JP3222539B2 - 回転走査型磁気記録再生装置 - Google Patents

回転走査型磁気記録再生装置

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JP3222539B2
JP3222539B2 JP10567592A JP10567592A JP3222539B2 JP 3222539 B2 JP3222539 B2 JP 3222539B2 JP 10567592 A JP10567592 A JP 10567592A JP 10567592 A JP10567592 A JP 10567592A JP 3222539 B2 JP3222539 B2 JP 3222539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、VTRなどの回転走
査型磁気記録再生装置に係り、特に広帯域・高伝送レー
ト化に適した構成の回転走査型磁気記録再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、現行テレビジョン方式(NTS
C、PAL、SECAM等)用VTRでは、磁気ヘッド
を駆動して記録再生を行う記録再生回路は回転ドラム外
に置かれ、磁気ヘッドとは回転トランスを介して結合さ
れている。現行テレビジョン方式VTRでは、記録再生
帯域が0.5MHz〜10MHz程度と比較的狭いの
で、回転トランスを介して回転ドラム内と回転ドラム外
で記録信号および再生信号の授受を行っても、伝送特性
上、特に問題は生じない。
【0003】磁気テープに記録された情報信号の消去に
関しては、通常の記録時は固定ヘッドによりヘリカルト
ラックおよびリニアトラックについて全幅消去が行われ
る。しかし、固定ヘッドでは編集時に必要なヘリカルト
ラック単位での消去はできないので、回転ヘッドによる
消去(回転消去)が必要である。現行テレビジョン方式
VTRの場合、記録再生帯域が狭いことから、この回転
消去における消去周波数は例えば5MHz程度で良く、
消去回路は回転ドラム外部へ置かれる。
【0004】また、現行テレビジョン方式VTRでは上
記のように記録再生消去帯域が狭いため、クロストーク
等は問題にならない程度に小さく、また回転ドラムに搭
載される磁気ヘッドの数が多くて9チャンネル程度であ
ることから、回転ドラムの外径寸法の大きさは問題にな
らない。
【0005】これに対し近年、高精細テレビジョン用V
TRや現行テレビジョン方式用のディジタルVTR(以
下、これらを総称して広帯域・高伝送レートVTRと呼
ぶ)が開発され、実用化されている。これらの広帯域・
高伝送レートVTRでは、従来のVTRで問題とされな
かった回転トランスのインダクタンスや浮遊容量、さら
には回転トランスと磁気ヘッドとの結合ケーブル容量が
問題になってきた。
【0006】すなわち、磁気記録における電磁変換系の
伝送特性は、記録系では磁気ヘッドおよび回転トランス
のインダクタンスと記録回路の出力容量およびその他の
浮遊容量とによる共振周波数から決定され、再生系では
磁気ヘッドのインダクタンスと回転トランスのインダク
タンスと再生回路の入力容量およびその他の浮遊容量と
による共振周波数から決定される。従って、広帯域・高
伝送レートVTRを実現するには、磁気ヘッドと記録回
路および再生回路の間に回転トランスを介在させないよ
うにすることが望まれる。そこで、この種のVTRでは
記録回路および再生回路を回転ドラム内に搭載し、回転
トランスを介さずに直接磁気ヘッドと記録回路および再
生回路とを接続することにより記録再生の広帯域化を図
ることが行われている(例えばテレビジョン学会VR8
7−5)。
【0007】消去系では通常、単一周波数の交流の消去
信号を消去用磁気ヘッドに供給してテープ上に記録され
ている情報信号を消去するので、消去信号のための伝送
帯域は狭くて良く、消去信号をドラム外部から供給する
ことが可能である。しかし、消去ヘッドおよび消去回路
が複数チャネルになると、記録再生回路が広帯域である
こと、広帯域・高伝送レートVTRの消去信号周波数は
記録再生信号の広帯域化に伴い数10MHzまで高くな
っているなどの点から、再生回路系あるいは記録回路系
への消去信号のクロストークが問題になる。このため編
集時のクロストークを考慮すると、消去回路についても
回転ドラムに搭載した方が良い。
【0008】また、回転ドラム内外間の信号伝送のため
の回転トランスと、回転トランスを駆動する回転トラン
スドライバ回路(回転ドラムを介して記録回路へ記録信
号を送信する送信回路)および回転トランスからの信号
を受ける回転トランスレシーバ回路(回転ドラムを介し
て入力される再生信号を受信する受信回路)について
も、広帯域化を図らなくてはならない。すなわち、磁気
ヘッドと再生回路の入力容量から記録再生帯域が決定さ
れるのと同様に、回転トランスのインダクタンスとレシ
ーバ回路の入力容量や浮遊容量によって回転トランスの
伝送帯域が決定される。従って、ドライバ回路およびレ
シーバ回路と回転トランスとの結合には、容量の大きい
同軸ケーブル等は使用できない。このため、回転トラン
スの広帯域化を図るためには、ドライバ回路とレシーバ
回路を回転トランスに近接させて配置、実装しなくては
ならない。この結果、スキャナ(回転ドラムと固定ドラ
ム等を含めたドラム系メカの総称をいう)は、回転トラ
ンスのドライバ回路とレシーバ回路の実装分をさらに大
きくなる。
【0009】さらに、広帯域・高伝送レートVTRで
は、通常再生と特殊再生用を加えて少なくとも6個以上
の磁気ヘッドを使用する。例えばD−1フォーマット5
25ディジタルVTRを例にとると、消去ヘッドも含め
て16個の磁気ヘッドを使用している(例えば通信学会
技報MR85−54参照)。従って、記録/再生回路と
消去回路および回転トランスのチャンネル数は、この磁
気ヘッドの数に対応した数だけ必要となる。記録/再生
回路と消去回路については、回路をIC化することによ
り小型・軽量化が図れるが、回転トランスについては広
帯域化を図り、さらにチャンネル間のクロストークをあ
る程度以下に抑えながら小型化することには限界があ
る。
【0010】また、多チャンネルの磁気ヘッドに対応し
た回転トランスをスキャナに搭載しようとすると、この
種のVTRではチャンネル間の伝送特性が同じになる同
軸タイプの回転トランスが使用されるため、スキャナメ
カニズムが大きくかつ複雑になり、これにより各部のメ
カニズム精度維持が困難になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、広帯域
・高伝送レートVTRでは、多チャンネルの磁気ヘッド
に対応した回転トランスをスキャナに搭載すると、スキ
ャナメカニズムが大きくかつ複雑になり、これにより各
部メカニズム精度の維持が困難になるという問題があっ
た。
【0012】また、多チャンネルの磁気ヘッドに対応し
た記録/再生回路あるいは消去回路を広帯域化のために
回転ドラムに搭載すると、これらと回転ドラム外部との
信号伝送を行うための回転トランスドライバ回路と回転
トランスレシーバ回路についても、同様に広帯域化のた
めに回転トランスのチャンネル数分だけ回転トランスに
近接させて配置・実装しなくてはならない。従って、ス
キャナは回転トランスドライバ回路と回転トランスレシ
ーバ回路の実装分だけ大きくなるという問題があった。
【0013】さらに、広帯域・高伝送レートVTRでは
消去信号の周波数が数10MHz以上と極めて高いこと
から、回転トランスでの再生回路系あるいは記録回路系
への消去信号のクロストークが大きな問題になる。
【0014】本発明は、これらの問題点を解消するため
になされたもので、消去信号伝送用の回転トランスを不
要として、消去信号伝送用の回転トランスドライバ回路
も不要とすることにより、記録/再生回路への消去信号
のクロストークを低減させ、しかもスキャナメカニズム
を簡単かつ小型化できる回転走査型磁気記録再生装置を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は消去信号源である発振器を含めて、消去回
