JP3225235B2 - 水道用給液装置とそのポンプ制御方法 - Google Patents

水道用給液装置とそのポンプ制御方法

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JP3225235B2
JP3225235B2 JP04842499A JP4842499A JP3225235B2 JP 3225235 B2 JP3225235 B2 JP 3225235B2 JP 04842499 A JP04842499 A JP 04842499A JP 4842499 A JP4842499 A JP 4842499A JP 3225235 B2 JP3225235 B2 JP 3225235B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータを用いた水
道用給液装置に係り、特に水道本管に直結して使用する
のに好適な水道用給液装置とそのポンプ制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水道用の給水ポンプは、逆流によ
る水の汚染防止や、ウオータハンマの影響による量水計
(水道メータ)の誤計測防止の観点から、水道本管に直
結して使用することが規制されていた。このため、例え
ば特開昭59−188096号公報記載の様に、水道
本管から受水槽に水を一旦注入し、この受水槽の水を給
水ポンプにより揚水して各需要家に送水しているのが現
状である。
【0003】最近、水道本管の圧力を利用すると共に、
不衛生な受水槽を排除するために、給水ポンプを水道本
管に直結して給水する方法の検討が始められている。こ
れには、次の点で、インバータを用いた給水装置が有効
であると考えられている。
【0004】1)水道本管の圧力が高くなれば、ポンプ
吐き出し側の圧力を一定に保つためにポンプの運転速度
を下げることができ、節電となる。 2)ポンプを始動する時に、低速で始動できるので、水
道本管の圧力を瞬間的にも低下させることがない。 3)水道本管の圧力が低下した場合、インバータにより
ポンプ運転速度を下げることで、需要家への給水調整が
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】給水ポンプを水道本管
に直結して使用する場合、上述した利点を得ることがで
きるが、次に述べるような問題点がある。 1)水道本管の圧力が、ポンプの吐き出し側の目標圧力
より高くなった場合は、圧力制御ができなくなる。 2)給水ポンプを持たない一般需要家は水道本管の圧力
で給水を受けているが、水道本管圧力が低下したとき給
水ポンプを持つ需要家が給水ポンプを用いて優先的に水
道本管の水を吸い込んで給水を受けると、更に本管圧力
が低下して前記一般需要家への給水が不可能になること
があり、不平等となる。そこで、給水平等の立場から考
えると、水道本管の圧力が所要圧力より低下したとき
は、給水を絞り、給水ポンプの制御を、吐き出し側が一
定となるような制御から、吸い込み側の圧力を制御する
方法に切り替え、水道本管の圧力が低下するのを防止す
る必要がある。しかし、何等かの対策を講じないで制御
方法を切り替えると、インバータが急減速するためトリ
ップ(保護回路を動作させ、ポンプ駆動用電動機への電
力を遮断すること)してしまうことがある。
【0006】3)水道本管に直結した給水方法を採用す
ると、給水用の配管を実際に現地で敷設する際に、その
周辺地形(配管の起伏等)によって水道本菅圧力影響が
発生したり、配管の動水勾配などにより、ポンプの吸い
込み側においてウオータハンマが発生するが、給水装置
としては、これら影響がポンプの吐き出し側に影響を及
ぼさないようにしなければならない。更に、水の慣性に
より給水ポンプの始動時に本管圧力が低下し、停止時に
上昇することが考えられる。 4)水道本管の圧力変動が特定され得ないため、インバ
ータの運転速度を適正に決定することができない。
【0007】本発明の目的は、水道本菅の圧力低下に最
適に対応し得る、信頼性の高い水道用給液装置とそのポ
ンプ制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ポンプの運
転速度を制御して水道本管の水を吸い込みポンプの吐出
側圧力を目標圧力に制御し需要側に供給する水道用給液
装置のポンプ制御において、ポンプの吸込側の圧力が低
