JP3225201U - 弁当箱用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器内に形成されている収納スペースの密封性を高めることができ、香りの強い食材でも隔離して収納することが可能な弁当箱用容器を提供する。
【解決手段】容器本体1と該容器本体1を施蓋する蓋体2とを形成する。収納スペース1Aの一部に収納する密封用の補助容器3を形成する。補助容器3に収納スペース1A内に収納する収納部10を形成する。収納部10の開口内周縁に沿って嵌合内側面を形成する。収納部10を密封する蓋部20を形成する。この蓋部20に嵌合凸部を形成する。収納部10の嵌合内側面に嵌合凸部を強制的に嵌入する。
【選択図】図2

Description

本考案は、香りの強い食材を隔離する密閉力を備え、収納した食材の移り香を防止することが可能な弁当箱用容器に関する。
販売用の弁当に使用されている容器は、薄肉の合成樹脂材で形成された容器と蓋体で形成されている。このような容器として例えば、特許文献1や特許文献2などの容器が提案されている。
特許文献1の容器は、容器本体の開口部全体に蓋体を被せる構成である。すなわち、容器の開口部に嵌合する縁部を蓋体の周縁部全体に設けたものである。また、この容器では、容器の収納スペースをリブで複数に区画して収納物を種類に分けて収納する。さらに、蓋体の内側に段部を突設し、この段部を容器内のリブの上端部に当接させることで、施蓋時に容器内の収納スペースを隔離する構成である。
一方、特許文献2の容器は、二個の容器本体を上下に重ねて重箱のように使用するものである。すなわち、上段の容器本体を下段の容器の上に重ね、上段の容器本体を蓋体が施蓋する。さらに、この蓋体の周縁フランジ部と、下段の容器本体の周縁フランジ部とを嵌合させることで、上下の容器を同時に施蓋するというものである。
実開平2‐102323号公報 特開平10-245054号公報
販売用の弁当箱に使用されている合成樹脂材製の容器では、蓋体の嵌合部分の密封性能に課題がある。たとえば、特許文献1の容器のように、蓋体の段部を容器内のリブの上端部に嵌合させる構成では、収納スペースを隔離しても個々の収納スペースの密封性を高めることは困難である。すなわち、蓋体の段部が容器のリブ上端部に嵌合させるだけでは、蓋体や容器が僅かに撓むだけでこの嵌合部に隙間が生じてしまう。この結果、収納スペース内に香りの強い食材を収納した場合、この強い香りが他の食材に移ってしまう不都合があった。
一方、特許文献2の容器は、上段の容器を施蓋する蓋体で、下段の容器の周縁フランジ部に嵌合保持する構成である。この構成により、上下の容器相互の移り香を防止することは可能になる。しかしながら、上段の容器を施蓋する蓋体は、上段の容器内に形成された収納スペースの密封性能を高めることはできない。その結果、上段容器の各収納スペースに収納した食材の香りが周囲の食材に移り香となる不都合は解消されていない。
香りの強い食材の一つとして例えばキムチがある。このキムチを弁当に用いると、弁当内部の食材全てにキムチの香りが影響してしまい、他の食材の本来の香りや食味に悪影響を与えるおそれがあった。このように、販売用の弁当箱では容器内の密封力が劣るので、香りの強い食材を使用することが困難になっている。
そこで本考案は、上述の課題を解消すべく案出されたもので、容器内に形成されている収納スペースの密封性を高めることができ、香りの強い食材でも隔離して収納することが可能な弁当箱用容器の提供を物的とするものである。
上述の目的を達成すべく本考案における第1の手段は、内部に複数の収納スペース1Aを設けた容器本体1と該容器本体1を施蓋する蓋体2とを備えた合成樹脂製の弁当箱用容器において、収納スペース1Aの一部に収納する密封用の補助容器3が形成され、該補助容器3は、収納スペース1A内に収納する収納部10と該収納部10を密封する蓋部20とを備え、収納部10は、該収納部10の開口内周縁に沿って形成され内側が凹む嵌合内側面11と、該嵌合内側面11の上端部から外方向に水平に延長された開口フランジ12とを備え、蓋部20は、収納部10の嵌合内側面11に強制的に嵌入する嵌合凸部21と、該嵌合凸部21の上端部から外方向に水平に延長され前記収納部10の開口フランジ12に重合する重合フランジ22とを備えたことにある。
第2の手段は、前記補助容器3において、前記嵌合内側面11の上部側に収納傾斜面11Aを形成すると共に、前記嵌合凸部21の外側面に蓋部傾斜面21Aを形成し、蓋部傾斜面21Aを収納傾斜面11Aに合わせてスライド移動して前記嵌合内側面11内に前記嵌合凸部21を強制嵌入するように構成したものである。
