JP3222365B2 - 電気掃除機用吸込口体 - Google Patents

電気掃除機用吸込口体

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JP3222365B2
JP3222365B2 JP23550195A JP23550195A JP3222365B2 JP 3222365 B2 JP3222365 B2 JP 3222365B2 JP 23550195 A JP23550195 A JP 23550195A JP 23550195 A JP23550195 A JP 23550195A JP 3222365 B2 JP3222365 B2 JP 3222365B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、掃除機本体に接続さ
れた集塵ホース又は延長管の先端部に接続して塵埃の吸
込に使用する電気掃除機用吸込口体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の電気掃除機用吸込口体として
は、例えば特開平4−354916号公報に開示された
ようなものがある。この吸込口体では、吸込口本体を方
形枠状の下部本体ケース(下カバー)とこの下部本体ケ
ースの上方をカバーする上部本体ケース(上カバー)と
から構成し、下方に開放し且つ左右に延びる吸込空間を
下部本体ケースと上部本体ケースとに跨って形成すると
共に、左右に延びる2つの回転清掃体を吸込空間の下部
の吸込口内に隣接して並設し、下部本体ケースの後部と
上部本体ケースの後部との間にモータを保持させて、こ
のモータに2つの回転清掃体(回転ブレード)を互いに
反対方向に回転するよう連動させている。
【0003】しかも、この回転清掃体は、上述した公報
の図2に見られるように、回転軸と、この回転軸の表面
に沿って軸方向に緩やかに螺旋状に延び且つ回転軸に保
持された複数のブレードから構成されている。また、上
述したように吸込空間の下部の吸込口に回転清掃体を配
設することにより、吸込空間の上部には吸込室が形成さ
れている。また、吸込口本体の左右方向中央には接続管
に設けられた連通管が前後方向に上下回動可能に装着さ
れていて、この連通管を介して吸込室の左右方向中央と
接続管が連通している。
【0004】この様な吸込口体では、モータで2つの回
転清掃体を互いに逆方向に回転させて、塵埃を効率良く
掻き揚げるようにしている。
【0005】一方、電気掃除機を作動させることによ
り、即ち掃除機本体の電動ファンを作動させることによ
り、集塵室,集塵ホース,延長管,接続管及び連通管等
を介して電動ファンによる吸気負圧を吸込口体の吸込室
に作用させて、この吸込口体により床,畳み,絨毯等の
清掃面を清掃する。この際、2つの回転清掃体で掻きあ
げられた塵埃がエアと共に下部の吸込口から吸込室内に
吸い込まれる。そして、この吸込室内に吸い込まれたエ
ア及び塵埃が吸気負圧により連通管,接続管,延長管及
び集塵ホース等を介して掃除機本体の集塵室内に吸い込
まれて、このエア中の塵埃が集塵室の集塵袋等に捕集さ
れることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気掃除機
を作動させて吸込口体により清掃面を清掃している途中
において、吸込口体を床面から持ち上げた場合には、吸
込口が開放されるので、吸込口から吸込室に流入するエ
アの量が増加し、電動ファンにかかる負荷が小さくな
る。
【0007】しかしながら、吸込口から吸込室に流入す
るエアは吸込口の内側面と回転清掃体間及び2つの回転
清掃体間に形成される間隙を介して吸込室に流入するた
め、吸込室に流入するエアの量が上述のように増加する
と、ブレードによる風切音が大きくなり、騒音低減上あ
まり好ましいものではなかった。
【0008】そこで、この発明の目的は、清掃途中にお
いて吸込口体を床面から持ち上げときにはブレードによ
る風切音が生じない電気掃除機用吸込口体を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1の発明は、吸込口本体の底面に形成された
下方に開放する吸込溝に駆動源により回転駆動される回
