JP3218028B2 - 外部に連通する中空部を備えた被処理物の表面処理方法および該方法により処理されたリング状ボンド磁石 - Google Patents
外部に連通する中空部を備えた被処理物の表面処理方法および該方法により処理されたリング状ボンド磁石Info
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Description
空部を備えた被処理物、とりわけ、リング状ボンド磁石
などのリング状被処理物に対して有効な表面処理方法お
よび該方法により処理されたリング状ボンド磁石に関す
る。より詳細には、被処理物表面に対して金属微粉生成
物質を流動接触させることにより、前記金属微粉生成物
質から生成する金属微粉を前記被処理物表面に被着させ
る方法および該方法により得られる磁石表面全体に金属
微粉からなる被着層を有するリング状ボンド磁石に関す
る。
R−Fe−B系永久磁石などの希土類系永久磁石は、S
m−Co系永久磁石に比べて、資源的に豊富で安価な材
料が用いられ、かつ、高い磁気特性を有している。従っ
て、特に、R−Fe−B系永久磁石は、今日様々な分野
で使用されている。近年、希土類系永久磁石が使用され
る電子業界や家電業界では、部品の小型化やダウンサイ
ジング化が進み、それに対応して、磁石自体も小型化や
複雑形状化の必要性に迫られている。この観点から、磁
性粉と樹脂バインダーを主成分とした、形状成形が容易
なボンド磁石が注目され、中でもリング状ボンド磁石
は、特にスピンドルモーターなどの各種小型モーター、
アクチュエーターに用いられるサーボモーターなどに利
用されている。
大気中で酸化腐食されやすいRを含む。それ故、表面処
理を行わずに使用した場合には、わずかな酸やアルカリ
や水分などの影響により表面から腐食が進行して錆が発
生し、それに伴って、磁気特性の劣化やばらつきを招く
ことになる。さらに、錆が発生した磁石を磁気回路など
の装置に組み込んだ場合、錆が飛散して周辺部品を汚染
する恐れがある。この問題点を解消すべく、例えば、電
気めっき処理により、磁石表面に耐食性被膜としてめっ
き被膜を形成しようとする試みがなされている。しか
し、ボンド磁石に直接的に電気めっき処理を施した場
合、磁石表面を構成する樹脂バインダーで絶縁化されて
いる磁性粉やこれらの磁性粉間の樹脂部分は導電性が低
いために均一で緻密なめっき被膜を形成することができ
ず、その結果、ピンホール(無めっき部分)が生じて発
錆を招く場合がある。そこで、ボンド磁石表面全体に導
電性を付与して電気めっき処理を行う方法として、すで
に特開平5−302176号、特開平7−161516
号、特開平11−3811号などが提案されている。こ
れらの提案における方法は、樹脂やカップリング剤など
の第三の成分の粘着性を利用して金属粉末を磁石表面全
体に付着させることにより導電性を付与するものであ
る。しかしながら、これらの方法では、リング状ボンド
磁石、中でも、L/D(Lは磁石の中心軸線方向の長さ
を表しDは磁石の内径を表す)値の大きなリング状ボン
ド磁石の内側表面に金属粉末を均一に付着させて導電層
を形成することは困難である。なぜなら、L/D値が大
きくなるほど、金属粉末も樹脂などの第三の成分も磁石
の中空部に十分に行き届かなくなるからである。さら
に、これらの方法では、第三の成分を必要とすることか
ら、コストの上昇を招く他、導電層を磁石表面全体に均
一に形成することが困難になるので、結果的に高い寸法
精度での表面処理が困難になる。また、未硬化樹脂の硬
化工程などが必要となるので製造工程が煩雑になる。さ
らに、金属粉末の付着手段として、スチールボールなど
の媒体を用いた場合、ボンド磁石の割れや欠けを招いて
しまう恐れがある。そこで本発明は、樹脂やカップリン
グ剤などの第三の成分を用いることなく、磁石表面全
体、即ち、磁石の外側表面(端面も含む。以下同じ)は
もちろんのこと、内側表面にも導電性を均一に付与し、
電気めっき処理などにより、耐食性に優れた被膜を高い
膜厚寸法精度で形成することを可能とするリング状ボン
ド磁石などの表面処理方法を提供することを目的とす
る。
に鑑み、種々の検討を行った結果、処理容器内にて、外
部に連通する中空部を備えた被処理物表面に対して金属
微粉生成物質を流動接触させると、前記金属微粉生成物
質から金属微粉が生成し、生成した金属微粉は、被処理
物の外側表面に対してはもちろんのこと、内側表面に対
しても流動状態で接触し、被処理物の表面全体に強固に
かつ高密度に被着することを知見した。
ので、本発明の表面処理方法は、請求項1記載の通り、
外部に連通する中空部を備えた被処理物と金属微粉生成
物質を処理容器内に収容し、前記処理容器を回転させる
ことにより、前記処理容器内にて、前記被処理物表面に
対して前記金属微粉生成物質を流動接触させることによ
り、前記金属微粉生成物質から生成する金属微粉を前記
被処理物表面に被着させることを特徴とする。また、請
求項2記載の表面処理方法は、請求項1記載の被処理物
の表面処理方法において、回転と同時に前記処理容器内
容物に振動および/または攪拌を加えることを特徴とす
る。また、請求項3記載の表面処理方法は、請求項1記
載の被処理物の表面処理方法において、円筒形処理容器
を、その中心軸線を中心に回転させることにより、外部
に連通する中空部を備えた被処理物表面に対して金属微
粉生成物質を流動接触させることを特徴とする。また、
請求項4記載の表面処理方法は、請求項1記載の被処理
物の表面処理方法において、外部に連通する中空部を備
えた被処理物がリング状被処理物であることを特徴とす
る。また、請求項5記載の表面処理方法は、請求項4記
載の被処理物の表面処理方法において、リング状被処理
物を、その中心軸線方向が円筒形処理容器の中心軸線方
向と平行になるように収容し、前記円筒形処理容器を、
その中心軸線を中心に回転させることにより、前記リン
