JP3224055U - 家具のコンセント配置構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】天板にコンセントを収納した状態で見映えよく取り付けることができる家具のコンセント配置構造を提供する。【解決手段】家具1の略水平な天板2の上面に開口する矩形凹部2Aを形成し、該矩形凹部2Aの周縁の4つの縦壁2a〜2dの少なくとも1つ2aにコンセント3と取り付けるとともに、矩形凹部2Aの開口部を矩形プレート状のカバー4で覆い、該カバー4と天板2の各上面同士を面一とする。また、天板2の矩形凹部2Aとカバー4の相対向する一対の各端縁との間にスリット状の隙間を形成する。ここで、カバー4の隙間を形成する端縁の下面に、隙間に向かって厚さが薄くなるように傾斜するテーパ面4aを形成する。さらに、天板2の矩形開口部2Aの底部に底板7を設け、該底板7と縦壁2bの相対向する一対の各端縁との間にスリット状の隙間δ2を形成する。【選択図】図3
Description
本考案は、主として木製家具の天板に、電源コードや情報コード等を接続するためのコンセントを、使い勝手が良好でしかも見映えよく設置できる、特に木製家具に好適なコンセントの配置構造に関する。
一般に家具の天板上で、例えばパソコン(パーソナルコンピュータ)などのOA機器を使用する場合、OA機器から延びる電源コードはその先端のプラグをコンセントに差し込む必要がある。このような場合、家具の天板にコンセントが設けられていると、延長コードなどを要することなく電源コードのプラグをコンセントに差し込むことができて便利である。
しかし、コンセントを家具にそのまま取り付けると、コンセントとプラグおよび電源コード等のコードが外部に露出するため、見映えが良くなく、家具の外観性も損なわれるという問題がある。
そこで、例えば特許文献1には、家具のコンセント配置に関する提案がなされている。すなわち、特許文献1には、家具の天板の背端に、上面と背面に開口する取付穴を設け、この取付穴内にコンセントを収納して取着し、取付穴の背面をカバーで覆うとともに、コンセントのプラグ受が位置する取付穴の上面開口に開閉自在な蓋を設ける構成が提案されている。
しかしながら、特許文献1において提案された家具のコンセント取付構造においては、コンセントが蓋によって覆われるために該コンセントが外部に直接露出することはないが、水平な天板の一部に蓋が凸状に突出するため、外観性が悪いという問題がある。また、AC/DC変換器がコードの途中に設けられた電源コードでは、前記AC/DC変換器が天板の上に露出するため見映えも良くなく邪魔にもなるという問題がある。さらには家具が木製である場合、蓋が木製以外の金属製や樹脂製である場合には、木製家具の質感を損なう。
本考案は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、天板の下にコンセントを収納した状態で使い勝手が良好で見映えも良い特に木製家具に好適なコンセントの配置構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案は、家具の略水平な天板の上面に開口する矩形凹部を形成し、該矩形凹部の周縁の4つの縦壁の少なくとも1つにコンセントと取り付けるとともに、前記矩形凹部の開口部を矩形プレート状のカバーで覆い、該カバーと前記天板の各上面同士を面一としたことを特徴とする。
本考案によれば、天板の上面に開口する矩形凹部(平面視略箱枠状の凹部)の周縁の縦壁にコンセントを取り付け、矩形凹部をカバーで覆ったため、コンセントが矩形凹部内に収容されて外部に露出することがなく、家具の外観性がコンセントによって損なわれることがない。そして、カバーと天板の各上面同士は面一(同一平面)となるため、天板上に突出するものがなく、家具の元の外観性が保持される。
