JP3222546U - プレート式熱交換器 - Google Patents

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秀樹 ▲高▼野
秀樹 ▲高▼野
靖久 石原
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Abstract

【課題】ロウ付けがなされる前の段階などにおいて、複数の伝熱プレートが互いに密接して位置ずれ防止が図られた状態に設定することを、簡易な構成によって適切に実現することが可能なプレート式熱交換器を提供する。【解決手段】プレート式熱交換器HEは、複数の伝熱プレート2が厚み方向に積層され、かつ複数の伝熱プレートの相互間に、熱交換対象流体の流路31、32が形成されている伝熱プレート積層体Aと、伝熱プレート積層体の外周囲の全体または一部を囲むように取付けられて伝熱プレート積層体を締め付ける少なくとも1つのファスナ1と、を備えている。伝熱プレート積層体の外面部には、凹部22aが設けられ、ファスナには、凹部に進入して係合する係合用凸部14が設けられている。【選択図】図3

Description

本考案は、複数の伝熱プレートをこれらの厚み方向に積層して構成されたプレート式熱交換器に関する。
プレート式熱交換器の具体例として、特許文献1に記載のものがある。
同文献に記載のプレート式熱交換器は、複数の伝熱プレートがこれらの厚み方向に積層された伝熱プレート積層体を備えている。複数の伝熱プレートの相互間には、熱交換対象流体を流通させるための流路が形成されており、最外層(最前面部)の伝熱プレートに設けられている2つの流入口に熱交換対象の2種類の流体を供給すると、これらの流体は、互いに隣り合う流路を流通し、それらの相互間における熱交換が伝熱プレートを介してなされる。熱交換を終えた2種類の流体は、最外層の伝熱プレートに設けられた2つの流出口から流出する。
このようなプレート式熱交換器においては、複数の伝熱プレートが互いにロウ付けされる。ただし、このロウ付けに際しては、複数の伝熱プレートが適切に密接し、それらの相互間に大きな隙間が生じていない状態とし、また複数の伝熱プレートに位置ずれがない状態にしておくことが要望される。
このような要望に応えるための一手段として、たとえば特許文献2に記載の手段がある。
同文献に記載の手段においては、伝熱プレート積層体の周囲全周が、矩形ループ状のファスナ(クランプ材、締め付け具、留め具)によって囲まれており、複数の伝熱プレートの締め付けがなされている。このような構成によれば、複数の伝熱プレートを互いに密接させ、またそれらの位置ずれも防止することが可能である。
しかしながら、特許文献2に記載の手段においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地がある。
すなわち、特許文献2においては、伝熱プレート積層体にファスナを固定させるための手段として、ネジ部材を用いている。より具体的には、伝熱プレート積層体の最外層に位置する端板にネジ孔を形成するとともに、ファスナにはネジ挿通孔を形成した上で、それらの部分にネジ部材を締め込んでいる。
ところが、このような手段によれば、ネジ部材の締め込み作業などが煩雑であって、熱交換器の組立作業が煩雑となる。さらに、特許文献1に記載のプレート式熱交換器のように、伝熱プレート積層体の最外層が厚みの大きい端板ではなく、伝熱プレート自体である場合には、この伝熱プレートにネジ孔を形成しなければならないこととなって、事実上、そのような手段を採用することは困難である。伝熱プレートは、伝熱性が良好となるように薄板状に構成されるため、このような部材にネジ孔を適切に形成することは難しく、また仮にネジ孔を形成することができたとしても、このネジ孔が流体漏れの原因になるといった不具合を招く。
特開2011−2122号公報 CN102419120 A
本考案は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、ロウ付けがなされる前の段階などにおいて、複数の伝熱プレートが互いに密接して位置ずれ防止が図られた状態に設定することを、簡易な構成によって適切に実現することが可能なプレート式熱交換器を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本考案では、次の技術的手段を講じている。
