JP3224725U - ランドセルのベルト取り付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】熟練していない作業者でも容易かつ確実に組み立てられるランドセルのベルト取り付け構造を提供する。【解決手段】取り付け具11の上端に設けられる連結孔23の断面形状は、前後が平坦で上下が円弧状の長円状であり、金属線からなる連結環12の下辺が連結孔23に左右方向からそれぞれ挿入される一対の端部27、28を備え、これら端部27、28が、先端側の断面長方形状の扁平部33と、断面形状が変化するテーパ部35と、断面略円形の基部34とを有し、扁平部33の厚さTが金属線の径Dより小さく、高さHが径Dより大きくされ、扁平部33が連結孔23内に緩く挿入され、基部34が連結孔23の入口近辺の内面に強く嵌合しているランドセルのベルト取り付け構造10。【選択図】図1

Description

本考案は、ランドセルの本体に背負いベルトを連結するためのベルト取り付け構造に関する。
ランドセルのベルト取り付け構造としては、例えば特許文献1に、レバー状の取り付け具と、その取り付け具の上端に連結される略三角形状の連結環と、その連結環に一端が取り付けられた背負いベルトと、連結環に固定される弾性片とからなるものが開示されている。このランドセルのベルト取り付け構造では、取り付け具の両端部に開口する連結孔と、連結環の端部(連結孔への挿入部)がともに扁平に加圧変形されている。そして扁平な端部が扁平な連結孔と嵌合しているので、連結環は連結孔回りの回動が規制される。
また、背負いベルトを、連結環の傾斜している上辺に設けた突出部と、その突出部に固着した弾性片を挟むように上辺に巻き付けて縫い合わせるので、連結環と背負いベルトの回動が拘束されている。それにより、背負いベルトの取り付け具側の端部近傍において、その延出方向が一定(上向き)に保たれるようになっている。そのため、背負いベルトの取り付け具側が肩のラインに沿うような山形となっており、これによりランドセルのずり下がりを防止し、背当て板を使用者の背中に密着させ、装着感を良くするといった効果が得られる。
特許文献2には、特許文献1とほぼ同様の構成を有し、連結環の端部を中心線同士が同一線上に位置しないよう、互いにずれた状態で前記連結環に挿入したランドセルのベルト取り付け構造が開示されている。また、連結環の下辺の扁平な端部のうち、外側の端部を連結孔に対し斜め下向きに挿入し、内側の端部を斜め上向きに挿入することも開示されている。これらの構成により、連結環と連結孔の内面の当接部の間隔を大きくすることができ、長期にわたって連結環の回動やがたつきを抑制できる。
実用新案登録第3118031号公報 実用新案登録第3194769号公報
特許文献1に開示されている連結環と取り付け具の回動に対する抵抗は、連結環の端部の扁平な形状と取り付け具に設けた連結孔の扁平な形状との嵌合に基づく。そのため、強い結合を得るには、嵌め合いの隙間を小さくする必要がある。しかし隙間を小さくすると、組み付け作業に手間がかかる。とくに連結環を取り付け具に取り付けるとき、外側の端部を連結孔に挿入してから頂角を塑性変形させながら内側の端部を連結孔に挿入するので、内側の端部を連結孔の開口部に合わせる操作が煩雑である。
特許文献2の技術は、連結環の端部を中心線同士が同一線上に位置しないよう、互いにずれた状態で前記連結環に挿入するので、嵌め合いの隙間はそれほど小さくする必要はない。とくに端部の高さは連結孔の高さより小さくすることができる。しかし外側の端部を連結孔に挿入した後、連結環の頂角の角度を小さくなるいように変形させながら内側の端部を連結孔に挿入するので、左右の端部のずれを所定の大きさや角度にすることは必ずしも容易でない。
本考案は組み立て作業が容易で、熟練していない作業者でも簡単に連結環を取り付け具に取り付けることができる、ランドセルの本体に背負いベルトを連結するためのベルト取り付け構造を提供することを課題としている。
