JP3225311B2 - 環状凹凸波形管用ベルマウス - Google Patents

環状凹凸波形管用ベルマウス

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JP3225311B2 JP20707697A JP20707697A JP3225311B2 JP 3225311 B2 JP3225311 B2 JP 3225311B2 JP 20707697 A JP20707697 A JP 20707697A JP 20707697 A JP20707697 A JP 20707697A JP 3225311 B2 JP3225311 B2 JP 3225311B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に電線管路を
埋設形成するための電線や電話線の中継地として使用さ
れるハンドホールまたはマンホール等に接続して使用す
る管体の開口部に取り付けて使用するベルマウスに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種のハンドホールまたは
マンホール等の電線や電話線等の中継地(以下これらを
代表してハンドホールまたはハンドホール等という)の
パイプ接続孔に接続して電線管路を形成させるための管
体の開口部に、一般にベルマウスと呼ばれている一端を
テーパー筒状に形成した部材を挿入嵌合させ、この部材
を管路内への電線挿通時における管体開口部の保護と電
線の円滑な案内用部材として使用されている。
【0003】しかしながら、従来一般にハンドホール等
に接続して使用されている管体は螺旋凹凸波形管であ
り、この螺旋凹凸の管体にはその開口部に連結して使用
されるベルマウスは古くから知られ使用されている。こ
のベルマウスは、管体の螺旋凹凸と螺合する螺旋凹凸部
分が筒状部に形成されていて、螺旋管体に対してベルマ
ウスを螺旋状に回しながら、この螺旋凹凸部分を管体の
螺旋に添わせて挿入させることによって、管体の開口部
に挿入固定するようにしたものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、管体が螺
旋凹凸波形管である場合には、ベルマウスの構造も管体
の螺旋凹凸と螺合する螺旋凹凸部分を有する構造として
おくことによって、管体に対してねじ込むことによって
抜け落ちることのないように強固に連結させておくこと
ができるものであった。
【0005】しかしながら、管体が螺旋凹凸管ではな
く、環状の凹凸波形管である場合には、管体に対してね
じ込むことができないため抜け落ちることのないように
強固に連結させておくことは困難である。そのため従来
一般には実施されていなかった。他方、管体には螺旋凹
凸波形の管体のみならず、環状凹凸波形の管体も存在す
るのであり、当然のことながら、このような環状凹凸波
形管をハンドホール等への接続連結管として使用したい
という潜在的な要求も大いに存在する。
【0006】そこで、本発明は、このような環状凹凸波
形の管体を対象とし、従来から存在する螺旋凹凸波形管
の開口部に対するベルマウスによる補整手段と同様に、
環状凹凸波形管の開口部に対して抜け落ちることのない
ように取り付けてこれを補整することができるベルマウ
スを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】該目的を達成するための
本発明の構成を、実施例において使用した符号を用いて
説明すると、本発明にいうベルマウスの構成は、ハンド
ホールまたはマンホールHに形成されたパイプ接続孔h
に接続して用いる環状凹凸波形管Pの開口部31に挿入
して使用する合成樹脂製の求心方向に弾性変形可能に形
成されているベルマウスであって、筒状部1はその外周
面に、放射方向に突出する一つまたは複数の第1突起2
1と、該第1突起21とは軸線方向と円周方向とに位相
した箇所に突出する一つまたは複数の第2突起22とを
備え、これらの両突起21,22はベル状開口部3側が
急角度面2aとされ筒状開口部4側が緩傾斜面2bとさ
れ、両横に閉塞壁を備えた膨出突起であって、かつ、前
記第1突起21に対する第2突起22の軸線方向の位相
間隔wが前記環状凹凸波形管Pにおける小径部32の内
面部の軸線方向の幅Wに対してw≦Wの関係とされ、円
周方向の位相角rが第1突起21の個数分の略2分の1
円周角とされ、前記第1突起21が当該筒状部1の周方
向において対向する2箇所に形成されていて、前記第2