本考案により提供されるプレート式熱交換器は、複数の伝熱プレートがこれらの厚み方向に積層され、かつ前記複数の伝熱プレートの相互間に、熱交換対象流体の流路が形成されている伝熱プレート積層体と、この伝熱プレート積層体の外周囲の全体または一部を囲むように取付けられて前記伝熱プレート積層体を締め付ける少なくとも1つのファスナと、を備えている、プレート式熱交換器であって、前記伝熱プレート積層体の外面部には、凹部が設けられており、かつ前記ファスナには、前記凹部に進入して係合する係合用凸部が設けられていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、ファスナに設けられた係合用凸部を、伝熱プレート積層体の外面部の凹部に進入させて係合させることによって、伝熱プレート積層体に対するファスナの位置決め固定を簡易かつ的確に図ることができる。このため、ファスナを利用して複数の伝熱プレートを締め付けることにより、それらの間に不当な隙間が発生したり、あるいはそれらが不当に位置ずれするといったことを適切に解消し、複数の伝熱プレートのロウ付けなどを適切に図る上で好ましいものとなる。
一方、本考案によれば、特許文献2とは異なり、ファスナの固定手段として、ネジ部材を用いる必要はないため、ネジ部材の締め込み作業などの煩雑な作業は不要となり、組立作業の容易化を図ることができる。また、伝熱プレート積層体にネジ孔を設ける必要はないため、伝熱プレート積層体の最外層が伝熱プレート自体である場合においても、本考案を適切に適用することが可能である。
本考案において、好ましくは、前記伝熱プレート積層体の最外層には、前記複数の伝熱プレートのうち、波板状の凹凸状領域を有する最外層の伝熱プレートが位置する構成とされており、前記凹凸状領域におけるいずれかの凹部が、前記係合用凸部が進入して係合する前記凹部とされている。
このような構成によれば、最外層の伝熱プレートに元々設けられている波板状の凹凸状領域に存在する凹部を、ファスナの係合用凸部を係合させるための部位として利用しているため、その構成は合理的である。係合用凸部を係合させるための専用の凹部を別途設ける必要はない。
本考案において、好ましくは、前記複数の伝熱プレートのそれぞれは、略長矩形状であり、前記凹凸状領域は、前記凹部として、前記最外層の伝熱プレートの長手方向および短手方向に対して傾斜した方向に延びる溝状の凹部を有し、かつこの凹部とこれに隣接する凸部とが交互に並んだ構成とされており、前記ファスナには、前記係合用凸部として、前記短手方向に間隔を隔てて位置する少なくとも2つの係合用凸部が設けられている。
このような構成によれば、最外層の伝熱プレートの凹凸状領域の凹部に、ファスナの2つの係合用凸部が進入して係合した構造が得られるが、前記凹部が、最外層の伝熱プレートの長手方向および短手方向に対して傾斜する方向に延びる溝状であれば、前記2つの係
合用凸部を、前記長手方向および短手方向のいずれに対しても位置ずれしないようにすることができる。その結果、伝熱プレート積層体に対するファスナの位置決め固定を、より確実かつ的確に図ることができる。
本考案において、好ましくは、前記ファスナのうち、前記2つの係合用凸部の相互間には、前記ファスナの厚み方向に部分的に膨出した補強用リブが設けられている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、ファスナの2つの係合用凸部が設けられている部分および周辺部の強度(剛性)が、低い場合には、それらの部分に係合用凸部と凹部との係合に起因する負荷が作用した場合に、前記部分が容易に変形する虞がある。これに対し、前記構成によれば、補強用リブの存在により、2つの係合用凸部が設けられている部分およびその周辺部の強度が効果的に高められているため、前記した虞を適切に解消することが可能である。また、このような効果が得られる結果、ファスナの全体の厚みを小さくすることも可能となる。
