JP2607388Y2 - 数値制御工作機 - Google Patents

数値制御工作機

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JP2607388Y2
JP2607388Y2 JP1992024085U JP2408592U JP2607388Y2 JP 2607388 Y2 JP2607388 Y2 JP 2607388Y2 JP 1992024085 U JP1992024085 U JP 1992024085U JP 2408592 U JP2408592 U JP 2408592U JP 2607388 Y2 JP2607388 Y2 JP 2607388Y2
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知広 山田
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Brother Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】加工具と被加工物とを相対移動さ
せ、加工具などの変位補正量を演算すると共に、この演
算結果に基づいて相対移動を制御し、加工を行う数値制
御工作機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の数値制御工作機について
は、特開平3−136108号公報に記載されているも
のがあり、詳細はその公報に譲るとして、ここでは、そ
の概略を説明する。
【0003】この従来の数値制御工作機においては、同
一の加工物に、複数回の加工を施す場合にのみ、各加工
回の加工前に、その加工面の異なる2点の位置情報を取
得すると共に、その位置情報を結ぶ直線式を作成し、今
回の加工開始に先立って前回と今回の直線式を比較し
て、任意の位置での位置変化量を求める。そして、この
変化量は、温度変化に基づくものであるから、今回の加
工においてその変化量を加味し温度補償を行うように構
成されていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
数値制御工作機においては、被加工物の加工面の異なる
2点から位置情報を取得すると共に、その位置情報を結
ぶ直線を作成し、前回に作成した直線と今回作成した直
線とを比較することによって、相対的な位置の変位量を
求めているので、同一被加工物に対し、複数回の加工が
行われる場合にしか、相対的な変位量が求められず、従
って、それ以外の場合では、変位量が求められず、補正
が行えないという問題点がある。また、被加工物の加工
面から位置情報を求めるので、被加工物の表面荒さや形
状だけでなく、加工屑や冷却水の影響等、位置情報を取
得する加工面の状況により、位置情報の測定精度が低下
し、正確な変位量が求められないという問題もある。
【0005】本考案は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、同一の被加工物に複数回の加工
を施す場合に限らず、より正確に熱変位量を求めた後、
その変位量の補正を可能にするために為されたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案の請求項1に記載
の数値制御工作機は、加工具を回転させる回転手段と、
前記加工具と被加工物とを相対的に移動させる移動手段
と、前記加工具による前記被加工物への加工条件を記憶
する加工条件記憶手段と、前記加工条件記憶手段に記憶
された加工条件に基づき、前記回転手段及び移動手段を
それぞれ制御し、前記被加工物と加工具とを相対的に移
動させ、加工を行う加工制御手段とを有する数値制御工
作機であって、長さが異なる2つの加工具のそれぞれに
ついて、一方の加工具の先端の位置である第1所定位置
と、その第1所定位置と所定距離だけ離れた他方の加工
具の先端の位置である第2所定位置とにそれぞれの加工
具が到達したことを検出すると共に、到達信号を出力す
る到達検出手段と、前記到達検出手段の到達信号に基づ
き、前記加工具の位置を検出すると共に、位置データを
出力する位置検出手段と、前記到達検出手段からの第1
所定位置に対応する位置データ及び第2所定位置に対応
する位置データと、予め記憶された前記各所定位置の位
置情報との変位差を演算する演算手段と、前記演算手段
の演算結果に基づいて、前記移動手段によって移動する
前記加工具または被加工物の位置に応じた変位を表す式
を作成する式作成手段と、前記式作成手段によって作成
された式と前記加工具または被加工物の位置に基づき、
