JP3218219B2 - 工作機械の熱変位補正方法及び熱変位補正を行う工作機械 - Google Patents
工作機械の熱変位補正方法及び熱変位補正を行う工作機械Info
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- JP3218219B2 JP3218219B2 JP15191498A JP15191498A JP3218219B2 JP 3218219 B2 JP3218219 B2 JP 3218219B2 JP 15191498 A JP15191498 A JP 15191498A JP 15191498 A JP15191498 A JP 15191498A JP 3218219 B2 JP3218219 B2 JP 3218219B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械に於け
る熱変位の補正技術に関するものである。
る熱変位の補正技術に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】工作機械は、高速回転する主軸と、テー
ブルやヘッドなどの移動部を備えており、これらは加工
時に発熱源となって熱変位の原因となる。
ブルやヘッドなどの移動部を備えており、これらは加工
時に発熱源となって熱変位の原因となる。
【０００３】すなわち、主軸が回転すると軸受からの発
熱を受け、熱変位が生じる。
熱を受け、熱変位が生じる。
【０００４】また、テーブルやヘッドは、送りによる摺
動面の摩擦及びボールネジの発熱によって熱変位する。
動面の摩擦及びボールネジの発熱によって熱変位する。
【０００５】その他の熱変位としては、室温の変化によ
る精度変化や、ワーク加工時の発熱による熱変位等もあ
る。ただし、本発明では、前述の主軸の回転に関する熱
変位を取り扱う。
る精度変化や、ワーク加工時の発熱による熱変位等もあ
る。ただし、本発明では、前述の主軸の回転に関する熱
変位を取り扱う。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】さて、主軸の回転によ
る発熱は、軸受の直径と回転数に大体比例すると考えら
れるが、これを熱変位量として的確にとらえることは難
しかった。
る発熱は、軸受の直径と回転数に大体比例すると考えら
れるが、これを熱変位量として的確にとらえることは難
しかった。
【０００７】このような従来技術の問題点に鑑み、本発
明は、主軸の熱変位量を或るパラメータでとらえてソフ
ト的に補正をする構成の熱変位補正を行う工作機械及び
その方法を提供することを目的としている。
明は、主軸の熱変位量を或るパラメータでとらえてソフ
ト的に補正をする構成の熱変位補正を行う工作機械及び
その方法を提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の解決手段の一つ
は、工作機械の主軸の転動距離を一つのパラメータと
し、実際の加工における平均的な加工条件を設定し、主
軸の転動距離を様々に変化させ、主軸の回転に起因する
熱変位量を実測することにより、予め或る一定時間内の
転動距離（ａ）と主軸の回転に起因する熱変位量（ｐ）
との対応関係を予め求めておき、実際の加工時には、主
軸の転動距離（ａ）をモニタリングし、前記対応関係に
基づいて実際の加工時にモニタリングされた主軸の転動
距離（ａ）から主軸の回転に起因する熱変位量（ｐ）を
見積り、それに基づいて主軸の回転に起因する熱変位の
補正を行う工作機械の熱変位補正方法である。
は、工作機械の主軸の転動距離を一つのパラメータと
し、実際の加工における平均的な加工条件を設定し、主
軸の転動距離を様々に変化させ、主軸の回転に起因する
熱変位量を実測することにより、予め或る一定時間内の
転動距離（ａ）と主軸の回転に起因する熱変位量（ｐ）
との対応関係を予め求めておき、実際の加工時には、主
軸の転動距離（ａ）をモニタリングし、前記対応関係に
基づいて実際の加工時にモニタリングされた主軸の転動
距離（ａ）から主軸の回転に起因する熱変位量（ｐ）を
見積り、それに基づいて主軸の回転に起因する熱変位の
補正を行う工作機械の熱変位補正方法である。
【０００９】本発明の他の解決手段は、主軸（１５）と
それを制御するための制御部（１３）を備えた工作機械
において、工作機械の主軸の転動距離を一つのパラメー
タとし、実際の加工における平均的な加工条件を設定
し、主軸の転動距離を様々に変化させ、主軸の回転に起
因する熱変位量を実測することにより、予め或る一定時
間内の転動距離（ａ）と主軸の回転に起因する熱変位量
（ｐ）との対応関係を制御部（１３）に記憶させてお
き、実際の加工時に制御部（１３）で主軸の転動距離
