JP3221770U - ウェハーの保護膜構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄く、レーザー通過性が向上し、かつ優れた保護性を有し、ウェハー切削時に欠けの発生が避けられ、溶融飛散範囲が狭く、ウェハーへのダメージを低減させることができるウェハーの保護膜構造を提供する。【解決手段】レーザ3によるダイシング工程におけるウェハーの保護層構造であって、薄い円盤状に設けられ、その表面に切割待ちの複数のチップ11が分布されるウェハー1、並びに、ウェハーの表面を温水、ポリビニルアルコール、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム及びα−オレフィンスルホン酸ナトリウムを混合した液体で覆って形成された保護層2を備えてなる。【選択図】図4
Description
本考案は、半導体製造工程に関わり、特にウェハーの保護膜構造の分野に関する。
半導体製造工程で形成されるウェハー構造は、ウェハーの表面に積層される絶縁膜と機能膜を備え、複数の交差した分割線(すなわち、ストリート、streets)で分けられ、チップが切り出され、即ちウェハーをストリートに沿って複数のチップに分割してなる。
しかし、半導体装置の性能が向上し、ウェハーのストリート幅が狭くなったため、分割に要求される精度が高くなり、オーバーヒート効果が生し、それにより、熱によるストリートの割れや欠けの発生を防ぐことが、レーザーダイシング工程の重要課題となっている。
ウェハーのダイシング工程は、従来から現在のレーザーでウェハーを分割することになっており、まずストリートに沿ってレーザー光でブレード(カッティングエッジ)の幅に対応する溝を形成してから、切削ブレードで切削する。
しかし、ウェハーのストリートにレーザーを照射する時にレーザー光が吸収されるという問題がある。例えばシリコンウェハーに吸収されたレーザー光の熱によってシリコンが溶解又は熱分解し、溶融飛散物がチップの表面に沈積する。
よって、ウェハーの切削に使用されるウェハーの保護膜は、十分に保護性を有する必要がある。保護膜の破綻により切削作業で生じる溶融飛散物が入り込み易くなり、ウェハーのチップ品質に大きなダメージを及ぼす可能性があるためである。
したがって、ウェハーの一般的なダイシング工程の問題点を鑑みて、本考案の考案者はウェハーの保護膜構造を考案し、本考案は保護性に優れたウェハーの保護膜構造を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本考案は、次のような手段を用いるウェハーの保護膜構造に関するものであり、薄い円盤状に設けられ、その表面に切割待ちの複数のチップが分布されるウェハー、並びに、前記ウェハーの表面を、温水、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol、略称PVA)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(Sodium Laureth Sulfate)及びα−オレフィンスルホン酸ナトリウム(Sodium α−Olefin Sulfonate)を混合した液体で覆って形成された保護層を備えてなることを特徴とするウェハーの保護膜構造である。
該保護層は、2%〜7%のポリビニルアルコール、合計2%〜10%のラウリルエーテル硫酸ナトリウム及びα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、並びに残部である83%〜96%の温水が含まれていることを特徴とする。
該温水は、50〜70℃の水であることを特徴とする。
それにより、本考案のウェハーの保護膜構造は上述した技術手段を用いて、次のような効果が得られる。
1. 本考案の保護膜が薄く、レーザー通過性が向上する、すなわち、レーザー光出力が10%低減、そしてレーザー消費電力が低減できる。
2. 本考案の保護膜では、レーザー切削による溶融飛散範囲が狭く、ウェハーやチップへのダメージを低減させ、底部を確実に保護できる。
3. 本考案の保護膜は、優れた保護性を有するものであり、レーザー切削時にチップ欠けの発生が避けられる。
4. 本考案の保護膜は、優れた親水性を有するものであり、水に溶けやすく、すなわち、該保護膜は、水で取れやすいものである。
1. 本考案の保護膜が薄く、レーザー通過性が向上する、すなわち、レーザー光出力が10%低減、そしてレーザー消費電力が低減できる。
2. 本考案の保護膜では、レーザー切削による溶融飛散範囲が狭く、ウェハーやチップへのダメージを低減させ、底部を確実に保護できる。