突起22が第1突起21に対して円周方向に略90゜角
位相した2箇所に形成され、かつ、前記第1突起21と
第2突起22との軸線方向の間隔を、環状凹凸波形管P
における小径部32の内面部の軸線方向の幅Wの約2分
の1幅に相当する間隔wとしてある構造としたものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明はこのような構成としたも
のであって、その実施に当たっては、前記第1突起21
を当該筒状部1の周方向において対向する2箇所におい
て突出形成させてあるものと、前記第2突起22を2
つの第1突起21,21に対してそれぞれ円周方向に略
90゜角位相した2箇所に配置形成してあるものとして
実施するのがよい。
【0009】また、突起については、前記の第1突起2
1と第2突起22とに限られるものではなく、筒状部1
の軸線方向に更に変位して形成された第3突起23や第
4突起24等を形成してあるものとして実施することが
できる。この場合において、第3突起23の円周方向位
置は第1突起21と、第4突起24は第2突起22と略
同一位相角位置に形成する。また、該第4突起24は、
短い半筒形状の小突起であってもよい。
【0010】また、本発明にいうベルマウスの製造に当
たっては、合成樹脂素材によって全体を一体的に成形す
る。このベルマウスを取付ける対象物たる環状凹凸波形
管Pも一般的には合成樹脂製のものを対象とする。ま
た、これらのベルマウス及び波形管は、双方が求心方向
に弾性変形可能な構造としてあるものが、管体へのベル
マウスの圧入と嵌合係止とを確実に行わせ易い点におい
て好ましい。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面に基づい
て説明する。図中、図1乃至図5は、本発明にいうベル
マウスの第1実施例について示したもので、図1は全体
形状を示した斜視図、図2はその正面形状を示したも
の、図3はその円筒開口部側の側面形状を示したもの、
図4は図3の、図5は図2のそれぞれの断面指示線に沿
った断面形状を示したものである。
【0012】而して、本発明にいうベルマウBは、後述
する図9に示したように、ハンドホールまたはマンホー
ルHに形成されたパイプ接続孔hに、開口端部分を連結
する環状凹凸波形管Pの開口部31に挿入して使用する
ものである。
【0013】この実施例に示したベルマウスBは、成型
後に耐圧変形性に優れながら弾性変形も可能な合成樹脂
素材であって、経時劣化が少なく経済的で入手の容易な
樹脂素材、例えばポリエチレン・ポリプロピレン等に代
表されるポリオレフィン系樹脂やポリ塩化ビニール樹脂
を使用して全体をブロー成型手段によって一体的に成形
したものである。
【0014】該ベルマウスBの構造は、一端側(図1に
おいて左側)が筒状の開口部4とされていて、他端側が
ラッパ状に拡開されたベル状の開口部3とされている筒
状部1を主体としていて、図示のものは、該ベル状開口
部3の外側に、切断用切り込み溝6を介して防塵キャッ
プ5を一体的に連結形成してある形状としたものであ
る。
【0015】而して、この筒状部1には、その外周面
に、前記筒状開口部4に近い側から軸線方向に所定の間
隔を隔てて第1突起21,第2突起22,第3突起2
3,第4突起24をそれぞれ二つ一組の対として突出形
成させてある。これら一組二つ宛ての突起はそれぞれ円
周方向に180゜変位した箇所に形成させてある。ま
た、これら各組の軸線方向における間隔は、当該ベルマ
ウスを使用する環状凹凸波形管Pにおける小径部32の
内面部の軸線方向の幅W(図6参照)の約2分の1幅に
相当する間隔wとしてある。また、第1突起21と第2
突起22、第2突起22と第3突起23等それぞれの組
の突起は、それぞれ隣接する他の組の突起とそれぞれ9
0゜角(円周方向の位相角r)宛て円周方向に変位させ
てある。したがって、第1突起21と第3突起23と、
第2突起22と第4突起24とは、それぞれ同じ円周角
線上に配置されている。
【0016】これらそれぞれの組の突起と隣り合う他の
組の突起との円周方向における位相角rは、それぞれの
組の突起の個数分の略2分の1円周角とし、それぞれの
組の突起と隣り合う他の組の突起との軸線方向の位相間
隔wは、当該ベルマウスを使用する環状凹凸波形管Pに
おける小径部32の内面部の軸線方向の幅Wに対してw
≦Wの関係を充足する間隔に設定する。
【0017】而して、ここにいうそれぞれ個々の突起2
1,22,23の形状は、ベル状開口部3側の面が急角