本考案において、好ましくは、前記複数の伝熱プレートが上下高さ方向に積層する姿勢において、前記ファスナは、前記伝熱プレート積層体の上面部に当接する上側帯状部と、この上側帯状部の両端から下方に延びて前記伝熱プレート積層体の左右両側面部に当接する左右一対のサイド帯状部と、これら一対のサイド帯状部の下端部から上向きに折り返された形態を有し、かつ前記伝熱プレート積層体の最下層の伝熱プレートの左右の下端部を前記一対のサイド帯状部との間に挟み込む左右一対の折り返し部と、を備えている。
このような構成によれば、ファスナが伝熱プレート積層体の全周を囲み込まないように取付けられた簡易な構成によって、伝熱プレート積層体の締め付けを適切に図ることが可能である。
本考案において、好ましくは、前記複数の伝熱プレートのうち、最外層の伝熱プレートは、中間層の伝熱プレートよりも厚みが大きくされ、かつ前記伝熱プレート積層体の左右両側面部のうち、前記最外層の伝熱プレートの下端部の下方には、凹状段差部が形成されており、前記ファスナの前記各サイド帯状部には、前記凹状段差部に進入するように部分的に曲げられた曲げ部が設けられている。
このような構成によれば、ファスナの各サイド帯状部に、前記曲げ部が設けられていることにより、ファスナの各サイド帯状部を緊張させて弛みがない状態とすることができる。とくに、前記曲げ部が進入する凹状段差部は、厚みが大きくされた最外層の伝熱プレートの下端部の下方に形成された凹状段差部であって、その段差が大きくされた部位であるため、前記曲げ部を大きな寸法とし、ファスナの各サイド帯状部の弛みをなくすのに一層適したものとなる。
本考案のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう考案の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
(a)は、本考案に係るプレート式熱交換器の一例を示す斜視図であり、(b)は、(a)の要部拡大平面図である。 図1に示すプレート式熱交換器の分解斜視図である。 図1(a)のIII−III断面図であり、一部の構成を簡略している。 図1(a)のIV−IV断面図である。 図4に示す要部を形成する工程の一例を示す要部拡大図である。 図4に示す他の要部を形成する工程の一例を示す要部拡大図である。 図1に示すプレート式熱交換器の伝熱プレート積層体の構成部品を示す分解斜視図である。 図1に示すプレート式熱交換器を製造する前段階における構成部品の一例を示す分解斜視図である。
以下、本考案の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示すプレート式熱交換器HEは、伝熱プレート積層体Aと、一対のファスナ1とを備えている。
伝熱プレート積層体Aは、平面視略矩形状の複数の伝熱プレート2(2A〜2D)がそれらの厚み方向(図面では、上下高さ方向)に積層され、かつ互いにロウ付けされたものである。ただし、ロウ付け部の図示は省略している。本実施形態の伝熱プレート積層体Aにおいては、複数の伝熱プレート2を上下方向において挟む上側および下側の非伝熱プレートとしての端板は用いられておらず、伝熱プレート2(2A)が伝熱プレート積層体Aの最上層に位置している。この最上層の伝熱プレート2Aは、本考案でいう最外層の伝熱プレートの一例に相当し、複数の配管接続用の管体部3が取付けられている。
図7によく表れているように、複数の伝熱プレート2としては、前記した最上層の伝熱プレート2A(2)の他に、最下層の伝熱プレート2B(2)、およびこれらの間に挟まれている複数の第1および第2の中間層の伝熱プレート2C,2D(2)がある。最上層および最下層の伝熱プレート2A,2Bは、中間層の伝熱プレート2C,2Dよりも厚肉である。
伝熱プレート積層体Aにおける2種類の流体(第1および第2の流体)の熱交換を行なうための構造は、従来既知のものと同様であり、この点については、以下簡単に説明する。すなわち、各伝熱プレート2は、波板状の凹凸状領域22および流体通過用の複数の貫通孔30が設けられたプレート本体部20(ただし、最下層の伝熱プレート2Bには、貫通孔30は設けられていない)と、プレート本体部20の外周縁から下向きに突出した下広がり状の周壁部21とを備えている。図1に示すように、複数の管体部3は、熱交換対象の第1および第2の流体の流入口3a,3b、および流出口3c,3dとされる。図3に示すように、複数の伝熱プレート2の相互間には、前記第1および第2の流体がそれぞれ流通する第1および第2の流路31,32が形成されている。このような構成に基づき、前記第1および第2の流体の相互間における熱交換が可能である。