転清掃体を配設した電気掃除機用吸込口体において、前
記吸込口本体の底面には、前記吸込溝との間に間隔をお
いて掃除機本体に連通する吸込口が開口されるととも
に、この吸込口と前記吸込溝との間にこれらを連通させ
る下方開放の連通溝を形成した電気掃除機用吸込口体と
したことを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、前記吸込溝は前
記吸込口を挟んで前後に一対設けられ、前記連通溝は前
記吸込口と後側の吸込溝との間に形成されこれらを連通
させていることを特徴とする。
【0011】更に、請求項3の発明は、前記吸込口本体
の底面と前記吸込溝の内側面との間の角部に前記連通溝
まで延びる傾斜ガイド面を形成し、前記傾斜ガイド面は
前記連通溝に向かうに従って前記連通溝の底部側に傾斜
していることを特徴とする。
【0012】また、請求項4の発明は、前記吸込口は前
記吸込口本体の底面の中央部に開口して設けられている
と共に、この吸込口に臨んでセンター車輪が転動可能に
装着されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を基に説明する。
【0014】図10において、1は電気掃除機の掃除機
本体、2は一端部が掃除機本体1の接続孔1aに着脱可
能に装着された集塵ホース、2aは集塵ホース2の他端
部に設けられた握り部、3,4は集塵ホースの他端部に
直列に接続された延長管、5は延長管4の先端部に装着
された吸込口体である。
【0015】掃除機本体1には、集塵室(図示せず)が
設けられていると共に、集塵室に吸引負圧(吸気負圧)
を作用させる電動ファン(図示せず)が内蔵されてい
る。そして、集塵ホース2の一端は集塵室に連通させら
れている。
【0016】吸込口体5は、吸込口本体6と、この吸込
口本体6に装着された回転接続パイプ(回転管)7を有
する。この吸込口本体6は図1,図2に示した様に基本
的には下ケース8と上ケース9から構成されていて、下
ケース8の上部は上ケース9で覆われている。しかも、
この両ケース8,9間は、このケース8,9間に保持さ
れたシール兼用のバンパーラバーBRで覆われていると
共に、シールされている。
【0017】この下ケース8は、前側壁10a,後側壁
10b,左側壁10c,右側壁10dからなる方形枠状
の環状側壁10と、この環状側壁10の側壁10a〜1
0d間に一体に形成された補強壁11を有する。
【0018】この補強壁11は、図4に示した様に前部
側に左右に間隔をおいて設けられ且つ前側壁10aに一
体に形成された吸込室形成壁部としての吸込溝形成壁部
12,13と、後部側に設けられ且つ後側壁10bと一
体に形成された吸込室形成壁部としての吸込溝形成壁部
14を有する。この吸込溝形成壁部12,13及び吸込
溝形成壁部14の左右の部分14a,14bは図1
(b),(c)の如く上方に半円筒状に膨出し、吸込溝形成壁
部14の中央部14cは図1(a)の如く上方に膨出して
いるが上壁部は偏平に形成されている。この吸込溝形成
壁部14内には左右に延びる吸込溝14dが吸込室とし
て形成されている。14eは吸込溝形成壁部14の前側
壁で、この前側壁14eは下方に向かうに従って前側に
傾斜させられている。
【0019】また、補強壁11は、吸込溝形成壁部1
2,14を連設しているモータ取付壁部15と、この吸
込溝形成壁部13,14を連設している基板取付壁部1
6と、取付壁部15,16間に位置する連通溝Gを有す
る。この連通溝Gは、後側の吸込溝14dに連通してい
る。この連通溝Gは、吸込口本体6の左右方向の略中央
に位置していると共に、取付壁部15,16を連設して
いる中央壁部17を有している。
【0020】しかも、吸込溝形成壁部12,13間には
図1(a),図7の如く前部連通口18が形成されてい
る。尚、この補強壁11は、環状側壁10とは別体に形
成して、この環状側壁10に溶着又は接着、或はビスで
固定するようにしてもよい。
【0021】そして、吸込口本体6内には前部連通口1
8に対応して下ケース8と上ケースとに跨る連通室18
a(前部中央吸込溝)が形成され、吸込溝形成壁部1
2,13内には下方に開放し且つ連通室18aに連通す
る吸込溝12a,13aが吸込室として形成されてい
