JP3223922U - リン化アルミニウムくん蒸剤残渣運搬及び除害容器 - Google Patents
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Abstract
Description
これらは、輸出国で、積載本船船倉内で、リン化アルミニウム剤のくん蒸を行いながら輸入されてきます。
当然多量のリン化アルミニウム剤残渣がバイオ燃料とともに輸入され、その処分方法が問題化している。又、輸出国から輸入国までの輸送期間が短い場合輸送中に十分な分解反応が行われず残留リン化アルミ二ウムの多いくん蒸剤残渣が陸揚げされることがある。
輸入植物検疫くん蒸は、臭化メチル、青酸の代替薬剤としてリン化アルミニウム剤を用いたくん蒸方法が新たに開発され、より多くのリン化アルミニウム剤が使用出来るようになった。
一般の害虫駆除行う製粉工場等のくん蒸では、臭化メチルの使用が禁止されたためリン化アルミニウム剤が使用され、くん蒸期間が短縮したくん蒸を行う場合があり未分解リン化アルミニウムを多く含むくん蒸剤残渣を回収しており、その運搬及び処理は、発火事故や暴露事故の恐れがある。
リン化アルミニウム剤は、次の反応式で表わされるように、空気中の水分と反応して、リン化水素ガスを発生する。
AlP+3H2O→PH3+Al(OH)
この分解反応は、くん蒸倉庫、サイロ等の気中温度と湿度 により、大きく影響される。夏季において2〜3日、春秋5日、冬季は6〜7日のくん蒸期間を要するが、このくん蒸期間が経過後も、リン化アルミニウム剤は、完全分解せずくん蒸終了後も残渣中に存在し且つ、微量ながらリン化水素を発生し続けている。リン化水素は、その濃度が1.8%(気中V%)で自然発火するため、残渣運搬中や保管中に発火、爆発の事故を起こす恐れがあり、通常、リン化アルミニウムくん蒸剤残渣は、特定の処理場所にて、加水分解処理を施し、その後、産業廃棄物として焼却処分されている。
吸収剤は活性炭であり、触媒反応によりリン化水素がリン酸化合物へ変わる反応式は、次式の通りである。
PH3 + 2O2 → H3PO4 (オルトリン酸)
2PH3 +3O2 → 2H3PO3 (亜オルトリン酸)
xPH3 + 2xO2 → (HPO3)x +xH2O (メタリン酸)
2xPH3 + 3xO2 → (HPO2)2x +2xH2O (メタ亜リン酸)
リン化水素は、リン酸化合物となり、活性炭内に無害な物質で保持される。
本発明のリン化アルミ二ウムくん蒸残渣運搬及び除害容器は、未分解リン化アルミニウムを多く含む残渣が輸入されたり、くん蒸場所から回収された場合でも、安全に回収し、運搬、保管、除害処理を行う容器を提供する。
活性炭7は、粒状であり、運搬中の振動により炭層厚みに変化が起こるため、残渣収容室底部板5は固定せず、活性炭7の表面と残渣収容室底部板5の間に空間ができないようにした。容器は搬送中傾く恐れや急激な停車による慣性移動が起きる可能性がある。急激な傾きや急激な停車は活性炭の表層流動が起き、炭層に厚みのばらつきを起こすため活性炭7の表層流動を防止する複数の活性炭流動防止板6を設置した。複数の活性炭流動防止板6は、収容室底板5に強固に取付、活性炭7に直角方向に活性炭層厚みの1/3以上深く 差し込む。活性炭流動防止板6の取付数及び位置は容器本体1の大小により決められる。
活性炭7の表面に、残渣収容室底板5を置くことの詳細を述べる。活性炭槽は、通気抵抗が平面的に均一でない場合は、その通気量に差異が生じて活性炭による触媒反応時間が不均一になり十分な除害ができない。活性炭7は、粒状であり、運搬中の振動により炭層厚みに変化が起こるため、残渣収容室底部板5は固定せず、活性炭7の表面と残渣収容室底部板5の間に空間ができないようにした。容器は搬送中傾く恐れや急激な停車による慣性移動が起きる可能性がある。急激な傾きや急激な停車は活性炭の表層流動が原因で、活性炭層に厚みのばらつきを起こす恐れがあるため活性炭7の表層流動を防止する複数の活性炭流動防止板6を設置した。複数の活性炭流動防止板6は、収容室底板5に強固に取付、活性炭7に直角方向に活性炭層厚みの1/3以上深く 差し込む。活性炭流動防止板6の取付数及び位置は容器1の大小により決められる。
穀物サイロ、倉庫、輸入本船、製粉工場等リン化アルミニウムくん蒸を行った場所から回収されるリン化アルミニウムくん蒸剤残渣を残渣収容室17に収容する。収容した残渣21から発生するリン化水素は、換気ブロワ11の運転により稀釈空気取り入れ口3から流入する空気で稀釈され低濃度になり、活性炭槽に導入される。活性炭7の触媒反応でリン化水素を含んだ空気は無害化され、仕切り板10上部の空間部20から換気ブロワ11にて吸引され換気ブロワ室19から複数設けられた排気口12より排気される。
これらは、輸出国で、積載本船船倉内で、リン化アルミニウム剤のくん蒸を行いながら輸入されてきます。
当然多量のリン化アルミニウム剤残渣がバイオ燃料とともに輸入され、その処分方法が問題化している。又、輸出国から輸入国までの輸送期間が短い場合輸送中に十分な分解反応が行われず残留リン化アルミ二ウムの多いくん蒸剤残渣が陸揚げされることがある。
