JP3218570B2 - 干渉計 - Google Patents

干渉計

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JP3218570B2
JP3218570B2 JP09864592A JP9864592A JP3218570B2 JP 3218570 B2 JP3218570 B2 JP 3218570B2 JP 09864592 A JP09864592 A JP 09864592A JP 9864592 A JP9864592 A JP 9864592A JP 3218570 B2 JP3218570 B2 JP 3218570B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子又は
液晶表示素子等をフォトリソグラフィ技術を用いて製造
する際に原版となるフォトマスク上のパターンの座標測
定を行う場合に適用して好適な干渉計に関する。
【0002】
【従来の技術】第1の点と第2の点との相対的な距離の
変化量を高精度に計測できる装置としてレーザー干渉計
が知られている。レーザー干渉計は、第1の点の反射手
段から反射された第1のレーザービームの光路長と第2
の点の反射手段から反射された第2のレーザービームの
光路長との差が変化するときの干渉縞の変化又はビート
信号の変化を計数パルス等に変換するものであり、例え
ばこの計数パルスを積算計数することにより両者の相対
的な距離を求めることができる。
【0003】レーザー干渉計を用いて測定を行う対象の
一例として、半導体素子又は液晶表示素子等をフォトリ
ソグラフィ技術を用いて製造する際に原版となるフォト
マスク上のパターンがある。斯かるフォトマスクのパタ
ーンの座標測定を行うには、そのフォトマスクを2次元
的に移動できるステージ上に載置し、そのフォトマスク
を例えばエッジ検出用の顕微鏡で観察する。また、エッ
ジ検出用の顕微鏡の側面に固定反射鏡を取り付け、ステ
ージの側面に移動反射鏡を取り付け、それら固定反射鏡
及び移動反射鏡でそれぞれ第1のレーザービーム及び第
2のレーザービームを反射させ、これら反射後の2本の
レーザービームを干渉させることにより、ステージとエ
ッジ検出用の顕微鏡との相対的な移動量を高精度に計測
することができる。
【0004】そして、エッジ検出用の顕微鏡でフォトマ
スクの或る基準パターンを検出した後に、検出対象のパ
ターンを検出し、そのときのステージの移動量を測定す
ることによりそのパターンの計測方向の座標が測定でき
る。この場合、ステージ上の移動反射鏡を除いて従来の
干渉計の光学系は固定されており、その移動反射鏡に入
射する第2のレーザービームのそのエッジ検出用の顕微
鏡の光軸方向の高さ、即ちフォトマスクの厚さ方向の測
定位置も固定されていた。そのフォトマスクの厚さ方向
の測定位置は、例えば標準的なフォトマスクの測定面の
高さに固定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
干渉計においては、例えば厚さの異なるフォトマスクが
ステージ上に載置されると、このフォトマスクの測定面
と第2のレーザービームの入射位置との間に位置ずれが
生じ、ステージのピッチング等に起因して所謂アッベ誤
差が発生する不都合があった。また、フォトマスク以外
にも一般にレーザー干渉計を用いて試料の寸法等を測定
する場合には、試料の測定部とレーザービームとが同一
直線上に存在しないと、アッベ誤差による測長誤差が発
生する。
【0006】本発明は斯かる点に鑑み、アッベ誤差によ
る測長誤差を少なくできる干渉計を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の干渉
計は、例えば図1に示す如く、コヒーレントな光ビーム
を発生する光源(1)と、その光ビームを第1ビームL
B1と第2ビームLB2とに分割する光束分割手段
(2)と、第1部材(11)に固定されその第1ビーム
LB1を反射する第1反射手段(4−2)と、計測方向