下して所定圧力以下になった場合にポンプの吸込側の圧
力が前記所定圧力となるようにポンプの運転速度の制御
を切り替えるときポンプの運転速度を次第に減衰させて
制御の切り替えを行うことで達成される。
【0009】
【作用】本管圧力が低下した場合に、吐出側圧力が吐出
側目標圧力となるようにする吐出側制御から流入側圧力
が制御切替判断レベルとする所定圧力となるようにする
流入側制御に切り替えるとき、運転速度をステップ状に
切り替えるのではなく、次第に減衰するように制御する
ため、圧力変動の急変を回避し得るものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図10を参
照して説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る水
道用給液装置(以下、給水装置という)の概略構成図で
ある。本実施例の給水装置は、水道本管1に接続された
吸込管2と、これから分岐された複数本(図示の例では
2本)の流路と、各流路毎に設けられたポンプ10,1
1と、各流路毎に当該流路のポンプ上流側および下流側
を夫々仕切る仕切弁8,9、16,17と、仕切弁1
6,17の下流側で各流路を一つにまとめる給水管20
と、ポンプの吐出側圧力(本実施例では、給水管20内
の圧力)を検出する第1の圧力センサ18と、内部に空
気溜まりを有し給水管20内の水を蓄圧する圧力タンク
19と、吸込管2に設けられポンプの吸込側圧力(本実
施例では、吸込管2内の圧力)を検出する第2の圧力セ
ンサ7と、各ポンプ10,11を制御する制御装置21
を備える。
【0011】制御装置21は、詳細は後述する様に、水
道本管1の圧力が吐出側目標圧力より一定時間以上高く
なった場合にポンプの運転を停止させ、水道本管1の圧
力が吐出側目標圧力以下に低下したら上記ポンプを再始
動させるべく機能する。この制御装置21は、図3に示
す様に、ポンプ10,11の速度を制御するインバータ
26,27を備え、水道本管1の圧力が予め定めた下限
圧力より低下した場合には、目標圧力をこの下限圧力と
し、第2の圧力センサ7の検出した吸込側圧力が目標圧
力(下限圧力)より低下する毎にインバータの速度を減
速指令し、等しい時にはその速度を維持し、吸込側圧力
が目標圧力(下限圧力)を越えた時、増速指令を発する
と共に、目標圧力を正規の目標値(予め、給水系が所望
する吐出側目標圧力)に置き換え、これ以降は前記速度
制御と逆の速度制御、つまり、正規の速度制御(吐出側
圧力が吐出側目標圧力より低くなれば増速し、高くなれ
ば減速する速度制御)を行う。
【0012】以下、詳細に説明する。図2は、水道本管
に給水装置を直結して需要家へ給水する例を示した系統
図であり、水道本管1から分岐された各吸込管2ー1,
2ー2,2ー3には、夫々、給水装置3ー1,3ー2,
3ー3が設けられており、各給水装置から需要家5−
1,5−2,5−3に、給水管4−1,4−2,4−3
を介して給水される。
【0013】図2に示す各給水装置の各々は本実施例で
は同じ構成であり、そのうちの1つの構成を図1に示
す。これらの給水装置は、前述した構成に加えて、汚染
防止用の逆止め弁(逆流防止)6が吸込管2の圧力セン
サ7の上流側に取り付けられ、各流路のポンプ下流側に
少水量使用状態を検出する流量スイッチ23,24が取
り付けられ、各流路の流量スイッチ23,24と仕切弁
16,17との間に逆止弁14,15が取り付けられて
いる。各ポンプ10,11は、制御装置21により制御
される電動機12,13により駆動される様になってい
る。
【0014】図3は、制御装置21の詳細構成図であ
る。本実施例の制御装置は、電源PWからの電力を、配
線用遮断器51と、電磁接触器のコイル52,25の主
回路接点52a,25aと、インバータ26,27とを
介して夫々電動機12,13に供給し、電動機12,1
3の運転を制御する。各インバータ26,27の各種設
定(例えば、同インバータの運転速度範囲の下限値など
の設定)は、コンソール(キー入力装置)45,46か
ら入力するようになっている。
【0015】N1,N2は、後で述べるが、インバータ
26,27の速度を指令する信号であり、28a,29
aは同じく運転指令信号入力線であり、これらの入力線
28a,29aに設けられたスイッチX1 ,X2 のON
時に各電動機12,13が運転される。また、スイッチ
30は、これを閉じることにより安定化電源ユニット3