前記加工制御手段を補正制御する補正手段とを備えてい
る。
【0007】更に、請求項2に記載の数値制御工作機械
では、加工具を回転させる回転手段と、前記加工具と被
加工物とを相対的に移動させる移動手段と、前記加工具
による前記被加工物への加工条件を記憶する加工条件記
憶手段と、前記加工条件記憶手段に記憶された加工条件
に基づき、前記回転手段及び移動手段をそれぞれ制御
し、前記被加工物と加工具とを相対的に移動させ、加工
を行う加工制御手段とを有する数値制御工作機であっ
て、前記加工具の軸方向の先端部と後端部との間でかつ
該軸方向を横切るように突出した突出部を設け、前記加
工具の先端である第1接触部と、前記突出部が設けられ
た第2接触部とに到達したことを検出すると共に、到達
信号を出力する到達検出手段と、前記到達検出手段の到
達信号に基づき、前記加工具の位置を検出すると共に、
位置データを出力する位置検出手段と、前記到達検出手
段からの第1接触部に対応する位置データ及び第2接触
部に対応する位置データと、予め記憶された前記第1接
触部と前記第2接触部との位置情報との変位差を演算す
る演算手段と、前記演算手段の演算結果に基づいて、前
記移動手段によって移動する前記加工具または被加工物
の位置に応じた変位を表す式を作成する式作成手段と、
前記式作成手段によって作成された式と前記加工具また
は被加工物の位置に基づき、前記加工制御手段を補正制
御する補正手段とを備えている。
【作用】本考案の請求項1に記載の数値制御工作機によ
れば、加工条件記憶手段に記憶された加工条件に基づ
き、回転手段及び移動手段をそれぞれ制御し、被加工物
と加工具とを相対的に移動させ、加工を行う。このと
き、到達検出手段によって2つの長さが異なる加工具の
内、一方の加工具の先端が第1所定位置に、他方の加工
具の先端が第2所定位置に、到達したことを検出すると
共に、到達信号を出力し、その到達信号に基づき、前記
位置検出手段が加工具の位置を検出する。前記位置検出
手段によって得られた第1所定位置及び第2所定位置の
位置データと予め記憶された前記各所定位置の位置情報
とに基いて演算手段によりその変位差を演算し、その演
算結果に基づいて加工具または被加工物の移動位置に応
じた変位を求める式を式作成手段により作成し、その式
と加工具または被加工物とに基づいて補正手段により加
工位置を補正するため、あらゆる位置に対応した正確な
補正を行うことができる。
【0008】更に、請求項に記載の数値制御工作機に
よれば、加工条件記憶手段に記憶された加工条件に基づ
き、回転手段及び移動手段をそれぞれ制御し、被加工物
と加工具とを相対的に移動させ、加工を行う。このと
き、到達検出手段によって加工具の先端である第1接触
部と加工具の軸方向の先端部と後端部との間に設けられ
かつ該軸方向を横切るように突出した突出部である第2
接触部とに、到達したことを検出すると共に、到達信号
を出力し、その到達信号に基づき、前記位置検出手段が
加工具の位置を検出する。前記位置検出手段によって得
られた第1接触部及び第2接触部の位置データと予め記
憶された前記第1接触部と第2接触部との位置情報に基
づいて演算手段によりその変位差を演算し、その演算結
果に基づいて加工具または被加工物の移動位置に応じた
変位を求める式を式作成手段により作成し、その式と加
工具または被加工物とに基づいて補正手段により加工位
置を補正するため、あらゆる位置に対応した正確な補正
を行うことができる。
【0009】
【実施例】以下本考案の数値制御工作機を具体化した一
実施例を図面を参照して説明する。図1に示すように、
本実施例の数値制御工作機では、機台10にコラム12
が立設され、機台10上面には水平な平面内でX方向及
びY方向へ移動可能なワークテーブル14が設けらてい
る。そのワークテーブル14上にはワーク16と、ワー
ク16へ加工を行うための加工具18が接触したことを
検出すると共に、その接触時に検出信号を出力する図3
に示す接触検出器70とが配される。前記加工具18
は、着脱可能に主軸20に保持され、その主軸20は、
主軸ヘッド22に支持されている。この主軸ヘッド22
には、ナット部24が形成され、そのナット部24は、
コラム12に設けられたボールネジ26と嵌合してい
る。ボールネジ26は、軸受30,32のベアリングを
介して、その上端と下端でコラム12に回転自在に支持
される。その上端の軸受30部分においては、ボールネ
ジ26が軸線方向にスライド不可能に支持され、一方、
その下端の軸受32では、ボールネジ26が軸線方向に
スライド可能に固定される。この支持法はボールネジ2
6が熱膨脹や機械的なずれを生じたとき軸受30,32
