JP3222658U - 洗浄器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】網戸やガラス戸の汚れを飛散させることなく洗浄液により洗浄除去する簡便な洗浄器具を提供する。【解決手段】少なくとも洗浄水を満たすことの出来る可撓性の樹脂製ボトルと該ボトルを密閉状態とするためのボトル開口部11の蓋体などの密閉手段と、密閉手段またはボトル本体10に台部が固定可能な刷毛と、密閉手段部分をボトル内部から外部に向けて貫通するチューブ20とを備えた洗浄器具において、刷毛はその基部に細長い繊維を洗浄時の使用姿勢で基部から先端方向に向けて下垂角度で密に植毛しており、チューブの一端はボトル内部の底部付近に、他端は刷毛の上部植毛基部付近に配置され、ボトル本体中腹付近を押圧圧縮した場合にボトル内の洗浄水がチューブを経由して刷毛上部に吐出されて刷毛繊維の間を重力と表面張力によって刷毛の繊維先端方向に流下して洗浄面に供給される。【選択図】図1

Description

本考案は主に建物の窓などに設置される防虫網戸やガラス窓等の汚れの簡便な洗浄器具に関する。
従来の網戸用清掃器具は専用の洗浄剤を含浸させたワイパー紙などにより網戸表面の汚れを接着除去する清掃具や給水ホース先端に取り付けたブラシに洗浄水を供給して汚れを洗い流す洗浄器具が知られている。
しかしながら、これらの洗浄器具には網戸両面に付着した乾燥状態のホコリなどの汚れが清掃行為によって却って飛散してしまったり、洗浄水を使用する場合であってもその洗浄水が網戸に効率よく給水されずに周囲に垂れて汚してしまったり、清掃具を網戸に押し付けることにより網戸を撓ませてしまったり、網戸の汚れ除去のみが可能で併設された窓ガラスの汚れ除去には不適切であるという幾つかの問題があった。
特開平10-328081 実全昭60-113770
本考案は上記の背景技術の問題点に鑑みて、網戸の汚れを周囲に飛散させることなく片面からの清掃行為であっても確実に両面の汚れを除去できて、洗浄水も周囲に液垂れすることなく少量の水で洗浄可能で、網戸を撓ませることもなく、且つ網戸だけでなく窓ガラス表面の汚れも水洗可能な簡便な洗浄器具を実現しようとするものである。
本考案の第1発明に係る洗浄器具は主として、洗浄水を貯え手指で本体の一部を押し絞って加圧すればその洗浄水が外部に押し出される可撓性を有した樹脂製のボトルと、細い刷毛繊維を使用状態で下垂角度で密に植毛した刷毛と、ボトル内に貯えた洗浄水を刷毛に供給するチューブとによって構成され、押し出されたボトル内の洗浄水がチューブを経由してチューブ先端に取り付けられた刷毛の植毛基部に吐出供給される結果、洗浄水が植毛繊維間を重力と表面張力によって滴ることなく刷毛先端方向へ自然流下して洗浄面へと達することで、洗浄器具を洗浄面に沿って左右および上下に摺動させた場合に網戸やガラスの洗浄面を刷毛の細い繊維が擦って付着した汚れを剥離しつつ洗浄液が剥がれた汚れを含んだまま網戸やガラス面を伝って流れ落ちる洗浄作用を可能としている。
また、本案洗浄器具によれば植毛繊維の弾力により洗浄面へ加えられる力は適度に加減することが容易となる。
本考案の第2項においては、前記第1項に加えてより幅の広い刷毛の基部に洗浄水を効果的に供給吐出することを可能にするように刷毛の台部に注水路を設けるとともに、刷毛の植毛基部には注水路から外部に向けて微小な通水孔を明け、さらにチューブの一部にはボトル内部から外部方向にのみ送水・送気が可能な第1の逆止弁と、別途ボトル外部から内部方向にのみ送水・送気可能な第2の逆止弁を設けてある。
このように構成することにより、ボトル内部の洗浄水はボトルを正立状態で中腹を加圧した場合はボトル内部の水も空気も第2の逆止弁は通過せず洗浄水が第1の逆止弁のみを通過してチューブを経由して刷毛台部に押し出されて台部の通水孔から刷毛の植毛繊維間にくまなく供給されるが、ボトルの押圧力を解除すればその復元力によって外部の空気が第2の逆止弁経由でボトル内部に吸い込まれる。