この考案のランドセルのベルト取り付け構造10は、背当て板の上部に設けられる左右一対の背負いベルト13の取り付け具11と、その取り付け具11の上端(22)に下辺(27、28)が連結された、断面円形の金属線からなる三角形状ないし台形状を呈する連結環12と、その連結環12の上辺30に連結された背負いベルト13とを備えたランドセルのベルト取り付け構造であって、上記取り付け具11は、その上端(22)に、左右方向に延びる連結孔23を備えており、前記連結孔23の断面形状は前後(ランドセルの前後、断面形状自体では左右)が平坦で上下が円弧状の長円状であり、上記連結環12は、断面円形の金属線を屈曲したものであり、その下辺(27、28)に、上記連結孔23に左右方向からそれぞれ挿入される一対の端部27、28を備え、これら端部27、28が、先端27a、28a側の断面長方形状の扁平部33と、その扁平部33と連続し、断面形状が変化するテーパ部35と、そのテーパ部35と連続する断面円形の基部34とを有し、前記扁平部33の厚さTが金属線の径Dより小さく、高さHが金属線の径Dより大きくされ、前記扁平部33が連結孔23内に隙間をあけて緩く挿入され、前記基部34が連結孔23の入口近辺の内面に強く嵌合していることを特徴としている。
このようなランドセルのベルト取り付け構造10においては、前記連結孔23の内部に前記連結環12より軟質の金属パイプ21が嵌合しており、前記扁平部33の先端27a、28aに角部27b、28b、28cが形成されており、その角部27b、28b、28cの一部が前記金属パイプ21の内面と強く当接するか、あるいは噛み込んでいるものが好ましい。
その場合、前記連結環12が、傾斜している上辺30と、上辺の頂点から下方に延びる内側の側辺32と、上辺30の下端から水平方向に向くように湾曲する外側の側辺31とを有し、前記下辺の一対の端部27、28のうち、内側の側辺32の下端から屈曲する内側の端部28は、先端28aが上を向くように傾斜し、先端上端の角部28cが金属パイプ21の上部の内面に噛み込んでおり、基部34が金属パイプ21の下部の内面と強く当接しているものが一層好ましい。
前記連結環12の下辺の一対の端部27、28のうち外側の端部27が外側の側辺31から内側に延びており、その外側の端部27の下部が金属パイプ21の下部の内面と当接しているものが好ましい。
前記いずれのランドセルのベルト取り付け構造10においても、前記一対の端部27、28が、連結孔23の内面を上下に弾力的に付勢(F1、F2、F3)しているものが好ましい。さらに前記いずれのランドセルのベルト取り付け構造10においても、前記連結環11の扁平部33が前記金属線を加圧変形したものであるのが好ましい。
本考案のランドセルのベルト取り付け構造は、前記扁平部と長円状の連結孔の内面との間に隙間があいているので、端部を連結孔に容易に挿入することができる。さらに連結環が断面円形の金属線からなるので製造が容易であり、扁平部と基部はテーパ部を介して連続しているので、基部を連結孔に比較的容易に強く嵌合させることができる。そのため、組み立て作業に熟練を要しない。そして扁平部が長円状の連結孔に挿入され、断面円形の基部が連結孔の入り口近辺の内面に強く嵌合しているので、組み立てが容易であるにもかかわらず、連結環の取り付け具に対する回動を抑制ないし阻止することができる。
このようなランドセルのベルト取り付け構造において、前記連結孔の内部に前記連結環より軟質の金属パイプが嵌合しており、前記扁平部の先端に角部が形成されており、その角部の一部が前記金属パイプの内面と強く当接するか、あるいは噛み込んでいる場合は、連結環を回動させようとする力に対して一層強い抵抗力が生ずる。
前述の金属パイプを有するランドセルのベルト取り付け構造において、前記連結環が、傾斜している上辺と、上辺の頂点から下方に延びる内側の側辺と、上辺の下端から水平方向に向くように湾曲する外側の側辺とを有し、前記下辺の一対の端部のうち、内側の側辺の下端から屈曲する内側の端部が、先端が上を向くように傾斜し、先端上端の角部が金属パイプの上部の内面に噛み込んでおり、基部が金属パイプの下部の内面と強く当接している場合は、内側の端部が金属パイプの内面を上下に突っ張る形となる。そのため、連結環の回動を一層抑制することができる。