1が作動し、制御電源が電源端子33に供給されて、自
動運転の準備が完了する。
【0016】34,35は、それぞれインバータ26,
27に速度指令を発するためのD/A変換器などで構成
されるインターフェースであり、36はマイクロコンピ
ューターとしてのCPU、37はRAM,ROMから成
るメモリ、38,39,40,41は入出力ポートであ
る。42,43は、圧力や速度のデータを設定するため
のスイッチである。
【0017】スイッチ42からは、詳細は後述の図4で
説明する目標圧力H0,ポンプ始動圧力H3,図5に示
す末端圧力一定制御の場合の目標値である圧力H1(水
量0の点),H4(水量Qイの点),本管圧力が規定値
より低下して吐出側制御から吸込側制御に切り替えるた
めの圧力iなどの値を設定し、スイッチ43からは、運
転速度ND,NAのデータを設定し、それぞれ入力ポー
ト39,40を介してメモリ37に読み込む(RAMに
格納しておく)。当然ながら、このメモリ37内のRO
Mには、後述の運転制御手順などのプログラムが書き込
まれている。尚、NDは初期値であり本管圧力がiの値
を基準に予め設定しているものとする。
【0018】インタフェース44は、第1のセンサ18
及び第2の圧力センサ7が夫々検出した圧力信号をA/
D変換して読み込むためのものであり、入力ポート41
を介してメモリ37内のRAMに格納しておく。
【0019】図4は、一般的な吐き出し圧力一定制御方
式の場合の運転特性図である。縦軸に全揚程H、横軸に
水量Qを取って示す。曲線A,B,C,Dは、運転速度
は連続であるがそれぞれ、速度をNA(最高速度),N
B,NC,ND(最低速度)と仮想した場合のポンプQ
−H性能であり、H0はこの際の吐き出し目標圧力であ
る。また、図5は、一般的な末端圧力一定制御方式の場
合の運転特性図である。図4と同一符号で示すものは同
じものである。図5において、曲線Eは給水管等の抵抗
損失曲線である。これらの制御方式では、使用水量が、
Qイ,Qロ,Qハ,Qニと変化すると、当然、インバー
タの運転速度は、NA,NB,NC,NDと変化し、ポ
ンプの運転点は吐き出し圧力一定線H0上、または末端
圧力一定線上を、イ,ロ,ハ,ニと変化する。
【0020】通常、ポンプの実揚程に対して配管抵抗が
小さいアパート,マンションなどでの給水では、吐き出
し圧力一定制御方式が使用されることが多い。実揚程に
対して配管抵抗が大きい長い給水管の場合には、末端圧
力一定制御方式が使用される。どちらの方式を採用する
かは、その給水系に最適なものが選定され、前述した運
転特性図に従って予めプログラミングした運転手順によ
り運転制御される。
【0021】これらの制御方式によって運転されている
際に、水道本管1の圧力が変動した場合の影響を、図6
により説明する。図6は、縦軸に第1の圧力センサの取
り付け部における圧力、つまり、吐き出し圧力(ポンプ
吐き出し側)を取ってある。
【0022】図6において、水量Qハの運転点ハは、図
4に示す値と同じ値であり、本管圧力がi(変動の下限
値)の時の値を基準にして、運転速度NCのポンプQ−
H性能曲線Cが決定される。もし、この時に本管圧力が
iからjに高くなると、破線で示すポンプQ−H性能曲
線C’に移動する。従って、締切圧力も当然HSCから
HSC’に、また、運転点もハからハ’に変化する。こ
の時、制御方式として吐き出し圧力一定制御方式の例で
示してあるので、圧力制御によって運転速度が減じら
れ、ポンプQ―H性能曲線はC’からCに、また、運転
点はハ’からハに戻される。この圧力制御によって更新
される運転速度をNC’とすれば、NC’は吐き出し圧
力がポンプの運転速度の2乗に比例して変化することを
考慮すると、次式1で与えられる。
【0023】
【数1】
【0024】但し、NC:本管圧力iの時、ポンプ締切
圧力HSCを出すのに必要なポンプ運転速度 HSC:本管圧力iの時、ポンプが運転速度NCで運転
されている時の締切圧力 HSC’:本管圧力j(≧i)の時、ポンプが運転速度
NCで運転されている時の締切圧力 である。なお、HSC’,HSC,j,i間には、HS
C’=HSC+(j−i)なる関係がある。
【0025】そして、本管圧力がiで、使用水量がQ
(0)になると、運転速度が絞られ、やがては最低速度
NDに達する。更に、本管圧力が上昇しjとなった状態
を考える。
【0026】もし、運転速度NDが変化しなければ、ポ
ンプQ−H曲線Dが、破線で示す曲線D’に移動する。