等に無理な力が加わるのを防止するための構成である。
【0010】また、このボールネジ26は、送りモータ
34により回転させられ、送りモータ34の回転の方向
により、主軸ヘッド22がワーク16に対し往復移動す
る。この主軸ヘッド22には、加工具18を回転させる
加工モータ36が設けられている。この送りモータ34
及び加工モータ36の両モータ(以下、両モータと略
す。)には、何回転・何度回転するかによって定義され
る位置を検出可能とする位置情報の信号を出力するパル
スジェネレータ等が設けられている。また、往復移動す
る主軸ヘッド22の基準位置を決めるために、コラム1
2には原点スイッチ38が設けられている。この原点ス
イッチ38のオンオフをするドグ40が、主軸ヘッド2
2に設けらている。ドグ40によって原点スイッチ38
がオンにされる位置が主軸ヘッド22の基準位置であ
る。
【0011】数値制御工作機の内部には、加工全体を司
る加工制御装置42が設けられ、この加工制御装置42
には、前記接触検出器70と、加工具18やワーク16
や加工の寸法などの加工条件を入力する入力手段として
のキーボードと、加工の状態やその他の情報を表示する
CRTと、キーボードから入力された加工条件等を記憶
する記憶装置41と、パルスジェネレータとが接続され
ている。尚、この記憶装置41には、使用する加工具1
8及び交換後の第2加工具50,接触検出器70等,そ
の寸法に基づく後述する距離Lだけ離れた2点の位置情
報等が予め記憶されている。
【0012】加工制御装置42は、図2に示すように、
両モータのモータ駆動装置及びパルスジェネレータ,キ
ーボード,CRT,記憶装置41などに接続された主演
算部43と、両モータのパルスジェネレータ及び接触検
出器70に接続された位置検出部44と、位置検出部4
4及び記憶装置41に接続された副演算装置46と、副
演算部46と記憶装置41に接続された補正部48とに
よって構成される。位置検出部44は、接触検出器70
からの検出信号が入力される時、パルスジェネレータか
らの位置情報に基づき主軸ヘッド22の基準位置からの
位置を検出し、その位置情報を表す信号を副演算部46
へ出力する。この位置検出部44は、位置検出手段とし
て機能する。副演算部46は、位置検出部44からの位
置情報に基づいて所定の演算を行うと共に、演算結果を
表す信号を補正部48へ出力する。この副演算部46
は、演算手段として機能する。補正部48は、副演算部
46の演算結果より位置による変位を表す式を求め、そ
の式に基づいて各種の加工条件に補正を行う。この補正
部48が式作成手段として機能する。主演算部43は、
記憶装置41に記憶された加工条件と補正部48の補正
に基づき、両モータの駆動部へ指令値を出力し、加工具
18の回転や主軸ヘッド22の移動を制御し、前記両モ
ータの一方のモータに他方のモータを加工に適するよう
に同期させて制御する。この主演算部43は、補正手段
として機能する。
【0013】以下、図3を用いて、接触検出器70に付
いて説明する。
【0014】接触検出器70の頂部には、加工具18が
接触する当接部72が配置され、この当接部72を上端
に支持し、下端にスイッチ板74を支持するスイッチ軸
76が、ケーシング78に固定された案内管80に摺動
可能に挿入されている。当接部72から受ける圧力によ
り、スイッチ板74は下降し、ケーシング78とスイッ
チ板74との間に設けられたバネ83がこれにより弾性
変形する。従って、当接部72及びスイッチ板74等は
バネ83の作用により上方に位置し、当接部72に加工
具18が当接したときには、スイッチ軸76がスイッチ
板74ともども下方に移動するので、ケーシング78に
固定されたスイッチ86が、スイッチ板74によってオ
フからオンに切り換えられ、検出信号を加工制御装置4
2へ出力する。
【0015】以上のような構成の数値制御工作機では、
加工の際、主軸ヘッド22が上下に往復動すると、主軸
ヘッド22と一体に取付けられたナット部24とボール
ネジ26が摩擦により発熱する。これらの熱がコラム1
2,ボールネジ26,主軸ヘッド22に伝わり、各部の
温度が上昇する。厳密には機台10にも伝熱するが、伝
熱量と熱容量の関係から機台10の温度上昇は無視でき
るほど少なく、機台10は熱による膨脹等の変化はない
ことが実験等より判っている。尚、当接部72の上面に
は、非常に滑らかになるように表面処理が施されてい
る。
【0016】このとき、コラム12は、上方に膨張する
ので、機台10上面からコラム12の軸受30の取付部
までの距離をaとし、機台10を基準としたときのコラ
ム12の軸受30の取付部の熱変位を△aと仮定する。