路を消去ヘッドと共に回転ドラム上に搭載したことを基
本的な特徴とする。消去ヘッドおよび消去回路が複数の
場合、消去信号源である発振器は消去回路に内蔵しても
よいし、各消去回路に個別あるいは共通に接続してもよ
い。消去回路は入力段にエミッタフォロアまたはダーリ
ントンエミッタフォロアを備えることが好ましく、また
内部の定電流回路やバイアス回路を全てオフにする回路
を備えることが好ましい。実装に関しては、消去回路と
発振器を一体のICにしてもよいし、消去回路と記録回
路を一体のICにしてもよい。
【0016】また、本発明は消去ヘッドおよび消去回路
が複数の場合、複数の消去ヘッドがそれぞれ磁気テープ
に接触する期間を判定する判定手段と、複数の消去回路
を該消去回路に接続されている消去ヘッドが判定手段に
より磁気テープに接触していると判定された期間中に外
部からの消去制御信号に応じて能動状態にする制御手段
を設けることを特徴とする。消去制御信号は、例えば消
去するトラックまたは消去する範囲に合わせて複数の消
去回路を順次選択的に能動状態にするように設定され
る。
【0017】ここで、消去ヘッドが磁気テープに接触す
る期間を判定する判定手段の構成としては、例えば次の
(a)〜(c)に挙げる3つの方式が考えられる。
【0018】(a)回転ドラム側に消去ヘッドと対応す
る位置に配置された受光素子(フォトディテクタ)を設
け、対向する固定ドラム側にその消去ヘッドがテープに
接触する区間の両端に対応した位置、換言すれば消去対
象トラックの先頭と終端に対応した位置に配置された発
光素子(LEDなど)を設ける。そして、発光素子を消
去制御信号によって発光させ、受光素子の出力によって
対応する消去回路の能動/非能動状態を制御する構成と
する。発光素子および受光素子は、外部光による誤動作
を防ぐため、赤外光を発光および受光する素子を使用し
ても良い。
【0019】(b)固定ドラム側に消去ヘッドがテープ
に接触する区間の両端または該区間内に光学的反射物を
配置し、対向する回転ドラム側に消去ヘッドと対応する
位置に配置されて上記反射物を検出する反射型フォトセ
ンサをそれぞれ設ける。そして、該フォトセンサの発光
素子を消去制御信号によって発光させ、受光素子の出力
によって対応する消去回路の能動/非能動状態を制御す
る構成とする。
【0020】(c)回転ドラム側に(a)と同様に消去
ヘッドと対応する位置に配置された受光素子を設け、対
向する固定ドラム側にはその消去ヘッドがテープに接触
する区間全域に対応した位置、換言すれば消去対象トラ
ックの範囲に対応した位置に配置された発光素子を設け
る。そして、発光素子を消去制御信号によって発光さ
せ、受光素子の出力によって対応する消去回路の能動/
非能動状態を制御する構成とする。この場合、消去対象
以外の既記録部分を保護する目的で、テープ上の消去エ
リアを実効記録エリアに対してわずかに狭くしても良
い。
【0021】さらに、本発明は記録ヘッドと消去ヘッド
および記録回路と消去回路がいずれも複数の場合、消去
ヘッドをテープ上のトラックに記録ヘッドより先行して
接触するように配置すると共に、複数の記録ヘッドがそ
れぞれ磁気テープに接触する期間を判定する判定手段
と、複数の記録回路の各々に対応して回転ドラムの外部
から伝送されてくる記録すべき情報信号の有無を検出す
る情報信号検出手段を含み、複数の記録回路の少なくと
も出力段を該記録回路に接続されている記録ヘッドが判
定手段により前記磁気テープに接触していると判定され
た期間中に情報信号検出手段で情報信号が検出された期
間にのみ能動状態に制御するとともに、該記録回路に接
続されている記録ヘッドに先行して磁気テープ上のトラ
ックに接触する消去ヘッドを駆動するための消去回路を
能動状態にする制御手段とを備えたことを特徴とする。
記録ヘッドが磁気テープに接触する期間を判定する判定
手段は、上記(a)〜(c)と同様の構成で実現するこ
とができる。
【0022】
【作用】このように本発明では、消去回路を発振器と共
に回転ドラムに搭載したことにより、消去信号伝送用の
回転トランスが不要になる。これに伴い、スキャナのメ
カニズムが簡単になり、信頼性が向上するとともに、シ
ステムの小形・軽量化、コストダウンが図られ、消去信
号伝送用回転トランスのドライバ回路も不要になること
で、スキャナのイナーシャが低減し、回転ドラムモータ
の負担が減り、かつ回転ドラムを高速に立ち上げること
が可能となり、画像の送出が速くなる。
【0023】また、複数の消去回路とその消去信号源と
なる1つの発振器を共通接続して、消去ヘッドと共に回
転ドラムに搭載すれば、回路が簡単になり、かつ発振器
が1つだけでよいことにより低消費電力になる。
【0024】また、本発明では回転ドラムに搭載される
消去回路を消去するトラックまたは消去する範囲に合わ
せて順次能動/非能動状態に制御することで、回路の低
消費電力化が図られ、さらに低消費電力化に伴い、回路
からの発熱によるメカニズムの精度の悪化が軽減され
る。
【0025】さらに、固定ドラム側の発光素子と回転ド
ラム側の受光素子を用いて記録ヘッドが磁気テープに接
触する範囲を判定すると共に、記録情報信号の有無を検
出して記録回路の能動/非能動状態を制御する場合、こ
の記録回路のための制御系を利用して、記録ヘッドに先
行して消去を行うように消去回路を制御することによ
り、固定側の発光素子は記録用のみで良くなるので低消
費電力になり、それに伴う消去制御用発光素子の制御が
不要になる。さらに、受光素子を共用することで、回転
ドラム内部の回路が簡単になり、配線も容易になって、
低消費電力化が図られる。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。尚、以下の実施例ではドラムに対する磁気
テープの巻付け角を180°とし、再生回路、記録回路
および消去回路をいずれも2回路とした場合について説
明する。
【0027】図1は、本発明の一実施例に係る磁気記録
再生装置の基本構成を示す概略図であり、図2はその回
路構成を示すブロック図である。スキャナ1(回転ドラ
ムと固定ドラムの総称をいう)においては、磁気テープ
2が回転ドラム周面に情報信号の実効記録エリア角が1
80°、すなわち巻付け角が180°となるように巻き
付けられている。回転ドラムには磁気ヘッドとして、記
録ヘッドR1,R2、再生ヘッドP1,P2および消去
ヘッドE1,E2がそれぞれ180°対向して設けられ
ている。
【0028】記録ヘッドR1,R2に接続された記録回
路3a,3bは、回転トランスドライバ回路8から記録
用回転トランス9aを介して入力される情報信号を増幅
して記録ヘッドR1,R2を駆動する。これにより、テ
ープ2に情報信号が記録される。テープ2に記録された
信号は、再生ヘッドR1,R2により再生され、再生回
路4a,4bにより増幅された後、再生用回転トランス
9bを介して回転ドラム外部へ伝送される。
【0029】一方、テープ2に記録された情報信号の消
去は、消去ヘッドE1,E2とこれに接続された消去回
路5a,5bにより、回転ドラム内外間で消去信号の授
受を行うことなく行われる。図3は、消去回路5a,5
bの切替え制御動作の一連のタイムシーケンスを示して
いる。
【0030】テープ2に記録されている情報信号を消去
ヘッドE1,E2によって回転消去し、再記録するイン
サート編集する場合について説明する。まず、消去回路
5aに内蔵した消去信号源である発振器6aから発生さ
れる例えば数10MHz以上といった高周波の消去信号
を消去ヘッド駆動回路7aで増幅し、消去ヘッドE1を
駆動する。次に、消去回路5bに内蔵した発振器6bか
ら発生される消去信号を消去ヘッド駆動回路7bで増幅
し、消去ヘッドE2を駆動する。消去回路5a,5bは
後述するE1切替え信号とE2切替え信号で回転ドラム
が180°回転する毎にそれぞれ順次、能動状態/非能
動状態に切替えられ、能動状態のときに消去ヘッドE1