従って、使用水量が減少すると、この曲線D’上に沿っ
て圧力が上昇し、H0を越えて最大HSD’となってし
まう。この場合には、運転速度NDにリミッタをかける
のではなく、更に下位速度に更新するようにするか、あ
るいは、運転速度がNDに達し圧力センサの検出した圧
力がH0を越える毎に、最低速度NDを、詳細は後に図
9で説明するように、自動演算して更新するようにす
る。これにより、本管圧力が変動しても、吐き出し側の
圧力を、ある定めた関係に一定に保つことができる。
尚、インバータの下限速度は、前述したようにコンソー
ル45,46から予め設定することができる。
【0027】次に、本管圧力が計画値(ポンプ吐出側目
標圧力値)を越えた場合について、図7,図8により説
明する。図7では、縦軸に、吐き出し圧力と、本管圧力
と、インバータ速度とを取ってある。今、横軸のx点上
で、吐き出し圧力がH0の701点、本管圧力がiの7
06点、インバータ速度がNDの711点にあるものと
する。
【0028】この状態にあるときに、本管圧力が上昇し
て計画値を越えkになった(例えば、j=H0、k>H
0)とすると、本管圧力は708点に移動し、吐き出し
圧力はH0を越えて703点に到達し、インバータ速度
はコンソールで設定したNMINに達して713点とな
る。この本管圧力が上昇した状態では、ポンプの吐出側
圧力を目標圧力H0にする制御はできない無制御状態に
なる(横軸のy’点上)。そこで、本実施例では、ポン
プを運転しなくても本管圧力でH0以上を確保できるた
め、この無制御状態になったときポンプの運転を停止す
る。
【0029】図8は、ポンプの運転手順を示すフローチ
ャートであり、このフローチャート上において、このポ
ンプ運転停止を行う手順を説明する。先ずステップ80
0で本管圧力を第2の圧力センサ7で検出し、この検出
値が目標圧力H0を越えているか否かを判定する(ステ
ップ802)。この判定の結果、H0を越えている場合
には、ステップ803に進んで一定時間tを待った後に
再び圧力センサ7で本管圧力を検出した上(ステップ8
04)、ステップ805で再判定し、この再判定でもH
0を越えている場合に、ステップ806に進みポンプの
運転を停止させる。このように、本管圧力が一定時間継
続して計画値を越えて上昇しているときにポンプが停止
されるので、動力を節約でき、節電効果が得られるもの
である。ところで、802ステップでの判定で、本管圧
力が目標圧力H0よりも小さいと判定された場合には、
807ステップ以降の処理が実行されるものとなってい
る。先ず807ステップでは、803〜806ステップ
によってポンプがOFF中であるのか、ON中であるの
かが判定されているが、この判定でOFF中であると判
定された場合には、808ステップでポンプが始動され
るものとなっている。これは、本管圧力だけでは給水が
不十分であることから、ポンプを運転した状態で給水を
行う必要があるからである。ポンプが始動された後は、
809ステップが実行されるが、807ステップでポン
プがON中であると判定された場合には、808ステッ
プを実行せず即座に809ステップが実行されるものと
なっている。その809ステップでは、800ステップ
で検出された本管圧力が下限値i(吐出側制御(または
吸込側制御)から吸込側制御(または吐出側制御)に切
替するための設定圧力値)と比較されているが、その比
較の結果として、i≧7(7はセンサ7で検出された本
管圧力を示す。以下、同様)であれば、814ステップ
以降の処理が実行されるものとなっている(後述)。ま
た、その比較の結果として、i<7であるならば(正常
時)、吐出側の圧力を制御する運転を意味していること
から、810ステップでの処理が行われるものとなって
いる。810ステップでは吐出側圧力センサ18からの
検出圧力値が目標圧力HOと比較された上、その比較結
果如何に応じた処理が行われるものとなっている。即
ち、HO<18(18はセンサ18で検出された吐出側
圧力を示す。以下、同様)であれば、吐出側圧力が必要
以上に高いことから、811ステップにて減速処理が、
また、HO=18であるならば、吐出側圧力が目標圧力
HOに一致していることから、812ステップにて無変
速処理(変速処理を何等行わない処理)が、更に、HO
>18であれば、吐出側圧力が不十分であるが故に、8
13ステップにて増速処理がそれぞれ実行された後、処
理は800ステップに戻されるようになっている。