(X方向)に移動自在に支持された第2部材(8)に固
定され第2ビームLB2を反射する第2反射手段(4−
1)と、その第1反射手段から反射された第1ビームと
その第2反射手段から反射された第2ビームとを混合し
て光電変換する受光手段(2,16)とを有し、第1部
材(11)と第2部材(8)との相対的な変位を検出す
る干渉計において、その光源(1)とその第2反射手段
(4−1)との間にその第2ビームLB2をその計測方
向に垂直な方向(Z方向)に横ずれさせる調整手段
(3)を設け、その第2部材(8)の計測対象部(5
a)のその計測方向に垂直な方向(Z方向)の位置に応
じてその第2ビームLB2の位置を調整するようにした
ものである。
【0008】この場合、その第2部材(8)の計測対象
部(5a)の計測方向に垂直な方向(Z方向)の位置を
検出する位置検出手段(12)を設け、この位置検出手
段で検出した位置にその調整手段(3)を介してその第
2ビームLB2の位置を合わせることが望ましい。更
に、その第1ビームLB1の光路長を補正する光路長補
正手段(調整手段(3)が兼用している)を設け、その
調整手段(3)を動作させたときのその第2ビームLB
2の光路長の変化量と等しい量だけ第1ビームLB1の
光路長を変化させることが望ましい。
【0009】また、本発明による第2の干渉計は、例え
ば図1に示す如く、コヒーレントな光ビームを発生する
光源(1)と、その光ビームを第1ビームLB1と第2
ビームLB2とに分割する光束分割手段(2)と、その
第1ビームLB1を反射する第1反射手段(4−2)
と、測定試料(5)を載置し略平面を移動する移動部材
(8)に固定されその第2ビームLB2を反射する第2
反射手段(4−1)と、その第1反射手段から反射され
た第1ビームとその第2反射手段から反射された第2ビ
ームとを混合して光電変換する受光手段(2,16)と
を有し、その移動部材(8)の移動量を検出する干渉計
において、その測定試料(5)の測定点の第2ビームL
B2の進行方向に垂直な方向(Z方向)の位置を検出す
る位置検出手段(12)を設け、この位置検出手段(1
2)で検出した位置に合わせてその第2ビームLB2の
光路を横ずれさせる光路調整手段(3)を、その第2反
射手段(4−1)に入射するその光ビームの光路上に配
設したものである。
【0010】
【作用】斯かる本発明の第1の干渉計によれば、第2部
材(8)が計測方向に移動すると、第2反射手段(4−
1)で反射される第2ビームの光路長が変化し、受光手
段において第1ビームLB1と第2ビームLB2とを干
渉させて得られた光束の光電変換信号が変化することか
ら、その第2部材の第1部材に対する移動量を検出する
ことができる。この場合、第2部材(8)の計測対象部
(5a)の計測方向に垂直な方向(Z方向)の位置が変
化したときには、調整手段(3)により第2ビームLB
2の位置をその計測対象部(5a)の位置に合わせるこ
とにより、その第2ビームLB2と計測対象部(5a)
とを同一直線上に設定することができる。従って、第2
部材(8)が移動するときにピッチング等が発生して
も、アッベ誤差は生ずることがなく、高精度に第1部材
(11)と第2部材(8)との相対的な変位を検出する
ことができる。
【0011】また、その第2部材(8)の計測対象部の
計測方向に垂直な方向の位置を検出する位置検出手段
(12)を設けた場合、例えば第2部材(8)の計測対
象部(5a)の高さが変化したときには、位置検出手段
(12)でその高さを検出する。そして、この検出した
位置に第2ビームLB2の位置を合わせることにより、
自動的に第2ビームLB2と第2部材(8)の計測対象
部(5a)とを同一直線上に設定することができる。
【0012】更に、第2ビームLB2を計測方向に垂直
な方向に横ずれさせる調整手段(3)が例えば平行平面
板である場合には、その平行平面板の傾斜角を変えるこ
とにより横ずれ量を変化させると、第2ビームLB2の
光路長が変化し、受光手段(2,16)では第2部材