各ファスナ1は、伝熱プレート積層体Aの締め付けを図るための部材であり、複数の伝熱プレート2をロウ付けする前において、複数の伝熱プレート2の不当な位置ずれや隙間の発生を防止する上でとくに役立つ。このファスナ1は、たとえばステンレスなどの金属製であって、略門型状に屈曲した帯状である。
図2および図4によく表れているように、各ファスナ1は、上側帯状部10、左右一対のサイド帯状部11、各サイド帯状部11に設けられた折り返し部12ならびに曲げ部13、2つの係合用凸部14、および補強用リブ15を備えている。
なお、各ファスナ1は、図8に示す略平帯状のファスナ1Aを伝熱プレート積層体Aに沿わせて曲げ加工その他のプレス加工を施すことにより形成されたものである。
図4において、上側帯状部10は、最上層の伝熱プレート2Aの上面部に当接してこの伝熱プレート2の短手方向に延びる部分である。左右一対のサイド帯状部11は、上側帯状部10の両端部から下向きに延びており、伝熱プレート積層体Aの左右両側面部23に当接し、かつ伝熱プレート積層体Aをその左右両側から挟んでいる。折り返し部12は、
各サイド帯状部11の下端部から上向きに折り返された形態の部位であり、この折り返し部12とサイド帯状部11の下部との両者により、最下層の伝熱プレート2Bの周壁部21の下端部を挟んでいる(図4の要部拡大図2を参照)。
各ファスナ1は、このような構成を備えていることにより、複数の伝熱プレート2を囲み、かつ上下方向および左右幅方向において締め付けている。図1(a)および図3に示すように、2つのファスナ1は、伝熱プレート積層体Aの長手方向に間隔を隔てた配置に取付けられている。
図4において、ファスナ1の2つの係合用凸部14は、上側帯状部10に設けられた下向き凸状の部位であり、最上層の伝熱プレート2Aの凹凸状領域22の凹部22aに進入して係合している。より具体的には、まず凹凸状領域22は、平面視略く字状の凸部22bが長手方向に間隔を隔てて形成され、かつ凸部22bどうしの間に凹部22aが形成されていることにより、凸部22bと凹部22aとが交互に並んだ構成である。2つの係合用凸部14は、短手方向に間隔を隔てた配置に設けられ、凹部22aのうち、最上層の伝熱プレート2Aの短手方向両端部寄りの位置に進入して係合している。凹部22aは、最上層の伝熱プレート2Aの長手方向および短手方向に対して傾斜しているため、この凹部22aに異なる配置の2つの係合用凸部14が係合した状態においては(図1(b)を参照)、各係合用凸部14が前記長手方向および短手方向のいずれの方向にも位置ずれし難い状態となる。
好ましくは、係合用凸部14は、図5に示すように、ファスナ1Aを最上層の伝熱プレート2A上に配置した状態で、矢印Naで示す方向の部分的なプレス加工を施すことにより形成されている。より好ましくは、このプレス加工により、係合用凸部14は、凹部22aの内面(底面や側面)に圧接した状態に形成されている。このことにより、凹部22aに対する係合用凸部14の位置ずれがより確実に防止される。
補強用リブ15は、上側帯状部10のうち、2つの係合用凸部14の相互間の位置に設けられており、上側帯状部10の他の一般部分よりも上側へ部分的に膨出し、かつ上側帯状部10の長手方向(最上層の伝熱プレート2Aの短手方向)に延びている。この補強用リブ15は、ファスナ1を伝熱プレート積層体Aに取付ける以前の段階(図8に示すファスナ1Aの段階)で予め形成されている。この補強用リブ15の存在により、上側帯状部10の剛性が高められ、上側帯状部10に変形を生じ難くすることができる。上側帯状部10に大きな変形を生じたのでは、係合用凸部14を利用したファスナ1の位置決め効果が低くなるが、このような虞を解消することが可能となる。また、ファスナ1の薄肉化を促進することもできる。
