JP2701474B2 - 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置

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JP2701474B2 JP1239588A JP23958889A JP2701474B2 JP 2701474 B2 JP2701474 B2 JP 2701474B2 JP 1239588 A JP1239588 A JP 1239588A JP 23958889 A JP23958889 A JP 23958889A JP 2701474 B2 JP2701474 B2 JP 2701474B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置
に関するものである。
従来の技術 車両の動力伝達経路に介挿され、エンジンの回転を無
段階に変速して駆動輪へ伝達するための車両用無段変速
機が知られている。たとえば、一対の可変プーリに巻き
掛けられた伝動ベルトを介して動力が伝達され、その可
変プーリの有効径が変更されることにより速度比が変更
される一方、伝動ベルトの係合圧力、すなわち可変プー
リにおける挟圧力を発生させる油圧シリンダに供給され
る制御油圧に応じて動力伝達容量が調節される形式のベ
ルト式無段変速機がそれである。そして、上記のような
ベルト式無段変速機では、伝動ベルトの摩擦力に基づい
て動力が伝達されるため、その伝動ベルトに対する挟圧
力を必要かつ充分に制御することにより、動力損失を軽
減し且つ耐久性を高めることが望まれる。
このため、通常、ベルト式無段変速機の入力トルクお
よび速度比に応じた大きさの制御油圧が調圧弁により調
圧されて油圧シリンダへ供給されるようになっており、
しかも、出力軸あるいは入力軸とともに回転する油圧シ
リンダ内に発生する遠心油圧に基づく伝動ベルトの挟圧
力の増加分を補償するために、その油圧シリンダととも
に回転してその油圧シリンダの挟圧力を低減させる方向
の補償用推力を発生させることにより挟圧力を補償する
補償油室を設けるとともに、それら油圧シリンダと補償
油室との受圧面積差に基づいて補償油室が発生させる補
償用推力が不足することを解消するために、油圧シリン
ダへ供給される制御油圧をその油圧シリンダの回転速度
の上昇に関連して低下させる油圧制御装置が提案されて
いる。たとえば特開昭63−30641号公報の第1図および
第2図に記載された油圧制御装置がそれである。
発明が解決すべき課題 ところで、上記従来の油圧制御装置においては、油圧
シリンダへ供給される制御油圧はリリーフ形式の調圧弁
により制御されているため、回転速度に応じて変化させ
られる制御圧は、所定の範囲内に制限される。すなわ
ち、制御圧の最高値は調圧弁へ供給される油圧源の出力
圧以上にはならず、また制御圧の最低値は調圧弁の制御
可能範囲の最低値により制限されるのである。このた
め、車速に関連して上記制御圧を減少補正しようとする
ときに上記のように制御圧の変化が制限されると、制御
圧が十分に低下せず、油圧シリンダ内の遠心油圧に起因
する挟圧力の増加分を十分に補償できず、動力損失の低
下や伝動ベルトの耐久性が充分に得られない場合があっ
た。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その目的とするところは、調圧弁による制御圧の調
圧範囲が制限されても、油圧シリンダ内の遠心油圧に起
因する挟圧力の増加分を十分に補償できる油圧制御装置
を提供することにある。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するための本発明の要旨とするとこ
ろは、入力軸および出力軸にそれぞれ設けられた一対の
入力側可変プーリおよび出力側可変プーリと、それら一
対の入力側可変プーリおよび出力側可変プーリに巻き掛
けられた伝動ベルトの有効径を変化させる一対の入力側
油圧シリンダおよび出力側油圧シリンダとを備え、その
伝動ベルトを介して入力軸から出力軸へ動力を伝動する
車両用ベルト式無段変速機において、その伝動ベルトに
対する挟圧力を制御するための油圧制御装置であって、
(a)前記出力側油圧シリンダよりも小さい受圧面積を
備え、前記挟圧力を減少させるためにその出力側油圧シ
リンダの挟圧力と反対向きの補償用推力を発生させるた
めの油密な補償用油室と、(b)前記補償用油室内に油