る。この連通室18aの断面積は左右の吸込溝12a,
13aの断面積よりも大きく形成されている(図8参
照)。この連通室18aは、モータ取付壁部15とは反
対側すなわち基板取付壁部16側がモータ取付壁部15
側よりも長く形成されている。尚、この吸込溝12a,
13a及び連通室18aの下端は塵埃の吸込口となる。
【0022】また、中央壁部17は、前部に位置して図
1(a)の如く断面形状が1/4の円弧状に形成され、且
つ、前方及び上方に膨出する円弧状壁部17aを前壁と
して有すると共に、後部に位置する平坦な底壁部17b
を有する。
【0023】この中央壁部17と取付壁部15,16の
境界には図4のごとく区画壁19,20が形成され、区
画壁19,20の後部には左右に間隔をおいて半円状の
軸受凹部19a,20aが回転接続パイプ7の支持部と
して設けられている。この軸受凹部19a,20aは円
弧状壁部17aより後方に位置している。
【0024】この円弧状壁部17aは、吸込口本体6の
前後方向の略中央より前側に位置させられている。ま
た、軸受凹部19a,20aは上方及び互いに対向する
側に開放している。この円弧状壁部17aの後方には、
取付壁15,16、円弧状壁部17a及び底壁部17b
等で構成される吸込口本体6の底壁の下面(底壁下面)
の中央部に開口する吸込口21が形成されている。この
吸込口21は、中央壁部17の円弧状壁部17aと底壁
部17b間に位置すると共に、吸込溝12a,13aと
吸込溝14aとの間に間隔をおいて位置し、且つ、吸込
口本体6の前後方向の中央に位置している。
【0025】この構成により、連通溝Gは、吸込口本体
6の下面側が清掃面に載置されたときに、吸込溝14a
と吸込口21とを連通させる連通路70を図1(a),図
8の如く清掃面Sとの間に形成する様になっている。し
かも、吸込口体5の底壁の一部である取付壁部15,1
6の下面(底壁下面)と吸込溝14aの内側面(前側
面)との間の角部には大きなアール部60が設けられ、
このアール部60には連通溝21まで延びる傾斜ガイド
面61,61が設けられていると共に、傾斜ガイド面6
1,61は連通溝21に向かうに従って連通溝21の底
部側すなわち底壁部17bに次第に傾斜させられてい
る。
【0026】また、中央壁部17の前部上方は図1
(a),図3,図7の如く区画壁部19,20に両側を係
合させた断面逆U字状の中ケース22で覆われて、この
中央壁部17の前部と中ケース22との間には連通室1
8aに連通する連通路23が形成されている。この中ケ
ース22は、下ケース8と上ケース9との間で挟持固定
されている。
【0027】下ケース8の前部には左右に延び且つ左右
の部分を吸込溝形成壁部12,13に配設された第1の
回転清掃体24が回転自在に保持され、下ケース8の後
部には左右に延び且つ吸込溝形成壁部14内に配設され
た第2の回転清掃体25が回転自在に保持されている。
この回転清掃体24,25は複数の塵埃掻き上げ用のブ
レード24a,25aを有する。尚、吸込溝形成壁部1
2,13及び14は、回転清掃体24,25の外径形状
よりも僅かに大きい形状に形成されている。これによ
り、断面積の小さい吸込溝12a,13aの作用により
吸込口の左右位置の吸込流速を高くできるので、吸込口
の左右の位置と中央位置とで清掃効果が略同じにでき
る。
【0028】また、取付壁部15上には図1(b),図2
(b),図3の如く、駆動源としてのモータ26が配設さ
れ、取付壁部16上には図1(c),図3のごとくモータ
26の駆動制御に用いるプリント基板27が配設されて
いて、このモータ26及びプリント基板27はケース
8,9間に図示しない位置で挟持固定されている。
【0029】ここで、吸込口体5は、モータ26が設け
られている側が反対側よりもモータ26の重量のために
重くなっているので、モータ26側が反対側より強い力
で清掃面に押し付けられている。このため、この吸引負
圧により吸込口体5の左右方向全体に均一な吸付力を作
用させた場合、モータ26側の清掃面への吸付力がプリ
ント基板27側よりも大きくなって好ましくない。従っ
て、吸込口体5の左右の総押付力を等しくするには、プ
リント基板27側の吸込溝13aの清掃面への吸付力を
モータ26がわの清掃面への吸付力よりも大きくすれ