また、コンセントを縦壁に取り付けたため、コンセントにゴミや綿埃が溜まったり、こぼれた飲み物等の液体がコンセントに付着することがなく、ゴミや埃、液体などに起因するコンセントの電気的障害や機械的障害が発生することがない。また、コンセント周辺の煩雑な清掃が不要となるためにメンテナンス性が高められる。そして、縦壁に垂直向きに取り付けられたコンセントにプラグを水平方向から差し込むこととなるため、このプラグの差し込みが自然な動作となって作業性が改善される。
上記のコンセント配置構造において、前記天板の矩形凹部と前記カバーの相対向する一対の各端縁との間にスリット状の隙間を形成してもよい。
上記スリット状の隙間を備えた構成では、天板の矩形凹部をカバーで覆った状態においても、コンセントに差し込まれたプラグに連なる電源コード等のコードをスリット状の隙間から天板上に取り出すことができる。
また、前記家具のコンセント配置構造において、前記カバーのスリット状の隙間を形成する端縁近傍の下面を、前記隙間に向かって厚さが徐々に薄くなる傾斜面に形成してもよい。
上記傾斜面の構成によれば、スリット状の隙間から指を差し込んでカバーを開ける際、カバーの端縁の厚さの薄い部分に指を掛け易くなるために該カバーを容易に開けることができる。
さらに、前記家具のコンセント配置構造において、前記天板の矩形凹部の底部に底板を設け、該底板と前記縦壁の相対向する一対の各端縁との間にスリット状の隙間を形成してもよい。
上記底板に設ける隙間の構成によれば、電源コード等のコードが必要以上に長い場合、そのコードの余分な部分を前記底板の隙間から下方に垂らし、必要な部分のみを天板上に開口する隙間から引き出すことができるため、天板上に余分な電源コード等のコードが露出することがない。このため、コンセントに接続する電源コード等のコードによって家具の外観性や天板上での作業性が損なわれることがない。
また、本考案の家具のコンセント配置構造において、前記天板と前記カバーは、共に木製であってもよい。
本考案を適用する家具が木製であると、天板とカバーとが、金属やプラスチックとは異なる手触り感が良好な同材質の木製であるため、木製家具の高い質感を保持できる。
本考案によれば、家具の天板の内部側にコンセントを収納した状態で見映えよく使い勝手も良好に配置することができる。
以下に本考案の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本考案に係るコンセント配置構造を備える家具の天板要部の斜視図、図2は図1のA−A線断面拡大図、図3は本考案に係るコンセント配置構造を備える家具のカバーを開けた状態を示す天板要部の斜視図、図4は天板上でパソコンを使用している状態を示す部分斜視図、図5は別の実施形態のコンセント配置構造を備える家具のカバーを開けた状態を示す天板要部の斜視図である。
図示の家具1は、木製家具であって、その略水平な木製の天板2の上面には、図3に示すように、上面が開放された長方形の矩形凹部2Aが形成されている。そして、図2および図3に示すように、矩形凹部2Aの周縁の4つの縦壁2a,2b,2c,2dのうちの1つ(奥側)の縦壁2aには、左右方向に3つのコンセント3が縦方向に起立状態で垂直に取り付けられている。なお、コンセント3は、縦壁2a〜2dの何れに取り付けてもよく、その個数も任意である。また矩形凹部2Aの平面形状は、前記長方形以外の矩形、その他の多角形、長円を含む円形とすることができる。その場合の凹部の周縁は前記縦壁2aと同じ縦壁を備えている。
また、天板2の表面に開口する矩形凹部2Aの開口部は、図1及び図2に示すように、該矩形凹部2Aの開口形状と同じ形状(長方形)を有する矩形プレート状のカバー4によって覆われている。なお、本実施の形態では、カバー4は、木製であって、天板2と同じ材質によって構成されている。凹部の平面形状が長方形以外の平面形状であるときは、カバー4の形状も開口部と同じ長方形以外の平面形状のものである。