あるいは消去ヘッドE2を駆動して消去信号を流し、テ
ープ2上の情報信号を消去する。その後、回転トランス
ドライバ回路8および記録用回転トランス9aを介し
て、回転ドラム内に伝送される新しい記録情報信号は、
記録回路3a,3bにより記録ヘッドR1,R2により
テープ2上に再記録される。
【0031】インサート編集終了後は、E1,E2制御
信号を両方ともOFFにして回転消去を止める。その後
P1,P2制御信号が両方とも回転ドラムの回転に合わ
せて順次ONにされることにより、再生回路4a,4b
で再生ヘッドP1,P2からの情報信号が増幅され、再
生用回転トランス9bを介して回転ドラム外部へ伝送さ
れる。再生用回転トランス9bより回転ドラム外部へ伝
送された情報信号は、回転トランスレシーバ回路11で
再度増幅されて出力される。
【0032】回転トランス9a,9bは例えば本出願人
により特願平1−127906で提案した方式に基づい
て構成されたもので、一つの巻線溝に2回路の巻線を入
れて、180°対向する各回路に接続し、この各回路を
交互に切替えることにより、チャネル数を削減したもの
である。
【0033】図4は、本発明の第2の実施例に係る磁気
記録再生装置の基本構成を示す概略図、図5は図4の構
成の具体的な回路ブロック図である。また、図6はこの
消去回路の切替え制御動作の一連のタイムシーケンスを
示す。尚、図4では記録回路および再生回路は省略して
いる。
【0034】第1の実施例では、各々の消去回路5a,
5bに個別に発振器6a,6bを設けたが、第2の例で
は1つの消去信号源である発振器に対して4回路の消去
ヘッド駆動回路を共通接続している。
【0035】テープ2は、回転ドラム周面に情報信号の
実効記録エリアが240°となるように巻き付けられて
いる。消去時には、発振器6により消去信号が発生さ
れ、消去ヘッド駆動回路7a〜7dに供給される。消去
信号は消去ヘッド駆動回路7a〜7dで十分に増幅さ
れ、消去ヘッドE1〜E4に消去電流として供給される
ことにより、テープ2に記録されている情報信号が消去
される。消去ヘッド駆動回路7a〜7は後述するE1〜
E4制御信号でそれぞれ順次、能動/非能動状態に切替
えられる。
【0036】次に、図7を参照して消去ヘッド駆動回路
の一実施例を説明する。この消去ヘッド駆動回路は、差
動アンプと中点タップ付きRFトランスと定電流回路を
使用して構成されている。
【0037】第2の実施例における消去ヘッド駆動回路
7a〜7dは、他の消去ヘッド駆動回路の入力と共通接
続されて、消去信号発生源である発振器6を共有してい
るため、入力段は周波数特性の劣化が起こらないよう
に、図7では入力段にエミッタフォロアQ10,Q11
を用いて入力インピーダンスを高くしている。通常のエ
ミッタフォロアに代えて、ダーリントンエミッタフォロ
アを用いてもよい。尚、図7では簡単にするため入力回
路のバイアスは図示していない。
【0038】エミッタフォロアQ10,Q11により電
流増幅された消去信号は、トランジスタQ12,Q13
と抵抗Z7による差動アンプにより増幅される。この差
動アンプからRFトランスを介して、消去ヘッドE1に
消去電流が供給される。トランジスタQ14と抵抗Z
3、トランジスタQ15と抵抗Z4は、それぞれエミッ
タフォロワQ10,Q11のエミッタに接続される定電
流回路、トランジスタQ16と抵抗Z5、トランジスタ
Q17と抵抗Z6は、トランジスタQ12,Q13のエ
ミッタに接続される定電流回路をそれぞれ構成する。抵
抗Z1,Z2とダイオードD1は、これらの定電流回路
のための基準バイアス回路である。
【0039】トランジスタQ18は、そのベースにイン
バータIN10を介して制御信号が入力されることによ
り、制御信号がLレベルの時にオンとなって抵抗Z1,
Z2とダイオードD1からなる基準バイアス回路とトラ
ンジスタQ14〜Q17のベース電位を接地電位GND
に落として、消去ヘッドE1に消去電流が流れるのを禁
止する。
【0040】すなわち、図7におけるアンプ(エミッタ
フォロワおよび差動アンプ)は、トランジスタQ18の
ベース電位がHレベルのとき非能動状態、Lレベルのと
き能動状態となる。制御信号は、インバータIN10で
反転されてからトランジスタQ18のベースに入力され
るため、結局、制御信号がHレベルでアンプは能動状態
となって、消去ヘッドE1に消去電流を流し、逆に制御
信号がLレベルでアンプは非能動状態となって消去ヘッ
ドE1に消去電流を流さない状態となる。
【0041】次に、それぞれの消去ヘッドが磁気テープ
に接触する期間を判定し、その判定結果に従いテープに
接触している消去ヘッドのみが駆動されるように複数の
消去回路をそれぞれ順次能動状態/非能動状態に切り替
え制御するための消去制御系について、前述の図1の実
施例の場合を例にとり説明する。尚、以下では上記の判
定手段の構成法が異なる三種類の消去制御系の実施例を
挙げるが、分かり易くするために消去回路のみ図示して
説明する。
【0042】図8(a)(b)は本発明における消去制
御系の第1の実施例の基本構成を示す概略図であり、
(a)はスキャナの断面図、(b)は模式的な平面図で
ある。スキャナ1には、回転ドラム11と同軸的に固定
ドラム12が配置されている。消去回路の制御は固定ド
ラム12側の消去用LED13で行われ、消去用LED
13の制御は消去制御回路14で行われる。
【0043】消去用LED13からの制御光を受けて消
去回路を直接制御する回転ドラム11側のフォトディテ
クタ15a,15bは、図8(b)に示すように消去ヘ
ッドE1,E2の内側に、E1,E2と回転ドラム11
の中心を通る線上に位置してそれぞれ配置される。すな
わち、消去ヘッドE1のためのE1消去回路を制御する
フォトディテクタ15aは消去ヘッドE1の内側に、ま
た消去ヘッドE1と180°対向しているもう一つの消
去ヘッドE2のためのE2消去回路を制御するフォトデ
ィテクタ15bは消去ヘッドE2の内側に、それぞれ回
転ドラム11の中心を通り消去ヘッドE1,E2を結ぶ
直線上に位置して配置される。
【0044】次に、図8(a)(b)と図9を参照して
切替え制御の動作を説明する。図9は、フォトディテク
タ15a,15bの出力に基づいて図1のE1消去回路
5aおよびE2消去回路5bを制御するためのセットリ
セットフリップフロップ(R−Sフリップフロップ)1
6を示している。
【0045】説明を簡単にするために、消去用LED1
3は消去制御回路14によってON(発光)状態になっ
ているものとする。回転ドラム11は矢印の方向に回転
している。図8(a)の状態では、フォトディテクタ1
5aと消去用LED13の位置が一致しているので、フ
ォトディテクタ15aからはHレベルの信号が出力され
る。従って、フォトディテクタ15aの出力はR−Sフ
リップフロップ16のセット入力Sに接続されているの
で、フリップフロップ16の出力QはHレベルとなる。
【0046】次に、回転ドラム14が矢印方向に回転す
ると、フォトディテクタ15aの出力はLレベルにな
り、回転ドラム11が180°回転すると、フリップフ
ロップ16のリセット入力Rに接続されているフォトデ
ィテクタ15bの出力はHレベルになる。従って、フリ
ップフロップ16の出力QはLレベルになる。以下、フ
リップフロップ16の出力Qは回転ドラムの回転に従っ
て180°毎に順次、HレベルとLレベルを繰り返し、
出力QがHレベルのときにE1消去回路5aを能動状
態、E2消去回路5bを非能動状態にそれぞれ制御し、
出力QがLレベルのときにE1消去回路5aを非能動状
態、E2消去回路5bを能動状態にそれぞれ制御する。
図10に、この消去制御系の制御動作の一連のタイムシ
ーケンスを示す。この実施例によれば、回転ドラム11
側、固定ドラム12側とも回路構成が簡単で、その消費
電力を少なくすることができる。
【0047】尚、消去用LED13は消去制御回路14
からの消去制御信号によりVTRの動作モードに応じて
ON,OFFされる。すなわち、消去モードの時には消
去用LED13のみがONし、記録モードの時には記録