ば、換言すれば吸込溝12aの吸付力を吸込溝13aの
吸付力よりも小さくすれば良いことがわかる。
【0030】このため、上述した様に連通室18aは、
モータ取付壁部15とは反対側すなわち基板取付壁部1
6側がモータ取付壁部15側よりも長く形成することに
よって、モータ26とは反対側すなわちプリント基板2
7側がモータ26よりも長くすることにより、プリント
基板27側の吸込溝13aの清掃面への吸付力をモータ
26がわの清掃面への吸付力よりも大きくして、吸込口
体5の左右の総押付力を等しく設定している。
【0031】即ち、吸込溝12aの清掃面への吸付力を
Q1、吸込溝13aの清掃面への吸付力をQ2、モータ
26側の重量による清掃面への押付力をf1、プリント
基板27側の重量による清掃面への押付力をf2(f1
>f2)、吸込口体5のモータ26側の清掃面への総押
付力をF1、吸込口体5のプリント基板27側の総押付
力をF2とすると、F1=F2とするために、Q1+f
1=Q2+f2となるように設定する。
【0032】このモータ26の一側部には複数のギヤか
らなる減速装置28が設けられ、この減速装置28には
図2(b)の如く一対の出力軸28a,28bが設けられ
ている。そして、この出力軸28aに設けられたタイミ
ングギヤ(図示せず)と回転清掃体24の一端部近傍の
部分に設けられたタイミングギヤ(図示せず)にはタイ
ミングベルト29が掛け渡され、出力軸28bに設けら
れたタイミングギヤ(図示せず)と回転清掃体25の一
端部近傍の部分に設けられたタイミングギヤ(図示せ
ず)にはタイミングベルト30が掛け渡されている。こ
れにより、回転清掃体24,25は、減速装置28及び
タイミングベルト30等を介してモータ26に連動して
いる。尚、回転清掃体24,25は減速装置28により
互いに逆方向に回転させられるようになっていると共
に、回転清掃体24は前側に転動する方向に回転させら
れるようになっている。
【0033】また、回転接続パイプ7は、図1(a)に示
した様に、ベルクランク状に屈曲する第1接続パイプ3
1と、この第1接続パイプ31の一端部に装着される第
2接続パイプ32から構成されている。そして、第1接
続パイプ32は、他端部が延長管4に嵌合されることに
より、延長管4に着脱自在に装着されている。
【0034】しかも、第2接続パイプ32は、第1接続
パイプ31の一端部の軸線Oと同軸で且つこの軸線Oの
回りに回転自在に装着された筒部32aと、この筒部3
2aに連設された偏平筒部32bと、この偏平筒部32
bに連設された筒状軸部32cを有する。この筒状軸部
32cは、両端が閉成されていると共に、軸線Oと直交
する方向に延び且つ両端部が偏平筒部32bの両側から
突出している。
【0035】この筒状軸部32cは、両端部が軸受凹部
19a,20aに回動自在に係合され、中間部が中ケー
ス22の後部の円弧状押部22aにより上方に抜けるが
防止されている。
【0036】また、この筒状軸部32cには連通路23
に開口する連通口32dが形成されていて、回転接続パ
イプ7内は連通路23及び連通口32dを介して連通室
18aに連通している。尚、連通室18aは、下ケース
8の回転接続パイプ7に対応する部分に両ケース7,8
に跨って形成されている。しかも、中央壁部17の後部
と筒状軸部32cとの間(すなわち、円弧状壁部17a
の後方)には、吸込口21と連通口32dを連通させる
連通路33が連通室として形成されている。しかも、こ
の連通路33は、吸込口本体6の左右方向の略中央に位
置して形成されている。
【0037】この吸込口体5の底壁の一部である円弧状
壁部17aには図1(a),図5,図6の如く下方及び後
方の連通溝21に開放する円弧状の車輪配設溝17c
(車輪配設凹部)が形成され、この車輪配設溝17c内
には左右に延びる支持軸34及びセンター車輪35が配
設されている。これにより、センター車輪35は吸込口
21に臨んでいる。
【0038】この支持軸34の両端部は下ケース8に固
定され、センター車輪35は支持軸34に回転自在に保
持されている。これにより、センター車輪35は、吸込
口本体6に前後に転動自在に保持されている。このセン
ター車輪35は、吸込口本体6の左右方向の中央に位置
