JP3224588B2 - 電界放射型電子銃 - Google Patents
電界放射型電子銃Info
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Description
に関し、特に、エミッターの加熱電流を簡単な構成によ
り正確にモニターできるサーマルタイプの電界放射型電
子銃に関する。
子銃は、図3に模式的に構成を示すように、電子を放出
するエミッターE、電子を引き出す電子線引き出し電極
A1、放出された電子線を集束するレンズL、電子線加
速用電極A2等により構成される。電界放射型電子銃に
は、エミッターEを加熱するサーマルタイプと加熱しな
いコールドタイプがあり、サーマルタイプの場合、エミ
ッターを加熱するためにエミッターに電流を流す必要が
あるが、この加熱電流は加熱温度と関係があり、電子を
放出させるときの重要な因子となる。
熱電流は、エミッション電流に関係しているだけでな
く、エミッターの寿命、つまり、電界放射型電子銃の品
質管理に影響を与える。このため、エミッターの加熱電
流のモニターが必要になる。従来は、図3に示したよう
なエミッター加熱回路を用い、加熱電流用パワー伝送回
路の一次側電流から換算して、エミッターの加熱電流を
モニターする方式を採用している。すなわち、例えば、
直流電源2から絶縁トランス1の一次側コイルの中間タ
ップを経て電流を入力し、その一次側コイルの両端に接
続したトランジスタ3及び4を交互に一定周期で導通し
て絶縁トランス1の一次側に交番電流Iinを流す。絶縁
トランス1の二次側からは、エミッターEを経て加熱電
流Iout が流れる。絶縁トランス1の一次側に流れる電
流Iinは、トランジスタ3、4のエミッター側に接続さ
れた電流計5により測定される。絶縁トランス1の一次
側の電流Iinと二次側の電流(エミッター加熱電流)I
out は、図4に示すような関係があるので、測定された
電流Iinからエミッター加熱電流Iout を求める。
プのエミッターは、加熱されることによりそれ自身の抵
抗値が変化するため、一次電流Iinに対してエミッター
加熱電流Iout は、図4に示すように、ダイオード特性
に近い非線形なものとなり、図3に示すような単純な線
形のモニター回路では、モニターが容易でなく、その正
確性も欠けてしまう。
ものであり、その目的は、サーマルタイプの電界放射型
電子銃のエミッター加熱電流を簡単な構成により正確に
モニターすることができるようにすることである。
明の電界放射型電子銃は、電子銃のエミッター又はフィ
ラメントにトランスを介して加熱電流を供給する電界放
射型電子銃において、前記トランスの一次側電流を表す
信号を、前記エミッター又はフィラメントの加熱電流を
表す信号にほぼ近似するように、一次側電流が所定値ま
ではゼロで、一次側電流がそれ以上に対しては一定の傾
きの1次変換とする信号変換手段を備えたことを特徴と
するものである。
す信号を、エミッター又はフィラメントの加熱電流を表
す信号にほぼ近似するように、一次側電流が所定値まで
はゼロで、一次側電流がそれ以上に対しては一定の傾き
の1次変換とする信号変換手段を備えているので、簡単
な構成で二次側のサーマルタイプの電界放射型電子銃の
加熱電流を簡単かつ正確にモニターすることができ、ま
た、一次側の電圧を調節して加熱電流を設定、調節する
ことにより、電子銃のエミッション電流を正確に設定、
調節でき、その加熱温度管理が可能になり、さらに、電
子銃の寿命を向上させることができる。
ついて図面を参照にして説明する。本発明の電界放射型
電子銃の基本原理は、サーマルタイプのものにおいて、
図3に示すようなエミッター加熱電流用パワー伝送回路
の一次側電流を、変換回路により非線形関数に変換し、
二次側の加熱電流値に近似させるようにすることであ
る。
用パワー伝送回路を用いる場合に、エミッターの加熱電
流Iout と一次側電流Iinとの関係を示す。この関係
は、一次側電圧を上げていくと、初期には、加熱電流I
out は一次側の電流Iinが増加してもほとんど流れない
が、一次側電流Iinがある値Iset を過ぎると、急にあ
る勾配Aで流れ始める。そして、この勾配Aはほとんど
変化しないものである。この関係は、以下のように近似
することができる。
d(f(Iin) )≒A ここで、f(Iin) は一次関数である。
ニター値が上記の関係を満たすようにする。そのために
は、例えば図1に示すように、直流電源2から絶縁トラ
ンス1の一次側コイルの中間タップを経て電流を入力
し、その一次側コイルの両端に接続したトランジスタ3
及び4を交互に一定周期で導通して絶縁トランス1の一
次側に交番電流Iinを流し、絶縁トランス1の二次側か
らは、エミッターEに加熱電流Iout を流すような構成
のエミッター加熱電流用パワー伝送回路において、一次
側に、一次側電流Iinを電圧値に変換する例えば抵抗か
らなる電圧変換回路6、電圧変換回路6により変換され
た電圧から所定値を減算する例えばオペアンプからなる
減算回路7、減算回路7の出力の中正の値のみ通し負の
値を0に変換する例えばダイオードからなる正値検出回
路8、例えばオペアンプからなる増幅回路9を配置し