ここで、図3に示すように、天板2の矩形凹部2Aに臨む左右の縦壁2c,2dの内面には、矩形プレート状の受け部材5が接着等の固定手段によって取り付けられており、カバー4は、天板2の矩形凹部2Aを上方から覆うように被せることによって左右の受け部材5によって水平姿勢に支持されて矩形凹部2Aを上方から覆う。
このように天板2の矩形凹部2Aがカバー4によって覆われた状態では、天板2とカバー4の各上面は、面一(同一平面)となり、天板2の上面には突起物が一切存在しない。なお、図3に示すように、カバー4を天板2の矩形凹部2Aに被せた状態において、該カバー4の下面の左右両端部(左右の受け部材5に当接する部分)に衝撃吸収性の高いゴム製或いは樹脂製の突起6を取り付けると、カバー4を天板2の矩形凹部2Aに被せるときの衝撃が吸収され、衝撃音の発生も抑制される。
ところで、本実施の形態では、図1および図2に示すように、天板2の矩形凹部2Aをカバー4で覆った状態において、該カバー4の長辺側の端縁とこの端縁に対向する天板2の矩形凹部2Aの端縁との間には、左右方向(図2の紙面垂直方向)に長いスリット状の隙間δ1が形成されている。なお、この隙間δ1の大きさは、後述の電源コード11の太さ(外径)よりも若干大きく設定されている。
そして、カバー4の隙間δ1を形成する図1の手前側(図2の左端側)の端縁の下面には、図2及び図3に示すように、隙間δ1に向かって厚さが薄くなるように傾斜する傾斜面4a(テーパ面4a)が左右方向(長手方向)に沿って所定幅で形成されている。
また、図2及び図3に示すように、天板2の矩形凹部2Aの底部には、木製の矩形プレート状の底板7が水平に設けられており、この底板7の長辺側の端縁とこの端縁に対向する天板2の縦壁2bとの間には、左右方向(図2の紙面垂直方向)に長いスリット状の隙間δ2が形成されている。なお、この隙間δ2の大きさは、カバー4と天板2の矩形凹部2Aの各端縁間に形成された前記隙間δ1の大きさよりも大きく、隙間δ2>隙間δ1の関係で設定されている。
以上において、例えば図4に示すように、天板2上にパソコン10を設置してこれを使用する場合には、図3に示すように、該パソコン10から延びる電源コート11の先端に取り付けられたプラグ12をコンセント3に差し込む必要があるが、このプラグ12のコンセント3への差し込みは次の要領でなされる。
すなわち、図1及び図2に示すように、天板2の矩形凹部2Aがカバー4によって覆われている状態から、矩形凹部2Aとカバー4によって形成されたスリット状の隙間δ1に指を差し込んでカバー4を図3に示すように開ける。そうすると、天板2の矩形凹部2Aが開口するため、電源コード11の先端に取り付けられているAC/DC変換器と一体のプラグ12を天板2の縦壁2aに取り付けられたコンセント3に差し込むことができる。
ここで、スリット状の隙間δ1から指を差し込んでカバー4を開ける際、カバー4の端縁のテーパ面4aによって厚さが薄くなっている部分に指を掛け易くなるために該カバー4を容易に開けることができる。このようにしてカバー4が開けられると、天板2の縦壁2aに垂直に取り付けられたコンセント3にプラグ12を水平方向から差し込むことができるが、このプラグ12の差し込みが自然な動作となるために作業性が改善される。
なお、電源コード11が必要以上に長い場合には、図2及び図3に示すように、この電源コード11の余分な部分を底板7と縦壁2bとの間に形成された隙間δ2から下に垂らし、電源コード11の必要な部分のみを天板2上に開口する隙間δ1から引き出すことができるため、天板2上に余分な電源コード11が露出することがない。このため、電源コード11によって家具1の外観性や天板2上での作業性が損なわれることがない。
以上の要領でプラグ12をコンセント3に差し込んだ後、図1及び図2に示すように、天板2の矩形凹部2Aをカバー4で覆い、該カバー4と天板2の矩形凹部2Aの相対向する端縁間に形成されたスリット状の隙間δ1から電源コード11を引き出せば、一連の作業が終了する。