ボールネジ26は、上端の軸受30を基準としてスライ
ド可能な下方向に熱膨脹する。よって、上端の軸受30
とナット部24までの距離をbとし、上端の軸受30を
基準としたときのナット部24がある位置のボールネジ
26の熱変位を△bと仮定する。主軸ヘッド22は、ボ
ールネジ26とかみ合っているナット部24によって位
置決めされているので、そのナット部24を基準として
ナット部24より上側の部分は上方向に、ナット部24
より下側の部分は下方向に熱膨脹する。従って、ナット
部24と主軸ヘッド22の上下方向の距離をcとし、ナ
ット部24を基準としたときの主軸ヘッド22の下端面
49の熱変位を△cと仮定する。以上のことから機台1
0を基準としたとき、主軸ヘッド22の下端面49は変
位量△a−△b−△c(以下、単に変位量とする。)だ
け熱変位することになる。
【0017】また、ボールネジ26は、先に説明したよ
うに軸受30を基準として下方へ熱変位するよう支持さ
れているので、ボールネジ26自体の熱変位は軸受30
から遠くなるに従ってボールネジ各部の熱膨脹が累積さ
れて大きくなる。また、ボールネジ26各部の温度分布
は厳密には発熱源に近い所の温度が高く均一ではない
が、ボールネジ26は細長い鉄であるので、熱電導がよ
くまた熱容量も小さいのでボールネジ26の各部の温度
差は小さい。従って、軸受30を基準位置しての距離と
変位量の関係は図4に示すようにほぼ直線に近い関係に
なる。
【0018】前記変位量を補正するため数値制御工作機
は、以下の過程を行い加工条件を補正する。まず、主軸
ヘッド22の停止位置から、接触検出器70の当接部7
2に突き当たるまで、主軸ヘッド22が下降させられ、
接触検出器70のスイッチ86がオンにされ検出信号
が、加工制御装置42へ出力される。加工制御装置42
の位置検出部44が、両モータの回転数等で定義される
位置を検出し、副演算部46へ検出した位置情報(以
下、この位置をZ1とする。)を出力する。続いて、副
演算部46が、予め記憶装置41に入力しておいた前記
接触検出器70及び加工具18の寸法によって定義され
る位置情報と、前記検出した位置情報とを比較して、そ
の変位D1を求め、補正部48へ変位D1を表す信号を
出力する。補正部48は、変位D1を記憶する。
【0019】そして、図5に示すように、加工具18が
取付後の先端寸法の異なる第2加工具50に交換され
る。このとき、加工具18と第2工具50との取付後の
先端長さはLだけ異なるように、加工具18及び第2加
工具50に取り付けられ、前記記憶装置41が予め記憶
する長さ情報Lと一致するようになっている。
【0020】再び、主軸ヘッド22が下降し、交換した
第2加工具50を当接部72に接触させ、副演算部46
へ検出した位置情報(以下、この位置をZ2とする。)
を出力する。そして、副演算部46が、予め記憶装置4
1に入力しておいた前記接触検出器70及び第2加工具
50によって定義される位置情報と、前記検出した位置
情報とを比較して、その変位D2を求め、補正部48へ
変位D2を表す信号を出力する。補正部48は変位D2
を記憶する。
【0021】次に、補正部48は、変位と主軸ヘッド2
2の検出した位置情報との関係を表す直線の式を、縦軸
を変位、横軸を主軸ヘッド22の位置の座標系を用い、
2点(Z1,D1),(Z2,D2)から求めると下記
の数1のようになる。
【0022】
【数1】
【0023】この式に従って補正部48がボールネジ2
6上の各位置における補正量を求め、主演算部43がこ
の補正量を考慮した指令値をモータ駆動部へ出力する。
そして、第2加工具50とワーク16の相対移動の量や
速度,第2加工具50の回転速度や回転トルクや回転
数,主軸ヘッド22の送り速度や送り量等の変位分を含
まない場合の指令値に、その補正量分を加算あるいは減
算して補正された指令値を両モータに送ることによって
変位を解消した加工が可能となる。
【0024】尚、本発明は、上述した実施例に限定され
るものではなく、例えば、図6に示すような所定距離だ
け加工具18の軸線方向に離れかつ中心軸線に対して互
いに反対向きに突出した2つの突出部である第1当接部
及び第2当接部を備えた接触検出器51を用いると、加
工具18が、接触検出器51の第1当接部52と第2当
接部54とで、接触させられる。そして、同様に接触検
出器51から検出信号が出力され、所定の距離L2だけ
離れた異なる2点から検出された位置情報が取得され
る。よって、第1当接部52と第2当接部54とで定義
される所定の距離L2だけ離れた異なる2点での検出さ
れた位置情報と、それと予め記憶された位置情報との変