【0030】次に、本管圧力が極端に下がり、図7の7
09点の圧力iから710点の圧力l(i>l)に下が
った場合を考える(横軸のz→z’)。このような状態
では、水道本管に接続されている他の需要家にも給水不
可能な状態になっている。そこで、給水平等の立場を守
るために、ポンプ吐き出し側圧力センサ18の検出値を
用いた制御(吐出側圧力制御モード)から、吸い込み側
圧力センサ7の検出値を用いた圧力制御(吸込側圧力制
御モード)に制御を切り替え、正常時の速度制御810
ステップ〜813ステップとは逆の動作を行う。
【0031】即ち、809ステップに於いて圧力センサ
7の検出した値が、スイッチ42から設定した下限値i
(図7参照)より低いか否か判定する。判定した結果、
下限値i以下である場合には814ステップへ進み、目
標圧力HOを下限値iに置き換える。そして、815ス
テップで圧力センサ7からの検出圧力Hと目標圧力iと
を比較する。比較した結果として、その検出圧力Hが目
標圧力iと一致している場合には、817ステップにて
無変速処理が行われた上、処理は800ステップに戻さ
れているが、その検出圧力Hが目標圧力iより小さい場
合は、本管圧力の異常低下を防止すべく、818ステッ
プにて減速処理が行われた上、819ステップで一定時
間tが経過するのを待って、処理は800ステップに戻
されたものとなっている。
【0032】当然、通常(正常)時には、圧力センサ7
からの検出圧力はiを越えているので、810ステップ
以降の処理を行うことになる。しかし、そうでない場合
には、吸い込み側圧力センサ7の検出値を用いた圧力制
御に制御が切替えされているものである。より具体的に
は、既述したように、815ステップでは圧力センサ7
からの検出圧力Hと目標圧力iとが比較されているが、
もしも、その判定結果が等しければ、817ステップへ
進んで変速処理は行われないが、本管圧力が下限値iよ
り低下している場合には、818ステップへ進み減速処
理が行われているものである。その818ステップの後
は819ステップへ進み、ここで、インバータの急減速
によってトリップ(保護回路を動作させ、ポンプ駆動用
電動機への電力を遮断すること)しない程度の待ち時間
t処理を実行し、800ステップへ戻り、ここより再度
実行する。
【0033】次に、図4,図5の制御方式に於いて、本
管圧力が水量0の点で変動した(上昇した)際のインバ
ータ最低速度を演算により自動設定する実施例を図9に
より説明する。
【0034】図9の900ステップに於いて、初期設定
を行う。即ち、計画時の本管圧力が下限値i、ポンプ1
00%運転速度(最高速度NA)時の締切圧力(吐き出
し圧力)をHSとして、水量0時の運転速度を次の数式
2、または数式3で求め、この値を初期値としておく。
【0035】
【数2】
【0036】
【数3】
【0037】この初期値は演算する代わりに予め図3に
示すスイッチ43により設定しておいてもよい。数式
2、または数式3に示す(j−i)は計画段階で既知で
ある本管の圧力変動値である。
【0038】次に901ステップで圧力センサ7による
圧力を検出し、902ステップでこのセンサ7の検出し
た圧力H(例えばkとする)が900ステップの初期値
の最高値jを越えたかチェックし、NOならば905ス
テップへジャンプし、越えていれば903ステップで最
高値jをkに置き換える。これはウオータハンマの影響
などにより本管圧力が計画値を越えて上昇したことを意
味する。そして、904ステップで数式2、または数式
3の(j−i)を(k−i)に置換した数式4、または
数式5により処理し、NDの最低値を求めることができ
る。
【0039】
【数4】
【0040】
【数5】
【0041】数式2,数式3,数式4,数式5におい
て、H0は図4、H1は図5に示す水量0時の目標圧力
である。
【0042】これによれば、本管圧力が計画値を越えて
上昇しても、吐出側圧力が目標圧力HOに合うように、
インバータの最低周波数の適正値を簡単に求められるか
ら、図6に示す曲線D’のように圧力が上昇することが
ない。
【0043】本発明の第2実施例を図10および図1,
図4,図5により説明する。
【0044】本実施例は、図1の構成でポンプ始動、停
止時に本管圧力に影響を及ぼさないように考慮したもの
である。
【0045】本実施例では、図10において100,1
01ステップで圧力センサ18(負荷側)の検出した圧
力が始動圧力H3以下に低下しているか判定する(図