用LED(図示していない)のみがONし、再生モード
の時には再生用LED(図示していない)のみがON
し、同時再生モードの時には記録用LEDと再生用LE
Dが両方ONする。インサート編集時等には、消去用L
ED13と記録用LEDが両方ONする。
【0048】図11(a)(b)は本発明における消去
制御系の第2の実施例の基本構成を示す概略図であり、
図8と同様に(a)はスキャナの断面図、(b)は模式
的な平面図である。この実施例では、回転ドラム11側
に再生および消去回路の制御を行うための反射型フォト
センサ17a,17bが消去ヘッドE1,E2の内側に
おいて、ヘッドE1,E2を通り回転ドラム11の中心
を通る線上に位置して搭載される。固定ドラム12側に
は実効記録エリアが180°の場合、その消去側に反射
物、例えばミラー等を配置し、無消去側には反射型フォ
トセンサが検知不可能な無反射物を配置する。
【0049】尚、反射型フォトセンサ17a,17bは
図12に示すように、LED18とフォトダイオードあ
るいはフォトトランジスタからなるフォトディテクタ1
9が一体になったものである。反射型フォトセンサは製
品によって種々あるが、この実施例では例えば対向面に
反射物のある場合にはHレベルを出力し、反射物のない
場合にはその反対の極性のLレベルを出力するように構
成された反射型フォトセンサを使用した例について説明
する。
【0050】回転ドラム11は矢印の方向に回転してお
り、E1消去回路は反射型フォトセンサ17aによって
制御され、反射面のある消去エリア側を通過している間
は能動状態にあり、逆に無反射面では非能動状態にな
る。以下同様に、E2消去回路は反射型フォトセンサ1
7bによって制御される。この実施例では、反射型フォ
トセンサ17a,17bによって、消去回路に直接入力
可能な制御信号が生成できる。生成された制御信号は、
図10中に示すE1制御信号およびE2制御信号のよう
になる。
【0051】また、この実施例では各モードの制御は、
例えばスリップリング等を介して行うか、あるいは消
去、記録および再生用のそれぞれの反射面と反射型フォ
トセンサの間にメカニカルなシャッタを持たせて行う。
【0052】この実施例によれば、回転ドラム11側の
回路は非常に簡単で、かつ消費電力を少なくすることが
でき、さらに固定ドラム12側は例えば実効記録エリア
分のみ反射面を持つガラスマスクを配置すればよく、従
ってスキャナのメカニズムが簡単になる。
【0053】図13(a)(b)は、本発明における消
去制御系の第3の実施例の基本構成を示す概略図であ
り、(a)はスキャナの断面図、(b)は模式的な平面
図である。本実施例では、回転ドラム11側に消去用フ
ォトディテクタ15a,15bが消去ヘッドE1,E2
の内側において、E1,E2と回転ドラム11の中心を
通る線上に位置してそれぞれ配置される。固定ドラム1
2側には実効記録エリアが180°の場合、消去用LE
D13がフォトディテクタ15a,15bと対向し得る
位置に、実効記録エリア分複数個並べて配置される(以
下、これら複数個の消去用LEDを消去用LED列と呼
ぶ)。
【0054】消去回路の制御は回転ドラム11側のフォ
トディテクタ15a,15bと固定ドラム11側の消去
用LED列13とで行われ、消去用LED列13の制御
は消去制御回路14で行われる。消去用LED列13か
らの制御光を受けて消去回路を直接制御する回転ドラム
11側のフォトディテクタ15a,15bは、図13
(b)に示すように消去ヘッドE1,E2の内側にE
1,E2と回転ドラム11の中心を通る線上に位置して
それぞれ配置される。
【0055】また、消去ヘッドE1のためのE1消去回
路を制御するフォトディテクタ15aは、消去ヘッドE
1の内側にE1,E2と回転ドラム11の中心を通る線
上に位置して配置される。消去ヘッドE1と180°対
向しているもう一つの消去ヘッドE2のためのE2消去
回路を制御するフォトディテクタ27bは、消去ヘッド
E2の内側にE1,E2と回転ドラム11の中心を通る
線上に位置して配置される。
【0056】この実施例の動作について説明する。尚、
消去用LED列13からの制御光を受けたときフォトデ
ィテクタ15a,15bはONし、対応する消去回路は
能動状態になるものとする。
【0057】回転ドラム11は矢印の方向に回転してお
り、E1消去回路はフォトディテクタ15aの出力によ
り制御され、消去用LED列13のある消去エリアを通
過している間は能動状態にある。逆に、回転ドラム11
が消去用LED列13のないところを通過している間
は、E1消去回路は非能動状態になる。一方、E2消去
回路はフォトディテクタ15bの出力により制御され
る。この実施例ではフォトディテクタ15a,15bに
より、消去回路に直接入力可能な図10のE1制御信号
およびE2制御信号が生成される。
【0058】この実施例の回路によれば回転ドラム11
側の回路は非常に簡単で、かつ消費電力を少なくするこ
とができ、さらに固定ドラム12側は例えば実効記録エ
リア分のみ複数個のLEDを並べて配置すればよく、ス
キャナのメカニズムは簡単である。
【0059】以上説明してきた消去制御系では、各消去
回路それぞれに対応した消去専用のフォトディテクタや
反射型フォトセンサを設けて制御を行っているが、制御
用のフォトディテクタを記録回路と消去回路で共用して
もよく、それによりフォトディテクタを削減することが
できる。以下、この方式による消去制御系について説明
する。
【0060】図14は、記録回路と消去回路の制御を行
なうフォトディテクタを共用した場合の磁気記録再生装
置の基本構成を示す概略図である。尚、図1の実施例と
対応する部分に同一符号を付している。
【0061】この実施例が図1の実施例と異なる点は、
記録ヘッドR1と消去ヘッドE1、記録ヘッドR2と消
去ヘッドE2がそれぞれ近接配置されていることであ
る。そして、この例では記録回路と消去回路を制御する
フォトディテクタ(図示せず)は記録ヘッドR1,R2
の内側に、R1,R2と回転ドラム11の中心を通る線
上に位置して配置される。このため消去タイミングと記
録タイミングの間には、ある遅延時間が存在する。この
点を利用して、本実施例では同一の制御信号により消去
回路と記録回路の両方の動作を制御している。
【0062】図15に、この実施例における消去回路と
記録回路および再生回路の切替え制御動作の一連のタイ
ムシーケンスを示す。また、この実施例における記録再
生消去制御系の構成例を図13で説明したLED列を使
用する方式で説明する。
【0063】図16(a)(b)は、図14の実施例に
おける記録再生消去制御系の基本構成を示す概略図であ
り、(a)はスキャナの断面図、(b)は模式的な平面
図である。この実施例では、回転ドラム11側に消去回
路と記録回路の両方を制御するフォトディテクタ43
a,43bが図に示すようにそれぞれ記録ヘッドR1,
R2の内側において、R1,R2と回転ドラム11の中
心を通る線上に位置して配置される。なお、フォトディ
テクタ43a,43bを記録ヘッドと回転ドラムの中心
を通る線と、消去ヘッドと回転ドラムの中心を通る線と
の間に配置しても良い。
【0064】さらに、回転ドラム11側に再生回路を制
御するフォトティテクタ44a,44bが図に示すよう
にそれぞれ再生ヘッドP1,P2の内側において、P
1,P2と回転ドラム11の中心を通る線上に位置して
配置される。固定ドラム12側には、実効記録エリアが
180°の場合、記録消去用LED列41がフォトディ
テクタ43a,43bと対向し、さらに再生用LED列
42がフォトディテクタ44a,44bと対向するよう
に、それぞれ実効記録エリア分複数個並べて配置され
る。
【0065】記録回路と消去回路の制御は、記録消去用
LED列41およびフォトディテクタ43a,43bに
より行われる。再生回路の制御は、再生用LED列42
およびフォトディテクタ44a,44bにより行われ
る。記録消去用LED列41および再生用LED列42
の発光のオン、オフ制御は、記録再生消去制御回路45