圧を供給するとともに車速の上昇に関連して前記補償用
油室内に供給する油圧を高める補償油圧供給手段とを、
含むことにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、補償用油室内に発生する遠心油圧
に基づく補償用推力により伝動ベルトに対する挟圧力が
基本的に補償される一方、出力側油圧シリンダと出力側
油圧シリンダよりも小さい受圧面積を備えた補償用油室
との受圧面積差に起因する上記補償用推力の不足を補う
ための制御圧の低下が調圧弁の調圧範囲の下限によって
制限されても、補償油圧供給手段により、補償用油室内
に油圧が供給されるとともに車速の上昇に関連してその
補償用油室内に供給される油圧が高められるので、油圧
シリンダ内の遠心油圧に起因する挟圧力の増加分が好適
に相殺される。このため、油圧シリンダ内の遠心油圧に
起因する挟圧力の増加分を好適に補償でき、精度の高い
挟圧力制御ができるのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を示す図面に基づいて詳細に
説明する。
第2図は、FF式車両の動力伝達装置を説明する骨子図
である。図において、エンジン10の動力は、トルクコン
バータ12、前後進切換装置14、ベルト式無段変速機16、
減速ギヤ装置18、および差動歯車装置20を経て一対の前
輪22へ伝達されるようになっている。上記トルクコンバ
ータ12は、クランク軸24に連結されたポンプ羽根車26
と、前後進切換装置14と連結されたタービン羽根車28
と、一方向クラッチを介して固定されているステータ30
とから構成されている。なお、上記トルクコンバータ12
に替えて、フルードカップリング、電磁クラッチ、摩擦
クラッチなどのクラッチが用いられてもよい。
上記前後進切換装置14は、図示しない遊星歯車装置、
前進用クラッチ、後進用ブレーキなどを備えており、図
示しない油圧回路からの油圧信号に従ってトルクコンバ
ータ12のタービン羽根車28から入力されたトルクを正回
転方向あるいは逆回転方向に切り換えて、ベルト式無段
変速機16の入力軸32へ伝達する。ベルト式無段変速機16
は、入力軸32および出力軸34に設けられた一対の可変プ
ーリ36および38と、それら可変プーリ36および38に巻き
掛けられて動力を伝達する伝動ベルト40とを備えてい
る。この伝動ベルト40はベルト式無段変速機16の伝動部
材として機能するものであり、伝動ベルト40の張力、換
言すれば可変プーリ38の伝動ベルト40に対する挟圧力に
したがって伝動容量が決定される。
本実施例の油圧回路の要部は、第1図に示すように構
成されており、可変プーリ36のV溝幅を変更する入力側
油圧シリンダ42内の作動油容積が変速制御弁44により変
化させられて可変プーリ36のV溝幅が変更されることに
より、ベルト式無段変速機16の速度比e(=出力軸回転
速度Nout/入力軸回転速度Nin)が変更されるようになっ
ている。また、ベルト式無段変速機16の出力側油圧シリ
ンダ46には、専ら伝動ベルト40の張力を制御するため
に、ライン圧調圧弁48により調圧されたライン圧Plが常
時作用されるようになっている。本実施例では、ライン
圧Plが伝動ベルト40の張力を制御するための制御油圧と
して機能している。また、上記ライン圧調圧弁48は、ラ
イン油路78から戻り油路82への作動油漏出量を調節する
ことによりライン圧Plを調圧するリリーフ形式の調圧弁
であり、その構造上の理由から最低調圧値Plminから最
高調圧値Plmaxまでの調圧範囲内においてライン圧Plを
調圧する。
第1図に詳しく示すように、出力軸34は図示しないト
ランスアクスルハウジングにベアリング52を介して回転
可能に支持されており、その出力軸34には、可変プーリ
38を構成する固定ディスク54および可動ディスク56が設
けられている。すなわち、出力軸34には、固定ディスク
54が固設されているとともに、可動ディスク56が軸方向
の移動可能且つ軸まわりの回転不能に設けられている。
上記固定ディスク54および可動ディスク56間のV溝に伝
動ベルト40が巻き掛けられているのである。
上記可動ディスク56は軸方向へ同心に突き出す内周円
筒部58および外周円筒部60とを備えており、その内周円
筒部58の内周面に形成されたスプライン歯と出力軸34の
外周面に形成されたスプライン歯とがスプライン嵌合さ
れているとともに、上記外周円筒部60の端部には内周側
へ向かう内向フランジ部62が形成されている。また、出