(8)が変位した場合と同様の光電変換信号が検出され
る。それに対して、光路長補正手段(3)で第1ビーム
LB1の光路長をその第2ビームLB2の光路長の変化
量と等しい量だけ変化させると、調整手段(3)に起因
する光路長の変化を補償できる。
【0013】次に、本発明の第2の干渉計は、上述の第
1の干渉計と比較して、前提として2つの部材間の相対
的な移動量ではなく、測定試料(5)を載置した移動部
材(8)の移動量を測定する点が異なっている。また、
位置検出手段(12)及び光路調整手段(3)が設けら
れているので、位置検出手段(12)で検出した位置に
合わせて光路調整手段(3)を介して第2反射手段(4
−1)に入射する光ビームの位置を横ずれさせることに
より、アッベ誤差により測長誤差が生じるのを防止する
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明による干渉計の第1実施例につ
き図1及び図2を参照して説明する。本実施例は、フォ
トマスクのパターンの座標測定装置の測長系に本発明を
適用したものである。図1は本実施例の測定装置を示
し、この図1において、1はレーザー光源よりなるコヒ
ーレント光源である。コヒーレント光源1から射出され
たレーザービームLBは、平行平面板3を透過した後
に、ハーフミラー2によって2つの光ビームに分けられ
る。これら光ビームの内で、ハーフミラー2を透過した
第1ビームLB1は参照系のミラー4−2に向かい、ハ
ーフミラー2で反射された第2ビームLB2は光路折り
曲げ用のミラー4を経て測定系のミラー4−1に向か
う。測定系のミラー4−1に向かう第2ビームLB2と
参照系のミラー4−2に向かう第1ビームLB1とは平
行であり、これら2本の平行なビームに平行にX軸を取
る。
【0015】参照系のミラー4−2で反射された第1ビ
ームLB1の内でハーフミラー2により反射された光ビ
ームはフォトディテクタ16に入射し、測定系のミラー
4−1により反射されミラー4で反射された第2ビーム
LB2の内でハーフミラー2を透過した光ビームもフォ
トディテクタ16に入射する。フォトディテクタ16
は、2つの光ビームの干渉により得られた光束(干渉
光)を光電変換して得られた干渉信号を出力する。その
干渉光の変化より、参照系のミラー4−2と測定系のミ
ラー4−1とのX方向の相対的な変位を測定することが
できる。
【0016】5は測定対象のパターンが形成されたフォ
トマスクよりなる試料を示し、試料5をホルダ6上に保
持し、ホルダ6を回転可能なθステージ7上に固定し、
θステージ7を試料台8上に固定する。この試料台8の
一端に測定系のミラー4−1を取り付ける。また、試料
台8をX方向に移動できるXステージ9上に固定し、X
ステージ9をX方向に垂直なY方向(図1の紙面に垂直
な方向)に移動できるYステージ10上に載置する。従
って、試料台8はXY平面内において任意の位置に移動
することができる。
【0017】11は対物レンズを示し、試料5の上方に
その対物レンズ11をXY平面に垂直なZ方向に移動自
在に支持する。対物レンズ11のZ方向の位置を位置セ
ンサ12により常時検出し、位置センサ12より出力さ
れる位置情報を制御部13に供給する。制御部13は対
物レンズ11のZ軸方向の位置に応じて、駆動部14を
介して平行平面板3を図1の紙面に垂直な軸を中心とし
て回転する。例えば図1の状態から平行平面板3を時計
方向に位置3Aまで回転すると、平行平面板3を透過し
た後のレーザービームLBは図1の紙面に平行な方向
(Z方向)に位置T1まで横ずれし、ハーフミラー2及
びミラー4で反射されて測定系のミラー4−1に入射す
る第2ビームLB2もZ方向に位置T2まで横ずれす
る。本実施例では参照用のミラー4−2に入射する第1
ビームLB1の位置も同じ量だけZ方向に横ずれする。
【0018】即ち、本例においては、平行平面板3の回
転角を調整することにより、測定系のミラー4−1に入
射する第2ビームLB2のZ方向の位置を調整すること
ができる。また、平行平面板3は第1ビームLB1及び