グ状被処理物表面に対して金属微粉生成物質を流動接触
させることを特徴とする。また、請求項6記載の表面処
理方法は、請求項5記載の被処理物の表面処理方法にお
いて、リング状被処理物の中空部に、その中心軸線方向
と平行になるように、棒状部材を挿通配置することを特
徴とする。また、請求項7記載の表面処理方法は、請求
項4記載の被処理物の表面処理方法において、リング状
被処理物がリング状希土類系永久磁石であることを特徴
とする。また、請求項8記載の表面処理方法は、請求項
7記載の被処理物の表面処理方法において、リング状希
土類系永久磁石がリング状ボンド磁石であることを特徴
とする。また、請求項9記載の表面処理方法は、請求項
1記載の被処理物の表面処理方法において、金属微粉生
成物質がCu、Fe、Ni、Co、Cr、Sn、Zn、
Pb、Cd、In、Au、Ag、Alから選ばれる少な
くとも一種の金属の微粉を生成させる物質であることを
特徴とする。また、請求項10記載の表面処理方法は、
請求項9記載の被処理物の表面処理方法において、金属
微粉生成物質がCu微粉を生成させる物質であることを
特徴とする。また、本発明の磁石表面全体に金属微粉か
らなる被着層を有するリング状ボンド磁石は、請求項1
1記載の通り、請求項1記載の表面処理方法により表面
処理されたことを特徴とする。また、請求項12記載の
磁石表面全体に金属微粉からなる被着層を有するリング
状ボンド磁石は、請求項11記載の磁石表面全体に金属
微粉からなる被着層を有するリング状ボンド磁石におい
て、L/D(Lは磁石の中心軸線方向の長さを表しDは
磁石の内径を表す)値が1以上であることを特徴とす
る。また、本発明のめっき被膜を有するリング状ボンド
磁石は、請求項13記載の通り、請求項11または12
記載の磁石表面全体に金属微粉からなる被着層を有する
リング状ボンド磁石を電気めっき処理することにより得
られたことを特徴とする。
器を回転させることにより、外部に連通する中空部を備
えた被処理物表面に対して金属微粉生成物質を流動接触
させることにより、金属微粉生成物質から生成する金属
微粉を、被処理物表面全体に被着させることを特徴とす
る。よって、被処理物は、その表面に対して金属微粉生
成物質が流動接触する形状であれば、特段限定されるも
のではない。具体的な被処理物の形状としては、例え
ば、図1の(a)〜(e)に示すようなものが挙げられ
る。なお、図示した被処理物においては、中空部は両端
面を貫通しているが、本発明は一方が貫通していないよ
うな形状のものにも適用できることはいうまでもない。
体例としては、Nd−Fe−B系永久磁石に代表される
R−Fe−B系永久磁石やSm−Fe−N系永久磁石に
代表されるR−Fe−N系永久磁石などのリング状希土
類系永久磁石が挙げられる。
粉を所要のバインダーにより結合成形したリング状ボン
ド磁石、磁性粉を焼結させたリング状焼結磁石など、種
々の構成からなるものが対象となる。本発明によれば、
樹脂やカップリング剤などの第三の成分を用いることな
く、磁石表面全体に金属微粉からなる被着層を形成する
ことにより導電性を付与することができる。従って、本
発明は、これまでその表面全体に均一で緻密なめっき被
膜を形成することが困難であったリング状ボンド磁石に
対して特に有効である。
ダーを主成分とするものであれば磁気的等方性ボンド磁
石であっても磁気的異方性ボンド磁石であってもよい。
また、樹脂バインダーにより結合形成されたものの他、
金属バインダーや無機バインダーなどにより結合成形さ
れたものであってもよい。さらに、バインダーにフィラ
ーを含むものであってもよい。
のものや結晶構造のものが知られているが、これらすべ
てが本発明の対象となる。例えば、特開平9−9251
5号公報に記載されているような異方性R−Fe−B系
ボンド磁石、特開平8−203714号公報に記載され
ているようなソフト磁性相(例えば、α−FeやFe3
B)とハード磁性相(Nd2Fe14B)を有するNd
−Fe−B系ナノコンポジット磁石、従来から広く使用
されている液体急冷法により作成された等方性Nd−F
e−B系磁石粉末(例えば、商品名:MQP−B・MQ
I社製)を用いたボンド磁石などが挙げられる。また、
特公平5−82041号公報記載の(Fe1−xRx)
1−yNy(0.07≦x≦0.3,0.001≦y≦
0.2)で表されるR−Fe−N系ボンド磁石などが挙
げられる。
性粉の組成、結晶構造、異方性の有無などにより異なる
ものではない。従って、上述のいずれのボンド磁石にお
いても目的とする効果を得ることができる。
土類系永久磁石合金を溶解し、鋳造後に粉砕する溶解粉
砕法、一度焼結磁石を作成した後、これを粉砕する焼結
体粉砕法、Ca還元にて直接磁性粉を得る直接還元拡散
法、溶解ジェットキャスターで希土類系永久磁石合金の
リボン箔を得、これを粉砕・焼純する急冷合金法、希土
類系永久磁石合金を溶解し、これをアトマイズで粉末化
して熱処理するアトマイズ法、原料金属を粉末化した
後、メカニカルアロイングにて微粉末化して熱処理する
メカニカルアロイ法などの方法で得ることができる。ま
た、R−Fe−N系ボンド磁石を構成する磁性粉は、希
土類系永久磁石合金を粉砕し、これを窒素ガス中または
アンモニアガス中で窒化した後、微粉末化するガス窒化
法などの方法でも得ることができる。以下、R−Fe−
B系ボンド磁石用の磁性粉の製造を例にとって各方法の
概略を説明する。
械的粉砕する工程による製造法である。例えば、出発原
料として、電解鉄、Bを含有し残部はFeおよびAl、
Si、Cなどの不純物からなるフェロボロン合金、希土
類金属、あるいはさらに、電解Coを配合した原料粉
を、高周波溶解し、その後水冷銅鋳型に鋳造し、水素吸
蔵粉砕するか、スタンプミルなどの通常の機械的な粉砕
により粗粉砕する。次の微粉砕のプロセスとしては、ボ
ールミル、ジェットミルなどの乾式粉砕ならびに種々の