力軸34には、外周面において前記内向フランジ62の内周
端縁と摺動可能に接触する有底円筒部64と、この有底円
筒部64の開口端縁から外周側へ突き出す外周フランジ部
66とから成るシリンダ部材68が固設されている。これに
より、上記可動ディスク56とシリンダ部材68との間に
は、専ら伝動ベルト40に対する挟圧力を発生させるため
の比較的油密な第1油室70が形成され、また、シリンダ
部材68と外周円筒部60および内向フランジ部62との間に
は、専ら第1油室70内に発生する遠心油圧に起因する挟
圧力の増加分を補償する反対向きの力を発生させるため
の油密な第2油室72が形成されている。73は、たとえば
Oリングなどにより構成されるシール部材である。
したがって、出力側油圧シリンダ46は、第1油室70に
対応した第1受圧面積A1、すなわち外周円筒部60の内径
を外径とし且つ出力軸34の外径を内径とする円環状の受
圧面積とこれに作用するライン圧Plとに基づく推力で伝
動ベルト40を挟圧するが、第2油室72に対応した第2受
圧面積A2、すなわち外周円筒部60の内径を外径とし且つ
有底円筒部64の外径を内径とする円環状の受圧面積A2
これに作用する補償圧力Pl(P2)とに基づく補償用推力
が発生させられた場合には、その補償用推力により伝動
ベルト40に対する挟圧力Wが低下させられる。すなわ
ち、(A1−A2)×Plに基づいて伝動ベルト40に対する挟
圧力Wが決定されるのである。本実施例では、上記第2
油室72が、伝動ベルト40に対する挟圧力Wを車速の上昇
に応じて減少させるために、その挟圧力Wを低下させる
向きの補償用推力を発生させる補償用油室として機能し
ている。なお、第3図は、第1油室70にライン圧Plが供
給されている場合の推力を示す第1曲線Waと、第1油室
70および第2油室72にライン圧Plが供給されている場合
の推力を示す第2曲線Wbとが示されている。
オイルポンプ74は、エンジン10によって回転駆動され
ることにより、オイルタンク76内に還流した作動油をラ
イン油路78へ圧送する。ライン圧調圧弁48は、後述の電
子制御装置80からの指令信号に従って戻り油路82への作
動油漏出量を変化させてライン圧Plを調圧する。このラ
イン圧Plは、前記変速制御弁44へ供給される一方、出力
軸34内に設けられた油路84を通して第1油室70へ常時供
給されている。また、切換弁86は、第2油室72を戻り油
路82へ接続する低圧側位置と、第2油室72をライン油路
78へ接続する高圧側位置とに切り換えられ得るように構
成されており、電子制御装置80により低圧側位置に位置
させられたときには第2油室72内の受圧面に後述の潤滑
油圧P0を作用させるが、高圧側位置に位置させられたと
きには切換弁86、出力軸34内に設けられた油路88、およ
びシリンダ部材68内に形成された油路90を通して第2油
室72内の受圧面にライン圧Plを作用させ、第2油室72内
の圧力P2をそれまでの圧力P0からPlへ高める。したがっ
て、本実施例では、上記切換弁86などが、補償用油室で
ある第2油室72内へ補償用油圧であるライン圧Plを供給
することにより車速の上昇に関連してその第2油室72内
の油圧を高める補償油圧供給手段として機能している。
また、上記ライン圧調圧弁48および切換弁86から戻り
油路82へ流出した作動油の一部は逆止弁92を通してオイ
ルタンク76へ還流させられるが、上記作動油の他の一部
は、図示しないオイルクーラへ供給されるとともに、潤
滑油として図示しない軸受部などへ供給されるようにな
っている。上記逆止弁92は、オイルクーラや軸受部など
へ油を送出するために戻り油路82内の油圧をライン圧Pl
よりも充分に低く且つ大気圧よりも僅かに高い一定の潤
滑油圧P0を発生させるためのものである。
電子制御装置80はCPU、ROM、RAMなどを含む所謂マイ
クロコンピュータであって、CPUはRAMの一時記憶機能を
利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って入
力信号を処理し、変速制御弁44、ライン圧調圧弁48、切
換弁86の作動を制御する。電子制御装置80は、たとえ
ば、スロットルセンサ94から要求出力量に対応したスロ
ットル弁開度θを読み込む一方、入力軸回転センサ96お
よび出力軸回転センサ98から入力軸32および出力軸34の
回転速度を読み込み、出力軸34の回転速度に基づいて車
