JP3219023U - 動作アシスト用装着具 - Google Patents
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Abstract
【課題】装着状態で、作業負荷の軽減を図ることができ、前屈、中腰姿勢等をとる場合にも常に腰への負担を軽減できる動作アシスト用装着具を提供する。【解決手段】腰ベルト2と、左右大腿部ベルト3、4と、腰ベルトの背面側部位と、左右大腿部ベルトの背面側部位との間に架け渡した左右臀部側弾性バンド5、6と、腰背面側部位に後端が連結されている左右肩掛け用弾性バンド7、8と、各肩掛け用弾性バンドの前端部に連結されている左手引っ掛け部16と、右手引っ掛け部とを備える。左手引っ掛け部、右手引っ掛け部に左右の手を引っ掛け、荷物の上げ下ろし等の作業を行うことで、弾性力を利用して作業負荷を軽減できる。引っ掛け部から左右の手を外せば、拘束されることなく、腕の伸縮、上げ下ろし等の動作が行える。この場合でも、左右臀部側弾性バンドの弾性力によって、立ち上がり、中腰姿勢等において、腰等への負担が軽減される。【選択図】図3
Description
本考案は、ゴムバンド等の弾性バンドの収縮力を利用して、荷物の持ち上げ作業、老齢者等の介護作業などのアシスト、腰の負担を軽減するためのアシスト等を目的として身体に装着して用いる動作アシスト用装着具に関する。
ゴムバンド等の弾性バンドを、装着者の腕や脚に沿って装着して、荷物の持ち上げ時の負荷の軽減、屈曲姿勢から立ち上がる際の負荷の軽減などを目的とした装着具が各種提案されている。このような装着具は、特許文献1、2において提案されている。
特許文献1に記載の運搬補助具は、1本のゴムベルトを、肩に沿って左右の腕の間に伸長状態に架け渡し、ゴムベルトの収縮力を利用して、両手で荷物を持ち上げるなどの作業の負荷を軽減できるようにしている。特許文献2に記載の動作補助作業着は、肩から両腕の手首まで、および、腰から両足の足裏まで、それぞれ弾性ベルトが配置された構成の作業着である。両腕による荷物の持ち上げだけでなく、前屈や中腰での作業において両脚、腰等に掛かる負担を軽減できるようにしている。
従来における弾性バンドを用いた動作アシスト用の装着具は、装着状態において、荷物等の持ち上げ動作等を行う際には、弾性バンドの弾性力(収縮力等)を利用して作業負荷が軽減される。しかし、それ以外の状態においては、装着者が腕、脚を動かす際に、弾性バンドの弾性力が動きを拘束する拘束力として作用することが多い。装着状態のままであっても、荷物の持ち上げ等の作業を行っていない場合には、弾性バンドによる拘束力が作用せず、自由に腕、脚を動かせることが望ましい。また、前屈、中腰姿勢等の場合には、腰への負担を軽減できるように、常に、弾性バンドの弾性力を利用できることが望ましい。
本考案の目的は、この点に鑑みて、装着状態のままで、必要な場合にのみ弾性バンドの弾性力を利用して作業負荷の軽減等を図ることができ、同時に、前屈、中腰姿勢等をとる場合には常に腰への負担を軽減できるように弾性力が作用する動作アシスト用装着具を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本考案の動作アシスト用装着具は、
装着者の腰部に巻き付けられる腰ベルトと、
装着者の左大腿部に巻き付けられる左大腿部ベルトと、
装着者の右大腿部に巻き付けられる右大腿部ベルトと、
腰ベルトにおける装着者腰部の背面中央部分に位置する腰背面側部位と、左大腿部ベルトにおける装着者左大腿部の背面側部分に位置する左大腿部背面側部位との間に架け渡した左臀部側弾性バンドと、
腰背面側部位と、右大腿部ベルトにおける装着者右大腿部の背面側部位に位置する右大腿部背面側部位との間に架け渡した右臀部側弾性バンドと、
腰背面側部位に後端が連結されている左肩掛け用弾性バンドと、
腰背面側部位に後端が連結されている右肩掛け用弾性バンドと、
左肩掛け用弾性バンドの前端部に連結されている左手引っ掛け部と、
右肩掛け用弾性バンドの前端部に連結されている右手引っ掛け部と
を備えていることを特徴としている。
装着者の腰部に巻き付けられる腰ベルトと、
装着者の左大腿部に巻き付けられる左大腿部ベルトと、
装着者の右大腿部に巻き付けられる右大腿部ベルトと、
