JP3223433B2 - 電空ポジショナ - Google Patents

電空ポジショナ

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JP3223433B2
JP3223433B2 JP26020592A JP26020592A JP3223433B2 JP 3223433 B2 JP3223433 B2 JP 3223433B2 JP 26020592 A JP26020592 A JP 26020592A JP 26020592 A JP26020592 A JP 26020592A JP 3223433 B2 JP3223433 B2 JP 3223433B2
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惇 木村
正明 山口
寛 林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御装置などから制御
信号が伝送されこの電流信号に対応して調節弁(コント
ロールバルブ)の弁開度を制御するために使用する電空
ポジショナに係り、特に、弁開度検出部の異常に対して
安全に作動するように改良した電空ポジショナに関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の電空ポジショナの構成を示
す構成図である。10は空気圧作動のコントロールバル
ブであり、入力された空気圧信号に対応してバルブステ
ム11を上下に変位させる。このバルブステム11の上
下により下方に設けられたバルブ(弁)12の開度を制
御する。
【0003】さらに、バルブステム11にはクランプピ
ン13が設けられており、このクランプピン13はフイ
ードバックレバー14の端部近傍の中央に細長く形成さ
れた係合孔15に挿入され左右に移動可能なように係合
されている。
【0004】また、コントロールバルブ(調節弁)10
の側面にはバルブポジショナ本体16が固定されてい
る。このバルブポジショナ本体16の側面にはフイード
バック軸17が固定され、このフイードバック軸17は
フイードバックレバー14の回転変位により回動可能な
ように固定されている。
【0005】このバルブポジショナ本体16には、バル
ブ12の開度を制御するための4〜20mAの電流信号
0が外部の調節計などの制御装置などから伝送され、
フイードバックレバー14を介して伝達されたバルブス
テム11の変位に対応して発生する帰還信号と電流信号
0との偏差に対応する空気圧信号を作りこれをコント
ロールバルブ10に出力する演算機能などが収納されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような電空ポジショナは、力平衡式となっており、弁開
度をクランプピン13とフイードバックレバー14で構
成されるリンク機構により回転信号に変換し、バルブポ
ジショナ本体16に帰還するようになっているので、こ
れらのリンク機構部は弁開度によって激しく運動し、摩
耗/破損などを起こすことが多い。
【0007】特に、破損が生じると、弁12を含めて全
体としてシステムが構成されている関係で、弁12の開
度信号がフイードバックレバー14を介してバルブポジ
ショナ本体16に帰還されず調節弁の制御が不能にな
り、制御系に混乱を及ぼすという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
解決するための主な構成として、調節弁の弁開度を制御
する制御信号と帰還信号との偏差に対応してこれを空気
圧信号に変換する電空変換手段と、この空気圧信号に対
応する前記調節弁の弁開度を弁開度信号に変換する弁開
度検出手段と、前記空気圧信号を圧力信号に変換する圧
力変換部と、前記圧力信号と前記弁開度信号とを切り換
える切換手段と、前記弁開度信号を所定値と比較演算し
この大小関係から前記弁開度検出手段が正常であるか異
常であるかを判別し、正常である場合は前記弁開度信号
に前記切換手段を切り換え、異常である場合は前記圧力
信号に前記切換手段を切り換える制御信号を出力する比
較演算手段と、前記切換手段により切り換えられた信号
に所定の演算を施して前記帰還信号として出力する演算
手段とを具備するようにしたものである。
【0009】
【作 用】電空変換手段は調節弁の弁開度を制御する制
御信号と帰還信号との偏差に対応してこれを空気圧信号
に変換する。弁開度検出手段はこの空気圧信号に対応す
る調節弁の弁開度を弁開度信号に変換する。
【0010】圧力変換部は先の空気圧信号を圧力信号に
変換し、切換手段は先の圧力信号と前記弁開度信号とを
切り換える。そして、この後、比較演算手段は先の弁開
度信号を所定値と比較演算しこの大小関係から先の切換