前記連結環の下辺の一対の端部のうち外側の端部が外側の側辺から内側に延びており、その外側の端部の下部が金属パイプの下部の内面と当接している場合は、外側の端部と内側の端部とが上端から下端に到る一枚の板のように協働作用する。そのため、一層高い回動規制作用が奏される。
前記一対の端部が、連結孔の内面を上下に弾力的に付勢している場合は、組み立て作業に負担を増大させることなく、連結環と取り付け具の結合力を一層大きくすることができる。前記連結環の扁平部が前記金属線を加圧変形したものである場合は、製造が容易で、扁平部の強度が高い。
図1Aはこの考案の一実施形態に係るランドセルの背負いベルトの取り付け構造を示す一部切り欠き正面図、図1Bは図1AのX−X線断面図である。 図2A〜Dは、図1AのA−A線、B−B線、C−C線およびD−D線断面図である。 図1Aの連結環の組み付け前の状態を組み付け工程と共に示す正面図である。 図4Aは図1Aのベルト取り付け構造を備えたランドセルの背環の一部切り欠き正面図、図4Bはその側面図である。 連結環の端部を連結孔に嵌入していくときの状態を示す平面断面における工程図である。
図1に示すランドセルのベルト取り付け構造10は、ケース(図4Aの符号15参照)に対して左右一対で取り付けられるレバー状の取り付け具11と、その取り付け具11の上端に連結される連結環12と、連結環12に固定される弾性片14とから構成されている。なお、弾性片14は省略することも可能である。
取り付け具11は、一部を除いて合成樹脂により成形されている。取り付け具11の下部は、上端がスリット状に開口しているケース15内に収容され、下端がピン16によって左右方向に回動自在に連結されている。さらにバネ17により、中央側に付勢されている。
また、取り付け具11の上端には、図1A、図2Aに示すように、断面長円形の筒部20と、その内部に嵌合された金属パイプ21とからなる連結部22が設けられている。連結部22は、断面円形の筒部20とその内部に嵌合した円筒状の金属パイプ21を一緒に扁平に加圧して断面長円状に変形させることにより成形することができる。このような変形は、取り付け具11をナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂等、常温で塑性変形が可能な合成樹脂で構成することにより可能である。金属パイプ21は真鍮等からなり、主として加圧変形の際、筒部20の構成樹脂が割れたりひびが入ったりすることを防止するため、さらに合成樹脂製の筒部20の内面を保護するために嵌入されている。
金属パイプ21を構成する金属は、連結環12を構成する金属、たとえば鉄線や鋼線より軟質の金属を採用する。連結環12を内部空間に挿入するとき、連結環12の角部(先端面と外周面の境界)がきつく当接し、あるいは噛み込んでしっかり結合させるためでもある。金属パイプ21としては継ぎ目の無いものが好ましいが、継ぎ目があっても良い。また、パイプの厚さは0.3〜0.7mm程度、特に0.5mm前後が好ましい。なお、加圧は常温で行う。ただ、いくらか加熱してから加圧するようにしても良い。変形した金属パイプ21の内部空間は連結孔23となる。
連結孔23の断面形状は、左右(ランドセルの前後)の直線部と、上下の円弧部とからなる長円状である。合成樹脂と金属とでは弾力性や塑性変形の程度が異なるので、筒部20と金属パイプ21の直線部の間には隙間(図1B、図2Bの符号G1)ができる。ただし連結環12の基部34が嵌入されている部位では隙間はない。連結部22は、図4Bに示すように、取り付け具11のアーム部24からいくらか斜め上向きに前方に曲げられた部位25の先端に設けられている。
連結環12は、図3に示すように、径が一定の断面円形の1本の金属線を略三角形状ないし台形状に折り曲げて成形し、折り曲げたものを水平に配置した状態で上下に加圧して扁平部33などを成形した部品である。金属線は鉄線または鋼線であり、金属パイプ21より硬い金属を用いる。金属線の径Dは2.5〜3.5mmで、通常は3mm程度のものを用いる。線材の両端部27、28は、略三角形ないし台形の下辺を構成しており、取り付け具11を連結部22に連結する前は、連結部22の左右の長さより狭い間隔をあけて、一定の角度をもって対向している。
