JP3221271B2 - ベルト式無段変速機の潤滑装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の潤滑装置

Info

Publication number
JP3221271B2
JP3221271B2 JP05851795A JP5851795A JP3221271B2 JP 3221271 B2 JP3221271 B2 JP 3221271B2 JP 05851795 A JP05851795 A JP 05851795A JP 5851795 A JP5851795 A JP 5851795A JP 3221271 B2 JP3221271 B2 JP 3221271B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
belt
continuously variable
input
oil supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05851795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08254260A (ja
Inventor
大介 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP05851795A priority Critical patent/JP3221271B2/ja
Publication of JPH08254260A publication Critical patent/JPH08254260A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3221271B2 publication Critical patent/JP3221271B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0434Features relating to lubrication or cooling or heating relating to lubrication supply, e.g. pumps ; Pressure control
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0456Lubrication by injection; Injection nozzles or tubes therefor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0487Friction gearings
    • F16H57/0489Friction gearings with endless flexible members, e.g. belt CVTs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はベルト式無段変速機の
潤滑装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその解決すべき課題】従来のベルト式無
段変速機の潤滑装置としては、例えば実開昭63−75
661号公報に開示されているようなものがある。
【0003】この潤滑装置は、それまでのベルト式無段
変速機の給油ノズルが、入力プーリもしくは出力プーリ
のどちらか一方側にのみ付設されているにすぎず、入力
側と出力側の両方のベルト及びプーリを十分に潤滑する
ためには、実際に必要な潤滑流量よりも過剰な潤滑流量
が必要となり、駆動ポンプの大型化と駆動損失の増大が
避けられないという問題点を解消するためのものであ
り、このために入力プーリと出力プーリの各々の近傍に
給油ノズルを付設し、この2個の給油ノズルにより、ベ
ルト及びプーリに潤滑油を供給するようにしている。
【0004】しかしながら、この潤滑装置では、潤滑油
の流量調整手段が設けられていないので各プーリへの潤
滑流量は常に一定となっており、この場合、入力側と出
力側の各々で最も摩擦状態の厳しい条件に合わせて独立
に、あるいは同一に潤滑流量を設定せざるをえず、設定
される潤滑流量の総和は、実際のベルト運転時に必要な
潤滑流量の総和に対して過剰となり、この結果、依然と
して駆動ポンプの大型化と駆動損失の増大が避けられな
いという問題があった。
【0005】一方、車速もしくはエンジン回転数と負荷
の少なくとも何れか一方に応じて、潤滑流量を可変制御
するというものが、特開昭60−95273号として開
示されている。
【0006】ただし、この装置では、ベルトに対して潤
滑ノズルは1個しか用意されていないため、入力側と出
力側の両方のベルト及びプーリを過不足なく潤滑するこ
とは不可能である。また、潤滑流量を可変としても、駆
動ポンプが固定容量ポンプであれば、ポンプの容積は最
大必要流量で決まってしまうため、可変流量制御のみに
よってポンプの駆動損失を低減することはできない。
【0007】なお、仮に入力プーリと出力プーリの各々
の近傍に給油ノズルを付設し、車速もしくはエンジン回
転数等に応じて潤滑流量を可変制御するようにしたとし
ても、車速とエンジン回転数等の情報からベルトの変速