腰ベルトにおける装着者腰部の背面中央部分に位置する腰背面側部位と、左大腿部ベルトにおける装着者左大腿部の背面側部分に位置する左大腿部背面側部位との間に架け渡した左臀部側弾性バンドと、
腰背面側部位と、右大腿部ベルトにおける装着者右大腿部の背面側部位に位置する右大腿部背面側部位との間に架け渡した右臀部側弾性バンドと、
腰背面側部位に後端が連結されている左肩掛け用弾性バンドと、
腰背面側部位に後端が連結されている右肩掛け用弾性バンドと、
左肩掛け用弾性バンドの前端部に連結されている左手引っ掛け部と、
右肩掛け用弾性バンドの前端部に連結されている右手引っ掛け部と
を備えていることを特徴としている。
動作アシスト用装着具の装着においては、腰ベルトを装着者の腰に巻き、左大腿部ベルトおよび右大腿部ベルトをそれぞれ装着者の左右の大腿部に巻き付けて固定する。3本のベルトを巻き付けることで、簡単に、動作アシスト用装着具を装着できる。
例えば、荷物を持ち上げる作業を行う際には、左右の手を、左手引っ掛け部および右手引っ掛け部に引っ掛ける。この状態で、荷物の上げ下ろし等の作業を行うことで、左肩掛け用弾性バンド、右肩掛け用弾性バンドの弾性力を利用して作業負荷を軽減できる。また、左臀部側弾性バンド、右臀部側弾性バンドの弾性力によって、作業時の腰への負担が軽減される。
これらのベルトループから左右の手を外せば、動作アシスト用装着具によって拘束されることなく、腕の伸縮、上げ下ろし等の動作が行える。この場合でも、左臀部側弾性バンド、右臀部側弾性バンドの弾性力によって、立ち上がり、中腰姿勢等において、腰等への負担が軽減される。
3本のベルトを装着者の腰部および左右の大腿部に確実に固定できるように、腰ベルト、左大腿部ベルト、右大腿部ベルトのそれぞれは、バックル付きベルト、面ファスナー付きベルト等のように、ベルト長さ調整部を備えたベルトを用いればよい。
また、装着者の体形等に応じて、適切な弾性力が加わるように、左手引っ掛け部および右手引っ掛け部のそれぞれは、アジャスト金具付きベルト等のベルト長さ調整部を備えたベルトループを使用し、適切な長さに調整できるようにすればよい。
以下に、図面を参照して、本考案を適用した動作アシスト用装着具の一例を説明する。図1を参照して説明すると、動作アシスト用装着具1は、装着者の腰部に巻き付けられる一定幅の腰ベルト2、装着者の左大腿部に巻き付けられる左大腿部ベルト3、および、装着者の右大腿部に巻き付けられる右大腿部ベルト4が備わっている。
腰ベルト2はバックル付きベルトであり、バックル2aによって締め付け時の長さを調整できる。腰ベルト2のベルト素材としては布、革、ゴムその他を用いることができる。バックル2aの代わりに、雄雌の面ファスナー、ホックボタン等の長さ調整機構を用いることもできる。同様に、左大腿部ベルト3、右大腿部ベルト4もバックル付きベルトである。これらのベルトも各種の素材のものを使用でき、また、長さ調整機構としてもバックル3a、4a以外の機構を用いることができる。
動作アシスト用装着具1は、上記の3本のベルトに加えて、左臀部側弾性バンド5、右臀部側弾性バンド6、左肩掛け用弾性バンド7、および右肩掛け用弾性バンド8を備えている。これら4本のバンドは、延ばすことにより、目的とする作業あるいは動作のアシスト力が得られるように、その弾性特性が設定される。バンドの一部を弾性バンド部分とし、他のバンド部分を伸縮性の無いバンド部分とすることも可能である。
これら4本の弾性バンドの連結位置、連結状態を説明する。まず、腰ベルト2における装着者腰部の背面中央部分に位置する部位を、腰背面側部位2bと呼び、左大腿部ベルト3における装着者左大腿部の背面側に位置する部位を、左大腿部背面側部位3bと呼び、右大腿部ベルト4における装着者右大腿部の背面側に位置する部位を、右大腿部背面側部位4bと呼ぶものとする。
左臀部側弾性バンド5は、腰背面側部位2bと、左大腿部背面側部位3bとの間に架け渡されている。右臀部側弾性バンド6は、腰背面側部位2bと、右大腿部背面側部位4bとの間に架け渡されている。左肩掛け用弾性バンド7および右肩掛け用弾性バンド8は、それぞれの後端部7b、8bが、腰背面側部位2bに連結されている。