（ａ）をモニタリングし、制御部（１３）に記憶させて
おいた前記対応関係に基づいて実際の加工時にモニタリ
ングされた主軸の転動距離（ａ）から主軸の回転に起因
する熱変位量（ｐ）を見積り、それに基づいて主軸の回
転に起因する熱変位の補正を行う構成の工作機械であ
る。
それを制御するための制御部（１３）を備えた工作機械
において、工作機械の主軸の転動距離を一つのパラメー
タとし、実際の加工における平均的な加工条件を設定
し、主軸の転動距離を様々に変化させ、主軸の回転に起
因する熱変位量を実測することにより、予め或る一定時
間内の転動距離（ａ）と主軸の回転に起因する熱変位量
（ｐ）との対応関係を制御部（１３）に記憶させてお
き、実際の加工時に制御部（１３）で主軸の転動距離
（ａ）をモニタリングし、制御部（１３）に記憶させて
おいた前記対応関係に基づいて実際の加工時にモニタリ
ングされた主軸の転動距離（ａ）から主軸の回転に起因
する熱変位量（ｐ）を見積り、それに基づいて主軸の回
転に起因する熱変位の補正を行う構成の工作機械であ
る。
【００１０】
【発明の実施の形態】本発明の工作機械の熱変位補正方
法は、工作機械の主軸の転動距離と主軸の回転に起因す
る熱変位量との対応関係（相関関係）を予め求めてお
き、加工時に主軸の転動距離をモニタリングし、前記対
応関係から主軸の回転に起因する熱変位量を見積り、そ
れに基づいて主軸の補正を行うものである。
法は、工作機械の主軸の転動距離と主軸の回転に起因す
る熱変位量との対応関係（相関関係）を予め求めてお
き、加工時に主軸の転動距離をモニタリングし、前記対
応関係から主軸の回転に起因する熱変位量を見積り、そ
れに基づいて主軸の補正を行うものである。
【００１１】本発明の熱変位補正機能付の工作機械は、
主軸とそれを制御するための制御部を備えた工作機械に
おいて、予め主軸の転動距離と主軸の回転に起因する熱
変位量の対応関係を求めて制御部に記憶させておき、制
御部で主軸の転動距離をモニタリングし、制御部に記憶
させた前記対応関係から主軸の回転に起因する熱変位量
を見積り、それに基づいて主軸の補正を行う構成になっ
ている。
主軸とそれを制御するための制御部を備えた工作機械に
おいて、予め主軸の転動距離と主軸の回転に起因する熱
変位量の対応関係を求めて制御部に記憶させておき、制
御部で主軸の転動距離をモニタリングし、制御部に記憶
させた前記対応関係から主軸の回転に起因する熱変位量
を見積り、それに基づいて主軸の補正を行う構成になっ
ている。
【００１２】転動距離としては、回転数データと規定時
間内回転時間との積を用いることができる。
間内回転時間との積を用いることができる。
【００１３】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
する。
【００１４】図１は、本発明の熱変位補正機能を有する
工作機械を示す概念図である。
工作機械を示す概念図である。
【００１５】工作機械１０はベース１１を備え、その上
にコラム１２が縦方向に形成されている。コラム１２に
は、工作機械全体の駆動系を制御するための制御部１３
が併設されている。
にコラム１２が縦方向に形成されている。コラム１２に
は、工作機械全体の駆動系を制御するための制御部１３
が併設されている。
【００１６】ベース１１には、所定方向に移動可能なテ
ーブル２１が配置されている。
ーブル２１が配置されている。
【００１７】テーブル２１はボールネジ２３、ボールナ
ット２２、及びサーボモータ２４からなるテーブル駆動
機構によって駆動される。
ット２２、及びサーボモータ２４からなるテーブル駆動
機構によって駆動される。
【００１８】ボールネジ２３はテーブル２１の移動方向
に沿って配置され、図示しないベアリングによって回転
可能に支持されている。ボールナット２２はテーブル２
１の下面に固定されており、ボールネジ２３に噛み合っ
ている。サーボモータ２４はボールネジ２３の一端に連
結されており、制御部１３によってコントロールされ
る。
に沿って配置され、図示しないベアリングによって回転
可能に支持されている。ボールナット２２はテーブル２
１の下面に固定されており、ボールネジ２３に噛み合っ
ている。サーボモータ２４はボールネジ２３の一端に連
結されており、制御部１３によってコントロールされ
る。
【００１９】コラム１２には、主軸頭（ヘッド）１４が
縦方向に移動可能に配置されている。その移動機構はボ
ールナット３２、ボールネジ３３、サーボモータ３４を
備え、テーブル２１の移動機構と同様に構成されてい
る。主軸頭１４の移動機構も制御部１３によってコント
ロールされる。
縦方向に移動可能に配置されている。その移動機構はボ
ールナット３２、ボールネジ３３、サーボモータ３４を