溶媒を用いる湿式粉砕などが採用できる。本方法によ
り、主相が正方晶で、実質的に単結晶ないし数個の結晶
粒からなる平均粒度1μm〜500μmの微粉末を得る
ことができる。また、所要組成の3μm以下の微粉砕粉
を、磁界中配向成形した後、解砕し、さらに800℃〜
1100℃で熱処理した後、解砕することにより、高保
磁力を有した磁性粉を得ることができる。
金を焼結し、再度粉砕して磁性粉を得る方法である。例
えば、出発原料として、電解鉄、Bを含有し残部はFe
およびAl、Si、Cなどの不純物からなるフェロボロ
ン合金、希土類金属、あるいはさらに、電解Coを配合
した原料粉を、不活性ガス雰囲気下、高周波溶解などで
合金化し、スタンプミルなどを用いて粗粉砕、さらに、
ボールミルなどにより微粉砕する。得られた微粉末を磁
界下または磁界をかけずに加圧成形し、非酸化性雰囲気
である真空中や不活性ガス中で焼結し、再度粉砕して、
平均粒度0.3μm〜100μmの微粉末を得る。この
後、保磁力を高めるために、500℃〜1000℃で、
熱処理を施してもよい。
ロニッケル粉、コバルト粉、鉄粉、希土類酸化物粉など
からなる少なくとも1種の金属粉および/または酸化物
粉からなる原料粉を所望する原料合金粉末の組成に応じ
て選定し、上記原料粉に、金属CaあるいはCaH2を
上記希土類酸化物粉の還元に要する化学量論的必要量の
1.1倍〜4.0倍(重量比)混合し、不活性ガス雰囲
気中で900℃〜1200℃に加熱し、得られた反応生
成物を水中に投入して反応副生成物を除去することによ
り、粗粉砕が不要な10μm〜200μmの平均粒度を
有する粉末を得る。得られた粉末は、さらに、ボールミ
ル、ジェットミルなどの乾式粉砕を行い微粉砕するのも
よい。また、所要組成の3μm以下の微粉砕粉を、磁界
中配向成形した後、解砕し、さらに800℃〜1100
℃で熱処理した後、解砕することにより、高保磁力を有
した磁性粉を得ることができる。
を溶解し、ジェットキャスターでメルトスピンさせて2
0μm厚み程度のリボン箔を得てこれを粉砕した後、焼
鈍熱処理し、0.5μm以下の微細結晶粒を有する粉末
となす。また、上記のリボン箔から得た微細結晶粒を有
する粉末をホットプレス・温間据え込み加工して、異方
性を付与したバルク磁石を得、これを微粉砕するのもよ
い。
金を溶解し、細いノズルより溶湯を落下させ、高速の不
活性ガスまたは液体でアトマイズし、これを篩分けまた
は粉砕後、乾燥または焼鈍熱処理して磁性粉を得る方法
である。また、上記の微細結晶粒を有する粉末をホット
プレス・温間据え込み加工して、異方性を付与したバル
ク磁石を得、これを微粉砕するのもよい。
を、ボールミル、振動ミル、乾式アトライターなどによ
り、不活性ガス中で、原子レベルで混合、非晶質化し、
その後、焼鈍熱処理して磁性粉を得る方法である。ま
た、上記の微細結晶粒を有する粉末をホットプレス・温
間据え込み加工して、異方性を付与したバルク磁石を
得、これを微粉砕するのもよい。
性を付与する方法として、急冷合金法により得られた合
金粉をホットプレスなどにより低温で焼結し、さらに温
間据え込み加工により磁気的異方性を付与したバルク状
磁石体を粉砕する温間加工・粉砕法(特公平4−202
42号公報参照)、急冷合金法により得られた合金粉を
そのまま金属製容器に充填封入し、温間圧延などの塑性
加工により磁気的異方性を付与するパック圧延法(特許
第2596835号公報参照)、合金鋳塊を熱間で塑性
加工し、その後に粉砕して磁気的異方性を有する磁性粉
を得るインゴット熱間加工・粉砕法(特公平7−668
92号公報参照)、希土類系永久磁石合金を水素中で加
熱して水素を吸蔵させた後、脱水素処理し、次いで冷却
することにより磁性粉を得るHDDR法(特公平6−8
2575号公報参照)などを採用することができる。な
お、磁気的異方性の付与は、上記の原料合金と異方化手
段の組合せに限られるものではなく、適宜組み合わせる
ことができる。
しては、例えば、R:8原子%〜30原子%(但しRは
Yを含む希土類元素の少なくとも1種、望ましくはN
d、Prなどの軽希土類を主体として、あるいはNd、
Prなどとの混合物を用いる)、B:2原子%〜28原
子%(Bの一部をCで置換することもできる)、Fe:
65原子%〜84原子%(Feの一部を、Feの50%
以下のCo、Feの8%以下のNi、のうち少なくとも
1種で置換したものを含む)が挙げられる。
耐食性向上のために、原料粉末に、Cu:3.5原子%
以下、S:2.5原子%以下、Ti:4.5原子%以
下、Si:15原子%以下、V:9.5原子%以下、N
b:12.5原子%以下、Ta:10.5原子%以下、
Cr:8.5原子%以下、Mo:9.5原子%以下、
W:9.5原子%以下、Mn:3.5原子%以下、A
l:9.5原子%以下、Sb:2.5原子%以下、G
e:7原子%以下、Sn:3.5原子%以下、Zr:
5.5原子%以下、Hf:5.5原子%以下、Ca:
8.5原子%以下、Mg:8.5原子%以下、Sr:7
原子%以下、Ba:7原子%以下、Be:7原子%以
下、Ga:10原子%以下、のうち少なくとも1種を添
加含有させることができる。
の磁性粉は、Rが1原子%〜10原子%、Bが5原子%
〜28原子%、残部が実質的にFeからなる範囲で組成
を選定することが望ましい。
て、樹脂バインダーを用いる場合、各成形法に適した樹
脂を用いればよい。例えば、圧縮成形に適した樹脂とし
ては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレ
ートなどが挙げられる。射出成形法に適した樹脂として
は、6ナイロン、12ナイロン、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリブチレンフタレートなどが挙げられる。押し
出し成形法や圧延成形法に適した樹脂としては、ポリ塩