また、本考案の洗浄器具を使用状態に対して倒立姿勢で第2の逆止弁入り口をバケツなどに張った洗浄水の中に浸漬した状態でボトル中腹を繰り返し押圧操作すれば、ボトル内部の空気は第1のチューブの弁部材を経由して外部に押し出され、押圧力を解除したときはその復元力によって第2のチューブ先端から洗浄水をボトル内部へと吸引する。
以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1、2の洗浄器具はともに簡便な構造で軽くて小型であり、洗浄作業中に外部からの洗浄水供給のための水道水ホースなどの制約も受けずに取り回しや扱いの容易な洗浄器具が実現できる。
(2)請求項1、2の洗浄器具はともに密に植毛された刷毛基部に吐出供給された洗浄水が刷毛の繊維間を重力と表面張力で自然流下して洗浄面に達するために、途中で洗浄水が無駄に滴下することがなく本案洗浄器具単独のボトル内の少量の水を使用するだけで広い面積の洗浄が可能となる上に、汚れの飛散や洗浄水の液垂れで周囲を汚すといった副作用もなく洗浄が可能となる。
(3)請求項1、2の洗浄器具はともに被洗浄網戸に接触するのは柔軟性が高く細長い刷毛繊維先端であり、繊維先端が網戸の目の間に容易に入り込んで網戸繊維を多方向から擦るため網目の表面や間はもちろん反対面の汚れも除去効果が高く、また網戸に加わる力も加減が容易で洗浄面を傷つけることや網戸の網を撓ますことが少ない非洗浄物に対して安全な洗浄が可能となる。
(4)請求項1、2の洗浄器具はともに水道水や薄めた中性洗剤液などの安価な洗浄液を使用して繰り返し使用ができて経済的である。
(5)上記に加えて請求項2の考案においては、洗浄水が不足した場合にも蓋を取ることなくバケツなどに満たした洗浄水に本考案の洗浄器具の第2の逆止弁入り口を浸けてボトル中腹を繰り返し押圧操作すればボトル内に洗浄水が吸引されるので洗浄水を簡単に追加注入することが可能で更なる作業効率の向上が容易となる。
本考案を実施するための基本的な第1の実施例を示す断面図であが、ボトル本体、チューブについては断面であってもハッチングは省略されている。 本考案を実施するための別の第2の実施例を示す断面図(一部拡大図を含む)であるが、ボトル本体、チューブについては断面であってもハッチングは省略されている。 本考案を実施するためのさらに別の第3の実施例を示す断面図であるが、ボトル本体、チューブについては断面であってもハッチングは省略されている。
以下、本考案の実施例を添付図に基づいて説明する。
図1は、本考案洗浄器具の第1の実施例の断面図であって、可撓性の樹脂製ボトル10の開口部11にはチューブ20が貫通した蓋体30が取り付けられてボトル本体を密閉状態としている。
チューブ20のボトル内部側の端28は内部の洗浄水を無駄なく使えるようにボトル底面近くにあり、外部側の他端29は刷毛31の上部の植毛35の基部付近の植毛の間に配置されている。
この図では刷毛の台部31は蓋体30に固定部材32で固定するようになっており、台部31から刷毛の繊維35が斜めに下垂角度で高密度に植毛されており、チューブ20から吐出された洗浄水が刷毛の繊維35間を表面張力と重力で毛先方向に伝いつつ刷毛の下側の繊維間にも広がるようになっている。
図2は、本考案の第2の実施例を示す断面図であるが図1と同じ部材には同じ番号を付してある。
可撓性の樹脂製ボトル10の開口部11にはチューブ20が圧入貫通しており、開口部11はチューブ外径との間は密閉状態となるように絞り形状となっている。
チューブ20のボトル内部側の端28はボトル底部付近に配置され、他端29はブラシの台部31の中空部分34に接続されて、さらに該チューブの一部には洗浄水や空気がボトル内部から外部方向(矢印Aの方向)にのみ送られ逆流しないように第1の逆止弁21が設けられている。