備え、テーブル２１の移動機構と同様に構成されてい
る。主軸頭１４の移動機構も制御部１３によってコント
ロールされる。
【００２０】主軸頭１４には、主軸１５が高速回転可能
に配置されている。主軸１５は主軸駆動モータ１６によ
って駆動される。この主軸駆動モータ１６も制御部１３
によってコントロールされる。
に配置されている。主軸１５は主軸駆動モータ１６によ
って駆動される。この主軸駆動モータ１６も制御部１３
によってコントロールされる。
【００２１】制御部１３は、以下で述べる主軸１５の熱
変位補正を行う構成になっている。図１では、それを象
徴的に符号Ｐで示した。
変位補正を行う構成になっている。図１では、それを象
徴的に符号Ｐで示した。
【００２２】以下、図２を参照して、熱変位補正の仕方
を説明する。
を説明する。
【００２３】制御部１３は記憶部を備えており、記憶部
には主軸の転動距離ａと熱変位量ｐの対応関係（相関関
係）が記憶されている。
には主軸の転動距離ａと熱変位量ｐの対応関係（相関関
係）が記憶されている。
【００２４】ここで、転動距離ａは、軸受の軌道長さ
（軌道直径×π）と積算回転数の積であり、具体的には
回転数データ×規定時間内回転時間を採用できる。
（軌道直径×π）と積算回転数の積であり、具体的には
回転数データ×規定時間内回転時間を採用できる。
【００２５】主軸１５の回転に起因する熱変位を評価す
るため、転動距離ａを一つのパラメータとし、予め或る
一定時間内の転動距離ａと熱変位量ｐの関係ｆを求め
る。すなわち、実際の加工における平均的な加工条件を
設定し、転動距離ａを様々に変化させ、その際の熱変位
量ｐを実測し、両者の関係ｆを求めておく。
るため、転動距離ａを一つのパラメータとし、予め或る
一定時間内の転動距離ａと熱変位量ｐの関係ｆを求め
る。すなわち、実際の加工における平均的な加工条件を
設定し、転動距離ａを様々に変化させ、その際の熱変位
量ｐを実測し、両者の関係ｆを求めておく。
【００２６】その様子が図２（Ａ）に示されている。た
だし、図中のグラフｆはシンボル的なもので、実際の特
性には対応していない。
だし、図中のグラフｆはシンボル的なもので、実際の特
性には対応していない。
【００２７】このようにして求めた転動距離ａと熱変位
量ｐの関係ｆを、前述のように制御部１３の記憶部に記
憶させておく。
量ｐの関係ｆを、前述のように制御部１３の記憶部に記
憶させておく。
【００２８】加工時には、図２（Ｂ）に示すように、制
御部１３で主軸の転動距離ａをモニタリングする。そし
て、記憶部に記憶させておいた転動距離ａと熱変位量ｐ
の関係ｆを用いて熱変位量ｐの見積りを行い、それに基
づいて補正値を決定する。
御部１３で主軸の転動距離ａをモニタリングする。そし
て、記憶部に記憶させておいた転動距離ａと熱変位量ｐ
の関係ｆを用いて熱変位量ｐの見積りを行い、それに基
づいて補正値を決定する。
【００２９】この補正値に基づいて、例えばサーボモー
タ３４によって主軸送りを補正することができる。
タ３４によって主軸送りを補正することができる。
【００３０】このような補正を行うことにより、主軸１
５の回転に起因する熱変位による主軸１５の送り誤差を
低減でき、加工精度を大幅に向上することが可能とな
る。
５の回転に起因する熱変位による主軸１５の送り誤差を
低減でき、加工精度を大幅に向上することが可能とな
る。
【００３１】
【発明の効果】本願発明の熱変位補正を行う工作機械及
びその方法によれば、主軸の回転に起因する熱変位を補
正することができ、加工精度を大幅に向上することが可
能となる。
びその方法によれば、主軸の回転に起因する熱変位を補
正することができ、加工精度を大幅に向上することが可
能となる。
【００３２】なお、本発明は前述の実施例に限定されな
い。例えば、図示した工作機械は一例にすぎず、本発明
はあらゆるタイプの工作機械に適用可能である。
い。例えば、図示した工作機械は一例にすぎず、本発明
はあらゆるタイプの工作機械に適用可能である。
【図１】本発明の工作機械の一実施例を示す概念図。
【図２】本発明における主軸の回転に起因する熱変位量
の補正の仕方を示す説明図。
の補正の仕方を示す説明図。
１０ 工作機械 １３ 制御部 １４ 主軸頭 １５ 主軸 １６ 駆動モータ ２１ 移動部 ２２，３２ ボールナット ２３，３３ ボールネジ ２４，３４ サーボモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平７−299701（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−70739（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−240045（ＪＰ，Ａ) 実開 平５−83802（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B23Q 15/00 - 15/28 B23Q 17/00 - 23/00 G05B 19/18 - 19/46