化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、塩素化
ポリエチレン、天然ゴム、ハイパロンなどが挙げられ
る。
り、例えば、磁性粉、樹脂バインダー、必要に応じてシ
ラン系やチタン系のカップリング剤、成形を容易にする
潤滑剤、樹脂と無機フィラーの結合剤などを所要の配合
量にて混合し、混練した後、圧縮成形を行い、加熱して
樹脂を硬化させる圧縮成形法の他、射出成形法、押し出
し成形法、圧延成形法などが一般的である。
のである。焼結磁石も上述のボンド磁石と同様に、Nd
−Fe−B系焼結磁石に代表されるR−Fe−B系焼結
磁石、Sm−Fe−B系焼結磁石に代表されるR−Fe
−N系焼結磁石などが挙げられる。焼結磁石の原料とな
る磁性粉は、ボンド磁石を構成する磁性粉と同様な方
法、例えば、従来から採用されている溶解粉砕法、直接
還元拡散法などにより得ることができる。このような方
法の他では、特に、特許第2665590号公報に記載
されている、溶湯急冷法により板厚方向に成長させた柱
状結晶組織を有する合金薄板を粉砕することで得られる
磁性粉を用いることにより、高磁気特性の焼結磁石を得
ることができる。焼結磁石の原料となる磁性粉の組成
は、実質的にボンド磁石を構成する磁性粉と同様な範囲
から選定することができる。なお、焼結磁石は、公知の
粉末冶金法を採用することで容易に得ることができる。
異方性の付与は、磁気的異方性を有する磁性粉を磁界中
配向成形することで実現することができる。これらの焼
結磁石においても、ボンド磁石の場合と同様に、原料と
なる磁性粉の組成や異方性の有無により本発明の効果が
異なるものではなく、目的とする効果を得ることができ
る。
u、Fe、Ni、Co、Cr、Sn、Zn、Pb、C
d、In、Au、Ag、Alなどの金属の微粉が挙げら
れる。中でも、金属微粉により電気めっき処理などを行
うための導電性を被処理物に付与するという観点から
は、電気めっき処理などの容易性やコストの点におい
て、Cu微粉が望ましい。また、Al微粉からなる被着
層は、その表面に酸化被膜を形成し、防錆作用も優れて
いる。従って、簡易的防錆効果を期待する場合において
は、Al微粉が望ましい。
らなるものであっても、二種以上の金属成分を含有する
合金からなるものであってもよい。また、これらの金属
成分を主成分とし、他の金属成分を含有する合金からな
るものであってもよい。このような合金を用いる場合、
要求される展延性などに応じて適切な金属成分の組み合
わせを選定することが望ましい。なお、金属微粉は、工
業的生産上不可避な不純物を含有するものであっても差
し支えない。
としては、所望する金属のみからなる金属片、異種金属
からなる芯材に所望する金属を被覆した複合金属片など
が用いられる。これらの金属片は、針状(ワイヤー
状)、円柱状、塊状など様々な形状を有するが、金属微
粉を効率よく生成させるためなどの観点からは、末端が
鋭利な針状や円柱状のものを用いることが望ましい。こ
のような望ましい形状は、公知のワイヤーカット技術を
採用することで容易に得ることができる。
属微粉を効率よく生成させることなどの観点から、0.
05mm〜10mmが望ましい。より望ましくは0.3
mm〜5mmであり、さらに望ましくは0.5mm〜3
mmである。金属微粉生成物質は同一形状・同一寸法の
ものを使用してもよいし、異形状・異寸法のものを混合
して使用してもよい。
形態を、図面に従って説明するが、本発明は以下の記載
事項に限定されるものではない。図2に本発明の表面処
理方法に使用される装置の一例を一部透視図として示
す。図2に示す装置は、円筒形処理容器(以下、単に容
器ともいう)1を、その中心軸線を中心に回転させるた
めの装置であり、その手段として、2本のローラー2−
a・2−bを、図示されていない回転式ボールミル用装
置などを用いて同一方向に回転させる方法を採用してい
る。本発明の表面処理方法は上記の態様に限られるわけ
ではないが、特に被処理物の内側表面に対して金属微粉
生成物質を効率よく、しかも均一に流動接触させること
ができるという点において、処理容器は円筒形のものが
望ましい。また、被処理物表面に対する金属微粉生成物
質の流動接触手段としては、上記のような円筒形処理容
器を回転させることが望ましく、とりわけ、容器の中心
軸線を中心に回転させることが望ましい。
ング状希土類系永久磁石などの被処理物3の表面に被着
させたい金属微粉と同一元素の金属製の容器を使用する
ことが望ましい。容器1と内容物との衝突により、容器
自体から微粉などが発生しても、金属微粉と同一元素な
らば、容器内容物との関係において不純物とはならない
からである。
のように、被処理物3の中心軸線方向が容器1の中心軸
線方向と平行になるように収容することが望ましい。図
2では被処理物3を容器内に1個しか収容していない
が、2個以上並べて収容してもよいことはいうまでもな
い。複数個を並べて収容すれば、その整列効果により、
被処理物同士の衝突を抑制し、被処理物表面の荒れを防
止することができる他、一定のスペースにおける積載効
率の点において優れた効果が得られる。また、直径が異
なる複数個の被処理物を重ねて(即ち、大きな方の被処
理物の中空部に小さい方の被処理物を入れて)収容して
もよい。
被処理物3の中空部に、被処理物3の中心軸線方向と平
行になるように、棒状部材5を挿通配置することが望ま
しい(図3参照)。該部材の存在により、被処理物の容
器内における挙動を沈静化できるので、被処理物を複数
個収容した場合においては、被処理物同士の衝突を抑制
し、被処理物表面の荒れを防止する効果がある。なお、
該部材は金属製でも樹脂製でもよいが、被処理物の表面
に被着させたい金属微粉と同一元素の金属製のものが望
ましい。
よりその中心軸線を中心に回転させると(図2矢印参
照)、金属微粉生成物質4は被処理物3に対して容器の