略三角形ないし台形の上辺30は傾斜しており、ここが背負いベルト13を連結する部位となる。左右の側辺31、32は上辺30と下辺(端部27、28)を連結する部位である。この実施形態では、短い方の側辺31は円弧状に湾曲しており、長い方の側辺32は上辺30に対して直角よりいくらか大きい角度で屈曲している。以下、ランドセルに取り付けたときの位置関係(図4A参照)に基づき、短い方の側辺31を外側の側辺、長い方の側辺32を内側の側辺という。端部27、28についても同様に外側の端部27、内側の端部28という。
この実施形態では、取り付ける前の連結環12は、外側の端部27を水平にしたとき、内側の端部28は斜め下向きである。そして取り付けるとき、次第に上を向くように変形され、取り付けた後は、図1Aのように斜め上向きになる。
図1Bに示すように、連結環12の一対の端部27、28は、扁平に加圧変形された扁平部33と、ほとんど変形されていない断面円形の基部34と、扁平部33と基部34の間に介在されるテーパ部35とからなる。扁平部33は前後方向(図1Bでは上下方向)に加圧されている。断面形状は上下に長い長方形状であり、左右(ランドセルの前後)の面同士はほぼ平行である(図2B参照)。扁平部33の厚さTは元の金属線の径Dの0.6〜0.9倍程度、高さ(幅)Hは元の金属線の径Dの1.5〜1.6倍程度である。
扁平部33の長さ(図1Bの左右の寸法L1、L2)は、外側の端部27では6〜8mm程度であり、内側の端部28の扁平部33では3〜5mm程度である。テーパ部35の長さL3、L4は外側の端部27では3〜5mm程度、内側の端部28では1〜3mm程度である。テーパ部35の角度は10°〜30°程度である。扁平部33とテーパ部35の境界、テーパ部35と基部34の境界は、それぞれ滑らかに連続している。
図3の実線で示すように、連結環12は、一対の端部27、28のうち、外側の端部27を連結孔23の外側の開口から挿入し、ついで外側と内側の側辺31、32同士をウォーターポンププライヤーなどで挟圧する。この挟圧で内側の側辺32が頂角回りに屈曲し、内側の端部28が連結孔23の内側の開口から挿入される。ついでさらに加圧して内側の端部28を連結孔23の奥(中央部側)まで押し込む。内側の端部28の先端28aは、始めは斜め下向きであるので、下側の角部28bが連結孔23の下側の内面を摺動しながら進行する。
そして連結孔23の奥に進むに連れて、次第に上向きに回動して水平方向を向き、想像線のように斜め上を向く。このとき、基部34近辺が連結孔23の下側の内面と当接し、先端の上側の角部28cは突っ張るように上側の内面と当接する。さらに加圧すると、内側の側辺32と下辺(端部28)の角度が拡がり、上側の角部28cが連結孔23の上側の内面と強く当接し、あるいは噛み込む(図2C参照)。そのため、連結環12と取り付け具11の結合がより確実になる。
外側の端部27は、単に挿入しただけのときは連結孔23とほぼ平行であるが、内側の端部28を連結孔23の内側の開口に挿入するときに、いくらか先端が下がる。そして最終的に両方の端部27、28が連結孔に嵌合されたときは、先端の下側の角部27bが連結孔23の下側の内面と強く当接する。ただし外側の端部27の下面全体が連結孔23の下部と当接してもよい。この状態では図1Aに示すように、外側の端部27の先端27aと内側の端部28の基部34近辺が連結孔23から上向きの力F1、F2を受け、内側の端部28の先端28aが連結孔23から下向きの力F3を受ける。それにより連結環12は安定して支持される。さらに上下に加圧されることにより弾性変形し、連結孔23に対し弾力的に付勢することになる。そのため、連結環12と取り付け具11の結合が一層確実になる。
図3では、正面から見たときの連結環12が変形していく過程を説明したが、平面視では図1Bに示すように連結孔23が変形する。すなわち、図5に示すように、左側の端部27の扁平部33だけを連結孔23の開口に挿入している状態では、端部27の側面と連結孔23の側壁の間に隙間G2があるため、連結孔23の形状は変化しない(S1)。なお、この状態、すなわちパイプ21と筒部22の間に隙間G1がある状態から端部27を連結孔23の奥に押し込むと、テーパ部35が連結孔23の開口部近辺を押し広げながら入り込む(S2)。