第3の手段は、前記補助容器3において、前記重合フランジ22の外側縁の一部からつまみ片24を突設し、該つまみ片24で施蓋時の前記蓋部20を前記収納部10から引き上げるように構成している。
第4の手段は、前記補助容器3において、前記嵌合内側面11の下端部から内方向に水平に延長された水平フランジ13と、前記嵌合凸部21の下端部から内方向に水平に延長された圧接フランジ23と形成し、施蓋時に水平フランジ13と圧接フランジ23とが圧接するように構成したものである。
第5の手段は、前記補助容器3において、前記収納部10を複数の部屋に隔離する隔離壁14を形成すると共に、前記水平フランジ13を隔離壁14の上端部に沿って延長し、前記圧接フランジ23を隔離壁14上の水平フランジ13まで延長すると共に、延長された前記圧接フランジ23の下面に隔離壁14の上端部両側を挟着する一対の挟着凸部25を突設したことにある。
本考案の請求項1に記載のごとく、容器本体1の収納スペース1Aの一部に収納する補助容器3を形成し、この補助容器3は、収納スペース1A内に収納する収納部10と該収納部10を密封する蓋部20とを備えているので、この補助容器3によって収納スペース1A内を独立した空間に隔離することができる。
しかも、収納部10は、該収納部10の開口内周縁に沿って形成され内側が凹む嵌合内側面11と、該嵌合内側面11の上端部から外方向に水平に延長された開口フランジ12とを備え、蓋部20は、収納部10の嵌合内側面11に強制的に嵌入する嵌合凸部21と、該嵌合凸部21の上端部から外方向に水平に延長され前記収納部10の開口フランジ12に重合する重合フランジ22とを備えているので、収納スペース1Aを隔離した補助容器3の密閉力が高くなる。この結果、例えば、キムチのように香りが強烈な食材を他の食材と隔離して弁当箱に収納することができる。
請求項2のように、補助容器3は、蓋部傾斜面21Aを収納傾斜面11Aに合わせてスライド移動して前記嵌合内側面11内に前記嵌合凸部21を強制的に嵌入するように構成しているので、補助容器3の収納部10と蓋部20との嵌合部分の密封力を高めることができる。したがって、香りの強い食材のほか、水分の多い食材などでも補助容器3内に密封収納することが可能になる。
請求項3のごとく、補助容器3において、前記重合フランジ22の外側縁の一部からつまみ片24を突設し、該つまみ片24で施蓋時の前記蓋部20を前記収納部10から引き上げるように構成しているので、収納部10の嵌合内側面11に嵌合凸部21を強制嵌合した蓋部20でも極めて容易に取り外すことができる。
請求項4の水平フランジ13と圧接フランジ23とによると、施蓋時にこれらが圧接することで、より高い密封力が得られるものである。
請求項5のごとく、収納部10を複数の部屋に隔離する隔離壁14を形成し、圧接フランジ23の下面に隔離壁14の上端部両側を挟着する一対の挟着凸部25を突設したことにより、補助容器3内を複数に区分けすることができる。しかも、区分けされた各スペースの密封性能を高めることも可能である。
本考案の容器本体と蓋体との一実施例を示す分解斜視図である。 本考案の補助容器の一実施例を示す分解斜視図である。 本考案の補助容器の嵌合内側面と嵌合凸部とを示す断面図である。 本考案の補助容器の収納状態を示す要部断面図である。 本考案の補助容器の隔離壁を示す側断面図である。 本考案の補助容器の収納状態を示す側断面図である。 本考案の補助容器の収納部を示す平面図である。 本考案の補助容器の蓋部を示す平面図である。
本考案は、たとえば販売用弁当の容器として使用されている薄肉の合成樹脂材で形成された容器に関するものであり、容器本体1、蓋体2、補助容器3にて構成する。
容器本体1は、内部に複数の収納スペース1Aを設けたもので、この容器本体1を蓋体2が施蓋して容器本体1の嵌合フランジ1Bと蓋体2の嵌合フランジ2Aとを嵌合させるものである(図1参照)。
補助容器3は、収納スペース1Aの一部に着脱自在に収納する独立した容器で、収納部10と、この収納部10を密封する蓋部20とで構成している(図2参照)。
収納部10開口部周辺には、嵌合内側面11、開口フランジ12、水平フランジ13を備えている(図3参照)。嵌合内側面11は、収納部10の開口内周縁に沿って内側が凹状を成すように形成された部位で、この嵌合内側面11の上端部から外方向に開口フランジ12が水平に延長されている。
また、嵌合内側面11の上部側に収納傾斜面11Aを形成する。この収納傾斜面11Aは、後述する蓋部20の蓋部傾斜面21Aに強制嵌合する部位である。