していると共に、吸込口本体6の前後方向の略中央すな
わち前後方向の中央より僅かに前側に設けられ、且つ、
吸込口本体6の下面から僅かに突出させられている。
【0039】吸込口本体6の前縁部下面の左右端部には
凹部36,36が形成され、凹部36,36内には左右
に延び且つ両端部が下ケース8に固定された支持軸3
7,37の中間部が配設され、この支持軸37,37に
は凹部36,36に配設した小径の前輪38,38が縁
部車輪として回転自在に保持されている。これにより、
前輪38,38は、回転自在且つ前後に転動自在に吸込
口本体6の前縁部の左右端部に、連通室18aを挟むよ
うに保持されている。しかも、前輪38,38は、通常
は僅かな間隙をおいて掃除面から離反させられている。
【0040】吸込口本体6の後縁部には、回転接続パイ
プ7の左右に位置して凹部39,39が形成され、凹部
39,39内には左右に延び且つ両端部が吸込口本体6
に固定された支持軸40,40の中間部が配設され、支
持軸40,40には凹部39,39に配設した後輪4
1,41が回転自在に保持されている。これにより、後
輪41,41は、前後に転動自在(回転自在)に吸込口
本体6の後縁部に保持されている。
【0041】しかも、後輪41,41は、センター車輪
35と略同じくらい吸込口本体6の下面から僅かに突出
させられていて、通常、センター車輪35と共に清掃面
に接し、前輪38,38を清掃面から僅かに離反させる
ようになっている。尚、センター車輪35と後輪41は
直径が略同じに形成されている。しかも、前輪38は、
センター車輪35及び後輪41より小径に形成されてい
ると共に、下端がセンター車輪35と後輪41下端より
も上方に位置させられている。
【0042】従って、吸込口本体6のセンター車輪35
と前輪38は吸込溝12a,13aを挟む位置に設けら
れ、センター車輪35と後輪41,41は吸込溝14d
を挟む位置に設けられている。
【0043】また、回転接続パイプ7の吸込口本体6へ
の支持部は、吸込口本体6の前後方向中央よりも後方で
且つセンター車輪35よりも後方に配置されている。
【0044】次に、この様な構成の吸込口体5の作用を
他の設定条件と共に説明する。
【0045】今、図1(a)の如く、吸込口体5を清掃面
S上に載置すると、清掃面Sと連通溝Gとの間には吸込
口21と後側の吸込溝14aを連通させる連通路70が
形成される。この状態で、図10の電気掃除機の掃除機
本体1に設けた電動ファン(図示せず)を作動させる
と、電動ファンの吸気負圧が集塵室,集塵ホース2,延
長管3,4を介して吸込口体5の回転接続パイプ7に作
用する。
【0046】この回転接続パイプ7に作用する吸気負圧
は、連通口32d,連通路23及び連通室18aを介し
て吸込溝12a,13aに作用すると共に、連通口32
d,連通路33,吸込口21及び連通路70を介して吸
込溝14aに作用する。
【0047】この状態で、モータ26を作動させると、
モータ26の回転が減速装置28,タイミングベルト2
9,30等を介して回転清掃体24,25に伝達され、
回転清掃体24,25が清掃面の塵埃を掻きあげること
になる。
【0048】そして、回転清掃体24で掻きあげられた
塵埃は吸込溝12a,13a、連通室18a,連通路2
3を介して回転接続パイプ7内に吸入され、回転清掃体
25で掻きあげられた塵埃は吸込溝14d、連通路7
0、吸込口21及び連通路33を介して回転接続パイプ
7内に吸入される。この際、回転清掃体25の中央部よ
りも左右に離れた部分で吸込溝14d側に掻き揚げられ
た塵埃は、傾斜ガイド面61,61の作用により、即
ち、傾斜ガイド面61,61を設けることにより、図8
の如く、連通溝Gに向かうに従って次第に大きくなる様
に清掃面Sとの間に形成された案内風路80,80によ
って、連通路70にスムースに案内されることになる。
一方、吸込口21及び連通溝Gに臨むセンター車輪35
に付着した塵埃は、吸込口21に作用する吸引負圧で連
通路33を介して回転接続パイプ7内に吸入される。
【0049】しかも、この様にして回転接続パイプ7内
に吸入された塵埃は延長管4,3及び集塵ホース2を介
して掃除機本体1内の集塵室(図示せず)に設けられる
紙パックフィルター等の集塵袋に捕集されることにな
る。