手段を切り換える制御信号を出力する。
【0011】演算手段は先の切換手段により切り換えら
れた信号に所定の演算を施して先の帰還信号として出力
する。このようにして、弁開度検出手段で異常を起こし
てもこの部分を自動的に切り離して、電空変換器の構成
として調節弁の弁開度を制御することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を用いて説
明する。図1は本発明の1実施例の構成を示すブロック
図である。制御装置(図示せず)からは、2本の伝送線
を介してバルブの開度を制御するための4〜20mAの
電流信号I0が電空ポジショナ20に伝送される。
【0013】この電流信号I0は信号変換回路21で電
圧信号V0に変換されて差動増幅器などで構成される加
算点22に出力される。また、この信号変換回路21は
電流/電圧変換のほかにこの電流信号I0を用いて電空
ポジショナ20で使用する回路電圧をも作る。
【0014】さらに、加算点22には電圧信号V0のほ
かに帰還信号Vfも入力され、加算点22ではこれらの
偏差が演算されて偏差信号Vdとして電空変換回路23
に出力される。
【0015】電空変換回路23は、給気圧SUPが供給
されており、この偏差信号Vdをこれに対応する空気圧
信号P0に変換して、空気圧で作動する調節弁24と圧
力変換器25にそれぞれ出力する。圧力変換器25は空
気圧信号P0を対応する電気信号である圧力信号Vaに変
換する。
【0016】調節弁24は空気圧信号P0に対応してそ
のステム26を変位させバルブ27の弁開度を制御す
る。このステム26の変位はステム26と機械的に連動
する弁開度検出器28に出力され、ここで弁開度に対応
する電気信号である弁開度信号VSに変換される。
【0017】スイッチSWの切換端の一方には弁開度信
号VSが、その他方には圧力信号Vaがそれぞれ印加され
ている。そして、その共通端から切り換えられた信号が
演算回路29に出力される。演算回路29はスイッチS
Wによって切り換えられた信号を所定のスパンなどに調
整された電圧レベルの帰還信号Vfに演算して加算点2
2に帰還する。
【0018】また、ヒステリシス付きの比較演算器30
には圧力信号Vaと弁開度信号VSとが入力され、比較演
算器30はこれらの大小を比較して、その出力信号VC
によりスイッチSWを切り換える。
【0019】次に、以上のように構成された電空ポジシ
ョナの動作について説明する。電空変換回路23は電流
信号I0に対応する電圧信号V0と帰還信号Vfとの偏差
である偏差信号Vdを対応する空気圧信号P0に変換して
調節弁24のバルブ27の弁開度を制御する。
【0020】この弁開度はステム26の変位として弁開
度検出器28に入力され、ここで弁開度信号VSに変換
される。弁開度信号VSはスイッチSW、演算回路29
を介して帰還信号Vfとして加算点22に帰還される。
この結果として、電流信号I0に対応する弁開度に制御
される。
【0021】次に、この場合のスイッチSWの切り換え
動作について説明する。比較演算器30には圧力信号V
aと弁開度信号VSとが入力され、これらの差に対応して
スイッチSWを切り換える。
【0022】たとえば、|圧力信号C1・Va−弁開度信
号C2・VS|≦K1(K1は定数、C 1とC2は定数或いは
関数)の関係にあるときは、弁開度検出器28は正常と
判断され、スイッチSWを弁開度検出器28側に切り換
えて弁開度信号VSを演算回路29に出力するように切
り換える。したがって、この場合は電空ポジショナとし
て動作する。なお、C1とC2は圧力信号Vaと弁開度信
号VSの特性によって適宜に選択される。
【0023】|圧力信号C1・Va−弁開度信号C2・VS
|>K2(K2は定数)の関係にあるときは、弁開度検出
器28は異常と判断され、スイッチSWを圧力変換器2
5側に切り換えて圧力信号Vaを演算回路29に出力す
るように切り換える。したがって、この場合は電空変換
器として動作する。
【0024】このようにして、激しい機械的運動を繰り
返す部分を有する弁開度検出器28の部分の故障・破損
などに起因する異常を検知し、異常の際には切り離して
電空変換器の構成に切り換えて調節弁の制御を継続させ
ることができる。
【0025】図2は本発明の第2の実施例の構成を示す
ブロック図である。この構成は、比較演算器30の入力
として弁開度信号VSと偏差信号Vdとを用いることによ
り、これ等の大小関係から弁開度信号VSと圧力信号Va
とを切り換えるようにしたものであり、図1の場合と同
様に動作する。
【0026】図3は本発明の第3の実施例の構成を示す
ブロック図である。この構成は、比較演算器30の入力
として弁開度信号VSと電流信号I0に対応する電圧信号
0とを用いることにより、これ等の大小関係から弁開