以上のように、本考案によれば、天板2の上面に開口する矩形凹部2Aの周縁の縦壁2aにコンセント3を取り付け、矩形凹部2Aをカバー4で覆ったため、コンセント3が矩形凹部2A内に収容されて外部に露出することがなく、家具1の外観性がコンセント3によって損なわれることがない。そして、カバー4と天板2の各上面同士は面一(同一平面)となるため、天板2上に突出するものがなく、家具1の外観性がさらに高められる。また、本実施の形態においては、天板2とカバー4を共に格調の高い木製としたため、家具1の質感が高められる。
特に、本考案においては、コンセント3を天板2の縦壁2aに垂直に取り付けたため、コンセント3にゴミや埃が溜まったり、こぼれた飲み物がコンセント3に付着することがなく、ゴミや埃などに起因するコンセント3の電気的な障害が発生することがない。また、コンセント3の周辺の頻繁な清掃が不要となるためにメンテナンス性が高められる。
また、本考案によれば、天板2の矩形凹部2Aとカバー4の相対向する一対の各端縁との間にスリット状の隙間δ1を形成したため、天板2の矩形凹部2Aをカバー4で覆った状態においても、コンセント3に差し込まれたプラグ12に連なる電源コード11を図1に示すようにスリット状の隙間δ1から取り出すことができる。
以上の実施の形態では、カバー4を受ける左右の受け部材5を天板2とは別体とし、これらの受け部材5を天板2の矩形凹部2Aに臨む左右の縦壁2c,2dの内面に接着等によって取り付ける構成を採用したが、図5に示すように、天板2の矩形凹部2Aに臨む左右に、カバー4の左右を受けるための段凹部2eを天板2に一体に形成する構成を採用してもよい。
以上の説明はパソコンを天板上で使用する場合を例として説明したが、パソコン以外のOA機器の他、照明器具等の他の任意の電気機器を天板上で使用する場合においても本考案を同様に適用することができることは勿論である。
なお、本考案は、以上説明した実施の形態に適用が限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲および明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
1 家具
2 天板
2A 天板の矩形凹部
2a〜2d 天板の縦壁
3 コンセント
4 カバー
4a カバーのテーパ面
5 受け部材
6 突起
7 底板
10 パソコン
11 電源コード
12 プラグ
δ1,δ2 隙間
2 天板
2A 天板の矩形凹部
2a〜2d 天板の縦壁
3 コンセント
4 カバー
4a カバーのテーパ面
5 受け部材
6 突起
7 底板
10 パソコン
11 電源コード
12 プラグ
δ1,δ2 隙間
Claims (5)
- 家具の略水平な天板の上面に開口する矩形凹部を形成し、該矩形凹部の周縁の4つの縦壁の少なくとも1つにコンセントと取り付けるとともに、前記矩形凹部の開口部を矩形プレート状のカバーで覆い、該カバーと前記天板の各上面同士を面一としたことを特徴とする家具のコンセント配置構造。
- 前記天板の矩形凹部と前記カバーの相対向する一対の各端縁との間にスリット状の隙間を形成した請求項1に記載の家具のコンセント配置構造。
- 前記カバーの前記隙間を形成する端縁の下面に、前記隙間に向かって厚さが薄くなるように傾斜するテーパ面を形成した請求項2に記載の家具のコンセント配置構造。
- 前記天板の矩形凹部の底部に底板を設け、該底板と前記縦壁の相対向する一対の各端縁との間にスリット状の隙間を形成した請求項1〜3の何れかに記載の家具のコンセント配置構造。
- 前記天板と矩形凹部と前記カバーは、共に木製である請求項1〜4の何れかに記載の家具のコンセント配置構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019003398U JP3224055U (ja) | 2019-09-09 | 2019-09-09 | 家具のコンセント配置構造 |
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