3. 本考案の保護膜は、優れた保護性を有するものであり、レーザー切削時にチップ欠けの発生が避けられる。
4. 本考案の保護膜は、優れた親水性を有するものであり、水に溶けやすく、すなわち、該保護膜は、水で取れやすいものである。
本考案は、まず、図1〜3に示すように、ウェハーの保護膜構造に関わり、ウェハー1と保護層2を備えてなり、該保護層2は該ウェハー1の表面に形成される。
該ウェハー1は、図1に示すように、薄い円盤状に設けられ、その表面に切割待ちの複数のチップ11が半導体製造プロセスにより分布される。
該保護層2は、図2及び図3に示すように、温水、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol、略称PVA)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(Sodium Laureth Sulfate)及びα−オレフィンスルホン酸ナトリウム(Sodium α−Olefin Sulfonate)を混合した液体であり、ウェハー1の表面にかけて覆われてなる。該保護層2は、2%〜7%のポリビニルアルコール、合計2%〜10%のラウリルエーテル硫酸ナトリウム及びα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、残部である83%〜96%の温水が含まれる。該温水は、50〜70℃の水である。
図2及び図3に示すように、定圧定温のクリーンルームにて、83%〜96%かつ50〜70℃の温水、2%〜7%のポリビニルアルコール、並びに2%〜10%のラウリルエーテル硫酸ナトリウム及びα−オレフィンスルホン酸ナトリウムを液体混合し、更に、該液体をウェハー1の表面にかけ覆わせて、保護層2を形成させるようにし、その後、図4に示すように、レーザーダイシング装置を用いて、該ウェハー1をレーザー3でダイシングし、隣接するチップ11間のストリート12に切削する。そこで、該ストリート12の周辺に若干の溶融飛散物4が生じるが、それらの溶融飛散物4は、保護層2によって隔離され、それによりチップ11に傷を付けたり、欠けがあったりすることを避けられ、それと同時に、該溶融飛散物4と保護層2は、清浄水によって取れ易く、該ウェハー1は次の製造工程へとスムーズに移行される。
上述をまとめると、本考案は、ウェハーの保護膜構造に関わり、その組合せ、構造は、諸出版物で公開発表されず、使用されていないため、出願要件に一致することで、審査の上、一日も早く登録を許可していただきたい。
上述した内容は、本考案の具体的な実施例及びその応用される技術原理であり、本考案のコンセプトに基づいて行なわれた変化、及びそれにより生じられた機能や作用は、本明細書及びその図面でカバーされ、全て本考案の範囲に属するものであることが特記される。
1: ウェハー
11: チップ
12: ストリート
2: 保護層
3: レーザー
4: 溶融飛散物
11: チップ
12: ストリート
2: 保護層
3: レーザー
4: 溶融飛散物
Claims (3)
- 薄い円盤状に設けられ、その表面に切割待ちの複数のチップが分布されるウェハー、並びに、
前記ウェハーの表面を、温水、ポリビニルアルコール、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム及びα−オレフィンスルホン酸ナトリウムを混合した液体で覆って形成された保護層
を備えてなることを特徴とする、ウェハーの保護膜構造。 - 該保護層は、2%〜7%のポリビニルアルコール、合計2%〜10%のラウリルエーテル硫酸ナトリウム及びα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、並びに残部である83%〜96%の温水が含まれていることを特徴とする、請求項1に記載のウェハーの保護膜構造。
- 該温水は、50〜70℃の水であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のウェハーの保護膜構造。
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2019
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JP2023043826A (ja) * | 2021-09-16 | 2023-03-29 | 積水化学工業株式会社 | 仮保護材 |
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