4、図5)。この結果、始動圧力以下に低下していれば
102ステップで第1のポンプ10を初期値で決められ
ている最低速度(図示せず)で始動する。インバータは
ソフトスタートであるから、この速度に到達するまでに
加速時間(数秒)を要する。
【0046】次に、103ステップに進み、ここで本管
側圧力を圧力センサ7により検出し、104ステップで
は目標圧力を吸い込み側下限圧力iに置換する。そし
て、105ステップにおいて、圧力センサ7の検出した
圧力Hと目標圧力H0(=i)とを比較する。
【0047】比較した結果、検出圧力HがH0(=i)
に等しければ、変速せず最低速度のまま保持する(10
6ステップ)。比較した結果、本管圧力(検出圧力H)
がH0(=i:下限圧力)より低下している場合には、
前述した図8の818,819ステップと同様に、減速
処理を行う(107,108ステップ)。このようにす
れば、始動時に水の慣性により本管圧力が低下すること
がない。105ステップでの比較の結果、本管圧力(検
出圧力H)がH0(=下限値i)より高くなったら、1
09ステップへ進み、目標圧力を吸い込み側下限圧力i
から吐き出し側の目標圧力HOに戻す。そして、110
ステップで圧力センサ18により吐き出し側圧力を検出
する。
【0048】次に、この圧力に基づき、111ステップ
では、図8に示す処理ブロックXと同じ速度制御を行
う。112〜114ステップでは、一定時間t1 経過後
にも、流量センサが少水量によりONしているかを判定
する。ONしていなければ運転を継続する105ステッ
プへ戻り、ONしていれば115〜118ステップで、
圧力を高くし過ぎないで停止させるための探索動作(処
理ブロックY)を行う。
【0049】即ち、115,116ステップで、現行速
度から、例えば10Hz程度減速して試し運転を行う。
116ステップでΔt3 経過後、117ステップで吐き
出し側圧力を検出し、118ステップでこの値が目標圧
力H0(規定値)以上であるか確かめる。速度を現行よ
り10Hz程下げても圧力がH0以上であれば、需要端
で水を使用していないことを意味するので、120ステ
ップにおいて、運転速度を115ステップで絞ったまま
の状態で先行機を停止させる。因みに、ここにいう先行
機とは、複数あるポンプのうち、電源投入(図3に示す
配線用しゃ断器51の投入)後、102ステップで最初
に始動されるポンプのことである。また、もしも、11
8ステップでの判定結果として、目標圧力H0より給水
圧力が低下していたら、119ステップにおいて、運転
速度を元に戻して110ステップへ戻り、これ以降の処
理を行う。
【0050】また、120ステップを実行したら、次の
121ステップでは、次に運転するポンプの号機(複数
あるポンプを1号機、2号機… … …とするとき、各
ポンプを不特定に呼ぶとき単に「号機」と呼ぶ)を休止
ポンプと入れ換えて100ステップに戻り、これ以降の
処理命令を実行する。このようにすれば、例えば従来、
圧力タンクに蓄水するため停止直前にポンプを増速して
停止させていたものに比し、運転速度を絞った状態で停
止するため、停止時での水量の変化が少なくなり、停止
時の水の慣性により本管圧力が昇圧することがなく、圧
力変動のない安定した運転を実現できる。
【0051】以上述べたように、本実施例では、ポンプ
(給水装置)が水道本管に直結され、本管圧力の不足分
をポンプで加圧して需要端へ送水し、圧力センサ18が
給水管20に設けられ、ここの圧力に応じて圧力信号を
発し、圧力センサ7がポンプ吸い込み側の吸込管2に設
けられ、同じく圧力信号を発する。複数のインバータ
は、圧力センサ7,18の検出した圧力と、予め設定し
てある制御系の設定値(例えば目標値)との関係に基づ
き、速度制御及び運転制御され、特異状態が圧力センサ
7から検出された場合には、以下のように動作するもの
となっている。
【0052】a)水道本管の圧力が予め設定してある吐
き出し側の目標圧力より大きくなり、且つ、インバータ
の運転速度が最低速度に達し、この状態が一定時間経過
したらポンプを停止させ、本管圧力が前記目標圧力以下
に低下したら、再度ポンプを運転する。
【0053】b)水道本管の圧力が予め設定してある下
限圧力に達し、吐き出し側の圧力センサによる制御から
吸い込み側圧力センサによる制御に切り替えて運転する
際、インバータの速度信号をステップ状に指令するので
は無く、次第に減衰するようにする。
【0054】c)ポンプ始動時はインバータは低速度信