第2ビームLB2に共通に作用するため、平行平面板3
の回転角が変化しても、第1ビームLB1の光路長と第
2ビームLB2の光路長との差は変化しない。従って、
平行平面板3の回転角を調整して第2ビームLB2のZ
方向の位置を変えても、フォトディテクタ16で受光し
ている干渉光の状態は変化せず、フォトディテクタ16
では対物レンズ11と試料台8(ひいては試料5)との
相対的な変位だけを正確に検出することができる。
【0019】15はフォーカス及びパターン検出系を示
し、このフォーカス及びパターン検出系15から所定の
レーザービームが対物レンズ11に供給され、対物レン
ズ11から射出されるレーザービームは試料5の計測面
5a上に集束される。この場合、フォーカス及びパター
ン検出系15は、計測面5aで反射されて対物レンズ1
1を介して戻されるレーザー光を用いて、対物レンズ1
1のベストフォーカス面(焦点面)からの計測面5aの
焦点ずれを検出し、図示省略した駆動機構を用いて対物
レンズ11をZ方向に上下することにより、計測面5a
が常に対物レンズ11の焦点面に位置するようにする。
この場合の対物レンズ11のZ方向の位置は位置センサ
12により検出されている。更に、フォーカス及びパタ
ーン検出系15は、例えば計測面5aに形成されたパタ
ーンのエッジ部から散乱されるレーザー光等を検出する
ことにより、その計測面5aのパターンの検出を行い、
このパターンの検出情報をパターン座標検出部18に供
給する。
【0020】また、フォトディテクタ16から出力され
る干渉信号を干渉計座標測定部17に供給し、干渉計座
標測定部17は参照系のミラー4−2と測定系のミラー
4−1との相対的な変位、即ち試料台8と対物レンズ1
1とのX方向の相対的な変位を求める。このように求め
られた変位は、試料5の計測面5a上の対物レンズ11
の焦点位置におけるX方向の座標値と考えることができ
る。そして、図示省略するも、本実施例では図1の紙面
に垂直なY方向の試料台8と対物レンズ11との相対的
な変位を計測するための干渉計も設けられており、この
Y方向用の干渉計で検出された干渉信号も干渉計座標測
定部17に供給されている。従って、干渉計座標測定部
17は、計測面5aの対物レンズ11の焦点位置におけ
るX方向及びY方向の座標値を算出し、この座標値をパ
ターン座標検出部18に供給する。パターン座標検出部
18では、計測面5aの各パターンのX方向及びY方向
の座標を測定する。
【0021】次に、本実施例において試料5の計測面5
aのパターンの座標を計測する場合の動作につき説明す
る。先ず、計測面5a上のパターンを正確に検出するた
めに、フォーカス及びパターン検出系15によって対物
レンズ11のベストフォーカス面(焦点面)を求め、駆
動機構で対物レンズ11のZ方向の高さを調節すること
で、試料5の計測面5a上に対物レンズ11の焦点面を
合致させる。このように計測面5aに合焦された状態
で、Xステージ9及びYステージ10を駆動して試料台
8をXY面内で移動させながら、フォーカス及びパター
ン検出系15によって計測面5a上のパターンを順次検
出する。このようにして検出されたパターンのXY座標
は、干渉計座標測定部17から座標情報が供給されてい
るパターン座標検出部18において正確に求められる。
【0022】次に、図2を参照して平行平面板3の有用
性について詳細に説明する。図2は計測系のミラー4−
1と試料5の計測面5aとの関係を簡略化して示し、こ
の図2において、計測面5aの現在の計測点を点Pとす
る。また、実線で示すように、第2ビームLB2と計測
面5aとはZ方向にΔZだけずれているものとする。こ
の状態で、ステージのピッチング、ローリング等によ
り、破線で示すように試料台8が計測点Pを中心として
角度φだけ回転すると、計測系のミラー4−1も角度φ
だけ回転する。この場合、第2ビームLB2が計測系の
ミラー4−1に入射するX方向の位置はδだけ変化し、
角度φが小さいという条件下でδはほぼΔZ・sinφ
で表される。これは試料台8の微小な回転によりアッベ