さらに端部27を押し込むと、テーパ部35が奥に入り込み、基部34が連結孔23の開口近辺に入り込む(S3)。この状態では図2Aのように、断面円形の基部34の左右(ランドセルの前後)の面が連結孔23のほぼ平坦な内面を変形し、強く嵌合している(図2A参照)。内側の端部28についても同様である(図2D参照)。それにより、連結環12は前後方向のガタが抑制される。なお、金属パイプ21および筒部20の横幅が広がると、実際には上下寸法がいくらか短くなるが、この変化はわずかであるので、図1A、図3では省略している。
また、外側の端部27の先端27aの下側の角部27bは連結孔23の下面と当接している。なお、連結孔23の下面は湾曲しているので、厳密には図2Bのように、角部27bの左右(ランドセルの前後)が下面と当接している。同様に、内側の端部28の先端28aの上側の角部28cは、図2Cのように、連結孔23の上側の内面と左右(ランドセルの前後)の2か所で当接し、あるいは噛み込んでいる。ここでいう噛み込みは、内側の端部28が突っ張りながら連結孔23内を摺動することにより、角部28cが連結孔23の内面をいくらか削り取り、変形した内面に入り込んでいる状態を意味する。
このベルト取り付け構造10では、上下方向の規制、前後方向の規制および回動方向の規制が行われるので、種々の方向に外力が加わっても対抗することができ、連結環と取り付け具の結合が確実である。また、扁平部33を挿入するときは周囲に隙間があるので挿入が容易であり、それに続いて内側の側辺32を押し込んでいくだけで、連結環12と取り付け具11をしっかりと結合することができる。そのため熟練していない作業者であっても、容易かつ確実に組付け作業を行うことができる。
連結環12の上辺30には、図1Aの破線で示すように、中央部近傍を平坦に加圧することにより上向きに突出する突出部37を形成している。前記弾性片14は、1枚の金属薄板を中央で折り曲げ、上部40を重ねた形態を備えている。弾性片14の上部40は、図4に示すように、2本の平行な突出片42を備えており、その間にU字状の切り欠き43を形成している。この切り欠き43は、背負いベルト13を固定するための鋲(リベット)44を通すためのスペースである。弾性片14は、例えばステンレススチール等の弾力性を有する強靭な金属が好ましく、厚さは0.2〜0.6mm程度、特に0.4mm前後である。
弾性片14は、図1Aに示すように、下部41で連結環12の上辺30(主に突出部34)を包むように重ね、突出部34にスポット溶接する等により連結環12に固着されている。それにより、背負いベルト13の端部と係合して背負いベルト13を連結環12に対して自由に回動しないように、且つ、いくらかの揺動を許すように弾力的に連結することができる。突出片42の長さは3〜6mm程度が好ましい。弾性片14を省略する場合は、突出部34を長くするほうが好ましい。
背負いベルト13は、図4Aに示すように、左右の連結環12にそれぞれ連結される。この実施形態では従来のものと同様に、背負いベルト13の端部を連結環12の内部に通し、折り返して他の部分と糸で縫い合わせることにより、連結環12の上辺30に掛け回している。さらに、この実施形態では、弾性片14を含めた背負いベルト13の全体を鋲44で固定している。鋲44は、前述のように弾性片14の突出片42、42の間に通される。
上記のように構成されるベルト取り付け構造10は、従来のベルト取り付け構造と同様にランドセル本体の前面側に設けられる背当て板の上部に取り付ける。ケース15によって揺動自在に支持される左右一対のレバー状の取り付け具11には、連結環12を介して背負いベルト13の上端を取り付ける。それにより連結部22に対して連結環12が上向きに延びた状態で回動しないように固定され、その連結環12に背負いベルト13が上向きに延びるように、且つ、回動しないように取り付けられる。