【0050】この状態で集塵ホース2の握り部2aを掴
んで吸込口体5を前側に移動操作すると、この移動操作
力は延長管3,4及び回転接続パイプ7を介して吸込口
本体6に伝達される。この際、回転接続パイプ7からの
操作力は、センター車輪35の上部側の大半を収納して
いる円弧状壁部17aより後方で、即ち円弧状壁部17
aと吸込溝14dとの間の軸受凹部19a,20aで受
けることになる。この結果、吸込口体5はセンター車輪
35と後輪41,41の3点で僅かに清掃面から浮いた
状態で前方に移動操作されることになり、吸込口体5の
前縁部が清掃面にのめり込むように押し付けられること
はない。また、仮に、吸込口体5が前のめりするような
姿勢になったとしても、前輪38,38が清掃面に当接
してするので、前方への移動操作が阻害されることはな
い。
【0051】しかも、吸込口体5の後方移動時も吸込口
体5はセンター車輪35と後輪41,41の3点で僅か
に清掃面から浮いた状態で支持されることになる。尚、
吸込溝12a,13aにおける吸付力は連通室18aか
ら離れるに従って小さくなり、吸込溝15dにおける吸
付力は連通路33から離れるに従って小さくなる。
【0052】また、吸込口体5の左右の清掃面への総押
付力は、吸込口体5の左右の重量を考慮して吸込口体5
の左右の清掃面への吸引負圧による吸付力を調節するこ
とで、等しくなるようにしている。これらの結果、吸込
口体5の前後移動操作を滑らかに行うことができる。
【0053】一方、吸込口体5を持ち上げて清掃面Sか
ら大きく離反させると、連通路70は形成されなくな
る。従って、上述の様な清掃作業途中において、即ち、
掃除機本体1の図示しない電動ファンを作動させた状態
で、清掃位置を変える目的で、吸込口体5を持ち上げて
清掃面Sから大きく離反させると、吸込口21に作用す
る吸込負圧は吸込溝14aに作用しなくなる。この結
果、吸込口21に吸い込まれるエアは、後側の回転清掃
体25のブレード25aに風切音を発生させることはな
くなる。しかも、吸込口21は直接エアを吸い込むこと
になるために、連通路23の吸気負圧すなわち真空度を
低減させることになる。この結果、吸込溝12a,13
aから連通路23に吸入されるエアの量、即ち前側の回
転清掃体24の周囲を流れるエアの量が低減するため、
回転清掃体24のブレードの部分で発生する風切音も充
分に低減させられることになる。
【0054】
【発明の効果】
【0055】
【課題を解決するための手段】以上説明したように、請
求項1の発明は、吸込口本体の底面に形成された下方に
開放する吸込溝に駆動源により回転駆動される回転清掃
体を配設した電気掃除機用吸込口体において、前記吸込
口本体の底面には、前記吸込溝との間に間隔をおいて掃
除機本体に連通する吸込口が開口されるとともに、この
吸込口と前記吸込溝との間にこれらを連通させる下方開
放の連通溝を形成した構成としたので、清掃途中におい
て吸込口体すなわち吸込口本体を床面から持ち上げる
と、エアはブレードの周囲を流れることはない。この結
果としてブレードによる風切音が生じないので、清掃途
中において吸込口本体を床面から持ち上げても騒音が増
大せずに、騒音は逆に低減させられることになる。
【0056】また、請求項2の発明は、前記吸込溝は前
記吸込口を挟んで前後に一対設けられ、前記連通溝は前
記吸込口と後側の吸込溝との間に形成されこれらを連通
させる構成としたので、清掃途中において吸込口本体を
床面から持ち上げても、エアは後側の回転清掃体のブレ
ードの周囲を流れることはない。この結果として、後側
の回転清掃体のブレードによる風切音が生じないので、
清掃途中において吸込口本体を床面から持ち上げても後
側の回転清掃体のブレードの風切音による騒音が増大せ
ずに、騒音は逆に低減させられることになる。
【0057】更に、請求項3の発明は、前記吸込口本体
の底面と前記吸込溝の内側面との間の角部に前記連通溝
まで延びる傾斜ガイド面を形成し、前記傾斜ガイド面は
前記連通溝に向かうに従って前記連通溝の底部側に傾斜
している構成としたので、連通溝から離れた位置で吸込
溝内に吸い込まれた塵埃でも傾斜ガイド面によって連通
溝にスムースに案内される。
【0058】また、請求項4の発明は、前記吸込口は前