回転方向と同じ方向に流動する。その結果、被処理物表
面に対する金属微粉生成物質の接触により、また、金属
微粉生成物質の容器内面への接触や金属微粉生成物質同
士の接触などにより、金属微粉生成物質から金属微粉が
生成する。そして、生成した金属微粉は、被処理物表面
に対して流動状態で接触することにより、被処理物表面
に被着する。とりわけ、被処理物の中空部内を流動する
金属微粉生成物質から生成する金属微粉は、被処理物の
内側表面に対して流動状態で接触するので、該表面への
被着に有利に働く。
属微粉生成物質を効率よく、しかも均一に流動接触させ
るという点において、50rpm以上が望ましい。容器
の回転数が速くなるにつれて、被処理物の中空部内に位
置する金属微粉生成物質および生成した金属微粉は、効
率よく被処理物の内側表面に対して流動状態で接触する
ようになるので、内側表面への金属微粉の被着量は増加
する。しかし、被処理物がボンド磁石などの場合、過度
の回転を容器に加えると、容器内面や内容物との激しい
衝突により、磁性粉が脱粒したり、被着した金属微粉が
剥離脱落したりする恐れがある。従って、容器の回転数
は300rpm以下が望ましい。
容器内容積の10vol%〜90vol%が望ましい。
10vol%未満では、被処理物表面に被着させるのに
十分な金属微粉が生成しない恐れがあり、90vol%
を越えると、被処理物表面に対して金属微粉生成物質が
効率よく流動接触しない恐れがあるからである。なお、
本発明の表面処理方法を、金属微粉生成物質を用いたリ
ング状希土類系永久磁石の表面処理などに適用する場合
は、両者が酸化腐食されやすことを考慮して乾式的に行
うことが望ましい。処理時間は、処理量にも依存する
が、一般的には1時間程度〜15時間程度である。
理用装置の一例の概略図を図4に示す。本装置において
は、ローラー12−aを装置上部に設置したモーター1
6によって、ベルト17を介して回転させることによ
り、円筒形処理容器11を、その中心軸線方向に回転さ
せる。なお、ローラー12−bは従動ローラーであり、
回転可能に側板に取り付けられている。
の収容方法例を示す図である。容器11は、ヒンジによ
り開閉自在となっている。図のように開いた状態の、金
属微粉生成物質(図示せず)を収容した容器11に、中
空部に棒状部材15を挿入配置した被処理物13を収容
した後、容器を閉じて、図4の装置にセットする。
流動接触手段としては、上記のような円筒形処理容器を
回転させる態様の他、内容物、即ち、被処理物と金属微
粉生成物質入りの円筒形処理容器を内径がさらに大きな
円筒形処理容器に一つあるいは複数個収容し、これを回
転させる態様が挙げられる。また、上記のような円筒形
処理容器を回転させる態様において、例えば、突起物が
設けられたローラーを用いることにより、回転と同時に
円筒形処理容器内容物に振動および/または攪拌を加え
るような態様であってもよい。
表面全体、即ち、外側表面はもちろんのこと、内側表面
にも金属微粉を強固にかつ高密度に被着させることが可
能となる。従って、これまで困難であった、L/D(L
は被処理物の中心軸線方向の長さを表しDは被処理物の
内径を表す:図1(a)参照)値が大きい被処理物の内
側表面の表面処理が可能となる。特に、L/D値が1以
上の被処理物の内側表面の表面処理を行う場合、被処理
物表面に対する金属微粉生成物質の流動接触手段とし
て、処理容器を回転させる態様を採用することが望まし
い。
永久磁石に適用した場合、磁石表面全体、即ち、外側表
面はもちろんのこと、内側表面にも金属微粉を均一に被
着させることが可能となる。しかも、被着した金属微粉
は強固にかつ高密度に被着しており、手で表面を擦った
程度では金属微粉からなる被着層を除去することはでき
ない。従って、後に電気めっき処理などを行う場合で
も、それまでの間に金属微粉が剥離脱落することはない
ので、密着強度の高いめっき被膜を形成することができ
る。このように、磁石に対して金属微粉を被着させるこ
とができる理由としては、酸化などがされていない無垢
な金属表面(新鮮表面)が引き起こす特異な表面化学反
応であるメカノケミカル(mechanochemic
al)反応が関与しているものと考えられる。
を流動接触させることにより、金属微粉が金属微粉生成
物質から生成するが、生成直後の金属微粉は酸化されて
おらず、新鮮表面を有しているので、メカノケミカル反
応を引き起こさせるのに都合がよいようである。また、
末端が鋭利な針状や円柱状の金属微粉生成物質を使用し
た場合、該物質を磁石表面に対して流動接触させること
により、磁石表面を構成する金属(即ち、ボンド磁石を
構成する磁石表面に位置する磁性粉の他、ボンド磁石の
バインダーとして金属フィラーを含むバインダーを用い
た構成における磁石表面に位置する金属フィラー、焼結
磁石表面に位置する磁性結晶相など)に対しても効率よ
く新鮮表面を生じさせるので、いっそう磁石表面と金属
微粉との反応性を高めているものと思われる。さらに、
本発明の表面処理方法をボンド磁石に適用した場合、生
成した金属微粉が、磁石表面の既に硬化した樹脂部分に
圧入されることなども磁石表面全体への金属微粉の被着
に有利に働いていると考えられる。
属微粉生成物質の代わりに市販の金属微粉を処理容器内
に収容し、同様の操作を行っても、磁石表面に該金属微
粉を被着させることは困難であることが判明している。
これは、市販の金属微粉は、通常、その表面が酸化され
ており、新鮮表面を持たないことに加え、鋭利な端部を
有していないことから、磁石表面に対して該金属微粉を
流動状態で接触させても、磁石表面を構成する金属に対
して新鮮表面を生じさせることができず、また、該金属
微粉自体も新鮮表面を生じないので、メカノケミカル反
応が効率よく起こらないからであると考えられる。しか
しながら、市販の金属微粉を金属微粉生成物質とともに
処理容器内に収容すれば、該金属微粉にも新鮮表面を生