そのため、背負いベルト13の上端を背負いベルト13自体の弾性力で撓むことを許容しながら上向きに保持する。そして、弾性片14を有する場合には、さらに適切な撓み性と弾力性を付与する。それにより、ランドセルはずり下がり難くなり、背当て板のクッション材と相まって、使用者の背中に密着し優れた装着感をもたらす。
そして、取り付け具11と背負いベルト13とは、金属製の線材を折り曲げ成形した連結環12によってしっかりと連結されるので連結強度が高い。特に、背負いベルト13は、連結環12に対し、従来の取り付け方法と略同じように、折り返しと糸による縫いつけにより連結することができるので、背負いベルト13にねじれなどの無理な力が加わり難く耐久性が高い。
以上に、この考案の代表的な実施形態について説明したが、この考案は上記実施形態に限定されるものではなく、この考案の範囲内で種々変更して実施することが可能である。
10 ベルト取り付け構造
11 取り付け具
12 連結環
13 背負いベルト
14 弾性片
15 ケース
16 ピン
17 バネ
20 筒部
21 金属パイプ
22 連結部
23 連結孔
G1 隙間
24 アーム部
25 曲げられた部位
27 外側の端部
27a 外側の端部の先端
27b 下側の角部
28 内側の端部
28a 内側の端部の先端
28b 下側の角部
28c 上側の角部
30 上辺
31 外側の側辺
32 内側の側辺
33 扁平部
34 基部
35 テーパ部
T 扁平部の厚さ
D 金属線の径
H 扁平部の高さ
G2 隙間
S1 扁平部を挿入する工程
S2 テーパ部を挿入する工程
S3 基部を挿入する工程
37 突出部
40 弾性片の上部
41 弾性片の下部
42 突出片
43 切り欠き
44 鋲

Claims (6)

  1. 背当て板の上部に設けられる左右一対の背負いベルトの取り付け具と、
    その取り付け具の上端に下辺が連結された、断面円形の金属線からなる三角形状ないし台形状を呈する、連結環と、
    その連結環の上辺に連結された背負いベルトとを備えたランドセルのベルト取り付け構造であって、
    上記取り付け具は、その上端に、左右方向に延びる連結孔を備えており、
    前記連結孔の断面形状は前後が平坦で上下が円弧状の長円状であり、
    上記連結環は、その下辺に、上記連結孔に左右方向からそれぞれ挿入される一対の端部を備え、
    これら端部が、先端側の断面長方形状の扁平部と、その扁平部と連続し、断面形状が変化するテーパ部と、そのテーパ部と連続する断面円形の基部とを有し、
    上記扁平部の厚さが金属線の径より小さく、高さが金属線の径より大きくされ、
    前記扁平部が連結孔内に緩く挿入され、前記基部が連結孔の入口近辺の内面に強く嵌合しているランドセルのベルト取り付け構造。
  2. 前記連結孔の内部に前記連結環より軟質の金属パイプが嵌合しており、
    前記扁平部の先端に角部が形成されており、
    その角部の一部が前記金属パイプの内面と強く当接するか、あるいは噛み込んでいる請求項1記載のランドセルのベルト取り付け構造。
  3. 前記連結環が、傾斜している上辺と、上辺の頂点から下方に延びる内側の側辺と、上辺の下端から水平方向に向くように湾曲する外側の側辺とを有し、
    前記下辺の一対の端部のうち、内側の側辺の下端から屈曲する内側の端部が、先端が上を向くように傾斜し、先端上端の角部が金属パイプの上部の内面に噛み込んでおり、基部が金属パイプの下部の内面と強く当接している請求項2記載のランドセルのベルト取り付け構造。
  4. 前記連結環の前記下辺の一対の端部のうち外側の端部が外側の側辺から内側に延びており、その外側の端部の下部が金属パイプの下部の内面と当接している請求項3記載のランドセルのベルト取り付け構造。
  5. 前記一対の端部が、連結孔の内面を上下に弾力的に付勢している請求項1〜4のいずれかに記載のランドセルのベルト取り付け構造。
  6. 前記連結環の扁平部が前記金属線を加圧変形したものである、請求項1〜5のいずれかに記載のランドセルのベルト取り付け構造。
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