誤差による測長誤差が生じることを意味している。
【0023】それに対して、図1の平行平面板3の回転
量を調整して図2において、第2ビームLB2のZ方向
の高さを計測面5aの延長上の位置T3に設定すると、
仮に試料台8が傾いても計測誤差は無視できる程度であ
る。また、例えばフォトマスクよりなる試料5には種々
の厚さのものが存在するため、或る試料5に対して平行
平面板3の回転角を調整して第2ビームLB2のZ方向
の位置を計測面5aの高さに合わせても、平行平面板3
の回転角が固定されていると、別の厚さの異なる試料に
対しては第2ビームLB2と計測面とがずれてしまう。
【0024】試料として、例えば半導体製造用のガラス
レチクルを考えると、種類により数mmの厚さの変化が
ある。そして、図2のようにステージのピッチングによ
る回転角φが1秒で、計測面5aと第2ビームLB2と
の高さの差ΔZが2mmとすると、アッベ誤差による測
定誤差δは0.0097μm程度となる。これは、干渉
計の1カウントを0.005μmとすると、約2カウン
トのずれにも相当してしまう。このことは、試料交換時
に干渉計の第2ビームLB2の高さを補正する必要があ
ることを意味する。ただし、試料5の計測面5a内の高
低差(凹凸)が大きい場合、ピッチング若しくはローリ
ングが大きい場合又は更に高精度に測定を行う必要があ
る場合などには、試料5の計測面5a内でも各計測点で
第2ビームLB2の高さの補正を行うことが必要にな
る。
【0025】このため、本実施例では、対物レンズ11
は各試料の計測面に合焦する位置までZ方向に移動し、
その合焦時の対物レンズ11の位置が位置センサ12に
より検出され、この検出結果に応じて平行平面板3の回
転角が調整されている。従って、種々の厚さの試料に対
して、更に試料内で厚さがばらついても、自動的にその
試料の各計測点のX方向への延長上に第2ビームLB2
が位置するようになり、アッベ誤差による測長誤差の発
生を防止することができる。
【0026】また、図1に示すように、参照系のミラー
4−2は対物レンズ11に固定されており、試料5の厚
さの変化による計測面5aのZ方向の高さの変化に対応
して対物レンズ11のZ方向の高さも同じ量だけ変化す
る。そして、対物レンズ11のZ方向への移動量と同じ
量だけ、第1ビームLB1の参照系のミラー4−2に対
する入射位置も変化するため、第1ビームLB1は参照
系のミラー4−2上で常に一定の位置に入射する。従っ
て、参照系のミラー4−2がX方向に垂直でない状態で
対物レンズ11がZ方向に移動しても、計測誤差が生ず
ることがない利点がある。
【0027】なお、図1の例でヘテロダイン方式で計測
を行う場合には、コヒーレント光源1として例えば周波
数f1で図1の紙面に平行な方向に偏光した第1ビーム
と周波数f2(f2>f1)で図1の紙面に垂直な方向
に偏光した第2ビームとを射出する2周波レーザー光源
を使用する。更に、ハーフミラー2の代わりに偏光ビー
ムスプリッターを使用し、この偏光ビームスプリッター
と参照系のミラー4−2との間及び偏光ビームスプリッ
ターと計測系のミラー4−1との間にそれぞれ1/4波
長板を配置する。このような配置にすると、参照系のミ
ラー4−2には周波数f1の第1ビームが入射し、計測
系のミラー4−1では周波数f2の第2ビームが入射
し、フォトディテクタ16からは基本周波数が(f2−
f1)で両ミラー4−1及び4−2の相対的な移動速度
に応じて周波数変調されたビート信号が出力される。
【0028】次に、本発明の第2実施例につき図3を参
照して説明する。本実施例は、図1の例における第1ビ
ームLB1と第2ビームとをそれぞれ独立に横ずれさせ
る例であり、図3において図1に対応する部分には同一
符号を付してその詳細説明を省略する。図3は本例の測
定装置を示し、この図3において、コヒーレント光源1
からX方向に射出されるレーザービームLBをハーフミ
ラー2で透過光としての第1ビームLB1と反射光とし
ての第2ビームLB2とに分割する。そして、第1ビー