曲げ部13は、サイド帯状部11に設けられており、伝熱プレート積層体Aの両側面部23にそれぞれ設けられている凹状段差部24に進入するように部分的に曲げられた部位である。凹状段差部24は、側面部23のうち、最上層の伝熱プレート2Aの周壁部21の下端部の下方に形成されている。最上層の伝熱プレート2Aの厚みt1は、中間層の伝熱プレート2C,2Dの厚みt2よりも大きいため、最上層の伝熱プレート2Aの下端部の下方には、比較的大きめの凹状段差部24が形成される。曲げ部13は、サイド帯状部11が側面部23に当接し、かつサイド帯状部11の下部に折り返し部12が形成された状態において、図6に示すように、サイド帯状部11に矢印Nbで示す方向のプレス加工を施すことにより形成される。この曲げ部13が形成されることにより、サイド帯状部11を弛みのない状態に緊張させ、ファスナ1による伝熱プレート積層体Aの締め付け力を強くすることが可能である。
なお、前記したプレート式熱交換器HEの製造に際しては、図8に示すように、複数の伝熱プレート2(2A〜2D)の相互間に、ロウ材4が介装される。ロウ材4は、たとえ
ば各伝熱プレート2に近い外形およびサイズのプレート状である。ただし、このロウ材4は、加熱炉を利用したロウ付け用の加熱処理時に溶融する。この溶融ロウ材は、複数の伝熱プレート2の相互間の微小隙間に入り込み、それらを接合する。
ファスナ1Aは、既述したように、ファスナ1の原型品であり、補強用リブ15が予め形成された略平帯状の金属製の部材である。
次に、前記したプレート式熱交換器HEの作用について説明する。
まず、伝熱プレート積層体Aを一対のファスナ1によって挟み付けているが、各ファスナ1に設けられている2つの係合用凸部14は、最上層の伝熱プレート2Aの凹部22aに進入して係合しているため、各ファスナ1と最上層の伝熱プレート2Aとの位置決め固定を適切に図ることができる。とくに、本実施形態においては、図1(b)を参照して説明したように、2つの係合用凸部14は、斜めに傾斜した凹部22aに対し、間隔を隔てた配置で進入しているため、最上層の伝熱プレート2Aの長手方向および短手方向のいずれの方向にも変位しないように位置規制することが可能である。
このようなことから、伝熱プレート積層体Aに対するファスナ1の位置ずれを防止し、伝熱プレート積層体Aの挟み付け状態が不安定化する虞を適切に解消することができる。ファスナ1に設けられた曲げ部13なども、既述したように、伝熱プレート積層体Aを強く挟み付けるのに役立つ。ファスナ1を利用して伝熱プレート積層体Aを挟み付けた状態に設定すれば、伝熱プレート積層体Aをその組立工程の場所からロウ付け用の加熱炉に搬送する迄の間に、複数の伝熱プレート2が不当に位置ずれしないようにすることが可能となり、ロウ付けの適切化を図ることができる。勿論、ロウ付け後において、ファスナ1は、伝熱プレート積層体Aの組立状態を強固なものとする役割を果たす。
一方、ファスナ1と伝熱プレート積層体Aとの位置決め手段としては、係合用凸部14と凹部22aとの係合手段が採用されているが、このような手段によれば、煩雑なネジ部材の締め付け作業などは不要であり、ファスナ1の曲げ加工を行なう際のプレス加工時に係合用凸部14を形成すればよい。したがって、プレート式熱交換器HEの製造作業の容易化、ならびに製造コストの低減化をも図ることが可能となる。とくに、本実施形態においては、係合用凸部14の係合対象である凹部22aは、最上層の伝熱プレート2Aに元々設けられている部位であり、この凹部22aを有効に利用しているため、その構成は合理的であって、それ専用の凹部を別途設ける必要をなくすことができる。
本考案は、上述した実施形態の内容に限定されない。本考案に係るプレート式熱交換器の各部の具体的な構成は、本考案の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
上述の実施形態においては、伝熱プレート積層体Aが、非伝熱プレートとしての上下の端板を具備せず、最上層の伝熱プレート2Aが、伝熱プレート積層体Aの最上層に位置する構成とされているが、本考案はこれに限定されない。本考案においては、伝熱プレート積層体に非伝熱プレートとしての上下の端板が具備された構成とした上で、上側の端板に設けられた凹部に、ファスナの係合用凸部を進入させて係合させた構成とすることも可能である。
上述の実施形態においては、ファスナ1に折り返し部12を形成し、ファスナ1が伝熱プレート積層体Aの周囲の全周を囲まない構成とされているが、本考案はこれに限定されず、伝熱プレート積層体Aの全周を囲む構成とすることもできる。ファスナは、少なくとも1つあればよく、具体的な数は問わない。ファスナに設けられる係合用凸部も同様であって、少なくとも1つあればよく、具体的な数は問わない。