によって行われる。
【0066】記録消去用LED列41からの制御光を受
けて消去回路と記録回路を直接制御する回転ドラム11
側のフォトディテクタ43a,43bは、図16(b)
に示すように記録ヘッドR1,R2の内側に、R1,R
2と回転ドラム11の中心を通る線上に位置してそれぞ
れ配置される。また、再生用LED列35の制御光を受
けて再生回路を直接制御する回転ドラム11側のフォト
ディテクタ44a,44bは、図16(b)に示すよう
に再生ヘッドP1,P2の内側に、P1,P2と回転ド
ラム11の中心を通る線上に位置してそれぞれ配置され
る。
【0067】この実施例における記録再生消去制御系の
動作について説明する。尚、記録消去用LED列41と
再生用LED列42からの光を受けたときフォトディテ
クタ43a,43bおよび44a,44bはそれぞれO
Nし、対応する消去回路と記録回路及び再生回路が能動
状態になるものとする。
【0068】回転ドラム11は矢印の方向に回転してお
り、E1消去回路およびR1記録回路はフォトディテク
タ43aの出力により制御され、記録消去用LED列4
1のある消去記録エリアを通過している間は能動状態に
ある。逆に回転ドラム11が記録消去用LED列41の
ないところを通過している間は、E1消去回路およびR
1記録回路は非能動状態になる。E2の消去回路とR2
の記録回路はフォトディテクタ32bにより制御され
る。この実施例では、フォトディテクタ43a,43b
により消去回路と記録回路に直接入力可能な図15のE
1制御信号およびR1制御信号を生成することができ
る。
【0069】次に、上述した共通のフォトディテクタの
出力により記録回路と消去回路の両方を制御するための
具体的な回路方式について、図17および図18を参照
して説明する。図17においては、フォトディテクタ4
3(図16の43aまたは43b)の出力が記録回路3
に入力されている。フォトディテクタ43の出力信号
は、記録回路3内部で加工されて消去回路5に制御信号
として伝送される。
【0070】図17における記録回路3は、例えば図1
9に示すように構成される。この記録回路3の動作を簡
単に説明すると、記録回路3は回転トランス(図示せ
ず)を介して伝送されてくる記録RF信号を増幅して、
記録ヘッドRに記録RF信号に対応した記録電流を流
し、磁気テープ(図示せず)に情報信号を記録する。記
録回路3はRFディテクタを内蔵し、このRFディテク
タによりその出力段の能動/非能動状態が制御される。
すなわち、フォトディテクタ43の出力信号がONにな
り、かつ記録RF信号が記録回路3に入力された時に、
記録回路3は記録ヘッドRを駆動して磁気テープに情報
信号を記録する。
【0071】さらに、記録回路3内の出力段の能動/非
能動状態を制御する信号は、記録回路3から消去回路5
にも伝送される。消去回路5は、図2に示したと同様の
発振器内蔵型の消去回路であり、記録回路3から伝送さ
れてくる制御信号により消去ヘッドEを駆動して磁気テ
ープ上に記録されている情報信号を消去する。
【0072】次に、記録回路3について説明する。記録
回路3は記録RF信号の有無を検出する機能、即ちキャ
リア検出機能を持っている。図19は、このようなキャ
リア検出機能を持った記録回路の具体例を示す図であ
る。
【0073】図19において、回転トランス(図示して
いない)から伝送されてきた記録RF信号は記録回路3
aの入力1と入力2に入力される。入力された記録RF
信号は2分岐され、一方は記録RF信号を電流増幅する
ためのエミッタフォロア21に、他方はディテクタアン
プ22に入力される。ディテクタアンプ22は、記録R
F信号を所定の信号振幅となるように増幅して次段のピ
ークディテクタ23に送る。ピークディテクタ23は入
力された記録RF信号のピークを検出して、そのピーク
値に対応した検出信号電圧を出力する。ピークディテク
タ23から出力された検出信号電圧はコンパレータ24
に入力される。コンパレータ24は、入力された検出信
号電圧が所定の閾値を越えた場合は、次段のアンドゲー
ト25にH(高)レベルの信号を出力する。
【0074】このように記録回路3は、所定振幅レベル
以上の記録RF信号が入力された時は、ディテクタアン
プ22、ピークディテクタ23およびコンパレータ24
で構成されるRFディテクタによって、アンドゲート2
5にHレベルの信号を出力する。逆に、所定振幅レベル
以下の記録RF信号が入力された時は、RFディテクタ
はアンドゲート25にLレベルの信号を出力する。アン
ドゲート25の他方の入力は記録回路イネーブル入力で
あり、記録回路3の外部から図15(b)に示したよう
なR1制御信号が入力される。
【0075】アンドゲート25の出力は、出力オフ回路
26を介してアンプ27に制御信号として供給される。
アンプ27は、エミッタフォロア21で電流増幅された
記録RF信号をさらに増幅して出力1と出力2に出力す
る。また、アンドゲート25の出力(S)は制御信号出
力として、記録回路3から出力されて図17に示すよう
に消去回路5に伝送される。消去回路5は、この記録回
路3からの制御信号により、記録回路3と同様に出力段
の能動/非能動状態が制御される。
【0076】図20および図21に、1トラック全てイ
ンサート記録時と1トラックの一部のインサート記録時
の記録回路内外の各回路部の動作シーケンスを示す。動
作信号は図1および図14のように記録ヘッドと記録回
路、消去ヘッドと消去回路を180°対向で使用した場
合を想定し、記録回路3aと記録ヘッドR1、その18
0°対向側を記録回路3bと記録ヘッドR2、さらに消
去回路5aと消去ヘッドE1、その180°対向側を消
去回路5bと消去ヘッドE2とするが、図20および図
21では記録回路3bと記録ヘッドR2および消去回路
5bと消去ヘッドE2の動作シーケンスは省略してい
る。
【0077】アンドゲート25の出力(S)は、そのR
Fディテクタ側入力(X)と記録回路3の制御入力
(Y)の両方がHレベルになった時、Hレベルとなる。
この時、出力オフ回路26により記録回路3の出力段の
アンプ27(記録ヘッド駆動回路)が能動状態とされ、
アンプ27から記録ヘッド(図示せず)に記録RF信号
に対応した記録電流が供給される。
【0078】記録回路3から出力される制御信号出力
(S)は前述のように消去回路5に伝送され、記録回路
3の動作と同様に制御信号出力(s)がHレベルになっ
た時に発振器および記録ヘッド駆動回路は能動状態にな
り、記録ヘッド駆動回路から消去ヘッドEに消去電流が
供給される。
【0079】逆に、アンドゲート25のRFディテクタ
側入力(X)と記録回路イネーブル入力(Y)のいずれ
か一方がLレベルになったときは、アンドゲート25の
出力(S)はLレベルとなるため、出力オフ回路26に
よりアンプ27が非能動状態とされる。これにより記録
RF信号出力は停止され、記録回路3はヘッドに記録電
流を流さない状態となる。消去回路5は記録回路3から
伝送される制御信号出力(s)がLレベルになったこと
により、発振器と記録ヘッド駆動回路が非能動状態に制
御される。これにより、発振器出力の消去信号は停止さ
れ、記録ヘッド駆動回路は消去ヘッドに消去電流を流さ
ない状態になる。
【0080】この動作は、図21に動作シーケンスを示
す1トラック中の一部のインサート記録時に、特にその
効果が大である。すなわち、インサート記録時では回転
トランスが共通になっていることから、R1制御信号
(Y)とRFディテクタ出力(X)の両信号により、ア
ンドゲート25および出力オフ回路26を通してアンプ
27のオン/オフをコントロールすることによって、記
録RF信号を出力させる。さらに、記録回路3からの制
御信号出力(S)により、消去回路5のオン/オフをコ
ントロールすることによって、消去信号を出力させる。
このようにすると、図21の動作シーケンス例から分か
るように、インサート記録したい部分にインサートすべ
き記録RF信号を伝送するだけで、簡単に部分消去、部
分書替えが可能になる。
【0081】次に、共通のフォトディテクタの出力によ