輸入植物検疫くん蒸は、臭化メチル、青酸の代替薬剤としてリン化アルミニウム剤を用いたくん蒸方法が新たに開発され、より多くのリン化アルミニウム剤が使用出来るようになった。
一般の害虫駆除行う製粉工場等のくん蒸では、臭化メチルの使用が禁止されたためリン化アルミニウム剤が使用され、くん蒸期間が短縮したくん蒸を行う場合があり未分解リン化アルミニウムを多く含むくん蒸剤残渣を回収しており、その運搬及び処理は、発火事故や暴露事故の恐れがある。
リン化アルミニウムくん蒸剤残渣の回収は多方面にわたり実施されているが、運搬時の安全性又、加水分解処理など無害化処置後に産業廃棄物として焼却処分している。本発明リン化アルミ二ウムくん蒸剤残渣運搬及び除害容器は、くん蒸剤残渣回収場所に運び、リン化アルミニウムくん蒸剤残渣を収容して、除害処理を行いながら、運搬を可能にした容器であり、一週間程度の保管中に除害処理を行なうことにより、直接産業廃棄物として焼却可能な残留リン化アルミニウムくん蒸剤残渣とする容器を提供する。
2 容器蓋
3 稀釈空気取り入れ口
4 メッシュスクリーン
5 収容室底板
6 流動防止板
7 活性炭
8 メッシュスクリーン
9 活性炭保持板
10 仕切り板
11 換気ブロワ
12 排気口
13 電源プラグ・ソケット
14 接続線
15 ポータブル電源
16 サプライ電源プラグ
17 残渣収容室
18 車輪
19 換気ブロワ室
20 仕切り板上部空間
21 リン化アルミニウム剤残渣
22 通気孔
23 固定ボルトナット
Claims (4)
- 本容器は、容器1下部に換気ブロワ室19を設け仕切り板 10に換気ブロワ11を取り付け、その上部に空間部20を設け、活性炭7を充填する。活性炭上部表面に残渣収容室底板を設置、残渣収容室17には、複数の稀釈空気取り入れ口3があり、換気ブロワ室19底部には、複数の排気口12を設ける。容器1底部には車輪18を取り付け容器の移動を可能にした。容器1に取り付けた換気ブロワ11は、動力線プラグ13をリード線14にて接続、ポータブル電源15に接続し、運搬中の運転をする。又、ポータブル電源15は、サプライ電源に接続することにより長期保管中の常時運転が可能となった容器。
- 本容器は、残渣収容室17に収容した残渣から発生する高濃度のリン化水素を、換気ブロワ11の運転により稀釈空気取り入れ口3から流入する空気で稀釈することにより低濃度にせしめ活性炭槽に導入することにより、活性炭7の触媒反応の急激な反応熱上昇を抑え、活性炭の発火を防止する。活性炭7にて、リン化水素を含んだ空気は無害化され、仕切り板10上部の空間部20から換気ブロワ11にて吸引され換気ブロワ室19から複数設けられた排気口12より排気される。リン化アルミニウムくん蒸剤残渣21から、発生するリン化水素を稀釈し、活性炭層に導入、除害され安全な状態を維持しながら運搬移動を可能とし、且つ長期保管中は、換気ブロワ11を常時運転することにより発生するリン化水素を除害、残留リン化アルミニウムが分解し産業廃棄物として処理が可能な状態にできる容器。
- 本容器の活性炭槽は、通気抵抗が平面的に均一でない場合は、その通気量に差異が生じて活性炭による触媒反応が不均一になり十分な除害ができない。活性炭7は、粒状であり、運搬中の振動により炭層厚みに変化が起こるため、残渣収容室底部板5は固定せず、活性炭7の表面と残渣収容室底部板5の間に空間ができないようにしたことを特徴とする容器。
- 本容器は、搬送中に傾く恐れや運送車両の急激な停車による容器に対する影響で、活性炭が慣性移動したり、表層流動が起き炭層の厚みにばらつきを起こすため活性炭7の表層流動を防止する複数の活性炭流動防止板6を、収容室底板5下面に取付、活性炭7に直角方向に活性炭層に 差し込み活性炭の流動を防止することを特徴とする容器。
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JP2019002132U JP3223922U (ja) | 2019-06-13 | 2019-06-13 | リン化アルミニウムくん蒸剤残渣運搬及び除害容器 |
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JP (1) | JP3223922U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117816103A (zh) * | 2024-03-05 | 2024-04-05 | 中央储备粮三明直属库有限公司 | 一种药渣净化分离装置及其方法 |
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2019
- 2019-06-13 JP JP2019002132U patent/JP3223922U/ja active Active
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