号を出力し(図10の102ステップ)、吸い込み側の
圧力が下限設定値iと等しい場合には変速せずにその速
度を維持し(図10の106ステップ)、下回った場合
には減速するようにする(図10の107ステップ)。
停止時は停止指令を発する前に、少水量の使用状態か確
認するための探索動作(図10の処理ブロックY)を試
行して、そうであれば吸い込み側圧力が上昇しないよう
にインバータの運転速度を低速度に絞って停止させるよ
うにする。
【0055】d)本管の圧力変動が特定できないので、
予め、インバータの運転速度範囲の下限値を最低値に設
定しておくか、本管の圧力変動を推定してそれに見合う
ように予め下げておくか、あるいは吸い込み側に設けた
圧力センサ7の検出した圧力信号に基づいて、自動的に
演算して決めるようにする。
【0056】このような実施例によれば、次の効果があ
る。 1)水道本管の圧力がポンプ吐き出し側目標圧力を越え
たら停止させ、本管圧力での給水に切り替えるため節電
となる。
【0057】2)少水量使用による停止時、給水圧力が
規定値にある場合、極低速で運転させるので動力の無駄
を解消できると共に、一方を停止させて切り替える際に
予め他方を同じ低速で始動させておき、規定圧力以上に
あるとき停止させて切り替えるので圧力変動が小さい。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、水道本菅の圧力低下に
最適に対応し得る、信頼性の高い水道用給液装置のポン
プ制御方法が得られるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る給液装置の構成図であ
る。
【図2】水道本管に給水装置を直結したシステムの系統
図である。
【図3】本発明実施例の制御回路図である。
【図4】吐出圧一定制御のQH特性図である。
【図5】末端圧一定制御のQH特性図である。
【図6】本管圧力が変動した場合の影響を示すQH特性
図である。
【図7】本発明実施例の吐出圧,本管圧,インバータ速
度と流量の関係を示す運転特性図である。
【図8】本発明第1実施例の運転手順を示すフローチャ
ートである。
【図9】本発明第1実施例の運転手順を示すフローチャ
ートである。
【図10】本発明第2実施例の運転手順を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1…水道本管、2…吸込管、7,18…圧力センサ、1
0,11…ポンプ、12,13…電動機、19…圧力タ
ンク、20…給水管、21…制御装置、23,24…流
量センサ、26,27…インバータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松野 好三郎 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社 日立製作所 習志野工場内 (56)参考文献 特開 平2−286888(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 49/06 321 E03B 5/00 F04D 15/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプの運転速度を制御して水道本管の
    水を吸い込みポンプの吐出側圧力を目標圧力に制御し需
    要側に供給する水道用給液装置のポンプ制御方法におい
    て、ポンプの吸込側の圧力が低下して所定圧力以下にな
    った場合にポンプの吸込側の圧力が前記所定圧力となる
    ようにポンプの運転速度の制御を切り替えるときポンプ
    の運転速度を次第に減衰させて制御の切り替えを行うこ
    とを特徴とする水道用給液装置のポンプ制御方法。
  2. 【請求項2】 ポンプの運転速度を制御して水道本管の
    水を吸い込みポンプの吐出側圧力を目標圧力に制御し需
    要側に供給する水道用給液装置において、ポンプの吸込
    側の圧力が低下して所定圧力以下になった場合にポンプ
    の吸込側の圧力が前記所定圧力となるようにポンプの運
    転速度の制御を切り替えるときポンプの運転速度を次第
    に減衰させて制御の切り替えを行う制御切替手段を備え
    ることを特徴とする水道用給液装置。
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