位から、同様の式を求め補正を行うことができ、本実施
例の場合、加工具の交換が不必要で、交換の時間が節約
でき、当接部55を種々に交換することで所定距離及び
検出位置が自在に設定可能である。尚、第1当接部52
及び第2当接部54の上面にも、非常に滑らかになるよ
うに表面処理が施されている。
【0025】また、図7に示すように加工具56の軸方
向の先端部と後端部との間でかつ該軸方向を横切るよう
に突出した突出部としての第2接触部60を備えたもの
を用いると、加工具56の第1接触部58と第2接触部
60が、接触検出器70の当接部72に接触させられる
ことにより、接触検出器70から検出信号が出力され、
所定の距離L3だけ離れた異なる2点から検出された位
置情報が取得される。尚、この場合も所定距離L3及
び、それに基づく位置情報は、予め記憶装置41に記憶
されている。よって、加工具56の第1接触部58と第
2接触部60とで定義される所定の距離L3だけ離れた
異なる2点での検出された位置情報と、それと予め記憶
された位置情報との変位とから、同様の式が求められ補
正を行う。そのため、加工具18の交換が不必要で、交
換の時間が節約でき、加工具56の第1接触部58と第
2接触部60を種々に設けることで所定距離及び検出位
置が自在に設定可能である。尚、第1接触部52及び第
2接触部54の接触面にも、非常に滑らかになるように
表面処理が施されている。
【0026】このように、鉛直方向で所定距離だけ離れ
た2点における主軸ヘッド22の検出された位置情報と
記憶された位置情報、つまり、記憶位置と指令位置との
ズレを求め、その2点のズレからボールネジ26全域に
わたる変位量を一次関数として求めることができ、主軸
ヘッド22のボールネジ26の各位置にわたってより正
確な補正が可能である。尚、上記のように補正を行う方
向としては、変位が発生する方向と同一であれば、鉛直
方向に限らず、水平方向や斜め方向であっても良く、単
軸方向だけの補正とは限らない。また、所定の距離L,
L2,L3定義する加工具18,第2加工具50及び接
触検出器70等に基づく、位置情報を記憶装置41に予
め記憶しておいたが、それら加工具18,第2加工具5
0及び接触検出器70等の寸法を計測し、補正のための
式作成の度に入力すれば、それらの熱変位分の考慮でき
より正確な熱変位量が求められる。
【0027】上述するように、所定の距離だけ離れた異
なる2点から位置情報を取得し、変位を表す直線の式を
作成し、補正量を求めているので、ワーク16に複数回
の加工をする場合に限らず、ワーク16の加工面の表面
荒さや形状だけでなく、加工屑や冷却水影響の等、加工
面の状況によらずに、より正確にこの変位量が求めら
れ、その変位量の補正が可能である。
【0028】
【考案の効果】以上詳述したことから明らかなように、
請求項1に記載の数値制御工作機によれば、加工条件記
憶手段に記憶された加工条件に基づき、回転手段及び移
動手段をそれぞれ制御し、被加工物と加工具とを相対的
に移動させ、加工を行う。このとき、到達検出手段によ
って2つの長さが異なる加工具の内、一方の加工具の先
端が第1所定位置に、他方の加工具の先端が第2所定位
置に、到達したことを検出すると共に、到達信号を出力
し、その到達信号に基づき、前記位置検出手段が加工具
の位置を検出する。前記位置検出手段によって得られた
第1所定位置及び第2所定位置の位置データと予め記憶
された前記各所定位置の位置情報とに基づいて演算手段
によりその変位差を演算し、その演算結果に基づいて加
工具または被加工物の移動位置に応じた変位を求める式
を式作成手段により作成し、その式と加工具または被加
工物とに基づいて補正手段により加工位置を補正するた
め、あらゆる位置に対応した正確な補正を行うことがで
きる。
【0029】更に、請求項に記載の数値制御工作機に
よれば、加工条件記憶手段に記憶された加工条件に基づ
き、回転手段及び移動手段をそれぞれ制御し、被加工物
と加工具とを相対的に移動させ、加工を行う。このと
き、到達検出手段によって加工具の先端である第1接触
部と加工具の軸方向の先端部と後端部との間でかつ該軸
方向を横切るように設けられた突出部である第2接触部
とに、到達したことを検出すると共に、到達信号を出力
し、その到達信号に基づき、前記位置検出手段が加工具
の位置を検出する。前記位置検出手段によって得られた
第1接触部及び第2接触部の位置データと予め記憶され
前記第1接触部と第2接触部との位置情報に基づいて
演算手段によりその変位差を演算し、その演算結果に基
づいて加工具または被加工物の移動位置に応じた変位を
求める式を式作成手段により作成し、その式と加工具ま