比を正確に検知することはできないので各プーリでの必
要潤滑流量を設定することができず、したがって適切な
潤滑を行うことはできない。また、潤滑流量を車速もし
くはエンジン回転数等に応じて可変としても、駆動ポン
プが固定容量であれば、ポンプ容積は最大必要流量で決
まるため、可変流量制御のみによってポンプの駆動損失
を低減することはやはりできない。
【0008】この発明はこうした従来技術の問題点を解
消して、ベルト式無段変速機のベルト−プーリ間の潤滑
油供給量を最適化すると共に油圧ポンプの駆動損失を軽
減することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、入力プー
リ側と出力プーリ側の各々にベルトの潤滑油を供給する
給油ノズルを配設し、油圧ポンプからの吐出油を前記各
給油ノズルに供給する通路を備えたベルト式無段変速機
において、前記各給油ノズルに吐出油を供給する通路の
途中に各給油ノズルへの潤滑流量を相反的に増減する制
御弁を設けるとともに、無段変速機の変速比が大となる
ほど入力プーリ側の潤滑流量が増大し、出力プーリ側の
潤滑流量が減少するように前記制御弁を制御する手段を
設けたものとする。
【0010】第2の発明は、上記第1の発明の制御手段
を、入力プーリまたは出力プーリの可動プーリの位置を
検出して、当該可動プーリが変速比大となる位置に移動
するほど入力プーリ側の潤滑油供給割合が増大するよう
に制御弁を制御するものとする。
【0011】第3の発明は、上記第2の発明の制御手段
を、入力プーリまたは出力プーリの可動プーリの移動を
制御弁に伝達するリンク機構として構成したものとす
る。
【0012】第4の発明は、上記第1〜第3の発明の制
御弁を、油圧ポンプからの潤滑油を入力プーリ側の給油
ノズルに供給する第1のポートと出力プーリ側の給油ノ
ズルに供給する第2のポートと、これら2つのポート内
に相反的に進退する弁体とを備え、該弁体のポート内へ
の進入量が大となるほどポート開口面積が減じるように
形成したものとする。
【0013】
【作用】無段変速機のベルトとプーリとの間に生じる摩
擦熱は、詳細は後述するが、一般にベルトとプーリとの
接触周長が小さい側で比較的大となり、すなわち変速比
が大きくなるほど入力プーリ側の、変速比が小さくなる
ほど出力プーリ側の、熱負荷がそれぞれ増大する傾向が
ある。
【0014】いま、第1の発明において、無段変速機の
入力プーリと出力プーリにはその変速比に応じて、変速
比が大となるほど入力プーリ側の給油ノズルへの流量が
増大するように潤滑油が供給される。このとき、制御弁
を介しての相反的な流量制御に基づき、出力プーリ側の
給油ノズルには相対的に少量の潤滑油が供給されること
になる。その反面、変速比が小となるほど出力プーリ側
への潤滑流量が増大するとともに入力プーリ側への潤滑
流量が減少する。
【0015】このようにして、熱的負担の大きくなる側
への潤滑流量は増大され、負担の小さくなる側への潤滑
流量が減少されることにより、各プーリへの潤滑流量は
熱的負担に対して過不足のない量に最適制御されるとと
もに、各プーリに供給される総潤滑流量は常に一定値に
抑えられるので、潤滑油を各給油ノズルに供給する油圧
ポンプの負担は常に必要最小限に抑えられる。
【0016】第2の発明では、無段変速機の入力プーリ
または出力プーリを構成する可動プーリの位置に基づい
て変速比が判定され、可動プーリが変速比大となる位置
に移動するほど入力プーリ側の潤滑油供給割合が増大す
るように制御弁が制御されるので、無段変速機による変
速比変化に対し潤滑流量を正確に制御できる。さらに、
第3の発明では、前記変速比変化が可動プーリの位置変
化としてリンク機構を介して直接的に制御弁に伝達され
るので、簡潔な構成で変速比変化を潤滑流量に反映させ
ることができる。
【0017】第4の発明では、それぞれ入力プーリ側給
油ノズルと出力プーリ側給油ノズルに連通する2つのポ
ート間での弁体の往復運動に基づいて相反的に各給油ノ
ズルへの潤滑流量が制御される。この場合、簡潔な構成
の制御弁にて容易に所期の流量制御を実現できる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0019】図1(図4)において、1〜3はそれぞれ
ベルト式無段変速機構を構成する入力プーリ,出力プー
リ,及びベルトを示している。
【0020】入力プーリ1は、トルクコンバータ4およ
びクラッチ5を介してエンジン6の出力軸6aに連結さ
れる入力軸1aと、この入力軸1aに固定された固定プ
ーリ1bと、入力軸1a上を軸方向に摺動して前記入力
固定プーリ1bとの相対間隔が可変となるように油圧制
御される可動プーリ1cとからなっている。また、出力
プーリ2は、図示しない車両の駆動軸側に連結される出
力軸2aと、この出力軸2aに固定された固定プーリ2
bと、出力軸2a上を軸方向に摺動して前記固定プーリ
2bとの相対間隔が可変となるように油圧制御される可
動プーリ2cとからなっている。
【0021】ベルト3は、図2および図3に示したよう
に、積層構造を有するリング3a上に多数のエレメント
3bを支持した構成を有しており、入出力プーリ1,3
間に巻き掛けた状態で前記エレメント3bの両側面とプ