て、一次側電流Iinを変換して表示するようにする。こ
こで、電圧変換回路6によるIin、Iset の各電圧変換
値をV(Iin) 、V(Iset)とし、増幅回路9からの出力電
圧を電圧計10によりモニターされる値をVabs とする
と、 V’=V(Iin) −V(Iset) V’≦0の時、Vabs =0 V’>0の時、Vabs =k×V’=A×Iin ∴|Vabs |≒|Iout | を満足するように、減算回路7の減算値V(Iset)を調節
し、増幅回路9のゲインkを調節する。
7、正値検出回路8、増幅回路9を配置して、一次側電
流値Iinを変換すると、電圧計10でモニターされる値
Vabsは、少なくとも現実的にエミッターEに流して加
熱する電流範囲において、その加熱電流Iout とほぼ等
しくなるので、簡単な構成で二次側の加熱電流Iout を
簡単かつ正確にモニターすることができ、電源2の電圧
を調節して加熱電流Iout を設定、調節することによ
り、電子銃のエミッション電流を正確に設定、調節で
き、また、電子銃の寿命を長らえることもできる。な
お、実際の加熱電流Iout の特性は、電子銃毎に異なる
ので、上記減算値V(Iset)及びゲインkは電子銃毎に調
節される。
について説明してきたが、本発明はこの実施例に限定さ
れず種々の変形が可能である。
の電界放射型電子銃によると、トランスの一次側電流を
表す信号を、エミッター又はフィラメントの加熱電流を
表す信号にほぼ近似するように、一次側電流が所定値ま
ではゼロで、一次側電流がそれ以上に対しては一定の傾
きの1次変換とする信号変換手段を備えているので、簡
単な構成で二次側のサーマルタイプの電界放射型電子銃
の加熱電流を簡単かつ正確にモニターすることができ、
また、一次側の電圧を調節して加熱電流を設定、調節す
ることにより、電子銃のエミッション電流を正確に設
定、調節でき、その加熱温度管理が可能になり、さら
に、電子銃の寿命を向上させることができる。
ター加熱電流用パワー伝送回路及び加熱電流モニター回
路を示す図である。
びエミッターの加熱電流の近似関数を示す図である。
用パワー伝送回路及び加熱電流モニター回路を示す図で
ある。
示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 電子銃のエミッター又はフィラメントに
トランスを介して加熱電流を供給する電界放射型電子銃
において、前記トランスの一次側電流を表す信号を、前
記エミッター又はフィラメントの加熱電流を表す信号に
ほぼ近似するように、一次側電流が所定値まではゼロ
で、一次側電流がそれ以上に対しては一定の傾きの1次
変換とする信号変換手段を備えたことを特徴とする電界
放射型電子銃。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07979892A JP3224588B2 (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 電界放射型電子銃 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07979892A JP3224588B2 (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 電界放射型電子銃 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05283031A JPH05283031A (ja) | 1993-10-29 |
JP3224588B2 true JP3224588B2 (ja) | 2001-10-29 |
Family
ID=13700243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07979892A Expired - Fee Related JP3224588B2 (ja) | 1992-04-01 | 1992-04-01 | 電界放射型電子銃 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3224588B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5416431B2 (ja) * | 2009-02-20 | 2014-02-12 | 株式会社ニューフレアテクノロジー | 電子ビーム描画装置、その電子ビーム描画装置の電子銃のカソード加熱用の電力制御装置及び電力制御方法 |
-
1992
- 1992-04-01 JP JP07979892A patent/JP3224588B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05283031A (ja) | 1993-10-29 |
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Legal Events
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