じさせることができるので、該金属微粉も被着層の形成
に寄与することが期待される。
の大きさや形状は様々であるが、概して、超微粉(長径
0.001μm〜0.1μmの微粉)はメカノケミカル
反応を引き起こさせるのに都合がよいようであり、磁石
表面を構成する金属上に、膜厚が0.001μm〜1μ
mの、強固でかつ高密度な被着層を形成する。
合、生成する金属微粉の比較的大きなもの(長径5μm
程度までの微粉)は、磁石表面の既に硬化した樹脂部分
に圧入され、樹脂上に突出した部分は処理容器内の内容
物との衝突により、樹脂表面を覆う形に変形し、樹脂表
面全体を被覆する被着層を形成するのに寄与するようで
ある。これらの作用が相まって、磁石表面全体に均一に
しかも強固に金属微粉からなる被着層が形成され、その
結果として、磁石表面全体に均一にしかも強固に導電層
を付与することができる。
こと、内側表面にも導電性が付与されたリング状希土類
系永久磁石に対しては、公知の電気めっき処理などによ
り、高い膜厚寸法精度でめっき被膜などを形成すること
ができ、優れた耐食性を有する磁石を製造することが可
能となる。代表的な電気めっき処理法としては、Ni、
Cu、Sn、Co、Zn、Cr、Ag、Au、Pb、P
tなどから選ばれた少なくとも1つの金属または金属の
合金(B、S、P含有していてもよい)を用いためっき
法が挙げられる。また、用途に応じて、上記の金属とと
もに他の金属を含有する合金を用いためっき法を採用す
ることも可能である。めっき厚は、50μm以下、望ま
しくは10μm〜30μmである。
解Niめっき、洗浄、乾燥の工程で行うことが望まし
い。めっき浴槽は磁石の形状に応じて種々の浴槽が使用
でき、例えば、ひっかけめっき処理用浴槽やバレルめっ
き処理用浴槽を用いることができる。めっき浴として
は、ワット浴、スルファミン酸浴、ウッド浴などの公知
のめっき浴を用いればよい。陽極には電解Ni板を用い
るが、Niの溶出を安定させるために、電解Ni板とし
てSを含有したエストランドニッケルチップを使用する
ことが望ましい。また、磁石の中空部内に、陽極に接続
したNi棒を挿通配置してもよい。
っき被膜の他にも種々の耐食性被膜、例えば、金属酸化
物被膜や化成処理被膜を形成することができる。該被着
層は、磁石表面全体に均一にしかも強固に形成されてい
るので、高い膜厚寸法精度での被膜形成が可能となる。
12原子%、Fe:77原子%、B:6原子%、Co:
5原子%の組成からなる平均粒径150μmの合金粉末
にエポキシ樹脂を2wt%加えて混練し、686N/m
m2の圧力で圧縮成形した後、170℃で1時間キュア
し、外径22mm×内径20mm×長さ6.5mmのリ
ング状ボンド磁石(L/D値は0.33)を作製し、以
下の実験を行った。
50mm)に、リング状ボンド磁石を7個、その中心軸
線方向が円筒形容器の中心軸線方向に平行になるように
収容し、さらに、磁石の中空部に棒状部材としてCu製
パイプ(直径8mm×長さ45mm)を挿通配置した。
直径0.6mm×長さ0.6mmの短円柱状Cu微粉生
成物質(ワイヤーをカットしたもの。以下、メディアと
略す)を円筒形容器内容積の50vol%収容し、回転
式ボールミル用装置を用いて、容器を回転数100rp
mで、その中心軸線を中心に回転させた。容器端面(一
方の端面は透明アクリル製)から観察した容器内容物の
挙動の模式図を図6に示す。また、磁石の外側表面およ
び内側表面に被着するCu微粉量の時間変化を処理開始
後2時間、4時間、6時間におけるCu蛍光X線強度測
定(使用装置:セイコー電子社製SFT−7100)か
ら調べた結果を図7に示す。図6に示したように、容器
内容物の挙動の観察において、磁石23は容器21の回
転方向に低回転数で回転した。磁石の外側のメディア2
4は、磁石の外側表面に対して容器の回転方向に流動接
触したが、磁石を包み覆ってしまうほどではなかった。
磁石の中空部内のメディアは、中空部内で磁石の内側表
面に対して容器の回転方向に流動接触した。また、Cu
製パイプ25の存在によって、磁石は容器内で激しく動
くことなく、その挙動は沈静化されていた。図7に示し
たように、処理を開始してから4時間程度までは、Cu
微粉の被着量は、外側表面に対しても、内側表面に対し
ても、ほぼ同様に増加した。その後、外側表面の被着量
は減少したが、この現象は、Cu微粉が被着した磁性粉
が容器内容物との衝突により、脱粒することによるもの
と考えられた。
以外は実施例1と同様の処理、観察および測定を行っ
た。結果を図8および図9に示す。図8に示したよう
に、容器内容物の挙動の観察において、磁石23は容器
21の回転方向に実施例1よりも速い回転数で回転し
た。容器の回転数が速くなったことで、磁石の中空部内
のメディアが外側に移動し、磁石の外側を占めるメディ
ア24の量が増加した。その結果、メディアは磁石の外
側表面に対して磁石を包み覆うように流動接触した。磁
石の中空部内のメディアは、中空部内で磁石の内側表面
に対して容器の回転方向に流動接触した。図9に示した
ように、磁石の外側表面へのCu微粉の被着量は実施例
1と同程度であったが、内側表面へのCu微粉の被着量
は実施例1よりも多く、被着する速度も速かった。これ
は、容器の回転数が速くなったことで、メディアおよび
生成したCu微粉が、効率よく磁石の内側表面に対して
流動状態で接触するようになり、メカノケミカル反応が
効果的に起こったためと考えられた。
以外は実施例1と同様の処理、観察および測定を行っ
た。結果を図10および図11に示す。図10に示した
ように、容器内容物の挙動の観察において、容器21の
回転数が速くなったことで、メディア24はさらに磁石
23の外側に押しやられるようになり、磁石は外側に詰
まったメディアと同期して回転するようになった。図1
1に示したように、磁石の外側表面へのCu微粉の被着
量は実施例1や実施例2よりも減少した反面、内側表面