ーリ円錐面との間に生じる接触摩擦力に基づいて回転力
を伝達する。
【0022】この無段変速機構の変速比(=入出軸回転
速度/出力軸回転速度)は、ベルト3が入力プーリ1と
出力プーリ2の各に接触する部分の半径をそれぞれの可
動プーリ1c,2cの位置を相反的に油圧制御して変化
させることにより制御され、すなわち入力側のプーリ1
b,1cの間隔を広げてベルト3の接触半径を小さくす
るとともに、出力側のプーリ2b,2cの間隔を狭めて
接触半径を大きくするほど変速比は大となり、その反対
に入力側のプーリ1b,1cの間隔を狭めるとともに出
力側のプーリ2b,2cの間隔を広げるほど変速比は小
となる。
【0023】このような入出力側のそれぞれのプーリ間
隔つまり可動プーリ1c,2cの位置は、油圧ポンプ7
から各プーリ1c,2cについて相反的に大きさが変化
するように調圧手段8を介して供給される油圧力によっ
て制御される。このような油圧制御は、車両の運転状態
に応じて所定の変速比となるように、予め定められた所
定の変速パターンにしたがって図示しない変速比制御手
段が実行する。
【0024】以上の点は周知の無段自動変速機と同様で
あるが、この実施例では、入出力側の各プーリ1,2に
対する潤滑油の供給を行うべく、それぞれに給油ノズル
11,12を設けるとともに、各ノズル11,12に調
圧手段8からの潤滑油を供給する通路13の途中に潤滑
流量を各ノズル11,12について相反的に制御する制
御弁14を介装する。前記制御弁14は、無段変速機の
変速比を検出して変速比が大となるほど、つまり変速比
がLOW側になるほど入力プーリ1側への潤滑油量が増
えるように制御手段15により制御される。
【0025】図4と図5に、上記制御手段15と制御弁
14の実施例をそれぞれ示す。図5に示した制御手段
は、可動プーリの位置変化に応じて潤滑流量が変化する
ようにリンク機構により制御弁開度を制御するようにし
ている。詳細には、この場合入力側の可動プーリ1cの
外周面に全周的に凹溝1dが形成されており、この凹溝
1dにプーリ位置検出子15aの先端部15bが摺動可
能に係合している。プーリ位置検出子15aはプーリ軸
方向に摺動可能に支持されており、可動プーリ1cの移
動に伴って軸方向に移動する。この検出子15aの他端
部は、図5に示したように制御弁14のスプール状の弁
体14aに連接されており、前記プーリ移動に伴って弁
体14aが開閉作動をするように構成されている。
【0026】制御弁14は、上記弁体14aとこれを摺
動自由に収装したハウジング14bとからなり、前記ハ
ウジング14bには調圧手段8を介して所定量に調整さ
れた油圧ポンプ7からの潤滑油が流入する入口ポート1
4cと、この流入潤滑油をそれぞれ入力プーリ1側の給
油ノズル11と出力プーリ2側の給油ノズル12に分流
する第1,第2のポート14d,14eが設けられてい
る。前記各ポート14d,14eはハウジング14b内
面に弁体14aを包囲するように環状路を形成してお
り、一方弁体14aの円筒面にはこの環状路に対抗する
ように、内側に対向的に傾斜した一対の平坦部14f,
14gが形成されている。
【0027】図5は可動プーリ1cが最LOW位置とな
ったときの制御弁位置を示している。このとき、出力プ
ーリ側のポート14eは弁体14aの円筒面により大部
分が塞がれ、出力プーリ側の潤滑油量Lsは非常に絞ら
れて小流量となる。一方、入力プーリ側のポート14d
は、弁体平坦部14fとの間隔つまり流路断面積が最大
となるので、入力プーリ側の潤滑流量Lpは比較的大流
量に制御される。同様に、可動プーリ1cが最HI位置
となったときには、弁体14aが図5で右方向に移動し
て前記と逆の流量の設定状態になる。
【0028】図6はこのような入力プーリ位置つまり変
速比の変化に伴う各プーリ1,2側への潤滑油量Lp,
Lsの流量制御特性を示したもので、図示したようにL
pとLsは一方が増大すると他方が減少するという具合
に相反的に制御され、変速比=1のときには互いに等流
量となる。また、LpとLsによる総流量は変速比にか
かわらず常に一定である。
【0029】次に上記実施例の作用を説明するにあた
り、まず無段変速機のVベルトとプーリ間で摩擦熱が発
生する原理について説明する。
【0030】図2は、ベルト式無段変速機に用いられる
金属Vベルトの構成例を示したものであり、このVベル
ト3は、既述したとおり複数の無端リングからなる積層
リング3aと、このリング3aの長手方向に隙間なく配
列される多数のエレメント3bからなっている。各エレ
メント3bは前面下半部に形成されたテーパ面3cによ
りエレメント列としての内側への屈曲が許容され、これ
によりプーリ1,2への巻かけを可能にしている。
【0031】ところで、エレメント同士の接触点Aは、
リング3aとエレメント3bとの接触面Bから半径方向
にrほど内側に離れている。この径差rは1mm程度であ
るが、これがあるためプーリに巻き付いた屈曲部分で外
側を移動するベルト3aのほうが内側を移動するエレメ
ント3bよりも角速度が小さくなって滑りを生じること
になる。このとき、例えば図8の(a)で示したよう
に、変速比が大きいLOW側にある場合、ベルト3の巻
き掛け角度ないしプーリへの接触周長は入力プーリ1側
よりも出力プーリ2側のほうが大きく、それだけリング