速Vを算出するとともに、入力軸32および出力軸34の回
転速度に基づいてベルト式無段変速機16の速度比eを算
出する。
ベルト式無段変速機16の速度比制御において、電子制
御装置80は、たとえば燃費および運転性を考慮した最適
曲線に沿ってエンジン10が作動するように予め求められ
た関係から実際のスロットル弁開度θおよび速度Vに基
づいて目標回転速度Nin を決定し、実際の入力軸回転
速度Ninが目標回転速度Nin と一致するように速度比を
制御する。また、ライン圧制御では、電子制御装置80
は、たとえば伝動ベルト40が必要かつ充分な張力となる
ように予め求められた関係から実際のスロットル弁開度
θおよび速度比eに基づいてライン圧調圧弁48を駆動
し、オイルポンプ74の回転駆動に関する動力損失を可及
的に小さくする、このときのベルト挟圧力Wは、主とし
て第1油室70の受圧面積A1とその第1油室70内に作用す
るライン圧Plに基づき第3図の第1曲線Waに沿った値に
決定される。しかも、このライン圧制御においては、速
度比eが継続的に最増速側の値となっている高速走行時
において、予め定められた関係から車速Vの増大ととも
にライン圧Plを減少させるようにライン圧調圧弁48を駆
動し、第1油室70と第2油室72との受圧面積差(A1
A2)に起因する伝動ベルト40に対する補償力の不足が解
消されるようになっている。さらに、電子制御装置80
は、車速Vが予め定められた判断基準値V2を超えたか否
かを判断し、超えない場合には第1図のように切換弁86
を低圧位置に位置させて第2油室72内を補償油圧P0とす
るが、超えた場合には切換弁86を高圧位置に位置させて
第2油室72内をライン圧Plとすることにより、伝動ベル
ト40に対する挟圧力を減少させる。このときのベルト挟
圧力Wは、主として第1油室70と第2油室72との受圧面
積差(A1−A2)とそれに作用するライン圧Plに基づき、
第3図の第2曲線Wbに沿った値に決定される。
以下、本実施例の作用効果を説明する。
速度比eが継続的に最増速側の値となっている車両の
高速走行時においては、前記のように、予め定められた
関係から車速Vの増大とともにライン圧Plを減少させる
ようにライン圧調圧弁48が駆動され、第1油室70と第1
油室72との受圧面積差に起因する伝動ベルト40に対する
補償力の不足が解消されるようになっている。第4図は
車速V1に至るまでのライン圧Plの変化はこの状態を示し
ている。
車速VがV1に到達すると、ライン圧Plはリリーフ式の
ライン圧調圧弁48の構造により決定される調圧範囲の下
限値Plminに制限されて、それ以上低下できない。この
ため、車速VがV1を超えると、ライン圧Plは第4図に示
すようにそのままであるが、ベルト挟圧力Wは第5図に
示すように増大し始める。しかし、車速VがV2に到達す
ると、前述のように切換弁86が高圧側位置に切換られる
ので、第3図の第2曲線(受圧面積A1−A2)Wbに従って
ベルト挟圧力Wが必要且つ十分な目標値W0に引き下げら
れる。そして、車速Vの増加とともに再びベルト挟圧力
Wが増加する。すなわち、第1曲線Waのみに従う従来の
場合には、ベルト挟圧力Wが第3図のW2からW3の範囲内
で制御されていたが、本実施例では、車速VがV2を超え
ると第2曲線Wbに沿って決定されるので、ベルト挟圧力
Wが第3図のW1からW3の範囲内で制御される。
従って、本実施例によれば、車速Vが上昇してV2を超
えると、切換弁86によって第2油室72内へライン圧Plが
供給されてその第2油室72内の油圧P2がそれまでの圧P0
からPlへ高められるので、第1油室70と第2油室72の受
圧面積差(A1−A2)に起因する補償用推力の不足を補う
ためのライン圧Plの低下がライン圧調圧弁48の調圧範囲
の下限によって制限されても、出力側油圧シリンダ46内
の遠心油圧に起因する挟圧力の増加分が好適に相殺され
るので、出力側油圧シリンダ46内の遠心油圧に起因する
挟圧力の増加分を好適に補償でき、精度の高い挟圧力制
御ができるとともに、動力損失の低下や伝動ベルトの耐
久性が充分に得られる。
因に、第6図および第7図は、車速VがV2以上になっ
ても第2油室72へのライン圧Plの供給がない従来の場合
を示している。第6図の斜線は、遠心油圧に基づく挟圧
力Wの増加を補償するためにライン圧Plを低下させるべ
き領域を示しているが、調圧範囲の下限Plminにより制
限されている。第7図の斜線は、第1油室70内に発生す
る遠心油圧に基づいて発生し、車速Vに伴って増加する
過剰なベルト挟圧力Wを示している。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明した
が、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例では、速度比eが最増速側に
維持されている高速走行状態において、ライン圧Plが車
速Vの増大に伴って連続的に低下させられていたが、そ
のような低下制御が為されない制御装置においても、第
8図および第9図に示すように、本発明が適用されるこ
とにより一応の効果が享受される。この実施例において
は、ライン圧調圧弁48により調圧されるライン圧Plは車
速Vに拘わらず一定であるが、車速Vが予め定められた
判断基準値V3を超えると、切換弁86を介してライン圧Pl
が第2油室72へ供給されることにより、第2油室72内へ
ライン圧Plが供給されてその第2油室72内の油圧P2がそ
れまでの圧P0からPlへ高められるので、ベルト挟圧力W
を低下させることができる。
また、前述の実施例において、切換弁86は電子制御装
置80からの指令に従って電気的に切り換えられるように
構成されていたが、ピトー管やガバナー弁から発生させ
られる車速に関連した油圧信号に基づいて切り換えられ
てもよいし、電子制御装置80からの指令により車速の上
昇に伴って連続的に増加する油圧をライン圧Pl或いは他
の油圧源から発生させて第2油室72へ供給するように構
成されてもよいのである。
また、前述の実施例では、ライン圧Plが常時出力側油
圧シリンダ46の第1油室70へ作用させられる一方、変速
制御弁44により入力側油圧シリンダ42内の作動油を流出
させ、或いは入力側油圧シリンダ42内へ作動油を供給す
ることにより速度比eが制御される形式であったが、高
圧側の第1ライン圧とそれよりも低い第2ライン圧を、
入力側油圧シリンダ42および出力側油圧シリンダ46の一
方および他方へ作用させることにより、速度比eを制御
すると同時にベルト挟圧力Wを制御する形式の油圧制御
回路であっても、本発明が適用され得るのである。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第2図の実施例の油圧制御回路の要部および
出力側可変プーリの断面構成を示す図である。第2図
は、本発明の一実施例を含む車両用動力伝達装置を示す
骨子図である。第3図は、第2図の実施例におけるライ
ン圧とベルト挟圧力との関係を示す図である。第4図お
よび第5図は、第2図の実施例の作動を説明する図であ
って、第4図は車速とライン圧との関係を示し、第5図
は車速とベルト挟圧力との関係を示している。第6図お
よび第7図は、車速の上昇に伴って補償用油室内の圧力
を高めることのない従来の油圧制御装置における第4図
および第5図に相当する図である、第8図および第9図
は、本発明の他の実施例における第4図および第5図に
相当する図である。 16:ベルト式無段変速機 32:入力軸 34:出力軸 36:可変プーリ(入力側可変プーリ) 38:可変プーリ(出力側可変プーリ) 40:伝動ベルト 42:入力側油圧シリンダ 46:出力側油圧シリンダ 72:第2油室(補償用油室) 86:切換弁(補償油圧供給手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力軸および出力軸にそれぞれ設けられた
    一対の入力側可変プーリおよび出力側可変プーリと、該
    一対の入力側可変プーリおよび出力側可変プーリに巻き
    掛けられた伝動ベルトの有効径を変化させる一対の入力
    側油圧シリンダおよび出力側油圧シリンダとを備え、該
    伝動ベルトを介して入力軸から出力軸へ動力を伝動する
    車両用ベルト式無段変速機において、該伝動ベルトに対
    する挟圧力を制御するための油圧制御装置であって、 前記出力側油圧シリンダよりも小さい受圧面積を備え、
    前記挟圧力を減少させるために該出力側油圧シリンダの
    挟圧力と反対向きの補償用推力を発生させるための油密
    な補償用油室と、 前記補償用油室内に油圧を供給するとともに車速の上昇
    に関連して前記補償用油室内に供給する油圧を高める補
    償油圧供給手段と を含むことを特徴とする車両用ベルト式無段変速機の油
    圧制御装置。
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