り記録回路と消去回路の両方を制御するための他の回路
方式である図18について説明する。記録回路3の構成
は、基本的に図19と同じであるが、消去回路5の制御
信号出力はないものとする。消去回路5は、図22に示
すように構成される。この消去回路5は、発振器50を
内蔵し、さらに図19の記録回路と同様にRFディテク
タを内蔵している。従って、消去回路5の動作は、RF
ディテクタの入力とフォトディテクタ43からの制御信
号入力によって制御される。図18の例では、記録回路
3と消去回路5の入力は記録用回転トランス(図示せ
ず)と共通接続されることによって、記録用回転トラン
スから伝送されてきた記録RF信号は、記録回路3およ
び消去回路5の双方に入力される。一方、フォトディテ
クタ43の出力も記録回路3と消去回路5に入力され
る。従って、記録回路3および消去回路5は、記録RF
信号が入力された時とフォトディテクタ43がONした
時の両方で動作する。
【0082】次に、図18における消去回路5について
説明する。この消去回路5は上述のように発振器と、記
録RF信号の有無を検出するキャリア検出機能であるR
Fディテクタを内蔵している。図22は、このような消
去回路の具体例を示す図である。
【0083】図22において、回転トランス(図示して
いない)から伝送されてきた記録RF信号は消去回路5
の入力1と入力2に入力される。入力された記録RF信
号はディテクタアンプ51に入力される。ディテクタア
ンプ51は、記録RF信号を所定の信号振幅となるよう
に増幅して次段のピークディテクタ52に送る。ピーク
ディテクタ52は入力された記録RF信号のピークを検
出して、そのピーク値に対応した検出信号電圧を出力す
る。ピークディテクタ52から出力された検出信号電圧
はコンパレータ53に入力される。コンパレータ53
は、入力された検出信号電圧が所定の閾値を越えた場合
は、次段のアンドゲート54にH(高)レベルの信号を
出力する。
【0084】このように消去回路5は、所定振幅レベル
以上の記録RF信号が入力された時は、ディテクタアン
プ51、ピークディテクタ52およびコンパレータ53
で構成されるRFディテクタによって、アンドゲート5
4にHレベルの信号を出力する。逆に、所定振幅レベル
以下の記録RF信号が入力された時は、RFディテクタ
はアンドゲート54にLレベルの信号を出力する。アン
ドゲート54の他方の入力は消去回路5の制御信号入力
であり、消去回路5の外部から図15(a)に示したよ
うなE1制御信号が入力される。
【0085】アンドゲート54の出力は、出力オフ回路
55を介して消去ヘッド駆動回路56に制御信号として
供給される。消去ヘッド駆動回路56は、発振器57で
発生した消去信号を増幅して出力1と出力2に出力す
る。
【0086】図18と先に説明した図17との違いは、
消去回路5に記録RF信号を検出するRFディテクタを
内蔵している点である。このため記録回路3から消去回
路5への制御信号の伝送が無い代わりに、回転トランス
からの記録RF信号と制御を行なうフォトディテクタ4
3の出力を2分岐して記録回路3と消去回路5へ入力し
ている。
【0087】従って、この実施例の動作シーケンスは、
図20、図21とほぼ同じなので省略する。また、図1
7および図19の例では、消去回路3の出力段(消去ヘ
ッド駆動回路)の能動/非能動の制御を行う制御信号を
記録回路3内で発生していたが、図18の例では消去回
路自身で発生させているだけであり、記録回路の動作は
図17および図19の例と基本的に同じである。
【0088】図23は、キャリア検出機能を有する記録
回路3の他の構成例を示すブロック図である。この実施
例では、情報信号検出手段であるRFディテクタとし
て、全波整流型RFディテクタ20を用いている。すな
わち、回転トランス(図示していない)から伝送されて
きた記録RF信号は記録回路3の入力1と入力2に入力
される。入力された記録RF信号はアンプ21aで増幅
された後2分岐され、一方は全波整流型記録RFディテ
クタ20に、他方はアンプ21bを介してアンプ27に
入力される。全波整流型RFディテクタ20は全波整流
回路を用いて構成され、記録RF信号を検出すると、次
段のアンドゲート25に対してH(高)レベルの信号を
出力する。
【0089】図24は、全波整流型RFディテクタ20
の構成例を示す図であり、全波整流回路28、ローパス
フィルタ29およびコンパレータ24により構成され
る。このRFディテクタ20の動作を図25の波形図を
参照して説明する。なお、ここでは説明を簡単にするた
め、RFディテクタ20に入力されるRF信号を正弦波
としている。
【0090】図25(a)に示すRF信号は、全波整流
回路28によって図25(b)のように全波整流される
ことにより、RF信号の基本周波数よりも低域の成分と
高域の成分とに変換される。全波整流回路28の出力
は、ローパスフィルタ29に入力され、高域の成分が除
去され低域の成分のみが抽出されることにより、図25
(c)に示す出力が得られる。このローパスフィルタ2
9の出力はコンパレータ24に入力され、二値化され
る。
【0091】図24に示す全波整流型RFディテクタ2
0は、図19に示した記録回路3中のディテクタアンプ
22、ピークディテクタ23およびコンパレータ24か
らなるRFディテクタに比較して、次のような利点があ
る。ピークディテクタ(ピークホールド回路)23を用
いる場合、ピークディテクタ23内のホールド用キャパ
シタとコンパレータ24の入力抵抗とによるピークホー
ルド時定数をRF信号中の最低周波数成分をピークホー
ルドするのに十分な値に選ぶ必要がある。この時定数が
十分大きくないと、ピークディテクタ23の出力にRF
信号に対応したリップルが直接現れ、コンパレータ24
から出力される二値信号出力も、このリップルに対応し
て変化する。このため、出力オフ回路26によりアンプ
27がRF信号の入力期間中でも、上記のリップルに対
応して能動/非能動状態に交互に切り換わってしまう可
能性がある。
【0092】コンパレータ24の入力抵抗は通常、バイ
ポーラプロセスではあまり大きくとれないので、ピーク
ホールド時定数を大きくするには、ピークディテクタ2
3内のホールド用キャパシタの容量を大きくする必要が
ある。このホールド用キャパシタをIC内に形成しよう
とすると、ICのチップサイズを増大させる結果とな
り、そうでなければ外付のキャパシタを必要として、い
ずれの場合も実装面積の面で不利である。
【0093】これに対し、図24のRFディテクタ20
では、全波整流回路28によりRF信号をその基本周波
数よりも低域の成分と高域の成分とに変換した後、ロー
パスフィルタ29によって高域の成分を除去してコンパ
レータ24に入力する構成となっている。このため、ロ
ーパスフィルタ29の遮断周波数はRF信号の基本周波
数より高くできるので、ローパスフィルタ29に用いる
キャパシタの容量をピークディテクタ23に用いるホー
ルド用キャパシタの容量より小さくすることが可能とな
り、このキャパシタをIC内に形成してもチップサイズ
を大きくすることがない。また、キャパシタ容量の減少
によって、充放電時間が短くなるため、RF信号の検出
スピードを速くすることができる。
【0094】HDTV用ディジタルVTRの場合、「放
送技術」1990、VOL.43、No.12、11月
臨時増刊号p.20〜p.26およびp.62〜p.6
6に記載されているように、磁気ヘッド1個当りの記録
レートは148.5Mbps である。記録変調方式として
は8−8変換ASE符号を使用することで低域成分をで
きるだけ抑えるようにしているが、低域成分が全く含ま
れないわけではない。従って、RFディテクタは低域か
ら148.5Mbps までの広帯域にわたるRF信号を検
出できなければならない。また、HDTV用ディジタル
VTRの場合、前述のように18個といった極めて多数
の磁気ヘッドを使用する関係で、回転ドラム上の回路の
実装エリアは相当の制約を受けるため、RFディテクタ
はIC化が絶対条件であり、しかもそのチップサイズは