3aとエレメント3bとの間の摩擦力も大きいので、滑
りは比較的摩擦力の小さい入力プーリ1側で起きること
になる。その反対に、図8の(b)で示したように、変
速比が小さいHI側にある場合には、ベルトの巻き掛け
角度が大きい入力プーリ1側ではリング3aとエレメン
ト3bとは略一体的に回転し、リング3aとエレメント
3bとの間の相対滑りは主として出力プーリ2側にて発
生することになる。
【0032】つまり、このような無段変速機用のVベル
トにおいては、リング3aとエレメント3bとが、変速
比が1よりも大きいLOW側では入力プーリ1側で、変
速比が1よりも小さいHI側では出力プーリ2側で相対
滑りを発生する。そして、この相対滑りによってリング
3aとエレメント3bとの接触面に摩擦熱が発生する。
図9は、ベルト周長=700mm、プーリ軸間距離=16
0mmのベルト式無段変速機において、入力軸回転速度=
4000rpmで運転して変速比を変化させたときに生じ
るエレメントとリング間の相対滑り速度の計算結果を示
したものである。変速比=1を境に滑りの発生が入れ替
わること、変速比がLOW側もしくはHI側になるほど
相対滑り速度は増大し、発熱量も増大することが分か
る。
【0033】ここで、仮に最LOWで必要な潤滑流量を
(入力,出力)=(2,1)、最HIレシオで必要な潤
滑流量を(入力/出力)=(1,2)とするとき、入力
プーリと出力プーリの各々の近傍に設けた給油ノズルに
よりベルトおよびプーリに潤滑油を一定流量で供給する
従来技術の場合、運転条件の全域で十分な潤滑を達成す
るためには、既に述べたように、潤滑流量を入力側と出
力側の各々で、最も摩擦状態の厳しい条件に合わせて独
立に、あるいは同一に設定する必要があるから、入力プ
ーリ側は最LOW時に必要な2を、出力プーリ側は最H
I時に必要な2を常時供給しなければならず、したがっ
て必要な総潤滑流量は4となる。ここで、最LOWの運
転条件を考えると、入力プーリ側は必要十分な潤滑流量
2であるが、出力プーリ側では1で済むにもかかわらず
2の潤滑流量のままであり、明らかに過剰供給というこ
とになる。同様に、最HIの運転条件を考えると、入力
プーリ側では1だけ過剰供給となる。すなわち、従来装
置では潤滑油の過剰供給は、結局すべての運転条件にお
いて1の分だけ生じることになり、これがそのまま油圧
ポンプの駆動損失分となっている。
【0034】これに対して、上記実施例においては、図
6に示したような特性で潤滑流量が制御される。無段変
速機がLOWからHIにシフトするほど入力プーリ1側
の相対滑りすなわち発熱量は減少し、HIからLOWに
シフトするほど出力プーリ2側の発熱量が減少するか
ら、このような流量制御特性により、それぞれのプーリ
1,2に必要な流量を過不足なく供給することができる
ことがわかる。そして、この場合の必要な総潤滑油流量
は常に3である。したがって、従来技術と比較して必要
潤滑流量を1だけ低減することが可能であり、この潤滑
流量の低減により駆動ポンプの小型化ないし駆動損失の
低減が図れるのである。
【0035】なお、上記実施例においては無段変速機の
変速比を可動プーリ位置で代表させ、当該位置に応動す
るように制御弁14の開度を検出子15a等からなるリ
ンク機構を介して機械的に制御するようにしているが、
制御弁14の制御手段はこのようなものに限られず、例
えば無段変速機の変速比を変速制御回路の指令値やプー
リ比の制御油圧から検出し、この検出結果に基づいて電
磁的に制御弁の開度を制御するものとすることもでき
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、無段変速機の入力プーリと出力プーリに変速比が大
となるほど入力プーリ側の給油ノズルへの流量が増大す
るように相反的に潤滑油を供給するようにしたので、各
プーリへの潤滑流量を熱的負担に対して過不足のない適
切な流量に制御しつつ、各プーリに供給する総潤滑流量
を常に一定値に抑えられるので、油圧ポンプの駆動損失
を必要最小限に抑制して駆動系の効率を改善することが
できる。
【0037】第2の発明では、上記第1の発明におい
て、無段変速機の入力プーリまたは出力プーリを構成す
る可動プーリの位置に基づいて変速比を判定するように
したので、無段変速機による変速比変化に対し潤滑流量
をより正確に制御することができる。
【0038】さらに、第3の発明では、上記第1の発明
の変速比変化を可動プーリの位置変化としてリンク機構
を介して直接的に制御弁に伝達するようにしたので、簡
潔な構成で所期の潤滑流量制御を行うことができる。
【0039】第4の発明では、上記各発明の制御弁を、
それぞれ入力プーリ側給油ノズルと出力プーリ側給油ノ
ズルに連通する2つのポート間での弁体の往復運動に基
づいて相反的に各給油ノズルへの潤滑流量を制御するも
のとしたので、簡潔な構成の制御弁にて容易に所期の流
量制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成図。
【図2】ベルトの正面断面図。
【図3】ベルトの要部側面図。
【図4】上記実施例の制御手段の概略構成図。
【図5】上記実施例の制御弁の概略構成断面図。
【図6】上記制御弁の流量特性を示す特性線図。
【図7】従来の潤滑装置による流量制御特性を示す特性