記吸込口本体の底面の中央部に開口して設けられている
と共に、この吸込口に臨んでセンター車輪が転動可能に
装着されている構成としたので、清掃時に強い吸引負圧
が吸込口に作用して、吸込口本体の吸込口の部分が清掃
面に吸い付こうとしても、この吸い付がセンター車輪に
より防止されて、吸込口本体の滑らかな移動操作ができ
ると共に、この移動に伴ってセンター車輪に付着した塵
埃を吸込口に作用する強い吸引負圧で直接に吸込口に吸
引して除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は図9に示したこの発明に係るの吸込口体
のA−A線に沿う断面図、(b)は図9の吸込口体のB−
B線に沿う断面図、(c)は図9の吸込口体のC−C線に
沿う断面図である。
【図2】(a)は図9に示した吸込口体の側面図、(b)は
(a)の一部を破断して示したモータの説明図である。
【図3】図1,図9の吸込口体の上ケースを取り外した
状態で上方から見た概略平面図である。
【図4】図3の回転接続パイプ,モータ,プリント基
板、回転清掃体等を省略した状態で示した下ケースの平
面図である。
【図5】図1に示した吸込口体の底面図である。
【図6】図5に示した回転清掃体を省略して示した吸込
口体の底面図である。
【図7】図1(a)の回転清掃体を省略した状態でD−D
線に沿って断面した説明図である。
【図8】図1(a)の回転清掃体を省略した状態でE−E
線に沿って断面した説明図である。
【図9】図1(a),図5,図6に示した傾斜ガイド面の
説明のための部分拡大斜視図である。
【図10】図1〜図9に示した構造を備える吸込口体と
掃除機本体の関係を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
G…連通溝 1…掃除機本体 2…集塵ホース 5…吸込口体 7…回転接続パイプ 12,13,14…吸込溝形成壁 12a,13a,14d…吸込溝 21…吸込口 23…連通路 24,25…回転清掃体 26…モータ(駆動源) 33…連通路 35…センター車輪 61…傾斜ガイド面 70,80…連通路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−66008(JP,A) 特開 平4−354916(JP,A) 特開 平6−86744(JP,A) 特開 平7−39491(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 9/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸込口本体の底面に形成された下方に開
    放する吸込溝に駆動源により回転駆動される回転清掃体
    を配設した電気掃除機用吸込口体において、 前記吸込口本体の底面には、前記吸込溝との間に間隔を
    おいて掃除機本体に連通する吸込口が開口されるととも
    に、 この吸込口と前記吸込溝との間にこれらを連通させる下
    方開放の連通溝を形成したことを特徴とする電気掃除機
    用吸込口体。
  2. 【請求項2】 前記吸込溝は前記吸込口を挟んで前後に
    一対設けられ、前記連通溝は前記吸込口と後側の吸込溝
    との間に形成されこれらを連通させることを特徴とする
    請求項1に記載の電気掃除機用吸込口体。
  3. 【請求項3】 前記吸込口本体の底面と前記吸込溝の内
    側面との間の角部に前記連通溝まで延びる傾斜ガイド面
    を形成し、前記傾斜ガイド面は前記連通溝に向かうに従
    って前記連通溝の底部側に傾斜していることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の電気掃除機用吸込口体。
  4. 【請求項4】 前記吸込口は前記吸込口本体の底面の中
    央部に開口して設けられていると共に、この吸込口に臨
    んでセンター車輪が転動可能に装着されていることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の電気掃除機用吸込口
    体。
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