Claims (4)
- 【請求項１】 工作機械の主軸の転動距離を一つのパラ
メータとし、実際の加工における平均的な加工条件を設
定し、主軸の転動距離を様々に変化させ、主軸の回転に
起因する熱変位量を実測することにより、予め或る一定
時間内の転動距離（ａ）と主軸の回転に起因する熱変位
量（ｐ）との対応関係を予め求めておき、実際の加工時
には、主軸の転動距離（ａ）をモニタリングし、前記対
応関係に基づいて実際の加工時にモニタリングされた主
軸の転動距離（ａ）から主軸の回転に起因する熱変位量
（ｐ）を見積り、それに基づいて主軸の回転に起因する
熱変位の補正を行う工作機械の熱変位補正方法。 - 【請求項２】 回転数データと規定時間内回転時間との
積を主軸の転動距離（ａ）として用いることを特徴とす
る請求項１に記載の工作機械の熱変位補正方法。 - 【請求項３】 主軸（１５）とそれを制御するための制
御部（１３）を備えた工作機械において、工作機械の主
軸の転動距離を一つのパラメータとし、実際の加工にお
ける平均的な加工条件を設定し、主軸の転動距離を様々
に変化させ、主軸の回転に起因する熱変位量を実測する
ことにより、予め或る一定時間内の転動距離（ａ）と主
軸の回転に起因する熱変位量（ｐ）との対応関係を制御
部（１３）に記憶させておき、実際の加工時に制御部
（１３）で主軸の転動距離（ａ）をモニタリングし、制
御部（１３）に記憶させておいた前記対応関係に基づい
て実際の加工時にモニタリングされた主軸の転動距離
（ａ）から主軸の回転に起因する熱変位量（ｐ）を見積
り、それに基づいて主軸の回転に起因する熱変位の補正
を行う構成の工作機械。 - 【請求項４】 回転数データと規定時間内回転時間との
積を主軸の転動距離（ａ）として用いることを特徴とす
る請求項３に記載の工作機械。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15191498A JP3218219B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 工作機械の熱変位補正方法及び熱変位補正を行う工作機械 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15191498A JP3218219B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 工作機械の熱変位補正方法及び熱変位補正を行う工作機械 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11320332A JPH11320332A (ja) | 1999-11-24 |
| JP3218219B2 true JP3218219B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=15528967
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15191498A Expired - Fee Related JP3218219B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 工作機械の熱変位補正方法及び熱変位補正を行う工作機械 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3218219B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112476057A (zh) * | 2020-11-25 | 2021-03-12 | 华中科技大学 | 一种数控机床丝杆热误差测量装置及方法 |
-
1998
- 1998-05-18 JP JP15191498A patent/JP3218219B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN112476057A (zh) * | 2020-11-25 | 2021-03-12 | 华中科技大学 | 一种数控机床丝杆热误差测量装置及方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11320332A (ja) | 1999-11-24 |
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