ムLB1を参照系の平行平面板3−2を介して参照系の
ミラー4−2に導き、第2ビームLB2を光路折り曲げ
用のミラー4及び計測系の平行平面板3−1を介して計
測系のミラー4−1に導く。
【0029】この場合、計測系のミラー4−1で反射さ
れた第2ビームLB2は計測系の平行平面板3−1及び
ミラー4を経てハーフミラー2に戻り、ハーフミラー2
を透過した光ビームがフォトディテクタ16に入射す
る。一方、参照系のミラー4−2で反射された第1ビー
ムLB1は参照系の平行平面板3−2を経てハーフミラ
ー2に戻り、ハーフミラー2で反射された光ビームがフ
ォトディテクタ16に入射し、フォトディテクタ16で
はミラー4−1で反射されたビームとミラー4−2で反
射されたビームとの干渉光が光電変換される。また、平
行平面板3−1及び3−2の回転角はそれぞれ駆動部1
4−1及び14−2によって制御部13に指示された値
に設定される。本実施例では、平行平面板3−1及び3
−2の厚さは等しく、且つ両者の傾斜角は同一に設定さ
れる。他の構成は図1の例と同様である。
【0030】図3の実施例の測定動作を説明するに、測
定対象とする試料5がホルダ6に保持されると、フォー
カス及びパターン検出系15により対物レンズ11がZ
方向に上下して、対物レンズ11のベストフォーカス面
に試料5の計測面5aが合致する。このときの対物レン
ズ11の位置が対物レンズ用の位置センサ12に検出さ
れ、この位置情報が制御部13に供給される。制御部1
3は、ミラー4−1に入射する第2ビームLB2のZ方
向の高さが計測面5aに合致するように、駆動部14−
1を介して計測系の平行平面板3−1の傾斜角を調整す
る。同時に、制御部13は、駆動部14−2を介して参
照系の平行平面板3−2の傾斜角を計測系の平行平面板
3−1の傾斜角と同一に設定する。
【0031】従って、本実施例においても、計測系のミ
ラー4−1に入射する第2ビームLB2のZ方向の高さ
は試料5の計測面5aに合致しているため、試料台8が
傾いてもアッベ誤差による計測誤差を無視できる程度に
小さくすることができる。また、対物レンズ11のZ方
向への移動量と参照系のミラー4−2に入射する第1ビ
ームLB1のZ方向の高さの変化量とは同一であり、参
照系のミラー4−2に対する第1ビームLB1の入射位
置は変化しない。従って、そのミラー4−2が傾斜して
取り付けられていても、計測誤差は発生しない。更に、
平行平面板3−1及び3−2の傾斜角は同一であるた
め、その傾斜角が変化しても、第1ビームLB1と第2
ビームLB2との光路長の差は変化しない。従って、常
に対物レンズ11と試料5との相対的な変位のみを正確
に検出することができる。
【0032】なお、図3の例ではZ方向の位置が試料5
の厚さに応じて変化する対物レンズ11に参照系のミラ
ー4−2が固定されているが、固定物体に参照系のミラ
ー4−2が固定される場合がある。このように参照系の
ミラー4−2のZ方向の位置が完全に固定されている場
合には、参照系の平行平面板3−2を傾けることによっ
て参照系の第1ビームLB1の位置がずれてしまい、こ
の測定条件の変化が計測誤差の原因になりかねない。こ
のような場合には、参照系の第1ビームLB1の光路長
だけを変化させて第1ビームLB1の位置は変化させな
い光学系が必要となる。
【0033】図4はそのような光学系の一例を示し、こ
の図4において、第2ビームLB2が計測系のミラー4
−1に入射する際に通過する平行平面板3−1の厚さを
d、反時計回りの傾斜角をθとする。そして、参照系の
第1ビームLB1が参照系のミラー4−2に入射する際
の光路中に2枚のそれぞれ厚さd/2の平行平面板3−
3及び3−4を挿入し、一方の平行平面板3−3は反時
計方向に角度θだけ傾斜させ、他方の平行平面板3−4
は時計方向に角度θだけ傾斜させる。これによって、参
照系の第1ビームLB1の位置は変化することがなく、
参照系の第1ビームLB1と測定系の第2ビームLB2
との平行平面板中の光路長を等しく保つことが可能とな
る。