度に立ち上がった急角度面2aとされ、筒状開口部4側
の面は緩やかに傾斜した緩傾斜面2bとされ、両横に閉
塞壁を備えた膨出突起であって、側面視不等辺三角山形
状の突起としてあり、前記筒状開口部4側に向かって働
く力に対して強固な抵抗力を保持するように形成してあ
る。また、該実施例に示した第4突起24は、短い半筒
形状の小突起としてある。
【0018】以上のように形成したベルマウスBは、図
6乃至図8において管体への取付け手段を示したよう
に、電線や電話線等の中継地として使用されるハンドホ
ールHやマンホールのパイプ接続孔hに連結して使用す
るための管体であって、管壁の形状が環状の凹凸波形に
形成されている管体Pに対して、その筒状開口部4側を
先端として管体Pの開口部31から内部に圧入させ、図
7にみられるように、ベルマウスBのベル状開口部3の
背面が管体Pの開口部31に接当する状態まで挿入す
る。
【0019】このようにして、管端に取り付けたベルマ
ウスBは、その一端に一体的に連結させてある防塵キャ
ップ5によって管体内への塵埃や土砂等の入り込みを防
止する役目を果たす。したがって、一般には、管体Pへ
の取り付け後に、管体内への配線に際して、切断用切込
み溝6から切断して図7のようにキャップのない状態と
して使用する。しかしながら、管体P内への配線を配管
と同時に行う場合等、管体Pへの取り付け前に切断除去
しておいてもよい。また、本発明にいうベルマウスB
は、製造当初からこの防塵キャップ5のない形状に成形
してもよい。
【0020】而して、ここにいう管体Pは、図9に使用
状態を示したように、電線や電話線等の中継地として使
用されるハンドホールHやマンホールの、パイプ接続孔
hの内面側に開口させた状態として接続固定して使用さ
れる。この管体Pには、大別すると、図12に示したよ
うに、断面形状を略正方形状としてある大径部33と断
面形状を略真円形状としてある小径部32とを管体の軸
線方向において交互に配設さしてある管体と、図13に
示したように、断面形状を大径の略真円形状としてある
大径部33と断面形状を小径の略真円形状としてある小
径部32とを管体の軸線方向において交互に配設さして
ある管体との2種がある。
【0021】而して、電線管路として使用するための管
体Pの開口部31に、前記ベルマウスを取り付けて使用
する。管体Pは、ハンドホールHのパイプ接続孔h内に
配置された状態で、その外周面とハンドホールHのパイ
プ接続孔hの内周面との間にセメントモルタル等の充填
硬化材Mが充填され、この充填硬化材Mの硬化によって
ハンドホールHに対して管体Pは水密状に固着される。
【0022】この管体P自体の長さは、長尺のものであ
ってもよく、適宜の長さに切断してあるものであっても
よく、同図9において仮想線で示したように、この管体
Pの延長方向に別の管路P2を敷設し、両者間を接続継
ぎ手Cによって連結し、次のハンドホールまでの間に一
連の管路を形成させる。
【0023】ついで、図10及び図11に示したベルマ
ウスBの弾性変形と管体Pとの関係について説明する。
該ベルマウスBの筒状部1は、図10において実線で示
したように通常は略真円状を保持している。これを管体
Pへ圧入する時、突起(図では上下の突起21,21)
が管体Pの小径部32に接当して上下方向(矢印p,p
の方向)に圧力を受けて上下方向に弾性変形し、同時に
左右方向(矢印t,t方向)に膨張変形し、管体Pの小
径部32を通過する。この時、管体Pも弾性変形可能な
ものである場合には、管体Pの小径部32を上下方向に
拡開変形させながら通過する。
【0024】図11に示したように、上下方向に突出さ
せた第1突起21,21が管体の小径部32を通過する
と、続いて、次位置の第2突起22,22が同じ小径部
32に対して左右方向で接当し、左右から圧力を受けて
狭小化変形し、同時に上下方向に膨張変形する。このと
き、管体Pの小径部32は第2突起22,22の圧力を
受けて、少しく左右方向に拡開変形し同時に上下方向に
狭小化変形することとなる。
【0025】この状態で管体Pへの圧入が停止される
と、この小径部32を先行通過した前記の第1突起2
1,21は原位置に復元しており、または更に、第2突
起22,22が管体の小径部32と接当していることに
よって僅かながらでも上下方向に変位していることと、
管体Pの小径部32が第2突起22,22の接当によっ
て上下方向に狭小化変形していることとによって、第1
突起21,21が小径部32の側面と確実に接当し、ベ