極力小さいことが望まれる。上述のような構成の全波整
流型RFディテクタ20によれば、これらの要求を容易
に満たすことが可能である。
【0095】図26は、全波整流型RFディテクタ20
の他の構成例を示す図であり、全波整流回路が28a,
28bの二段構成となっている点が図24の例と異なっ
ている。図27は、図14のRFディテクタ20の動作
波形図である。図27(a)に示すRF信号は、まず1
段目の全波整流回路28aにより図27(b)のように
全波整流され、さらに2段目の全波整流回路28bによ
り図27(c)のように全波整流された後、ローパスフ
ィルタ29で図27(d)のように高域成分が除去され
る。
【0096】図27(b)(c)からも明らかなよう
に、2段目の全波整流回路28bの出力における高域の
成分は、1段目の全波整流回路28aの出力のそれより
高い周波数成分に変換されている。すなわち、このよう
に全波整流を2段階にわたって行うことにより、ローパ
スフィルタ29に用いるキャパシタの容量を全波整流回
路が1段の場合(図12)に比較して、さらに小さくす
ることができる。
【0097】図28は、全波整流型RFディテクタ20
の他の構成例を示す図であり、図26における2段の全
波整流回路28a,28bの間にハイパスフィルタ30
を挿入している。図29は、図14のRFディテクタ2
0の動作波形図である。図29(a)に示すRF信号
は、1段目の全波整流回路28aにより図29(b)の
ように全波整流された後、ハイパスフィルタ30を通し
て図29(b)のように高域成分のみが抽出される。ハ
イパスフィルタ30の出力は、さらに2段目の全波整流
回路28bにより図29(d)のように全波整流された
後、ローパスフィルタ29で図29(e)のように高域
成分が除去される。
【0098】ハイパスフィルタ30は、1段目の全波整
流回路28aの出力の直流成分をカットすることによ
り、2段目の全波整流回路28bによる全波整流の効果
を上げることができる。さらに、ハイパスフィルタ30
はRF信号(a)に対するローパスフィルタ29の出力
(e)の応答速度、特に立ち上がりの応答速度を速くす
る効果もある。なお、ハイパスフィルタ30に用いるキ
ャパシタは大きな容量を必要としないので、ICチップ
の小型化にほとんど支障はない。
【0099】図30は、全波整流型RFディテクタ20
の他の構成例を示す図であり、図24における全波整流
回路28の前段に、リミッタアンプ70を配置してい
る。図31は、図18のRFディテクタ20の動作波形
図である。図31(a)に示す正弦波のRF信号は、リ
ミッタアンプ70により振幅制限されることにより、図
31(b)のように立ち上がりおよび立ち下がりの急峻
な方形波に波形整形される。リミッタアンプ70の出力
は、全波整流回路28によって図31(c)のように全
波整流され、さらに図31(d)のようにローパスフィ
ルタ29により高域の成分が除去された後、コンパレー
タ24に入力され、二値化される。
【0100】図25(b)と図31(c)を比較して明
らかなように、全波整流回路28の出力に含まれるリッ
プルは、図30の場合の方が小さくなる。図24では全
波整流回路28の入力が正弦波であるのに対して、図3
0の場合は全波整流回路28の入力が方形波に変換され
ているためである。従って、図30の構成によれば、全
波整流回路28の出力に含まれるリップルを除去するた
めのローパスフィルタ29に用いるキャパシタの容量を
更に小さくすることができる。
【0101】図30の全波整流型RFディテクタ20の
構成は、正弦波のRF信号のみでなく、例えばNRZ信
号のような方形波のRF信号に対しても有効である。こ
のような方形波のRF信号は、回転トランスを通過する
際に直流成分が欠落することにより波形が鈍るが、リミ
ッタアンプ70で方形波に戻すことができる。
【0102】この効果を図32により説明する。図20
は、入力されるRF信号が方形波の場合の動作波形図で
ある。RF信号は図32(a)に示されるようなNRZ
信号であり、回転トランスを通過すると図32(b)の
ような直流成分が欠落した信号となる。この図32
(b)のRF信号はリミッタアンプ70に入力され、図
32(c)のように方形波に整形される。以下、リミッ
タアンプ70の出力は全波整流回路28で図32(d)
のように全波整流され、さらにローパスフィルタ29に
より図32(e)のようにリップルが除去された後、コ
ンパレータ24に入力される。
【0103】このように図30の構成によれば、RF信
号の波形の種類に関わらずRF信号を正しく検出するこ
とが可能である。
【0104】なお、図30におけるリミッタアンプ70
と全波整流回路28の位置を入れ替えても同様な効果が
得られることはいうまでもない。
【0105】図33は、全波整流型RFディテクタ20
の他の構成例を示す図である。この例では図30のRF
ディテクタ20における全波整流後の高域成分を除去す
る手段をローパスフィルタ29を用いずに実現してい
る。図33において、全波整流回路28の出力はまずコ
ンパレータ24に入力され、その後遅延回路71および
オアゲート72により処理される。図34は、図33の
RFディテクタ20の動作波形図である。
【0106】図34(a)のRF信号は、リミッタアン
プ70および全波整流回路28により、図18の場合と
同様に図34(b)(c)のように順次処理される。図
34(c)に示す全波整流回路28の出力は、コンパレ
ータ24により図34(d)のように二値化される。コ
ンパレータ24の出力は二分岐され、その一方は遅延回
路71に入力されて図34(e)のように遅延され、他
方はオアゲート72の一方の入力に与えられる。遅延回
路71の出力は、オアゲート72の他方の入力に与えら
れる。オアゲート72の出力として、図34(f)のよ
うなRF信号検出出力が得られる。
【0107】この図33の例によれば、ローパスフィル
タやハイパスフィルタが不要であるため、図34(a)
のRF信号に対する図34(f)のRF信号検出出力の
応答速度が非常に速くなり、またフィルタの要素である
キャパシタが不要となることで、IC化に一層有利とな
る。
【0108】なお、図22におけるディテクタアンプ5
1、ピークディテクタ52およびコンパレータ53から
なるRFディテクタを、上述の図23〜図34で説明し
た記録回路3内の全波整流型RFディテクタ20に置き
換えてもよいことはいうまでもない。
【0109】以上説明した記録回路と消去回路を共通の
フォトディテクタ出力で制御する方式においては、記録
ヘッドと同じ位置に両回路の制御を行なうフォトディテ
クタを配置したが、消去ヘッドと同じ位置または消去ヘ
ッドと記録ヘッドの間にフォトディテクタを配置しても
良い。
【0110】その他、本発明は種々変形して実施が可能
であり、例えば実施例では消去制御の発光素子としてL
EDを使用したが、他に例えばEL素子、半導体レー
ザ、プラズマディスプレイ等の発光素子を使用してもよ
い。
【0111】また、実施例では回転ドラムタイプのVT
Rの場合について説明したが、他のヘッド搭載方式であ
るディスクタイプあるいは中ドラムタイプ等の方式のV
TRに適用も可能である。
【0112】さらに、本発明における消去回路と発振器
はそれぞれ個別のICにして搭載するか、あるいは両者
を一体のICにして搭載することも可能であり、それに
よって実装密度を上げることができる。記録回路と消去
回路と発振器を一体のICにして搭載することも可能で
ある。
【0113】また、回転トランスと共通に接続する消去
回路の数に対応した回転トランスの複数回路巻線を回転
トランスの一つの巻線溝に配置しても良い。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、発
振器を含む一つまたは複数の消去回路を回転ドラムに搭
載したことにより、消去信号伝送用の回転トランスが不
要になるため、スキャナのメカニズムが簡単になり、信
頼性が増し、またこれによりシステムの小形・軽量化、
コストダウンを図ることができる。しかも、イナーシャ