【0034】次に、本発明の第3実施例につき図5を参
照して説明する。本例は図3の例を簡略化したものであ
り、図5において図3に対応する部分には同一符号を付
してその詳細説明を省略する。図5において、対物レン
ズ11の側面に支持部材19を介してZ軸に対して45
°の傾斜角で2枚のミラー4−3及び4−4を平行に取
り付ける。即ち、対物レンズ11がZ方向に移動するの
に連動してミラー4−3及び4−4もZ方向に移動す
る。また、対物レンズ11とは別の安定な基台にミラー
20及び21を取り付け、ミラー20がミラー4−3と
ミラー4−4との間に配置され、ミラー21がミラー4
−4の上方に配置されるようにする。
【0035】そして、ハーフミラー2を透過した第1ビ
ームLB1を固定されたミラー21及び対物レンズ11
に連動するミラー4−4を介して対物レンズ11に固定
された参照系のミラー4−2に導き、ハーフミラー2で
反射された第2ビームLB2を光路折り曲げ用のミラー
4、固定されたミラー20及び対物レンズ11に連動す
るミラー4−3を介して試料台8に固定された計測系の
ミラー4−1に導く。本実施例では対物レンズ11のZ
方向の位置を検出するためのセンサ及び傾斜角が可変の
平行平面板は必要がない。他の構成は図3の例と同様で
ある。
【0036】図5の例においても、フォーカス及びパタ
ーン検出系15によって、試料5の計測面に対物レンズ
11の焦点面が合致するように、試料5の厚さに応じて
対物レンズ11のZ方向の高さが調節される。この場
合、対物レンズ11に結合された2つのミラー4−3及
び4−4も対物レンズ11に連動してZ方向に動くの
で、計測系のミラー4−1に入射する第2ビームLB2
のZ方向の位置と試料5の計測面の高さとは常に合致し
ている。しかも、参照系のミラー4−2に対する第1ビ
ームLB1の入射位置も一定であるため、常に高精度に
対物レンズ11と試料5との相対的な変位を計測するこ
とができる。
【0037】なお、図5の例ではミラー4−3及び4−
4は常に対物レンズ11と連動して移動しているが、対
物レンズ11と2つのミラー4−3及び4−4との結合
部を工夫することにより、例えば試料交換時にのみミラ
ー4−3及び4−4を移動するような機構を採用しても
よい。
【0038】また、上述実施例では試料5の計測点と計
測用の第2ビームLB2とのZ方向の位置ずれだけを問
題としているが、例えば図5の紙面に垂直なY方向に対
して試料5の計測点と計測用の第2ビームLB2との位
置ずれが存在する場合でも、ステージのヨーイングによ
るアッベ誤差が発生する。これに対しても、計測系のミ
ラー4−1に入射する第2ビームLB2のY方向の位置
を調整する光学系を配置することにより、そのアッベ誤
差を無くすことができる。
【0039】また、例えば図3の例においては、平行平
面板3−1は図3の紙面に垂直な軸を中心として回転さ
れているが、更にその平行平面板3−1を図3の紙面に
平行な軸を中心として回転することにより、計測系のミ
ラー4−1に対する第2ビームLB2の入射位置をYZ
平面内で任意の位置に設定することができる。更に、例
えば図1の例において、参照系のミラー4−2及び計測
系のミラー4−1の代わりにコーナーキューブ等を使用
してもよい。このように、本発明は上述実施例に限定さ
れず本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り
得る。
【0040】
【発明の効果】本発明の第1の干渉計によれば、調整手
段により第2ビームの位置を計測対象部の位置に合わせ
ることができるので、第2部材がステージのピッチング
等により傾いても、アッベ誤差による測長誤差が発生し
ない利点がある。また、第2部材の計測対象部の位置を
検出する位置検出手段を設けた場合には、自動的に第2
ビームの位置を計測対象部の位置に合わせることができ
る。更に、第1ビームの光路長を補正する光路長補正手
段を設けた場合には、調整手段の動作により第2ビーム
の光路長が変化しても同じ量だけ第1ビームの光路長が