へのCu微粉の被着量は実施例2よりもさらに増加し
た。これは、磁石の外側表面に対するメディアの流動性
が悪くなったことにより、外側表面でのメカノケミカル
反応が起こりにくくなった一方、内側表面ではメカノケ
ミカル反応がより効果的に起こったためと考えられた。
以外は実施例1と同様の処理、観察および測定を行っ
た。結果を図12および図13に示す。図12に示した
ように、容器内容物の挙動の観察において、実施例3よ
り容器21の回転数を速めたことにより、ほとんどのメ
ディア24は磁石23の外側に押しやられ、磁石の外側
表面に対するメディアの流動性はさらに悪くなった。一
方、磁石の中空部内では、わずかのメディアが磁石の内
側表面に対して高速度で流動接触した。図13に示した
ように、磁石の外側表面へのCu微粉の被着量は実施例
3よりもさらに減少したが、内側表面への被着量はさら
に増加した。
速くなるにつれて、磁石の内側表面に被着するCu微粉
量が増加することがわかった。また、回転数を150r
pmにて処理した後、200rpmで処理するというよ
うな二段階処理により、外側表面と内側表面へのCu微
粉の被着量を制御できることもわかった。
2mm×長さ50mm)に、実施例1と同じリング状ボ
ンド磁石を7個、その中心軸線方向が円筒形容器の中心
軸線方向に平行になるように収容し、さらに、磁石の中
空部にCu製パイプ(直径8mm×長さ45mm)を挿
通配置した。直径0.6mm×長さ0.6mmの短円柱
状Cu微粉生成物質(ワイヤーをカットしたもの。以
下、メディアと略す)を円筒形容器内容積の70vol
%収容し、回転式ボールミル用装置を用いて、容器を回
転数100rpm、150rpm、175rpmおよび
200rpmで、その中心軸線を中心に回転させた。各
条件における容器内容物の挙動を、容器端面(一方の端
面は透明アクリル製)から観察するとともに、磁石の外
側表面および内側表面に被着するCu微粉量の時間変化
を処理開始後2時間、4時間、6時間におけるCu蛍光
X線強度測定から調べた。その結果、回転数が175r
pmまでは、磁石の外側も中空部内もメディアがほぼ詰
まった状態で、流動性が悪く、しかも磁石がメディアと
同期して回転するので、磁石の外側表面にも内側表面に
もCu微粉はほとんど被着しなかった。回転数を200
rpmにすると、図14に示すように、磁石23の中空
部内でメディア24が流動性を持つようになり、図15
に示すように、磁石の内側表面へのCu微粉の被着が観
察された。
持つリング状ボンド磁石を用いて以下の実験を行った。
32mm×長さ50mm)に、表1に示した個数のリン
グ状ボンド磁石を、その中心軸線方向が円筒形容器の中
心軸線方向に平行になるように収容し、さらに、磁石の
中空部にCu製パイプ(直径8mm×長さ45mm)を
挿通配置した。直径0.6mm×長さ0.6mmの短円
柱状Cu微粉生成物質(ワイヤーをカットしたもの)を
円筒形容器内容積の50vol%収容し、回転式ボール
ミル用装置を用いて、容器を回転数150rpmで、そ
の中心軸線を中心に回転させた。
ンド磁石50個と直径0.6mm×長さ0.6mmの短
円柱状Cu微粉生成物質(ワイヤーをカットしたもの)
10kg(見かけ容積2l)を、容積3.5lの振動式
バレル装置の処理槽に収容し、振動数60Hz、振動振
幅1.5mmの条件にて処理を行った。
u微粉量の時間変化を、処理開始後2時間毎に10時間
までの、標準試料を用いた電子線マイクロアナライザー
(EPMA)によるCuKα線の強度測定(使用装置:
島津製作所社製EPM−810)から調べた。結果を図
16に示す。実験方法aで処理した場合、いずれの磁石
に対するCu微粉の被着量も図中で示した結果とな
り、処理開始後4時間半で、最大の被着量となった。そ
の後、被着量が減少するのは、Cu微粉が被着した磁性
粉が容器内容物との衝突により、脱粒することによるも
のと考えられた。上記処理により生成するCu微粉は、
長径が0.1μm以下の超微粉から最も大きいもので長
径が5μm程度であった。また、処理開始後4時間半の
磁石を例にとると、該磁石は、その表面全体にCu微粉
からなる被着層が形成されていた。外観上、該被着層表
面の荒れが目立たないのは、磁石の中空部に挿通配置し
たCu製パイプの効果によるものと考えられた。また、
その表面を構成する金属上には膜厚0.1μmのCu微
粉の被着層が形成されていることがわかった。さらに、
磁石表面の樹脂部分にはCu微粉が均一に圧入被覆して
いることがわかった。実験方法bで処理した場合、Cu
微粉の被着量は各磁石間で差異があった。L/D値が最
も小さい磁石1では、図中で示すように、Cu微粉は
1000cps以上被着するが、磁石2(図中)、磁
石3(図中)と、L/D値が大きくなるにつれて、被
着量は減少した。L/D値が1である磁石4では、長時
間処理により、図中で示すように500cpsの被着
が可能であったが、L/D値が1.67である磁石5で
は、長時間処理を行っても被着量は増加しなかった(図
中)。以上の結果から、実験方法aで処理した場合、
異なるL/D値を持つ磁石に対しても、条件設定を変更
することなく、短い処理時間で一様にCu微粉を効率よ
く被着させることができることがわかった。
の被着層を有する磁石(2時間処理磁石、4時間処理磁
石および6時間処理磁石)のそれぞれを洗浄した後、電
気Niめっき処理を、電流密度1.5A/dm2、めっ
き時間60分、pH4.2、浴温55℃、めっき液組成
(硫酸ニッケル240g/l、塩化ニッケル45g/
l、炭酸ニッケル適量(pH調整)、ほう酸30g/
l)の条件にて行った(n=5)。得られた磁石(めっ
き上がり品)の外側表面と内側表面を実体顕微鏡(15
倍)を用いて観察し、導電不足に起因するピンホールの
有無を調べた。その結果、いずれの磁石にも、内側表面
にはピンホールは存在しなかった。一方、外側表面に