本例では、左肩掛け用弾性バンド7をループにして、その後端部7bに腰背面側部位2bを通した状態で、後端部7bを当該腰背面側部位2bに対して移動しないように連結されている。他方の右肩掛け用弾性バンド8の後端部8bも同様にして腰背面側部位2bに連結されている。左肩掛け用弾性バンド7、右肩掛け用弾性バンド8は、後端部7b、8bの隣接部分が、結束用バンド9によって相互に束ねられている。また、それぞれのバンドは、結束用のリング10、11a、11b、12a、12bによって、束ねられている。リング以外の結束具を用いてもよい。
腰ベルト2の下側の左臀部側弾性バンド5もループにしてあり、その上端部5aは、腰背面側部位2bに連結されている左肩掛け用弾性バンド7の後端部7bに通されている。左臀部側弾性バンド5の下端部5bは、左大腿部ベルト3の左大腿部背面側部位3bを通すことで、ここに連結されている。他方の右臀部側弾性バンド6の上端部6a、下端部6bも同様に、腰背面側部位2b、右大腿部ベルト4の右大腿部背面側部位4bに連結されている。また、これらのバンドは、結束用のリング13、14、15によってそれぞれ束ねられている。
動作アシスト用装着具1は、更に、左肩掛け用弾性バンド7の前端部7aに連結した左手引っ掛け用ベルトループ16、および、右肩掛け用弾性バンド8の前端部8aに連結した右手引っ掛け用ベルトループ17が備わっている。左手引っ掛け用ベルトループ16には長さ調整用のアジャスタ18が取り付けられており、その後端部16aは、左肩掛け用弾性バンド7の前端部7aに連結されている。他方の右手引っ掛け用ベルトループ17も同様に、アジャスタ19を備えており、その後端部17aは、右肩掛け用弾性バンド8の前端部8aに連結されている。これらのベルトループは、手を掛けることができればよく、硬質プラスチックリング等の部材を用いることも可能である。
図2(a)は動作アシスト用装着具1を装着した状態を示す正面図であり、図2(b)はその背面図である。動作アシスト用装着具1の装着に当たっては、腰ベルト2を装着者Pの腰に巻き、左大腿部ベルト3および右大腿部ベルト4をそれぞれ装着者Pの左右の大腿部に巻き付けて固定する。3本のベルトを巻き付けることで、動作アシスト用装着具1が装着者Pに装着される。また、装着者Pの左右の臀部には、腰部の背面中央から左右の大腿部までの間に、左臀部側弾性バンド5および右臀部側弾性バンド6が架け渡された状態になる。
この状態で、左肩掛け用弾性バンド7および右肩掛け用弾性バンド8を、装着者Pの背中の側から左右の肩に掛けて前側に引き出す。これらのバンドの前端に取り付けられている左手引っ掛け用ベルトループ16および右手引っ掛け用ベルトループ17を、それぞれ左右の胸の辺りに垂れ下がった状態にする。
図3(a)は左右の手を左右のベルトループに引っ掛けて左右の腕を伸ばした状態を示す説明図であり、図3(b)は装着者が屈んだ姿勢をとった場合のアシスト用装着具の背面側の状態を示す説明図である。
例えば、荷物を持ち上げる作業を行う際には、装着者Pは、図3(a)に示すように、左右の手を、左手引っ掛け用ベルトループ16および右手引っ掛け用ベルトループ17に引っ掛ける。左右の腕を延ばすと、これに伴って左右の左肩掛け用弾性バンド7および右肩掛け用弾性バンド8も一緒に伸長する。
この状態で、前屈あるいは中腰の姿勢を取り、床等に置いてある荷物を両手で持ち上げる。左肩掛け用弾性バンド7、右肩掛け用弾性バンド8の引張力(弾性力)が両腕を屈曲させる方向に作用するので、荷物の持ち上げ動作において引張力によって一部の負荷が負担される。また、前屈、中腰姿勢を取ると、図3(b)に示すように、腰ベルト2と、左大腿部ベルト3および右大腿部ベルト4との間にそれぞれ架け渡してある左臀部側弾性バンド5および右臀部側弾性バンド6が伸びる。これらのバンドの弾性力が、装着者Pに対して腰部を伸ばす方向の力として加わる。これらの弾性力によっても、装着者による荷物の持ち上げ作業の負荷が軽減される。
これに対して、作業を行わない場合には、図2(a)に示すように、両手を、左手引っ掛け用ベルトループ16、右手引っ掛け用ベルトループ17から外しておく。これにより、左肩掛け用弾性バンド7および右肩掛け用弾性バンド8の弾性力が装着者Pには加わらない。よって、装着状態のままであっても、装着者Pは、動作アシスト用装着具1によって拘束されることなく、自由に腕、脚を動かすことができる。
また、この場合においても、屈伸動作、中腰姿勢の状態等においては、図3(b)に示すように、左臀部側弾性バンド5、右臀部側弾性バンド6は伸長して、それら弾性力によって、腰への負担が軽減される。
1 動作アシスト用装着具