たは被加工物とに基づいて補正手段により加工位置を補
正するため、加工具を交換することをせずにあらゆる位
置に対応した正確な補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の一実施例を示す構成図である。
【図2】図2は本実施例の制御系のブロック図である。
【図3】図3は本実施例の接触検出器の構成図である。
【図4】図4は本実施例の位置と変位との関係を表す図
である。
【図5】図5は本考案の第1実施例で用いられる加工具
を示す図である。
【図6】図6は本考案の第2実施例で用いられる接触検
出器を示す図である。
【図7】図7は本考案の第3実施例で用いられる加工具
を示す図である。
【符号の説明】
18 加工具 22 主軸ヘッド 24 ボールネジ 26 ナット部 34 送りモータ 42 加工制御装置 44 位置検出部 46 副演算部 48 補正部 50 第2加工具 51 接触検出器 52 第1当接部 54 第2当接部 56 加工具 58 第1接触部 60 第2接触部 70 接触検出器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/401 G05B 19/404 B23Q 15/18

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工具を回転させる回転手段と、前記加
    工具と被加工物とを相対的に移動させる移動手段と、前
    記加工具による前記被加工物への加工条件を記憶する加
    工条件記憶手段と、前記加工条件記憶手段に記憶された
    加工条件に基づき、前記回転手段及び移動手段をそれぞ
    れ制御し、前記被加工物と加工具とを相対的に移動さ
    せ、加工を行う加工制御手段とを有する数値制御工作機
    において、 長さが異なる2つの加工具のそれぞれについて、一方の
    加工具の先端の位置である第1所定位置と、その第1所
    定位置と所定距離だけ離れた他方の加工具の先端の位置
    である第2所定位置とにそれぞれの加工具が到達したこ
    とを検出すると共に、到達信号を出力する到達検出手段
    と、 前記到達検出手段の到達信号に基づき、前記加工具の位
    置を検出すると共に、位置データを出力する位置検出手
    段と、 前記到達検出手段からの第1所定位置に対応する位置デ
    ータ及び第2所定位置に対応する位置データと、予め記
    憶された前記各所定位置の位置情報との変位差を演算す
    る演算手段と、 前記演算手段の演算結果に基づいて、前記移動手段によ
    って移動する前記加工具または被加工物の位置に応じた
    変位を表す式を作成する式作成手段と、 前記式作成手段によって作成された式と前記加工具また
    は被加工物の位置に基づき、前記加工制御手段を補正制
    御する補正手段とを備えたことを特徴とする数値制御工
    作機。
  2. 【請求項2】 加工具を回転させる回転手段と、前記加
    工具と被加工物とを相対的に移動させる移動手段と、前
    記加工具による前記被加工物への加工条件を記憶する加
    工条件記憶手段と、前記加工条件記憶手段に記憶された
    加工条件に基づき、前記回転手段及び移動手段をそれぞ
    れ制御し、前記被加工物と加工具とを相対的に移動さ
    せ、加工を行う加工制御手段とを有する数値制御工作機
    において、 前記加工具の軸方向の先端部と後端部との間でかつ該軸
    方向を横切るように突出した突出部と、 前記加工具の先端である第1接触部と、前記突出部が設
    けられた第2接触部とに到達したことを検出すると共
    に、到達信号を出力する到達検出手段と、 前記到達検出手段の到達信号に基づき、前記加工具の位
    置を検出すると共に、位置データを出力する位置検出手
    段と、 前記到達検出手段からの第1接触部に対応する位置デー
    タ及び第2接触部に対応する位置データと、予め記憶さ
    れた前記第1接触部と前記第2接触部との位置情報との
    変位差を演算する演算手段と、 前記演算手段の演算結果に基づいて、前記移動手段によ
    って移動する前記加工具または被加工物の位置に応じた
    変位を表す式を作成する式作成手段と、 前記式作成手段によって作成された式と前記加工具また
    は被加工物の位置に基づき、前記加工制御手段を補正制
    御する補正手段とを備えたことを特徴とする数値制御工
    作機。
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