本考案に係るプレート式熱交換器は、横倒しの姿勢で用いることもできる。横倒しの姿勢状態では、本考案でいう最外層の伝熱プレートは、最前面または最後面に位置する伝熱プレートとなる。伝熱プレートの具体的な構成や枚数なども限定されない。本考案に係るプレート式熱交換器の具体的な用途も限定されない。したがって、熱交換対象流体の具体的な種類も問わない。
HE プレート式熱交換器
A 伝熱プレート積層体
1 ファスナ
10 上側帯状部
11 サイド帯状部
12 折り返し部
13 曲げ部
14 係合用凸部
15 補強用リブ
2 伝熱プレート
2(2A) 最上層の伝熱プレート(最外層の伝熱プレート)
22 凹凸状領域
22a 凹部
23 側面部(伝熱プレート積層体の)
24 凹状段差部
31,32 第1および第2の流路(熱交換対象流体の流路)

Claims (6)

  1. 複数の伝熱プレートがこれらの厚み方向に積層され、かつ前記複数の伝熱プレートの相互間に、熱交換対象流体の流路が形成されている伝熱プレート積層体と、
    この伝熱プレート積層体の外周囲の全体または一部を囲むように取付けられて前記伝熱プレート積層体を締め付ける少なくとも1つのファスナと、
    を備えている、プレート式熱交換器であって、
    前記伝熱プレート積層体の外面部には、凹部が設けられており、かつ前記ファスナには、前記凹部に進入して係合する係合用凸部が設けられていることを特徴とする、プレート式熱交換器。
  2. 請求項1に記載のプレート式熱交換器であって、
    前記伝熱プレート積層体の最外層には、前記複数の伝熱プレートのうち、波板状の凹凸状領域を有する最外層の伝熱プレートが位置する構成とされており、
    前記凹凸状領域におけるいずれかの凹部が、前記係合用凸部が進入して係合する前記凹部とされている、プレート式熱交換器。
  3. 請求項2に記載のプレート式熱交換器であって、
    前記複数の伝熱プレートのそれぞれは、略長矩形状であり、
    前記凹凸状領域は、前記凹部として、前記最外層の伝熱プレートの長手方向および短手方向に対して傾斜した方向に延びる溝状の凹部を有し、かつこの凹部とこれに隣接する凸部とが交互に並んだ構成とされており、
    前記ファスナには、前記係合用凸部として、前記短手方向に間隔を隔てて位置する少なくとも2つの係合用凸部が設けられている、プレート式熱交換器。
  4. 請求項3に記載のプレート式熱交換器であって、
    前記ファスナのうち、前記2つの係合用凸部の相互間には、前記ファスナの厚み方向に部分的に膨出した補強用リブが設けられている、プレート式熱交換器。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のプレート式熱交換器であって、
    前記複数の伝熱プレートが上下高さ方向に積層する姿勢において、
    前記ファスナは、
    前記伝熱プレート積層体の上面部に当接する上側帯状部と、
    この上側帯状部の両端から下方に延びて前記伝熱プレート積層体の左右両側面部に当接する左右一対のサイド帯状部と、
    これら一対のサイド帯状部の下端部から上向きに折り返された形態を有し、かつ前記伝熱プレート積層体の最下層の伝熱プレートの左右の下端部を前記一対のサイド帯状部との間に挟み込む左右一対の折り返し部と、
    を備えている、プレート式熱交換器。
  6. 請求項5に記載のプレート式熱交換器であって、
    前記複数の伝熱プレートのうち、最外層の伝熱プレートは、中間層の伝熱プレートよりも厚みが大きくされ、かつ前記伝熱プレート積層体の左右両側面部のうち、前記最外層の伝熱プレートの下端部の下方には、凹状段差部が形成されており、
    前記ファスナの前記各サイド帯状部には、前記凹状段差部に進入するように部分的に曲げられた曲げ部が設けられている、プレート式熱交換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021157514A1 (ja) 2020-02-05 2021-08-12 株式会社日阪製作所 プレート式熱交換器
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