気通路３３３の前端は、外径が縮小された排気口３３４である。突出部３３５は、排気口３３４からわずかな距離で挿入ポスト３３１のポスト本体上に形成される。挿入孔３３６は、挿入ポスト３３１の排気口３３４が延びて到達できる場所に対応されている内壁体３１上に形成されており、また、挿入孔３３６は、外壁体３２から離れる方向に凹状に形成されており、その内壁は比較的に薄い穿刺片３３７として設けられている。製造が完了すると、挿入孔３３６の内部空間は、挿入ポスト３３１の排気口３３４の端部の一部に当接することが好ましい。

医療用流体バッグ３の内壁体３１、外壁体３２、および穿刺装置３３はすべて、曲げ変形に適した強靭で可撓性の材料で作られている。医療用流体バッグ３が工場を出る前に、内壁体３１の内部空間は、製造工場により所望の容量の薬液３１１で満たされ、水密および気密シールされている。同時に、外壁体３２と内壁体３１の間の内部空間も予想される圧力の清浄空気３２１で満たされ、空気圧は必要に応じて決定されなければならない。このとき、清浄空気３２１は、通気孔３３２から中間空気通路３３３に入り、排気口３３４に到達するが、まだ内壁体３１に入ることはできない。

次いで、医療場所において、使用されない前に、医療用流体バッグ３は全体として組み立てられる（主に衝突を防ぐために、必ずしも高い場所に組み立てる必要はない）。図４に示すように、医療用流体バッグ３全体を点滴ラック２に掛けることもできる。医療用流体バッグ３の底部にある可撓性ブロック３１２は、コネクター３１３の口端に挿入することができる。コネクター３１３の後端は、点滴チューブ３１４に接続され、点滴チューブ３１４の後端は、輸液チューブ３１５に接続されてから、下がって注射針（図示せず）に連通され、薬液３１１が注射針によって患者の腕に注射される。

次に、図５および図６に示すように、操作者は、穿刺装置３３の挿入ポスト３３１を外壁体３２の外面から押して前方に押すだけでよい。この時点で、挿入ポスト３３１の排気口３３４の前端は、挿入孔３３６の穿刺片３３７を前方に突き刺すので、清浄空気３２１は、内壁体３１の内部空間に進入することができる。そして、薬液３１１に押し付け効果を引き起こし、薬液３１１を下方へ流出させることができる。薬液３１１の下向きの流速に関しては、調整器（当技術分野ではよく知られているもの）によって安定した低速に調整することができるため、流速が速すぎるという心配はない。挿入ポスト３３１の排気口３３４の前端が挿入孔３３６の穿刺片３３７を穿刺するとき、挿入ポスト３３１が前方に押されると、挿入ポスト３３１の突起部３３５を圧迫して穿刺片３３７の開口部に進入させることができる。したがって、手を放した後、排気口３３４の端部は、突出部３３５の閉塞により内壁体３１の内側に留まり、内壁体３１に清浄空気３２１の流入が滑らかさを確保することができる。

上記の説明から分かるように、本考案は主に内外の二重壁体として構成された医療用液体バッグを作成し、外壁体と内壁体との間に清浄空気が注がれる。そして、穿孔装置が外壁体と内壁体の間に設けられ、医療用液体バッグ内の薬液を使用する場合、穿刺装置を前進させて、穿刺片を穿刺するため、きれいな空気が内壁体にゆっくり入り、薬液を押し下げて流出させることができる。したがって、操作および使用の過程で、外気から完全に隔離されるため、外からの未知の空気の危険を回避でき、二層式医療用液体バッグの安全性が確保される。

要約すると、本考案は意図された機能および目的を実際に達成することができ、詳細な説明により当業者はそれに応じてそれを実施することができる。しかしながら、上述の実施形態は、本考案を説明するためにのみ使用され、同等の構造におけるすべての変更は、依然として本考案の範囲から逸脱するものではない。

１ 点滴液バッグ
１１ 可撓性ブロック
１２ コネクター
１３ 点滴チューブ
１４ 換気針
１５ 輸液チューブ
２ 点滴ラック
３ 医療用流体バッグ
３１ 内壁体
３１１ 薬液
３１２ 可撓性ブロック
３１３ コネクター
３１４ 点滴チューブ
３１５ 輸液チューブ
３２ 外壁体
３２１ 清浄空気
３３ 穿刺装置
３３１ 挿入ポスト
３３２ 通気孔
３３３ 中間空気通路
３３４ 排気口
３３５ 突出部
３３６ 挿入孔
３３７ 穿刺片

Claims (4)

1. 内壁体、外壁体、および穿刺装置で構成される二層式医療用流体バッグであり、
   前記内壁体の内部空間は薬液を充填するために使用され、前記外壁体は前記内壁体の外側を距離を置いて囲み、前記外壁体と前記内壁体との間の空間によって形成される内部空間は、清浄空気で満たされており、
   前記穿刺装置は、前記外壁体と前記内壁体の間に配置され、
   動作中、前記穿刺装置は前記外壁体の外面から押され、前記穿刺装置は前記内壁体を前方に突き刺し、清浄空気が前記内壁体の内部空間に入り込み、薬液に押し込み効果をもたらすことを特徴とする、二層式医療用流体バッグ。
2. 前記穿刺装置は、挿入ポストと挿入孔で構成され、前記挿入ポストは、外壁体の内面に形成され、前記挿入ポストのポスト本体は、前記内壁体の方向に延びて、前記挿入ポストのポスト本体には複数の通気孔が設けられており、それらはすべて内側に中間空気通路に通じており、前記中間空気通路の前端は、外径が縮小された排気口であり、前記挿入孔は、前記挿入ポストの排気口を延長できる場所に対応する前記内壁体に形成され、前記挿入孔は、前記外壁体から離れる方向に凹状に形成されており、前記挿入孔の内壁は、厚さの薄い穿刺片であり、前記挿入ポストの排気口端が前記挿入孔に突き当たることを特徴とする、請求項１に記載の二層式医療用流体バッグ。
3. 突出部は、前記排気口からわずかな距離で前記挿入ポストのポスト本体に形成されることを特徴とする、請求項２に記載の二層式医療用流体バッグ。
4. 前記内壁体の底部には、コネクターの口端に挿入できる可撓性ブロックが設けられていることを特徴とする、請求項１に記載の二層式医療用流体バッグ。