2 腰ベルト
2a バックル
2b 腰背面側部位
3 左大腿部ベルト
3a バックル
3b 左大腿部背面側部位
4 右大腿部ベルト
4a バックル
4b 右大腿部背面側部位
5 左臀部側弾性バンド
5a 上端部
5b 下端部
6 右臀部側弾性バンド
6a 上端部
6b 下端部
7 左肩掛け用弾性バンド
7a 前端部
7b 後端部
8 右肩掛け用弾性バンド
8a 前端部
8b 後端部
9 結束用バンド
10、11a、11b、12a、12b リング
13、14、15 リング
16 左手引っ掛け用ベルトループ
16a 上端部
17 右手引っ掛け用ベルトループ
17a 上端部
18、19 アジャスタ
P 装着者
2 腰ベルト
2a バックル
2b 腰背面側部位
3 左大腿部ベルト
3a バックル
3b 左大腿部背面側部位
4 右大腿部ベルト
4a バックル
4b 右大腿部背面側部位
5 左臀部側弾性バンド
5a 上端部
5b 下端部
6 右臀部側弾性バンド
6a 上端部
6b 下端部
7 左肩掛け用弾性バンド
7a 前端部
7b 後端部
8 右肩掛け用弾性バンド
8a 前端部
8b 後端部
9 結束用バンド
10、11a、11b、12a、12b リング
13、14、15 リング
16 左手引っ掛け用ベルトループ
16a 上端部
17 右手引っ掛け用ベルトループ
17a 上端部
18、19 アジャスタ
P 装着者
Claims (3)
- 装着者の腰部に巻き付けられる腰ベルトと、
装着者の左大腿部に巻き付けられる左大腿部ベルトと、
装着者の右大腿部に巻き付けられる右大腿部ベルトと、
前記腰ベルトにおける装着者腰部の背面中央部分に位置する腰背面側部位と、前記左大腿部ベルトにおける装着者左大腿部の背面側部分に位置する左大腿部背面側部位との間に架け渡した左臀部側弾性バンドと、
前記腰背面側部位と、前記右大腿部ベルトにおける装着者右大腿部の背面側部位に位置する右大腿部背面側部位との間に架け渡した右臀部側弾性バンドと、
前記腰背面側部位に後端が連結されている左肩掛け用弾性バンドと、
前記腰背面側部位に後端が連結されている右肩掛け用弾性バンドと、
前記左肩掛け用弾性バンドの前端部に連結されている左手引っ掛け部と、
前記右肩掛け用弾性バンドの前端部に連結されている右手引っ掛け部と
を備えていることを特徴とする動作アシスト用装着具。 - 請求項1において、
前記腰ベルト、前記左大腿部ベルト、前記右大腿部ベルトのそれぞれは、ベルト長さ調整部を備えている動作アシスト用装着具。 - 請求項1または2において、
前記左手引っ掛け部および前記右手引っ掛け部のそれぞれは、ベルト長さ調整部を備えたベルトループである動作アシスト用装着具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018003561U JP3219023U (ja) | 2018-09-11 | 2018-09-11 | 動作アシスト用装着具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018003561U JP3219023U (ja) | 2018-09-11 | 2018-09-11 | 動作アシスト用装着具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3219023U true JP3219023U (ja) | 2018-11-22 |
Family
ID=64349605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018003561U Active JP3219023U (ja) | 2018-09-11 | 2018-09-11 | 動作アシスト用装着具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3219023U (ja) |
-
2018
- 2018-09-11 JP JP2018003561U patent/JP3219023U/ja active Active
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Legal Events
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