が低減し、回転ドラムモータの負担が減り、かつ回転ド
ラムを高速に立ち上げることが可能となり、画像の送出
が速くなる。
【0115】また、本発明によれば回転ドラムに搭載さ
れる消去回路を、消去するトラックあるいは消去する範
囲に合わせて順次選択的に切替えて、能動、非能動状態
にしているので回路の低消費電力化が図れる。さらに低
消費電力化が可能となった結果、回路からの発熱による
メカニズムの精度の悪化が軽減される。
【0116】また、複数の消去回路とその消去信号源と
なる1つの発振器を共通接続して、消去ヘッドと共に回
転ドラムに搭載すれば、回路が簡単になり、かつ発振器
が1つだけでよいことにより低消費電力になる。
【0117】また、本発明では回転ドラムに搭載される
消去回路を消去するトラックまたは消去する範囲に合わ
せて順次能動/非能動状態に制御することで、回路の低
消費電力化が図られ、さらに低消費電力化に伴い、回路
からの発熱によるメカニズムの精度の悪化が軽減され
る。
【0118】さらに、固定ドラム側の発光素子と回転ド
ラム側の受光素子を用いて記録ヘッドが磁気テープに接
触する範囲を判定すると共に、記録情報信号の有無を検
出して記録回路の能動/非能動状態を制御する場合、こ
の記録回路のための制御系を利用して、記録ヘッドに先
行して消去を行うように消去回路を制御することによ
り、固定側の発光素子は記録用のみで良くなるので低消
費電力になり、それに伴う消去制御用発光素子の制御が
不要になる。
【0119】さらに、記録回路の制御と消去回路の制御
のためにテープに対するヘッドの接触期間を判定するの
に使用する受光素子を共用することで、回転ドラム内部
の回路が簡単になり配線も容易になって、低消費電力化
を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る磁気記録再生装
置におけるスキャナ部の概略構成図
【図2】 第1の実施例における電子回路部の構成を示
すブロック図
【図3】 第1の実施例における消去回路の切替え制御
動作の一連のタイムシーケンスを示す図
【図4】 本発明の第2の実施例に係る磁気記録再生装
置におけるスキャナ部の概略構成図
【図5】 第2の実施例における電子回路部の構成を示
すブロック図
【図6】 第2の実施例における消去回路の切替え制御
動作の一連のタイムシーケンスを示す図
【図7】 消去回路内の消去ヘッド駆動回路部の具体的
な回路構成図
【図8】 本発明における消去制御系の一実施例の構成
を説明するためのスキャナ部の概略断面図および模式的
平面図
【図9】 図8におけるフォトディテクタ出力に基づい
て消去回路を制御する制御回路を示す図
【図10】 図9の制御回路の動作の一連のタイムシー
ケンスを示す図
【図11】 本発明における消去制御系の他の実施例を
説明するためのスキャナ部の概略断面図および模式的平
面図
【図12】 図11における反射型フォトセンサの構成
例を示す図
【図13】 本発明における消去制御系の別の実施例を
説明するためのスキャナ部の概略断面図および模式的平
面図
【図14】 記録回路と消去回路の制御を行なうフォト
ディテクタを共用した場合の磁気記録再生装置のスキャ
ナ部の概略構成図
【図15】 同実施例における消去回路と記録回路およ
び再生回路の切替え制御動作の一連のタイムシーケンス
を示す図
【図16】 本発明における消去制御系のさらに別の実
施例を説明するためのスキャナ部の概略断面図および模
式的平面図
【図17】 記録回路と消去回路の両方を共通のフォト
ディテクタ出力により制御する回路方式の一実施例を示
す図
【図18】 記録回路と消去回路の両方を共通のフォト
ディテクタ出力により制御する回路方式の他の実施例を
示す図
【図19】 図17における記録回路の構成例を示すブ
ロック図
【図20】 1トラック全てインサート記録する時の図
19の記録回路内外の各部の動作シーケンスを示す図
【図21】 1トラックを一部インサート記録する時の
図19の記録回路内外の各回路部の動作シーケンスを示
す図
【図22】 図18における消去回路の構成例を示すブ
ロック図
【図23】 図17における記録回路の他の構成例を示
すブロック図
【図24】 図23における全波整流型RFディテクタ
の構成例を示すブロック図
【図25】 図24の各部の動作波形を示す図
【図26】 図23における全波整流型RFディテクタ
の構成例を示すブロック図
【図27】 図26の各部の動作波形を示す図
【図28】 図23における全波整流型RFディテクタ
の構成例を示すブロック図
【図29】 図28の各部の動作波形を示す図
【図30】 図23における全波整流型RFディテクタ
の構成例を示すブロック図
【図31】 正弦波のRF信号に対する図30の各部の
動作波形を示す図
【図32】 方形波のRF信号に対する図30の各部の
動作波形を示す図
【図33】 図23における全波整流型RFディテクタ
の構成例を示すブロック図
【図34】 図33の各部の動作波形を示す図
【符号の説明】
E1,E2…消去ヘッド R1,R2…記
録ヘッド 3,3a,3b…記録回路 4a,4b…再
生回路 5,5a,5b…消去回路 6a,6b…発
振器 7a,7b…消去ヘッド駆動回路 13…消去用L
ED 14…消去制御回路 15a,15b
…フォトディテクタ 16…R−Sフリップフロップ 17a,17b
…反射形フォトセンサ 21…エミッタフォロワ 22…ディテク
タアンプ 23…ピークディテクタ 24…コンパレ
ータ 25…アンドゲート 26…出力オフ
回路 27…アンプ 28,28a,
28b…全波整流回路 29…ローパスフィルタ 30…ハイパス
フィルタ 41…記録消去用LED列 42…再生用L
ED列 43a,43b…フォトディテクタ 44a,44b
…フォトディテクタ 45…記録再生消去制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/024 G11B 5/02 H04N 5/7826

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転ドラムと、前記回転ドラムに搭載さ
    れ、該回転ドラムの周面に巻き付けられて走行する磁気
    テープ上に接触して情報信号の記録および再生を行うた
    めの複数の記録ヘッドおよび再生ヘッドと、 前記回転ドラムに搭載され、前記磁気テープ上のトラッ
    クに前記記録ヘッドより先行して接触して該磁気テープ
    に記録されている情報信号の消去を行うための複数の消
    去ヘッドと、前記回転ドラムに搭載され、前記記録ヘッドを記録すべ
    き情報信号に従ってそれぞれ駆動する複数の記録回路
    と、 前記回転ドラムに搭載され、前記消去ヘッドを消去信号
    に従ってそれぞれ駆動する複数の消去回路と、 前記回転ドラムに搭載され、前記消去回路に内蔵もしく
    は前記消去回路に個別あるいは共通に接続された消去信
    号源としての発振器と、 前記複数の記録ヘッドがそれぞれ前記磁気テープに接触
    する期間を判定する判定手段と、 前記複数の記録回路の各々に対応して前記回転ドラムの
    外部から伝送されてくる記録すべき情報信号の有無を検
    出する情報信号検出手段を含み、前記複数の記録回路の
    少なくとも出力段を該記録回路に接続されている記録
    ヘッドが前記判定手段により前記磁気テープに接触して
    いると判定された期間中に前記情報信号検出手段で情報
    信号が検出された期間にのみ能動状態に制御するととも
    に、該記録回路に接続されている記録ヘッドに先行して
    前記磁気テープ上のトラックに接触する消去ヘッドを駆
    動するための消去回路を能動状態に制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする回転走査型磁気記録再生装
    置。
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