線図。
【図8】ベルトのエレメント〜リング間の相対滑りが発
生する原理を示す説明図。
【図9】ベルトのエレメント〜リング間の相対滑り速度
の変化をプーリ比との関係において示した特性線図。
【符号の説明】
1 入力側のプーリ 1a 入力軸 1b 固定プーリ 1c 可動プーリ 2 出力側のプーリ 2a 出力軸 2b 固定プーリ 2c 可動プーリ 3 ベルト 3a リング 3b エレメント 6 エンジン 7 油圧ポンプ 8 調圧手段 11 入力プーリ側の給油ノズル 12 出力プーリ側の給油ノズル 14 制御弁 14a 制御弁の弁体 14d 制御弁の第1のポート 14e 制御弁の第2のポート 15 制御手段(リンク機構) 15a プーリ位置検出子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−132161(JP,A) 特開 昭63−275847(JP,A) 特開 昭60−95273(JP,A) 特開 平1−269760(JP,A) 特開 平6−50400(JP,A) 実開 平5−34352(JP,U) 実開 平5−12831(JP,U) 実開 平4−119655(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 57/00 - 57/04 F16H 9/00 - 9/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力プーリ側と出力プーリ側の各々にベ
    ルトの潤滑油を供給する給油ノズルを配設し、油圧ポン
    プからの吐出油を前記各給油ノズルに供給する通路を備
    えたベルト式無段変速機において、 前記各給油ノズルに吐出油を供給する通路の途中に各給
    油ノズルへの潤滑流量を相反的に増減する制御弁を設け
    るとともに、無段変速機の変速比が大となるほど入力プ
    ーリ側の潤滑流量が増大し、出力プーリ側の潤滑流量が
    減少するように前記制御弁を制御する手段を設けたこと
    を特徴とするベルト式無段変速機の潤滑装置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、入力プーリまたは出力プー
    リの可動プーリの位置を検出して、当該可動プーリが変
    速比大となる位置に移動するほど入力プーリ側の潤滑油
    供給割合が増大するように制御弁を制御するものとした
    ことを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機
    の潤滑装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、入力プーリまたは出力プー
    リの可動プーリの移動を制御弁に伝達するリンク機構と
    して構成されることを特徴とする請求項2に記載のベル
    ト式無段変速機の潤滑装置。
  4. 【請求項4】 制御弁は、油圧ポンプからの潤滑油を入
    力プーリ側の給油ノズルに供給する第1のポートと出力
    プーリ側の給油ノズルに供給する第2のポートと、これ
    ら2つのポート内に相反的に進退する弁体とを備え、該
    弁体のポート内への進入量が大となるほどポート開口面
    積が減じるように形成されていることを特徴とする請求
    項1から請求項3の何れかに記載のベルト式無段変速機
    の潤滑装置。
JP05851795A 1995-03-17 1995-03-17 ベルト式無段変速機の潤滑装置 Expired - Fee Related JP3221271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05851795A JP3221271B2 (ja) 1995-03-17 1995-03-17 ベルト式無段変速機の潤滑装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05851795A JP3221271B2 (ja) 1995-03-17 1995-03-17 ベルト式無段変速機の潤滑装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08254260A JPH08254260A (ja) 1996-10-01
JP3221271B2 true JP3221271B2 (ja) 2001-10-22

Family

ID=13086629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05851795A Expired - Fee Related JP3221271B2 (ja) 1995-03-17 1995-03-17 ベルト式無段変速機の潤滑装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3221271B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10141459A (ja) 1996-11-05 1998-05-29 Nissan Motor Co Ltd ベルト式無段変速機の潤滑装置