は、2時間処理磁石にのみピンホールが存在した。以上
の結果から、今回の実験条件においては、耐食性に優れ
ためっき被膜を形成するための導電性を磁石表面に付与
するには、Cu蛍光X線強度として630count程
度のCu微粉を被着させる必要があることがわかった。
よって、この基準から判定すると、実施例3の条件で
は、十分な導電性を付与できるだけのCu微粉を磁石表
面に被着させるためには、内側表面については1時間以
上、外側表面については4時間以上処理すればよいこと
がわかった(図11参照)。また、6時間処理磁石のめ
っき上がり品の膜厚寸法精度を蛍光X線強度測定(使用
装置:セイコー電子社製SFT−7100)から調べた
ところ、外側表面については20±3μm、内側表面に
ついては15±2μmであり、高い膜厚寸法精度で成膜
されていることがわかった。
aにより処理した磁石5および実験方法bにより処理し
た磁石1〜磁石5について、実施例7と同じ条件の電気
Niめっき処理を行った(n=5)。得られた磁石(め
っき上がり品)の内側表面を実体顕微鏡(15倍)を用
いて観察し、導電不足に起因するピンホールの有無を調
べた。その結果を表2に示す。
は、耐食性に優れためっき被膜を形成するための導電性
を磁石表面に付与するには、EPMAによるCuKα線
強度として500cps程度のCu微粉を被着させる必
要があることがわかった。よって、この基準から判定す
ると、実験方法aの条件では、1時間以上処理すれば、
L/D値が1以上の磁石であっても、十分な導電性を付
与できるだけのCu微粉を内側表面に被着させることが
できることがわかった(図16参照)。
被処理物の表面処理方法によれば、被処理物の表面全
体、即ち、外側表面はもちろんのこと、内側表面にも金
属微粉を強固にかつ高密度に被着させることができる。
従って、本発明の表面処理方法をリング状希土類系永久
磁石などに適用すれば、磁石表面に樹脂層を設けること
なく、磁石表面全体に導電性を付与することが可能とな
り、電気めっき処理などにより、耐食性に優れた被膜を
高い膜厚寸法精度で形成することができる。
いくつかを示す図である。
の一部透視図である。
す図である。
装置の一例の概略図である。
法を示す図である。
動を示す模式図である。
の関係を示す図である。
器内容物の挙動を示す模式図である。
光X線強度との関係を示す図である。
容器内容物の挙動を示す模式図である。
蛍光X線強度との関係を示す図である。
容器内容物の挙動を示す模式図である。
蛍光X線強度との関係を示す図である。
容器内容物の挙動を示す模式図である。
蛍光X線強度との関係を示す図である。
uKα線強度との関係を示す図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 外部に連通する中空部を備えた被処理物
と金属微粉生成物質を処理容器内に収容し、前記処理容
器を回転させることにより、前記処理容器内にて、前記
被処理物表面に対して前記金属微粉生成物質を流動接触
させることにより、前記金属微粉生成物質から生成する
金属微粉を前記被処理物表面に被着させることを特徴と
する表面処理方法。 - 【請求項2】 回転と同時に前記処理容器内容物に振動
および/または攪拌を加えることを特徴とする請求項1
記載の表面処理方法。 - 【請求項3】 円筒形処理容器を、その中心軸線を中心
に回転させることにより、外部に連通する中空部を備え
た被処理物表面に対して金属微粉生成物質を流動接触さ
せることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。 - 【請求項4】 外部に連通する中空部を備えた被処理物
がリング状被処理物であることを特徴とする請求項1記
載の表面処理方法。 - 【請求項5】 リング状被処理物を、その中心軸線方向
が円筒形処理容器の中心軸線方向と平行になるように収
容し、前記円筒形処理容器を、その中心軸線を中心に回
転させることにより、前記リング状被処理物表面に対し
て金属微粉生成物質を流動接触させることを特徴とする
請求項4記載の表面処理方法。 - 【請求項6】 リング状被処理物の中空部に、その中心
軸線方向と平行になるように、棒状部材を挿通配置する
ことを特徴とする請求項5記載の表面処理方法。 - 【請求項7】 リング状被処理物がリング状希土類系永
久磁石であることを特徴とする請求項4記載の表面処理
方法。 - 【請求項8】 リング状希土類系永久磁石がリング状ボ
ンド磁石であることを特徴とする請求項7記載の表面処
理方法。 - 【請求項9】 金属微粉生成物質がCu、Fe、Ni、
Co、Cr、Sn、Zn、Pb、Cd、In、Au、A
g、Alから選ばれる少なくとも一種の金属の微粉を生
成させる物質であることを特徴とする請求項1記載の表
面処理方法。 - 【請求項10】 金属微粉生成物質がCu微粉を生成さ
せる物質であることを特徴とする請求項9記載の表面処
理方法。 - 【請求項11】 請求項1記載の表面処理方法により表
面処理されたことを特徴とする磁石表面全体に金属微粉
からなる被着層を有するリング状ボンド磁石。 - 【請求項12】 L/D(Lは磁石の中心軸線方向の長
さを表しDは磁石の内径を表す)値が1以上であること
を特徴とする請求項11記載の磁石表面全体に金属微粉
からなる被着層を有するリング状ボンド磁石。 - 【請求項13】 請求項11または12記載の磁石表面
全体に金属微粉からなる被着層を有するリング状ボンド
磁石を電気めっき処理することにより得られたことを特
徴とするめっき被膜を有するリング状ボンド磁石。
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JP11-51935 | 1999-02-26 | ||
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