さらに、水平フランジ13は、嵌合内側面11の下端部から内方向に水平に延長された部位である。この水平フランジ13は、施蓋時に、後述する収納部10の圧接フランジ23が圧接する部位である。
蓋部20は、嵌合凸部21、重合フランジ22、圧接フランジ23を備えている(図3参照)。
嵌合凸部21は、収納部10の嵌合内側面11に強制的に嵌入する部位である。この嵌合凸部21の上端部から外方向に重合フランジ22が水平に延長されている。この重合フランジ22は、施蓋時に、前記収納部10の開口フランジ12に重合する部位である(図4参照)。
また、嵌合凸部21の外側面に蓋部傾斜面21Aを形成している。この蓋部傾斜面21Aは、収納傾斜面11Aに合わせてスライド移動することで、前記嵌合内側面11内に強制嵌入する。このように、施蓋時には、収納傾斜面11Aと蓋部傾斜面21Aとが強制嵌合した状態になるので、収納部10から蓋部20を外しにくくなる。そのため、重合フランジ22の外側縁の一部につまみ片24を突設している(図2参照)。このつまみ片24で施蓋時の蓋部20を収納部10から引き上げるものである。
重合フランジ22は、施蓋時に前記収納部10の水平フランジ13に圧接する部位である。この重合フランジ22は嵌合凸部21の下端部から内方向に水平に延長されている(図3参照)。
図示の収納部10には、この収納部10を複数の部屋に隔離する隔離壁14を形成している(図5参照)。この隔離壁14の上端部に沿って、前記水平フランジ13が延長されている。一方、蓋部20に形成した圧接フランジ23を、この隔離壁14上の水平フランジ13の位置まで延長している。こうすることで、施蓋時に隔離壁14上でも水平フランジ13と圧接フランジ23とを圧接することができる(図6参照)。
さらに、延長された圧接フランジ23の下面に挟着凸部25を突設している(図5参照)。この挟着凸部25は、隔離壁14の上端部両側を挟着する一対の部位で、施蓋時に、隔離壁14上での水平フランジ13と圧接フランジ23との圧接力を高めるものである(図6参照)。
尚、本考案の構成において、容器本体1、蓋体2、補助容器3は図示例に限定されるものではなく、収納部10や蓋部20等の構成も本考案の要旨を変更しない範囲で自由に設計変更することができる。
1 容器本体
1A 収納スペース
1B 嵌合フランジ
2 蓋体
2A 嵌合フランジ
3 補助容器
10 収納部
11 嵌合内側面
11A 収納傾斜面
12 開口フランジ
13 水平フランジ
14 隔離壁
20 蓋部
21 嵌合凸部
21A 蓋部傾斜面
22 重合フランジ
23 圧接フランジ
24 つまみ片
25 挟着凸部

Claims (5)

  1. 内部に複数の収納スペースを設けた容器本体と該容器本体を施蓋する蓋体とを備えた合成樹脂製の弁当箱用容器において、
    収納スペースの一部に収納する密封用の補助容器が形成され、該補助容器は、収納スペース内に収納する収納部と該収納部を密封する蓋部とを備え、
    収納部は、該収納部の開口内周縁に沿って形成され内側が凹む嵌合内側面と、該嵌合内側面の上端部から外方向に水平に延長された開口フランジとを備え、
    蓋部は、収納部の嵌合内側面に強制的に嵌入する嵌合凸部と、該嵌合凸部の上端部から外方向に水平に延長され前記収納部の開口フランジに重合する重合フランジとを備えたことを特徴とする弁当箱用容器。
  2. 前記補助容器において、前記嵌合内側面の上部側に収納傾斜面を形成すると共に、前記嵌合凸部の外側面に蓋部傾斜面を形成し、該蓋部傾斜面を収納傾斜面に合わせてスライド移動して前記嵌合内側面内に前記嵌合凸部を強制嵌入するように構成した請求項1記載の弁当箱用容器。
  3. 前記補助容器において、前記重合フランジの外側縁の一部からつまみ片を突設し、該つまみ片で施蓋時の前記蓋部を前記収納部から引き上げるように構成した請求項1又は2記載の弁当箱用容器。
  4. 前記補助容器において、前記嵌合内側面の下端部から内方向に水平に延長された水平フランジと、前記嵌合凸部の下端部から内方向に水平に延長された圧接フランジと形成し、施蓋時に水平フランジと圧接フランジとが圧接するように構成した請求項1乃至3いずれか記載の弁当箱用容器。
  5. 前記補助容器において、前記収納部を複数の部屋に隔離する隔離壁を形成すると共に、前記水平フランジを隔離壁の上端部に沿って延長し、前記圧接フランジを隔離壁上の水平フランジまで延長すると共に、延長された前記圧接フランジの下面に隔離壁の上端部両側を挟着する一対の挟着凸部を突設した請求項4記載の弁当箱用容器。
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