刷毛の台部31はボトル本体10の一部を挟んで固定するための固定部材32でボトル本体に固定されるとともにチューブ20を経由した洗浄水が刷毛の植毛基部から吐出されるように少なくとも一部が中空の通水路34となっており植毛基部の間には丸枠内部分拡大図に示すように微小な通水孔33が多数開いており、この通水孔33の数や大きさを変えることで刷毛の先端部に一様に洗浄水を行き渡らせることが可能となる。
逆止弁21よりボトル側のチューブの一部は分岐部40の先に第2の逆止弁41が矢印Bの方向にのみ空気や洗浄水を送り逆方向の流れを阻止するように取り付けられており、ボトル本体を押圧圧縮した場合はボトル本体内の洗浄水が逆止弁21を通って矢印Aの方向に流れて刷毛の台部31の中空部に供給され、押圧を除去するとボトル本体の復元力で外部の空気が逆止弁41を通って矢印Bの方向に流入する。
また、本考案の洗浄器具を倒立姿勢とし逆止弁41の端49をバケツなどに張った洗浄水中に浸けてボトル本体を繰り返し押圧すれば、ボトル本体の復元力で外部の洗浄水が逆止弁41を通ってボトル本体に流入する。
図3は本考案請求項第2項に基づく更に別の実施例を示しているが図2と異なるのは、第2の逆止弁41がチューブ20の途中の分岐ではなく、蓋体30のチューブとは別の通気孔40に取り付けられている点だけで、動作は実施例2と同様である。
本実施例においても空気や洗浄水の吸入経路が変わるだけで、本考案の効果は変わらない。
また、逆止弁41を設置する場所は本実施例に限らず、例えばボトル本体上部に11とは別の開口部を設けてボトル本体に直に逆止弁41を配置しても効果が変わらないことは言うまでもない。
窓ガラス・網戸に限らず、自動車のウインドウガラスなどの汚れに対して幅広い利用可能性を有する。
10 ボトル本体
11 ボトル開口部
20 チューブ
21 逆止弁
30 蓋
31 刷毛台部
32 刷毛台部固定部材
33 通水孔
34 中空通水路
35 刷毛植毛繊維
41 逆止弁

Claims (2)

  1. 少なくとも洗浄水を満たすことの出来る可撓性の樹脂製ボトルと該ボトルを密閉状態とするためのボトル開口部の蓋体などの密閉手段と、該密閉手段またはボトル本体に台部が固定可能な刷毛と、前記密閉手段部分をボトル内部から外部に向けて貫通するチューブとを備えた洗浄器具において、前記刷毛はその基部に細長い繊維を洗浄時の使用姿勢で基部から先端方向に向けて下垂角度で密に植毛しており、前記チューブの一端はボトル内部の底部付近に、他端は前記刷毛の上部植毛基部付近に配置され、前記ボトル本体中腹付近を押圧圧縮した場合にボトル内の洗浄水がチューブを経由して刷毛上部に吐出されて刷毛繊維の間を重力と表面張力によって刷毛の繊維先端方向に流下して洗浄面に供給されることを特徴とする洗浄器具。
  2. 少なくとも洗浄水を満たすことの出来る可撓性の樹脂製ボトルと該ボトルを密閉状態とするためのボトル開口部の蓋体などの密閉手段と、該密閉手段またはボトル本体に台部が固定可能であって該台部に中空部分を設けた刷毛と、前記密閉手段部分をボトル内部から外部に向けて貫通しその一端を前記ボトルの底部付近に配置し、他端を前記刷毛の台部の中空部分上部に接続されたチューブと、ボトル内部から外部方向へのみ送水および/または排気を可能とする第1の逆止弁と、ボトル外部から内部方向へのみ給水および/または吸気を可能とする第2の逆止弁とを備えた洗浄器具において、前記刷毛は樹脂製の台部に細長い繊維を洗浄時の使用姿勢で基部から先端方向に向けて下垂角度で密に植毛するとともに台部の中空部分の繊維が植毛された間には中空部分から外部に貫通する複数の微細な通水孔を設けて中空部分に給水された洗浄水が植毛基部に吐出されるように構成するとともに、前記チューブはその経路の一部に前記第1の逆止弁を有しており、更に前記チューブの第1の逆止弁よりボトル本体側を分岐させた先か、または前記密閉手段部分あるいはボトル本体に前記第2の逆止弁を接続した前記チューブとは別に設けた流入口を有することを特徴とする洗浄器具。
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