DE60015738T2 (de) * 2000-06-20 2005-11-10 Van Doorne's Transmissie B.V. Stufenloses Getriebe mit Schmierungsdüsen in Abtriebsrichtung auf eine Radialposition maximaler Leistungsübertragung des Riemens
JP2003097677A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Toyota Motor Corp 動力伝達機構の潤滑装置
KR100692125B1 (ko) * 2003-10-30 2007-03-12 현대자동차주식회사 무단 변속기의 벨트 윤활 제어장치
JP4826440B2 (ja) * 2006-11-17 2011-11-30 トヨタ自動車株式会社 ベルト式無段変速機
JP5055324B2 (ja) * 2009-05-19 2012-10-24 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機
BE1025361B9 (nl) * 2017-07-05 2019-03-11 Punch Powertrain Nv Smeer- en/of koelinrichting voor, en een continu variabele transmissie systeem met een dergelijke smeer- en/of koelinrichting

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08254260A (ja) 1996-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5295915A (en) Continuously variable speed transmission
RU2133895C1 (ru) Бесступенчатая трансмиссия с возможностью управления крутящим моментом
US5033989A (en) Continuously variable chain transmission and lubricating system
US6299564B1 (en) Hydraulic control system for a CVT
KR100301916B1 (ko) 무단변속기
EP1441151A2 (en) Belt type continuously variable transmission
JP3221271B2 (ja) ベルト式無段変速機の潤滑装置
KR101114597B1 (ko) 무단변속기
US5908367A (en) Flow rate control valve and continuously variable automatic transmission provided with same
US7074144B2 (en) Hydraulic control apparatus for vehicle with belt-drive continuously variable transmission
KR20000004901A (ko) 윤활 장치를 갖는 연속 가변 변속기
JP4565701B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3277850B2 (ja) トロイダル型無段変速機の油圧制御装置
JP2827727B2 (ja) 無段変速機の油圧制御装置
US7044873B2 (en) Belt-type continuously variable transmission
EP1179691B1 (en) Belt for continuously variable transmission
US6431012B1 (en) Torque sensor for a motor vehicle power train
US5792019A (en) Continuously variable transmission with torque converter for a vehicle and hydraulic control system for controlling the same
JP4546612B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3907261B2 (ja) Vベルト式無段変速機
JP3675329B2 (ja) ベルト式無段変速装置
JPH04285361A (ja) 車両用ベルト式無段変速機の制御装置
KR100313808B1 (ko) 벨트식 무단 변속기의 무단 변속기구
JP2701474B2 (ja) 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JPH02176249A (ja) 車両用自動変速機の潤滑油分配装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees