JP3221175B2

JP3221175B2 - セグメント供給装置

Info

Publication number: JP3221175B2
Application number: JP23833993A
Authority: JP
Inventors: 隆志輪違
Original assignee: 石川島播磨重工業株式会社
Priority date: 1993-09-24
Filing date: 1993-09-24
Publication date: 2001-10-22
Anticipated expiration: 2016-10-22
Also published as: JPH0791196A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トンネルの内壁を構築
するエレクタにセグメントを供給するためのセグメント
供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３に示すように、シールド掘進機ａに
より掘削された掘孔の内面には、エレクタｂによってセ
グメントｃが張設され、トンネル内壁が構築されること
になる。従来、このエレクタｂへのセグメントｃの供給
は、次のようになされていた。

【０００３】まず、セグメント台車ｄに載せられたセグ
メントｃが、トンネル入口部からトンネル奥部に搬送さ
れる。そして、掘進機ａがセグメントｃの１リング分掘
り進んだ後、セグメント台車ｄ上のセグメントｃをホイ
ストｅで吊り下げて前方へ移動させ、エレクタｂの後方
に設けられた供給装置ｆにセットする。その後、供給装
置ｆのセグメントｃをプッシャーｇによってエレクタｂ
に向けて押し出し、もってエレクタｂへのセグメントｃ
の供給が達成される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の如きシ
ステムにあっては、エレクタｂへセグメントｃを供給す
る際に、セグメント台車ｄ上のセグメントｃをホイスト
ｅで吊下して１個づつ供給装置ｆにセットしているの
で、例えば１リング６ピースのセグメントｃならホイス
トｅをセグメント台車ｄ−供給装置ｆ間で６往復させな
ければならず、セグメントｃの供給時間が長時間とな
る。よって、工期が遅延する。

【０００５】また、セグメント台車ｄ上の全てのセグメ
ントｃをホイストｅ及び供給装置ｆでエレクタｂに受け
渡すまでセグメント台車ｄを待機させなければならず、
トンネル入口部とトンネル奥部とを往復運行するセグメ
ント台車ｄの待ち時間が長くなってしまう。すなわち、
セグメント台車ｄは、その上に載せられた全てのセグメ
ントｃがエレクタｂに供給されなければ、トンネル入口
部に戻せない。よって、セグメント台車ｄの運行ダイヤ
が拘束され、特に長距離施工時に不利となる。

【０００６】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、セグメントの供給時間の短縮化と、セグメント
台車の待ち時間の短縮化を図ったセグメント供給装置を
提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ホイストにより搬送されたセグメントをエ
レクタへ供給するためのセグメント供給装置において、
ホイストの放荷位置とこれと所定距離離れたエレクタの
受荷位置との間に、少なくとも１リング分以上の複数の
セグメントが環状に載せられる載置台を設け、該載置台
に、各セグメントをそれぞれ独立に支持して循環させる
循環台車を設けたことを特徴としている。

【０００８】

【作用】ホイストから載置台に放荷されたセグメント
は、循環台車によって載置台上を循環させられ、順次エ
レクタ側に荷詰められる。このようにして載置台上に少
なくとも１リング分以上の複数のセグメントが組立順に
環状に載せられる。そして、このようにストレージされ
たセグメントを順次連続的にエレクタに供給する。これ
により、セグメント供給時間が大幅に短縮化される。

【０００９】また、上記ホイストには、トンネル入口側
から走行してきたセグメント台車上のセグメントが供給
されることになるが、本発明にあっては上記載置台に１
リング分以上の複数のセグメントを纏めて載せることが
できるので、セグメント台車上の全てのセグメントを載
置台に載せ換えることができる。よって、空になったセ
グメント台車を速やかにトンネル入口側に返走させるこ
とができ、セグメント台車の運行ダイヤが楽になる。

【００１０】また、載置台上に載せられたセグメントが
損傷した場合や、セグメントの組立順序を変更する場合
には、循環台車によって各セグメントを適宜循環させる
ことにより損傷セグメントの戻しや組立順序の変更を行
う。

【００１１】

【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。

【００１２】図１および図２に示すように、シールド掘
進機１のシールドフレーム２内に、セグメント３を組み
立てるエレクタ４が設けられている。エレクタ４は、シ
ールド径と同芯的に回転するリング体５と、リング体５
の中心に直角に取り付けられた伸縮自在なテレスコピッ
ク支柱６と、テレスコピック支柱６の先端に取り付けら
れ径方向に移動するアーム７体と、アーム体７の先端に
取り付けられ実質的にセグメント３を把持する把持部８
とからなっている。

【００１３】エレクタ４の後方には、トンネル入口側か
ら走行してきたセグメント台車９上のセグメント３を前
方へ搬送するホイスト１０が設けられている。ホイスト
１０は、トンネルの長手方向に沿って配置されたホイス
トビーム１１に係合して移動する移動体１２と、移動体
１２から吊り下げられセグメント３を引っ掛けるフック
１３とからなっている。他方、セグメント台車９は２両
編成となっており、これらに１リング分のセグメント３
が載せられるようになっている。具体的には各台車９に
３個づつ計６個のセグメント３が載せられる。この２両
編成のセグメント台車９がトンネル入口部とトンネル奥
部とを往復することになる。

【００１４】上記ホイスト１０の放荷位置１４とこれと
所定距離Ｌ離れたエレクタ４の受荷位置１５との間に
は、少なくとも１リング分以上の複数のセグメント３が
環状に載せられる載置台１６が配置されている。本実施
例にあっては載置台１６上に１リング分のセグメント３
を載せるようにしているので、６個のセグメント３が載
せられる。載置台１６は、陸上競技のトラック型に形成
されており、その外縁には所定高さ壁状の外側ループガ
イド１７が設けられ、内縁には同様の内側ループガイド
１８が設けられている。これら外側および内側ループガ
イド１７，１８で囲まれた循環路１９には、各セグメン
ト３がそれぞれ独立に支持し、循環路１９内を循環する
６個の循環台車２０が設けられている。

【００１５】循環台車２０は、外側または内側ループガ
イド１７，１８にその周方向に沿って設けられたラック
（図示せず）に噛合するピニオン（図示せず）を有して
おり、かかるラック＆ピニオンによって循環路１９内を
自走するようになっている。循環台車２０の自走方式
は、これに限らず例えば台車２０の車輪２５を回転させ
て前進させ、台車２０の両側部にループガイド１７，１
８に当接して進行方向を変えるガイドローラを設けても
よい。上記循環台車２０の上面には、セグメント３を支
持すると共にそのセグメント３を回転させるターンテー
ブル２１が設けられている。なお、図中、２２は既設セ
グメント３に当接されその反力で掘進機１を推進させる
シールドジャッキ、２３は掘進機１の前進に伴って載置
台１６を牽引する牽引ワイヤ、２４は載置台１６のコ
ロ、２５は循環台車２０の車輪である。

【００１６】以上の構成からなる本実施例の作用につい
て述べる。

【００１７】１リング分の６個のセグメント３は、２両
編成のセグメント台車９に載せられトンネル入口部から
トンネル奥部に搬送される。そして、ホイスト１０に順
次吊り下げれて前方に移送され、90度回転させられた後
に放荷位置１４において載置台１６の最後尾の循環台車
２０上に放荷される。このセグメント３は、循環台車２
０の走行によって載置台１６上の循環路１９を循環させ
られ、順次エレクタ４側に荷詰められる。このとき、循
環台車２０の進行方向の関係上、横置きされたセグメン
ト３が自動的に縦置き状態となる。このようにして載置
台１６上に１リング分６個のセグメント３がその組立順
に環状に載せられる（ストレージされる）。

【００１８】そして、載置台１６上にストレージしたセ
グメント３を、循環台車２０を循環させることにより順
次連続的にエレクタ４に供給する。すなわち、エレクタ
４は、そのテレスコピック支柱６を伸長させて把持部８
を受荷位置１５まで伸ばし、載置台１６の最先頭に位置
する循環台車２０上のセグメント３を把持する。このと
きセグメント３のヨー角が把持部８に対してズレている
ときには、ターンテーブル２１を回転させることによっ
て修正する。その後、テレスコピック支柱６を収縮させ
て把持したセグメント３を破線で示すセグメント組立位
置まで引き寄せ、リング体５を回転させて周方向に移動
させ、アーム体７を作動させて径方向に移動させて所望
の組立位置にセグメント３を嵌め込む。

【００１９】このようにエレクタ４の直後に１リング分
のセグメント３をストレージするようにしたので、図３
に示すようにセグメント台車ｄ上のセグメントｃをホイ
ストｅおよび供給装置ｆを介して１個づつエレクタｂに
供給していた従来の供給装置よりもセグメント供給時間
を大幅に短縮化できる。また、セグメント３の連続供給
が可能となるので、掘進機１の推進とセグメント３の組
立とを同時に行う同時掘進工法等の高速施工に適する。

【００２０】また、上記ホイスト１０には、トンネル入
口側から走行してきたセグメント台車９上の６個のセグ
メント３が順次供給されることになるが、本実施例にあ
っては上記載置台１６に１リング分６個のセグメント３
を纏めて載せることができるので、セグメント台車９上
の全てのセグメント３を載置台１６に載せ換えることが
できる。よって、空になったセグメント台車９を速やか
にトンネル入口側に返走させることができ、トンネル内
を往復動するセグメント台車９の運行ダイヤが楽にな
る。つまり、セグメント台車９の待ち時間を短縮化でき
る。

【００２１】また、載置台１６上に載せられたセグメン
ト３が損傷した場合や、セグメント３の組立順序を変更
する場合には、循環台車２０によって各セグメント３を
適宜循環させることにより行う。すなわち、損傷したセ
グメント３はそれを支持する循環台車２０によって載置
台１６の最後尾に移動させられ、ホイスト１０でセグメ
ント台車９に戻される。セグメント３の組立順序を変更
するときは、セグメント３を載せた循環台車２０を適宜
時計廻り或いは反時計廻りに循環させて行う。セグメン
ト３の方向（ヨー角）を偏向させるときには、セグメン
ト３を載せた循環台車２０のターンテーブル２１を回転
させて行う。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るセグメ
ント供給装置によれば次の如き優れた効果を発揮でき
る。

【００２３】(1) セグメントの供給時間を短縮化でき
る。

【００２４】(2) セグメント台車の待ち時間を短縮化で
きる。

【００２５】(3) 損傷セグメントの戻しや組立順序の変
更ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すセグメント供給装置の
平面図である。

【図２】上記セグメント供給装置の側面図である。

【図３】従来例を示すセグメント供給装置の側面図であ
る。

【符号の説明】

３セグメント４エレクタ１０ホイスト１４放荷位置１５受荷位置１６載置台２０循環台車Ｌ所定距離

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ホイストにより搬送されたセグメントを
エレクタへ供給するためのセグメント供給装置におい
て、ホイストの放荷位置とこれと所定距離離れたエレク
タの受荷位置との間に、少なくとも１リング分以上の複
数のセグメントが環状に載せられる載置台を設け、該載
置台に、各セグメントをそれぞれ独立に支持して循環さ
せる循環台車を設けたことを特徴とするセグメント供給
装置。