変化するので、常に第1部材と第2部材との相対的な変
位のみを正確に検出することができる。
【0041】また、本発明の第2の干渉計においても、
移動部材の移動量を検出する際に、位置検出手段で検出
した位置に第2ビームの光路を自動的に合わせることが
でき、アッベ誤差による測長誤差を解消することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による干渉計の第1実施例の座標測定装
置を示す構成図である。
【図2】第1実施例におけるアッベ誤差の説明に供する
線図である。
【図3】本発明の第2実施例の座標測定装置を示す構成
図である。
【図4】第2実施例の変形例の要部を示す構成図であ
る。
【図5】本発明の第3実施例の座標測定装置を示す構成
図である。
【符号の説明】
1 コヒーレント光源 2 ハーフミラー 3,3−1,3−2 平行平面板 4 ミラー 4−1 測定系のミラー 4−2 参照系のミラー 4−3,4−4 ミラー 5 試料 6 ホルダ 7 θテーブル 8 試料台 9 Xステージ 10 Yステージ 11 対物レンズ 12 対物レンズ用の位置センサ 13 平行平面板用の制御部 14,14−1,14−2 平行平面板用の駆動部 15 フォーカス及びパターン検出系 16 フォトディテクタ 17 干渉計座標測定部 18 パターン座標検出部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレントな光ビームを発生する光源
    と、 前記光ビームを第1ビームと第2ビームとに分割する光
    束分割手段と、 第1部材に固定され前記第1ビームを反射する第1反射
    手段と、 計測方向に移動自在に支持された第2部材に固定され前
    記第2ビームを反射する第2反射手段と、 前記第1反射手段から反射された第1ビームと前記第2
    反射手段から反射された第2ビームとを混合して光電変
    換する受光手段とを有し、 前記第1部材と前記第2部材との相対的な変位を検出す
    る干渉計において、 前記光源と前記第2反射手段との間に前記第2ビームを
    前記計測方向に垂直な方向に横ずれさせる調整手段を設
    け、 前記第2部材の計測対象部の前記計測方向に垂直な方向
    の位置に応じて前記第2ビームの位置を調整するように
    した事を特徴とする干渉計。
  2. 【請求項2】 前記第2部材の計測対象部の前記計測方
    向に垂直な方向の位置を検出する位置検出手段を設け、 該位置検出手段で検出した位置に前記調整手段を介して
    前記第2ビームの位置を合わせるようにした事を特徴と
    する請求項1記載の干渉計。
  3. 【請求項3】 前記第1ビームの光路長を補正する光路
    長補正手段を設け、 前記調整手段を動作させたときの前記第2ビームの光路
    長の変化量と等しい量だけ前記第1ビームの光路長を変
    化させるようにした事を特徴とする請求項1又は2記載
    の干渉計。
  4. 【請求項4】 コヒーレントな光ビームを発生する光源
    と、 前記光ビームを第1ビームと第2ビームとに分割する光
    束分割手段と、 前記第1ビームを反射する第1反射手段と、 測定試料を載置し略平面を移動する移動部材に固定され
    前記第2ビームを反射する第2反射手段と、 前記第1反射手段から反射された第1ビームと前記第2
    反射手段から反射された第2ビームとを混合して光電変
    換する受光手段とを有し、前記移動部材の移動量を検出
    する干渉計において、 前記測定試料の測定点の前記第2ビームの進行方向に垂
    直な方向の位置を検出する位置検出手段を設け、 該位置検出手段で検出した位置に合わせて前記第2ビー
    ムの光路を横ずれさせる光路調整手段を、前記第2反射
    手段に入射する前記光ビームの光路上に配設した事を特
    徴とする干渉計。
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