ルマウスBの管体Pからの抜け出しを確実に阻止するこ
ととなる。
【0026】
【0027】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構
成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下
にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施す
ることができるものである。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
発明にいうベルマウスは、管体が螺旋波形の管体ではな
く、管壁の形状が環状凹凸波形とされている管体を対象
とし、このような管体をハンドホールやマンホールに接
続連結させて電線等の保護管として使用することができ
るように、それを可能とする合成樹脂製のベルマウスで
あって、製造が容易で、電線等の被覆や管の内面を傷付
けることなく使用でき、従来には存在しなかった環状凹
凸波形管の開口部に取り付けてこれを補整することがで
きる効果がある。また、本発明にいうベルマウスは、環
状凹凸波形管に対する挿入時に、例えば上下方向に突出
させた第1突起が管体の小径部を通過すると、次位置の
第2突起が管体の同じ小径部に対して左右方向で接当
し、左右から圧力を受けて狭小化変形し、同時に上下方
向に膨張変形し、この状態で管体への圧入が停止される
と、この小径部を先行通過した第1突起は原位置に復元
し、第2突起が管体の小径部と接当していることによっ
て僅かながらでも上下方向に変位していることと、管体
の小径部が第2突起の接当によって上下方向に狭小化変
形していることとによって、第1突起が小径部の側面と
確実に接当し、ベルマウスの管体からの抜け出しを確実
に阻止する効果をも有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示した斜視図。
【図2】図1のベルマウスの正面図。
【図3】図2の左側面図。
【図4】図3のD−D線に沿った断面図。
【図5】図2のE−E線に沿った断面図。
【図6】ベルマウスと管体との関係を示す縦断面図。
【図7】管体にベルマウスを挿入した状態の縦断面図。
【図8】キャップ部分を除去した図7と同様の縦断面
図。
【図9】使用状態を示す一部縦断断面図。
【図10】圧縮変形状態の説明図。
【図11】管体への挿入状態の説明図。
【図12】管体の斜視図。
【図13】別の管体の斜視図。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドホールまたはマンホール(H)に形
    成されたパイプ接続孔(h)に接続して用いる環状凹凸波
    形管(P)の開口部(31)に挿入して使用する合成樹脂製の
    求心方向に弾性変形可能に形成されているベルマウスで
    あって、筒状部(1)はその外周面に、放射方向に突出す
    る一つまたは複数の第1突起(21)と、該第1突起(21)と
    は軸線方向と円周方向とに位相した箇所に突出する一つ
    または複数の第2突起(22)とを備え、これらの両突起(2
    1),(22)はベル状開口部(3)側が急角度面(2a)とされ筒
    状開口部(4)側が緩傾斜面(2b)とされ、両横に閉塞壁を
    備えた膨出突起であって、かつ、前記第1突起(21)に対
    する第2突起(22)の軸線方向の位相間隔wが、前記環状
    凹凸波形管(P)における小径部(32)の内面部の軸線方向
    の幅Wに対してw≦Wの関係を充足する間隔とされ、円
    周方向の位相角rが第1突起(21)の個数分の略2分の1
    円周角とされ、前記第1突起(21)が当該筒状部(1)の周
    方向において対向する2箇所に形成されていて、前記第
    2突起(22)が第1突起(21)に対して円周方向に略90゜
    角位相した2箇所に形成され、かつ、前記第1突起(21)
    と第2突起(22)との軸線方向の間隔を、環状凹凸波形管
    Pにおける小径部(32)の内面部の軸線方向の幅Wの約2
    分の1幅に相当する間隔wとしてある環状凹凸波形管用
    ベルマウス。
JP20707697A 1997-07-15 1997-07-15 環状凹凸波形管用ベルマウス Expired - Lifetime JP3225311B2 (ja)

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