度信号VSと圧力信号Vaとを切り換えるようにしたもの
であり、この場合も図1の場合と同様に動作する。
【0027】なお、いままでの実施例では、入力信号と
して電流信号I0を用いる構成として説明したが、これ
に限られず、例えばデジタル信号或いは周波数信号など
何でも良い。
【0028】さらに、調節弁としては、リニア形として
説明したが、これに限られず、例えばロータリ形で構成
しても良い。また、弁開度検出器28だけが調節弁24
のボデイに固定され、その他の電空ポジショナの部分は
調節弁24から離れた場所に設置しても良い。
【発明の効果】以上、実施例と共に具体的に説明したよ
うに、第1請求項に記載された発明によれば、比較演算
器により圧力変換器と弁開度検出器の出力を監視してこ
の結果によりこれらの出力を切り換える構成としたの
で、弁開度検出器、又は弁開度検出器と調節弁との間の
結合部が異常を起こしたときでも、調節弁を制御不能に
するのではなく、弁開度検出器を切り離して電空変換器
の構成に自動的に切り換えて、継続して調節弁の弁開度
を制御することができる。この他、異常になった弁開度
検出器は修理・交換することにより自動的に電空ポジシ
ョナの構成に戻すこともできる。第2請求項から第4請
求項に記載された発明についても同様である。さらに、
第5請求項に記載された発明によれば、第1請求項から
第4請求項に記載された発明の効果に加えて、弁開度検
出器だけが調節弁に固定されその他の電空ポジショナの
部分(本体)は調節弁から離れた場所に設置する構成で
あるので、配管振動の大きいとき、環境が劣悪のとき、
或いは操作性に難点があるときなどには本体を自由な位
置に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図3】本発明の第3の実施例の構成を示すブロック図
である。
【図4】従来の電空ポジショナの構成を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
10 コントロールバルブ 11 バルブステム 12 弁 13 クランプピン 14 フイードバックレバー 16 バルブポジショナ本体 17 フイードバック軸 20 電空ポジショナ 23 電空変換回路 24 調節弁 25 圧力変換器 26 ステム 27 バルブ 28 弁開度検出器 29 演算回路 30 比較演算器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−11701(JP,A) 特開 平1−141202(JP,A) 特開 平4−119275(JP,A) 特開 昭63−47809(JP,A) 特開 昭63−275876(JP,A) 実開 平3−117744(JP,U) 実開 平3−72316(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 5/00 F15B 9/07 F16K 37/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調節弁の弁開度を制御する制御信号と帰
    還信号との偏差に対応してこれを空気圧信号に変換する
    電空変換手段と、 この空気圧信号に対応する前記調節弁の弁開度を弁開度
    信号に変換する弁開度検出手段と、 前記空気圧信号を圧力信号に変換する圧力変換部と、 前記圧力信号と前記弁開度信号とを切り換える切換手段
    と、 前記弁開度信号を所定値と比較演算しこの大小関係から
    前記弁開度検出手段が正常であるか異常であるかを判別
    し、正常である場合は前記弁開度信号に前記切換手段を
    切り換え、異常である場合は前記圧力信号に前記切換手
    段を切り換える制御信号を出力する比較演算手段と、 前記切換手段により切り換えられた信号に所定の演算を
    施して前記帰還信号として出力する演算手段、とを具備
    し、前記弁開度検出手段が異常な場合は前記調節弁を切り離
    すようにしたことを 特徴とする電空ポジショナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電空ポジショナにおい
    て、 前記所定値として、前記空気圧信号、前記偏差及び前記
    電流信号のいずれかを用いるようにしたことを特徴とす
    る電空ポジショナ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電空ポジショナにおい
    て、 前記弁開度検出手段以外の部分を前記調節弁から離れた
    場所に設置し、前記弁開度検出手段のみを前記調節弁に
    固定したことを特徴とする電空ポジショナ。
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